JPH09130798A - 情報合成装置および情報合成方法 - Google Patents

情報合成装置および情報合成方法

Info

Publication number
JPH09130798A
JPH09130798A JP28178995A JP28178995A JPH09130798A JP H09130798 A JPH09130798 A JP H09130798A JP 28178995 A JP28178995 A JP 28178995A JP 28178995 A JP28178995 A JP 28178995A JP H09130798 A JPH09130798 A JP H09130798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
image
predetermined pixel
dct coefficient
dct
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP28178995A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Okada
理 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP28178995A priority Critical patent/JPH09130798A/ja
Publication of JPH09130798A publication Critical patent/JPH09130798A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】センター局における画像合成処理のための遅延
時間を少なくし、かつ端末側が低コストなシステムを提
供する。 【解決手段】このセンター局のMCUは、可変長符号化
された画像ストリームデータを可変長復号し所定画素単
位のDCT係数を得る可変長復号部(VLD)1と、こ
の可変長復号部(VLD)1で得られた所定画素単位の
DCT係数に逆DCT処理を施し、所定画素単位毎の画
像を生成し、この所定画素単位毎の画像を所望の拡大倍
率で変倍し、変倍した拡大画像を所定画素単位の複数の
単位画像に分割し、分割した複数の単位画像に対してそ
の単位のDCT処理を順に施し前記拡大画像分の複数の
DCT係数を得る画像合成部2と、画像合成部2により
得られた複数のDCT係数に対して可変長符号化処理を
施し画像ストリームデータを生成する可変長符号化部
(VLC)3とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばMPEG
1,2などの動画像符号化方式あるいはH.261など
の通信用動画像符号化方式などを利用して通信を行うた
めの情報合成装置および情報合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばMPEG2など、動画像符
号化方式の標準化が行われたことによってビデオ・オン
・デマンド(VOD)などのさまざまなアプリケーショ
ンが提案され、ケーブルテレビ(CATV)などで事業
化が実現されつつある。
【0003】一般に、リアルタイム動画像通信のアプリ
ケーションとしては、TV会議や映像監視などがある。
ここでは、通常、通信用動画像符号化方式であるH.2
61などが利用されている。
【0004】従来、このH.261方式を利用した多地
点間のTV会議システムなどは、各地点に端末を設置す
ると共にある一つの地点にセンター局を設置し、このセ
ンター局と各端末とを双方向通信網により接続して構成
されている。
【0005】この場合、各地点に設置した端末からセン
ター局へ送信される上り方向の画像データは、それぞれ
1端末分であるのに対して、センター局から各端末へ送
信される下り方向の画像データは、少なくとも1端末分
以上であり、最大全端末分となる。したがって、送信で
必要とする帯域よりも受信で必要とする帯域の方が、通
常、広く必要とされる。
【0006】このため、送信側(センター局からの下り
方向)と受信側(各端末からの上り方向)で、それぞれ
適する符号化方式が異なる場合もあり得る。例えば受信
側ではH.261の伝送速度を越えてしまい、MPEG
2を使わなればならないこともある。このような場合
に、センター局のMCU(Multiple Control Unit)にお
いて、符号化方式の変換や画像合成などが行われる。
【0007】ここで、例えばケーブルテレビ(CAT
V)などのシステム上でTV会議システムを実現する場
合について考えてみる。
【0008】CATVのネットワークは、センター局か
ら各端末へ高画質の映像を伝送するために下り方向のチ
ャネルに広い帯域を割り当てているが、上り方向は、各
端末のユーザからの要求情報、つまり制御情報程度しか
伝送しないため狭い帯域で十分である。このように非対
称の帯域による双方向通信を行うシステムには、端末間
の相互映像通信を行う場合も含めて上記同様に符号化方
式の変換や画像合成などが必要となる。
【0009】一方、このような多地点間におけるリアル
タイム通信では、符号化方式の変換や画像合成などの処
理を行う上で遅延量が多くなると、相互の会話が不自然
になるなどの問題が発生するため、遅延量をなるべく少
なくして行うことが要求される。
【0010】図21に示すように、例えば端末101と
端末102とを一対一で接続して構成した2地点間のT
V会議システムは、比較的に簡単な構成で実現可能であ
る。しかし、図22に示すように、多くの端末101〜
104を接続して構成した多地点間のTV会議システム
の場合は、各端末101〜104からの画像信号を集
め、編集した後に各端末101〜104に再分配するた
めのMCU(MultipleControl Unit)105が必要とな
る。このMCU105は、図23に示すように、複数の
中の例えば端末101に一体化されたものもあるが、基
本的な機能は、図22に示したものと同等である。
【0011】ところで、この種の多地点間のTV会議シ
ステムでは、各端末101〜104からMCU105へ
伝送する画像信号とMCU105から各端末101〜1
04へ伝送する画像信号とを比較すると、上り方向には
1端末分の画像信号が伝送されるのに対して、下り方向
には複数端末分の画像信号が伝送されるため、上り方向
の信号より下り方向の信号の方が画素サイズが大きくな
ることが十分考えられる。したがって、このような場
合、下り方向の方が伝送レートが高くなる。
【0012】このように上下方向の伝送レートが異なる
場合は、それぞれの伝送レートに適した符号化方式が採
用される。
【0013】例えば上り方向にはH.261方式により
各端末101〜104から 1.5Mbpsのデータが伝送
されるのに対し、下り方向には各端末101〜104か
らの4端末分のデータ( 6Mbps)となるため、デー
タはMPEG2方式などで伝送される。
【0014】また伝送路の構成から符号化方式が制限さ
れる場合もある。
【0015】例えば図24に示すように、複数の端末2
01〜204とセンター局205とを双方向通信網20
6を介して接続してなるCATV上でTV会議を実現す
る場合を考えてみる。
【0016】この場合、各端末201〜204からの上
り方向の伝送レートは、それほど大きくないので、 1.5
Mbps以下のH.261方式のような符号化方式が適
している。
【0017】一方、センター局205からの下り方向へ
は、映像サービスのために大きな帯域が割り当てられて
おり、さらに各端末201〜204には比較的安価な標
準MPEG復号器、例えばMPEG2デコーダなどが組
み込まれているため、下り方向はMPEG2方式で伝送
するのが自然である。
【0018】また、この場合、センター局205からの
下り方向の画像データとして全端末201〜204の画
像データをセンター局205で合成してしまえば、下り
方向の回線が有する複数のチャネルのうち1チャネルを
利用して同報することができる。したがって、多地点間
におけるTV会議を実現するためには、各端末201〜
204から送られてきた画像をセンター局205で合成
処理するのがよいことが解る。
【0019】ここで、従来のセンター局205における
MCUの画像合成方法について説明する。
【0020】従来の画像合成方法としては、図25に示
すように、まず、受信した上り方向の信号をデコーダ
(dec )210で一度画面(フレーム単位)の状態にま
で完全に復号し、合成部211がその画面を用いて下り
方向用の画面を再構成した後、エンコーダ(enc )21
2で下り方向に適合する符号化処理を行う方法がある。
この方法は、単純ではあるが画像の合成を比較的簡単に
できる。しかも完全に復号した画面を用いて下り用の画
面を自由に加工できるので、画像の拡大・縮小処理など
も復号画面上でフィルタ処理すればよいという利点もあ
る。また符号化方式を変換する上でも、画面に対する下
り用の符号化器(標準的な符号化器)を設けるだけでよ
い。
【0021】しかしなから、この画像合成方法の場合、
画像の拡大・縮小処理を含めて画像の加工を一度に行お
うとすると、復号処理→画面再構成処理→フィルタ処理
→符号化処理というように多くの処理を要することから
信号処理のための遅延時間が増大してしまうという欠点
がある。各端末間における符号化遅延はほぼ 2倍とな
る。この遅延時間は、TV会議のようなリアルタイム通
信にとって非常に厳しいものである。この遅延時間は、
画面を完全に復号した後に画像を加工することから起こ
るものである。
【0022】そこで、完全に復号した画面を用いずに画
像の拡大・縮小処理を行う方法がある。
【0023】この方法は、復号時に 8× 8DCT処理で
得られた係数を拡張して16×16DCTとしたり、その逆
に 4× 4DCT係数を求める方法である。
【0024】しかし、この方法の場合、受信端末側にお
いて、 8× 8画素単位ではない特殊な逆DCT処理を行
う必要があり、特殊な逆DCT処理用の復号器を受信端
末に新たに設定する必要がある。CATVのようなアプ
リケーションにおいて既に多数の受信端末に標準の復号
器が組み込まれているものでは、特殊な復号器を追加装
備することは、コスト的に問題があり、よい方法ではな
い。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の情報合成方法では、異なる符号化方式で伝送されて
きた画像データをセンター局が中継する中で、画像合成
時に画像の拡大・縮小処理を行うためには、画像信号を
一度完全に復号し、復号した画面を用いて下り方向用の
画面を再構成し、それに対してフィルタ処理し、符号化
処理するという多くの処理手順を踏まえなけるばなら
ず、TV会議のようなリアルタイム通信を行う上では、
それぞれの処理による全体的な遅延時間が問題になる。
【0026】また上記画像の拡大・縮小処理を復号画面
を用いずに行う方法はあるが、DCT係数が拡張されて
2倍や 1/2倍などのDCT係数になるため、受信端末に
標準以外の特殊な復号器を新たに装備する必要があり、
CATVなどの事業化形態では、端末側にコストはかけ
られず、既存の復号器で処理を可能とすることが必須の
条件である。
【0027】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、各端末からの画像をセンター局で合成
および中継する際に遅延時間が少なく、かつ受信端末に
特殊な復号器を装備する必要のない低コストな情報合成
装置および情報合成方法を提供することを目的としてい
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、可変長符号化された画
像ストリームデータを可変長復号し所定画素単位のDC
T係数を得る可変長復号手段と、前記可変長復号手段に
より得られた所定画素単位のDCT係数に逆DCT処理
を施し、所定画素単位毎の画像を生成する単位画像生成
手段と、前記単位画像生成手段により生成された所定画
素単位毎の画像を所望の拡大倍率で変倍する変倍手段
と、前記変倍手段により変倍された拡大画像を前記所定
画素単位の複数の単位画像に分割する画像分割手段と、
前記画像分割手段により分割された複数の単位画像に対
してその単位のDCT処理を順に施し前記拡大画像分の
複数のDCT係数を得る新DCT係数取得手段と、前記
新DCT係数取得手段により得られた複数のDCT係数
に対して可変長符号化処理を施し画像ストリームデータ
を生成する可変長符号化手段とを具備したことを特徴と
している。
【0029】この請求項1、4記載の発明では、可変長
符号化された画像ストリームデータが可変長復号されて
所定画素単位のDCT係数が得られると、所定画素単位
のDCT係数に逆DCT処理が施されて、所定画素単位
毎の画像が生成される。この所定画素単位毎の画像は所
望の拡大倍率で変倍され、所定画素単位毎に拡大された
拡大画像とされる。この拡大画像は、変倍前の元の所定
画素単位の複数の単位画像に分割されて、それぞれの単
位画像に対してその単位のDCT処理が順に施されて拡
大画像分の複数のDCT係数が得られ、それらに可変長
符号化処理が施されて画像ストリームデータが生成され
る。
【0030】つまり、ストリームデータを所定画素単位
毎の画像(マクロブロック)の状態まで復号して変倍処
理し符号化するので、従来のように画像を完全に復号
し、画面構築した後に拡大縮小処理する(フレーム単位
で処理する)のに比べて、処理の遅延時間が極めて少な
くなる。
【0031】請求項2記載の発明は、請求項1記載の情
報合成装置において、前記変倍手段が、前記可変長復号
手段により得られた所定画素単位のDCT係数に逆DC
T処理を施して所定画素単位の画像を得る所定画素単位
画像取得手段と、前記所定画素単位画像取得手段により
得られた所定画素単位の画像にフィルタ処理を施して拡
大画像を得る手段とからなることを特徴としている。
【0032】この請求項2記載の発明では、所定画素単
位毎の画像(マクロブロック)の変倍処理がフィルタ処
理により行われるので、比較的単純なハードウェアを利
用して変倍処理が行える。
【0033】請求項3記載の発明は、請求項1記載の情
報合成装置において、前記変倍手段が、前記可変長復号
手段により得られた所定画素単位のDCT係数における
基底関数の高次成分に倍率係数を補間し、数倍の画素単
位のDCT係数を得る拡大DCT係数取得手段と、前記
拡大DCT係数取得手段により得られた数倍のDCT係
数に、対応する倍率の逆DCT処理を施して拡大画像を
得る手段とからなることを特徴としている。
【0034】この請求項3記載の発明では、所定画素単
位毎の画像(マクロブロック)の変倍処理を行う上で、
基底関数の補間演算によって拡大DCT係数が求めら
れ、それから拡大画像が得られるので、上記フィルタ処
理を行う場合よりも処理量が少なくなり、遅延時間をさ
らに短縮できる。
【0035】請求項4記載の発明は、可変長符号化され
た画像ストリームデータを可変長復号し所定画素単位の
DCT係数を得る工程と、前記所定画素単位のDCT係
数に逆DCT処理を施し、所定画素単位毎の画像を生成
する工程と、前記所定画素単位毎の画像を所望の拡大倍
率で変倍する工程と、変倍した拡大画像を前記所定画素
単位の複数の単位画像に分割する工程と、前記複数の単
位画像に対してその単位のDCT処理を順に施し前記拡
大画像分の複数のDCT係数を得る工程と、前記複数の
DCT係数に対して可変長符号化処理を施し画像ストリ
ームデータを生成する工程とを具備したことを特徴とし
ている。
【0036】上記により、各端末からの画像データをセ
ンター局で合成および中継する際に遅延を少なくでき
る。また各端末からの画像データをセンター局で合成お
よび中継するシステムにおいて、標準的な 8× 8画素単
位の逆DCT処理用の復号器を用いることができ、特殊
な復号器を受信端末に装備する必要がなくなる。
【0037】この結果、センター局における画像合成処
理のための遅延時間が少なくなり、リアルタイム通信が
可能となり、かつ低コストなシステムを提供できる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0039】図1は本発明に係る情報合成装置の一つの
実施形態であるテレビ会議システムのセンター局のMC
U(Multiple Control Unit)の構成を示す図である。
【0040】同図において、1は可変長復号部(VL
D)であり、遠隔地に点在する複数の端末から双方向通
信路(伝送路)の上り回線を通じて受信されたビットス
トリームデータを基に、動きベクトルの値や離散コサイ
ン変換係数(DCT係数)などといったマクロブロック
の情報を得るものである。2は情報合成部であり、得ら
れたマクロブロックの情報を加工し、新たに形成する画
像の対応位置のマクロブロックの情報としてコピーする
ものである。ここで、加工とは、各端末からの複数の画
像を1画面に合成することや各画像の拡大・縮小処理な
どである。3は可変長符号化部(VLC)であり、新た
な画像の位置に配置されたマクロブロックの情報をビッ
トストリームデータに戻すものである。このビットスト
リームデータは双方向通信路の下り回線を通じて各端末
に伝送される。
【0041】各端末から上り回線を通じてセンター局に
受信される画像信号は、H.26方式などで可変長符号
化されたデータ列(ビットストリーム)である。通常、
このビットストリームの状態では、画像の合成は不可能
である。
【0042】そこで、本発明では、ビットストリームを
画像の合成が可能になる程度まで復号し、ストリーム変
換を行って画像の合成を行う。つまり画像信号をDCT
変換した状態にしてこのDCT領域で拡大・縮小処理を
行う。また拡大・縮小処理後も符号化されていたときと
同じ 8× 8のDCT係数とし、動きベクトルの値も拡大
・縮小処理にあわせて変換する。
【0043】以下、図2〜図5を参照してこのMCUの
第1の動作例について説明する。
【0044】この場合、センター局に受信されたビット
ストリームデータは、まず、MCUの可変長復号部1に
より可変長復号される。これにより、図2に示すよう
に、例えば 8× 8DCT係数Xi などが得られる。
【0045】そして、この 8× 8DCT係数Xi は、情
報合成部2により逆DCT処理されて、図3に示すよう
に、 8× 8画素の動き補償の残差画像(マクロブロッ
ク)10が得られる。この残差画像10は、フィルタ処
理や補間処理などが行われて拡大・縮小される。
【0046】例えば受信画像を 4倍などに拡大する場
合、残差画像の各データの補間処理を行うことにより、
図4に示すように、16×16画素に拡大された拡大残差画
像11が得られる。この拡大残差画像11は、元の 8×
8画素の残差画像10を4個集合させて大きさとなる。
【0047】続いて、この16×16画素の拡大残差画像1
1に対して分割処理が行われて、図5(a)に示すよう
に、 4組の 8× 8画素の画像11a〜11dに分割され
る。そして、分割されたそれぞれの 8× 8画素の画像1
1a〜11dは、順にDCT処理されて、図5(b)に
示すように、 4組の 8× 8DCT係数Y0 、Y1 、Y2
、Y3 が得られる。
【0048】これら 4組の 8× 8DCT係数Y0 、Y1
、Y2 、Y3 は、可変長符号化部3により、順に可変
長符号化されてビットストリームデータに変換され、セ
ンター局から下り回線を通じて各端末に伝送される。
【0049】このようにこのMCUの第1の動作例によ
れば、センター局で画像合成後に各端末に伝送されるビ
ットストリームデータは、 8× 8画素単位に復号可能な
ので、各端末では標準化されている既存の復号器を利用
して画像を再生することができる。
【0050】また画像データが圧縮符号化された動画像
の場合、動き補償は、前のデータを利用することにより
可能であり、動画像を従来のように画面単位(フレーム
単位)に戻したときのように動き予測はせずに済み、マ
クロブロック単位の処理の遅延が生じるだけであり、フ
レーム単位の処理のときに比べて画像処理時間が短縮さ
れる。つまりこの動作は、ビットストリームの復号を完
全には行わないことから、フレーム単位の遅延が発生せ
ず、リアルタイム通信に適したものと言える。以下、図
6〜図20を参照してMCUの第2の動作例について説
明する。
【0051】この場合、上記第1の動作例では、画像を
動き補償の残差画像(マクロブロック)まで復号してか
ら拡大処理し分割し符号化するため、中間の処理でDC
T処理、補間処理、逆DCT処理などという処理手順が
増え、従来の画面単位の拡大・縮小に比べれば処理時間
は早くなるものの遅延時間が生じる。
【0052】そこで、この第2の動作例では、この遅延
時間をさらに短く抑えるために、画素の補間やフィルタ
処理を行わずに画像の拡大・縮小を実現する。
【0053】この場合、まず、可変長復号部(VLD)
1から得られる動きベクトルや離散コサイン変換係数
(DCT係数)といったマクロブロックの情報を求め
る。
【0054】ここで、ある端末からの一つの画像を、例
えば4 倍などに拡大する場合、まず、図6(a)に示す
ように、拡大する画像のビットストリームを可変長復号
して得た 8× 8のDCT係数Xi を、図6(b)に示す
ように、 4つの組Xi(p,q)に展開する。
【0055】これら 4つの組Xi(p,q)の各成分を(0,0),
(0,1),(1,0),(1,1) とする。
【0056】例えば図7に示すように、上記 (p,q)成分
を有する基底関数がある場合、この基底関数の高次成分
に係数“0”を補間すると、図8に示すように、16×16
のDCT係数が得られる。
【0057】この16×16のDCT係数に16×16の逆DC
Tをかけると、図9に示すように、16×16画素に拡大さ
れた画像の数値データが得られる。
【0058】この図9のデータを 8× 8画素の 4組に分
割すると、各(p,q) それぞれの左上のもの(s=0 )が図
10に示すようになり、右上のもの(s=1 )が図11に
示すようになり、左下のもの(s=2 )が図12に示すよ
うになり、右下のもの(s=3) のものが図13に示すよ
うになり、分割した1組毎のデータXi 00〜Xi 11が得
られる。
【0059】そして、図14に示すように、それぞれの
図10〜図13に分割したデータXi 00〜Xi 11に対し
て、 8× 8画素単位のDCT処理を行うと、図15〜図
18に示すような 4組のDCT係数A0 00〜A3 11が得
られる。
【0060】ここで、DCT係数をAspq(i,j)但し
(s=0,1,2,3),(i,j,p,q =0,1 〜7)とし、このときに
入力された 8× 8のDCT係数をX(i,j)とすると、こ
のX(i,j)を 4倍に拡大した画像の 4個のDCT係数Y
s(i,j)は、次の式(1)から得られ、この式(1)を
展開した計算は、図19に示すような積和計算になる。
【0061】 7 7 Ys(i,j) = Σ Σ Aspq(i,j) X(p,q) ………式(1) p=0 q=0 上記式(1)では、Ys(i,j) の1データあたり、64個
の積和計算が必要になる。したがって、入力された 8×
8のDCT係数1組に対して16384 回の積和計算が必要
になる。
【0062】しかし、図15〜図18に示したAs
pq(i,j)のうち、(p,q) が共に偶数の行列は、1つの成
分が“1”、他は“0”となる行列になり、(p,q) のう
ち、いずれか一方が奇数の行列は、1行または1列のみ
が“0”ではない値をとる行列になり、p,q が共に奇数
の行列のみが全て“0”ではない値をとる行列になる。
また“0”ではない値を持つ行列についても、 sが異な
る 4組の行列の各成分の値は符号が異なるだけであるの
で、X(i,j)と積算したデータを共有できる。
【0063】このことによって、入力された 8× 8のD
CT係数1組に対してAspq(i,j)とX(i,j)との積を
求めるまでの積和計算が1296回、その後の加算(減算)
が最大16384 回で画像の拡大処理を終了できる。この演
算回数の場合、現在のMCUの演算スピードではほとん
ど遅延なく行える。
【0064】一方、動きベクトルの値については、拡大
処理後の 4つのマクロブロックのベクトルの値を、水平
・垂直方向のいずれも元のマクロブロックのベクトルの
値の2倍とすればよい。
【0065】この情報合成装置により実際に画像のシミ
ュレーションを行った結果、画素補間による拡大画像と
比較しても画像自体には有意な差は見られず、端末間の
ストリーム伝送において遅延時間が短縮された分、効果
があることが判る。
【0066】上記拡大処理による表示例として、例えば
3地点間のTV会議などで、それぞれの端末から画像デ
ータがH.261方式でストリーム伝送されてきたとき
に、それぞれ 3つの画像のうち 1つの画像を拡大し、か
つ他の画像を合成し、その画像をMPEG2ストリーム
データとして各端末に伝送し、各端末でMPEG2スト
リームデータを復号することにより、図20に示すよう
に、それぞれの画像を遅延させることなく画面の左側に
拡大した人物画像201を表示すると共に、画面の右側
に等倍の人物画像202、203を縦に並べるように表
示することができる。
【0067】このようにこのMCUの第2の動作によれ
ば、ビットストリームの復号を完全に行わないDCT係
数の状態から、各DCT係数を複数の組に展開し、例え
ば 4倍に拡大する場合、画像を分割した 4個のDCT係
数Ys(i,j)を積和計算によって算出し、そのDCT係
数Ys(i,j)をビットストリームに戻すので、複合画面
を用いた合成処理が不要になりフレーム単位の遅延は発
生しなくなる。
【0068】またこの第2の動作例では、画像を拡大す
るのにDCT係数Ys(i,j)を積和計算および加減算な
どの演算で求めるだけなので、第1の動作例のようにマ
クロブロック毎の画像をフィルタ処理で拡大・縮小する
よりも処理速度が向上し、合成処理の遅延時間をさらに
短縮できる。
【0069】さらにビットストリームを復号する中でD
CT係数の演算処理が変えられるだけなので、受信端末
側で 8× 8の逆DCT処理を行うことは従来と同様であ
り、受信端末側に特殊な復号器を増設せずに済み、従来
の端末(ハードウェア)を流用でき、コスト低減を図る
ことができると共に、CATVにおけるTV会議システ
ムの展開に寄与することができる。
【0070】上記第1および第2の動作例では、ストリ
ーム変換による画像の拡大処理についてのみ説明した
が、縮小処理も同様に行えることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
トリームデータを所定画素単位毎の画像(マクロブロッ
ク)の状態まで復号して変倍処理し符号化するので、従
来のように画像を完全に復号し、画面構築した後に拡大
・縮小処理する(フレーム単位で処理する)のに比べて
遅延時間が極めて少なくなる。
【0072】またセンター局で加工したストリームデー
タは、標準的な 8× 8画素単位の逆DCT処理で復号で
きるので、受信端末に特殊な復号器を装備する必要がな
くなりシステムを低コストに構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報合成装置の一つの実施形態で
あるセンター局のMCUの構成を示す図である。
【図2】MCUの可変長復号部1により可変長復号され
たある画像の 8× 8画素単位のDCT係数Xi を示す図
である。
【図3】図2のDCT係数Xi を逆DCT処理して得ら
れた 8× 8画素の動き補償の残差画像10を示す図であ
る。
【図4】図3の残差画像10を拡大して得た16×16画素
の拡大残差画像11を示す図である。
【図5】(a)は分割された 4組の 8× 8画素の画像1
1a〜11dを示す図である。(b)は分割画像11a
〜11dをDCT処理して得た 4組の 8× 8DCT係数
Y0 〜Y3 を示す図である。
【図6】(a)はビットストリームを可変長復号して得
た 8× 8のDCT係数Xi を示す図である。(b)は 4
つの組に展開したDCT係数Xi(p,q)を示す図である。
【図7】基底関数のデータの一例を示す図である。
【図8】上記データを16×16のDCT係数に拡大したデ
ータを示す図である。
【図9】図8のデータを逆DCT処理して得た16×16画
素の画像データを示す図である。
【図10】図9のデータを 8× 8画素の 4組に分割した
一つ(s=0 )を示す図である。
【図11】図9のデータを 8× 8画素の 4組に分割した
一つ(s=1 )を示す図である。
【図12】図9のデータを 8× 8画素の 4組に分割した
一つ(s=2 )を示す図である。
【図13】図9のデータを 8× 8画素の 4組に分割した
一つ(s=3 )を示す図である。
【図14】図10〜図14のデータに 8× 8画素単位の
DCT処理を行う模式図である。
【図15】DCT処理して得た 1組のDCT係数A0 00
〜A0 11を示す図である。
【図16】DCT処理して得た 1組のDCT係数A1 00
〜A1 11を示す図である。
【図17】DCT処理して得た 1組のDCT係数A2 00
〜A2 11を示す図である。
【図18】DCT処理して得た 1組のDCT係数A3 00
〜A3 11を示す図である。
【図19】式(1)を展開した積和計算式を示す図であ
る。
【図20】各端末に表示した合成画像の一例を示す図で
ある。
【図21】従来の2地点間TV会議システムを示す図で
ある。
【図22】従来の多地点間TV会議システムを示す図で
ある。
【図23】端末にMCUを一体化した多地点間TV会議
システムを示す図である。
【図24】CATVによるTV会議を示す図である。
【図25】従来の画像合成方法を示す図である。
【符号の説明】
1…可変長復号部(VLD)、2…情報合成部、3…可
変長符号化部(VLC)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変長符号化された画像ストリームデー
    タを可変長復号し所定画素単位のDCT係数を得る可変
    長復号手段と、 前記可変長復号手段により得られた前記所定画素単位の
    DCT係数に所望の倍率をかけて所望倍率分の所定画素
    単位のDCT係数に変換するDCT係数変換手段と、 前記DCT係数変換手段により変換された所望倍率分の
    所定画素単位のDCT係数に可変長符号化処理を施し画
    像ストリームデータを生成する可変長符号化手段とを具
    備したことを特徴とする情報合成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報合成装置において、 前記DCT係数変換手段が、 前記可変長復号手段により得られた所定画素単位のDC
    T係数に対して、所定変換係数に基づく演算を行い所望
    倍率分の所定画素単位のDCT係数を得る演算手段であ
    ることを特徴とする情報合成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報合成装置において、 前記DCT係数変換手段が、 前記可変長復号手段により得られた前記所定画素単位の
    DCT係数にその単位で逆DCT処理を施し、所定画素
    単位毎の画像を生成する単位画像生成手段と、 前記単位画像生成手段により生成された所定画素単位毎
    の画像を所望の拡大倍率で変倍する変倍手段と、 前記変倍手段により変倍された拡大画像を前記所定画素
    単位の複数の単位画像に分割する分割手段と、 前記分割手段により分割された複数の単位画像に対して
    その単位のDCT処理を順に施し前記拡大画像分の所定
    画素単位のDCT係数を得て前記可変長符号化手段に供
    給する新DCT係数取得手段とを具備したことを特徴と
    する情報合成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の情報合成装置において、 前記変倍手段が、 前記単位画像生成手段により生成された所定画素単位毎
    の画像にフィルタ処理を施して拡大画像を得るフィルタ
    手段であることを特徴とする情報合成装置。
  5. 【請求項5】 可変長符号化された画像ストリームデー
    タを可変長復号し所定画素単位のDCT係数を得る工程
    と、 前記所定画素単位のDCT係数に所望の倍率をかけて所
    望倍率分の所定画素単位のDCT係数に変換する工程
    と、 前記所望倍率分の所定画素単位のDCT係数に可変長符
    号化処理を施し画像ストリームデータを生成する工程と
    を有することを特徴とする情報合成方法。
JP28178995A 1995-10-30 1995-10-30 情報合成装置および情報合成方法 Withdrawn JPH09130798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28178995A JPH09130798A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 情報合成装置および情報合成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28178995A JPH09130798A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 情報合成装置および情報合成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09130798A true JPH09130798A (ja) 1997-05-16

Family

ID=17644005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28178995A Withdrawn JPH09130798A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 情報合成装置および情報合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09130798A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367090A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Radias:Kk 車両管理システム、携帯端末機器、車両管理端末および車両
JP2003224850A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 映像中継システム並びに符号化情報指示装置及びそのプログラム並びに符号化映像伝送装置及びそのプログラム
US7145594B2 (en) 2003-07-18 2006-12-05 Lg Electronics Inc. Digital video signal processing apparatus of mobile communication system and method thereof
JP2015133721A (ja) * 2005-04-28 2015-07-23 アップル インコーポレイテッド 多人数参加型テレビ会議における映像処理

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367090A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Radias:Kk 車両管理システム、携帯端末機器、車両管理端末および車両
JP2003224850A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 映像中継システム並びに符号化情報指示装置及びそのプログラム並びに符号化映像伝送装置及びそのプログラム
US7145594B2 (en) 2003-07-18 2006-12-05 Lg Electronics Inc. Digital video signal processing apparatus of mobile communication system and method thereof
JP2015133721A (ja) * 2005-04-28 2015-07-23 アップル インコーポレイテッド 多人数参加型テレビ会議における映像処理

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60114812T2 (de) Videoformat konvertierung und transkodierung von mpeg-2 in mpeg-4
JPH07162870A (ja) ビデオ信号符号化装置
JPH09187035A (ja) ディジタルビデオデータストリームの前処理装置
EP1449384A2 (en) Reduced-complexity video decoding using larger pixel-grid motion compensation
WO1998027733A1 (en) Progressive still frame mode
KR20010053606A (ko) 고선명 비디오 신호의 데시메이션
US20010016010A1 (en) Apparatus for receiving digital moving picture
JPH07298258A (ja) 画像符号化復号化方法
KR100323676B1 (ko) 디지털 동영상 수신 장치
JPH09130798A (ja) 情報合成装置および情報合成方法
JP4693096B2 (ja) 多地点会議装置
Nakamura et al. Low delay 4K 120fps HEVC decoder with parallel processing architecture
Delogne et al. Compatible coding of digital interlaced HDTV
JP3655363B2 (ja) 情報通信システムおよびセンター局
JPH10262228A (ja) 通信システム、多地点制御装置、映像情報表示方法
Armer et al. A chip set for MPEG-2 video encoding
KR100323688B1 (ko) 디지털 동영상 수신 장치
JPH0622291A (ja) 解像度変換可能な復号方法と装置
DE69624310T2 (de) Hierarchischer Videokodierer und -dekodierer
JPH0846928A (ja) 画像符号化前処理装置
JPH09233475A (ja) 画像符号化装置
JP4196085B2 (ja) 映像信号符号化装置およびそれを用いたテレビ会議システム
JPH0662386A (ja) 解像度変換復号方法と装置
JP3617358B2 (ja) 映像符号化方法および装置
JP3478051B2 (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法およびビデオ会議装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20041210