JPH09130623A - カラー複写機 - Google Patents

カラー複写機

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JPH09130623A
JPH09130623A JP7281008A JP28100895A JPH09130623A JP H09130623 A JPH09130623 A JP H09130623A JP 7281008 A JP7281008 A JP 7281008A JP 28100895 A JP28100895 A JP 28100895A JP H09130623 A JPH09130623 A JP H09130623A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals

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  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
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  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より優れた操作性で良好な所定色構成の複製
画を出力するカラー複写機を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 画像読取手段101によって,原稿10
3を複数の色成分に分解して読み取り,画像信号として
出力し,画像処理手段111では,画像読取手段101
が出力する画像信号に所定の処理を施した後,該画像信
号の示す色が有彩の場合と無彩の場合とに応じて,それ
ぞれを所定の色に記録すべく該画像信号を変換し,記録
手段102によって,画像処理手段111により変換さ
れた画像信号に基づいて複製画像を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,所定の色で構成さ
れた複製画を出力するカラー複写機に関し,特に,より
優れた操作性で良好な画像を得ることのできるカラー複
写機に関する。
【0002】
【従来の技術】2つの色で構成された複製画を出力する
カラー複写機に関するものとしては,特開平5−377
97号公報に開示されたもの(第1の従来例)がある。
本従来例は,原稿を複数の色成分に分解して読み取って
得た画像信号(R,G,B)の比が,ほぼ1:1:1で
あるか否かを判定し,モノクロ用2値化処理とカラー用
2値化処理を選択駆動する画像入力装置である。
【0003】また第2の従来例として,特開平6−15
2995号公報に開示されたものもある。本従来例は,
原稿を複数の色成分に分解して読み取って得た画像信号
(C,M,Y)の最小値Min(C,M,Y)等から黒
記憶信号を生成し,画像信号(C,M,Y)から最小値
Min(C,M,Y)を引いた残りから赤記録信号を生
成し,黒及び赤で構成された複製画を出力する画像形成
装置である。
【0004】更に,実際の製品としては,(株)リコー
製の「PRETER550」等(第3の従来例)があ
り,本従来例は,複数の変換元の色とそれに対応する変
換先の色をそれぞれ指定することができる色変換機能を
有するフルカラー複写機である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,第1の
従来例(特開平5−37797号公報)の画像入力装置
においては,画像信号(R,G,B)の比で2値的に判
定しているため,画像信号の各成分の値が小さい色(黒
或いは高濃度の灰色等)を処理した時に,画像信号に含
まれるノイズ成分(画像信号のばらつき)の影響もあ
り,本来,モノクロと判定すべきところをカラーと誤判
定してしまうという問題があった。また,判定を行なう
際の境界がはっきりしているため,境界付近の色に対し
ても判定がばらつくという問題もあった。結果として,
第1の従来例の画像入力装置では良好な色画像を得るこ
とができなかった。
【0006】また,原稿等で使用される色は理想的な色
ではなく一般に不要吸収がある(特に赤や青は不要吸収
成分が多い)ことが知られているが,第2の従来例(特
開平6−152995号公報)の画像形成装置において
は,黒記録信号の生成に際して,画像信号(C,M,
Y)の最小値Min(C,M,Y)を使用しており,色
の部分にも黒が記録されてしまうという問題があった。
この結果として,第2の従来例の画像形成装置では良好
な2色画像を得ることができなかった。
【0007】一方,第3の従来例(リコー製PRETE
R550等)のカラー複写機においては,複数の変換元
の色とそれに対応する変換先の色をそれぞれ指定する必
要があるので,操作が繁雑であるという問題があった。
【0008】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,所定の色で構成された複製画を出力
するカラー複写機において,良好な画像を得ることので
きるカラー複写機を提供することを目的としている。
【0009】また本発明の他の目的は,所定の色で構成
された複製画を出力するカラー複写機の操作性を向上す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係るカラー複写機は,原稿を複数の色
成分に分解して読み取り,画像信号として出力する画像
読取手段と,前記画像読取手段が出力する画像信号に所
定の処理を施した後,該画像信号の示す色が有彩の場合
と無彩の場合とに応じて,それぞれを所定の色に記録す
べく該画像信号を変換する画像処理手段と,前記画像処
理手段により変換された画像信号に基づいて複製画像を
出力する記録手段とを備えるものである。
【0011】また,請求項2に係るカラー複写機は,原
稿を複数の色成分に分解して読み取り,画像信号として
出力する画像読取手段と,前記画像読取手段が出力する
画像信号に所定の処理を施した後,該画像信号の示す色
の鮮やかさに応じた所定の2つの色の混合比で記録すべ
く該画像信号を変換する画像処理手段と,前記画像処理
手段により変換された画像信号に基づいて複製画像を出
力する記録手段とを備えるものである。
【0012】また,請求項3に係るカラー複写機は,請
求項1または2記載のカラー複写機において,前記カラ
ー複写機は,記録すべき色を指定する色指定手段を備
え,前記画像処理手段は,前記色指定手段で指定された
色を,前記所定の色の1つとするものである。
【0013】更に,請求項4に係るカラー複写機は,請
求項1,2または3記載のカラー複写機において,画像
処理手段は,無彩色軸を中心として放射状に広がる平面
で色空間を分割し,前記画像信号が該分割された空間の
どこに属するかを判定し,各空間毎に所定のマスキング
係数を用いて色補正を行う色補正手段を備えるものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明のカラー複写機の概
要について,並びに,本発明のカラー複写機の実施例に
ついて,順に図面を参照して詳細に説明する。
【0015】〔本発明のカラー複写機の概要〕本発明の
請求項1に係るカラー複写機では,図1及び図2に示す
如く,画像読取手段101によって,原稿103を複数
の色成分に分解して読み取り,画像信号として出力し,
画像処理手段111では,画像読取手段101が出力す
る画像信号に所定の処理を施した後,該画像信号の示す
色が有彩の場合と無彩の場合とに応じて,それぞれを所
定の色に記録すべく該画像信号を変換し,記録手段10
2によって,画像処理手段111により変換された画像
信号に基づいて複製画像を出力するようにしている。
【0016】これにより,誤判定や原稿の色による判定
のばらつきが少なく,且つ,黒等が不必要に混在するこ
とが少なく,更に良好な画像を得ることが可能な,所定
の色で構成された複製画を出力するカラー複写機を実現
することができる。
【0017】また,請求項2に係るカラー複写機では,
図1及び図2に示す如く,画像読取手段101によっ
て,原稿103を複数の色成分に分解して読み取り,画
像信号として出力し,画像処理手段111では,画像読
取手段101が出力する画像信号に所定の処理を施した
後,該画像信号の示す色の鮮やかさに応じた所定の2つ
の色の混合比で記録すべく該画像信号を変換し,記録手
段102によって,画像処理手段111により変換され
た画像信号に基づいて複製画像を出力するようにしてい
る。
【0018】これにより,誤判定や原稿の色による判定
のばらつきが少なく,且つ,黒等が不必要に混在するこ
とが少なく,良好な2色画像を得ることが可能な,所定
の色で構成された複製画を出力するカラー複写機を実現
することができる。
【0019】また,請求項3に係るカラー複写機では,
図2に示す如く,色指定手段201によって,記録すべ
き色を指定することとし,画像処理手段111では,色
指定手段201で指定された色を,前記所定の色の1つ
として画像信号の変換を行い,記録手段102により,
該変換された画像信号に基づいて複製画像を出力するよ
うにしている。これにより,色の指定が簡単となり,良
好な画像を得ることの可能な,所定の色で構成された複
製画を出力するカラー複写機の操作性を向上させること
ができる。
【0020】更に,請求項4に係るカラー複写機では,
図2に示す如く,画像処理手段111の色補正手段21
4によって,無彩色軸を中心として放射状に広がる平面
で色空間を分割し,前記画像信号が該分割された空間の
どこに属するかを判定し,各空間毎に所定のマスキング
係数を用いて色補正を行うようにしている。
【0021】これにより,例えば,原稿の無彩部分をそ
のままの色で再現し,原稿の持つ色の鮮やかさが増すに
従って指定された色の混合比が増すような2色カラーモ
ードの処理や,原稿の色が無彩に近い色の場合はブラッ
クトナーのみで記録し,比較的彩度の高い色の場合は指
定された色で記録するような2色カラーモードの処理
を,特殊なハードウェアを追加することなく,マスキン
グ係数を求めて設定するだけで実現できる。
【0022】〔実施例〕図1は本発明の一実施例に係る
カラー複写機の機構部の概略構成図である。また図2
は,本実施例のカラー複写機の電装部の概略構成図であ
る。
【0023】図1を参照すると,本実施例のカラー複写
機の機構部は,主に,原稿を読み取るスキャナユニット
101と,記録紙に画像を記録するプリンタユニット1
02とを含んでいる。
【0024】先ず,スキャナユニット101に注目する
と,原稿103はプラテン104上の所定の位置に置か
れ,ハロゲンランプ105a及び105bにより照明さ
れている。原稿103からの反射光は,第1ミラー10
6,第2ミラー107,第3ミラー108及びレンズ1
09を経てカラーラインイメージセンサであるCCD1
10に結像され,CCD110により画像信号に光電変
換される。ここで,ハロゲンランプ105a及び105
b並びに第1ミラー106は図示しない第1キャリッジ
に,第2ミラー107及び第3ミラー108は図示しな
い第2キャリッジにそれぞれ搭載されており,原稿10
3読み取り時には,図示しないキャリッジ駆動モータに
より第1キャリッジ及び第2キャリッジが2:1の速度
比で左から右へ移動する。これにより,プラテン104
上に置かれた原稿103の全面が走査される。
【0025】CCD110で光電変換された画像信号
は,画像処理ユニット111等で各種処理を施された
後,プリンタユニット102の図示しないLD(レーザ
・ダイオード)に入力され,ここでレーザ光に変換され
る。
【0026】次に,プリンタユニット102に注目する
と,LDから出射されたレーザ光は,ポリゴンミラー1
12で反射され,fθレンズ113及び第4ミラー11
4を経て,反時計方向に回転している感光体ドラム11
5上に結像照射される。ここで,ポリゴンミラー112
はポリゴンモータ116の回転軸に固着されており,ポ
リゴンモータ116は一定速度で回転してポリゴンミラ
ー112を回転駆動している。また,ポリゴンミラー1
12の回転により,上述のレーザ光は感光体ドラム11
5の回転移動方向と垂直な方向,即ちドラム軸に沿う方
向に走査される。
【0027】感光体ドラム115の表面は,図示しない
高圧発生装置に接続された帯電チャージャ117によ
り,予め一様な負電位に帯電されている。また,レーザ
光が感光体ドラム115に照射されると,光導電現象で
表面の電荷がドラム本体の機器アースに流れて消滅す
る。ここで,原稿濃度の淡い部分はLDを強く点灯し,
原稿濃度の濃い部分はLDを弱く点灯する。これにより
感光体ドラム115の表面には,ポリゴンミラー112
による主走査と感光体ドラム115の回転による副走査
とで,原稿の濃淡に応じた静電潜像が形成される。
【0028】現像ユニット118は,ブラック,シア
ン,マゼンタ及びイエローの負帯電したトナーをそれぞ
れ収容する現像部K,C,M及びYを有しており,何れ
か1つの現像部が選択されている。選択された現像部
は,図示しない高圧発生装置により所定の負電位にバイ
アスされ,上記静電潜像を現像して,原稿の濃淡に応じ
たトナー像を感光体ドラム115の表面に形成する。
【0029】転写ベルト119は,図示しない高圧発生
装置により所定の正電位にバイアスされており,感光体
ドラム115と同速度で時計方向に回転している。また
上記トナー像は,感光体ドラム115と転写ベルト11
9が接近する間に,バイアスの作用により引き寄せられ
て転写ベルト119の表面に転写される。
【0030】ここで,原稿103の読み取り,静電潜像
の形成,トナー像の転写動作は,必要な回数繰り返され
る。即ち,フルカラーモードの場合は4回行われ,それ
ぞれK,C,M及びYの順で現像部が選択され,形成さ
れたトナー像は位置合わせをした上で,転写ベルト11
9の表面で重ね合わされる。またブラック,シアン,マ
ゼンタ及びイエローの各モードの場合は1回だけ行わ
れ,それぞれ現像部K,C,M及びYが選択される。ま
た,レッド,グリーン及びブルーの各モードの場合は2
回だけ行われ,それぞれMとY,CとY及びCとMの順
で現像部が選択される。また,原稿色,登録色及び2色
モードの場合は,指定された色に応じて必要となる回数
の動作と呼応する現像部の選択が行われる。
【0031】一方,給紙カセット120a及び120b
にはそれぞれ記録紙121a及び121bが収納されて
おり,どちらかの給紙カセット120aまたは120b
が選択されている。選択されている給紙カセット120
aまたは120b,例えば給紙カセット120aの記録
紙121aは,給紙コロ122aの給紙動作により繰り
出され,レジストローラ123a及び123bに到達す
る。レジストローラ123a及び123bは初め停止し
ており,回転する転写ベルト119上のトナー像の位置
に応じて所定のタイミングで回転を開始し,記録紙12
1aを送り出す。
【0032】転写チャージャ124は図示しない正電圧
の高圧発生装置に接続されており,転写ベルト119上
のトナー像は,転写チャージャ124の作用により,送
り出された記録紙121aに再転写される。尚,記録紙
121aにトナー像を再転写する時は,転写ベルト11
9のバイアスを解除して,再転写を促進している。
【0033】トナー像が再転写された記録紙121a
は,熱定着ユニット125a及び125bに送られ,そ
こでトナー像が記録紙121aに固着され,機外に排出
される。
【0034】尚,転写後も感光体ドラム115の表面に
残留したトナーはクリーニングユニット126で除去さ
れ,感光体ドラム115は次の動作に備える。また再転
写後も,転写ベルト119の表面に残留したトナーはク
リーニングユニット127で除去され,転写ベルト11
9は次の動作に備えることとなる。
【0035】次に図2を参照すると,本実施例のカラー
複写機の電装部は,主に,上述したスキャナユニット1
01,画像処理ユニット111,プリンタユニット10
2,処理モード選択等の入力の検出及び表示を行う操作
表示ユニット201,並びに,これら各ユニットの制御
回路と通信を行いカラー複写機202の全体の動作を制
御するシステム制御ユニット203を含んでいる。尚,
本実施例のカラー複写機202は,LAN(ローカル・
エリア・ネットワーク)接続装置204と接続されてお
り,LAN205に接続されたワークステーション20
6やパーソナルコンピュータ207等の他の機器と,L
AN接続装置204を介して画像信号の入出力を行な
う。
【0036】先ず,スキャナユニット101に注目する
と,上述のCCD110は入射光をRGB(赤緑青)の
3色に色分解した後,光電変換して,3種類のアナログ
画像信号をA/D変換回路208に出力する。A/D変
換回路208では,入力された画像信号をそれぞれデジ
タル信号に変換すると共に,上述のハロゲンランプ10
5a及び105bの原稿照明むら,CCD110内部の
受光素子の感度むら,並びに,暗電位に対する補正等の
処理も行なう。
【0037】またスキャナ制御回路209では,システ
ム制御ユニット203と通信を行なうと共に,スキャナ
ユニット101全体を制御している。例えば,A/D変
換回路208の動作制御,ハロゲンランプ105a及び
105bの点灯制御,並びに,キャリッジ駆動モータ2
10の回転制御等を行なう。また原稿サイズセンサ21
1は,プラテン104に置かれた原稿103の大きさを
検出するセンサであって,その検出結果をスキャナ制御
回路209に出力している。
【0038】一方,A/D変換回路208で変換された
画像信号は,画像処理ユニット111のγ変換回路21
2に入力される。次に,画像処理ユニット111につい
て説明する。
【0039】γ変換回路212は,LAN接続装置20
4にも接続されており,A/D変換回路208またはL
AN接続装置204から入力される画像信号を濃度等に
比例した画像信号に階調変換し,像域分離回路213及
び色補正回路214に出力する。また設定によっては,
γ変換回路212は,A/D変換回路208から入力さ
れた画像信号を階調変換してLAN接続装置204に出
力することもある。
【0040】像域分離回路213は,入力された画像信
号に基づいて,処理を行なっている画像部分が文字等の
線画か否か,白黒画像かカラー画像かを判定する回路で
あって,その結果を示す判定信号を色補正回路214に
出力する。
【0041】また領域制御回路215は,画像の部分領
域毎に異なる画像処理を施すための切り換え信号を発生
する回路であって,その切り換え信号を色補正回路21
4に出力する。
【0042】色補正回路214では,γ変換回路212
からの画像信号を,上述の如く選択される現像部に応じ
たトナーの記録量に変換する色補正処理を行なうと共
に,エッジ強調や平滑化等の2次元フィルタ処理等も行
なう。ここで,これらの処理は,上記判定信号や切り換
え信号により制御されている。
【0043】例えば,判定信号が線画であればエッジ強
調気味のフィルタ処理を行い,また非線画であれば平滑
化気味のフィルタ処理を行なう。また,切り換え信号に
より,判定信号の意味するところに拘らず所定のフィル
タ処理を行うこともある。色補正処理も同様で,例え
ば,切り換え信号に応じてフルカラーモードやブラック
モードに適したトナー記録量に変換したり,またフルカ
ラーモードにおいて,判定信号が線画で且つ白黒画像で
あればUCR(下色除去;Under Color Removal)率を
100[%]に,非線画またはカラー画像であればUC
R率を70[%]にする変換を行うこともある。
【0044】色補正回路214からは,トナー記録量に
変換された1種類の画像信号,判定信号及び切り換え信
号が出力され,変倍回路216に入力される。
【0045】変倍回路216では,色補正回路214か
らの3種の信号を主走査方向に拡大/縮小する変倍処理
を行うと共に,温湿度等で変動するプリンタユニット1
02の記録特性(画像信号対トナー記録量特性)を補正
するγ補正処理や,主走査方向の1または数画素と副走
査方向の1または数画素とを1単位とし,解像度または
階調性を重視した階調表現をする階調処理等を行なう。
【0046】ここでγ補正処理及び階調処理は,上記判
定信号や切り換え信号により制御されており,例えば,
判定信号が線画であれば解像度を重視した階調処理を行
い,非線画であれば階調性を重視した階調処理を行な
う。また階調処理の種類によって上述の記録特性が変化
するため,階調処理に連動して異なるγ補正処理も行な
う。更に切り換え信号により,判定信号の意味するとこ
ろに拘らず所定の階調処理またはγ補正処理を行なうこ
ともある。
【0047】尚,原稿103の副走査方向を拡大/縮小
する変倍処理は,上述のキャリッジ駆動モータ210の
回転制御により行なっている。また,変倍回路216は
LAN接続装置204にも接続されており,上記処理が
施された画像信号またはLAN接続装置204から入力
される画像信号を,切り換え信号と共にイレース回路2
17に出力する。尚,設定によって変倍回路216は,
上記処理が施された画像信号をLAN接続装置204に
出力することもある。
【0048】イレース回路217では,入力された切り
換え信号と設定に応じて,入力された画像信号を固定の
信号値(例えば最もトナーを付着させない値)に置き換
える。これは,上述の原稿サイズセンサ211で検出さ
れた原稿103の大きさや,選択された給紙カセット1
20a及び120bに収納された記録紙121a及び1
21bの大きさに応じて,不要な画像が記録されないよ
うにするために行なうものである。
【0049】また画像処理制御回路218では,システ
ム制御ユニット203と通信を行なうと共に,システム
制御ユニット203からの要求に応じて,上述したγ変
換回路212,像域分離回路213,色補正回路21
4,領域制御回路215,変倍回路216及びイレース
回路217の設定等を行ない,画像処理ユニット111
全体を制御している。
【0050】一方,イレース回路217から出力された
画像信号は,プリンタユニット102のLD駆動回路2
19に入力される。次に,プリンタユニット102につ
いて説明する。
【0051】先ずLD駆動回路219では,入力された
画像信号に応じてパルス幅変調やパワー変調等を行なっ
てLD(レーザ・ダイオード)220を駆動し,これに
よってLD220の点灯強度を調整している。
【0052】またプリンタ制御回路221では,システ
ム制御ユニット203と通信を行なうと共に,プリンタ
ユニット102全体を制御している。例えばLD駆動回
路219を制御してLD220を強制消灯したり,ポリ
ゴンモータ116,感光体ドラム115を回転駆動する
ドラム駆動モータ222及び転写ベルト119を回転駆
動するベルト駆動モータ223等の回転制御,また現像
ユニット118の現像部K,C,M及びYの選択制御,
高圧電源224の各負荷(例えば帯電チャージャ,現像
部,転写ベルト119,転写チャージャ124等)毎の
出力制御,更に熱定着ユニット125の温度制御等々を
行なう。尚,プリンタユニット102は,上述の給紙カ
セット120a及び120b毎に,収納された記録紙1
21a及び121bの大きさを検出する図示しない紙サ
イズセンサを有しており,その検出結果はプリンタ制御
回路221に出力されている。
【0053】最後に操作表示ユニット201について説
明する。操作表示ユニット201は,原稿103上の所
定の範囲・位置等を入力するためのデジタイザ225,
各種モードの選択肢や設定状態等を表示する表示部と該
表示部の押下位置を検出する検出部が一体となったTP
D(タッチ・パネル・ディスプレイ)226,コピー枚
数やコピー開始等を入力するためのキーボード227,
並びに,操作表示制御回路228から構成されている。
【0054】操作表示制御回路228では,TPD22
6に各モードの選択肢等を表示してキー入力等を促した
り,デジタイザ225,TPD226及びキーボード2
27からの入力を検出して,TPD226に設定された
状態を表示すると共に,システム制御ユニット203と
通信を行なって入力結果を送信する等の動作を行なって
いる。
【0055】次に,TPD226における表示画面例を
図3に示し,本実施例のカラー複写機における全体的な
制御の流れを図3に基づいて説明する。
【0056】カラー複写機の電源が投入されると,操作
表示制御回路228は初期状態になり,図3(a)に示
すような標準画面を表示する。図3(a)の画面右側の
表示部分「写真」,「文字」及び「標準」は画質モード
選択用の領域であり,操作者がこの表示部分を押下する
と,それぞれ写真画像に適した写真モード,文字画像に
適した文字モード,及び,写真・文字混在画像に適した
表示モードが選択される。例えば表示部分「文字」が押
下されると,操作表示制御回路228は該操作を検出し
て,図3(b)に示すように表示部分「文字」に枠を表
示し,文字モード選択が認識されたことを操作者に伝え
る。
【0057】また操作表示制御回路228では,システ
ム制御ユニット203に文字モード用の設定を要求す
る。システム制御ユニット203はこれを受けて画像処
理制御回路218に文字モード用の設定を要求し,画像
処理制御回路218は該設定要求を受けて領域制御回路
215,色補正回路214及び変倍回路216等の設定
を行なう。例えば,これらの回路が判定信号の意味する
ところに拘らず,エッジ強調気味のフィルタ処理,解像
度を重視した階調処理,並びに,これに合うγ補正処理
を行なうように設定される。
【0058】また表示部分「カラー選択」はカラーモー
ド選択画面呼び出し用の領域であり,操作者がこの表示
部分を押下すると,操作表示制御回路228は該操作を
検出して,図3(c)に示すようなカラーモード選択画
面を表示する。これによって操作者はフルカラーモード
をはじめとする各種カラーモードの選択が可能になる。
例えば,図3(c)に示す状態で操作者が表示部分「ブ
ラック」を押下すると,操作表示制御回路228は該操
作を検出して,図3(d)に示すような画面を表示し,
ブラックモード選択が認識されたことを操作者に伝え
る。
【0059】また操作表示制御回路228では,これを
受けて画像処理制御回路218にブラックモード用の設
定を要求する。システム制御ユニット203はこれを受
けて画像処理制御回路218にブラックモード用の設定
を要求し,画像処理制御回路218は該設定要求を受け
て領域制御回路215及び色補正回路214等の設定を
行なう。例えば,色補正回路214がブラックモードに
適したトナー記録量に変換する色補正処理を行なうよう
に設定される。
【0060】更にシステム制御ユニット203では,プ
リンタ制御回路221等にもブラックモード用の動作制
御を要求する。プリンタ制御回路221では,該動作制
御要求を受けて,実際の複写動作に際して,現像部Kの
選択や,原稿の読み取り,静電潜像の形成,トナー像の
形成及びトナー像の転写動作を1回行なったら,転写ベ
ルト119上のトナー像を記録紙に再転写させる等の動
作制御を行なう。
【0061】次に,2色カラーモードが選択される場合
の制御の流れを説明する。図3(c)に例示したような
カラーモード選択画面の表示状態において,操作者が表
示部分「2色カラー」を押下すると,操作表示制御回路
228は,該操作を検出して図4(a)に示すような画
面を表示し,レッドの2色カラーモード選択が認識され
たことを操作者に伝える。
【0062】また操作表示制御回路228では,システ
ム制御ユニット203にレッドの2色カラーモード用の
設定を要求する。システム制御ユニット203はこれを
受けて画像処理制御回路218にレッドの2色カラーモ
ード用の設定を要求し,画像処理制御回路218は該設
定要求を受けて領域制御回路215及び色補正回路21
4等の設定を行なう。例えば,色補正回路214がレッ
ドの2色カラーモードに適したトナー記録量に変換する
色補正処理を行なうように設定される。
【0063】またシステム制御ユニット203は,プリ
ンタ制御回路221等にもレッドの2色カラーモード用
の動作制御を要求する。プリンタ制御回路221では,
該動作制御要求を受けて,実際の複写動作に際して,
K,M,Yの順に現像部を選択すると共に,原稿の読み
取り,静電潜像の形成,トナー像の形成及びトナー像の
転写動作を3回行なった後,転写ベルト119上のトナ
ー像を記録紙に再転写させる等の動作制御を行なう。
【0064】尚,2色カラーモードの中ではレッドが使
用される割合が高いため,本実施例ではレッドがデフォ
ルトで選択されるが,他の色の2色カラーモードも選択
できる。即ち,図4(a)に示すような表示状態で,操
作者が表示部分「色変更」を押下すると,操作表示制御
回路228はこの操作を検出して,図4(b)に示すよ
うな2色カラーモード色指定画面を表示する。これによ
って操作者は2色カラーモードにおける色指定が可能に
なる。例えば,図4(b)に示す状態で操作者が表示部
分「シアン」を押下すると,操作表示制御回路228は
この操作を検出して,図4(c)に示すような画面を表
示し,シアンの2色カラーモード選択が認識されたこと
を操作者に伝える。
【0065】また操作表示制御回路228は,システム
制御ユニット203にシアンの2色カラーモード用の設
定を要求する。システム制御ユニット203はこれを受
けて画像処理制御回路218にシアンの2色カラーモー
ド用の設定を要求し,画像処理制御回路218は該設定
要求を受けて領域制御回路215及び色補正回路214
等の設定を行なう。例えば,色補正回路214がシアン
の2色カラーモードに適したトナー記録量に変換する色
補正処理を行なうように設定される。
【0066】またシステム制御ユニット203は,プリ
ンタ制御回路221等にもシアンの2色カラーモード用
の動作制御を要求する。プリンタ制御回路221では,
該動作制御要求を受けて,実際の複写動作に際して,
K,Cの順に現像部を選択すると共に,原稿の読み取
り,静電潜像の形成,トナー像の形成及びトナー像の転
写動作を2回行なった後,転写ベルト119上のトナー
像を記録紙に再転写させる等の動作制御を行なう。
【0067】また図4(b)において,表示部分「登録
色1」〜「登録色3」は,登録色1から登録色3(それ
ぞれ現像部C,M,Y及びKの各記録値の組合せで,予
め登録してある色)の2色カラーモードを選択する場合
に押下され,表示部分「原稿色」は,原稿上の色を使っ
て,2色カラーモードにおいて使用する色の指定を行う
場合に押下される。例えば後者の場合,TPD226に
表示される手順に従って,色読み取り用原稿の所望する
色のある位置を操作者がデジタイザ225で入力するこ
とになる。
【0068】この場合,システム制御ユニット203
は,プラテン104上に置かれた色読み取り用原稿をス
キャナ制御回路209に読み取らせると共に,画像処理
制御回路218にデジタイザ225で入力された位置の
画像信号をサンプリングさせる。更に,サンプリングし
た画像信号を元に最適な現像部C,M,Y及びKの記録
値の組合せを画像処理制御回路218に決定させる。
【0069】このようにして決められた現像部C,M,
Y及びKの記録値の組合せは,2色カラーモード用の設
定要求と共に,システム制御ユニット203から画像処
理制御回路218に送られる。画像処理制御回路218
では,該設定要求を受けて領域制御回路215及び色補
正回路214等の設定を行なう。つまり,色補正回路2
14が決められた現像部C,M,Y及びKの記録値の組
合せの2色カラーモードに適したトナー記録量に変換す
る色補正処理を行なうように設定される。
【0070】またシステム制御ユニット203は,プリ
ンタ制御回路221等にも決められた現像部C,M,Y
及びKの記録値の組合せの2色カラーモードの動作制御
を要求する。プリンタ制御回路221では,該動作制御
要求を受けて,実際の複写動作に際して,現像部K,
C,M,Yの順に現像部を選択すると共に(但し,記録
値が”0”の場合は省略),原稿の読み取り,静電潜像
の形成,トナー像の形成及びトナー像の転写動作を必要
な回数行なった後,転写ベルト119上のトナー像を記
録紙に再転写させる等の動作制御を行なう。
【0071】再度,図4(c)を参照すると,この状態
で操作者が図示しないキーボード227のコピー開始用
のキーを押下すると,操作表示制御回路228はこの操
作を検出して,システム制御ユニット203にコピー動
作の開始を要求する。システム制御ユニット203で
は,該動作開始要求を受けて,スキャナ制御回路209
やプリンタ制御回路221等の制御回路にコピー動作の
開始を要求する。更に各ユニットの制御回路では,該動
作開始要求を受けて各ユニットを制御し,上述のような
コピー動作を行なって,所望の色の2色カラーコピーを
排出する。
【0072】また,図4(c)のような表示状態におい
て,操作者が表示部分「カラー選択」を押下すると,再
度,図3(c)に類似した画面が表示されるので,操作
者は,表示部分「2色カラー」以外の表示部分を押下す
ることで,2色カラーモードの選択を解除することがで
きる。
【0073】以上のように,本実施例のカラー複写機で
は,カラーモード選択画面において,表示部分「2色カ
ラー」を押下するだけで2色カラーモードの設定が行な
えるので,2色コピーの操作が極めて容易になってい
る。また,本実施例では,2色カラーモード色指定画面
において,所望の色の表示部分を押下するだけで2色カ
ラーコピーモードの色設定が行なえるので,2色コピー
の色指定操作も容易になっている。
【0074】次に,上述した色補正回路214が行なう
色補正処理について,図5を参照して説明する。尚,以
下の説明では,現像部C,M,Y及びKに応じたトナー
の記録値を,C1,M1,Y1及びK1の如く添え数字
を付して表すものとする。
【0075】入力される画像信号の各成分をR,G,B
(R=G=B=0は白)とした時に,本実施例の色補正
処理は,図5(a)に示すように,無彩色軸(R=G=
B)を中心として放射状に広がる平面で,色空間(R,
G,B)を分割して行なわれる。即ち,入力された画像
信号(R,G,B)が分割された空間のどこに属するか
を判定し,その後,各空間毎に予め設定したおいたマス
キング係数を用いて色補正処理を行なう。
【0076】尚,各空間のマスキング係数は,図5
(b)に示すような無彩色軸上の異なる2点(R1,G
1,B1)及び(R2,G2,B2)と,無彩色軸上に
ない両境界面上の2点(R3,G3,B3)及び(R
4,G4,B4)の,計4点のR,G,Bの値と,その
色の再現に最適な現像部C,M,Y及びKの記録値(C
1,M1,Y1,K1),(C2,M2,Y2,K
2),(C3,M3,Y3,K3)及び(C4,M4,
Y4,K4)を予め決めておき,以下に示す演算により
求める。
【数1】
【0077】ここで,各点の現像部C,M,Y及びKの
記録値はUCR(下色除去)前の等価無彩色濃度換算値
とする。
【0078】尚,以下では説明を簡略にするため,無彩
色軸上の2点を白点と黒点とする。この場合,等価無彩
色濃度換算値が取り得る最大値をXmax とすれば,各値
には以下のような関係がある。 白点の場合 R1=G1=B1=C1=M1=Y1=0
≧K1 黒点の場合 R2=G2=B2=C2=M2=Y2=X
max ≧K2
【0079】また,両境界面上の2点は,現像部C,
M,Y及びKの記録値の最小値が”0”で,記録値の最
大値がXmax となる点,即ち,各境界面上で記録可能
な,最も彩度が高い点とすると良い。 Min(C3,M3,Y3)=0≧K3 Max(C3,M3,Y3)=Xmax Min(C4,M4,Y4)=0≧K4 Max(C4,M4,Y4)=Xmax
【0080】また,ここで,現像部Kの記録値を現像部
C,M及びYの記録値の最小値から,例えば以下のよう
に決定しておくことで,UCR率を制御することもでき
る。 UCR率100%の場合: K=Min(C,M,Y) UCR率 70%の場合: K=Min(C,M,Y)×0.7
【0081】従って,図5(a)にように6つの境界面
で色空間(R,G,B)を分割する場合は,少なくとも
各境界面上の6点と無彩色軸上の2点の,計8点のR,
G,Bの値と,その色の再現に最適な現像部C,M,Y
及びKの記録値を予め決めておき,これらに基づいて各
空間のマスキング係数を求める。
【0082】尚,以上の説明は原稿を忠実に再現するフ
ルカラーモードの場合であり,2色モードの場合は若干
異なる方法でマスキング係数を求める。即ち,本実施例
の2色カラーモードでは,原稿の無彩(白〜灰色〜黒)
部分をそのままの色で再現し,原稿の持つ色の鮮やかさ
が増すに従って指定された色の混合比が増すように処理
を行なう。このため,上述の境界面上の点の現像部C,
M,Y及びKの記録値の代わりに,指定された色の現像
部C,M,Y及びKの記録値を用いてマスキング係数を
求め,これによって上述の処理を実現する。
【0083】尚,上述の説明において境界面上の点を,
現像部C,M及びYの記録値の最小値が”0”で,各現
像部C,M及びYの記録値の最大値がXmax となる点に
したのは,原稿の色(色相)毎に鮮やかさと混合比の関
係が不均一になるのを簡単に防ぐためである。勿論,マ
スキング係数を求める際に,この均一性を考慮して,代
わりに用いる現像部C,M,Y及びKの記録値を補正す
るのであれば,上述の境界面上の点の条件は必須とはな
らない。
【0084】また,2色カラーモードにおいて,原稿の
色が無彩(白〜灰色〜黒)に近い色の場合はブラックト
ナーのみで記録し,比較的彩度の高い色の場合は指定さ
れた色で記録するような処理を行なっても良い。この場
合,黒点の現像部C,M及びYの記録値を以下のように
減少させた記録値(例えば,X2=0)とし,境界面上
の点の現像部C,M,Y及びKの記録値に指定された色
の現像部C,M,Y及びKの記録値を用いてマスキング
係数を求める。これによって,上述したような処理が実
現できる。 R2=G2=B2=K2’>C2’=M2’=Y2’=
X2’
【0085】尚,上述のように,境界面上の点の現像部
C,M,Y及びKの記録値を指定された色の現像部C,
M,Y及びKの記録値としてマスキング係数を求める
と,例えば明度の高い黄色や明度の低い青等が,同じ濃
さの指定された色で再現される。しかし,以下のよう
に,境界面上の点のR,G,Bの値に応じた重み係数W
r,Wg,Wbを用いて,置き換えを行なう現像部C,
M,Y及びKの記録値の大きさを変え,マスキング係数
を求めるようにすれば,例えば明度の高い黄色等は薄
く,明度の低い青等は濃い指定された色で再現すること
もできる。
【数2】
【0086】次に,色補正回路214の具体的な構成例
を図6に示し,色補正回路214の動作を詳細に説明す
る。
【0087】図6を参照すると,上述のγ変換回路21
2からの画像信号601r,601g及び601bは,
それぞれフィルタ回路602r,602g及び602b
に入力される。フィルタ回路602r,602g及び6
02bは,入力された画像信号601r,601g及び
601bに対して,それぞれ図7に例示したような係数
の2次元フィルタ処理を施す回路であり,フィルタ制御
回路603からの制御信号604により1つのフィルタ
係数が選択され,処理結果605r,605g及び60
5bを色変換回路606及び607に出力する。
【0088】またフィルタ回路602r,602g及び
602bは,制御信号604に依らず,常に平滑化の処
理(例えば図7(a)に示すフィルタ係数#0)を施し
た処理結果608r,608g及び608bを係数選択
回路609に出力する。尚,フィルタ制御回路603
は,像域分離回路213からの判定信号610及び領域
制御回路215からの切り換え信号611と,画像処理
制御回路218による設定(設定信号620)とに応じ
て制御信号604を生成し出力するものであり,要求さ
れた画質モード等に応じて画像処理制御回路218は,
図8に例示するような#0から#7のフィルタ係数が選
択されるように,フィルタ制御回路603を設定する。
【0089】係数選択回路609は,入力された画像信
号608r,608g及び608bが,図5(a)のよ
うな分割された色空間(R,G,B)のどこに属するか
を判定し,その判定結果と判定信号610及び切り換え
信号611とに応じて,画像処理制御回路218により
設定された色(シアン,マゼンタ,イエロー)トナー記
録用及びブラックトナー記録用のマスキング係数の1組
を選択し,係数信号612及び613として色変換回路
606及び607に出力する。
【0090】尚,図5(a)に示したような境界面を含
む平面は一般に次式のように表現されるので, r×R+g×G+b×B=0 (r+g+b=0) 各境界面毎に,次のような式を演算して,その演算結果
の正負等を総合的に評価し,入力さえた画像信号(R,
G,B)の所属する空間を判定している。 f(R,G,B)=r×R+g×G+b×B
【0091】また,画像処理制御回路218は,要求さ
れたカラーモード等に応じて,上述したような演算を行
って各空間毎のマスキング係数を求め,設定信号620
によって係数選択回路609に供給している。
【0092】色変換回路606及び607は,入力され
た画像信号605r,605g及び605bと係数信号
612及び613とに基づいて,次式で表現されるマス
キング処理を行なう演算回路で,それぞれ色トナー記録
用の画像信号614とブラックトナー記録用の画像信号
615を出力する。尚,実際には下式の演算の他に,結
果が負の場合は”0”にする等の処理を行なっている。 X=Axr×R+Axg×G+Axb×B+Ax
【0093】UCR(下色除去)回路616は,色トナ
ー記録用の画像信号614からブラックトナー記録用の
画像信号615を減算する回路で,その結果を色トナー
記録用の画像信号617として出力する。尚,実際には
減算の他に,結果が負の場合は”0”にする等の処理を
行なっている。
【0094】選択回路618は,色変換回路607が出
力するブラックトナー記録用の画像信号615またはU
CR回路616が出力する色トナー記録用の画像信号6
17を選択出力する回路で,プリンタユニット102に
おいて現像部Kが選択されている場合はブラックトナー
記録用の画像信号615が,現像部C,MまたはYが選
択されている場合は色トナー記録用の画像信号617を
選択して,画像信号619として出力する。
【0095】以上のように,本実施例のカラー複写機で
は,無彩色軸(R=G=B)を中心として放射状に広が
る平面で色空間(R,G,B)を分割して,入力された
画像信号(R,G,B)が分割された空間のどこに属す
るかを判定し,その後,各空間毎に予め設定したおいた
マスキング係数を用いて色補正処理を行なうようにして
いるので,原稿の無彩(白〜灰色〜黒)部分をそのまま
の色で再現し,原稿の持つ色の鮮やかさが増すに従って
指定された色の混合比が増すような2色カラーモードの
処理や,原稿の色が無彩(白〜灰色〜黒)に近い色の場
合はブラックトナーのみで記録し,比較的彩度の高い色
の場合は指定された色で記録するような2色カラーモー
ドの処理を,特殊なハードウェアを追加することなく,
マスキング係数を求めて設定するだけで実現できる。
【0096】また,本実施例のカラー複写機では,境界
面上の点に代表される特定の色を消去しつつ,2色カラ
ーモードの処理を実現することも容易である。即ち,こ
の場合は,消去したい点(色)の現像部C,M,Y及び
Kの記録値を,指定された色の現像部C,M,Y及びK
の記録値ではなく,例えば,以下のような値にする。こ
れによって上述の処理を実現することができる。更に,
上記特定の色を指定するための手段を設けても良い。 Cx=Mx=Yx=Kx=0
【0097】また,本実施例のカラー複写機では,境界
面上の点に代表される特定の色を黒で記憶しつつ,2色
カラーモードの処理を実現することも容易である。即
ち,この場合は,黒で記録したい点(色)の現像部C,
M,Y及びKの記録値を,指定された色の現像部C,
M,Y及びKの記録値ではなく,例えば,以下のような
値にする。これによって上述の処理を実現することがで
きる。更に,上記特定の色を指定するための手段を設け
ても良い。 Cx=Mx=Yx=Xmax ≧K
【0098】また,本実施例のカラー複写機では,原稿
の無彩(白〜灰色〜黒)部分を特定の色で再現しつつ,
2色カラーモードの処理を実現することも容易である。
即ち,この場合は,黒点の現像部C,M,Y及びKの記
録値を,特定の色の記録値にする。これによって上述の
処理を実現することができる。更に,上記特定の色を任
意に指定するための手段を設けても良い。
【0099】また,本実施例のカラー複写機では,2色
カラーモードが選択された場合の複写動作に際して,選
択された色に応じて,プリンタ制御回路221等が,原
稿の読み取り,静電潜像の形成,トナー像の形成及びト
ナー像の転写動作を必要な回数行なった後,転写ベルト
119上のトナー像を記録紙に再転写させる等の制御を
行なうので,無駄な動作がなく,最短の時間で2色カラ
ーモードの記録動作を終了することができる。
【0100】尚,本実施例のカラー複写機では,静電潜
像形成手段が1つであるため静電潜像の形成を繰り返し
行なっているが,静電潜像形成手段を複数有するカラー
複写機等に適用しても良い。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
に係るカラー複写機によれば,画像読取手段によって,
原稿を複数の色成分に分解して読み取り,画像信号とし
て出力し,画像処理手段では,画像読取手段が出力する
画像信号に所定の処理を施した後,該画像信号の示す色
が有彩の場合と無彩の場合とに応じて,それぞれを所定
の色に記録すべく該画像信号を変換し,記録手段によっ
て,画像処理手段により変換された画像信号に基づいて
複製画像を出力することとしたので,誤判定や原稿の色
による判定のばらつきが少なく,且つ,黒等が不必要に
混在することが少なく,更に良好な画像を得ることが可
能な,所定の色で構成された複製画を出力するカラー複
写機を提供することができる。
【0102】また,請求項2に係るカラー複写機によれ
ば,画像読取手段によって,原稿を複数の色成分に分解
して読み取り,画像信号として出力し,画像処理手段で
は,画像読取手段が出力する画像信号に所定の処理を施
した後,該画像信号の示す色の鮮やかさに応じた所定の
2つの色の混合比で記録すべく該画像信号を変換し,記
録手段によって,画像処理手段により変換された画像信
号に基づいて複製画像を出力することとしたので,誤判
定や原稿の色による判定のばらつきが少なく,且つ,黒
等が不必要に混在することが少なく,良好な2色画像を
得ることが可能な,所定の色で構成された複製画を出力
するカラー複写機を提供することができる。
【0103】また,請求項3に係るカラー複写機によれ
ば,色指定手段によって,記録すべき色を指定すること
とし,画像処理手段では,色指定手段で指定された色
を,前記所定の色の1つとして画像信号の変換を行い,
記録手段により,該変換された画像信号に基づいて複製
画像を出力することとしたので,色の指定が簡単とな
り,操作性の向上したカラー複写機を提供することがで
きる。
【0104】更に,請求項4に係るカラー複写機によれ
ば,画像処理手段の色補正手段によって,無彩色軸を中
心として放射状に広がる平面で色空間を分割し,前記画
像信号が該分割された空間のどこに属するかを判定し,
各空間毎に所定のマスキング係数を用いて色補正を行う
こととしたので,例えば,各種の2色カラーモードの処
理を特殊なハードウェアを追加することなく,マスキン
グ係数を求めて設定するだけで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカラー複写機の機構部
の概略構成図である。
【図2】実施例のカラー複写機の電装部の概略構成図で
ある。
【図3】実施例のカラー複写機における全体的な制御の
流れを説明する表示画面例の説明図(その1)である。
【図4】実施例のカラー複写機における全体的な制御の
流れを説明する表示画面例の説明図(その2)である。
【図5】実施例のカラー複写機における色補正回路が行
なう色補正処理の説明図である。
【図6】実施例のカラー複写機における色補正回路の具
体的な構成図である。
【図7】実施例のカラー複写機におけるフィルタ回路で
選択されるフィルタ係数の説明図である。
【図8】実施例のカラー複写機におけるフィルタ制御回
路が選択設定するフィルタ係数を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
101 スキャナユニット(画像読取手段) 102 プリンタユニット(記録手段) 103 原稿 104 プラテン 105a,105b ハロゲンランプ 106 第1ミラー 107 第2ミラー 108 第3ミラー 109 レンズ 110 カラーラインイメージセンサ(CCD) 111 画像処理ユニット(画像処理手段) 112 ポリゴンミラー 113 fθレンズ 114 第4ミラー 115 感光体ドラム 116 ポリゴンモータ 117 帯電チャージャ 118 現像ユニット 119 転写ベルト K,C,M,Y 現像部 120a,120b 給紙カセット 121a,121b 記録紙 122a,122b 給紙コロ 123a,123b レジストローラ 124 転写チャージャ 125a,125b 熱定着ユニット 126,127 クリーニングユニット 201 操作表示ユニット 202 カラー複写機 203 システム制御ユニット 204 LAN接続装置 205 LAN 206 ワークステーション 207 パーソナルコンピュータ 208 A/D変換回路 209 スキャナ制御回路 210 キャリッジ駆動モータ 211 原稿サイズセンサ 212 γ変換回路 213 像域分離回路 214 色補正回路 215 領域制御回路 216 変倍回路 217 イレース回路 218 画像処理制御回路 219 LD駆動回路 220 LD(レーザ・ダイオード) 221 プリンタ制御回路 222 ドラム駆動モータ 223 ベルト駆動モータ 224 高圧電源 225 デジタイザ 226 TPD(タッチ・パネル・ディスプレイ) 227 キーボード 228 操作表示制御回路 601r,601g,601b 画像信号 602r,602g,602b フィルタ回路 603 フィルタ制御回路 604 制御信号 605r,605g,605b,608r,608g,
608b 処理結果 606,607 色変換回路 609 係数選択回路 610 判定信号 611 切り換え信号 612,613 係数信号 614,617 色トナー記録用の画像信号 615 ブラックトナー記録用の画像信号 616 UCR(下色除去)回路 618 選択回路 619 画像信号 620 設定信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を複数の色成分に分解して読み取
    り,画像信号として出力する画像読取手段と,前記画像
    読取手段が出力する画像信号に所定の処理を施した後,
    該画像信号の示す色が有彩の場合と無彩の場合とに応じ
    て,それぞれを所定の色に記録すべく該画像信号を変換
    する画像処理手段と,前記画像処理手段により変換され
    た画像信号に基づいて複製画像を出力する記録手段とを
    有することを特徴とするカラー複写機。
  2. 【請求項2】 原稿を複数の色成分に分解して読み取
    り,画像信号として出力する画像読取手段と,前記画像
    読取手段が出力する画像信号に所定の処理を施した後,
    該画像信号の示す色の鮮やかさに応じた所定の2つの色
    の混合比で記録すべく該画像信号を変換する画像処理手
    段と,前記画像処理手段により変換された画像信号に基
    づいて複製画像を出力する記録手段とを有することを特
    徴とするカラー複写機。
  3. 【請求項3】 前記カラー複写機は,記録すべき色を指
    定する色指定手段を有し,前記画像処理手段は,前記色
    指定手段で指定された色を,前記所定の色の1つとする
    ことを特徴とする請求項1または2記載のカラー複写
    機。
  4. 【請求項4】 前記画像処理手段は,無彩色軸を中心と
    して放射状に広がる平面で色空間を分割し,前記画像信
    号が該分割された空間のどこに属するかを判定し,各空
    間毎に所定のマスキング係数を用いて色補正を行う色補
    正手段を有することを特徴とする請求項1,2または3
    記載のカラー複写機。
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