JPH09129214A - 電池の安全装置 - Google Patents

電池の安全装置

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JPH09129214A
JPH09129214A JP7288622A JP28862295A JPH09129214A JP H09129214 A JPH09129214 A JP H09129214A JP 7288622 A JP7288622 A JP 7288622A JP 28862295 A JP28862295 A JP 28862295A JP H09129214 A JPH09129214 A JP H09129214A
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JP
Japan
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temperature
pressure
battery
safety device
disc spring
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JP7288622A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Shin
敏治 晨
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Wako Electronics Co Ltd
Original Assignee
Wako Electronics Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過充電、短絡等の結果として招かれる電池の
爆発を未然に防止することが可能な電池の安全装置を提
供する。 【解決手段】 安全装置5の通電経路は、発電要素2→
リード線22→導体ケースの端子21→円筒枠11→P
TC板15→環状端子16→接片17→電極蓋18と言
うものである。過充電又は短絡状態となると、PTC板
15が発熱して、過電流が抑制される。これにもかかわ
らず、発熱すると、温度用孔開き皿バネ13の温度が上
昇して所定のレベルに達し、この皿バネ13は、反転し
て、接片17を突き上げ、通電経路を切断する。ガスが
発生すると、圧力が速やかに上昇するので、圧力用孔開
き皿バネ10は、反転して、接片17を突き上げ、通電
経路を切断する。更に、圧力が上昇し続けると、アルミ
箔8が破れ、ガスが外部に放出される。これにより、電
池ケース3の爆発が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、過充電、短絡な
どによって電池が発熱したり、電池内の圧力が上昇した
ときに、これを抑制する電池の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、ヘッドホンステレ
オ、携帯電話機等の普及に伴い、電源となる二次電池の
重負荷特性の改善や、エネルギーの高密度化と言う要求
が強まって来ている。この要求を充たす二次電池とし
て、従来より利用されているニッケルカドニウム電池を
挙げることができるが、最近ではリチウム電池が注目さ
れ、このリチウム電池の開発及び利用が活発化してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の二
次電池は、一般に密封形構造であるため、過充電、短絡
等によって、電池の発電要素が発熱し、この発電要素か
らガスが発生すると、電池ケース内の圧力が上昇する。
これにより、電池ケースが爆発することがあり、この結
果、周囲の機器を損傷させたり、周囲の人に危害を与え
てしまう。
【0004】そこで、この発明の課題は、過充電、短絡
等の結果として招かれる電池の爆発を未然に防止するこ
とが可能な電池の安全装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、発電要素を気密封止する
電池ケースに付設される電池の安全装置において、電池
ケース内の圧力を受けて変形する圧力用変形体と、温度
上昇によって変形する温度用変形体と、この電池の通電
経路に挿入され、圧力用変形体及び温度用変形体の少な
くとも一方の変形に連動して切り換わるスイッチ手段と
を備えている。
【0006】すなわち、スイッチ手段は、この電池の通
電経路に挿入されており、圧力用変形体及び温度用変形
体の少なくとも一方の変形に連動して切り換わる。この
ため、電池ケース内の圧力の上昇、あるいは温度上昇に
応答して、該各変形体の少なくとも一方が変形したとき
に、スイッチ手段を開成させて、通電経路を切断するこ
とができる。
【0007】圧力用変形体としては、例えば皿バネが良
い。また、温度変形体としては、例えばバイメタル製の
皿バネや形状記憶合金製の部材が良い。
【0008】次に、請求項2に記載の発明は、発電要素
を気密封止する電池ケースに付設される電池の安全装置
において、電池ケース内の圧力を受けて反転する圧力用
皿バネと、圧力用皿バネに対向配置され、中央に孔を有
する温度用孔開き皿バネと、圧力用皿バネに重ねられ、
温度用孔開き皿バネの孔を挿通する圧力用移動片と、温
度用孔開き皿バネに重ねられた温度用移動片と、この電
池の通電経路に挿入され、圧力用皿バネ及び温度用孔開
き皿バネの少なくとも一方が反転すると、圧力用移動片
もしくは温度用移動片の移動に連動して切り換わるスイ
ッチ手段とを備えている。
【0009】ここでは、電池内の圧力の上昇によって圧
力用皿バネが反転して、圧力用移動片が温度用孔開き皿
バネの孔を挿通して移動し、また温度上昇によって温度
用孔開き皿バネが反転して、温度用移動片が移動し、こ
れらの移動片の少なくとも一方の移動に連動してスイッ
チ手段が切り換わる。このため、電池ケース内の圧力の
上昇や、温度上昇に応答して、該各移動片の少なくとも
一方が移動したときに、スイッチ手段を開成させて、通
電経路を切断することができる。
【0010】次に、請求項3に記載の発明は、発電要素
を気密封止する電池ケースに付設される電池の安全装置
において、電池ケース内の圧力を受けて変形する圧力用
変形体と、圧力用変形体の変形に連動して切り換わる圧
力用スイッチ手段と、温度上昇によって変形する温度用
変形体と、温度用変形体の変形に連動して切り換わる温
度用スイッチ手段とを備え、圧力用スイッチ手段及び温
度用スイッチ手段を直列接続して、この電池の通電経路
に挿入している。
【0011】このように圧力用スイッチ手段及び温度用
スイッチ手段を直列接続して、この電池の通電経路に挿
入した場合は、電池ケース内の圧力の上昇や、温度上昇
に応答して、圧力用変形体及び温度用変形体の少なくと
も一方が変形したときに、圧力用スイッチ手段もしくは
温度用スイッチ手段を開成させて、通電経路を切断する
ことができる。
【0012】次に、請求項4に記載の発明は、発電要素
を気密封止する電池ケースに付設される電池の安全装置
において、電池ケース内の圧力を受けて変形する圧力用
変形体と、導体であって、温度上昇によって変形すると
ともに、圧力用変形体の変形に連動して変形する温度用
変形体と、温度用変形体に接触する端子とを備え、温度
用変形体及び端子を該電池の通電経路に挿入し、この温
度用変形体が変形すると、この温度用変形体が端子から
離間する。
【0013】すなわち、温度上昇及び圧力用変形体の変
形に応答して、温度用変形体が変形し、この温度用変形
体が端子から離間する。これらの温度用変形体と端子を
通電経路に挿入しているので、電池ケース内の圧力の上
昇や、温度上昇に応答して、通電経路を切断することが
できる。
【0014】次に、請求項7に記載の発明は、発電要素
を気密封止する電池ケースに付設される電池の安全装置
において、電池ケース内の圧力を受けて変形するととも
に、温度上昇によって変形する圧力及び温度変形体と、
この電池の通電経路に挿入され、圧力及び温度変形体の
変形に連動して切り換わるスイッチ手段とを備えてい
る。
【0015】ここでは、電池ケース内の圧力及び温度上
昇に応答して、圧力及び温度変形体を変形させ、スイッ
チ手段を切り換えて、通電経路を切断する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面を参照して説明する。
【0017】図1は、請求項1及び2に記載の発明であ
る安全装置の一実施形態を適用した二次電池を示してい
る。この二次電池1では、発電要素2を電池ケース3に
封止しており、この電池ケース3の上端に、絶縁体4を
介在させたカシメ加工によって、安全装置5を支持して
いる。
【0018】この安全装置5は、図2に示すように導体
ケース6の内側に、ガスケット7、アルミ箔8、スペー
サ9、圧力用孔開き皿バネ10を順次重ねて、円筒枠1
1を被せてから、この円筒枠11の内側に、圧力用移動
片12、温度用孔開き皿バネ13、温度用移動片14を
順次重ね、更に円筒枠11の上にPTC板15及び環状
端子16を載せ、この上に接片17を抵抗溶接した電極
蓋18を被せ、導体ケース6の周縁をカシメ加工して、
この電極蓋18の周縁を絶縁シール19を介在させて挟
み込んでなる。
【0019】圧力用孔開き皿バネ10は、ステンレス製
のものであり、中央に孔10aを有する。一方、温度用
孔開き皿バネ13は、バイメタル製のものであり、中央
に孔13aを有する。また、この温度用孔開き皿バネ1
3は、図3に示すように2つの層13b,13cからな
る断面構造を有する。これらの層13b,13cは、相
互に異なるそれぞれの熱膨張率を有する各金属の層であ
り、皿バネ13の脹らんだ側の層13bの方が窪んだ側
の層13cよりも熱膨張率が小さい。このため、皿バネ
13の温度が上昇する程、脹らんだ側の層13bよりも
窪んだ側の層13cの方が伸長し、両者の差が大きくな
り、この皿バネ13の温度が予め定められたレベルに達
すると、この皿バネ13が反転する。
【0020】なお、バイメタルには、2層だけでなく、
3層のものがあるので、これを適用しても構わない。
【0021】圧力用移動片12及び温度用移動片14
は、共に円筒体である。圧力用移動片12は、温度用孔
開き皿バネ13の孔13a及び温度用移動片14の内側
を挿通している。
【0022】PTC板15は、常温では低い抵抗である
が、予め定められた温度を越えると、抵抗が急激に増大
するという特性を持つ正特性サーミスタであり、後で述
べるように安全性の向上のために設けられている。
【0023】導体ケース6の底には、孔6aを形成して
いる。アルミ箔8は、この導体ケース6の孔6aを介し
て二次電池1の内側を臨んでいる。また、この孔6aの
周縁には、端子21を垂れ下げており、この端子21を
リード線22を通じて発電要素2に接続している。
【0024】電極蓋18の接片17は、十分な弾性を有
しており、その先端が環状端子16に接触している。
【0025】この安全装置5の通電経路は、発電要素2
→リード線22→導体ケース6の端子21→円筒枠11
→PTC板15→環状端子16→接片17→電極蓋18
と言うものである。
【0026】このような構成において、過充電又は短絡
状態となり、過電流が流れると、上記通電経路のPTC
板15が発熱し、このPTC板15の抵抗が極めて大き
くなる。これにより、過電流が抑制されて、電流が小さ
くなり、過充電又は短絡状態が回避される。
【0027】このPTC板15による過電流の抑制にも
かかわらず、発電要素2が過負荷により発熱したとす
る。
【0028】この状態では、発電要素2の熱が電池ケー
ス3、導体ケース6、及び円筒枠11を介して温度用孔
開き皿バネ13に伝導される。あるいは、過電流によっ
て、この安全装置5の通電経路が発熱し、この熱が温度
用孔開き皿バネ13に伝導される。これにより、温度用
孔開き皿バネ13の温度が徐々に上昇していく。この温
度用孔開き皿バネ13の温度が所定のレベルに達する
と、この皿バネ13は、図4に示すように反転し、温度
用移動片14を持ち上げる。そして、温度用移動片14
は、接片17を突き上げて、この接片17を環状端子1
6から離間させ、この安全装置5の通電経路を切断す
る。この結果、電流が遮断され、発電要素2の発熱が抑
制される。
【0029】また、過負荷により発電要素2からのガス
の発生が激しかった場合は、電池ケース3内の圧力が速
やかに上昇するので、図5に示すようにアルミ箔8は、
上方に脹らみ、スペーサ9を持ち上げて、圧力用孔開き
皿バネ10を突き上げる。そして、この圧力が所定のレ
ベルに達すると、皿バネ10が反転する。この皿バネ1
0は、接片17を圧力用移動片12を介して突き上げ、
この接片17の先端を環状端子16から離間させる。こ
の結果、上記通電経路が切断されて、電流が遮断され
る。
【0030】こうして電流を遮断したにもかかわらず、
電池ケース3内の圧力が上昇し続けた場合は、図6に示
すようにアルミ箔8が破れ、電池ケース3内のガスは、
圧力用皿バネ10の孔10a及び圧力用移動片12の内
側を通って電極蓋18の内側に至り、この電極蓋18の
孔18aから外部に放出される。これにより、電池ケー
ス3の爆発が防止される。
【0031】すなわち、この二次電池1においては、P
TC板15による過電流の抑制、温度用孔開き皿バネ1
3又は圧力用孔開き皿バネ10の反転による通電経路の
切断、及びアルミ箔8の破壊による内部ガスの放出とい
う四重の作用によって、この二次電池1の防爆を行って
いる。
【0032】なお、アルミ箔8の代わりに、他の種類の
金属箔や合成樹脂フィルムを単体で適用したり、これら
を組み合わせ積層して適用しても良い。また、金属箔を
適用する場合には、この金属箔の電蝕を防止する樹脂膜
を塗布しても構わない。
【0033】また、アルミ箔8及びスペーサ9を省略
し、圧力用皿バネ10の代わりに、図7及び図8に示す
ような皿バネ23を適用しても構わない。この皿バネ2
3は、その中央に孔23aを有し、この孔23aを合成
樹脂フィルム24及びアルミ箔25によって塞いでな
る。合成樹脂フィルム24は、この皿バネ23とアルミ
箔25間に介在し、異種金属間に生じる電蝕を防止す
る。
【0034】この皿バネ23を適用するには、その周縁
を封止して、ガス漏れを防ぐ必要がある。電池ケース3
内の圧力によって、この皿バネ23が反転すると、圧力
用移動片12を介して接片17が突き上げられ、この接
片17の先端が環状端子16から離間する。更に、電池
ケース3内の圧力が上昇すると、この皿バネ23の孔2
3aの合成樹脂フィルム24及びアルミ箔25が破れ、
電池ケース3内のガスが該皿バネ23の孔23aを通じ
て放出される。したがって、この皿バネ23は、アルミ
箔8及び圧力用皿バネ10の役目を共に果たす。
【0035】図9は、請求項3に記載の発明である安全
装置の一実施形態を適用した二次電池を示している。こ
の二次電池31では、発電要素32を封止した電池ケー
ス33の内蓋34に、安全装置35を設けている。内蓋
34は、電極蓋36と共に、電池ケース33の上端に絶
縁体37を介在させたカシメ加工により支持されてい
る。
【0036】安全装置35は、図10に示すようなもの
であり、導体ケース38の内側に絶縁フレーム39を配
置し、この導体ケース38の下側開口部の縁に底板41
を溶接している。この絶縁フレーム39の下面には、2
つの凹部39a,39bを形成している。
【0037】絶縁フレーム39の凹部39aにおいて
は、ガスケット42、アルミ箔43、及び圧力用皿バネ
44を順次重ね、この絶縁フレーム39の孔39cに圧
力用移動片45を挿入して、この圧力用移動片45を圧
力用皿バネ44上に載せている。アルミ箔43は、底板
41の孔41aを介して電池ケース33の内側を臨んで
いる。圧力用皿バネ44は、ステンレス製のものであ
る。
【0038】また、絶縁フレーム39の凹部39bにお
いては、温度用皿バネ46を配し、この絶縁フレーム3
9の孔39dに温度用移動片47を挿入して、この温度
用移動片47を温度用皿バネ46上に載せている。この
温度用皿バネ46は、バイメタル製のものであって、予
め定められた温度に達したときに反転する。
【0039】一方、絶縁フレーム39は、室39eを有
している。この室39eには、2つの端子51,52、
導体53、圧力用接片54及び温度用接片55を配設し
ている。圧力用接片54の右端を導体53に接合し、こ
の圧力用接片54の左端を端子51に接触させている。
同様に、温度用接片55の左端を導体53に接合し、こ
の温度用接片55の右端を端子52に接触させている。
【0040】また、この二次電池31の発電要素32を
リード線56を通じて導体ケース38に接続し、この導
体ケース38をリード線57を通じて端子51に接続
し、端子52をリード線58を通じて電極蓋36に接続
している。
【0041】この安全装置35の通電経路は、発電要素
32→リード線56→導体ケース38→リード線57→
端子51→圧力用接片54→導体53→温度用接片55
→端子52→リード線58→電極蓋36と言うものであ
る。
【0042】さて、過充電又は短絡状態となり、過電流
が流れ、発電要素32が発熱すると、この発電要素32
の熱が導体ケース38及び底板41を介して温度用皿バ
ネ46に伝導され、この温度用皿バネ46の温度が上昇
する。そして、この温度用皿バネ46の温度が所定のレ
ベルに達すると、図11に示すように温度用皿バネ46
が反転し、この温度用皿バネ46は、温度用接片55を
温度用移動片47を介して突き上げ、この温度用接片5
5の先端を端子52から離間させ、この安全装置35の
通電経路を切断する。これにより、電流が遮断され、発
電要素32の発熱が抑制される。
【0043】また、発電要素32からガスが発生した場
合は、電池ケース33内の圧力が上昇して、この圧力が
アルミ箔43を介して圧力用皿バネ44で受けられる。
そして、この圧力が所定のレベルに達したときに、図1
2に示すように圧力用皿バネ44が反転し、この圧力用
皿バネ44は、圧力用接片54を圧力用移動片45を介
して突き上げ、この圧力容易接片54の先端を端子51
から離間させ、電流を遮断する。
【0044】したがって、この安全装置35では、温度
用皿バネ46又は圧力用皿バネ44の反転によって、通
電経路が切断され、電流が遮断される。
【0045】なお、圧力用移動片45として筒体のもの
を適用し、圧力用皿バネ44の中央に孔を形成しておけ
ば、電池ケース33内の圧力が極めて高くなったとき
に、アルミ箔43が破れ、この電池ケース33内のガス
は、圧力用皿バネ44の孔及び圧力用移動片45の内側
を通じて絶縁フレーム39の室39eに至り、更に該絶
縁フレーム39の孔39fを通じて外部に放出される。
【0046】また、ガスを放出させる場合は、アルミ箔
43を省略し、圧力用皿バネ44の代わりに、図7及び
図8に示す皿バネ23を適用しても構わない。
【0047】さらに、通電経路にPTC板を挿入して、
このPTC板による過電流の抑制を図っても構わない。
【0048】図13は、請求項4に記載の発明である安
全装置の一実施形態を示している。この安全装置61
は、図9に示す二次電池31の安全装置35の代わりに
適用され、この二次電池31の内蓋34に設けられる。
【0049】この安全装置61では、導体ケース62の
内側に中空の絶縁フレーム63を配置し、この導体ケー
ス62の下側開口部に圧力用皿バネ64を溶接して、こ
の導体ケース62の下側開口部を封止している。絶縁フ
レーム63の中央の孔63aには、移動片65を挿入
し、この移動片65を圧力用皿バネ64の上に載せてい
る。また、絶縁フレーム63には、2つの端子66,6
7を設け、一方の端子66に温度用接片68の左端を接
合し、他方の端子67に温度用接片68の右端を接触さ
せている。
【0050】圧力用皿バネ64は、ステンレス製のもの
である。また、温度用接片68は、バイメタル製の皿バ
ネであり、予め定められた温度に達したときに反転す
る。
【0051】この安全装置61の通電経路は、発電要素
32→リード線71→導体ケース62→リード線72→
端子66→温度用接片68→端子67→リード線73→
電極蓋36と言うものである。
【0052】ここで、過充電又は短絡状態となり、過電
流が流れると、温度用接片68が発熱して、その温度が
上昇する。これにより、この温度用接片68の温度が所
定のレベルに達すると、図14に示すように温度用接片
68は、反転して、その右端を端子67から離間し、通
電経路を切断する。この結果、電流が遮断され、発電要
素32の発熱が抑制される。
【0053】また、発電要素32からガスが発生した場
合は、電池ケース33内の圧力が上昇して、この圧力が
圧力用皿バネ64に作用し、この圧力が所定のレベルに
達すると、図15に示すように圧力用皿バネ64は、反
転して、温度用接片68を移動片65を介して突き上
げ、この温度用接片68の右端を端子67から離間さ
せ、電流を遮断する。
【0054】すなわち、この安全装置61では、温度用
接片68が自己の温度上昇によって反転するか、圧力用
皿バネ64の反転によって、温度用接片68の右端が持
ち上げられると、通電経路が切断され、電流が遮断され
る。
【0055】なお、移動片65として筒体のものを適用
し、圧力用皿バネ64の代わりに、図7及び図8に示す
皿バネ23を適用すれば、電池ケース33内の圧力が極
めて高くなったときに、合成樹脂フィルム24及びアル
ミ箔25が破れ、電池ケース33内のガスが該皿バネ2
3の孔23a及び移動片65の内側を通じて放出され
る。
【0056】さらに、通電経路にPTC板を挿入して、
このPTC板による過電流の抑制を図っても構わない。
【0057】図16は、請求項7に記載の発明である安
全装置の一実施形態を示している。この安全装置81
は、図9に示す二次電池31の安全装置35の代わりに
適用され、この二次電池31の内蓋34に設けられる。
【0058】この安全装置81では、導体ケース82の
内側に、移動片83、接片84、及び絶縁フレーム85
を順次重ねて収納し、この導体ケース82の下側開口部
に圧力及び温度用皿バネ86を溶接して、この下側開口
部を封止している。また、絶縁フレーム85には、2つ
の端子87,88を埋設しており、これらの端子87,
88を接片84に共に接触させている。
【0059】圧力及び温度用皿バネ86は、バイメタル
製の皿バネであり、予め定められた温度又は圧力に達し
たときに反転する。
【0060】この安全装置81の通電経路は、発電要素
32→リード線91→導体ケース82→リード線92→
端子87→接片84→端子88→リード線93→電極蓋
36と言うものである。
【0061】このような構成においては、過充電又は短
絡状態となり、発電要素32が発熱し、圧力及び温度用
皿バネ86の温度が上昇して所定のレベルに達しても、
あるいは電池ケース33内の圧力が上昇して、この圧力
が所定のレベルに達しても、図17に示すように圧力及
び温度用皿バネ86は、反転して接片84を移動片83
を介して突き上げ、この接片84を各端子87,88か
ら離間させて、電流を遮断する。
【0062】ただし、この圧力及び温度用皿バネ86
は、圧力及び温度に応答するので、圧力が高いときに
は、低い温度で反転する。あるいは、温度が高いときに
は、低い圧力で反転する。要するに、圧力と温度の兼ね
合いで、この皿バネ86の反転する圧力及び温度が変化
する。
【0063】なお、移動片83の中央に孔を開け、圧力
及び温度用皿バネ86の代わりに、図7及び図8に示す
皿バネ23を適用すれば、電池ケース33内の圧力が極
めて高くなったときに、合成樹脂フィルム24及びアル
ミ箔25が破れ、電池ケース33内のガスが該皿バネ2
3の孔23a及び移動片83の孔を通じて放出される。
ただし、皿バネ23として、バイメタル製のものを適用
する。
【0064】さらに、通電経路にPTC板を挿入して、
このPTC板による過電流の抑制を図っても構わない。
【0065】ところで、上記各実施形態では、温度に応
じて変形するものとして、バイメタル製の皿バネを例示
しているが、これに限定されるものでなく、形状記憶合
金製の部材を適用しても構わない。
【0066】また、この発明の安全装置は、その外形や
加工方法に限定されるものでなく、抵抗溶接、超音波溶
接、レーザ溶接、あるいはネジの螺合、樹脂モールド等
の各種の加工方法を適宜に組み合わせ、各箇所の接続、
固定、封止等を行って構わない。
【0067】
【効果】以上説明したように、この発明の安全装置は、
電池の過熱や内部圧力の上昇に応答して、この電池の通
電経路を遮断するので、電池の爆発を未然に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び2に記載の発明である安全装置の
一実施形態を適用した二次電池を示す断面図
【図2】図1の安全装置を示す断面図
【図3】図1の安全装置における温度用孔開き皿バネを
示す断面図
【図4】図1の安全装置の作用を示す図
【図5】図1の安全装置の他の作用を示す図
【図6】図1の安全装置の別の作用を示す図
【図7】皿バネの変形例を示す斜視図
【図8】図7の皿バネを示す断面図
【図9】請求項3に記載の発明である安全装置の一実施
形態を適用した二次電池を示す断面図
【図10】図9の安全装置を示す断面図
【図11】図9の安全装置の作用を示す図
【図12】図9の安全装置の他の作用を示す図
【図13】請求項4に記載の発明である安全装置の一実
施形態を示す断面図
【図14】図13の安全装置の作用を示す図
【図15】図13の安全装置の他の作用を示す図
【図16】請求項7に記載の発明である安全装置の一実
施形態を示す断面図
【図17】図16の安全装置の作用を示す図
【符号の説明】
1,31 二次電池 2,32 発電要素 3,33 電池ケース 4,37 絶縁体 5,35,61,81 安全装置 6,38,62,82 導体ケース 7,42 ガスケット 8,43 アルミ箔 9 スペーサ 10 圧力用孔開き皿バネ 11 円筒枠 12,45 圧力用移動片 13 温度用孔開き皿バネ 14,47 温度用移動片 15 PTC板 16 環状端子 17,84 接片 18 電極蓋 19 絶縁シール 23,44,64 圧力用皿バネ 39,63,85 絶縁フレーム 41 底板 46 温度用皿バネ 54 圧力用接片 55 温度用接片 65,83 移動片 68 温度用接片 86 圧力及び温度用皿バネ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電要素を気密封止する電池ケースに付
    設される電池の安全装置において、 電池ケース内の圧力を受けて変形する圧力用変形体と、 温度上昇によって変形する温度用変形体と、 この電池の通電経路に挿入され、圧力用変形体及び温度
    用変形体の少なくとも一方の変形に連動して切り換わる
    スイッチ手段とを備える電池の安全装置。
  2. 【請求項2】 発電要素を気密封止する電池ケースに付
    設される電池の安全装置において、 電池ケース内の圧力を受けて反転する圧力用皿バネと、 圧力用皿バネに対向配置され、中央に孔を有する温度用
    孔開き皿バネと、 圧力用皿バネに重ねられ、温度用孔開き皿バネの孔を挿
    通する圧力用移動片と、 温度用孔開き皿バネに重ねられた温度用移動片と、 この電池の通電経路に挿入され、圧力用皿バネ及び温度
    用孔開き皿バネの少なくとも一方が反転すると、圧力用
    移動片もしくは温度用移動片の移動に連動して切り換わ
    るスイッチ手段とを備える電池の安全装置。
  3. 【請求項3】 発電要素を気密封止する電池ケースに付
    設される電池の安全装置において、 電池ケース内の圧力を受けて変形する圧力用変形体と、 圧力用変形体の変形に連動して切り換わる圧力用スイッ
    チ手段と、 温度上昇によって変形する温度用変形体と、 温度用変形体の変形に連動して切り換わる温度用スイッ
    チ手段とを備え、 圧力用スイッチ手段及び温度用スイッチ手段を直列接続
    して、この電池の通電経路に挿入した電池の安全装置。
  4. 【請求項4】 発電要素を気密封止する電池ケースに付
    設される電池の安全装置において、 電池ケース内の圧力を受けて変形する圧力用変形体と、 導体であって、温度上昇によって変形するとともに、圧
    力用変形体の変形に連動して変形する温度用変形体と、 温度用変形体に接触する端子とを備え、 温度用変形体及び端子を該電池の通電経路に挿入し、こ
    の温度用変形体が変形すると、この温度用変形体が端子
    から離間する電池の安全装置。
  5. 【請求項5】 圧力用変形体は、皿バネである請求項
    1、3及び4のいずれかに記載の電池の安全装置。
  6. 【請求項6】 温度用変形体は、バイメタル製の皿バネ
    である請求項1、3及び4のいずれかに記載の電池の安
    全装置。
  7. 【請求項7】 発電要素を気密封止する電池ケースに付
    設される電池の安全装置において、 電池ケース内の圧力を受けて変形するとともに、温度上
    昇によって変形する圧力及び温度変形体と、 この電池の通電経路に挿入され、圧力及び温度変形体の
    変形に連動して切り換わるスイッチ手段とを備える電池
    の安全装置。
  8. 【請求項8】 圧力及び温度変形体は、バイメタル製の
    皿バネである請求項7に記載の電池の安全装置。
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