JPH09127376A - 光半導体モジュール及びその組み立て方法 - Google Patents

光半導体モジュール及びその組み立て方法

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JPH09127376A
JPH09127376A JP28548995A JP28548995A JPH09127376A JP H09127376 A JPH09127376 A JP H09127376A JP 28548995 A JP28548995 A JP 28548995A JP 28548995 A JP28548995 A JP 28548995A JP H09127376 A JPH09127376 A JP H09127376A
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optical
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fixing
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誠 嶋岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度の位置決め及び固定を容易に行うととも
に、外部回路基板への実装や組立作業時における作業者
のモジュールの取り扱いにおける利便性を向上し、また
外部回路基板に実装する場合の安定性を損なうことのな
い電気的外部接続手段を実現できる、光半導体モジュー
ル及びその製造方法を提供する。 【解決手段】光半導体モジュール100は、レーザダイ
オード1・フォトダイオード2と、光ファイバ3を内挿
する大径の光ファイバ支持部材9と、LD1及びPD2
が搭載されたステム4と、ステム4と光ファイバ固定用
基板6が接合固定される、略L字型リード端子19付き
フレーム基板5とを備え、光結合部は透明樹脂11で覆
われ、さらに全体がモールド樹脂12でパッケージング
されている。凹溝6Aを備えた光ファイバ固定用基板6
は、ダイシング加工で凹溝17Aが形成されたシリコン
ウエハ17を複数個に切断分割して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光通信に用
いられ、半導体発光・受光素子とこれに光結合する光フ
ァイバとを備える光半導体モジュール及びその組み立て
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光半導体モジュールに係
わる技術として、例えば以下のものがある。 特開平5−164947号公報 この公知技術は、シリコン基板からなる光ファイバ支持
基板上に所定の幅と深さのV溝を異方性エッチングで形
成し、つぎにこのV溝の光ファイバ入射端側にV溝と直
角になる切り込みをダイシングソーあるいは異方性エッ
チングで形成する。そしてその後、光ファイバをV溝に
光ファイバ入射端面が基板に突き当たるように設置し治
具で押圧しながらV溝に接着剤で固定し、あらかじめ光
ファイバ支持基板上に形成して設けたレンズを介して半
導体発光素子であるLDと光学的に結合するものであ
る。
【0003】特開平1−304405号公報 この公知技術は、光電変換素子が実装されたリードフレ
ームをハウジング内の空間に挿入して透明樹脂体で接着
・固定し、さらに、ハウジング内部に設けられたコネク
タ接合部に、光ファイバの一端に設けられた光コネクタ
を接続して構成される光半導体モジュールを提供するも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術においては、以下の課題が存在する。すなわち、
公知技術は、LD、レンズ及び光ファイバを光ファイ
バ支持基板上にハイブリッド実装するモジュール構造で
あるが、LDを駆動制御するための電気的は外部接続手
段についての記述はなく、さらにハイブリッド実装した
ままのむきだしの状態では、外部回路基板への実装や組
立作業時における作業者のモジュールの取り扱いが不便
である。また公知技術は、LDを駆動制御するための
電気的は外部接続手段としてリードフレームを用い、ま
たリードフレームをハウジング内に固定するので、外部
回路基板への実装や組立作業時における作業者のモジュ
ールの取り扱いの不便は生じない。しかしながら、リー
ドフレームが4分割構造であり、この4つのリードフレ
ームをそれぞれ所定位置に位置決めした後、その位置を
保持しつつ、ハウジング内の空間に樹脂を注入して固定
を行うことから、高精度の位置決め及び固定を行うのが
非常に困難である。また、外部回路基板への実装を考え
る場合、リードフレームに続く略平行の4本の外部フレ
ームで外部回路基板に立設されることとなるので、実装
した後の安定性が低下する。
【0005】一方、公知技術はまた、(A)光ファイバ
支持基板に光ファイバ固定用のV溝を異方性エッチング
で形成する方法であることから、プロセス工程と作業時
間が大幅に必要となり、製造コストの低減が困難であ
り、そしてまた、(B)例えばφ0.125mmと細径で
ある光ファイバ素線を、光ファイバ支持基板に直接固定
する構造であることから、V溝へ光ファイバを設置する
ときの取り扱い性及び位置決め作業性の向上が困難であ
る。ここで、(A)を解決するための公知技術例として、
例えば、特開平3−11308号公報がある。この公知
技術は、光ファイバを固定する支持基板に、光ファイバ
に直交し且つ光ファイバを切断する所定深さの光ファイ
バ切断溝(四角溝)をダイシングにより形成する。これ
により、溝を形成する際のプロセス工程と作業時間を短
縮することができる。一方、(B)を解決するための公知
技術例として、例えば、特開平4−128812号公報
がある。この公知技術は、光ファイバを大径の支持部材
で保持するものであり、これにより、光ファイバを設置
するとき、この大径の支持部材を介して位置決め作業を
行えるので、設置するときの取り扱い性及び位置決め作
業性を向上することができる。
【0006】したがって、(A)(B)を同時に解決するため
には、上記2つの公知技術を組み合わせ、大径の光ファ
イバ支持部材を用いるとともに、この支持部材を固定す
るための溝を、ダイシングで形成することが考えられ
る。しかしながら、この場合、新たに、以下のような課
題を生じる。すなわち、ダイシングで光ファイバ支持部
材を固定するための溝を基板に形成する際において、転
写はじめと転写終わりの溝端部位置においては、加工
上、必然的にR形状が生じることになる。光ファイバ支
持部材が比較的小径の場合には、細溝となるのでこのR
形状の影響はあまり問題とならないが、光ファイバ支持
部材が大径になるほど、この影響が大きく生じ、R形状
の分、発光素子・受光素子と光ファイバ先端との間の距
離を離さなければならなくなり、光結合効率が低下す
る。
【0007】本発明の第1の目的は、高精度の位置決め
及び固定を容易に行うとともに、外部回路基板への実装
や組立作業時における作業者のモジュールの取り扱いに
おける利便性を向上し、また外部回路基板に実装する場
合の安定性を損なうことのない電気的外部接続手段を実
現できる、光半導体モジュール及びその製造方法を提供
することである。
【0008】本発明の第2の目的は、光結合効率を低下
させることなく、光ファイバを設置するときの取り扱い
性及び位置決め作業性を向上し、かつ、光ファイバ支持
部材固定用溝形成のプロセス工程と作業時間を低減でき
る、光半導体モジュール及びその製造方法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明によれば、半導体発光素子及び半導体
受光素子と、これら半導体発光素子及び半導体受光素子
に光学的に結合され光伝送を行う光ファイバと、前記半
導体発光素子及び半導体受光素子のうち少なくとも半導
体発光素子を搭載する素子搭載用基板部材とを有する光
半導体モジュールにおいて、フレーム基板と、前記半導
体発光素子及び半導体受光素子と電気的に接続され、該
半導体発光素子及び半導体受光素子と外部との電気的接
続を行うリード端子と、前記光ファイバを内設し保持固
定する光ファイバ支持部材と、この光ファイバ支持部材
を前記フレーム基板に接続する光ファイバ支持部材固定
用接続部材とを有し、かつ、前記素子搭載用基板部材
は、搭載した半導体素子を前記フレーム基板に接続し、
前記リード端子は、前記フレーム基板の面方向両端近傍
に複数個ずつ設けられるとともに、それぞれのリード端
子が、前記フレーム基板の略面方向外側に突出する根元
部分と、この根元部分より先端側において該フレーム基
板の面方向と略直角方向に設けられる先端部分とを備え
た略L字型形状を備え、前記フレーム基板、素子搭載用
基板部材、光ファイバ支持部材固定用接続部材、光ファ
イバ支持部材の少なくとも一部、及び各リード端子の根
元部分の少なくとも一部は、前記半導体発光素子及び半
導体受光素子と前記光ファイバとの光結合部の周囲を除
いて、第1の樹脂で覆われパッケージングされているこ
とを特徴とする光半導体モジュールが提供される。すな
わち、複数のリード端子で半導体発光素子及び半導体受
光素子と外部との電気的接続が行われていることによ
り、これらのリード端子を介して外部から半導体発光素
子を駆動制御することができる。そしてこのとき、略L
字型形状のリード端子がフレーム基板の面方向両端近傍
に複数個ずつ設けられることにより、外部回路基板に立
設されるときに、フレーム基板の面方向一端近傍の複数
のリード端子の先端部分と、フレーム基板の面方向他端
近傍の複数のリード端子の先端部分とで固定されること
になる。すなわち、光半導体モジュール全体が、フレー
ム基板の両側で複数の脚により堅固に支えられることと
なるので、リードフレームに続く略平行の4本の外部フ
レームで外部回路基板に立設される従来構造よりも、実
装後の安定性が向上する。また、モジュールのほぼ全部
が第1の樹脂でパッケージングされている、すなわち、
半導体発光素子及び半導体受光素子と光ファイバとの光
結合部の周囲を除き、フレーム基板、素子搭載用基板部
材、光ファイバ支持部材固定用接続部材、光ファイバ支
持部材の少なくとも一部、及び各リード端子の根元部分
の少なくとも一部が第1の樹脂で覆われていることによ
り、これらがむき出しでハイブリッド実装されている従
来構造に比し、外部回路基板への実装や組立作業時にお
ける作業者のモジュールの取り扱いの利便性を向上する
ことができる。そしてこのとき、半導体発光素子・半導
体受光素子・光ファイバに係わるすべての位置決め・固
定が終了した後、最後に第1の樹脂でパッケージングを
行えば足り、第1の樹脂は単なる保護手段であって位置
決めや固定には関与しないので、所定位置に位置決めし
た4つのリードフレームをハウジング内に樹脂で固定す
る従来構造よりも、高精度の位置決め及び固定を容易に
行うことができる。また、半導体発光素子及び半導体受
光素子と光ファイバとの光結合部を外部と遮断でき気密
封止することができる。また、光ファイバが光ファイバ
支持部材内で固定保持されることにより、光ファイバの
素線を外部に露出させずに接合固定できるので、例えば
光ファイバの素線を直接シリコン基板に固定する構成に
比し、光ファイバの破断を防止する作用もある。
【0010】好ましくは、前記光半導体モジュールにお
いて、前記素子搭載用基板部材及び前記光ファイバ支持
部材固定用接続部材のうち少なくとも一方は、前記リー
ド端子を備えたフレーム基板上に搭載されていることを
特徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0011】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前
記光ファイバとの光結合部の周囲は、透明な第2の樹脂
で覆われていることを特徴とする光半導体モジュールが
提供される。
【0012】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前
記光ファイバとの光結合部の周囲は、前記第1の樹脂が
充填されないことにより空間が形成されていることを特
徴とする光半導体モジュールが提供される。これによ
り、半導体発光素子及び半導体受光素子と光ファイバと
の光結合を阻害することなく、外部回路基板への実装や
組立作業時における作業者のモジュールの取り扱いの利
便性を向上することができる。
【0013】また好ましくは、上記第1及び第2の目的
を達成するために、前記光半導体モジュールにおいて、
前記光ファイバ支持部材は、外径が0.8mm以上2.
5mm以下の略円筒形状を有しており、前記光ファイバ
支持部材固定用接続部材は、厚さが均一な母材に対し、
砥石を回転させて研削し砥石断面形状を転写させるダイ
シングで少なくとも1本の溝を形成した後、この溝が形
成された母材を少なくとも該溝と直角方向に複数個に切
断分割することにより構成されており、かつ、前記光フ
ァイバ支持部材は、前記光ファイバ支持部材固定用接続
部材に形成されている溝に接合固定されていることを特
徴とする光半導体モジュールが提供される。すなわち、
略円筒形状の光ファイバ支持部材は、外径が0.8mm
以上2.5mm以下と比較的大径であることにより、光
ファイバを設置するとき、この大径の支持部材を介して
位置決め作業を行えるので、設置するときの取り扱い性
及び位置決め作業性を向上することができる。また、光
ファイバ支持部材固定用接続部材に、光ファイバ支持部
材を接合固定する溝をダイシングで形成することによ
り、異方性エッチングで溝を形成する場合よりも、溝形
成のプロセス工程と作業時間を短縮することができる。
よって、生産性が向上し、製造コストの低減を図ること
ができる。そしてこのとき、光ファイバ支持部材固定用
接続部材は、ダイシングで少なくとも1本の溝を形成し
た母材を、溝と直角方向に複数個に切断分割することに
より構成されていることにより、溝の横断面形状を溝全
長に渡って同一とすることができ、各部材毎にダイシン
グで溝を形成する場合のように転写はじめと転写終わり
の溝端部位置にR形状が生じることがない。したがっ
て、R形状によって半導体発光素子と光ファイバ先端と
の間の距離が離れることがなくなるので、光結合効率が
低下するのを防止することができる。
【0014】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記光ファイバ支持部材固定用接続部材に
形成された溝は、横断面形状がU字型であるU字型溝及
び横断面形状が凹み形状の凹溝のうち一方であることを
特徴とする光半導体モジュールが提供される。これによ
り、V字型溝を形成する場合に比し、必要以上に厚い光
ファイバ固定用基板部材を使用する必要がない。
【0015】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記一方の溝の横断面形状は、溝側面をな
す両傾斜面のなす内角が40°以上100°以下となっ
ていることを特徴とする光半導体モジュールが提供され
る。さらに好ましくは、前記光半導体モジュールにおい
て、前記両傾斜面のなす内角が60度であることを特徴
とする光半導体モジュールが提供される。これらによ
り、光ファイバ支持部材を、光ファイバ部材固定用接続
部材にがたつきなく安定に保持することができる。
【0016】また好ましくは、上記第1の目的を達成す
るために、前記光半導体モジュールにおいて、前記光フ
ァイバ支持部材固定用接続部材は、光ファイバ支持部材
が上部に搭載される光ファイバ支持部材固定用基板部材
と、前記光ファイバ支持部材を上方から押さえ込んで固
定保持する押さえ基板とを備えていることを特徴とする
光半導体モジュールが提供される。
【0017】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記素子搭載用基板部材及び前記光ファイ
バ支持部材固定用基板部材は、前記フレーム基板に固定
されていることを特徴とする光半導体モジュールが提供
される。
【0018】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記素子搭載用基板部材は、前記フレーム基
板に固定されており、かつ前記光ファイバ支持部材固定
用基板部材を接合固定するための段差部を備えているこ
とを特徴とする光半導体モジュールが提供される。これ
により、素子搭載用基板部材上で半導体発光素子及び半
導体受光素子と光ファイバとの光結合がすんだ状態のも
のを、フレーム基板上に設置すれば足りるので、フレー
ム基板上での位置調整や固定を簡略化でき、さらに実装
を容易にすることができる。また、半導体発光素子及び
半導体受光素子と光ファイバとを、どちらも素子搭載用
基板部材の面を基準として搭載することができるので、
光結合を安定的に維持できる。
【0019】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材固定用基板部材は、
前記フレーム基板に固定されており、かつ前記素子搭載
用基板部材を接合固定するための段差部を備えているこ
とを特徴とする光半導体モジュールが提供される。これ
により、光ファイバ支持部材固定用基板部材上で半導体
発光素子及び半導体受光素子と光ファイバとの光結合が
すんだ状態のものを、フレーム基板上に設置すれば足り
るので、フレーム基板上での位置調整や固定を簡略化で
き、さらに実装を容易にすることができる。また、半導
体発光素子及び半導体受光素子と光ファイバとを、どち
らも光ファイバ支持部材固定用基板部材の面を基準とし
て搭載することができるので、光結合を安定的に維持で
きる。
【0020】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材固定用接続部材は、
前記光ファイバ支持部材を上方から押さえ込んで固定保
持する押さえ基板であり、前記素子搭載用基板部材は、
前記フレーム基板に固定されており、かつ前記光ファイ
バ支持部材を直接接合固定するための段差部を備えてい
ることを特徴とする光半導体モジュールが提供される。
これにより、素子搭載用基板部材上で半導体発光素子及
び半導体受光素子と光ファイバとの光結合がすんだ状態
のものをフレーム基板上に設置すれば足り、また、光フ
ァイバ支持部材固定用基板部材を介さず光ファイバ支持
部材を直接素子搭載用基板部材に接合固定するので、位
置調整や固定をその分さらに簡略化できる。また、半導
体発光素子及び半導体受光素子と光ファイバとを、どち
らも素子搭載用基板部材の面を基準として搭載すること
ができるので、光結合を安定的に維持できる。
【0021】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバの接続方向端面に対向配置さ
れる対向端面及びこの対向端面から延長方向に伸びる接
続用光ファイバを備えた光コネクタを、所定の位置関係
となるようにガイドするガイド手段と、接続固定を行う
ための接続固定手段とをさらに有し、かつ、前記光ファ
イバ支持部材の全部、及び前記光ファイバのうち接続方
向端面を除いた部分は、前記第1の樹脂で覆われパッケ
ージングされていることを特徴とする光半導体モジュー
ルが提供される。すなわち、外部への光伝送を光コネク
タを介して行うので、光半導体モジュールから光ファイ
バ支持部材及び光ファイバが取り出される構造に比し、
取り扱いや実装性に優れる。つまり、光半導体モジュー
ル組み立て中あるいは組み立て後の光特性の検査におい
て、光半導体モジュール接続側端面に露出した光ファイ
バの接続方向端面前方に測定装置を設置して光半導体モ
ジュールからのレーザ光を直接測定することができるの
で、光半導体モジュールから光ファイバ支持部材及び光
ファイバが取り出されている構造のように光ファイバの
着脱を繰り返す必要がなく、大幅に検査工程の時間を短
縮できる。また、光半導体モジュールを外部回路基板に
実装した後に光コネクタを接続できるので、外部回路基
板への光半導体モジュール実装を自動化することができ
る。さらにまた、光半導体モジュールあるいは外部回路
基板の交換時においても光コネクタを共通で使用できる
効果もある。
【0022】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記素子搭載用基板部材と前記光ファイバ支
持部材固定用接続部材は、シリコン、ガラス、アルミナ
セラミックス、ジルコニアセラミックス、及び窒化アル
ミニウムのうち少なくとも一つの材料により構成されて
いることを特徴とする光半導体モジュールが提供され
る。
【0023】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材は、ガラス、ジルコ
ニアセラミックス、プラスチック、及び樹脂のうち少な
くとも一つの材料により構成されていることを特徴とす
る光半導体モジュールが提供される。
【0024】また上記第1の目的を達成するために、本
発明によれば、半導体発光素子及び半導体受光素子と、
これら半導体発光素子及び半導体受光素子に光学的に結
合され光伝送を行う光ファイバと、前記半導体発光素子
及び半導体受光素子を搭載する素子搭載用基板部材とを
有する光半導体モジュールの組み立て方法において、前
記光ファイバを内設し保持固定した光ファイバ支持部材
を光ファイバ支持部材固定用基板部材に形成した溝部に
設置して、前記光ファイバ支持部材を上部から押さえ基
板で押さえ付けるとともに、前記光ファイバ支持部材固
定用基板部材をリード端子付きのフレーム基板上の所定
位置に接合固定し、かつ、前記半導体発光素子及び半導
体受光素子を前記素子搭載用基板部材の所定位置に接合
固定するともに、該素子搭載用基板部材をリード端子付
きのフレーム基板上の所定位置に接合固定した後、前記
半導体発光素子及び半導体発光素子と前記フレーム基板
のリード端子とを電気的に接続するようにそれぞれワイ
ヤボンディングリードを行い、このワイヤボンディング
終了後、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前記
光ファイバとの光結合部の周囲を透明な樹脂で覆い、こ
の透明な樹脂の周囲と、前記フレーム基板、素子搭載用
基板部材、光ファイバ支持部材固定用基板部材、押さえ
基板、光ファイバ支持部材の一部、及びリード端子の一
部とを、該透明な樹脂とは別の樹脂で覆いパッケージン
グすることを特徴とする光半導体モジュールの組み立て
方法が提供される。
【0025】好ましくは、前記光半導体モジュールの組
立方法において、厚さが均一な母材に対し、砥石を回転
させて研削し砥石断面形状を転写させるダイシングで少
なくとも1本の溝を形成した後、この溝が形成された母
材を該溝と直角方向に複数個に切断分割することによ
り、前記光ファイバ支持部材固定用基板部材及び押さえ
基板を製造することを特徴とする光半導体モジュールの
組み立て方法が提供される。
【0026】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルの組み立て方法において、前記砥石は、横断面形状が
多角形である略リング状の砥石であり、かつ、前記多角
形形状において、前記溝の側面を形成する2つの傾斜面
のなす内角が40°以上100°以下であることを特徴
とする光半導体モジュールの組み立て方法が提供され
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照しつつ説明する。なお、煩雑を避けるために一部
の電気配線やワイヤボンディングリード等の電気的な接
続配線の図示を省略している。
【0028】本発明の第1の実施形態を図1〜図7によ
り説明する。本実施形態による光半導体モジュール10
0の全体構造を表す縦断面図を図1に示す。図1におい
て、光半導体モジュール100は、概略的に説明する
と、半導体発光素子であるレーザダイオード1と、半導
体受光素子であるフォトダイオード2と、レーザダイオ
ード1と光学的に結合されて光伝送を行う単一モードフ
ァイバである光ファイバ3と、この光ファイバ3を内挿
し支持固定する光ファイバ支持部材9と、レーザダイオ
ード1及びフォトダイオード2が上面に搭載された素子
搭載用基板部材であるステム4と、光ファイバ支持部材
9を設置するための凹溝6Aが形成された光ファイバ固
定用基板6と、光ファイバ支持部材9を押さえ込むため
の凹溝7Aが形成され、光ファイバ支持部材9を上部か
ら押さえ付けて固定する押さえ基板7と、ステム4と光
ファイバ固定用基板6が接合固定されるリード端子19
付きのフレーム基板5とを備えており、レーザダイオー
ド1及びフォトダイオード2と光ファイバ3との光結合
部が透明な樹脂11で覆われ、さらに全体がLSIパッ
ケージと同様にモールド樹脂12でパッケージングされ
ている。
【0029】フレーム基板5の上面には、ステム4と光
ファイバ固定用基板6とがそれぞれ端面を突き合わせる
ように接合固定されている。ステム4の上面には、あら
かじめスパッタ蒸着により電気配線(図示せず)が形成
されており、この電気配線上にレーザダイオード1とフ
ォトダイオード2が接合固定され、それぞれワイヤーボ
ンディングリード20(後述する図8(b)に図示)で
接続されている。レーザダイオード1を搭載したステム
4は、光ファイバ固定用基板6に形成された凹溝6Aの
幅の中心延長線上に、レーザダイオード1のレーザ出射
位置が一致するように位置調整されてフレーム基板5上
に固定される。また、レーザダイオード1は、ステム4
上面に接合固定したときのレーザ出射位置の高さのばら
つきを低減するように、レーザダイオード1のレーザ出
射部がステム4上面側に配置されて搭載されている。光
ファイバ固定用基板6は、ステム4と同様、光ファイバ
固定用基板6に形成された凹溝6Aの幅の中心延長線上
に、レーザダイオード1のレーザ出射位置が一致するよ
うに位置調整されてフレーム基板5上に固定される。ま
た光ファイバ固定用基板6その上面には、リング状砥石
14を回転させ研削してリング状砥石14の断面形状を
転写させて加工するダイシング加工(後述)によって凹
溝6Aが形成されており、図1に示されるように、この
凹溝6Aに、光ファイバ3を内挿し保持固定した光ファ
イバ支持部材9が設置されている。
【0030】ここで、光ファイバ固定用基板6に形成す
る凹溝6Aの形状の詳細を図2〜図6により説明する。
図2(a)はダイシング加工用のリング状砥石14の構
造を表す斜視図、図2(b)は光ファイバ固定用基板6
の構造を表す斜視図であり、図3は図2(a)に示した
リング状砥石14の一部横断面構造を含む斜視図であ
り、図4は図2(a)に示したリング状砥石14の横断
面図であり、図5は図2(b)に示した光ファイバ固定
用基板6の断面構造を表す横断面図であり、図6は光フ
ァイバ固定用基板6に光ファイバ支持部材9を接合固定
した構造を表す斜視図である。
【0031】図2(a)(b)及び図3において、凹溝
6Aは、断面が多角形のリング状砥石14を回転させ研
削しリング状砥石14の断面形状を転写させて加工する
ダイシング加工よって形成されており、リング状砥石1
4の多角形断面の最外周面15とその面15に接する両
傾斜面16a,16bの形状を光ファイバ固定用基板6
に転写させて所定の幅と深さに形成されている。このと
き図4及び図5において、リング状砥石14の二つの傾
斜面16a,16bでなす内角θ1は、40°〜100
°の範囲内が良く、望ましくは60度が好適である。よ
ってすなわち、このリング状砥石14で光ファイバ固定
用基板6に形成される凹溝6Aの底面と接する両傾斜面
のなす内角θ2も、40°〜100°の範囲内が良く、
望ましくは60度が好適である。これにより、光ファイ
バ支持部材9を溝6A内に設置した際に、がたつきなく
安定に保持し接合固定することができる。また、凹溝6
Aは、光ファイバ支持部材9を設置した際に光ファイバ
固定用基板6の上面と光ファイバ3中心軸とが同一面に
なるように所定の幅と深さで形成されている。すなわ
ち、図6に示すように光ファイバ支持部材9を凹溝6A
に設置したとき、光ファイバ固定用基板6の上面と光フ
ァイバ支持部材9の中心である光ファイバ3のレーザ入
射部が同一面になるようになっている。例えば、凹溝6
Aの両傾斜面のなす内角θを60°とし、凹溝6A内に
設置される光ファイバ支持部材9の外径をφ1.25m
mとした場合、光ファイバ固定用基板6の上面と光ファ
イバ3中心位置を一致させるには凹溝6Aの幅を1.4
43mmとすれば良いことになる。
【0032】なお、光ファイバ固定用基板6、押さえ基
板7、及びステム4を構成する材料としてはシリコンを
使用しており、これらのうち光ファイバ固定用基板6と
ステム4とは同一のシリコンウエハー17を分割・切断
して取り出すことにより構成されており、光ファイバ固
定用基板6を取り出す部分のシリコンウエハーには、切
断するまえに予め溝6Aを形成している(後述する図7
(a)〜(d)参照)。そしてこのとき、発明者らは、
ダイシング加工による凹溝6Aの加工精度についての検
討を行うために、シリコンウエハー17上に同一設定条
件で凹溝6Aを数十本形成する実験を行った結果、凹溝
6Aに光ファイバ支持部材9を設置したときの光ファイ
バ固定用基板6の上面と光ファイバ3の中心軸との位置
ずれ量はプラスマイナス1μm以内であり、すなわちダ
イシング加工による凹溝6A形成を高精度に行えること
を確認している。
【0033】また、光ファイバ支持部材9は、図6に示
されるように、略円筒状形状であり、その外径はφ1.
25mmである。そしてまた光ファイバ支持部材9は、
軸中心位置近傍に設けられた貫通孔に光ファイバ3が樹
脂被覆10を内設するように内挿され、接着剤(図示せ
ず)が充填され接合固定されている。光ファイバ支持部
材9を構成する材料は、セラミックスであるジルコニア
セラミックスを使用している。下面に凹溝7Aを設けた
押さえ基板7で上部から押さえ付けられるように接合固
定されている。
【0034】以上のような部材構成において、レーザダ
イオード1及びフォトダイオード2と光ファイバ3の光
結合部の周囲は、レーザダイオード1から発振されるレ
ーザ光の透過性が高い透明な樹脂11で覆われており、
これによって、光結合を阻害しないようになっている。
そしてさらに、フレーム基板5を含むほぼ全体(光ファ
イバ支持部材9の端部及び被覆10を除く)がLSIパ
ッケージと同様にモールド樹脂12で覆われパッケージ
ングされている。
【0035】次に、本実施形態による光半導体モジュー
ル100の組み立て手順を図7(a)〜(d)、図8
(a)(b)、及び図9により説明する。ここでは、外
径が4インチのシリコンウエハー17を用いた場合を例
に取って説明する。まず最初に、厚さが1.0mmのシ
リコンウエハー17を準備し、シリコンウエハー17の
上面に、光ファイバ固定用基板6の凹溝6Aとなる複数
の凹溝17Aを形成する部分へのマーキング(図示せ
ず)と、ステム4となる部分への電気配線(図示せず)
をスパッタ蒸着により形成する(図7(a))。
【0036】次に、このシリコンウエハー17上面のマ
ーキング部分を目印に、複数の凹溝17Aをダイシング
加工により形成する(図7(b))。なお、図中では溝
を3本形成しているが、これに限定されずにシリコンウ
エハー17の大きさに応じてさらに多数本形成しても良
い。
【0037】その後、凹溝17Aが形成されたシリコン
ウエハー17を所定の長さと幅に切断(図7(c)中点
線)し、凹溝6Aを備えた複数個の光ファイバ固定用基
板6と、ステム4とを形成する(図7(d))。
【0038】そして、シリコンウエハー17から切り出
したステム4上面の所定位置に、レーザダイオード1と
フォトダイオード2をそれぞれ接合固定するとともに、
このステム4と光ファイバ固定用基板6をお互いの端面
を接触させるようにしてリード端子19付きのフレーム
基板5上に設置する。
【0039】一方、光ファイバ素線3及び光ファイバ3
の樹脂被覆10を内挿するようにして固定した光ファイ
バ支持部材9を、光ファイバ固定用基板6に形成した凹
溝6Aに設置し、光ファイバ支持部材9を上部から押さ
え基板7で押さえ付けるように(図8(a))、凹溝6
A内に樹脂8(図1参照)を充填して接合固定する。
【0040】そして、レーザダイオード1及びフォトダ
イオード2とフレーム基板5のリード端子19とをステ
ム4を介して電気的に外部接続するようにそれぞれワイ
ヤーボンディングリード20で接続する(図8
(b))。
【0041】なおここで、レーザダイオード1及びフォ
トダイオード2と光ファイバ3の光結合を行うための位
置調整は、高さ調整は、同一のシリコンウエハー17か
らステム4と光ファイバ固定用基板6を取り出すことで
これらステム4と光ファイバ固定用基板6とが同一高さ
になるようにしている。すなわち、光ファイバ固定用基
板6の凹溝6Aを所定の幅と深さで形成することで光フ
ァイバ支持部材9に内設した光ファイバ3のレーザ入射
部が光ファイバ固定用基板6の上面と一致させることに
より、ステム4上面側に配置したレーザダイオード1及
びフォトダイオード2と光ファイバ3とを無調整で高さ
調整できる。また、光軸方向の調整は、レーザダイオー
ド1をステム4端面の近傍位置に接合固定し、光ファイ
バ支持部材9の端面をステム4端面に付き当てることで
所定の距離になるように調整される。さらに、光軸に対
し垂直方向の調整は、ステム4及び光ファイバ固定用基
板6をフレーム基板5上でスライドさせることで、レー
ザダイオード1のレーザ出射部と光ファイバ3のレーザ
受光部が一致するように光軸の調整を行う。すなわち、
ステム4及び光ファイバ固定用基板6は、光ファイバ固
定用基板6に形成された凹溝6Aの幅の中心延長線上に
レーザダイオード1のレーザ出射位置が一致するように
位置調整されてフレーム基板5上に固定される。
【0042】以上のようにしてレーザダイオード1及び
フォトダイオード2と光ファイバ3との光結合の調整及
びワイヤーボンディングが終了した後、レーザダイオー
ド1と光ファイバ3の光結合部を透明な樹脂11で覆
い、さらにフレーム基板5を含む全体をLSIパッケー
ジと同様にモールド樹脂12で覆いパッケージングする
(図1参照)。
【0043】そしてパッケージングした後、リード端子
19どうしを接続しているフレーム部分を切断し、さら
に各リード端子19を折り曲げて、略水平方向の根元部
分19aとその先の略鉛直方向に垂下する先端部分19
bとし、光半導体モジュール100が完成する(図
9)。
【0044】以上のように構成した本実施形態の光半導
体モジュール100においては、複数のリード端子19
でレーザダイオード1及びフォトダイオード2と外部と
の電気的接続が行われていることにより、これらのリー
ド端子19を介して外部からレーザダイオード1を駆動
制御することができる。そしてこのとき、略L字型形状
のリード端子19がフレーム基板5の面方向両端近傍に
複数個ずつ設けられることにより、外部回路基板に立設
されるときに、フレーム基板5の面方向一端近傍の複数
のリード端子19の先端部分19bと、フレーム基板5
の面方向他端近傍の複数のリード端子19の先端部分1
9bとで固定されることになる。すなわち、光半導体モ
ジュール100全体が、フレーム基板5の両側で複数の
脚により堅固に支えられることとなるので、リードフレ
ームに続く略平行の4本の外部フレームで外部回路基板
に立設される従来構造よりも、実装後の安定性が向上す
る。また、光半導体モジュール100のほぼ全部がモー
ルド樹脂12でパッケージングされている、すなわち、
レーザダイオード1及びフォトダイオード2と光ファイ
バ3との光結合部の周囲を除き、フレーム基板5、ステ
ム4、光ファイバ固定用基板6、光ファイバ支持部材9
のうち端部を除く大部分、及び各リード端子19の根元
部分19aの一部がモールド樹脂12で覆われているこ
とにより、これらがむき出しでハイブリッド実装されて
いる従来構造に比し、外部回路基板への実装や組立作業
時における作業者のモジュールの取り扱いの利便性を向
上することができる。そしてこのとき、レーザダイオー
ド1・フォトダイオード2・光ファイバ3に係わるすべ
ての位置決め・固定が終了した後、最後にモールド樹脂
12でパッケージングを行えば足り、このモールド樹脂
12は単なる保護手段であって位置決めや固定には関与
しないので、所定位置に位置決めした4つのリードフレ
ームをハウジング内に樹脂で固定する従来構造よりも、
高精度の位置決め及び固定を容易に行うことができる。
よって、量産性に優れた光半導体モジュール100を得
ることができる。また、半導体発光素子及び半導体受光
素子と光ファイバとの光結合部を外部と遮断でき気密封
止することができる。
【0045】また、光ファイバ3が光ファイバ支持部材
9内で固定保持されることにより、光ファイバ3の素線
を外部に露出させずに接合固定できるので、例えば光フ
ァイバの素線を直接シリコン基板に固定する構成に比
し、外力による光ファイバの破断を防止する作用もあ
る。
【0046】また、略円筒形状の光ファイバ支持部材9
は、外径が1.25mmと比較的大径であることによ
り、光ファイバ3を設置するとき、この大径の光ファイ
バ支持部材9を介して位置決め作業を行えるので、設置
するときの取り扱い性及び位置決め作業性を向上するこ
とができる。また、光ファイバ固定用基板6に、光ファ
イバ支持部材9を接合固定する凹溝6Aをダイシングで
形成することにより、異方性エッチングで溝を形成する
場合よりも、溝形成のプロセス工程と作業時間を短縮す
ることができる。よって、生産性が向上し、製造コスト
の低減を図ることができる。また高精度化の効果もあ
る。そしてこのとき、光ファイバ固定用基板6は、ダイ
シングで少なくとも1本の凹溝17Aを形成したシリコ
ンウエハー17を、凹溝17Aと直角方向及び平行方向
に切断して複数個に分割することにより構成されている
ことにより、凹溝17Aの横断面形状を溝全長に渡って
同一とすることができ、各部材毎にダイシングで溝を形
成する場合のように転写はじめと転写終わりの溝端部位
置にR形状が生じることがない。したがって、R形状に
よってレーザダイオード1と光ファイバ3先端との間の
距離が離れることがなくなるので、光結合効率が低下す
るのを防止することができる。なお、上記における光フ
ァイバ支持部材9が大径であることに関する作用効果
は、本実施形態のように外径=1.25mmである場合
に限られないことはいうまでもない。本願発明者等は、
公知の光ファイバ支持部材の構成のうち、比較的小径と
思われるものが外径=1.0mm程度であり、また比較
的大径と思われるものが外径=0.25mm,0.5m
m程度であることから、本発明の適用する外径dの範囲
を、0.8mm≦d≦2.5mmと判断した。ここで上
限の2.5mmは、規格上の制約によるものである。
【0047】さらに、光ファイバ固定用基板6に形成す
る溝を、非V字型溝であって底面を有する凹溝6Aとす
ることにより、V字型溝とする場合に比し、必要以上に
肉厚の厚い光ファイバ固定用基板6を使用する必要がな
く、薄い基板部材6で構成することができる。
【0048】なお、上記第1の実施形態においては、レ
ーザダイオード1及びフォトダイオード2と光ファイバ
3との光結合部の周囲が、透明な樹脂11で覆われてい
たが、これに限られず、この部分に樹脂を充填せず空間
としてもよく、この場合も同様の効果を得る。
【0049】また上記第1の実施形態においては、光フ
ァイバ固定用基板6に凹溝6A形成→レーザダイオード
1及びフォトダイオード2をステム4に固定→ステム4
と光ファイバ固定用基板6とをフレーム基板5に固定→
光ファイバ支持部材9を凹溝6Aに固定して押さえ基板
7で押さえつけという順序であったが、これに限られな
い。すなわち、上記したような所定の光結合調整が可能
でさえあれば、一部の順序を入れ替え、例えば、光ファ
イバ支持部材9を凹溝6Aに固定して押さえ基板7で押
さえつけた後、光ファイバ固定用基板部材6をフレーム
基板5に固定してもよい。すなわち、光ファイバ3を内
設し保持固定した光ファイバ支持部材9を光ファイバ固
定用基板6に形成した凹溝6Aに設置して、光ファイバ
支持部材9を上部から押さえ基板7で押さえ付けるとと
もに、光ファイバ固定用基板6をリード端子19付きの
フレーム基板5上の所定位置に接合固定し、かつ、レー
ザダイオード1及びフォトダイオード2をステム4の所
定位置に接合固定するともに、ステム4をリード端子1
9付きのフレーム基板5上の所定位置に接合固定する。
そしてその後、レーザダイオード1及びフォトダイオー
ド2とフレーム基板5のリード端子19とを電気的に接
続するようにそれぞれワイヤボンディングリードを行
い、このワイヤボンディング終了後、レーザダイオード
1及びフォトダイオード2と光ファイバ3との光結合部
の周囲を透明な樹脂11で覆い、最後に、この透明な樹
脂11の周囲と、フレーム基板5、ステム4、光ファイ
バ固定用基板6、押さえ基板7、光ファイバ支持部材9
の大部分、及びリード端子19の大部分とを、モールド
樹脂12で覆いパッケージングすれば足りる。
【0050】さらに上記実施形態おいては、ステム4及
び光ファイバ固定用基板6を、光ファイバ固定用基板6
に形成された凹溝6Aの幅の中心延長線上にレーザダイ
オード1のレーザ出射位置が一致するように位置調整し
てフレーム基板5上に固定することにより、光軸に対し
垂直方向の調整を行うが、これに限られず、以下のよう
な変形例もある。これを図10により説明する。図10
において、ステム上面にレーザダイオード1及びフォト
ダイオード2を接合するための電気配線44をスパッタ
蒸着で形成する際に、光ファイバ固定用基板6に形成さ
れた凹溝6Aの幅の位置と同じ幅間隔の位置決め用のマ
ーカ4a,4bを同時に設ける。そして、ステム4と光
ファイバ固定用基板6の位置合わせの際、ステム4上面
に設けた凹溝6Aの幅と等しい幅のマーカ4a,bに光
ファイバ固定用基板6に形成した凹溝6A(溝幅)が一
致するように、ステム4と光ファイバ固定用基板6を突
き合わせてそれぞれをフレーム基板5上に固定する。
【0051】本発明の第2の実施形態を図11により説
明する。本実施形態は、全体をモールド樹脂でパッケー
ジングした光半導体モジュールに、光コネクタを直接接
続して光伝送を行うように構成した実施形態である。第
1の実施形態と同等の部材には同一の符号を記す。本実
施形態による光半導体モジュール200と光コネクタ2
26の接続構造を表す斜視図を図11に示す。図11に
おいて、光半導体モジュール200は、第1の実施形態
同様、全体がモールド樹脂12で覆われ、LSIパッケ
ージと同様にパッケージングされている。第1の実施形
態による光半導体モジュール100と異なる主要な点
は、(1)光半導体モジュール200の側面には、光ファ
イバ支持部材9及び樹脂被覆10がモールド樹脂12か
ら引き出されることなく、光ファイバ3の端面が側面と
同一面となるように露出される恰好で配備されているこ
とと、(2)この露出した光ファイバ3の両側には、光フ
ァイバ3の軸中心を基準として等間隔に離れた箇所に、
光コネクタ226との位置合わせを行うためのガイドピ
ン223挿入用のガイド孔222が形成されていること
と、(3)光半導体モジュール200の上下面に、光コネ
クタ226との接続を行うためのストッパガイド225
が形成され、光コネクタ226のストッパ224と噛み
合わせて接続されるようになっていることである。その
他の光半導体モジュール200の構成及び組み立て手順
は、第1の実施形態の光半導体モジュール100とほぼ
同様である。
【0052】また、光半導体モジュール200と光コネ
クタ226との光伝送接続は、光コネクタ226と光半
導体モジュール200の位置決めをガイドピン223を
介して行うことにより、モジュール200側面に露出し
た光ファイバ3と光コネクタ226に内設された光ファ
イバ(図示せず)との軸中心を一致させ、ストッパ22
4によりモジュール200の光ファイバ3と光コネクタ
226の光ファイバとを常に接触させた状態にして接続
するようになっている。また、光コネクタ226の光フ
ァイバ延長方向には、樹脂被覆210が引き出されてい
る。
【0053】なお、上記構成において、ストッパガイド
225は、光コネクタ226の接続固定を行うための接
続固定手段を構成し、ガイド孔222及びガイドピン2
23は、光コネクタ26を所定の位置関係となるように
ガイドするガイド手段を構成する。
【0054】以上のように構成した本実施形態において
は、モールド樹脂12でパッケージングした光半導体モ
ジュール200の側面に光ファイバ3の端面を露出さ
せ、光半導体モジュール200に光コネクタ26を接続
して外部への光伝送を行う構造としているので、第1の
実施形態のように光半導体モジュール100から光ファ
イバ3及び光ファイバ支持部材9が取り出されている構
造よりも、取り扱いや実装性に優れる効果がある。すな
わち、光半導体モジュール200組み立て中あるいは組
み立て後の光特性の検査において、光半導体モジュール
200の側面に露出した光ファイバ3の前方に測定装置
を設置し、光半導体モジュール200からのレーザ光を
直接測定することができることから、光ファイバ3の着
脱を繰り返す必要がある光半導体モジュール100のよ
うな構造に比べ、大幅に検査工程の時間を短縮できる。
また、光半導体モジュール200を外部回路基板に実装
した後に光コネクタ26を接続できるので、外部回路基
板への光半導体モジュール200の実装を自動化するこ
とができる。さらに、光半導体モジュール200あるい
は外部回路基板の交換時においても、光コネクタ226
を共通で使用できる効果もある。
【0055】なお、上記第2の実施形態では、光半導体
モジュール200と光コネクタ226の接続をガイドピ
ン223及びストッパ224で行っているが、これに限
定されるものでなく、例えば光半導体モジュール200
に光コネクタ226を取り込むようなガイド形状部を一
体成形で作り込む方法でも良く、この場合でも同様の効
果を得る。また、光半導体モジュール200に形成して
いるストッパガイド225をリード端子19が取り出さ
れる方向と垂直方向に設けているが、リード端子19と
同一方向に設けても良い。この場合も同様の効果を得
る。
【0056】本発明の第3の実施形態を図12〜図14
により説明する。本実施形態は、レーザダイオードを搭
載するステムに、光ファイバ支持部材を設置する光ファ
イバ固定用基板を接合固定した場合の実施形態である。
第1及び第2の実施形態と同等の部材には同一の符号を
付す。本実施形態による光半導体モジュール300の全
体構造のうち、フレーム基板5・透明な樹脂11・モー
ルド樹脂12を除いた要部の構造を表す斜視図を図12
に、縦断面図を図13に、図13中のD−D線による横
断面図を図14に示す。図12〜図14において、本実
施形態の光半導体モジュール300が第1の実施形態の
光半導体モジュール100と異なる主要な点は、レーザ
ダイオード1を搭載するステム304の段差面304A
に、光ファイバ支持部材9を内設した光ファイバ固定用
基板6を接合固定することである。すなわち、ステム3
04の段差部304Aに、ダイシング加工によりリング
状砥石14の断面形成を転写させて所定の幅と深さの凹
溝6Aが形成された光ファイバ固定用基板6が配置さ
れ、この光ファイバ固定用基板6の凹溝6Aに光ファイ
バ支持部材9が設置され、さらに上部から押さえ基板7
で押さえ付けて光ファイバ支持部材9が固定されてい
る。またこのとき、光ファイバ支持部材9の先端面は、
ステム304の段差部端面304Bに接触するように固
定される(図13参照)。また、ステム304の上面3
04Cには、光ファイバ3と光結合するように所定位置
にレーザダイオード1及びフォトダイオード2がそれぞ
れ接合固定されている。
【0057】その他の構造は、第1の実施形態の光半導
体モジュール100とほぼ同様であり、すなわち、ステ
ム304及びその上部の搭載構造がリード端子19付き
フレーム基板5上に搭載され、ほぼ全体がLSIパッケ
ージと同様にモールド樹脂12で覆いパッケージングさ
れる。
【0058】上記構成の第3の実施形態の光半導体モジ
ュール300の組み立て方法を以下に説明する。まず、
予め上面304Cと段差面304Aを有した段差付きの
ステム304の上面304Cに、電気配線(図示せず)
をパターンニングしておき、この電気配線上の所定位置
にレーザダイオード1及びフォトダイオード2を固定す
る。一方、光ファイバ3を、光ファイバ支持部材9に内
挿し、光ファイバ3素線の先端が光ファイバ支持部材9
の端面と一致するように調整し樹脂8(図13及び図1
4参照)を充填し固定する。これによって、光ファイバ
支持部材9内には光ファイバ3の素線と樹脂被覆10と
が内設され固定されることとなる。
【0059】次に、光ファイバ支持部材9を、光ファイ
バ固定用基板6の上面にダイシング加工により形成され
た凹溝6Aに設置し、光ファイバ支持部材9の端面が光
ファイバ固定用基板6の端面と一致するように調整す
る。その後、下面にダイシング加工で凹溝6Aと同様の
凹溝7Aが形成された押さえ基板7を、光ファイバ支持
部材9を押さえ付けるように設置し、凹溝7A内に樹脂
8を充填させて光ファイバ固定用基板6の上面に固定す
る。
【0060】その後、上記のようにして光ファイバ支持
部材9を内設した光ファイバ固定用基板6を、ステム3
04の段差面304Aに設置し、外部から例えば顕微鏡
やテレビカメラ等を用いて視認しつつ、光ファイバ3の
素線先端がレーザダイオード1のレーザ出射部へ所定距
離まで近接するように、光ファイバ支持部材9の位置を
光軸方向に調整する。そして次に、レーザダイオード1
のレーザ出射部と光ファイバ3のレーザ受光部との光軸
線を一致させるとともに、これらの光結合が最適状態と
なるように、光ファイバ固定用基板6をステム304と
接したまま光軸と垂直方向であるステム304平面と平
行方向に調整する。これらのように光軸方向と光軸垂直
方向の調整を行った後、光ファイバ固定用基板6とステ
ム304を接合固定する。
【0061】そして、特に図示しないが、ステム304
をリード端子19付きフレーム基板5に固定し、レーザ
ダイオード1及びフォトダイオード2とフレーム基板5
のリード端子19とをステム304を介して電気的に外
部接続するようにそれぞれワイヤーボンディングリード
で接続する。その後、レーザダイオード1と光ファイバ
3の光結合部を、第1の実施形態と同様に透明な樹脂1
1(図1参照)で覆い、さらにフレーム基板5を含む全
体をモールド樹脂12(図1参照)で覆ってパッケージ
ングする。そして、リード端子19どうしを接続してい
るフレーム部分を切断し、さらに各リード端子19を折
り曲げて(図1参照)、略水平方向の根元部分19aと
その先の略鉛直方向に垂下する先端部分19bとし、光
半導体モジュール300が完成する。
【0062】以上のように構成した本実施形態によって
も、第1の実施形態と同様の効果を得る。またこれに加
え、ステム304上でレーザダイオード1及びフォトダ
イオード2と光ファイバ3との光結合がすんだ状態のも
のを、フレーム基板5上に設置すれば足りるので、フレ
ーム基板5上での位置調整や固定を簡略化でき、さらに
実装を容易にすることができる。また、レーザダイオー
ド1及びフォトダイオード2と光ファイバ3とを、どち
らもステム304の面を基準として搭載することができ
るので、光結合を安定的に維持できる。
【0063】なお、上記第3の実施形態においては、レ
ーザダイオード1及びフォトダイオード2をステム30
4の上面304Cに固定→光ファイバ3を光ファイバ支
持部材9に固定→光ファイバ固定用基板6に形成された
凹溝6Aに光ファイバ支持部材9を固定し押さえ基板7
で押さえつけ→光ファイバ固定用基板6をステム304
の段差面304Aに固定→ステム304をフレーム基板
5に固定という順序であったが、第1の実施形態同様、
所定の光結合調整が可能な範囲で、一部の順序を入れ替
えてもよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0064】本発明の第4の実施形態を図15〜図17
により説明する。本実施形態は、光ファイバ支持部材を
設置する光ファイバ固定用基板上に、レーザダイオード
を備えたステムを接合固定した場合の実施形態である。
第1〜第3のの実施形態と同等の部材には同一の符号を
記す。本実施形態による光半導体モジュール400の全
体構造のうち、フレーム基板5・透明な樹脂11・モー
ルド樹脂12を除いた要部の構造を表す斜視図を表す斜
視図を図15に、縦断面図を図16に、図16中E−E
線による横断面図を図17に示す。図15〜図17にお
いて、本実施形態の光半導体モジュール400が第1の
実施形態の光半導体モジュール100と異なる主要な点
は、光ファイバ支持部材9を搭載した光ファイバ固定用
基板406の段差面406Bに、レーザダイオード1を
搭載したステム404を接合固定することである。すな
わち、光ファイバ固定用基板406の上面406Dに
は、ダイシング加工によりリング状砥石14の断面形成
を転写させて所定の幅と深さの凹溝406Aが形成さ
れ、上部から押さえ基板7で押さえ付けて光ファイバ支
持部材9が固定される一方、光ファイバ固定用基板40
6の段差面406Bには、レーザダイオード1を搭載し
たステム404が接合固定されている。またこのとき、
ステム404の先端面は、光ファイバ固定用基板406
の段差部端面406Cに接触するように固定される(図
15及び図16参照)。また、ステム404には、光フ
ァイバ3と光結合するように所定位置にレーザダイオー
ド1が接合固定されている。
【0065】その他の構造は、第1の実施形態の光半導
体モジュール100とほぼ同様であり、すなわち、光フ
ァイバ固定用基板6及びその上部の搭載構造がリード端
子19付きフレーム基板5上に搭載され、ほぼ全体がL
SIパッケージと同様にモールド樹脂12で覆いパッケ
ージングされる。
【0066】上記第4の実施形態の光半導体モジュール
400の組み立て方法を以下に説明する。まず、予めス
テム404上面に電気配線(図示せず)をパターンニン
グしておき、この電気配線上の所定位置にレーザダイオ
ード1を固定する。一方、光ファイバ3を、光ファイバ
支持部材9に内挿し、光ファイバ3素線の先端が光ファ
イバ支持部材9の端面と一致するように調整し樹脂8
(図16及び図17参照)を充填し固定する。これによ
って、光ファイバ支持部材9内には光ファイバ3の素線
と樹脂被覆10とが内設され固定されることとなる。
【0067】次に、光ファイバ支持部材9を、段差を有
する略平板形状である光ファイバ固定用基板406の上
面にダイシング加工によって形成された凹溝406Aに
設置し、光ファイバ支持部材9の端面が光ファイバ固定
用基板406の端面406Cと一致するように調整す
る。その後、下面にダイシング加工で凹溝406Aと同
様の凹溝7Aが形成された押さえ基板7を、光ファイバ
支持部材9を押さえ付けるように設置し、凹溝7A内に
樹脂8を充填させて光ファイバ固定用基板406の上面
406Dに固定する。
【0068】一方、予め光ファイバ固定用基板406の
段差面406Bに電気配線(図示せず)をパターニング
しておき、レーザダイオード1を搭載したステム404
をその形成した電気配線上に設置し、外部から例えば顕
微鏡やテレビカメラ等を用いて視認しつつ、光ファイバ
3の素線先端にレーザダイオード1のレーザ出射部が所
定距離まで近接するように、ステム404の位置を光軸
方向に調整すると同時に、レーザダイオード1のレーザ
出射部と光ファイバ3のレーザ受光部との光軸線を一致
させるように、ステム404を光ファイバ固定用基板4
06に接したまま光軸と垂直方向である光ファイバ固定
用基板406の段差面406Bと平行方向に調整する。
これらのように光軸方向と光軸垂直方向の調整を行った
後、ステム404を光ファイバ固定用基板406に接合
固定する。また、フォトダイオード2も光ファイバ固定
用基板406に固定する。
【0069】そして、特に図示しないが、光ファイバ固
定用基板406をリード端子19付きフレーム基板5に
固定し、レーザダイオード1及びフォトダイオード2と
フレーム基板5のリード端子19とをステム404を介
して電気的に外部接続するようにそれぞれワイヤーボン
ディングリードで接続する。その後、レーザダイオード
1と光ファイバ3の光結合部を、第1の実施形態と同様
に透明な樹脂11(図1参照)で覆い、さらにフレーム
基板5を含む全体をモールド樹脂12(図1参照)で覆
ってパッケージングする。そして、リード端子19どう
しを接続しているフレーム部分を切断し、さらに各リー
ド端子19を折り曲げて(図1参照)、略水平方向の根
元部分19aとその先の略鉛直方向に垂下する先端部分
19bとし、光半導体モジュール400が完成する。
【0070】以上のように構成した本実施形態によって
も、第1の実施形態と同様の効果を得る。また、これに
加え、光ファイバ固定用基板406上でレーザダイオー
ド1及びフォトダイオード2と光ファイバ3との光結合
がすんだ状態のものを、フレーム基板5上に設置すれば
足りるので、フレーム基板5上での位置調整や固定を簡
略化でき、さらに実装を容易にすることができる。ま
た、レーザダイオード1及びフォトダイオード2と光フ
ァイバ3とを、どちらも光ファイバ固定用基板406の
面を基準として搭載することができるので、光結合を安
定的に維持することができる。
【0071】なお、上記第4の実施形態においては、レ
ーザダイオード1をステム404の上面に固定→光ファ
イバ3を光ファイバ支持部材9に固定→光ファイバ固定
用基板406に形成された凹溝406Aに光ファイバ支
持部材9を固定し押さえ基板7で押さえつけ→ステム4
04を光ファイバ固定用基板406の段差面406Bに
固定→光ファイバ固定用基板406をフレーム基板5に
固定という順序であったが、第3の実施形態同様、所定
の光結合調整が可能な範囲で、一部の順序を入れ替えて
もよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0072】本発明の第5の実施形態を図18〜図20
により説明する。本実施形態は、レーザダイオードを搭
載するステムに、光ファイバ固定用基板を介さず光ファ
イバ支持部材を直接固定した場合の実施形態である。第
1〜第4の実施形態と同等の部材には同一の符号を付
す。本実施形態による光半導体モジュール500の全体
構造のうち、フレーム基板5・透明な樹脂11・モール
ド樹脂12を除いた要部の構造を表す斜視図を図18
に、縦断面図を図19に、図19中のF−F線による横
断面図を図20に示す。図18〜図20において、本実
施形態の光半導体モジュール500が第3の実施形態の
光半導体モジュール300と異なる主要な点は、レーザ
ダイオード1及びフォトダイオード2を搭載するステム
304の段差面304Cに光ファイバ支持部材9を直接
固定することである。すなわち、光ファイバ固定用基板
6を介さず、ステム304に設けた段差面1304Cに
光ファイバ支持部材9を直接設置し、この光ファイバ支
持部材9を、下面に凹溝7Aをダイシング加工によって
形成した押さえ基板7で上部から押さえ付けて凹溝7A
内を樹脂8で充填して固定する。その他の構造は第3の
実施形態とほぼ同様である。
【0073】上記構成の第5の実施形態の光半導体モジ
ュール500の組み立て方法を以下に説明する。まず、
予め上面304Cと段差面304Aを有した段差付きの
ステム304の上面304Cに、電気配線(図示せず)
をパターンニングしておき、この電気配線上の所定位置
にレーザダイオード1及びフォトダイオード2を固定す
る。一方、光ファイバ3を、光ファイバ支持部材9に内
挿し、光ファイバ3素線の先端が光ファイバ支持部材9
の端面と一致するように調整し樹脂8(図13及び図1
4参照)を充填し固定する。これによって、光ファイバ
支持部材9内には光ファイバ3の素線と樹脂被覆10と
が内設され固定されることとなる。次に、光ファイバ支
持部材9を、ステム304の段差面304Aに設置する
とともに、予めダイシング加工により下面に凹溝7Aが
形成されている押さえ基板7を、光ファイバ支持部材9
を押さえ込むようにステム304上に設置する。このと
き、外部から例えば顕微鏡やテレビカメラ等を用いて視
認しつつ、光ファイバ3の素線先端がレーザダイオード
1のレーザ出射部へ所定距離まで近接するように、光フ
ァイバ支持部材9の位置を光軸方向に調整するととも
に、レーザダイオード1と光ファイバ3との光軸線を一
致させるように、光ファイバ支持部材9を押さえ基板7
と一緒にステム304と接したまま光軸と直角方向であ
るステム304の段差面304Aと平行方向に調整す
る。これらのように光軸方向と光軸直角方向の調整を行
った後、押さえ基板7とステム304との間に樹脂8
(図19及び図20参照)を充填して光ファイバ支持部
材9を固定する。
【0074】そして、特に図示しないが、ステム304
をリード端子19付きフレーム基板5に固定し、レーザ
ダイオード1及びフォトダイオード2とフレーム基板5
のリード端子19とをステム304を介して電気的に外
部接続するようにそれぞれワイヤーボンディングリード
で接続する。その後、レーザダイオード1と光ファイバ
3の光結合部を、第3の実施形態と同様に透明な樹脂1
1(図1参照)で覆い、さらにフレーム基板5を含む全
体をモールド樹脂12(図1参照)で覆ってパッケージ
ングする。そして、リード端子19どうしを接続してい
るフレーム部分を切断し、さらに各リード端子19を折
り曲げて(図1参照)、略水平方向の根元部分19aと
その先の略鉛直方向に垂下する先端部分19bとし、光
半導体モジュール500が完成する。
【0075】以上のように構成した本実施形態によって
も、第3の実施形態と同様の効果を得る。またこれに加
え、光ファイバ固定用基板6を介さず光ファイバ支持部
材9を直接ステム304に接合固定するので、位置調整
や固定をその分さらに簡略化できる。
【0076】なお、上記第5の実施形態においては、レ
ーザダイオード1及びフォトダイオード2をステム30
4の上面304Cに固定→ステム304の段差面304
Aに光ファイバ支持部材9を配置し押さえ基板7で押さ
えつけて固定→ステム304をフレーム基板5に固定と
いう順序であったが、第3の実施形態同様、所定の光結
合調整が可能な範囲で、一部の順序を入れ替えてもよ
い。この場合も、同様の効果を得る。
【0077】また、上記第1〜第5の実施形態では、光
ファイバ支持部材9を接合固定するための溝を、凹溝6
A,406A,7Aで構成しているが、これに限定され
るものでなく、例えばU字型溝でも良い。この場合も同
様の効果を得る。また、上記第1〜第5の実施形態で
は、光ファイバ固定用基板6,406とステム4,30
4,404及び押さえ基板7を、シリコンで構成してい
るが、これに限定されるものでなく、例えばガラス、セ
ラミックス(例えばアルミナセラミックス、ジルコニア
セラミックス)、窒化アルミニウム等で構成しても良
く、これらの場合も同様の効果を得る。さらに、上記第
1〜第5の実施形態においては、光ファイバ支持部材9
をジルコニアセラミックスで構成しているが、これに限
定されるものでなく、例えば、透明なガラス、透明なプ
ラスチック、透明な樹脂等で構成しても良い。これらの
場合も同様の効果を得る。また、上記第1〜第5の実施
形態においては、光ファイバ支持部材9、ステム4,3
04,404、光ファイバ固定用基板6,406、押さ
え基板7のそれぞれを樹脂で固定しており、この場合、
接着力、耐湿性及び耐熱性に優れた樹脂を使用するのが
望ましく、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可
塑性樹脂によって接合固定するのが好ましい。これらの
場合も同様の効果を得る。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、略L字型形状のリード
端子がフレーム基板の面方向両端近傍に複数個ずつ設け
られるので、外部回路基板に立設されるときに、光半導
体モジュール全体が、フレーム基板の両側で複数の脚に
より堅固に支えられることとなる。よって、リードフレ
ームに続く略平行の4本の外部フレームで外部回路基板
に立設される従来構造よりも、実装後の安定性が向上す
る。さらに、モジュールのほぼ全部が、保護手段として
の第1の樹脂でパッケージングされているので、所定位
置に位置決めした4つのリードフレームをハウジング内
に樹脂で固定する従来構造よりも、高精度の位置決め及
び固定を容易に行うことができる。したがって、量産性
に優れた光半導体モジュールを得ることができる。
【0079】また、外径が0.8mm以上2.5mm以
下と比較的大径の光ファイバ支持部材を接続する光ファ
イバ支持部材固定用接続部材は、ダイシングで少なくと
も1本の溝を形成した母材を、溝と直角方向に複数個に
切断分割することにより構成されているので、溝の横断
面形状を溝全長に渡って同一とすることができるので、
各部材毎にダイシングで溝を形成する場合のように転写
はじめと転写終わりの溝端部位置にR形状が生じること
がない。したがって、R形状によって半導体発光素子と
光ファイバ先端との間の距離が離れることがなくなり、
光結合効率が低下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による光半導体モジュ
ールの全体構造を表す縦断面図である。
【図2】ダイシング加工用のリング状砥石、及び光ファ
イバ固定用基板の構造を表す斜視図である。
【図3】図2に示したダイシング加工用リング状砥石の
一部横断面構造を含む斜視図である。
【図4】図2に示したダイシング加工用リング状砥石の
横断面図である。
【図5】図2に示した光ファイバ固定用基板の断面構造
を表す横断面図である。
【図6】光ファイバ固定用基板に光ファイバ支持部材を
接合固定した構造を表す斜視図である。
【図7】図1に示した光半導体モジュールの組み立て手
順を表す上面図及び斜視図である。
【図8】図1に示した光半導体モジュールの組み立て手
順を表す斜視図である。
【図9】図1に示した光半導体モジュールの組み立て手
順を表す斜視図である。
【図10】光軸に対し垂直方向の調整方法の変形例であ
る。
【図11】本発明の第2の実施形態による光半導体モジ
ュールと光コネクタの接続構造を表す斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施形態による光半導体モジ
ュールの全体構造のうち、フレーム基板・透明樹脂・モ
ールド樹脂を除いた要部構造を表す斜視図である。
【図13】図12に示した光半導体モジュールの構造を
表す縦断面図である。
【図14】図13中D−D線横断面図である。
【図15】本発明の第4の実施形態による光半導体モジ
ュールの全体構造のうち、フレーム基板・透明樹脂・モ
ールド樹脂を除いた要部の構造を表す斜視図である。
【図16】図15に示した光半導体モジュールの構造を
表す縦断面図である。
【図17】図16中E−E線横断面図である。
【図18】本発明の第5の実施形態による光半導体モジ
ュールの全体構造のうち、フレーム基板・透明樹脂・モ
ールド樹脂を除いた要部の構造を表す斜視図である。
【図19】図18に示した光半導体モジュールの構造を
表す縦断面図である。
【図20】図19中F−F線横断面図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 2 フォトダイオード 3 光ファイバ 4 ステム 5 フレーム基板 6 光ファイバ固定用基板 6A 凹溝 7 押さえ基板 7A 凹溝 8 樹脂 9 光ファイバ支持部材 10 樹脂被覆 11 透明樹脂 12 モールド樹脂 14 リング状砥石 15 最外周面 16a 側面 16b 側面 17 シリコンウエハー 17A 凹溝 19 リード端子 19a 根元部分 19b 先端部分 20 ワイヤーボンディングリード 100 光半導体モジュール 200 光半導体モジュール 210 光ファイバの樹脂被覆 222 ガイド孔 223 ガイドピン 224 ストッパ 225 ストッパガイド 226 光コネクタ 300 光半導体モジュール 304 ステム 304A 段差面 304B 段差部端面 304C 上面 400 光半導体モジュール 404 ステム 406 光ファイバ固定用基板 406A 凹溝 406B 段差面 406C 段差部端面 406D 上面 500 光半導体モジュール θ1 リング状砥石の傾斜面のなす内角 θ2 凹溝の傾斜面のなす内角
フロントページの続き (72)発明者 高橋 正一 長野県小諸市柏木190番地 株式会社日立 製作所小諸工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体発光素子及び半導体受光素子と、
    これら半導体発光素子及び半導体受光素子に光学的に結
    合され光伝送を行う光ファイバと、前記半導体発光素子
    及び半導体受光素子のうち少なくとも半導体発光素子を
    搭載する素子搭載用基板部材とを有する光半導体モジュ
    ールにおいて、 フレーム基板と、 前記半導体発光素子及び半導体受光素子と電気的に接続
    され、該半導体発光素子及び半導体受光素子と外部との
    電気的接続を行うリード端子と、 前記光ファイバを内設し保持固定する光ファイバ支持部
    材と、 この光ファイバ支持部材を前記フレーム基板に接続する
    光ファイバ支持部材固定用接続部材とを有し、かつ、 前記素子搭載用基板部材は、搭載した半導体素子を前記
    フレーム基板に接続し、 前記リード端子は、前記フレーム基板の面方向両端近傍
    に複数個ずつ設けられるとともに、それぞれのリード端
    子が、前記フレーム基板の略面方向外側に突出する根元
    部分と、この根元部分より先端側において該フレーム基
    板の面方向と略直角方向に設けられる先端部分とを備え
    た略L字型形状を備え、 前記フレーム基板、素子搭載用基板部材、光ファイバ支
    持部材固定用接続部材、光ファイバ支持部材の少なくと
    も一部、及び各リード端子の根元部分の少なくとも一部
    は、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前記光フ
    ァイバとの光結合部の周囲を除いて、第1の樹脂で覆わ
    れパッケージングされていることを特徴とする光半導体
    モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記素子搭載用基板部材及び前記光ファイバ支持
    部材固定用接続部材のうち少なくとも一方は、前記リー
    ド端子を備えたフレーム基板上に搭載されていることを
    特徴とする光半導体モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前記光
    ファイバとの光結合部の周囲は、透明な第2の樹脂で覆
    われていることを特徴とする光半導体モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記半導体発光素子及び半導体受光素子と前記光
    ファイバとの光結合部の周囲は、前記第1の樹脂が充填
    されないことにより空間が形成されていることを特徴と
    する光半導体モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記光ファイバ支持部材は、外径が0.8mm以
    上2.5mm以下の略円筒形状を有しており、前記光フ
    ァイバ支持部材固定用接続部材は、厚さが均一な母材に
    対し、砥石を回転させて研削し砥石断面形状を転写させ
    るダイシングで少なくとも1本の溝を形成した後、この
    溝が形成された母材を少なくとも該溝と直角方向に複数
    個に切断分割することにより構成されており、かつ、前
    記光ファイバ支持部材は、前記光ファイバ支持部材固定
    用接続部材に形成されている溝に接合固定されているこ
    とを特徴とする光半導体モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記光ファイバ支持部材固定用接続部材に形成さ
    れた溝は、横断面形状がU字型であるU字型溝及び横断
    面形状が凹み形状の凹溝のうち一方であることを特徴と
    する光半導体モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記一方の溝の横断面形状は、溝側面をなす両傾
    斜面のなす内角が40°以上100°以下となっている
    ことを特徴とする光半導体モジュール。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記両傾斜面のなす内角が60度であることを特
    徴とする光半導体モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記光ファイバ支持部材固定用接続部材は、光フ
    ァイバ支持部材が上部に搭載される光ファイバ支持部材
    固定用基板部材と、前記光ファイバ支持部材を上方から
    押さえ込んで固定保持する押さえ基板とを備えているこ
    とを特徴とする光半導体モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記素子搭載用基板部材及び前記光ファイバ支
    持部材固定用基板部材は、前記フレーム基板に固定され
    ていることを特徴とする光半導体モジュール。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記素子搭載用基板部材は、前記フレーム基板
    に固定されており、かつ前記光ファイバ支持部材固定用
    基板部材を接合固定するための段差部を備えていること
    を特徴とする光半導体モジュール。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記光ファイバ支持部材固定用基板部材は、前
    記フレーム基板に固定されており、かつ前記素子搭載用
    基板部材を接合固定するための段差部を備えていること
    を特徴とする光半導体モジュール。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記光ファイバ支持部材固定用接続部材は、前
    記光ファイバ支持部材を上方から押さえ込んで固定保持
    する押さえ基板であり、前記素子搭載用基板部材は、前
    記フレーム基板に固定されており、かつ前記光ファイバ
    支持部材を直接接合固定するための段差部を備えている
    ことを特徴とする光半導体モジュール。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記光ファイバの接続方向端面に対向配置され
    る対向端面及びこの対向端面から延長方向に伸びる接続
    用光ファイバを備えた光コネクタを、所定の位置関係と
    なるようにガイドするガイド手段と、接続固定を行うた
    めの接続固定手段とをさらに有し、かつ、前記光ファイ
    バ支持部材の全部、及び前記光ファイバのうち接続方向
    端面を除いた部分は、前記第1の樹脂で覆われパッケー
    ジングされていることを特徴とする光半導体モジュー
    ル。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記素子搭載用基板部材と前記光ファイバ支持
    部材固定用接続部材は、シリコン、ガラス、アルミナセ
    ラミックス、ジルコニアセラミックス、及び窒化アルミ
    ニウムのうち少なくとも一つの材料により構成されてい
    ることを特徴とする光半導体モジュール。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記光ファイバ支持部材は、ガラス、ジルコニ
    アセラミックス、プラスチック、及び樹脂のうち少なく
    とも一つの材料により構成されていることを特徴とする
    光半導体モジュール。
  17. 【請求項17】 半導体発光素子及び半導体受光素子
    と、これら半導体発光素子及び半導体受光素子に光学的
    に結合され光伝送を行う光ファイバと、前記半導体発光
    素子及び半導体受光素子を搭載する素子搭載用基板部材
    とを有する光半導体モジュールの組み立て方法におい
    て、 前記光ファイバを内設し保持固定した光ファイバ支持部
    材を光ファイバ支持部材固定用基板部材に形成した溝部
    に設置して、前記光ファイバ支持部材を上部から押さえ
    基板で押さえ付けるとともに、前記光ファイバ支持部材
    固定用基板部材をリード端子付きのフレーム基板上の所
    定位置に接合固定し、かつ、 前記半導体発光素子及び半導体受光素子を前記素子搭載
    用基板部材の所定位置に接合固定するともに、該素子搭
    載用基板部材をリード端子付きのフレーム基板上の所定
    位置に接合固定した後、 前記半導体発光素子及び半導体発光素子と前記フレーム
    基板のリード端子とを電気的に接続するようにそれぞれ
    ワイヤボンディングリードを行い、 このワイヤボンディング終了後、前記半導体発光素子及
    び半導体受光素子と前記光ファイバとの光結合部の周囲
    を透明な樹脂で覆い、 この透明な樹脂の周囲と、前記フレーム基板、素子搭載
    用基板部材、光ファイバ支持部材固定用基板部材、押さ
    え基板、光ファイバ支持部材の一部、及びリード端子の
    一部とを、該透明な樹脂とは別の樹脂で覆いパッケージ
    ングすることを特徴とする光半導体モジュールの組み立
    て方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の光半導体モジュール
    の組立方法において、厚さが均一な母材に対し、砥石を
    回転させて研削し砥石断面形状を転写させるダイシング
    で少なくとも1本の溝を形成した後、この溝が形成され
    た母材を該溝と直角方向に複数個に切断分割することに
    より、前記光ファイバ支持部材固定用基板部材及び押さ
    え基板を製造することを特徴とする光半導体モジュール
    の組み立て方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の光半導体モジュール
    の組み立て方法において、前記砥石は、横断面形状が多
    角形である略リング状の砥石であり、かつ該多角形形状
    において前記溝の側面を形成する2つの傾斜面のなす内
    角が40°以上100°以下であることを特徴とする光
    半導体モジュールの組み立て方法。
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