JPH09125875A - 先行圧気による手掘り推進工法 - Google Patents

先行圧気による手掘り推進工法

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JPH09125875A
JPH09125875A JP30854495A JP30854495A JPH09125875A JP H09125875 A JPH09125875 A JP H09125875A JP 30854495 A JP30854495 A JP 30854495A JP 30854495 A JP30854495 A JP 30854495A JP H09125875 A JPH09125875 A JP H09125875A
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JP
Japan
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ground
pressure
face
excavation
groundwater
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Withdrawn
Application number
JP30854495A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Matsumoto
謙一 松本
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
Application filed by Fujita Corp filed Critical Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滞水砂層等の崩壊しやすい地盤中を掘進する
場合に、地盤沈下等の悪影響を抑えながら、切羽からの
地下水の湧き出しや切羽の崩壊を抑えて推進管を安全に
布設して行くための工法を提供する。 【解決手段】 地盤Gにおける掘削坑1の掘削方向の位
置には、地上の圧気装置4から導出された多岐管5から
分岐接続した複数の送気管3を埋設する。各送気管3
は、前記掘削坑1の切羽前面及びその周囲に相当する位
置で開口3aしている。送気管3の埋設後、圧気装置4
を運転し、掘削坑1の切羽前面及びその周囲に相当する
位置での地下水圧に拮抗する圧力を与えた高圧空気A
を、多岐管5及び各送気管3を介して地盤G中へ圧送
し、これによって地下水GWを排除して、掘削坑1の掘
削を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滞水砂層等の崩壊
しやすい地盤中を手掘りによって推進して掘削坑を施工
する場合に、切羽からの地下水の湧き出しや切羽の崩壊
を抑えながら坑内壁の覆工のための管渠を安全に布設し
て行くための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】土被り厚さが5〜6m程度までの崩壊性
滞水砂層からなる地盤条件下で、手掘りによって地中を
掘削し、その坑内壁を覆工するための推進管を布設して
行く工事においては、切羽(掘削面)から地下水が湧き
出し、この湧水量が多いと、掘削が困難になるばかり
か、切羽の崩壊といった危険性がある。したがって、こ
のような条件下での手掘り推進工事においては、湧水量
を減少させるために、従来、一般的にはウェルポイント
工法、ディープウェル工法あるいは薬液注入工法等の補
助工法を併用している。また、これらの補助工法の併用
によっても地下水の湧水量の減少や切羽の安定を図るこ
とが困難な条件の場合は、泥水加圧式推進工法が採用さ
れる。
【0003】このうち、ウェルポイント工法は、図2に
示すように、先端にウェルポイントと呼ばれる吸水パイ
プbを所定間隔で掘削部周辺の地盤(例えば滞水砂層)
中に埋設し、このウェルポイントbから鉛直上方に導出
されたライザーパイプcを地上の集水管dに連結して、
図示されていない特殊ポンプで地下水を排水するもので
ある。なお、図中aは掘削坑の坑内壁に布設した覆工用
推進管である。このウェルポイント工法によれば、地上
への排水によって、地下水位GWLを図示のように掘削
部の周辺で掘削深さより下側まで下げるので、切羽から
の地下水の湧水量を減少させ、これによって切羽の崩壊
を防止することができる。
【0004】ディープウェル工法も同様に、地下水の排
水によって湧水量を減少させ、切羽の安定を図るため、
集水のための多数のスリットを有する管状のケーシング
を掘削部周辺の地盤に埋設して、このケーシング内に設
置した水中ポンプによって、前記スリットを介して集水
した地下水を地上へ排水するものである。これに対し
て、薬液注入工法は、地中に薬液を注入することによっ
て地盤を固化し、安定化させるものである。また、泥水
加圧式推進工法は、ベントナイト液等のような溶液によ
って掘削面を加圧し、その崩壊を防止するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来工法によれ
ば、次のような問題が指摘される。まず、ウェルポイン
ト工法及びディープウェル工法は、掘削部への地下水の
湧水量を減少させて切羽を安定させる方法としては有効
であるが、図2に破線で示すように、掘削部周辺の地下
水位GWLが下がることによる地盤沈下の発生が避けら
れず、現場周辺の地盤に悪影響を来す恐れがある。ま
た、薬液注入工法は、地盤安定の技術的信頼性に欠け、
しかも大量の薬液の使用によって工費が極めて高くなる
問題がある。更に、泥水加圧工法は、切羽の安定の信頼
性は高いが、ベントナイト液等を大量に使用するため、
工費が高くなるばかりか、大量の産業廃棄物処理を派生
する問題を内在している。
【0006】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、滞水砂層
等の崩壊しやすい地盤中を手掘りで推進して行く工事に
おいて、地盤沈下等の悪影響を抑えながら、切羽からの
地下水の湧き出しや切羽の崩壊を抑えて坑内壁の覆工の
ための管渠を安全に布設して行くための工法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る先行圧気による手掘り推進工法は、掘削坑
先端の切羽前面及びその周囲の地盤中に地上から延びる
送気管を所定間隔で埋設し、この送気管を介して地盤中
に高圧空気を圧送することによって前記掘削坑先端の切
羽前面及びその周囲の地盤中の地下水を予め排除し、こ
の地下水を排除した地盤を掘削して前記掘削坑を掘り進
めるものである。
【0008】各送気管を介して掘削坑先端の切羽前面及
びその周囲の地盤中へ圧入される高圧空気は、前記地盤
の土粒子密度及び前記切羽前面及びその周囲の地下水圧
を考慮して所要の高圧状態に加圧されたものである。し
たがって前記地盤中に圧入された高圧空気は、土粒子間
に介在する間隙水(地下水)を送気管の外側へ向けて等
方的に押しのけながら、この土粒子間に侵入して行くの
で、圧気領域である切羽周辺の地盤の滞水がなくなり、
地下水の湧き出しが有効に抑えられる。また、排除され
た間隙水に代わって土粒子間に介在する高圧空気は、地
下水圧に拮抗する圧力を有するため、周辺の地盤沈下を
惹起することがない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る先行圧気に
よる手掘り推進工法の好ましい一実施形態を概略的に示
すもので、参照符号Gは軟弱な滞水砂層からなると共に
表層に5〜6m程度の粘性土層を被った地盤、参照符号
1はこの地盤Gにおける地下水位GWLよりも深い位置
を手掘りにより掘進され坑内壁を推進管2によって覆工
された掘削坑である。なお、掘削坑1の先端の切羽(掘
削面)は、図示の断面と直交する方向に存在している。
【0010】この工法においては、まず、地盤Gにおけ
る掘削坑1の先端近傍の位置へ向けて、地表面から鉛直
下方へ複数の送気管3を貫入して埋設する。この送気管
3の埋設作業は、例えば公知のウェルポイント工法にお
いて行われるライザーパイプの埋設作業とほぼ同様の工
程で行われる。各送気管3は、前記掘削坑1の切羽前面
及びその周囲に相当する位置で開口3aしており、この
開口3aは、それぞれ管内への土粒子等の侵入を防止す
る保護網で覆われている。また、これらの送気管3の上
端は、地上に設置されたエアコンプレッサ等の圧気装置
4から導出された多岐管5に分岐接続される。
【0011】上述の送気管3の埋設作業が完了したら、
圧気装置4を運転し、掘削坑1の切羽前面及びその周囲
に相当する位置での地下水圧に拮抗させるための圧力を
与えた高圧空気Aを、多岐管5及び各送気管3を介して
地盤G中へ圧送する。各送気管3の開口3aから地盤G
中へ圧入された高圧空気Aは、土粒子間に介在する地下
水を送気管3の外側へ等方的に押しのけながらこの土粒
子間に侵入して行くので、掘削坑1の切羽前面及びその
周囲を取り囲むように、高圧空気Aと、これによって排
除された地下水GWとの境界面GWL’が形成される。
このため、切羽近傍は殆ど滞水しておらず、地下水の湧
き出しや、これによる切羽の崩壊が抑えられるので、手
掘りによる掘削作業及び推進管2による坑内壁の覆工作
業を安全に行うことができる。
【0012】この先行圧気による工法においては、地下
水GWとの境界面GWL’で囲まれた高圧空気Aによる
圧気領域では、元の地下水圧と同等の圧力を保持するこ
とができるので、地下水GWをウェルポイント工法やデ
ィープウェル工法等によって排水する場合のような地盤
沈下が有効に防止される。また、地盤Gを薬液等によっ
て固化したりベントナイト液等によって切羽を加圧する
場合のような大量の特殊材料を必要とせず、しかも産業
廃棄物の発生もない。
【0013】地盤Gへの高圧空気Aの圧入領域が掘削坑
1の切羽位置に対して常に先行するように、所定距離の
掘削が行われるのに伴って、送気管3の埋設位置を随時
移動し、圧気を行う。このため、地下水GWとの境界面
GWL’で囲まれた圧気領域も順次推進方向へ移動し、
送気管3が撤去された後の地盤は、再び地下水が侵入し
て滞水される。
【0014】なお、地盤Gの土粒子の密度及び各送気管
3の開口部3aからの距離によって高圧空気Aの圧力の
減衰が大きくなり、図示の境界面GWL’のように、各
開口部3aの間では圧気領域が後退するため、送気管3
の本数、開口位置及び埋設間隔、高圧空気Aの送気量及
び圧力は、掘削深さでの地下水圧のほか、地盤条件、特
に土粒子密度による透水係数、透気係数等を考慮して設
定される。
【0015】
【発明の効果】本発明の先行圧気による手掘り推進工法
によれば、次の効果が実現される。 (1) 切羽からの地下水の湧き出し及びこれに伴う切羽の
崩壊が有効に防止されるので、掘削及び推進管の布設作
業を安全に行うことができる。 (2) 地下水を地上へ排水しないので、周辺の地盤沈下を
惹き起こさない。 (3) 地盤改良剤やベントナイト液等を使用しないので、
工費を著しく低減することができる。 (4) 送気管の設置作業には在来工法を適用でき、また、
地中圧気等の手段も在来の装置を使用できるため、特殊
な作業や装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の先行圧気による手掘り推進工法の好ま
しい一実施形態を概略的に示す説明図である。
【図2】掘削坑の切羽からの地下水湧き出しを防止する
ための従来工法としてのウェルポイント工法を概略的に
示す説明図である。
【符号の説明】
1 掘削坑 2 推進管 3 送気管 4 圧気装置 A 高圧空気 G 地盤 GWL 地下水位 GWL’ 境界面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削坑先端の切羽前面及びその周囲の地
    盤中に地上から延びる送気管を所定間隔で埋設し、この
    送気管を介して地盤中に高圧空気を圧送することによっ
    て前記掘削坑先端の切羽前面及びその周囲の地盤中の地
    下水を予め排除し、この地下水を排除した地盤を掘削し
    て前記掘削坑を掘り進めることを特徴とする先行圧気に
    よる手掘り推進工法。
JP30854495A 1995-11-02 1995-11-02 先行圧気による手掘り推進工法 Withdrawn JPH09125875A (ja)

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JPH09125875A true JPH09125875A (ja) 1997-05-13

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JP30854495A Withdrawn JPH09125875A (ja) 1995-11-02 1995-11-02 先行圧気による手掘り推進工法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113775346A (zh) * 2021-11-10 2021-12-10 北京城建集团有限责任公司 一种土压平衡盾构施工地层竖向位移时空分级控制方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113775346A (zh) * 2021-11-10 2021-12-10 北京城建集团有限责任公司 一种土压平衡盾构施工地层竖向位移时空分级控制方法

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Effective date: 20030107