JPH09125499A - 局部洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切替え弁が１つでよく、部品点数が少なくて
済む。 【解決手段】 ２つの洗浄ノズル１のいずれか一方に温
水圧が作用した際にスライダー３の伸びきるまでの時間
が他方よりも長くなる遅延機構を設け、遅延機構を設け
た方の洗浄ノズル１の使用に当たっては、遅延機構を設
けた方の洗浄ノズル１に最初に温水を供給して温水供給
路５や切替え弁６などに残留した冷水を除去すると共に
引続き継続して遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１に温
水を流すように水ポンプ４及び切替え弁６を制御する。
遅延機構を設けない方の洗浄ノズル１の使用に当たって
は、初期の一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１
に温水を供給して温水供給路５や切替え弁６などに残留
した冷水を除去した後に遅延機構を設けない方の洗浄ノ
ズル１に温水を供給するよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、人体の局部を洗浄
する局部洗浄装置、特に局部洗浄装置における冷水除
去、使用後における洗浄ノズルの先端部のクリーニング
のための技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、温水で人体の局部洗浄、すな
わち臀部洗浄及びビデ洗浄を行うための局部洗浄装置Ａ
が知られている。図８には従来の局部洗浄装置Ａの配管
図が示してある。すなわち、局部洗浄装置Ａには水路１
１が設けてあり、該水路１１は給水入り口１２から温水
タンク１３までが給水路１４となり、温水タンク１３か
ら洗浄ノズル１までが温水供給路５となっている。給水
路１４には上流側から順に給水電磁弁１５、リザーブタ
ンク１６、水ポンプ４が設けてあり、温水タンク１３内
には温水ヒータ１７、フロートスイッチ１８、温水サー
ミスタ１９が設けてあり、また、温水供給路５には電磁
弁よりなる第１切替え弁６０、電磁弁よりなる第２切替
え弁６１が設けてあり、第１切替え弁６０により第１水
路６２と第２水路６３とに切替え自在としてあり、第１
水路６２は第２切替え弁６１に接続され、第２水路６３
の先端部には吐出部６４が設けてあり、また、第２切替
え弁６１は臀部洗浄ノズル１ｂとビデ洗浄ノズル１ａと
に温水の供給を切替え自在としてある。

【０００３】そして、臀部洗浄をしたりビデ洗浄をした
りする場合、まず、最初に第１切替え弁６０を介して第
２水路６３に水を流して吐出部６４から吐水すること
で、温水供給路５に残っている冷水を除去し、一定時間
経過後、第１切替え弁６０を切替えて第１水路側６２に
温水を流すと共に第２切替え弁６１を介して臀部洗浄ノ
ズル１ｂ又はビデ洗浄ノズル１ａのいずれかに選択的に
温水を流して臀部洗浄又はビデ洗浄を行い、洗浄後に第
１切替え弁６０を切り換えて第２水路６３に水を流して
吐出部６４から吐水することで、洗浄ノズル１の先端に
付着した汚物を洗い流すアフタークリーニングを行って
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
な従来例にあっては、切替え弁として第１切替え弁６０
と第２切替え弁６１とが必要で、更に、別途冷水除去及
びアフタクリーニング用の第２水路６３が必要となると
いう問題があり、部品点数が増えるという問題がある。

【０００５】本発明は上記の従来の問題点を解決するこ
とを課題とし、切替え弁が１つでよく、部品点数が少な
くて済む局部洗浄装置を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の局部洗浄装置は、ビデ用、臀部用の２つの
洗浄ノズル１を供え、２つの洗浄ノズル１がシリンダ２
内の温水圧により前進し且つ温水圧を解除することによ
り後退方向にばね付勢される温水噴出用のスライダー３
を供え、水ポンプ４の運転により供給される温水を温水
供給路５に設けた切替え弁６により２つの洗浄ノズル１
への温水の供給を切替え自在とした局部洗浄装置におい
て、２つの洗浄ノズル１のいずれか一方に温水圧が作用
した際にスライダー３の伸びきるまでの時間が他方より
も長くなる遅延機構を設け、遅延機構を設けた方の洗浄
ノズル１の使用に当たっては、遅延機構を設けた方の洗
浄ノズル１に最初に温水を供給して温水供給路５や切替
え弁６などに残留した冷水を除去すると共に引続き継続
して遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１に温水を流すよ
うに水ポンプ４及び切替え弁６を制御し、且つ、遅延機
構を設けない方の洗浄ノズル１の使用に当たっては、初
期の一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１に温水
を供給して温水供給路５や切替え弁６などに残留した冷
水を除去した後に遅延機構を設けない方の洗浄ノズル１
に温水を供給するように水ポンプ４及び切替え弁６を制
御する制御手段７を設けて成ることを特徴とするもので
ある。このような構成を採用することで、遅延機構を設
けた方の洗浄ノズル１を使用する際、始から遅延機構を
設けた方の洗浄ノズル１に温水を供給することで遅延機
構を設けた方の洗浄ノズル１が充分に伸びきらない状態
の時に該洗浄ノズルから冷水が除去され、遅延機構を設
けた方の洗浄ノズル１に継続して温水を供給すること
で、所定位置に伸びきった状態で温水を噴射して洗浄で
きるものであり、また、遅延機構を設けない方の洗浄ノ
ズル１を使用する際には、始めに遅延機構を設けた方の
洗浄ノズル１に温水を供給することで遅延機構を設けた
方の洗浄ノズル１が充分に伸びきらない状態の時に該洗
浄ノズル１から冷水が除去され、その後、遅延機構を設
けない方の洗浄ノズル１に温水を供給することで、遅延
機構を設けない方の洗浄ノズル１が所定の位置に伸びき
った状態で温水を噴射して洗浄するものである。

【０００７】また、遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１
がビデ洗浄用の洗浄ノズル１ａであり、遅延機構を設け
ない方の洗浄ノズル１が臀部洗浄用の洗浄ノズル１ｂで
あることも好ましい。また、各洗浄ノズル１のシリンダ
２の先端部とスライダー３の外面との間に水の一部が漏
れて後退した状態のスライダー３の先端部を洗浄するた
めの小間隙８を設け、両洗浄ノズル１を連通路９により
連通し、遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１のスライダ
ー３の先端部の洗浄に当たっては、遅延機構を設けた方
の洗浄ノズル１による洗浄終了後一定時間温水の供給を
停止した後再び一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノズ
ル１に温水を供給するように水ポンプ４及び切替え弁６
を制御し、遅延機構を設けない方の洗浄ノズル１のスラ
イダー３の先端部の洗浄に当たっては、遅延機構を設け
ない方の洗浄ノズル１による洗浄終了後遅延機構を設け
た方の洗浄ノズル１に一定時間温水を供給するように水
ポンプ４及び切替え弁６を制御する制御手段７を設けて
成ることも好ましい。このような構成とすると、遅延機
構を設けた方の洗浄ノズル１による洗浄が終わると、一
定時間温水の供給を停止することで該洗浄ノズル１が後
退し、その後再び一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノ
ズル１に温水を供給することで遅延機構を設けた方の洗
浄ノズル１が充分に伸びきらない状態の間に洗浄ノズル
１の先端部の洗浄ができるものであり、また、遅延機構
を設けない方の洗浄ノズル１による洗浄が終わると、温
水を遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１に一定時間温水
を供給することで、遅延機構を設けた方の洗浄ノズル１
が充分に伸びきらない状態の間に洗浄ノズル１の先端部
の洗浄ができるものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施
形態に基づいて説明する。局部洗浄装置Ａは便座、弁蓋
１０を回動自在に取付けたもので、図示を省略している
便座に取付けて使用されるものである。図１には局部洗
浄装置Ａの配管図が示してある。図中１１は局部洗浄装
置Ａに形成した水路であり、該水路１１は給水入り口１
２から温水タンク１３までが給水路１４となり、温水タ
ンク１３から洗浄ノズル１までが温水供給路５となって
いる。給水路１４には上流側から順に給水電磁弁１５、
リザーブタンク１６、水ポンプ４が設けてあり、温水タ
ンク１３内には温水ヒータ１７、フロートスイッチ１
８、温水サーミスタ１９が設けてあり、また、温水供給
路５には電磁弁よりなる切替え弁６が設けてあり、切替
え弁６に２つの洗浄ノズル１が接続してあって、切替え
弁６を切替えることで、両洗浄ノズル１のいずれかに選
択的に温水の供給を切替えるようになっている。

【０００９】ここで、両洗浄ノズル１のうち一方はビデ
洗浄のためのビデ洗浄ノズル１ａとなり、他方は臀部洗
浄のための臀部洗浄ノズル１ｂとなっている。また、両
洗浄ノズル１はいずれもシリンダ２内の温水圧により前
進し且つ温水圧を解除することにより後退方向にばね付
勢される温水噴出用のスライダー３を供えている。図３
にはビデ洗浄ノズル１ａの詳細が示してあり、図４には
臀部洗浄ノズル１ｂの詳細が示してある。ビデ洗浄ノズ
ル１ａはシリンダ２ａ内に多段機構のスライダー３ａが
出入り自在に設けてある。

【００１０】多段機構のスライダー３ａは図３に示す実
施形態においては２段伸縮式となっており、移動外筒体
２０に対して移動内筒体２１が出入り自在に設けてあ
り、移動内筒体２１の先端部に温水噴出孔を有する噴出
部２２が設けてある。シリンダ２ａの後端部には給水口
２３が設けてある。移動外筒体２０の後端部にはドーナ
ツ状のリンク体２４が設けてあり、このリンク体２４の
外周部とシリンダ２ａの内周部との間に通水用の僅かな
隙間が設けてある。シリンダ２ａ内部には当たり部２５
が設けてあり、シリンダ２ａに対して移動外筒体２０が
外方に突出した際に上記リンク体２４が当たり部２５に
当たってそれ以上突出しないようになっている。図示を
省略しているが移動外筒体２０にはコイルスプリングの
ようなばね材により移動外筒体２０をシリンダ２ａ内に
後退させるばね力を付与してある。移動内筒体２１の後
端部にはドーナツ状のリンク体２７が設けてある。この
リンク体２７の外周部と移動外筒体２０の内周部との間
に通水用の僅かな隙間が設けてある。移動外筒体２０内
部には当たり部２８が設けてあり、移動外筒体２０に対
して移動内筒体２１が外方に突出した際に上記リンク体
２７が当たり部２８に当たってそれ以上突出しないよう
になっている。図示を省略しているが移動内筒体２１に
はコイルスプリングのようなばね材により移動内筒体２
１を移動内筒体２０内に後退させるばね力を付与してあ
る。また、移動外筒体２０の外周部とシリンダ２ａの先
端部との間には小間隙８が設けてある。

【００１１】ここで、ビデ洗浄ノズル１ａの給水口２３
からシリンダ２ａ内に温水が給水されると温水圧により
移動外筒体２０がばね材に抗してシリンダ２ａに対して
前進すると共に移動内筒体２１がばね材に抗して移動外
筒体２０に対して前進する。一方、臀部洗浄ノズル１ｂ
はシリンダ２ｂ内にスライダー３ｂが出入り自在に設け
てある。スライダー３ｂの先端部には温水噴出孔を有す
る噴出部３０が設けてある。シリンダ２ｂの後端部には
給水口３１が設けてある。また、図中５０はガイド棒で
あって後端部がシリンダ２ｂの後端部に固着してあり、
このガイド棒５０に移動駒３２が移動自在に嵌め込んで
あり、移動駒３２はガイド棒３１の先端部のストッパ５
１に当たるとそれ以上前方に移動できないようになって
いる。シリンダ２ｂ内には当たり部３３が設けてあって
スライダー３ｂが前方に突出した際にスライダー３ｂの
後端部に設けた鍔部３４が当たってそれ以上スライダー
３ｂが前方に突出しないようになっている。図示を省略
しているがスライダー３ｂにはコイルスプリングのよう
なばね材によりスライダー３ｂをシリンダ２ｂ内に後退
させるばね力を付与してある。また、シリンダ２ｂの先
端部内周部とスライダー３ｂの外周部との間に小間隙８
が設けてある。

【００１２】ここで、臀部洗浄ノズル１ｂの給水口３１
からシリンダ２ｂ内に給水されると温水圧によりスライ
ダー３ｂがばね材に抗して前進する。ところで、スライ
ダー３ａが多段式となったビデ洗浄ノズル１ａとスライ
ダー３ｂが一段式となった臀部洗浄ノズル１ｂとを比べ
た場合、スライダー３ａが多段式となったビデ洗浄ノズ
ル１ａの方が、一段式となった臀部洗浄ノズル１ｂより
も温水圧をかけた場合におけるスライダー３が伸びきる
までに要する時間が長くかかる。つまり、スライダー３
ａを多段式とすることでスライダー３が伸びきるまでに
要する時間が長くかかる遅延機構を構成することにな
る。したがって本実施形態においてはビデ洗浄ノズル１
ａに温水圧が作用した際にスライダー３の伸びきるまで
の時間が臀部洗浄ノズル１ｂよりも長くなる遅延機構を
設けてある。

【００１３】図２に示すように、ビデ洗浄ノズル１ａの
シリンダ２ａに設けた連通部３６と臀部洗浄ノズル１ｂ
のシリンダ２ｂに設けた連通部３７とを接続して連通路
９を構成してある。図５には本発明の制御ブロック図が
示してある。図中４０はビデ洗浄洗浄スイッチであり、
４１は臀部洗浄スイッチであり、ビデ洗浄スイッチ４０
や臀部洗浄スイッチ４１を操作すると、制御手段７によ
り給水電磁弁１５、水ポンプ４、切替え弁６等を制御す
るようになっている。

【００１４】すなわち、本発明においては、臀部洗浄を
行うために臀部洗浄スイッチ４１を操作すると、図６の
タイムチャートに示すように、水ポンプ４が運転して温
水タンク１３内の温水を温水供給路５に供給し、この供
給される温水が切替え弁６を介してビデ洗浄ノズル１ａ
側に一定時間供給される。ここで、温水をビデ洗浄ノズ
ル１ａ側に供給する時間は温水圧により多段式のスライ
ダー３ａが僅かしか伸びずその間に温水供給路５や切替
え弁６等に残っていた残水を温水が噴出部２２から押し
出すのに要する時間に設定してある。そして、この冷水
を除去する間は温水圧によりばね材に抗して多段式のス
ライダー３ａが少しずつ前進している間なので、噴出部
２２から吐出される水量は少なく、したがって臀部に除
去される冷水がかかることはない。上記のようにビデ洗
浄ノズル１ａ側に一定時間温水を供給して冷水を除去し
た後、制御手段７からの信号により切替え弁６を切替
え、温水を臀部洗浄ノズル１ｂに供給する。臀部洗浄ノ
ズル１ｂに温水を供給すると、スライダー３ｂ及び移動
駒３２に温水圧が加わり、ばね材に抗して移動駒３２に
よりスライダー３ｂの後端開口を閉じた状態でスライダ
ー３ｂを前進させる。そして、最大前進位置の直前にお
いて移動駒３２がガイド棒３１の先端部のストッパ３２
に当たって止まり、スライダー３ｂのみが最大前進位置
まで少し前進し、スライダー３ｂの先端部の噴出部３０
から温水を噴出して臀部洗浄を行うものである。

【００１５】上記臀部洗浄が一定時間行われると、制御
手段７により切替え弁６を切替えて臀部洗浄ノズル１ｂ
への温水の供給を停止すると共にビデ洗浄ノズル１ａに
一定時間温水が供給される。このように臀部洗浄ノズル
１ｂに温水の供給が停止されると、スライダー３ｂへの
温水圧が解除されるので、ばね材のばね力によりスライ
ダー３ｂが後退して初期位置に戻る。一方、ビデ洗浄ノ
ズル１ａに温水が供給されると、多段式のスライダー３
ａが温水圧により少しずつ前進しながら噴出部２２から
温水を吐出するが、温水の一部はリンク体２７の外周部
とシリンダ２ａの先端部内周部との間の通水用の隙間か
ら移動外筒体２０の外周部とシリンダ２ａの先端部との
間の小間隙８に流出したり、あるいはリンク体２７の外
周部と移動外筒体２０の内周部との間の通水用の隙間を
通り、更に移動外筒体２０の先端内面部と移動内筒体２
１の外周部との間の隙間を通って温水が流出し、ビデ洗
浄ノズル１ａの移動外筒体２０の外面から移動内筒体２
１の外面に沿って流れて移動内筒体２１の先端部の噴出
部２２がクリーニングされる。また、リンク体２７の外
周部とシリンダ２ａの先端部内周部との間の通水用の隙
間から流れた温水の一部は連通路９を介してシリンダ２
ｂ内に入り、シリンダ２ｂの先端部内周部とスライダー
３ｂの外周部との間の小間隙８から流出してスライダー
３ｂの先端部に設けた噴出部３０をクリーニングするも
のである。このクリーニングのためにビデ洗浄ノズル１
ａに温水を供給する時間は、温水圧により多段式のスラ
イダー３ａが僅かしか伸びずビデ洗浄ノズル１ａの噴出
部２２から吐出される温水の勢いが弱くて温水が臀部に
かからない時間に設定してある。

【００１６】上記クリーニングが一定時間行われると、
制御手段７により水ポンプ４の運転が停止される。一
方、ビデ洗浄を行うためにビデ洗浄スイッチ４０を操作
すると、図７のタイムチャートに示すように、水ポンプ
４が運転して温水タンク１３内の温水を温水供給路５に
供給し、この供給される温水が切替え弁６を介してビデ
洗浄ノズル１ａ側に供給される。ここで、ビデ洗浄ノズ
ル１ａはスライダー３ａを多段式として遅延機構を設け
ることでスライダー３ａが伸びきるのに時間がかかるよ
うに設定してあり、このため、多段式のスライダー３ａ
がゆっくり伸びていく途中で温水供給路５や切替え弁６
等に残っていた残水を温水が噴出部２２から押し出して
冷水除去がなされるものである。そして、この冷水除去
後も引続きビデ洗浄ノズル１ａに温水を供給するように
制御手段７により制御されるので、スライダー３ａはそ
のまま伸び続けて最大前進位置まで前進する。そして最
大前進位置で噴出部２２から噴出される温水によりビデ
洗浄を行うものである。そして、上記冷水を除去してい
る間は温水圧によりばね材に抗して多段式のスライダー
３ａが少しずつ前進している間なので、噴出部２２から
吐出される水量は少なく、したがって臀部に除去される
冷水がかかることはない。

【００１７】上記ビデ洗浄が一定時間行われると、制御
手段７により水ポンプ４の運転を一定時間停止する。こ
のように水ポンプ４の運転を停止することでばね材によ
り移動外筒体２０、移動内筒体２１が後退する。このよ
うに一定時間水ポンプ４の運転を停止して移動外筒体２
０、移動内筒体２１を後退させた後、再び制御手段７に
より水ポンプ４を一定時間運転して切替え弁６を介して
温水をビデ洗浄ノズル１ａに供給する。ビデ洗浄ノズル
１ａに温水が供給されると、多段式のスライダー３ａが
温水圧により少しずつ前進しながら噴出部２２から温水
を吐出するが、温水の一部はリンク体２７の外周部とシ
リンダ２ａの先端部内周部との間の通水用の隙間から移
動外筒体２０の外周部とシリンダ２ａの先端部との間の
小間隙８に流出したり、あるいはリンク体２７の外周部
と移動外筒体２０の内周部との間の通水用の隙間を通
り、更に移動外筒体２０の先端内面部と移動内筒体２１
の外周部との間の隙間を通って温水が流出し、ビデ洗浄
ノズル１ａの移動外筒体２０の外面から移動内筒体２１
の外面に沿って流れて移動内筒体２１の先端部の噴出部
２２がクリーニングされる。また、リンク体２７の外周
部とシリンダ２ａの先端部内周部との間の通水用の隙間
から流れた温水の一部は連通路９を介してシリンダ２ｂ
内に入り、シリンダ２ｂの先端部内周部とスライダー３
ｂの外周部との間の小間隙８から流出してスライダー３
ｂの先端部に設けた噴出部３０をクリーニングするもの
である。このクリーニングのためにビデ洗浄ノズル１ａ
に温水を供給する時間は、温水圧により多段式のスライ
ダー３ａが僅かしか伸びずビデ洗浄ノズル１ａの噴出部
２２から吐出される温水の勢いが弱くて温水が臀部にか
からない時間に設定してある。

【００１８】上記クリーニングが一定時間行われると、
制御手段により水ポンプ４の運転が停止される。なお、
給水電磁弁１５は水ポンプ４を運転する時は開となり、
水ポンプ４の運転を停止すると閉となるように制御され
る。ところで、上記実施例においては、臀部洗浄ノズル
１ｂに比べてビデ洗浄ノズル１ａが温水圧が作用した際
にスライダー３の伸びきるまでの時間が遅くなるように
した（つまりビデ洗浄ノズル１ａ側にスライダー３の伸
びきるまでの時間が遅くなる遅延機構を設けた）例を示
したが、ビデ洗浄ノズル１ａに比べて臀部洗浄ノズル１
ｂが温水圧が作用した際にスライダー３の伸びきるまで
の時間が遅くなるように（つまりビデ洗浄ノズル１ａ側
にスライダー３の伸びきるまでの時間が遅くなる遅延機
構を設けるように）してもよいものである。

【００１９】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の発明にあって
は、上述のように、２つの洗浄ノズルのいずれか一方に
温水圧が作用した際にスライダーの伸びきるまでの時間
が他方よりも長くなる遅延機構を設け、遅延機構を設け
た方の洗浄ノズルの使用に当たっては、遅延機構を設け
た方の洗浄ノズルに最初に温水を供給して温水供給路や
切替え弁などに残留した冷水を除去すると共に引続き継
続して遅延機構を設けた方の洗浄ノズルに温水を流すよ
うに水ポンプ及び切替え弁を制御し、且つ、遅延機構を
設けない方の洗浄ノズルの使用に当たっては、初期の一
定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノズルに温水を供給し
て温水供給路や切替え弁などに残留した冷水を除去した
後に遅延機構を設けない方の洗浄ノズルに温水を供給す
るように水ポンプ及び切替え弁を制御する制御手段を設
けてあるので、従来のように切替え弁を２つ設けたり、
別途冷水除去用の特別な水路を設けることなく切替え弁
が一つの簡単か構成で冷水除去ができるものであり、部
品点数が少なくなり、コストが低減すると共にコンパク
ト化が図れるものである。

【００２０】また、請求項２記載の発明にあっては、上
記請求項１記載の発明の効果に加えて、遅延機構を設け
た方の洗浄ノズルがビデ洗浄用のビデ洗浄ノズルであ
り、遅延機構を設けない方の洗浄ノズルが臀部洗浄用の
臀部洗浄ノズルであるので、ビデ洗浄ノズルに遅延機構
を設けるという簡単な構成で請求項１記載の発明の効果
を奏することができるものである。

【００２１】また、請求項３記載の発明にあっては、上
記請求項１又は請求項２記載の発明の効果に加えて、各
洗浄ノズルのシリンダの先端部とスライダーの外面との
間に水の一部が漏れて後退した状態のスライダーの先端
部を洗浄するための小間隙を設け、両洗浄ノズルを連通
路により連通し、遅延機構を設けた方の洗浄ノズルのス
ライダーの先端部の洗浄に当たっては、遅延機構を設け
た方の洗浄ノズルによる洗浄終了後一定時間温水の供給
を停止した後再び一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノ
ズルに温水を供給するように水ポンプ及び切替え弁を制
御し、遅延機構を設けない方の洗浄ノズルのスライダー
の先端部の洗浄に当たっては、遅延機構を設けない方の
洗浄ノズルによる洗浄終了後遅延機構を設けた方の洗浄
ノズルに一定時間温水を供給するように水ポンプ及び切
替え弁を制御する制御手段を設けてあるので、従来のよ
うに切替え弁を２つ設けたり、別途アフタクリーニング
用の特別な水路を設けることなく切替え弁が一つの簡単
な構成でアフタクリーニングができるものであり、部品
点数が少なくなり、コストが低減すると共にコンパクト
化が図れるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の配管図である。

【図２】同上の２つの洗浄ノズルを示す一部破断した平
面図である。

【図３】同上のビデ洗浄ノズルを示し、（ａ）はスライ
ダーが伸びきった状態の断面図であり、（ｂ）はスライ
ダーが後退した状態の断面図である。

【図４】同上の臀部洗浄ノズルを示し、（ａ）は断面図
であり、（ｂ）は側面図である。

【図５】同上の制御ブロック図である。

【図６】同上の臀部洗浄のタイムチャートである。

【図７】同上のビデ洗浄のタイムチャートである。

【図８】従来例の配管図である。

【符号の説明】

１ 洗浄ノズル １ａ ビデ洗浄ノズル １ｂ 臀部洗浄ノズル ２ シリンダ ３ スライダー ４ 水ポンプ ５ 温水供給路 ６ 切替え弁 ７ 制御手段 ８ 小間隙 ９ 連通路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビデ用、臀部用の２つの洗浄ノズルを供
   え、２つの洗浄ノズルがシリンダ内の温水圧により前進
   し且つ温水圧を解除することにより後退方向にばね付勢
   される温水噴出用のスライダーを供え、水ポンプの運転
   により供給される温水を温水供給路に設けた切替え弁に
   より２つの洗浄ノズルへの温水の供給を切替え自在とし
   た局部洗浄装置において、２つの洗浄ノズルのいずれか
   一方に温水圧が作用した際にスライダーの伸びきるまで
   の時間が他方よりも長くなる遅延機構を設け、遅延機構
   を設けた方の洗浄ノズルの使用に当たっては、遅延機構
   を設けた方の洗浄ノズルに最初に温水を供給して温水供
   給路や切替え弁などに残留した冷水を除去すると共に引
   続き継続して遅延機構を設けた方の洗浄ノズルに温水を
   流すように水ポンプ及び切替え弁を制御し、且つ、遅延
   機構を設けない方の洗浄ノズルの使用に当たっては、初
   期の一定時間遅延機構を設けた方の洗浄ノズルに温水を
   供給して温水供給路や切替え弁などに残留した冷水を除
   去した後に遅延機構を設けない方の洗浄ノズルに温水を
   供給するように水ポンプ及び切替え弁を制御する制御手
   段を設けて成ることを特徴とする局部洗浄装置。
2. 【請求項２】 遅延機構を設けた方の洗浄ノズルがビデ
   洗浄用のビデ洗浄ノズルであり、遅延機構を設けない方
   の洗浄ノズルが臀部洗浄用の臀部洗浄ノズルであること
   を特徴とする請求項１記載の局部洗浄装置。
3. 【請求項３】 各洗浄ノズルのシリンダの先端部とスラ
   イダーの外面との間に水の一部が漏れて後退した状態の
   スライダーの先端部を洗浄するための小間隙を設け、両
   洗浄ノズルを連通路により連通し、遅延機構を設けた方
   の洗浄ノズルのスライダーの先端部の洗浄に当たって
   は、遅延機構を設けた方の洗浄ノズルによる洗浄終了後
   一定時間温水の供給を停止した後再び一定時間遅延機構
   を設けた方の洗浄ノズルに温水を供給するように水ポン
   プ及び切替え弁を制御し、遅延機構を設けない方の洗浄
   ノズルのスライダーの先端部の洗浄に当たっては、遅延
   機構を設けない方の洗浄ノズルによる洗浄終了後遅延機
   構を設けた方の洗浄ノズルに一定時間温水を供給するよ
   うに水ポンプ及び切替え弁を制御する制御手段を設けて
   成ることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の局部
   洗浄装置。