JPH0912546A - アザビシクロ環化合物および製造方法 - Google Patents

アザビシクロ環化合物および製造方法

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JPH0912546A
JPH0912546A JP18064995A JP18064995A JPH0912546A JP H0912546 A JPH0912546 A JP H0912546A JP 18064995 A JP18064995 A JP 18064995A JP 18064995 A JP18064995 A JP 18064995A JP H0912546 A JPH0912546 A JP H0912546A
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carbon atoms
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azabicyclo
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JP18064995A
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English (en)
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Yasuo Urata
泰男 浦田
Mamoru Fujita
守 藤田
Mitsuyo Sugiura
光代 杉浦
Fumitaka Ooizumi
史貴 大泉
Naoyuki Yoshida
尚之 吉田
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な化合物である構造式(I)のアザビシ
クロ環化合物及びその製造法の提供。 【構成】 構造式(II)で示されるカルボン酸誘導体
をクルチウス転位させることにより、得られる構造式
(I)のアザビシクロ環化合物。 【化1】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
ニルメチル基等を示す。これら各基の芳香環の置換基
は、水素、ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の
直鎖または分岐アルキル基等から選ばれる。R2 は、炭
素数が1〜8個の直鎖または分岐アルキル基等を示
す。) 【効果】 ニューキノロン系合成抗菌剤として有用な7
−(1α、5α、6α)−(6−アミノ−3−アザビシ
クロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)−1−(2,4
−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボ
ン酸の合成原料となる構造式(I)のアザビシクロ環化
合物を得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌剤などの中間体と
して有用なアザビシクロ環化合物およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】
構造式(V):
【0003】
【化7】
【0004】で示される、7−(1α,5α,6α)−
(6−アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ
−3−イル)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8
−ナフチリジン−3−カルボン酸(開発番号CP-99,219
(米国特許出願番号07/551,212、米国特許公報US5,164,
402 、及びUS5,256,791 、ヨーロッパ特許公開公報EP04
13455))は、幅広い抗菌スペクトルを有し、次世代のニ
ューキノロン系合成抗菌剤として大きな期待を寄せられ
ている。この化合物の側鎖となる中間体である構造式
(VI):
【0005】
【化8】
【0006】で示される化合物の合成方法は、ジアゾ
酢酸エチルとN−ベンジルマレイミドを出発物質として
アザビシクロ環を形成し、水素化リチウムアルミニウム
でカルボニル基を還元した後、ベンジル基をベンジルオ
キシカルボニル基に付け替えた後、6位の水酸基を酸化
してカルボン酸にして更にクルチウス転位反応を経て最
後に脱保護して得る方法である(ヨーロッパ特許公開広
報EP0413455)。反応式を次に示す。
【0007】
【化9】
【0008】また、別法としては、ブロモニトロメタ
ンとN-ベンジルマレイミドを塩基の存在下、アザビシク
ロ環骨格を形成し、次にカルボニル基をボラン−THF
還元した後ニトロ基を亜鉛存在下でアミノ基に変換し、
最後にt−ブチルオキシカルボニル基でアミノ基を保護
する方法がある(米国特許公報US5,256,791)。反応式を
次に示す。
【0009】
【化10】
【0010】しかしながら、上述のの方法は、爆発性
が高く、入手難のジアゾ酢酸エチルを出発物質に用いな
ければならず、しかもその後の工程に大量の取り扱いが
容易でない水素化リチウムアルミニウム、ジョーンズ試
薬を用いるため、工業的に利用することは非常に困難で
ある。また、の方法は、アザビシクロ環化以降の工程
の収率はいずれも高く効率の良いものであるが、第一段
階のブロモニトロメタンとN−ベンジルマレイミドの環
化反応は、収率が17%と著しく低く、著しく全工程の
効率を下げている。また、出発物質であるブロモニトロ
メタンは爆発性があり、取り扱いに困難を伴う。すなわ
ち、いずれの方法も目的物を得るのに充分な製造法とは
言えないものであった。本発明者らはこれらの問題点に
鑑み鋭意検討を行った結果、構造式(II)で示されるカ
ルボン酸誘導体をクルチウス転位反応にかけることによ
り有用な抗菌剤の中間原料である構造式(VI)で示され
る化合物の前駆体である構造式(I)で示されるアザビ
シクロ環化合物が高い収率で得られることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の究極の目的
は、入手容易な原料を用い、少ない工程で、尚且つ高い
収率で、有用な抗菌剤の中間原料である構造式(VI)で
示される化合物を製造する方法を提供することである
が、特に本発明では、その中間原料の前駆体である構造
式(I)で示されるアザビシクロ環化合物を提供するこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(4)の構成を有する。 (1)下記の構造式(I):
【化11】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。R
2 は、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を
示す。)で表されるアザビシクロ環化合物。 (2)下記の構造式(II):
【化12】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。)
で表されるカルボン酸誘導体をクルチウス転位反応を経
て下記の構造式(I):
【化13】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。R
2 は、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を
示す。)で表されるアザビシクロ環化合物を得る製造方
法。 (3)下記の構造式(III):
【化14】 で表されるアザビシクロ環化合物。 (4)下記の構造式(IV):
【化15】 で表されるカルボン酸誘導体をクルチウス転位反応を経
て下記の構造式(III):
【化16】 で表されるアザビシクロ環化合物を得る製造方法。
【0013】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。即ち本発明は、以下に述べる合成経路で構造式
(I)で示されるアザビシクロ環化合物を得ることが出
来る。出発原料としては、下記構造式(VII)で示される
シクロプロパントリカルボン酸を用いる。このシクロプ
ロパントリカルボン酸は、例えば特開昭53−7354
2に記載されているようにモノハロゲノ酢酸エステル
(VIII、R3 は炭素数が1〜8個の直鎖または分岐アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基
を示す。)とマレイン酸エステル(IX、R3 は炭素数が
1〜8個の直鎖または分岐アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基を示す。)を金属ナトリ
ウム存在下に反応させることによって得られるトリエス
テル(X)を例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウ
ム、あるいは水酸化カリウムなどの一般的な塩基存在下
で加水分解することにより、容易に得ることが出来る。
【0014】次に、例えば無水酢酸存在下環流させるな
どの一般的な脱水縮合を行うことにより、構造式(XI)
で示される酸無水物を得ることが出来る。この酸無水物
とアミン化合物(XII)を縮合させることによりイミド環
を形成し、構造式(II)で示されるカルボン酸誘導体を
得ることが出来る。アミン化合物(XII)は、ベンジルア
ミンが好ましいが、置換ベンジルアミン、アンモニアな
ども利用することが出来る。イミド環を形成する条件
は、例えば特開平6−9556や、特開平6−3457
29に記載されているように酸触媒存在下に脱水閉環さ
せれば良い。酸触媒としてはパラトルエンスルホン酸
や、カンファースルホン酸などのような有機酸触媒や硫
酸、ポリリン酸などの無機酸触媒などをあげることが出
来る。本発明においては酸無水物(XI)にトリエチルア
ミンなどの塩基を作用させた後、ベンジルアミンを加え
ることでアミドを得、これを無水酢酸、酢酸ナトリウム
存在下で脱水閉環して得ている。ここで塩基としてはピ
リジン、トリアルキルアミンなどの有機塩基などを挙げ
ることができる。得られたカルボン酸誘導体(II)のN
−置換基は、例えばベンジル基であればパラジウム触媒
などによる水素添加反応によって脱保護した後、N−保
護化剤を作用させることによってR1 をベンジルオキシ
カルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、
トリフェニルメチルオキシカルボニル基などの置換基に
変更することも可能である。以上述べた工程を次の反応
式に示す。
【0015】
【化17】
【0016】このようにして得られたカルボン酸誘導体
(II)は、溶媒存在下にジフェニルホスホリルアジド
(DPPA)と反応させることにより、アシルアジドに
変換されるが、このアシルアジドは溶媒中で加熱される
ことにより容易に後述のイソシアネート(XIII)に熱転
位する。DPPAの使用量は計算上カルボン酸に対して
1倍モル以上必要であるが、好ましくは1〜3倍モル用
いられる。反応溶媒の例としては不活性な溶媒であれば
何れも用いることが出来るが、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶媒を好ましく用いること
が出来る。反応温度は50〜200℃が適当であり、特
に好ましくは70〜150℃である。このイソシアネー
ト(XIII)をアルコール中で加熱することにより目的とす
るアザビシクロ環化合物(I)に変換される。
【0017】反応に用いられるアルコールの例として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、t−ブタノール等を挙げること
ができ、用いるアルコールの種類により相当するメチル
カルバメート、エチルカルバメート、プロピルカルバメ
ート、イソプロピルカルバメート、ブチルカルバメー
ト、t−ブチルカルバメート等を得ることができる。用
いるアルコールの量は計算上カルボン酸に対して1倍モ
ル以上必要であるが、通常は大過剰用いられる。アルコ
ールの代わりに水を用いた場合には(XIV)式で表される
アミンが得られる。以上の工程を次の反応式に示す。
【0018】
【化18】
【0019】また、カルボン酸誘導体(II)は、混合酸
無水物または酸塩化物に変換した後、金属アジ化物と反
応させることによってもアシルアジドに変換することが
できる。混合酸無水物に変換する具体的な方法として
は、例えばアミン存在下、クロロギ酸エステルを作用さ
せる方法が挙げられる。ここで用いられるアミンの例と
してはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン、コリジン等を挙げることが出来、クロロギ酸エステ
ルの例としてはクロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル等
を挙げることが出来る。また、酸塩化物に変換する具体
的な方法としては、例えば塩化チオニル、塩化ホスホリ
ル、五塩化リン、三塩化リン等を作用させる方法が挙げ
られる。
【0020】反応に用いられる金属アジ化物の例として
は、アジ化リチウム、アジ化ナトリウム等が挙げられ
る。金属アジ化物の使用量は計算上カルボン酸に対して
1倍モル以上必要であるが、好ましくは1〜3倍モル用
いられる。反応溶媒としては、アセトン、ジオキサン、
アルコール類等水と混合する溶媒と水との混合溶媒が好
ましく用いられる。反応温度は−20〜100℃が適当
であり、特に好ましくは0℃〜室温である。また、アシ
ルアジドを一旦単離した後に別の溶媒中で反応を行うこ
ともできる。この場合に用いられる反応溶媒の例として
は不活性な溶媒であれば何れも用いることが出来るが、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒を好ましく用いることが出来る。アミン化合物(XIV)
はジアルキルジカーボナートと反応することにより、カ
ルバメートに変換することが出来、やはりアザビシクロ
環化合物(I)を得ることができる。
【0021】以上述べた本発明の製造法によって、アザ
ビシクロ環化合物(I)を得ることができる。本発明の
製造法によって得られるアザビシクロ環化合物(I)
は、環状イミドの二つのカルボニル基を一般的に知られ
ている方法で官能基選択的に還元することにより化合物
(XV)に変換出来る。反応に用いられる還元剤の例とし
ては、ジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボ
ラン−ジメチルスルフィド錯体等を挙げることが出来
る。これらは市販の試薬を用いてもよいが、例えば水素
化ホウ素ナトリウムと三フッ化ホウ素−エーテル錯体か
ら発生させたジボランを反応に用いても何等差し支えな
い。反応溶媒としては不活性な溶媒であれば何れも用い
ることが出来るが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が好ましく用いら
れる。反応温度としては−30〜100℃が適当である
が、特に好ましくは−10〜80℃である。
【0022】得られた化合物(XV)は、アミノ基の置換
基を触媒存在下加水素分解することにより、構造式(V
I)で示される化合物に変換できる。反応に用いられる
触媒の例としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウ
ム−炭素、ラネーニッケル等が挙げられる。反応溶媒と
しては、不活性な溶媒であれば何れも用いることが出来
るが、好ましくはメタノール、エタノール、ソルミック
ス等のアルコール系溶媒またはこれらと水との混合溶媒
が用いられる。反応温度は0〜100℃が適当であり、
特に好ましくは0〜50℃である。反応における水素圧
としては1〜10気圧が適当であり、特に好ましくは1
〜5気圧である。
【0023】この化合物(VI)は、7−クロロ−6−フ
ルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸と塩基存在下、加熱することにより(V)式
で示されるニューキノロン系合成抗菌剤である、7−
(1α,5α,6α)−(6−アミノ−3−アザビシク
ロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)−1−(2,4−
ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸(開発番号CP-99,219)に変換できる。この反応に用い
る塩基の例としては、トリエチルアミン、ピリジン等の
有機塩基が挙げられる。反応溶媒としては、好ましく
は、アセトニトリルを挙げることができる。反応温度は
80〜150℃が適当であり、好ましくは80℃であ
る。以上述べた工程を次の反応式に示す。
【0024】
【化19】
【0025】
【発明の効果】本発明の製造法によって、アザビシクロ
環化合物(I)を得ることができる。本発明のアザビシ
クロ環化合物(I)を得ることによって、残り3工程を
経ることにより、ニューキノロン系合成抗菌剤として有
用な7−(1α,5α,6α)−(6−アミノ−3−ア
ザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3
−カルボン酸(開発番号CP-99,219)を効率良く得ること
ができる。
【0026】
【実施例】以下、参考例、実施例によって本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。 参考例 工程1 シクロプロパン−1,2,3−トリカルボン酸
トリメチルの合成 金属ナトリウム分散液(約40w%)67.3g(1.
17mol)をトルエン700mlに加え、65℃に加
熱した。マレイン酸ジメチル145.1g(1.01m
ol)とモノクロロ酢酸メチル163.5g(1.51
mol)の混合溶液を65〜70℃を保つように滴下
し、滴下終了後同温度で4時間加熱攪拌を続けた。反応
混合物を冷却し、メタノ−ル33mlをゆっくりと滴下
した。更に水を加え、有機相を分離した。水相を酢酸エ
チルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸マグネシウム
上で乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得た残さ150.9
gを蒸留により精製し、シクロプロパン−1,2,3−
トリカルボン酸トリメチル84.5g(391mmo
l,39%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 ):δ2.50−2.90
(m,3H),3.72(s,6H),3.74(s,
3H) 工程2 シクロプロパン−1,2,3−トリカルボン酸
の合成 シクロプロパン−1,2,3−トリカルボン酸トリメチ
ル20.6g(95.2mmol)をメタノ−ル200
mlに溶解し、室温下水酸化ナトリウム23.7g(5
93mmol)(100mlの水に溶解)を滴下し、滴
下終了後加熱還流下1時間反応を行った。冷却後、濃塩
酸40g(1.1mol)を加えて反応液を濃縮し、濃
縮残さにアセトン200mlを加えて、2時間加熱還流
した。沈澱物を濾別し、濾液を減圧濃縮してシクロプロ
パン−1,2,3−トリカルボン酸16.0g(91.
9mmol,97%)を得た。 1H−NMR(DMSO−d6 −CDCl3 ):δ2.
30−2.80(m,3H) 工程3 2,4−ジオキソ−3−オキサビシクロ[3.
1.0]ヘキサン−6−カルボン酸の合成 シクロプロパン−1,2,3−トリカルボン酸24.4
g(140mmol)に酢酸58.8ml(933mm
ol)と無水酢酸20.4ml(185mmol)を加
え、加熱還流下2時間反応を行った。反応液を半分に濃
縮して析出した結晶を濾別し、ヘプタンで洗浄後減圧乾
燥して2,4−ジオキソ−3−オキサビシクロ[3.
1.0]ヘキサン−6−カルボン酸18.1g(116
mmol,83%)を得た。 1H−NMR(DMSO−d6 −CDCl3 ):δ2.
64(t,J=2.9Hz,1H),3.14(d,J
=2.9Hz,2H) 工程4 3−ベンジル−2,4−ジオキソ−3−アザビ
シクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸の合成 2,4−ジオキソ−3−オキサビシクロ[3.1.0]
ヘキサン−6−カルボン酸11.2g(71.8mmo
l)をアセトン60mlに溶解し、トリエチルアミン
9.9ml(71.8mmol)、ベンジルアミン9.
4ml(86.1mmol)を順次滴下した。室温で3
時間攪拌した後反応液を濃縮した。濃縮残さに酢酸ナト
リウム3.53g(43.1mmol)、無水酢酸3
2.6ml(344mmol)を加え、1時間加熱還流
を行った。反応液を濃縮した後濃縮残さを水に溶解し、
次いで濃塩酸をpH2になるまで加えて結晶を析出させ
た。結晶を濾別し、トルエン及びヘプタンで洗浄後減圧
乾燥して3−ベンジル−2,4−ジオキソ−3−アザビ
シクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸15.
0g(61.2mmol,85%)を得た。酢酸エチル
から再結晶して純品を得た。 1H−NMR(CD3 OD):δ2.33(t,J=
2.9Hz,1H),2.89(d,J=2.9Hz,
2H),4.49(s,2H),7.28(s,5H)
【0027】実施例1 3−ベンジル−6−t−ブトキシカルボニルアミノ−
2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘ
キサンの合成 3−ベンジル−2, 4−ジオキソ−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸3.19g
(13.0mmol)とトリエチルアミン2.63g
(26.0mmol)をt−ブタノール70mlとトル
エン100mlに溶解し、室温でDPPA3.77g
(13.7mmol)を加えて窒素雰囲気下で9時間加
熱還流を続けた。反応混合物を冷却後水中に注ぎ、トル
エンで抽出した。有機相を炭酸ナトリウム水溶液、水、
飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。残さをカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒:クロロホルム:メタノ−ル=1
0:1)で精製し、3−ベンジル−6−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘキサン(3.7g,11.7mmo
l,90%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 ):δ1.51(s,9
H),3.16(bs,2H),4.70(s,2
H),7.22−7.43(m,5H),7.75(b
d,1H)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構造式(I): 【化1】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
    ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
    ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
    チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
    置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
    各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
    アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。R
    2 は、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐アルキル基、
    シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を
    示す。)で表されるアザビシクロ環化合物。
  2. 【請求項2】 下記の構造式(II): 【化2】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
    ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
    ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
    チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
    置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
    各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
    アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。)
    で表されるカルボン酸誘導体をクルチウス転位反応を経
    て下記の構造式(I): 【化3】 (R1 は、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェ
    ニルメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニ
    ルメチルオキシカルボニル基、もしくはトリフェニルメ
    チルオキシカルボニル基を示す。これら各基の芳香環の
    置換基は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの
    各ハロゲン基、ニトロ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐アルキル基、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐
    アルコキシ基、アミノ基、炭素数が1〜8個の直鎖また
    は分岐ペルフルオロアルキル基の各基から選ばれる。R
    2 は、炭素数が1〜8個の直鎖または分岐アルキル基、
    シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を
    示す。)で表されるアザビシクロ環化合物を得る製造方
    法。
  3. 【請求項3】 下記の構造式(III): 【化4】 で表されるアザビシクロ環化合物。
  4. 【請求項4】 下記の構造式(IV): 【化5】 で表されるカルボン酸誘導体をクルチウス転位反応を経
    て下記の構造式(III): 【化6】 で表されるアザビシクロ環化合物を得る製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EA002340B1 (ru) * 1998-09-03 2002-04-25 Пфайзер Продактс Инк. Способ получения кислотных солей тровафлоксацина

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