JPH09124687A - ビニル化デオキシグアノシン誘導体 - Google Patents
ビニル化デオキシグアノシン誘導体Info
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- JPH09124687A JPH09124687A JP28846495A JP28846495A JPH09124687A JP H09124687 A JPH09124687 A JP H09124687A JP 28846495 A JP28846495 A JP 28846495A JP 28846495 A JP28846495 A JP 28846495A JP H09124687 A JPH09124687 A JP H09124687A
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Abstract
し、R2 とR3 は同時に水素原子又はtert−ブチル
ジメチルシリル基等を表す)で表されるビニル化デオキ
シグアノシン誘導体又は薬理学的に許容されるその塩。 【効果】 化学的に安定であり、シチジンなどの求核性
分子と反応して共有結合を形成できるので、クロスリン
ク能を有するアンチセンスオリゴ核酸の製造用中間体と
して有用である。
Description
アノシン誘導体又はその塩に関する。より詳細にいう
と、本発明は、核酸のクロスリンク剤あるいはクロスリ
ンク能を有するアンチセンスオリゴ核酸の製造に有用な
ビニル化デオキシグアノシン誘導体又はその塩に関す
る。
(m−RNA)などの核酸に対して、その核酸配列と相
補的な塩基配列を有するアンチセンスオリゴ核酸を特異
的に結合させ、遺伝子発現を抑制する方法が知られてい
る。この方法は、生化学的な実験ツールとして利用され
るばかりではなく、本格的な遺伝子治療に応用できる可
能性があることから、生化学及び医学・薬学の分野にお
いて大きな関心がもたれている。
結合により生成する二重鎖又は三重鎖複合体の安定化が
必要とされており、安定化のための種々の手段が提案さ
れている。その代表的なものとして、例えば、アルキル
化能を有する官能基をオリゴ核酸中に導入し、遺伝子D
NAやm−RNAなどの標的核酸と共有結合しうる能力
(クロスリンク能)を付与したアンチセンスオリゴ核酸
が知られている(例えば、Volssov,V.V.e
t al.,Nucleic Acid Res.,1
4,4065,1986;Webb,T.R.et a
l.,J.Am.Chem.Soc.,108,276
4,1986;Baker,B.F.et al.,
J.Am.Chem.Soc.,111,2700,1
989などを参照)。
チセンスオリゴ核酸の多くは、クロスリンク速度が遅い
という問題があり、また反応性が高いものは化学的安定
性が低いという欠点を有している。このようなアンチセ
ンスオリゴ核酸を生体に適用することは望ましくない
(Rokita,S.E.et.al.,J.Am.C
hem.Soc.,116,1690,1994)。
核酸に効率的にクロスリンクする性質を有するアンチセ
ンスオリゴ核酸中の製造に有用な化合物を提供すること
にある。また、本発明の課題は、上記のような化合物で
あって、化学的に安定な化合物を提供することにある。
さらに本発明の別な課題は、上記の特徴を有する化合物
であって、生体に適用可能なアンチセンスオリゴ核酸の
製造に有用な化合物を提供することである。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記構造のビニル
化グアノシン誘導体が化学的に安定であり、かつ求核性
ヌクレオチドと容易に反応して強固なクロスリンクを形
成できることを見い出した。また、上記の化合物が、標
的遺伝子核酸に対して効率的にクロスリンクする性質を
有するアンチセンスオリゴ核酸の製造に有用であること
を見い出した。本発明はこれらの知見を基にして完成さ
れたものである。すなわち本発明は、下記式(I):
及びR3 は次の(1)又は(2)の定義のいずれかを表
す。 (1)R1 が水素原子又はR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立してC1 〜C5
のアルキル基又はフェニル基を表す)を表し、R2とR
3 は同時に水素原子もしくはR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りである)を
表すか、又は、R2 が基−P(−OCH2 CH2 CN)
N(i−Pr)2 (ここで、i−Prはiso−プロピ
ル基を表す)を表し、R3 がR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りである)も
しくはジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル基を
表す。 (2)R1 がC1 〜C5 のアルキル基又はC1 〜C5 の
アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
R2 とR3 は同時に水素原子もしくはR4 R5 R 6 Si
基(ここで、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りで
ある)を表すか、又は、R2 が水素原子もしくは基−P
(−OCH2 CH2 CN)N(i−Pr) 2 (ここで、
i−Prは既に定義した通りである)を表し、R3 がR
4 R5 R6Si基(ここで、R4 、R5 及びR6 は既に
定義した通りである)もしくはジ(p−メトキシフェニ
ル)フェニルメチル基を表す。]で表されるビニル化デ
オキシグアノシン誘導体又は薬理学的に許容されるその
塩;上記化合物からなるアンチセンスオリゴ核酸製造用
中間体;及びクロスリンク能を有するアンチセンスオリ
ゴ核酸の製造に用いる上記化合物製造用中間体を提供す
るものである。
の定義において、C1 〜C5 のアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、
n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、第
三ペンチル基等を挙げることができる。また、C1 〜C
5 のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基とし
ては、上記したC1 〜C5 のアルキル基で置換されてい
てもよいフェニル基を示し、具体的には、例えば、フェ
ニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基等
を好ましい基として挙げることができる。
付加塩又は塩基付加塩を形成する場合があるが、このよ
うな塩も本発明の範囲に包含される。本発明の化合物自
体をクロスリンク剤として生体に適用する場合や、生体
に適用可能なアンチセンスオリゴ核酸の製造のための製
造中間体として用いる場合には、塩としては生理的に許
容されるものが好ましい。塩基付加塩としては、例え
ば、トリエチルアミン、ジメチルアミン、アンモニア、
トリエチルアミン、若しくはジエチルアミン等のアミン
類の塩;又はナトリウム、カリウム、カルシウム、若し
くはマグネシウム等の金属類の塩を挙げることができ
る。酸付加塩としては、例えば、塩酸、硫酸、若しくは
過塩素酸等の鉱酸類の塩;又はシュウ酸、フマル酸、マ
レイン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、若
しくはp−トルエンスルホン酸等の有機酸等との塩を挙
げることができる。
す。尚、表1及び本明細書中、Meはメチル基、Etは
エチル基、 nPrはn−プロピル基、 iPrはiso−
プロピル基、 nBuはn−ブチル基、 tBuはtert
−ブチル基、Phはフェニル基、TMSはトリメチルシ
リル基、TBDMSはtert−ブチルジメチルシリル
基、TESはトリエチルシリル基、TBDPSはter
t−ブチルジフェニルシリル基、TIPSはトリ−is
o−プロピルシリル基、DMTrはジ(p−メトキシフ
ェニル)フェニルメチル基を示す。
ムに従って説明するが、本発明の化合物の製造方法はこ
れらの方法に限定されることはない。スキーム中、Xは
塩素原子、臭素原子、p−トルエンスルホニルオキシ
基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などの
脱離基を表し、Metはトリブチルスズ、マグネシウム
ハライド、亜鉛等の金属を表す(以下のスキームにおい
て同様である)。
をジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒等の適当な溶媒中でピリジ
ン、トリエチルアミン、イミダゾール等塩基の存在下、
0.2当量〜5当量のR4 R5 R6 Si−X(ここで、
XはCl、Br、−SO2 CF3 等の脱離基を表す)を
−20℃〜+150℃の温度で1分間〜24時間反応さ
せることにより化合物2を製造することができる。
等の芳香族系炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒中、あるい
はそれらの混合溶媒中、あるいは無溶媒で0.2当量〜
100当量の無水酢酸、塩化アセチルをピリジン、トリ
エチルアミン等の塩基存在下、あるいはこれらを溶媒兼
用で用い、0℃〜150℃で5分間〜24時間反応させ
ることにより化合物3を製造することができる。
等の芳香族系炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジメチル
ホルムアミド、水、メタノール等の極性溶媒中、あるい
はそれらの混合溶媒中、あるいは無溶媒で0.2当量〜
100当量のパラトルエンスルホニルクロリド、メタン
スルホニルクロリドあるいは無水トリフルオロメタンス
ルホン酸等の有機スルホニルクロリド、あるいはそれら
の無水物をピリジン、トリエチルアミン等の塩基存在
下、あるいはこれらを溶媒兼用で用い、0℃〜150℃
で5分間〜24時間反応させることにより化合物4を製
造することができる。この際、ジメチルアミノピリジン
等の反応を促進させる物質を0.01当量〜10当量共
存させてもよい。また、ベンゼン、トルエン等の芳香族
系炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル系溶媒中、あるいはそれらの
混合溶媒中、あるいは無溶媒で0.2当量〜100当量
のオキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五塩化リン、ある
いは塩化チオニル等のハロゲン化剤で0℃〜150℃に
て5分間〜24時間反応させることによっても化合物4
を製造することができる。
等の芳香族系炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルム
アミド、水、メタノール等の極性溶媒中、あるいはそれ
らの混合溶媒中、0.2当量〜100当量のビニルトリ
ブチルスズ、ビニルマグネシウムブロミド等のビニル金
属化合物5を、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基の
存在下、あるいは非存在下、0.0001当量〜1当量
のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、
あるいは塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム等のパラジウム触媒、あるいは塩化ビス(アセチルア
セトナート)ニッケル等のニッケル触媒とともに0℃〜
150℃で5分間〜24時間反応させることにより化合
物6を製造することができる。
テル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、水、
メタノール等の極性溶媒中、あるいはそれらの混合溶媒
中、0.2当量〜100当量の水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の金属水酸化物を0℃〜100℃で5分間
〜24時間反応させることにより化合物IIを製造するこ
とができる。さらにこの化合物IIをテトラヒドロフラ
ン、エーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、水、メタノール等の極性溶媒中、あるいはそれらの
混合溶媒中、0.2当量〜100当量のフッ化テトラブ
チルアンモニウム、フッ化カリウム等の含フッ素化合物
を0℃〜100℃で5分間〜24時間反応させることに
より化合物III を製造することができる。
R2 =R3 =R4 R5 R6 Si−あるいはR2 =R3 =
Hのもの(化合物IV、III)は、例えばスキーム2のルー
トによって製造することができる。
をジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒等の適当な溶媒中でピリジ
ン、トリエチルアミン、イミダゾール等塩基の存在下、
0.2当量〜20当量のR4 R5 R6 Si−X(ここ
で、Xは既に定義した通りである)を−20℃〜+15
0℃の温度で1分間〜48時間反応させることにより化
合物7を製造することができる。化合物7を上記に示し
た化合物3から化合物6を製造した方法(スキーム1)
と同様の方法で化合物IVを、さらに化合物IIより化合物
III を製造した方法と同様の方法で化合物IVから化合物
III を製造することができる。
と速やかに付加体を形成することができるので、本発明
の化合物を製造中間体として用いることにより、遺伝子
DNAやm−RNAなどの標的核酸に対して相補的に結
合し、かつ共有結合によるクロスリンクを形成するアン
チセンスオリゴ核酸を製造することができる。従って、
本発明の別の態様により、本発明の化合物からなるアン
チセンスオリゴ核酸製造用中間体、好ましくはクロスリ
ンク能を有するアンチセンスオリゴ核酸製造用中間体が
提供される。また、上記化合物を製造用中間体として用
いて製造されたアンチセンスオリゴ核酸、好ましくはク
ロスリンク能を有するアンチセンスオリゴ核酸も、本発
明の範囲に包含される。もっとも、本発明の上記化合物
の用途は、これらの用途に限定されることはない。
またはIII をオリゴ核酸合成におけるモノマーユニット
としてたとえば固相法あるいは液相法においてアミダイ
ドを経由する方法(例えば、下記スキーム参照)でクロ
スリンク能を有する塩基を5′末端に組み込むことによ
り製造する事ができる。
同様な方法で内部にクロスリンク能を組み込んだアンチ
センスオリゴ核酸を製造する事ができる。以下、本発明
を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範
囲は下記の実施例に限定されることはない。また、上記
の一般的な製造方法の説明及び下記の実施例に記載した
試薬や反応条件には適宜の修飾や改変が可能であること
はいうまでもない。なお、実施例中の化合物番号は上記
スキーム中の化合物番号に対応している。
2′−デオキシグアノシン[化合物2(R4=R5=P
h、R6=tBu)] アルゴン気流下、2′−デオキシグアノシン(2.0
g、7.2mmol)の無水DMF(30ml)懸濁液
にt−ブチルクロロジフェニルシラン(3.0ml、1
2mmol)とイミダゾール(1.5g、21mmo
l)を加え、室温にて5時間攪拌した。5時間後、反応
層に水(30ml)を加えて得られた結晶を濾取し、酢
酸エチルで洗浄した。メタノールから再結晶し、化合物
2を無色粉末状結晶として得た(1.5g、3.0mm
ol、収率41%)。m.p.:163−166℃。
0.60(1H,brs),7.80(1H,s),
7.7−7.3(10H,m),6.48(2H,
s),6.14(1H,t,J=6.6Hz),5.3
8(1H,d,J=4.0Hz),4.50−4.40
(1H,m),3.95−3.65(2H,s),2.
65−2.45(1H,m),2.35−2.20(1
H,m),0.99(9H,s) IR(cm-1,neat):3600−2700,16
80,1630 FABMS(m/z):506(M+1)+ ,528
(M+23)+ C26H31N5 O4 Si: 計算値 C,61.76;H,6.18;N,13.8
5 測定値 C,61.55;H,6.44;N,12.1
7
ert−ブチルジフェニルシリル−2′−デオキシグア
ノシン[化合物3(R4=R5=Ph、R6=tBu)] アルゴン気流下、化合物2(R4=R5=Ph,R6=tB
u)(870mg、1.7mmol)の無水ピリジン
(35ml)溶液に無水酢酸(0.8ml、8.5mm
ol)を加え、85℃で攪拌を行った。5時間後、反応
層を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水(20ml×
2)及び飽和食塩水(20ml)で洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下留去した。残渣をアセトニトリ
ルから再結晶し、化合物3を無色粉末状結晶として得た
(651mg、1.2mmol、収率70%)。m.
p.:226−229℃。
1(1H,brs),7.80−7.30(10H,
m),6.23(3H,dd,J=8.7,5.8H
z),5.53(1H,d,J=5.9Hz),4.2
0(1H,m),3.89(2H,d,J=3.6H
z),2.85−2.70(1H,m),2.60−
2.45(1H,m),2.10(3H,s),0.9
9(9H,s) IR(cm-1,neat):3500−2600,17
40,1680,1600 FABMS(m/z):548(M+1)+ ,570
(M+23)+ C28H33N5 O5 Si: 計算値 C,61.40;H,6.07;N,12.7
8 測定値 C,60.89;H,6.08;N,12.8
3
ert−ブチルジフェニルシリル−6−O−p−トルエ
ンスルホニル−2′−デオキシグアノシン[化合物4
(X=−SO3−p−トリル、R4=R5=Ph、R6=t
Bu)] アルゴン気流下、化合物3(R4=R5=Ph、R6=tB
u)(625mg、1.14mmol)の無水ジクロロ
メタン(15ml)溶液を0℃に冷却し、トリエチルア
ミン(0.5ml、3.59mmol)、p−トルエン
スルホニルクロリド(1.08g、5.65mmol)
及びジメチルアミノピリジン(43.3mg、0.35
5mmol)を加えて攪拌を行った。20時間後、反応
層をクロロホルム(15ml)で希釈し、有機層を水
(10ml)で洗浄、水層をクロロホルム(10ml×
2)で逆抽出した。有機層を合わせて、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(FL−60D、クロロホルム−
酢酸エチル=9:1→4:1)にて精製し、化合物4を
無色カラメル状物質として得た(800mg、1.14
mmol、収率100%)。
(2H,d,J=8.3Hz),7.87(1H,
s),7.70−7.60(4H,m),7.50−
7.30(8H,m),6.26(1H,dd,J=
8.7,5.4Hz),5.55(1H,m),4.9
1(2H,s),4.25−4.15(1H,m),
3.90(2H,m),2.90−2.75(1H,
m),2.60−2.40(1H,m),2.45(3
H,s),2.11(3H,s),1.06(9H,
s) IR(cm-1,neat):3600−3000,17
40,1620 FABMS(m/z):702(M+1)+ ,644
(M−57)+ HR−FABMS(m/z):C30H36N5 O4 Si
(M+1)+ : 計算値 558.253 測定値 558.2535
tert−ブチルジフェニルシリル−2−デオキシ−β
−D−リボフラノシル)−2−アミノ−6−ビニルプリ
ン〔化合物6(R1 =H、R4 =R5 =Ph、R6 = t
Bu)〕 アルゴン気流下、化合物4(X=−SO3−p−トリ
ル、R4=R5=Ph、R6=tBu)(320mg、0.
46mmol)の無水ジオキサン(5ml)溶液に塩化
リチウム(40mg、0.94mmol)及びテトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11
0mg、0.095mmol)を加えて室温にて攪拌し
た。30分後、ビニルトリ(n−ブチル)錫(760μ
l、2.3mmol)を加えて、加熱還流した。90分
後、反応層を酢酸エチル−10%アンモニア水(30m
l:3ml)にあけ、有機層を10%アンモニウム水
(3ml)、飽和食塩水(3ml×2)で洗浄、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−酢酸エ
チル=4:1)にて精製し標題化合物を淡黄色カラメル
状物質として得た(150mg、0.27mmol、収
率59%)。
(1H,s),7.75−7.30(10H,m),
7.13(1H,dd,J=17.6,10.7H
z),6.86(1H,dd,J=17.6,1.9H
z),6.34(1H,dd,J=8.9,5.6H
z),5.85(1H,dd,J=10.7,1.9H
z),5.56(1H,m),4.87(2H,s),
4.20(1H,m),3.90(2H,m),2.9
5−2.75(1H,m),2.60−2.50(1
H,m),2.12(3H,s),1.07(9H,
s) IR(cm-1,neat):3600−3100,17
40,1600 FABMS(m/z):558(M+1)+ ,500
(M−57)+ HR−FABMS(m/z):C30H36N5 O4 Si
(M+1)+ : 計算値 558.2537 測定値 558.2535
tert−ブチルジフェニルシリル−2−デオキシ−β
−D−リボフラノシル)−2−アミノ−6−メチルビニ
ルプリン〔化合物6(R1 =Me、R4 =R5 =Ph、
R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物4(X=−SO3−p−トリ
ル、R4=R5=Ph、R6=tBu)(350mg、0.
5mmol)の無水ジオキサン(5ml)溶液に塩化リ
チウム(42mg、1.0mmol)及びテトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(116
mg、0.1mmol)を加え室温にて攪拌した。30
分後、メチルビニルトリ(n−ブチル)錫(800μ
l、2.5mmol、cis/trans=2.5/
1)を加えて、加熱還流した。6時間後、反応層を酢酸
エチル(100ml)にあけ、有機層を10%アンモニ
ウム水(30ml)、飽和食塩水(30ml×2)で洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム−メタノール=99:1)にて精製し標題化合物を淡
黄色カラメル状物質として得た(238mg、0.42
mmol、収率84%)。
(1H,s),7.68−7.63(4H,m),7.
51−7.32(6.6H,m),6.87(0.4
H,dq,J=11.2,2.0Hz),6.83
(0.6H,dq,J=15.5,1.6Hz),6.
28(0.4H,dq,J=11.5,7.2Hz),
6.38(1H,t,J=6.3Hz),5.55(1
H,d,J=4.6Hz),4.83(1H,bs),
4.19(1H,dd,J=3.3,2.0Hz),
3.91−3.89(2H,m),2.94−2.81
(1H,m),2.56−2.51(1H,m),2.
25(3H,dd,J=1.7,7.6Hz),2.0
2(3H,dd,J=1.7,6.9Hz),2.02
(3H,s),1.06(9H,s) IR(cm-1,neat):3500,1740,16
00 FABMS(m/z):572(M+1)+ ,514
(M−57)+
tert−ブチルジフェニルシリル−2−デオキシ−β
−D−リボフラノシル)−2−アミノ−6−(1−プロ
ペニル)プリン〔化合物II(R1 =Me、R4 =R5 =
Ph、R6 = tBu)〕 化合物6(R1 =Me、R4 =R5 =Ph、R6 = tB
u)(50mg、0.09mmol)のメタノール
(0.5ml)溶液に炭酸カリウム(121mg、0.
9mmol)を加え室温にて30分間攪拌した。反応層
を塩化メチレン(30ml)で希釈し飽和塩化アンモニ
ウム水溶液(10ml)、飽和食塩水(10ml)で洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム−メタノール=99:1)にて精製し標題化合物(2
4mg、0.05mmol、56%)を淡黄色油状物質
として得た。
(1H,s),7.68−7.64(4H,m),7.
45−7.33(6.6H,m),6.87(0.4
H,dq,J=11.2,2.0Hz),6.83
(0.6H,dq,J=15.5,1.6Hz),6.
28(0.4H,dq,J=11.5,7.2Hz),
6.38(1H,t,J=6.3Hz),4.83(2
H,b),4.71(1H,bd,J=3.3Hz),
4.01(1H,q,J=4.6Hz),3.86(1
H,dd,J=8.9,3.0Hz),3.85(1
H,dd,J=8.9,2.3Hz),2.76−2.
71(1H,m),2.51−2.41(1H,m),
2.23(1.2H,dd,J=7.3,1.3H
z),2.01(1.8H,dd,J=6.9,1.7
Hz),1.06(9H,s)
フラノシル)−2−アミノ−6−(1−プロペニル)プ
リン〔化合物III (R1 =Me)〕 化合物II(R1 =Me、R4 =R5 =Ph、R6 = tB
u)(13mg、0.03mmol)のテトラヒドロフ
ラン(0.5ml)溶液にテトラブチルアンモニウムフ
ルオライド(37μl、37μmol、1M THF
中)を滴下した。1時間後、反応層をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(FL−60D、クロロホルム−メ
タノール=95:5)にて精製し標題化合物(7.0m
g、0.024mmol、96%)を無色油状物質とし
て得た。
(1H,s),7.49(0.6H,dq,J=15.
5,6.9Hz),6.89(0.4H,dq,J=1
1.9,2.0Hz),6.83(0.6H,dq,J
=15.5,1.7Hz),6.34(0.4H,d
q,J=11.9,7.3Hz),6.27(1H,d
d,J=9.2,2.6Hz),5.03(0.8H,
b),5.01(1.2H,b),4.77(1H,
d,J=4.3Hz),4.22(1H,s),3.9
8(1H,d,J=12.5Hz),3.79(1H,
d,J=12.5Hz),3.18−3.01(1H,
m),2.29(1H,dd,J=13.5,5.6H
z),2.26(1.2H,dd,J=7.3,1.7
Hz),2.03(1.8H,dd,J=6.9,1.
7Hz)
tert−ブチルジフェニルシリル−2−デオキシ−β
−D−リボフラノシル)−2−アミノ−6−(2−トリ
メチルビニル)プリン〔化合物6(R1 =SiMe3 、
R4 =R5 =Ph、R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物4(X=−SO3−p−トリ
ル、R4=R5=Ph、R6=tBu)(104mg、0.
15mmol)の無水ジオキサン(2ml)溶液に塩化
リチウム(13mg、0.3mmol)及びテトラキス
(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)(35
mg、0.03mmol)を加え室温にて攪拌した。3
0分後、トリメチルシリルビニルトリ(n−ブチル)錫
(1.7ml、1.5mmol)を加えて、加熱還流し
た。1時間後、反応層を酢酸エチル(50ml)にあ
け、有機層を10%アンモニウム水(10ml)、飽和
食塩水(10ml×2)で洗浄、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=20:1→1
0:1)にて精製し標題化合物(80mg、0.13m
mol、87%)を淡黄色カラメル状物質として得た。
(1H,s),7.73(1H,d,J=19.1H
z),7.68−7.64(4H,m),7.45−
7.33(6H,m),7.36(1H,d,J=1
9.1Hz),6.34(1H,dd,J=8.9,
5.3Hz),5.57(1H,bd,J=6.3H
z),4.97(2H,b),4.91(1H,d,J
=2.0Hz),3.92−3.90(2H,m),
2.88−2.79(1H,m),2.56−2.49
(1H,m),2.12(3H,s),1.08(9
H,s),0.21(9H,s) IR(cm-1,neat):3300,1740,15
95,1570 FABMS(m/z):630(M+1)+
フェニルシリル−2−デオキシ−β−D−リボフラノシ
ル)−2−アミノ−6−(2−トリメチルシリルビニ
ル)プリン〔化合物II(R1 =SiMe3 、R4 =R5
=Ph、R6 = tBu)〕 化合物6(R1 =SiMe3 、R4 =R5 =Ph、R6
= tBu)(72mg、0.11mmol)のメタノー
ル(1.0ml)溶液に炭酸カリウム(110mg、
0.8mmol)を加え室温にて30分間攪拌した。反
応層を塩化メチレン(30ml)で希釈し飽和塩化アン
モニウム水溶液(10ml)、飽和食塩水(10ml)
で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム−メタノール=98:2→95:5)にて精製
し標題化合物(67mg、0.11mmol、quan
t.)を淡黄色油状物質として得た。
(1H,s),7.71(1H,d,J=19.1H
z),7.68−7.64(4H,m),7.45−
7.33(6H,m),7.34(1H,d,J=1
9.1Hz),4.81(2H,bs),4.70(1
H,dt,J=3.0,2.6Hz),4.10(1
H,dd,J=7.3,4.3Hz),3.87(1
H,dd,J=10.9,5.3Hz),3.81(1
H,dd,J=11.2,4.3Hz),2.70(1
H,dt,J=13.5,7.3Hz),2.44(1
H,ddd,J=13.2,5.9,3.3Hz),
1.07(9H,s),0.20(9H,s) IR(cm-1,neat):3500,1605,15
90 FABMS(m/z):588(M+1)+ ,530
(M−57)
ボフラノシル)−2−アミノ−6−(2−トリメチルシ
リル)ビニルプリン〔化合物III (R1 =SiM
e3 )〕 化合物II(R1 =SiMe3 、R4 =R5 =Ph、R6
= tBu)(8.0mg、0.01mmol)のテトラ
ヒドロフラン(0.5ml)溶液にテトラブチルアンモ
ニウムフルオライド(20μl、20μmol、1M
THF中)を滴下した。1時間後、反応層をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(FL−60D、クロロホル
ム−メタノール=95:5)にて精製し標題化合物
(4.3mg、0.01mmol、88%)を無色油状
物質として得た。
(1H,s),7.75(1H,d,J=18.2H
z),7.34(1H,d,J=18.8Hz),6.
27(1H,dd,J=9.5,5.6Hz),5.0
1(2H,b),4.78(1H,d,J=5.0H
z),4.22(1H,s),3.99(1H,dd,
12.9,2.0Hz),3.79(1H,bd,J=
12.5Hz),3.14−3.05(1H,m),
2.28(1H,dd,J=13.5,5.6Hz),
0.21(9H,s)
ブチルジメチルシリル−2′−デオキシグアノシン〔化
合物7(R4 =R5 =Me、R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、2′−デオキシグアノシン(1.9
g、6.7mmol)の無水DMF(40ml)懸濁液
にt−ブチルクロロジメチルシラン(3.0g、20m
mol)とイミダゾール(2.3g、34mmol)を
加えた。室温にて3.5時間攪拌後、反応層を酢酸エチ
ル−水(200ml:10ml)にあけ、有機層を飽和
食塩水(20ml)で洗浄した後、析出物を濾取し、標
題化合物(2.8g、5.7mmol、85%)を無色
粉末状結晶として得た。m.p.:294−295℃
(decomp.)。
3(1H,s),7.84(1H,s),6.24(3
H,m),4.60−4.55(1H,m),3.97
(1H,dd,J=7.3,3.5Hz),3.81
(dd,J=11.6,4.6Hz),3.75(d
d,J=11.6,3.8Hz),2.97−2.56
(1H,m),2.36(1H,ddd,J=13.
2,6.3,4.2Hz),0.91(18H,s),
0.11(6H,s),0.084(3H,s),0.
080(3H,s) IR(cm-1,nujol):3200,1680 FDMS(m/z):601(M)+ C22H41N5 O4 Si2 : 計算値 C,52.77;H,8.17;N,13.9 測定値 C,53.33;H,8.28;N,14.1
4
ブチルジメチルシリル−6−O−p−トルエンスルホニ
ル−2′−デオキシグアノシン〔化合物8(X=−SO
3−p−トリル、R4 =R5 =Me、R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物7(R4 =R5 =Me、R6 =
tBu)(1.1g、2.3mmol)の無水ジクロロ
メタン(40ml)溶液を0℃に冷却し、トリエチルア
ミン(0.64ml、4.6mmol)、p−トルエン
スルホニルクロリド(1.4g、7.3mmol)及び
ジメチルアミノピリジン(30mg、0.25mmo
l)を加え、ゆっくりと室温に戻しながら攪拌した。1
9時間後、反応層をジクロロメタン−水(50ml:1
0ml)にあけ、有機層を水(10ml)で洗浄、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロ
ロホルム−メタノール=9:1)にて精製し標題化合物
(1.4g、2.2mmol、96%)を無色粉末状物
質として得た。m.p.:171−172℃。
(1H,s),8.03(2H,d,J=8.6H
z),7.36(2H,d,J=7.9Hz),6.3
0(1H,t,J=6.6Hz),5.05(2H,b
rs),4.57(1H,m),3.98(1H,d
d,J=6.9,3.3Hz),3.81(1H,d
d,J=11.2,4.3Hz),3.75(1H,d
d,J=11.2,3.0Hz),2.58−2.49
(1H,m),2.45(3H,s),2.36(1
H,ddd,J=13.2,5.9,3.6Hz),
0.91(9H,s),0.90(9H,s),0.1
0(6H,s),0.08(3H,s),0.07(3
H,s); IR(cm-1,neat):3500,3300,31
80,1680; FDMS(m/z):650(M+1)+ C29H47N5 O6 SSi2 : 計算値 C,53.69;H,7.21;N,10.6
4 測定値 C,53.62;H,7.24;N,10.7
9
O−tert−ブチルジメチルシリル−2−デオキシ−
β−D−リボフラノシル)−6−ビニルプリン〔化合物
IV(R1 =H、R4 =R5 =Me、R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物8(X=−SO3−p−トリ
ル、R4 =R5 =Me、R6 = tBu)(460mg、
0.71mmol)の無水ジオキサン(10ml)溶液
に塩化リチウム(60mg、1.42mmol)及びテ
トラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム
(0)(162mg、0.15mmol)を加え室温に
て10分間攪拌した。30分後、ビニルトリ(n−ブチ
ル)錫(760μl、2.3mmol)を加えて、加熱
還流した。3時間後、反応層を酢酸エチル−10%アン
モニア水(50ml:5ml)にあけ、有機層を10%
アンモニア水(5ml)、飽和食塩水(5ml×2)で
洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
−酢酸エチル=9:1→1:1)にて精製し標題化合物
(370mg、0.74mmol、94%)を無色のカ
ラメル状物質として得た。
(1H,s),7.15(1H,dd,J=17.5,
10.9Hz),6.88(1H,dd,J=17.
5,2.0Hz),6.36(1H,t,J=6.6H
z),5.86(1H,dd,J=10.9,2.0H
z),5.03(2H,brs),4.62−4.58
(1H,m),4.00(1H,dd,J=4.7,
3.3Hz),3.82(1H,dd,J=11.2,
4.3Hz),3.76(1H,dd,J=11.2,
3.6Hz),2.61(1H,ddd,J=13.
2,7.9,5.3Hz),2.37(1H,ddd,
J=13.2,6.1,3.6Hz),0.92(9
H,s),0.91(9H,s),0.11(6H,
s),0.083(3H,s),0.077(3H,
s) IR(cm-1,neat):3500,3300,32
00,1620 FABMS(m/z):506(M+1)+ ,1011
(2M+1)+ HR−FABMS(m/z):C24H44N5 O3 Si2
(M+1)+ 計算値 506.2989 測定値 506.2986
O−tert−ブチル−ジメチルシリル−2−デオキシ
−β−D−リボフラノシル)−6−(1−プロペニル)
プリン〔化合物IV(R1 =Me、R4 =R5 =Me、R
6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物8(X=−SO3−p−トリ
ル、R4 =R5 =Me、R6 = tBu)(500mg、
0.77mmol)の無水ジオキサン(10ml)溶液
に塩化リチウム(65mg、1.5mmol)及びテト
ラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)
(180mg、0.15mmol)を加え室温にて30
分間攪拌した。30分後、メチルビニルトリ(n−ブチ
ル)錫(1.1ml、3.6mmol、cis/tra
ns=2.5:1)を加え加熱還流した。6時間後、反
応層を酢酸エチル−10%アンモニア水(50ml:5
ml)にあけ、有機層を10%アンモニア水(5m
l)、飽和食塩水(5ml×2)で洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=9:
1→4:1→2:1)にて精製し標題化合物(278m
g、0.54mmol、75%)を無色カラメル状物質
(cis/trans=3:2)として得た。
(1H,s),7.44(0.6H,dq,J=15.
5,6.9Hz),6.90(0.4H,dq,J=1
1.9,2.0Hz),6.85(0.6H,dq,J
=15.2,1.7Hz),6.29(0.4H,d
q,J=11.6,7.3Hz),6.36(1H,d
d,J=5.6,1.9Hz),4.89(2H,b
d,J=4.0Hz),4.60(1H,q,J=3.
0Hz),3.99(1H,q,J=3.3Hz),
3.82(1H,dd,J=11.2,4.3Hz),
3.75(1H,dd,J=11.2,3.6Hz),
2.64−2.59(1H,m),2.40−2.31
(1H,m),2.26(1.2H,dd,J=7.2
5,2.0Hz),2.02(1.8H,dd,J=
6.9,1.7Hz),0.92(9H,s),0.9
1(9H,s),0.11(6H,s),0.08(3
H,s),0.077(3H,s); IR(cm-1,neat):3500,3300,32
00,1620 FABMS(m/z):520(M+1)+ HR−FABMS(m/z):C25H46N5 O3 Si2
(M+1)+ 計算値 520.3139 測定値 520.3143
O−tert−ブチルジメチルシリル−2−デオキシ−
β−リボフラノシル)−6−(2−トリメチルシリル)
ビニルプリン〔化合物IV(R1 =SiMe3 、R4 =R
5 =Me、R6 = tBu)〕 アルゴン気流下、化合物8(X=−SO3−p−トリ
ル、R4 =R5 =Me、R6 = tBu)(500mg、
0.71mmol)の無水ジオキサン(8ml)溶液に
塩化リチウム(63mg、1.45mmol)及びテト
ラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)
(175mg、0.15mmol)を加え室温にて10
分間攪拌した。30分後、トリメチルシリルビニルトリ
(n−ブチル)錫(760μl、2.3mmol)を加
えて、加熱還流した。3時間後、反応層を酢酸エチル−
10%アンモニア水(50ml:5ml)にあけ、有機
層を10%アンモニア水(5ml)、飽和食塩水(5m
l×2)で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン−酢酸エチル=9:1→4:1)にて精製し
標題化合物(130mg、0.22mmol、30%)
を黄色カラメル状物質として得た。
(1H,s),7.71(1H,d,J=19.1H
z),7.37(1H,d,J=19.1Hz),6.
35(1H,t,J=6.6Hz),4.94(2H,
bs),4.59(1H,m),3.99(1H,d
d,J=10.9,3.6Hz),3.81(1H,d
d,J=11.1,4.5Hz),3.81(1H,d
d,J=11.2,2.6Hz),2.66−2.56
(1H,m),2.41−2.32(1H,m),0.
91(18H,s),0.20(9H,s),0.08
(6H,s),0.07(6H,s) IR(cm-1,neat):3500,1590
しての機能 本発明ビニル化デオキシグアノシン誘導体のクロスリン
ク剤としての評価を、化合物I(R1 =H、R2 =R3
=TBDMS)を代表として下記スキームに従って実施
した。
ン誘導体やヒドロキシルアミンとの反応はいずれの場合
も強固な共有結合を形成し、クロスリンク剤として機能
しうることが示された。
6 = tBu)(5mg、10μmol)のジクロロメタ
ン(0.2ml)溶液に3′,5′−ジ−O−tert
−ブチルジメチルシリル−2′−デオキシシチジン
(4.5mg、10μmol)及び樟脳スルホン酸
(2.0mg、8.0μmol)を加え、室温にて攪拌
した。48時間後、溶媒を留去し残渣を分取薄層クロマ
トグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)
にて精製し付加体V(2.6mg、2.7μmol、2
7%)を無色油状物質として得た。
(1H,s),7.37(1H,d,J=8.25H
z),6.32(1H,t,J=5.9Hz),6.2
7(1H,t,J=6.6Hz),5.70(1H,
d,J=8.25Hz),5.13(2H,b),4.
59(2H,q,J=2.6Hz),4.41(2H,
t,J=7.3Hz),3.98(2H,q,J=3.
3Hz),3.96−3.45(4H,m),3.36
(2H,t,J=7.9Hz),3.06−2.98
(1H,m),2.61−2.59(1H,m),2.
37−2.23(2H,m),0.92(9H,s),
0.91(9H,s),0.90(9H,s),0.8
8(9H,s),0.11(6H,s),0.10(6
H,s),0.07(6H,s),0.06(6H,
s) FABMS(m/z):558(M+1)+ ,500
(M−57)+ HR−FABMS(m/z):C45H85N8 O7 Si4
(M+1)+ 計算値 964.5618 測定値 961.5616
との反応[ヒドロキシルアミン塩酸塩との付加体(VI)
及び(VI′)] 一般式(I)で表される化合物(R1 =H、R4 =R5
=Me、R6 = tBu)(30mg、60μmol)の
エタノール−ジクロロメタン(6.0−0.1ml)溶
液にヒドロキシルアミン塩酸塩(8.0mg、32μm
ol、エタノール0.5ml中)を加え、室温にて攪拌
した。14時間後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(FL−60D、クロ
ロホルム−メタノール=95:5→9:1)にて精製し
付加体VI(17.0mg、33μmol、56%)及び
dimer(9.4mg、9μmol、15%)を黄色
油状物質として得た。
6.32(1H,t,J=6.3Hz),5.39(2
H,bs),4.58(1H,dt,J=5.6,3.
6Hz),3.98(1H,q,7.26Hz),3.
81(1H,dd,J=11.2,4.3Hz),3.
74(1H,dd,J=11.2,3.3Hz),3.
42−3.23(5H,m),2.63−2.54(1
H,m),2.40−2.31(1H,m),0.92
(9H,s),0.91(9H,s),0.90(9
H,s),0.10(6H,s),0.07(3H,
s),0.06(3H,s) IR(cm-1,neat):3500,1600
6.33(1H,t,J=6.3Hz),4.97(2
H,bs),4.58(1H,dt,J=5.3,3.
6Hz),3.98(1H,q,7.26Hz),3.
81(1H,dd,J=11.2,4.3Hz),3.
74(1H,dd,J=11.2,3.3Hz),3.
25−3.08(4H,m),2.63−2.54(1
H,m),2.40−2.31(1H,m),0.92
(9H,s),0.91(9H,s),0.90(9
H,s),0.10(6H,s),0.07(3H,
s),0.06(3H,s) IR(cm-1,neat):3500,1600 FABMS(m/z):1044(M+1)+ ,102
8(M−15)+
かつシチジンやグアノシンなどの求核性分子と容易に反
応して共有結合を形成する性質を有している。本発明の
化合物を製造用中間体として用いると、クロスリンク能
を有するアンチセンスオリゴ核酸を製造することができ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 [但し、上記一般式(I)中、R1 、R2 及びR3 は次
の(1)又は(2)の定義のいずれかを表す。 (1)R1 が水素原子又はR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立してC1 〜C5
のアルキル基又はフェニル基を表す)を表し、R2とR
3 は同時に水素原子もしくはR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りである)を
表すか、又は、R2 が基−P(−OCH2 CH2 CN)
N(i−Pr)2 (ここで、i−Prはiso−プロピ
ル基を表す)を表し、R3 がR4 R5 R6 Si基(ここ
で、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りである)も
しくはジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル基を
表す。 (2)R1 がC1 〜C5 のアルキル基又はC1 〜C5 の
アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、
R2 とR3 は同時に水素原子もしくはR4 R5 R 6 Si
基(ここで、R4 、R5 及びR6 は既に定義した通りで
ある)を表すか、又は、R2 が水素原子もしくは基−P
(−OCH2 CH2 CN)N(i−Pr) 2 (ここで、
i−Prは既に定義した通りである)を表し、R3 がR
4 R5 R6Si基(ここで、R4 、R5 及びR6 は既に
定義した通りである)もしくはジ(p−メトキシフェニ
ル)フェニルメチル基を表す。]で表わされるビニル化
デオキシグアノシン誘導体又は薬理学的に許容されるそ
の塩。 - 【請求項2】 R1 がトリメチルシリル基を表し、R2
とR3 は同時に水素原子又はターシャリーブチルジメチ
ルシリル基を表すことを特徴とする請求項1記載のビニ
ル化デオキシグアノシン誘導体又は薬理学的に許容され
るその塩。 - 【請求項3】 R1 がメチル基を表し、R2 とR3 は同
時に水素原子もしくはターシャリーブチルジメチルシリ
ル基を表すか、又は、R2 が水素原子を表し、R3 がタ
ーシャリーブチルジフェニルシリル基を表すことを特徴
とする請求項1記載のビニル化デオキシグアノシン誘導
体又は薬理学的に許容されるその塩。 - 【請求項4】 請求項1に記載のビニル化デオキシグア
ノシン誘導体からなるアンチセンスオリゴ核酸製造用中
間体。 - 【請求項5】 クロスリンク能を有するアンチセンスオ
リゴ核酸の製造に用いる請求項4記載の製造用中間体。 - 【請求項6】 請求項1に記載の化合物を用いて製造さ
れたアンチセンスオリゴ核酸。 - 【請求項7】 クロスリンク能を有する請求項6記載の
アンチセンスオリゴ核酸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28846495A JPH09124687A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | ビニル化デオキシグアノシン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28846495A JPH09124687A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | ビニル化デオキシグアノシン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09124687A true JPH09124687A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17730553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28846495A Pending JPH09124687A (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | ビニル化デオキシグアノシン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09124687A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002062817A1 (fr) * | 2001-02-08 | 2002-08-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Procede de production d'acide nucleique vinyle |
EP1236736A1 (en) * | 1999-11-05 | 2002-09-04 | Hisamitsu Pharmaceutical Co. Inc. | 2-aminopurine derivatives |
-
1995
- 1995-11-07 JP JP28846495A patent/JPH09124687A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1236736A1 (en) * | 1999-11-05 | 2002-09-04 | Hisamitsu Pharmaceutical Co. Inc. | 2-aminopurine derivatives |
EP1236736A4 (en) * | 1999-11-05 | 2003-01-15 | Hisamitsu Pharmaceutical Co | 2-AMINOPURINDERIVATE |
US6900307B1 (en) | 1999-11-05 | 2005-05-31 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | 2-aminopurine derivatives |
WO2002062817A1 (fr) * | 2001-02-08 | 2002-08-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Procede de production d'acide nucleique vinyle |
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