JPH09124100A - 充填機の空寸調整装置 - Google Patents

充填機の空寸調整装置

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Publication number
JPH09124100A
JPH09124100A JP30496995A JP30496995A JPH09124100A JP H09124100 A JPH09124100 A JP H09124100A JP 30496995 A JP30496995 A JP 30496995A JP 30496995 A JP30496995 A JP 30496995A JP H09124100 A JPH09124100 A JP H09124100A
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JP
Japan
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pipe
filling
liquid
guide
adjusting
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Application number
JP30496995A
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English (en)
Inventor
Masato Ota
正人 太田
Tatsuhiro Nakada
竜弘 中田
Futoshi Konishi
太 小西
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Shibuya Corp
Original Assignee
Shibuya Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正確な空寸調整を行なう。 【解決手段】充填液タンク4に注液管20が昇降可能に
支持され、その内部に、上記タンクに固定された排気パ
イプ32が挿通されている。排気パイプに対して注液管
を上昇させ、液バルブ40とエアバルブ42を開放して
充填を行なう。注液管の外周にアジャストパイプ44が
嵌合され、その内面の複数の係合凹部46bのいずれか
に注液管の外面の係合凸部20aが係合して両者を上下
方向に連結する。アジャストパイプの外面にガイドコー
ン76を備えたガイドパイプ78が昇降可能に嵌合して
いる。アジャストパイプとガイドパイプには、上下に干
渉可能な位置決め用の突起96,98が形成されてい
る。充填運転時には、アジャストパイプと注液管を連結
し、突起同士は干渉しないようにする。また、空寸調整
時には、アジャストパイプと注液管の連結を外し、洗浄
カップ10によってガイドコーンの下降位置を位置決め
するとともに、突起同士を干渉させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は容器内に液体を充填
する充填機に係り、特に、充填後の容器内の上部に残存
する空間、すなわち容器内の空寸を調整することができ
る充填機の空寸調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】充填機は一般に、充填液を貯留して回転
する充填液タンクと、この充填液タンクの底部外周寄り
に円周方向等間隔で設けられた複数の充填機構と、各充
填機構の下方にそれぞれ配置され、容器を載せて昇降す
るびん台とを備えている。そして、上記充填機構とし
て、充填液タンクに昇降自在に設けられ、上昇時に液バ
ルブを開放して容器内に液体の充填を行なう注液パイプ
と、この注液パイプと一体的に昇降するとともに、容器
の口部に密着してその容器を密封するびん口パッキン
と、上記注液パイプ内に間隙を隔てて挿通され、注液パ
イプが上昇して容器内へ液体を充填する際に、容器内の
空気を外部に排出する排気パイプとを備えたものが従来
から知られている。
【0003】上記構成に係る充填機では、びん台によっ
て上昇された容器の口部が、びん口パッキンに密着した
後これを押し上げることにより、びん口パッキンと一体
の注液パイプを上昇させ、排気パイプの下端部に設けら
れた注液口(液バルブ)と排気口(エアバルブ)とを開
放して容器内への液体の充填を行なうようになってい
る。この充填の際、排気パイプは容器内に所定の長さだ
け挿入されるようになっており、この排気パイプの下端
部に設けられた排気口の高さまで液が充填されると、充
填液は排気パイプ内を上昇し、充填液タンク内の液面の
高さと同じ高さに達すると充填が終了するので、容器内
には、その口部と容器内に挿入されている排気パイプの
排気口の位置との高さの差だけの残存空間(いわゆる空
寸)が形成される。
【0004】上記のような充填後の容器内の空寸を変更
するためには、充填時における排気パイプの容器内への
挿入量を変更すれば良い。すなわち、容器口部と密着し
て上昇するびん口パッキンと排気パイプとの相対的な位
置を変更すれば良く、このような充填機の空寸を調整す
る装置はすでに提案されている。例えば、実開平3−4
3500号は、注液パイプの外周に昇降かつ回転可能に
嵌合させた筒状部材にびん口パッキンを取付け、この筒
状部材に、上下に所定の間隔で複数の係合凹部を形成す
るとともに、注液パイプには、上記係合凹部のいずれか
に選択的に係合可能な係合凸部を形成したもので、充填
を行なう際には、筒状部材の係合凹部と注液パイプの係
合凸部を係合させてこれら両者を連結し、びん口パッキ
ンと注液パイプを一体的に昇降させる。そして、空寸を
調整する場合には、上記筒状部材の係合凹部と注液パイ
プの係合凸部との係合を外した後、充填液タンクを昇降
させ、下方に配置した洗浄カップによってびん口パッキ
ンを相対的に所定量押上げて空寸を設定し、その後、再
びびん口パッキンが取付けられている筒状部材を回転さ
せて、その係合凹部と注液パイプの係合凸部とをロック
するようにしたものである。
【0005】上記のような従来の充填機の空寸調整装置
の一例について、図9により説明する。充填液タンク4
の底面に筒状のハウジング14が固定され、このハウジ
ング14内に注液管20が昇降自在に嵌合している。注
液管20は、ハウジング14内を摺動する大径の管体2
2と、この管体22の下端に固定された小径のパイプ2
4とから成っている。管体22の下端部の外周面には、
環状大径部26が形成されており、この環状大径部26
の上面と上記ハウジング14の外面に形成された段部と
の間にスプリング28が介装されて注液管20を常時下
方に付勢している。この注液管20の内部には、ブラケ
ット30を介して充填液タンク4に固定された排気パイ
プ32が挿通されており、注液管20の内面とこの排気
パイプ32の外面との間の空間が充填液通路34を、そ
して、排気パイプ32の内部がエア通路36を構成して
いる。
【0006】排気パイプ32の下端には、この排気パイ
プ32よりも大径のノズル38が取付けられており、上
記注液管20の下部のパイプ24内に嵌合して摺動する
ようになっている。このノズル38には、注液口38a
と排気口(図示せず)とが形成されており、注液口38
aは上記充填液通路34に、排気口はエア通路36にそ
れぞれ連通している。上記スプリング28によって常時
下方へ付勢されている注液管20は、パイプ24の下端
が、排気パイプ32に固定されたノズル38の先端に形
成されている段部38bに当接して下降限を規制されて
おり、これら注液管20のパイプ24と排気パイプ32
下端のノズル38とにより、注液口38aを開閉する液
バルブ40および排気口を開閉するエアバルブ42が構
成されている。従って、充填液タンク4に固定されてい
る排気パイプ32に対して注液管20が上昇したとき
に、液バルブ40およびエアバルブ42が開放して充填
が行なわれ、注液管20が下降したときに、両バルブ4
0,42が閉塞されて充填が停止する。
【0007】注液管20の上部を構成する管体22の外
周面に形成された環状大径部26の外周側に、アジャス
トパイプ44が嵌合されている。アジャストパイプ44
の上端部外周には、揺動レバー52が嵌合固定され、こ
の揺動レバー52の操作によって所定角度(この例では
45°)回転できるようになっている。このアジャスト
パイプ44の内周面には、図3に示すように、上下方向
に所定間隔を隔てて複数の係合凹部46bが形成され、
一方、環状大径部26の外面には、上記アジャストパイ
プ44の係合凹部46b内に係合可能な係合凸部20a
が形成されており、この係合凸部20aと上記アジャス
トパイプ44の係合凹部46bとの円周方向の位置を一
致させて、係合凸部20aをいずれかの係合凹部46b
内に嵌合させると、注液管20とアジャストパイプ44
とが上下方向に連結されて一体的に昇降可能になり、ま
た、揺動レバー52の揺動によってアジャストパイプ4
4を回転させて、上記係合凹部46bの間の非係合部4
8内に注液管20の係合凸部20aを位置させると、注
液管20とアジャストパイプ44との軸方向の連結が外
れて相対的に昇降可能になる。
【0008】アジャストパイプ44の下端部内には、環
状のパッキン70およびその上面を支持する円形プレー
ト72が取付けられている。この円形プレート72の内
周面にはOリング74が嵌着されてアジャストパイプ4
4の内外の液密を保持している。また、上記揺動レバー
52を揺動させて、アジャストパイプ44内面の係合凹
部46bと注液管20外面の係合凸部20aとを係合さ
せている状態では、上記揺動レバー52の端部側がガイ
ドロッド62に嵌合しているスライダ64の外面に嵌合
して昇降を案内されるようになっている。
【0009】上記アジャストパイプ44の外周にはガイ
ドパイプ78が嵌合している。ガイドパイプ78の上部
には円筒部材80が固定され、この円筒部材80の内面
がアジャストパイプ44の外周面を摺動する。ガイドパ
イプ78の上端部は、連結部材82を介して、上記ガイ
ドロッド62に摺動自在に嵌合された第2のスライダ8
4に連結されて昇降を案内される。
【0010】ガイドパイプ78の下端部には、ガイドコ
ーン76を備えたガイドコーンホルダ88が取付けられ
ている。ガイドコーンホルダ88は、ほぼ平坦な上面9
0とその下部の筒状部92とを有するキャップ状をして
いる。ガイドコーンホルダ88の内部に環状のパッキン
94(びん口パッキン)が固定され、さらに、このびん
口パッキン94およびガイドコーンホルダ88の筒状部
92の下部側にガイドコーン76が固定されている。ガ
イドコーン76は、内周にテーパ面76aが形成され、
そのテーパ面76aの下端部76cが環状に突出してい
る。一方、上記平坦な上面90の内周部寄りには、上方
へ向いた環状の凸部90aが形成されている。
【0011】さらに、上記充填機構6備えた充填機に
は、洗浄を行なう際に、上記液バルブ40およびエアバ
ルブ42を構成している注液管20および排気パイプ3
2の周囲を覆って洗浄液回路を構成する洗浄カップ10
が設けられている。洗浄カップ10は、揺動するアーム
11に取付けられており、その上端の大径開口部内に環
状のパッキン102が装着されている。また、底部寄り
には、洗浄液を回収する配管103が接続されている。
この洗浄カップ10は、通常の充填運転時には、充填機
構6の下方で昇降するびん台および容器に干渉しないよ
うに、内側へ向けて揺動されて充填機の中心側に後退
し、洗浄を行なう際には、図示のように各充填機構6の
下方に前進される。
【0012】洗浄時には、洗浄カップ10を図示の位置
に揺動させた後、充填液タンク4を下降させる。する
と、上方から下降してくるガイドコーン76の下端部7
6cが、洗浄カップ10の上部の環状パッキン102に
当って両者間をシールするとともに、このガイドコーン
76は洗浄カップ10によって相対的に押し上げられ
る。ガイドコーン76が押し上げられると、このガイド
コーン76を支持しているガイドコーンホルダ88が、
さらに上方のアジャストパイプ44の下端に取付けられ
ているパッキン70に弾接されて両者間をシールすると
ともに、このパッキン70およびアジャストパイプ44
を介して、アジャストパイプ44に連結されている注液
管20を上昇させて液バルブ40およびエアバルブ42
を開放する。この状態で図示しない充填液タンク4から
注液管20に洗浄液を流して充填機内部の洗浄を行な
う。図9はこの洗浄時を示している。
【0013】上記構成に係る充填機で、空寸の調整を行
なう場合には、揺動レバー52を回転させることにより
アジャストパイプ44を所定角度回転させて、アジャス
トパイプ44の内面の係合凹部46bと注液管20の外
面の係合凸部20aとの係合を外すことにより、注液管
20とアジャストパイプ44とを相対的に昇降可能な状
態にする。この状態で上記洗浄時と同様に洗浄カップ1
0を揺動させて、図9に示す位置に前進させる。次に図
示しない昇降機構により充填液タンク4を下降させる。
すると、充填液タンク4とともに充填機構6全体が下降
し、洗浄時と同様に、先ず、ガイドパイプ78およびア
ジャストパイプ44が下方の洗浄カップ10によって位
置決めされて下降を停止する。一方、充填液タンク4に
固定されている排気パイプ32および、アジャストパイ
プ44との連結が外れて昇降できる状態になっている注
液管20は充填液タンク4とともにさらに下降する。上
記洗浄カップ10によって位置決めされているガイドコ
ーン76の内部に保持されているびん口パッキン94
と、上記排気パイプ32の下端に取付けられたノズル3
8に形成されている排気口(図示せず)の高さとの距離
を所望の空寸の大きさに調整し、この位置で、上記揺動
レバー52を逆方向に回転させることにより、アジャス
トパイプ44の係合凹部46bと注液管20の係合凸部
20aとを係合させて、アジャストパイプ44と注液管
20とを軸方向に連結する。以上の操作により空寸を所
定の大きさに変更することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の充填機の空
寸調整装置では、洗浄カップ10によって、ガイドコー
ン76およびその上方のアジャストパイプ44に取付け
られているパッキン70を下方から順次支持させて上下
方向の位置決めを行ない、これらに対して充填液タンク
4、排気パイプ32および注液管20を一体的に下降さ
せることにより、空寸の調整を行なうようになってい
る。従って、剛体であるガイドコーンホルダ88の上面
90に設けられた環状凸部90aと、ゴム等の弾性体か
ら成るパッキン70とを弾接させて位置決めをしている
ので、このパッキン70の変形や経時変化等によって常
に正確な空寸量を得ることは困難であった。また、1台
の充填機に備えられている複数の充填機構6の空寸の大
きさを一致させることが困難であり、充填機構6毎にば
らつきを生じてしまうという問題もあった。
【0015】また、上記ガイドコーンホルダ88に取付
けられているガイドコーン76と下方の洗浄カップ10
との間の位置決めにおいても、ガイドコーン76の下端
部76cは剛体であり、一方、洗浄カップ10の上部内
に装着されているパッキン102はゴム等の弾性体であ
るため、上記ガイドコーンホルダ88の上部の環状凸部
90aと上方のアジャストパイプ44のパッキン70と
の間と同様に、パッキン102の圧接時の変形あるいは
経時変化等により、空寸調整作業の再現性に乏しく、し
かも、各充填機構6毎にばらつきを生ずるという問題が
あった。
【0016】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、空寸調整時における、ガイドコーン側とその上方
のアジャストパイプ側との位置決めを、剛体同士の接触
により行なわせるようにして、常に正確な空寸量を得る
ことを可能にし、また、充填機構毎のばらつきもなくす
ことができる充填機の空寸調整装置を提供することを目
的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る充填機の空
寸調整装置は、充填液を貯留する充填液タンクと、この
充填液タンクに昇降可能に支持された注液管と、この注
液管の内部に挿通されて充填液タンクに固定された排気
パイプと、排気パイプに対する注液管の上昇によって開
放される液バルブおよびエアバルブと、注液管の外周に
嵌合され、下端に取付けられたパッキンがびん台上の容
器によって押上げられることにより上昇するアジャスト
パイプと、上記注液管とアジャストパイプとを分離可能
に連結するとともに、これらの連結位置を変更可能な連
結手段と、上記アジャストパイプの外周に昇降可能に嵌
合され、下端に上昇する容器のセンタリングを行なうガ
イドコーンが取付けられたガイドパイプと、上記充填液
タンクを昇降させる昇降手段と、充填液タンクが下降す
る際に上記ガイドコーンの下降位置の位置決めを行なう
洗浄カップとを備え、上記注液管とアジャストパイプと
の連結を外して充填液タンクを下降させることにより、
ガイドコーンが取付けられたガイドパイプを介して、ア
ジャストパイプを上昇させることにより空寸の調整を行
なうものであって、さらに、上記アジャストパイプの外
面に位置決め用の突起を形成するとともに、ガイドパイ
プの内面に、このアジャストパイプの突起が下面側から
係合する突起と、アジャストパイプの突起が係合しない
部分とを形成し、空寸調整を行なう際には、ガイドパイ
プの突起をアジャストパイプの突起に干渉させて位置決
めを行なうようにしたものである。
【0018】上記充填機の空寸調整装置では、通常の充
填運転時には、連結手段によって注液管とアジャストパ
イプとを上下方向に連結し、また、アジャストパイプの
突起とガイドパイプの突起とは互いに干渉しないように
しておく。この場合には、びん台上の容器の上昇によっ
てガイドコーンが上昇し、ガイドコーンがパッキンを押
し上げることにより、アジャストパイプを上昇させ、さ
らに、このアジャストパイプと一体の注液管を上昇させ
ることにより、両バルブを開放して充填を行なう。一
方、空寸を変更する場合には、注液管とアジャストパイ
プとの連結を外して両者を相対的に昇降可能にするとと
もに、アジャストパイプの突起とガイドパイプの突起と
を干渉させ、また、洗浄カップを前進させて、ガイドコ
ーンの下方に位置させる。この場合には、充填液タンク
を下降させると、ガイドコーンは洗浄カップによって下
降位置を規制され、アジャストパイプもガイドパイプに
よって下降位置を規制される。そして、注液管および排
気パイプがアジャストパイプに対してさらに下降するこ
とにより、注液管とアジャストパイプとの相対的位置を
所定量だけ変更した後、注液管とアジャストパイプとを
再び連結する。これにより、所定の大きさの空寸を得る
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図示実施例により本発明を
説明する。図1は本発明の一実施例に係る充填機の空寸
調整装置を示す縦断面図、図2は充填機全体を示す概略
図である。なお、図9に示す従来の装置と同一または相
当する部分には同一の符号を付して説明する。この充填
機は、図示しないモータによって回転される回転テーブ
ル2と、この回転テーブル2上に設けられて一体的に回
転するとともに、図示しない昇降機構によって、回転テ
ーブル2に対して昇降可能な充填液タンク4とを備えて
いる。
【0020】充填液タンク4の外周寄りには、円周方向
等間隔で、複数の充填機構(全体として符号6で示す)
が設けられている。これら各充填機構6の直下位置に
は、上記回転テーブル2に昇降可能に支持されて容器
(図示せず)を昇降させるびん台8がそれぞれ配置され
ている。これら各びん台8とびん台8に対応する各充填
機構6とのほぼ中間の高さに充填機構6の内部を洗浄す
る際に装着される洗浄カップ10が設けられている。こ
れら各洗浄カップ10は、回転テーブル2に設けた揺動
機構12によって一斉に往復揺動されるようになってい
る。これら洗浄カップ10は、この充填機の通常の充填
運転時には、昇降するびん台8上の容器に干渉しないよ
うに、揺動機構12によって回転テーブル2の内方側に
後退され(図2の実線で示す位置)、充填機の洗浄を行
なう際には、図2の二点鎖線で示すように、回転テーブ
ル2の外周側へ前進されて各充填機構6の下方に位置す
るようになっている。
【0021】上記各充填機構6の構成について図1によ
り説明する。充填液タンク4の底面には、円筒状のハウ
ジング14が固定され、このハウジング14内に、軸受
16およびOリング18を介して注液管20が摺動自在
に嵌合している。注液管20は、ハウジング14内を摺
動する上部の大径管体22と、この管体22の下部に固
定された小径パイプ24とから成っている。上部の管体
22の下端部には外周側に拡大された環状大径部26が
形成されており、この環状大径部26の上面と上記ハウ
ジング14の外面に形成されている段部との間に介装さ
れたスプリング28によって、注液管20は常時下方へ
付勢されている。この注液管20の内部には、ブラケッ
ト30を介して充填液タンク4に固定された排気パイプ
32が挿通されており、上記注液管20の内面とこの排
気パイプ32の外面との間の空間が充填液通路34を、
そして、排気パイプ32の内部がエア通路36を構成し
ている。
【0022】排気パイプ32の下端には、この排気パイ
プ32よりも大径のノズル38が取付けられ、上記注液
管20の下部のパイプ24内に嵌合して摺動するように
なっている。ノズル38には、上記充填液通路34に連
通する注液口38aと、上記排気パイプ32内のエア通
路36に連通する排気口(図示せず)とが形成されてい
る。注液管20は、上述のようにスプリング28によっ
て常時下方へ付勢されており、その下部のパイプ24の
下端がノズル38の先端に形成された段部38bに当接
して停止している。これら注液管20の下部を構成する
パイプ24と、排気パイプ32の下端に固定されたノズ
ル38とによって、注液口38aを開閉して液体の充填
を行なう液バルブ40と、排気口を開閉するエアバルブ
42とが形成されている。従って、充填液タンク4に固
定されている排気パイプ32に対して注液管20が上昇
したときに、液バルブ40およびエアバルブ42が開放
して容器内への充填が行なわれ、排気パイプ32に対し
て注液管20が下降したときに、両バルブ40,42が
閉じて充填が停止する。
【0023】上記注液管20上部の管体22の外面に形
成されている環状大径部26の外周側にアジャストパイ
プ44が嵌合している。このアジャストパイプ44の内
面には、図3に示すように、円周方向等間隔で4個所の
係合部46と、これら各係合部46間に位置する4個所
の非係合部48とが形成されている。すなわち、アジャ
ストパイプの内周面はほぼ8等分され、係合部46と非
係合部48とが交互に形成されている。各係合部46に
は、上下に所定間隔を隔てて複数の突起46aが配置さ
れており、これら各突起46aの間の空間が係合凹部4
6bを形成している。
【0024】一方、環状大径部26の外面には、円周方
向等間隔で4個の係合凸部20aが形成されている。こ
れら注液管20側の係合凸部20aの外径は、アジャス
トパイプ44の係合部46の突起46aの内径よりも大
きく、また、アジャストパイプ44の非係合部48の内
径よりもやや小さくなっている。従って、注液管20の
係合凸部20aとアジャストパイプ44の係合部46と
の回転方向の位置を一致させて、注液管20の係合凸部
20aを、アジャストパイプ44の係合部46のいずれ
かの係合凹部46b内に嵌入させると、これら注液管2
0とアジャストパイプ44は軸方向、すなわち上下方向
に連結されて一体的に昇降する。また、注液管20とア
ジャストパイプ44とを相対的に回転させて、注液管2
0の係合凸部20aをアジャストパイプ44の非係合部
48内に位置させると、これら注液管20とアジャスト
パイプ44との連結が外れて、両者を相対的に上下動さ
せることができる。
【0025】アジャストパイプ44の上端部外周面に
は、このアジャストパイプ44を回転させるための揺動
レバー52が取付けられている。この揺動レバー52
は、アジャストパイプ44の外周面に嵌着固定されるリ
ング部54と、ほぼL字状に折曲げられた部分56とか
ら成っている。リング部54には外面に複数のロックナ
ット58が螺合されており、これらロックナット58を
締結することによりアジャストパイプ44に固定され
る。L字状の部分56とリング部54の外面とにより円
弧状の凹陥部60が形成されており、この凹陥部60
が、上記充填液タンク4の下面に鉛直に固定されたスラ
イドロッド62の外面に摺動自在に嵌合されている第1
スライダ64に係止するようになっている。上記L字状
の部分56の先端には、凹陥部60側を向けてボールプ
ランジャ66が設けられており、凹陥部60が第1スラ
イダ64の外周に係止しているときには、このボールプ
ランジャ66によって第1スライダ64を押えつけて抜
け出さないようになっている。
【0026】また、リング部54の外面には、外方へ向
けて突出したストッパ部68が形成されており、揺動レ
バー52を上記位置から回転させると、第1スライダ6
4がこのストッパ部68に当たることにより揺動レバー
52の回転が停止する。このストッパ部68に隣接し
て、第1スライダ64の移動を規制するボールプランジ
ャ69が設けられている。従って、揺動レバー52は、
上記凹陥部60内に第1スライダ64が嵌合している位
置(図4参照)と、この突出したストッパ部68によっ
て第1スライダ64が停止した位置(図5参照)との間
で往復揺動できるようになっている。この実施例では、
揺動レバー52の揺動する角度は45°であり、図4に
示す位置では、上記アジャストパイプ44の内面に形成
された係合部46と、注液管20の外面に形成された係
合凸部20aとの円周方向の位置が一致して、注液管2
0の係合凸部20aが、アジャストパイプ44のいずれ
かの係合凹部46b内に係合し、注液管20とアジャス
トパイプ44とが軸方向に連結されて一体的に昇降す
る。逆に、揺動レバー52を図4の位置から時計周り方
向に45°回転させて図5の位置に移動させたときに
は、注液管20の係合凸部20aがアジャストパイプ4
4の係合部46から円周方向の位置がずれて、非係合部
48と一致する。従って、アジャストパイプ44と注液
管20との軸方向(上下方向)の連結が外れて、これら
両者20,44を相対的に昇降させることができる。
【0027】アジャストパイプ44の下端部内には、環
状のパッキン70およびその上面側を支持する円形のプ
レート72が取付けられている。この円形プレート72
の内周面には、Oリング74が嵌着されてアジャストパ
イプ44の内部側と外部側との間の液密を保持してい
る。
【0028】アジャストパイプ44の外周側には、後に
説明するガイドコーン76を支持するガイドパイプ78
が嵌合している。このガイドパイプ78は、上部に円筒
部材80が固定され、この円筒部材80の内面が上記ア
ジャストパイプ44の外面を摺動する。ガイドパイプ7
8の上端部は、連結部材82を介して、上記ガイドロッ
ド62に昇降可能に嵌合した第2スライダ84に連結さ
れており、この第2スライダ84に案内されて昇降す
る。上記ガイドロッド62の下端部には、ストッパ86
が固定されており、第2スライダ84がこのストッパ8
6に当ることにより、ガイドパイプ78の下降限が規制
される。
【0029】ガイドパイプ78の下端部には、上昇する
容器のセンタリングを行なうガイドコーン76を備えた
ガイドコーンホルダ88が取付けられている。ガイドコ
ーンホルダ88は、ほぼ平坦な上面90とその下部の筒
状部92から成るキャップ状をしている。ガイドコーン
ホルダ88の上面90の中央部には、上記排気パイプ3
2に固定されているノズル38および注液管20の下部
のパイプ24が挿通可能な円孔が形成されている。この
円孔の上部の周囲には、環状凸部90aが形成され、円
孔の下部側には小径円筒部90bが形成されている。ガ
イドコーンホルダ88内部の小径円筒部90bの周囲に
は、環状のパッキン(この実施例では、びん口を密封す
るびん口パッキン94)が固定されている。そして、こ
のびん口パッキン94とガイドコーンホルダ88の筒状
部92の間にガイドコーン76が固定されている。ガイ
ドコーン76の内周面76aはテーパ状になっており、
このテーパ面76aによって上昇する容器のセンタリン
グを行なう。ガイドコーン76の下部76bは、ガイド
コーンホルダ88の筒状部92よりも外方へ拡大された
フランジ状になっており、さらに、その下端面76c
は、フランジ部76bよりもやや小径となっており、フ
ランジ部76bと下端面76cとの間に段部76dが形
成されている。
【0030】さらに、本実施例装置では、アジャストパ
イプ44の下端部外周面に、円周方向等間隔で4個所の
位置決め用突起96が形成されている。一方、ガイドパ
イプ78の下端部内周面には、円周方向等間隔で4個所
の位置決め用突起98が形成されている(図6参照)。
上述のようにアジャストパイプ44は揺動レバー52の
操作によって回転できるようになっており、アジャスト
パイプ44を回転させて、その外面の位置決め用突起9
6とガイドパイプ78の位置決め用突起98の円周方向
の位置を一致させると(図7に示す状態)、アジャスト
パイプ44とガイドパイプ78との間にかかる軸方向の
荷重をこれらの突起96,98によって受けることがで
き、両者44,78の位置決め用突起96、98の円周
方向の位置をずらすと(図6に示す状態)、これら突起
96,98同士が干渉しないようになっている。
【0031】アジャストパイプ44とガイドパイプ78
の両者の下端にそれぞれ形成された位置決め用突起9
6,98が、図6に示すように互いに干渉しない位置に
あるときには、上記注液管20の係合突起20aが、ア
ジャストパイプ44の上部に形成されている係合部46
と円周方向の位置が一致して、上下の突起46a間の係
合凹部46b内に係合することにより、注液管20とア
ジャストパイプ44とは軸方向に連結される。また、図
7に示すように、両者44,78の位置決め用突起9
6,98の円周方向の位置が一致して互いに干渉する位
置にあるときには、注液管20の係合突起20aがアジ
ャストパイプ40の係合部46間の非係合部48内に位
置して、注液管20とアジャストパイプ44とが相対的
に昇降できるようになる。
【0032】次に、充填機の洗浄を行なう場合に用いら
れる洗浄カップ10の構成について図8により説明す
る。この洗浄カップ10は、空寸を調整する際にも、パ
ッキン70が取付けられているアジャストパイプ44を
上記注液管20に対して上昇させるために使用される。
なお、図8の左側は、充填機構6と洗浄カップ10とに
より空寸を設定する場合を示し、右側の上部は、この充
填機構6による充填時、右側の下部は、フリーの状態の
洗浄カップ10を示す。この洗浄カップ10は、全体と
して上部が開口した有底円筒状をしたカップ状の部材1
00を備えており、その上部の開口部内に環状のシール
パッキン102が収容されている。カップ状部材100
の上部外面側には大径部100aが形成され、また、そ
の内面側には、上部から下部へ向けて順次内径が小さく
なる円形の孔が形成されており(上部から順に第1の孔
100b、第2の孔100c、第3の孔100dと呼
ぶ)、これらの各円孔100b,100c,100dの
間に複数の段部が形成されている。
【0033】内面側の最も上部に形成されている第1の
孔100b内に環状のシールパッキン102が軸方向
(図の上下方向)に移動可能に収容されている。このシ
ールパッキン102の下方には、支持筒体104が配置
されてシールパッキン102の下面側を支持している。
この支持筒体104は、シールパッキン102の下面側
を支持する平板部106と、第3の孔100d内に摺動
自在に嵌合された円筒部108とを有している。支持筒
体104は、第1の孔100bと第2の孔100cとの
間の段部と、上記平板部106の下面側との間に弾装さ
れたスプリング110によって常時上方へ付勢されてい
る。支持筒体104の平板部106には、その上面側か
ら切り欠かれた凹部106aが設けられており、この凹
部106a内に、上記大径部100aの外面側から半径
方向を向けて螺合されたボルト112の先端が係合し、
この凹部106aの深さとボルト112の外径との差だ
け、支持筒体104およびシールパッキン102が上下
動できるようになっている。すなわち、スプリング11
0によって上方へ付勢されている支持筒体104は、そ
の平板部106に形成された凹部106aの底面が、ボ
ルト112の先端が当接することにより上昇限が規制さ
れている。
【0034】また、カップ状部材100の上端開口部に
は、内向きのフランジ114が形成されており、上記支
持筒体104が上昇限に停止しているときには、上記シ
ールパッキン102の上面がこの内向きフランジ114
に弾接している。なお、カップ状部材100の上端に形
成されている内向きフランジ114の厚さは、上記ガイ
ドコーン76のフランジ部76bの下面と下端面76c
との間の距離よりも小さくなっている。
【0035】以上の構成に係る充填機の空寸調整装置の
作動について説明する。通常の充填運転を行なう場合に
は、アジャストパイプ44の上端に取付けられている揺
動レバー52のL字状部56をガイドロッド62の方向
へ回転させて、図4に示すように、凹陥部60を第1ス
ライダ64に嵌合させておく。揺動レバー52およびア
ジャストパイプ44をこの位置にセットしておくと、上
記注液管20の外周面に形成されている係合突起20a
が、アジャストパイプ44の上部内面に形成されている
係合部46と回転方向の位置が一致して、上下の突起4
6a間の係合凹部46bに係合している。また、アジャ
ストパイプ44の下端部外面に形成されている位置決め
用突起96は、ガイドパイプ78の下端部内面に形成さ
れている位置決め用突起98と、回転方向の位置が異な
って互いに干渉しない状態にある(図6の状態)。
【0036】そして、充填運転時に、容器を載せたびん
台8が上昇してくるまでは、充填機構6の最も外側のガ
イドパイプ78およびこれと一体のガイドコーン76
は、自重により下降し、第2スライダ84がガイドロッ
ド62の下端のストッパ86に当って停止している。ま
た、連結されている注液管20とアジャストパイプ44
は、スプリング28によって下方へ付勢され、注液管2
0下部のパイプ24の先端が、排気パイプ32の下端に
固定されているノズル38の外面の段部38bに当って
停止している(図1に示す状態)。
【0037】図1の状態から容器を載せたびん台8が上
昇してくると、先ず、容器の上端の口部がガイドコーン
76にセンタリングされ、上昇とともに、ガイドコーン
ホルダ88内のびん口パッキン94に当接してガイドコ
ーン76およびガイドパイプ78を押し上げる。びん台
8の上昇に伴って、ガイドコーン76が上昇すると、ガ
イドコーンホルダ88の上面90に形成されている環状
凸部90aが上方のアジャストパイプ44の下端に取付
けられているパッキン70の下面に弾接する(図8の右
側の状態)。その後、びん台8がさらに上昇することに
よって、ガイドコーン76とともにアジャストパイプ4
4のパッキン70を押し上げると、アジャストパイプ4
4と連結されている注液管20が一体的に上昇する。す
ると、注液管20の下部のパイプ24が、充填液タンク
4に固定されている排気パイプ32に対して上昇し、排
気パイプ32の下端のノズル38に形成されている注液
口38a(液バルブ40)および排気口(エアバルブ4
2)を開放する。
【0038】液バルブ40およびエアバルブ42が開放
すると、充填液タンク4内の液体が、充填液通路34を
通って容器内に流入するとともに、容器内のエアは、排
気通路36から充填液タンク4の上部に排出される。な
お、排気パイプ32の上端には上記公報(実開平3−4
3500号)に記載された従来の充填機と同様の負圧発
生弁を設けてあり、充填開始時に排気パイプ32内に残
留している液体を排出して速やかに充填を行なえるよう
になっている。
【0039】容器内への充填が進み、ノズル38の排気
口の高さまで液体が充填されると、その液体は排気口内
に入って排気パイプ32内を上昇し、排気パイプ32内
の液面が充填液タンク4の液面の高さに一致したときに
容器内への充填液の流入が停止する。その後、びん台8
が下降し、容器の口部によって押し上げられていたガイ
ドコーン76およびアジャストパイプ44のパッキン7
0がともに下降する。アジャストパイプ44の下降によ
って注液管20が一体的に下降し、注液管20の下部の
パイプ24がノズル38の注液口38aおよび排気口を
閉じて充填が終了する。従って、上記ガイドコーン76
の内部側に配置された口パッキン94の下面の高さ、す
なわち、容器の口部の高さと、充填時に容器内に挿入さ
れているノズル38に形成された排気口の上端部の高さ
によって、容器内の空寸の大きさが決定する。
【0040】上記充填機において、空寸を変更する場合
には、アジャストパイプ44の上端に取付けられている
揺動レバー52を、図4の位置から時計周り方向へ45
°回転させて図5に示す状態にする。揺動レバー52を
この位置まで回転させると、アジャストパイプ44も一
体的に回転し、注液管20の係合突起20aが、アジャ
ストパイプ44の係合部46の間に位置する非係合部4
8内に移動する。この状態では、注液管20とアジャス
トパイプ44とを相対的に昇降させることができる。ま
た、揺動レバー52の上記回転により、アジャストパイ
プ44の下端外面に形成されている位置決め用突起96
は、ガイドパイプ78の内面に形成されている位置決め
用突起98と回転方向の位置が一致して、上下に干渉す
る状態になる(図7参照)。ガイドパイプ78は下方か
ら押し上げる力が作用していない状態では、自重により
下降して第2スライダ84がガイドロッド62の下端の
ストッパ86に当たることにより停止している。そし
て、上記のようにアジャストパイプ44を回転させてア
ジャストパイプ44と注液パイプ20との係合を外した
ときには、アジャストパイプ44も下降してその下端の
位置決め用突起96がガイドパイプ78の位置決め用突
起98上に当って停止する。
【0041】以上の状態にした後、洗浄カップ10の揺
動機構12によって各洗浄カップ10を回転テーブル2
の外方へ向けて揺動させて、各充填機構6の直下に位置
させる。次に、図示しない昇降機構を作動させて充填液
タンク4を下降させる。充填液タンク4を下降させる
と、当初は、充填液タンク4に固定されている排気パイ
プ32およびスプリング28によって下方へ付勢されて
いる注液管20が下降するとともに、アジャストパイプ
44およびガイドパイプ78等も一体的に下降する。
【0042】上記充填液タンク4とともに下降してくる
部分のうち最も下方に位置しているガイドコーン76
が、下方の洗浄カップ10内に収容されているシールパ
ッキン102に当接する。先ず最初に、ガイドコーン7
6の下端面76cがシールパッキン102の上面に当
る。さらに充填液タンク4が下降することにより、シー
ルパッキン102は、支持筒体104とともにスプリン
グ110に抗して押し下げられる。そして、ガイドコー
ン76のフランジ部76b下面が洗浄カップ10の内向
きフランジ114の上面に接すると、ガイドコーン76
およびガイドパイプ78のそれ以上の下降が規制され
る。ガイドパイプ78の下降が停止すると、上述のよう
に、アジャストパイプ44の下端の位置決め用突起96
がガイドパイプ78の位置決め用突起98上に当ってい
るので、アジャストパイプ44の下降も停止される。
【0043】さらに、充填液タンク4が下降を続ける
と、上記のようにガイドコーン76およびガイドパイプ
78は洗浄カップ10により下降を規制され、また、ア
ジャストパイプ44も、その位置決め用凸部96がガイ
ドパイプ78の位置決め用凸部98に当って下降が規制
されているのに対し、充填液タンク4に固定されている
排気パイプ32と注液管20とは下降を続ける。下降が
規制されて停止しているガイドコーン76内のびん口パ
ッキン94の下面の高さと、下降している排気パイプ3
2の下端のノズル38に形成されている排気口(図示せ
ず)との距離が、設定された空寸の大きさになったとき
に充填液タンク4の下降を停止させる。以上の操作によ
り所定の大きさの空寸を設定した後、揺動レバー52を
図5の位置から反時計周り方向へ45度回転させ、リン
グ部54とL字状部56との間の凹陥部60をガイドロ
ッド62のスライダ64に嵌合させる。その結果、注液
管20の係合凸部20aは、アジャストパイプ44の内
面に形成されている上下複数の係合凹部46bのうちの
所定の高さの凹部46b内に係合して、注液管20とア
ジャストパイプ44とを軸方向に連結する。また、アジ
ャストパイプ44の上記回転によって、その下端部外面
に形成されている位置決め用突起96がガイドパイプ7
8の下端部内面に形成されている位置決め用突起98と
干渉しない位置に移動される(図6参照)。以上の状態
にして容器内への充填を行なうと、新たに設定された大
きさの空寸値を得ることができる。
【0044】なお、空寸設定時には、アジャストパイプ
44の位置決め用突起96とガイドパイプ78の位置決
め用突起98とを干渉させ、充填時には、上記両突起9
6,98を干渉させないようにして、ガイドコーンホル
ダ88の上面90に形成されている環状凸部90aをア
ジャストパイプ44の下端に取付けられているパッキン
70に弾接させて、アジャストパイプ44および注液管
20を上昇させるようになっているので、空寸設定時に
おけるびん口パッキン94の下面の高さと充填時におけ
るびん口パッキン94の下面の高さとの差L1 を考慮し
て空寸値を設定することはいうまでもない。
【0045】以上述べたように、空寸調整を行なう際
に、従来はガイドコーンホルダ88の上面に形成された
環状凸部90aを、アジャストパイプ44の下端に取付
けられているゴム等の弾性体から成るパッキン70の下
面に弾接させることにより位置決めを行なっていたが、
上記実施例では、アジャストパイプ44の下端外面に形
成された位置決め用突起96と、ガイドパイプ78の内
面に形成された位置決め用突起98との上下の位置を一
致させて、これら両突起96,98を突き当てることに
より位置決めをするようにしたので、剛体同士の接触で
あり押圧しても変形することがなく、また、経時変化を
起すこともないので、常に正確な空寸値を得ることがで
き、しかも、各充填機構6毎に空寸値にばらつきを生ず
ることもない。
【0046】また、洗浄カップ10とガイドコーン76
との間も、従来は、ガイドコーン76の下端面76cと
洗浄カップ10内のゴム等の弾性体パッキン102とに
より位置決めをしていたが、本実施例では、ガイドコー
ン76の下面(フランジ部76bの下面)と剛体である
洗浄カップ10の上端面(内向きフランジ114の上
面)とを当接させて位置決めをしているので、ゴム等の
弾性体から成るパッキン102が変形することによる空
寸値の誤差や、充填機構毎のばらつきの発生を防止する
ことができる。
【0047】なお、上記実施例では、注液管20の係合
凸部20aとアジャストパイプ44の係合凹部46b、
および、アジャストパイプ44の位置決め用突起96と
ガイドパイプ78の位置決め用突起98は、それぞれ円
周方向等間隔で4個所に設けられているが、4個所に限
らず、3個所あるいは6個所等その他の数であっても良
い。いずれにしても、係合凹部と係合凸部とが係合して
いるときには、位置決め用突起同士は干渉しない位置に
あり、係合凹部と係合凸部との係合を解除したとき、す
なわち、空寸の変更を行なうときには、位置決め用突起
を上下に突き当てて位置決めを行なえるものであれば良
い。また、このときには、円周上に配置された係合部等
の数に応じて揺動レバーの回転角度を変えれば良い。例
えば、各3個所の場合には、揺動レバーを60°往復揺
動させ、各6個所の場合には、30°回転させる。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、充填
液を貯留する充填液タンクと、この充填液タンクに昇降
可能に支持された注液管と、この注液管の内部に挿通さ
れて充填液タンクに固定された排気パイプと、排気パイ
プに対する注液管の上昇によって開放される液バルブお
よびエアバルブと、注液管の外周に嵌合され、下端に取
付けられたパッキンがびん台上の容器によって押上げら
れることにより上昇するアジャストパイプと、上記注液
管とこのアジャストパイプとを上下方向に連結するとと
もに、これらの連結を一旦解除してその位置を変更する
ことができる連結手段と、上記アジャストパイプの外周
に昇降可能に嵌合され、下端に上昇する容器のセンタリ
ングを行なうガイドコーンが取付けられたガイドパイプ
と、上記充填液タンクを昇降させる昇降手段と、充填液
タンクが下降する際に上記ガイドコーンの下降位置の位
置決めを行なう洗浄カップとを備え、上記注液管とアジ
ャストパイプとの連結を解除して相対的に昇降可能な状
態にして、充填液タンクを下降させることにより、ガイ
ドコーンが取付けられたガイドパイプを介して、アジャ
ストパイプを、注液管に対して上昇させることにより空
寸の調整を行なう充填機の空寸調整装置において、上記
アジャストパイプの外面に位置決め用の突起を形成する
とともに、ガイドパイプの内面に、このアジャストパイ
プの突起が下面側から係合する突起と、アジャストパイ
プの突起が係合しない部分とを形成し、空寸調整を行な
う際には、ガイドパイプの突起をアジャストパイプの突
起に干渉させて位置決めを行なうようにしたことによ
り、上下方向の位置決めに弾性体のパッキンを介在させ
ることがないので、正確な空寸調整を行なうことがで
き、また、空寸調整作業の再現性が確保される。しか
も、複数の充填機構を備えた充填機において、各充填機
構毎の空寸値のばらつきをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る充填機の空寸調整装置
の縦断面図である。
【図2】上記充填機の全体を簡略化して示す縦断面図で
ある。
【図3】注液管とアジャストパイプとの連結部を上下に
分離して示す斜視図である。
【図4】アジャストパイプを回転させる揺動レバーを示
す横断面図である。
【図5】上記揺動レバーの回転時を示す横断面図であ
る。
【図6】アジャストパイプとガイドロッドとの位置決め
部を示す横断面図である。
【図7】上記位置決め部の回転時を示す横断面図であ
る。
【図8】上記空寸調整装置を備えた充填機構の空寸設定
時と充填時を示す縦断面図である。
【図9】充填機の空寸調整装置の縦断面図である。
【符号の説明】
4 充填液タンク 10 洗浄カップ 20 注液管 20a 係合凸部(連結手段) 22 注液管上部の管体 24 注液管下部のパイプ 32 排気パイプ 40 液バルブ 42 エアバルブ 44 アジャストパイプ 70 アジャストパイプのパッキン 46b 係合凹部(連結手段) 76 ガイドコーン 78 ガイドパイプ 96 アジャストパイプの位置決め用突起 98 ガイドパイプの位置決め用突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填液を貯留する充填液タンクと、この
    充填液タンクに昇降可能に支持された注液管と、この注
    液管の内部に挿通されて充填液タンクに固定された排気
    パイプと、排気パイプに対する注液管の上昇によって開
    放される液バルブおよびエアバルブと、注液管の外周に
    嵌合され、下端に取付けられたパッキンがびん台上の容
    器によって押上げられることにより上昇するアジャスト
    パイプと、上記注液管とアジャストパイプとを連結する
    とともに、これらの連結位置を変更可能な連結手段と、
    上記アジャストパイプの外周に昇降可能に嵌合され、下
    端に上昇する容器のセンタリングを行なうガイドコーン
    が取付けられたガイドパイプと、上記充填液タンクを昇
    降させる昇降手段と、空寸調整を行なう際に上記ガイド
    コーンの下降位置の位置決めを行なう洗浄カップとを備
    え、上記注液管とアジャストパイプとの連結を外して充
    填液タンクを下降させることにより、ガイドコーンが取
    付けられたガイドパイプを介して、アジャストパイプを
    上昇させて空寸の調整を行なう充填機の空寸調整装置に
    おいて、上記アジャストパイプの外面に位置決め用の突
    起を形成するとともに、ガイドパイプの内面に、アジャ
    ストパイプの突起が下面側から係合する突起と、係合し
    ない部分とを形成し、空寸調整を行なう際には、ガイド
    パイプの突起をアジャストパイプの突起に干渉させて位
    置決めを行なうことを特徴とする充填機の空寸調整装
    置。
  2. 【請求項2】 上記洗浄カップは、有底筒状の部材と、
    この有底筒状の部材の開口部内に昇降可能に収容された
    弾性体のパッキンとを備え、充填液タンクを下降させて
    空寸の調整を行なう際に、下降するガイドコーンを上記
    有底筒状部材によって位置決めを行なうことを特徴とす
    る請求項1に記載の充填機の空寸調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103964359A (zh) * 2014-04-22 2014-08-06 楚天科技股份有限公司 灌轧一体机
CN114684767A (zh) * 2022-04-21 2022-07-01 深圳市艾普生物科技有限公司 一种批量注油装置

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