JP3238182B2 - 充填バルブ - Google Patents

充填バルブ

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JP3238182B2
JP3238182B2 JP02256192A JP2256192A JP3238182B2 JP 3238182 B2 JP3238182 B2 JP 3238182B2 JP 02256192 A JP02256192 A JP 02256192A JP 2256192 A JP2256192 A JP 2256192A JP 3238182 B2 JP3238182 B2 JP 3238182B2
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を容器に充填する
充填装置の充填バルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本件出願人が既に提案した容器充填装置
を図6により説明すると、図6は、載置台(図示せず)
上の容器に対して環状に配設されている複数の充填装置
1の断面図である。132が環状の液体充填槽で、同液
体充填槽132の下部には、中空のハウジング101が
ボルト(図示せず)により固定されている。同ハウジン
グ101の中央部には、排出路157を形成したベント
チューブ156があり、同ベントチューブ156の上端
開口部が上方に突出して、充填液槽132の気相部に開
口し、同ベントチューブ156の下端開口部が喇叭状に
形成されて、この部分に後述する液体弁144が当接す
る。
【0003】104が中空のバルブボディで、同バルブ
ボディ104は、上記ハウジング101と同軸で、同ハ
ウジング101に対して気密を保持して摺動可能に嵌挿
されて、同バルブボディ104の下部には、フランジ1
09が形成されている。同バルブボディ104は、ベン
トチューブ156に固定されて、同ベントチューブ15
6に一体である。そして同バルブボディ104の頂部に
は、上記ハウジング101を介して充填液槽132の液
を導入する充填液通路105が設けられ、バルブボディ
104とベントチューブ156との間には、充填液流通
路110が形成されている。
【0004】また後述するが、ハウジング101に対し
てバルブボディ104を上下動させるために、バルブボ
ディ104が長孔部355に摺動自在に係合するピン軸
136を介して一対の腕部材350に連結されている。
144が中空の液体弁で、同液体弁144は、バルブボ
ディ104に対して気密を保持して摺動可能に嵌挿され
て、同バルブボディ104に形成したフランジ109と
の間に弾性体108が介装されている。また同液体弁1
44の外周部には、ベル140が固定され、同ベル14
0には、容器に容易に嵌合できるように下端から内方か
って狭くなる位置決めテーパ面137が形成されてい
る。
【0005】この位置決めテーパ面137の内方端部に
は、容器の充填入味深さを調節するシート139及び容
易に対するシール部材139が液体弁144の外周面に
対して摺動可能に取付けられいてる。容器134は、ハ
ウジング101に対して固定された水平の載置台(図示
せず)上に載せられて、充填機本体に対して中心を合わ
せた位置に半円形状に設けられた案内部により拘束され
ている。
【0006】次に図7(図6の矢視AーA線に沿う横断
平面図)によりバルブボディ104の上下動機構を説明
する。バルブボディ104の中央外側面部には、ハウジ
ング101に対してバルブボディ104を上下動させる
ためのピン軸136が設けられている。このピン軸13
6は、腕部材350の長孔部355に対して摺動自在に
係合している。
【0007】そして上記アーム部材350の一端部に
は、ローラ351が、同アーム部材350の他端部に
は、ピン352が、それぞれ取付けられている。このピ
ン352は、充填液槽132の下面にボルトにより固定
された支持腕353により回転可能に支持されている。
なおピン軸136には、バルブボディ104の回転を停
止させるための回転止め板137が嵌合されている。
【0008】上記アーム部材350の長孔355と上記
ピン352との間の位置には、アーム部材350を付勢
する弾性体354がアーム部材350と支持腕353と
の間に介装され、弾性体354の下端部が座金357に
よりアーム部材350により支持されている。また上記
アーム部材350の長孔部355と上記ローラ351と
の間の位置には、ハウジング101から垂設したガイド
361があり、このガイド361の下端部には、アーム
部材350の下降位置を制限するストツパ部材363が
設けられている。また360が上記ローラ351に当接
してアーム部材350を介してバルブボディ104を上
下動させるコントロールカムである。
【0009】次に前記充填装置1の作用を図8〜図11
により説明する。図8は、回転する充填装置1の充填工
程を説明しており、容器134が一定の高さを保持して
送られて、矢印Bに示す方向で充填が行われる。図8の
部は、充填工程が終了して、バルブボディ104及び
ベントチューブ156が上昇しようとしている状態を示
しており、ローラ351がコントロールカム360に沿
い転動して、バルブボディ104が上方に移動する。図
8の部は、バルブボディ104が上昇しきって、容器
134が排出される状態を示している。図8の部は、
充填装置1の外部から供給されてきた容器134の充填
開始前の状態を示しており、バルブボディ104がコン
トロールカム360及びローラ351により制御されな
がら下方に移動する。
【0010】図9は、上記部の工程に対応している。
即ち、図9は、図示を省略したアーム部材350が上昇
しきっていて、同アーム部材350に連結しているバル
ブボディ104も同様に上昇しきっている状態を示して
いる。一方、液体弁144は、弾性体108の弾発力に
より下方向に付勢され、ベントチューブ156の端部に
当接して、所謂開閉バルブの閉状態に保持される。その
ため、充填液が流出しない。
【0011】図10は、上記部の工程を経て部の工
程になり、アーム部材350が下方向に付勢されて、容
器134がベル140内のシール部材138に当接した
瞬間を示している。この状態から、アーム部材350が
さらに下降すると、アーム部材350に連結しているバ
ルブボディ104及び同バルブボディ104に一体のベ
ントチューブ156が下方向に移動する。
【0012】一方、液体弁144は、容器134により
シール部材138を介して下方向への移動が停止させら
れているため、ベントチューブ156の端部と液体弁1
44との間に隙間180が生じて、開閉バルブが閉の状
態になる。またアーム部材350の下降は、バルブボデ
ィ104の下端部が液体弁144の突部に当接した状態
で停止して、図11の状態になる。なおアーム部材35
0の下降がストツパ部材363に当接した状態で停止し
て、図11の状態になる。
【0013】このとき、充填液槽132内の充填液がハ
ウジング101内→充填液通路105→充填液流通路1
10→容器134内に流入する。一方、容器134内の
空気がベントチューブ157に形成した排出路157か
ら充填液槽132の気相部へ排出されて、容器134に
所定量の液体が充填される。なお容器134の入味深さ
は、液体弁144の下端位置と容器134の上端位置と
により決まる。そのため、入味深さの調整はシート13
9の厚みにより行う。
【0014】充填が完了したときの状態は、図8の部
に対応し、この状態から、アーム部材350は、コント
ロールカム360及びローラ351により、上昇させら
れる。そのため、バルブボディ104及び同バルブボデ
ィ104に連結しているベントチューブ156も同様に
上昇し、ベトチューブ156の端部が液体弁144に当
接し、開閉バルブが閉の状態になって、充填液の流出が
阻止され、次いでシール部材138が容器134から離
脱する瞬間の状態(図10参照)を経て図8の部の状
態、即ち、図9の状態になる。
【0015】この状態では、弾性体108の弾発力によ
り液体弁144が下方向に移動して、同液体弁144が
ベントチューブ156の端部に当接して、開閉バルブの
閉の状態に保持される。なお容器134が存在しない場
合には、アーム部材350が下方向に付勢されて、スト
ツパ部材363に当接している状態でも、弾性体108
の弾発力により液体弁144が下方向に付勢され、ベン
トチューブ156の下端部に押し当てられて、その接状
態に保持されるため、開閉バルブは、開状態になること
がなくて、所謂容器なしの状態で充填液が流出すること
がない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記図6〜図11に示
す従来の充填装置では、液体弁144を下方向に付勢し
て、ベントチューブ156の下端部に押し当ててて、そ
の接状態に保持する弾性体108に2つの圧縮ばねを使
用しており、製作コスト及びメンテナンスコストを嵩ま
せる。
【0017】また入味高さを変更するためには、各充填
バルブ毎にシートの厚さを変更する必要があって、多数
の充填バルブを具える充填装置では、入味高さの変更に
多くの時間を要する。また充填バルブの液通路洗浄時、
充填バルブを開くのに容器を必要として、容器の供給、
容器の排出を行わなければならず、これに時間を要し
て、洗浄時間を長くするという問題があった。
【0018】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、製作コスト及びメンテナ
ンスコストを低減できる。また入味高さの変更及び充填
バルブの液通路洗浄を迅速に行うことができる充填バル
ブを提供しようとする点にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、充填液を貯留する充填液槽2と、同充
填液槽2に設けた案内筒3と、同案内筒3内に液漏れな
く昇降可能に嵌挿し且つ充填液槽2内に開口した液導入
口17と上下方向に貫通した液通路18とを有するバル
ブボディ4と、同バルブボディ4の液通路18内に同心
状に嵌挿して同バルブボディ4に固定し且つ上端部に空
気抜き孔7を有するベントチューブ6と、上記バルブボ
ディ4の下端外周部に液漏れなく昇降可能に嵌挿し且つ
下面に容器5の口部密閉用シール部材12を有するベル
11と、同ベル11に設けた液体弁10と、同ベル11
を介して同液体弁10を上記ベントチューブ6の茸弁6
a方向に付勢し同液体弁10を同茸弁6aに着座させて
上記液通路18を閉じる弾性体8とを具え、バルブボデ
ィ4を下降させて、容器5の口部密閉用シール部材12
を容器5の口部に圧接させ、液通路18を開いて、充填
液を容器5へ充填し、それとは逆にバルブボディ4を上
昇させ、液通路18を閉じて、容器5を充填機外へ排出
させる充填バルブにおいて、前記バルブボディ4の下降
位置を決めるバルブボディストツパ3cと、前記容器5
の口部密閉用シール部材12を容器5の口部に圧接させ
た後にバルブボディ4を上記バルブボディストツパ3c
より決まる位置まで押し下げる押し下げ機構をもつ充填
バルブ昇降装置29とを具え 前記ベル11と液体弁1
0とを分離し、ベル11の下降位置を規制するベルスト
ツパ10bを液体弁10に設け、同液体弁10をベル1
1に対して液漏れなく昇降可能に嵌挿し、ベル11と液
体弁10との間の摺動抵抗を液体弁10の自重よりも大
きく設定し、前記充填バルブ昇降装置29によって下降
されるバルブボディ4に、前記液体弁10に係合してこ
の液体弁10を前記容器5の口部に圧接されたベル11
に対して摺動させながら押し下げる液体弁ストツパ4b
を設け、充填液槽2を充填液槽昇降装置35により昇降
可能に支持している。
【0020】
【0021】また本発明は前記充填バルブにおいて、バ
ルブストツパ43を可動式とし、同バルブストツパ43
を充填液槽2の方向に付勢する第2ばね44を充填液槽
2側の部材に設け、同バルブストツパ43の上昇を止め
る充填工程下限位置決定用ストツパ45を充填液槽2側
の部材に設け、ベル下降停止ストツパ47を充填液槽2
側の部材に設け、上記第2ばね44の弾性力を弾性体8
の弾性力と可動部の重量を加えた力よりも大きく設定し
ている。
【0022】
【作用】本発明の充填バルブは前記のように構成されて
おり、請求項1の充填バルブでは、次の作用が行われ
る。まず、バルブボディ4を上昇させ、液体弁10とベ
ル11とを上昇させて、充填バルブの直下に置かれてい
る容器載置台との間に空間部を形成して、ここに容器5
を送り込む。この状態にて、下カム22と弾性体8との
作用により、バルブボディ4を下降させると、バルブボ
ディ4とともに液体弁10とベル11とが下降され、ベ
ル11の内側に取付けたシール部材12が容器5の口部
に当てられて、同口部がシールされる。次いで充填バル
ブ昇降装置29の上カム23を作用させて、バルブボデ
ィ4をさらに下降させる。このようにすると、バルブボ
ディ4とともにベントチューブ6が下降されて液通路1
8が開かれ、さらに、バルブボディ4を下降させると、
バルブボディ4の液体弁ストツパ4bによって、ベル1
1に液漏れなく昇降可能に嵌挿された液体弁10が入味
高さまで押し下げられ、その後、バルブボディ4は、バ
ルブボディストツパ3cに当接して止まる。これによ
り、容器5内には、開かれた液通路18から充填液が充
填される。充填液の液面が入味高さまで下降された液体
弁10に到達すると、液通路18から容器5内へ送り込
まれていた充填液がベントチューブ6の空気抜き孔7を
上昇して、液充填槽2内の液面レベルに達し、容器5内
へ充填液が液体弁10の下端高さである入味高さまで充
填されて完了する。ここで、容器5内に充填される充填
液の入味量によって決まる液面高さは、容器5から充填
液があふれ出さないように、容器5の口部から若干下げ
られた位置とされるのが一般的である。つまり、ベル1
1のシール部材12が容器5の口部に当てられた後に、
液体弁10をバルブボディ4に固定されたベントチュー
ブ6とともに下降させて容器5内に挿入させることによ
り、液体弁10の下端位置にて決まる入味量の位置を容
器5の口部から若干下がった所定位置とされる。次い
で、下カム22によりバルブボディ4を上昇させると、
バルブボディ4とともにベントチューブ6が上昇され、
ベントチューブ6の茸弁6aが液体弁10 に着座して液
通路18が閉鎖され、液体弁10がベントチューブ6に
よって上昇される。さらに、液体弁10のベルストツパ
10bがベル11に係合し、ベル11が上昇されて容器
5から離される。その後、充填液が入味高さまで充填さ
れた容器5が充填機から排出される。ここで、前述のよ
うに、充填後の容器5への入味量は、容器5に対して挿
入された液体弁10の下端の位置(液体弁10の下端部
の容器5に対する挿入量)により決まる。したがって、
充填液槽昇降装置35を昇降させることにより、バルブ
ボディ4の昇降位置が昇降され、これにより、バルブボ
ディ4の液体弁ストツパ4bによって押し下げられる液
体弁10下端位置が昇降され、この液体弁10の下端位
置によって決まる容器5への充填液の入味高さが変えら
れる。
【0023】請求項2の充填バルブでは、上記と同様の
作用を行う一方、洗浄時には、洗浄用上側カム48等に
より、バルブボディ4を下方に強制的に押し下げ、先ず
ベル11をベル下降停止ストツパ47に当接させて、ベ
ル11の下降を止め、バルブボディ4に一体のベントチ
ューブ6をさらに下降させ、充填液通路9を開いて、洗
浄を可能にする。
【0024】
【実施例】
(第1実施例)次に本発明の充填バルブを図1〜図3に
示す第1実施例により説明する。本充填バルブは、多数
の充填バルブが環状の充填液槽2の底部の同心円上に等
ピツチに配設されて、円周上を周りながら充填を行う充
填機に適用される。図1は、この充填バルブの縦断側面
図を示しており、充填バルブの下方には、同充填バルブ
とともに回る容器載置台(図示せず)があり、この容器
載置台上には、図2に示すように容器5が載置されてい
る。
【0025】図1に示す充填液槽2の底部には、案内筒
3が貫通状態に取付けられ、同案内筒3内には、バルブ
ボディ4が上下動可能に嵌挿されて、案内筒3の内周面
には、シール13が取付けられて、案内筒3とバルブボ
ディ4との間からの液漏洩が防止されるようになってい
る。上記バルブボディ4の上端部には、ベントチューブ
6が固定され、同ベントチューブ6の上端部には、充填
液槽2の気相部に開口する空気抜き孔7が設けられてい
る。また同バルブボディ4の上端部には、液導入口40
が設けられ、同バルブボディ4の上下中間部には、液導
入口17が設けられて、同バルブボディ4と上記ベント
チューブ6との間には、充填液通路18が形成されてい
る。
【0026】4aが上記バルブボディ4の下部に形成し
たフランジ部で、同フランジ部4aにカムフォロワ21
が取付けられ、同カムフォロワ21の軸が案内筒3の長
孔3bにガイドされて、長孔3bの範囲を上下方向に移
動可能であり、この長孔3b及びカムフォロワ21の軸
は、バルブボディ4の水平方向への周り止めになってい
る。またこの長孔3bの下端部がバルブボディ4の下限
位置を決めるバルブボデイストツパ3cになっている。
【0027】上記ベントチューブ6の下端部は、茸弁6
aを形成している。また上記バルブボディ4の下端部外
周面には、ベル11が嵌挿されており、このベル11
も、同ベル11に取付けたOリング14により、バルブ
ボディ4とベル11との間が液体密にシールされてい
る。また同ベル11と案内筒3の下端部3aとの間に
は、弾性体(圧縮ばね)8が介装されて、ベル11が常
時下方向に付勢されている。
【0028】このベル11は、開口部内側にテーパ面1
1aが形成されている。このテーパ面11aは、容器5
を充填位置にセンタリングさせ、このベル11内に設け
たシール部材12は、容器5の口部に圧接して、容器5
の口部をシールする役目を持っている。また同ベル11
の内周面には、液体弁10が嵌挿されている。この液体
弁10も、ベル11に取付けたOリング15により、ベ
ル11と液体弁10との間が液体密にシールされてい
る。このOリング15には、液体弁10の重さや周辺か
らの振動により、液体弁10が下降しないように、摩擦
抵抗の大きなものを使用する。
【0029】容器5が上記シール部材12に当接してい
ないときには、弾性体(圧縮ばね)8により下方向に付
勢されているベル11が、液体弁10に設けたベルスト
ツパ10bに当接し、液体弁10を茸弁6aに押し付け
るため、充填液通路9は、閉じている。29が充填バル
ブ昇降装置(容器5の口部密閉用シール部材12を容器
5の口部に圧接させた後にバルブボディ4をバルブボデ
ィストツパ3cより決まる位置まで押し下げる押し下げ
機構をもつ充填バルブ昇降装置)である。
【0030】次にこの充填バルブ昇降装置29を説明す
ると、22が固定フレーム(図示せず)に支持した下カ
ムで、同下カム22は、カムフォロワ21を介してバル
ブボディ4を下から支持して、上下動させる。また23
が上カム、24が同上カム23にナツト27及びロツク
ナツト28を介して取付けた支持ボルト、25が固定の
支持台、26が同支持台25と上カム23との間に介装
した圧縮ばねで、ナツト27及びロツクナツト28によ
り、上カム23の上下位置が調整されるようになってい
る。
【0031】この上カム23は、容器5がベル11のシ
ール部材12に当接した後、カムフォロワ21を介して
バルブボディ4を押し下げて、充填液通路9を開く作用
をする。一方、弾性体(圧縮ばね)26は、上カム23
を介してバルブボディ4を下限位置以下に下げるように
セットしておき、バルブボディ4が下降して、カムフォ
ロワ21の軸が長孔3bのバルブボデイストツパ3cに
当接したとき、上カム23を逃がすために設けられてい
る。
【0032】また容器5がないときには、ベル11は、
弾性体(圧縮ばね)8により下方向に付勢されながら、
液体弁10、ベントチューブ6と一体になって、昇降す
るため、上カム23がカムフォロワ21に接触しても、
充填液通路9の閉状態を維持したままにする。図3は、
容器5内の液面を調整するために設けた充填液槽昇降装
置35を示している。充填液槽2は、強固な支持機構
(図示せず)により、充填機の回転フレーム30上に上
下方向の移動だけを可能に支持されている。即ち、2a
が充填液槽2の部材で、同部材2aの同心円上の等ピツ
チ位置に複数の調整ねじ軸31の上端部31aがねじ込
み、固定されている。31bが同調整ねじ軸31の下端
部に設けたねじ部で、同ねじ部31bが、上記充填液槽
2と一緒に回る回転フレーム30の軸孔内に嵌挿され、
同ねじ部31bにスプロケツト付きナツト32が螺合
し、同ナツト32に設けたスプロケツト32aと、他の
複数の調整ねじ軸31に螺合したナツト32のスプロケ
ツト32aとが、無端状チエーンにより連結されてお
り、1つのナツト32を回転させてやれば、複数のナツ
ト32が同一方向に回転し、複数の調整ねじ軸31が同
時に同量だけ昇降して、充填液槽2が水平状態を保った
まま昇降する。同時に下カム22、上カム23の支持台
25も、図示しない公知の手段により、充填液槽2と同
じ高さ関係を保って昇降する。
【0033】次に前記図1、図2に示す充填バルブの作
用を具体的に説明する。充填機が回転して、充填バルブ
が同一円周上を回って、容器5に液の充填が行われてい
るときの充填バルブの挙動を図2に示す。図2下方の矢
印Yは、充填バルブの移動方向を示す。また充填工程順
を(a)〜(e)により示す。 (a)空容器入れ 下カム22により、バルブボディ4が上昇し、バルブボ
ディ4と一体のベントチューブ6の下部に設けた茸弁6
aにより、液体弁10とベル11とが上昇し、容器載置
台とベル11との間に容器5を受け入れる間隔が生じ
て、容器5が送り込まれる。 (b)容器口シール 下カム22に沿ってバルブボディ4が下降し、ベル11
も下降して、容器5の口部がシール部材12により押え
られる。この容器5を押さえる力は、弾性体(圧縮ば
ね)8の付勢力である。 (c)液充填 バルブボディ4が下降して、先ず充填液通路9が開か
れ、次いで液体弁10の上端部10aがバルブボディ4
の下端部に設けた液体弁ストツパ4bに当接して、バル
ブボディ4により、液体弁10をさらに押し下げる。バ
ルブボディ4は、同バルブボディ4に取付けたカムフォ
ロワ21の軸がバルブストツパ3cに当たるまで下降す
る。
【0034】この液充填の状態では、液体弁10は、O
リング15の摺動抵抗により、液体弁ストツパ4bに当
接している状態を保つため、液体弁10との間に形成し
た充填液通路9は、開状態に維持されて、液充填液槽2
内の充填液が液入口16→液流入口17→充填液流通路
18→充填液通路9→容器5へ流れ込む。一方、容器5
内の空気がベントチューブ6の空気通路から液充填液槽
2内の気相部へ排出される。この液充填工程は、充填液
が容器5内に満たされるまで続けられる。この間、バル
ブボディ4は、上カム23から離れているが、バルブボ
ディ4自身の重量で下限位置を保つ。 (d)充填完了 液体の充填は、容器5内の液面が液体弁10の下端部に
接し、さらに液体がベントチューブ6の空気通路の中を
上昇して、液充填槽2の液面レベルに達したときに完了
する。下カム22が再びカムフォロワ21に接触して、
バルブボディ4が上昇すると、茸弁6aが上昇し、先ず
液体弁10に接触して、充填液通路9を閉じる。図2の
(d)は、この状態を示している。次いで液体弁10、
その次にベル11が押し上げられて、容器5がベル11
から離れる。ベントチューブ6の空気通路内の液体が容
器5内に逆流して、最終の容器内液面に至る。 (e)容器排出 下カム22によりベル11が十分に引き上げられた後、
液体が満たされた容器5が充填機外へ排出される。
【0035】次に図3により、充填バルブにおける容器
5内の液面高さの調整要領を説明する。ロツクナツト3
4を緩め、調整用ナツト32のスプロケツト32aを回
転させて、複数の調整ねじ軸31を同時に上下方向に移
動させて、充填液槽2を水平状態を保ったまま、昇降さ
せる。例えば図3に示すように充填液槽2をe寸法下げ
てやれば、充填時の要素部品の位置が2点鎖線位置に下
降して、液体弁10の下端部の容器5に対する挿入量が
e寸法だけ多くなり、容器5内の液面高さがe寸法だけ
低くなる。
【0036】また液面高さの変更量eが大きい場合に
は、下カム22、上カム23の支持台25も、充填液槽
2と同じ高さ関係を保った状態で昇降させる。 (第2実施例)図4、図5は、洗浄時、容器なしで充填
液通路を開く機構を第1実施例に付加したものである。
この第2実施例では、図4に示すようにバルブボディ4
の下限位置を決めるバルブボディストツパ3cを可動式
のバルブボディストツパ43とし、同バルブボディスト
ツパ43を充填液槽2の方向に付勢する第2ばね44を
案内筒3の下部内に設け、同バルブボディストツパ43
の上昇を阻止する充填工程下限位置決定用ストツパ45
を案内筒3に設け、第2ばね44の弾性力を、弾性体
(圧縮ばね)8の弾性力に可動部の重量を加えた力より
も大きく設定している。
【0037】またベル11の上部にフランジ46を設
け、その下方には、液体を容器5に充填する各工程でベ
ル11に接触させないように案内筒3の下端部にベル下
降停止ストツパ47を設けている。この第2実施例で
は、充填工程時、第1実施例の充填バルブと全く同じ動
作で液体を容器5に充填する。
【0038】図5は、洗浄時だけに作用する洗浄用上側
カム48により、バルブボディ4を下方に強制的に押し
下げて、容器無しで、充填液通路9を開いた状態を示し
ている。バルブボディ4を下方に強制的に押し下げる過
程では、先ずベル11の上部のフランジ46がベル下降
停止ストツパ47に当接して、ベル11の下降が止ま
り、バルブボディ4に一体のベントチューブ6がさらに
下降するため、充填液通路9が開いて、洗浄が可能にな
る。
【0039】また洗浄用上側カム48を逃がして、この
カム48を非作動の状態にすると、第2ばね44の弾性
力が弾性体(圧縮ばね)8の弾性力よりも大きく設定さ
れているため、バルブボディ4は、バルブボディストツ
パ43が充填工程時下限位置決定用ストツパ45に当接
するまで上昇して、図4の状態に戻る。
【0040】
【発明の効果】本発明の充填バルブは前記のように構成
されており、充填バルブの構成要素間に作用する弾性体
の数を1個とし、同充填バルブの構成を簡略化できて、
製作コスト及びメンテナンスコストを低減できる。また
充填液槽昇降装置によって充填液層を昇降させることに
より、充填バルブの構成部品を取り替えずに、液体弁の
下端位置によって決まる入味高さを変更できて、入味高
さの変更を迅速に行うことができる。
【0041】また容器無しの場合、外部操作により、充
填液通路を開状態にすることができて、充填バルブの液
通路洗浄を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の充填バルブの第1実施例を示す縦断側
面図である。
【図2】同充填バルブの各工程を示す説明図である。
【図3】同充填バルブの入味調整を行う充填バルブ昇降
装置の縦断側面図である。
【図4】本発明の充填バルブの第2実施例を示す縦断側
面図である。
【図5】同充填バルブのバルブ洗浄時の状態を示す縦断
側面図である。
【図6】従来の充填バルブを示す縦断側面図である。
【図7】図6の矢視AーA線に沿う横断平面図である。
【図8】同充填バルブの各工程を示す説明図である。
【図9】同充填バルブの工程を示す説明図である。
【図10】同充填バルブの工程を示す説明図である。
【図11】同充填バルブの工程を示す説明図である。
【符号の説明】
2 充填液槽 3 案内筒 3c バルブボディストツパ 4 バルブボディ 4b 液体弁ストツパ 5 容器 6 ベントチューブ 6a 茸弁 7 空気抜き孔 8 弾性体 10 液体弁 10b ベルストツパ 11 ベル 12 容器5の口部密閉用シール部材 17 液導入口 18 液通路 29 充填バルブ昇降装置 35 充填液槽昇降装置 43 可動式バルブストツパ 44 第2ばね 45 下限位置決定用ストツパ 47 ベル下降停止ストツパ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填液を貯留する充填液槽2と、同充填
    液槽2に設けた案内筒3と、同案内筒3内に液漏れなく
    昇降可能に嵌挿し且つ充填液槽2内に開口した液導入口
    17と上下方向に貫通した液通路18とを有するバルブ
    ボディ4と、同バルブボディ4の液通路18内に同心状
    に嵌挿して同バルブボディ4に固定し且つ上端部に空気
    抜き孔7を有するベントチューブ6と、上記バルブボデ
    ィ4の下端外周部に液漏れなく昇降可能に嵌挿し且つ下
    面に容器5の口部密閉用シール部材12を有するベル1
    1と、同ベル11に設けた液体弁10と、同ベル11を
    介して同液体弁10を上記ベントチューブ6の茸弁6a
    方向に付勢し同液体弁10を同茸弁6aに着座させて上
    記液通路18を閉じる弾性体8とを具え、バルブボディ
    4を下降させて、容器5の口部密閉用シール部材12を
    容器5の口部に圧接させ、液通路18を開いて、充填液
    を容器5へ充填し、それとは逆にバルブボディ4を上昇
    させ、液通路18を閉じて、容器5を充填機外へ排出さ
    せる充填バルブにおいて、前記バルブボディ4の下降位
    置を決めるバルブボディストツパ3cと、前記容器5の
    口部密閉用シール部材12を容器5の口部に圧接させた
    後にバルブボディ4を上記バルブボディストツパ3cよ
    り決まる位置まで押し下げる押し下げ機構をもつ充填バ
    ルブ昇降装置29とを具え 前記ベル11と液体弁10とを分離し、ベル11の下降
    位置を規制するベルストツパ10bを液体弁10に設
    け、同液体弁10をベル11に対して液漏れなく昇降可
    能に嵌挿し、ベル11と液体弁10との間の摺動抵抗を
    液体弁10の自重よりも大きく設定し、前記充填バルブ
    昇降装置29によって下降されるバルブボディ4に、前
    記液体弁10に係合してこの液体弁10を前記容器5の
    口部に圧接されたベル11に対して摺動させながら押し
    下げる液体弁ストツパ4bを設け、充填液槽2を充填液
    槽昇降装置35により昇降可能に支持した ことを特徴と
    した充填バルブ。
  2. 【請求項2】 バルブストツパ43を可動式とし、同バ
    ルブストツパ43を充填液槽2の方向に付勢する第2ば
    ね44を充填液槽2側の部材に設け、同バルブストツパ
    43の上昇を止める充填工程下限位置決定用ストツパ4
    5を充填液槽2側の部材に設け、ベル下降停止ストツパ
    47を充填液槽2側の部材に設け、上 記第2ばね44の
    弾性力を弾性体8の弾性力と可動部の重量を加えた力よ
    りも大きく設定したことを特徴とする請求項1記載の充
    填バルブ。
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