JPH09123893A - 液圧制御装置の故障検出方法 - Google Patents

液圧制御装置の故障検出方法

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JPH09123893A
JPH09123893A JP28103895A JP28103895A JPH09123893A JP H09123893 A JPH09123893 A JP H09123893A JP 28103895 A JP28103895 A JP 28103895A JP 28103895 A JP28103895 A JP 28103895A JP H09123893 A JPH09123893 A JP H09123893A
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島 洋 中
Toshiaki Hamada
田 敏 明 浜
Tomoji Yamada
田 智 司 山
Shinsuke Sakane
根 伸 介 坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータの小型化を図った場合に、圧
力スイッチによる油圧系故障の誤判定を防止する 【解決手段】 液圧制御の圧力源となるアキュムレータ
ACCと、アキュムレータACCの圧力検出を行う圧力
検出手段PSと、圧力検出手段PSの出力に基づきポン
プを作動させるモータMTとを備え、アキュムレータA
CCに蓄圧された圧力により液圧制御を行う液圧制御装
置において、圧力検出手段PSの出力が低圧状態である
ことを検出する低圧状態検出手段LCと、低圧状態検出
手段LCにより低圧状態が所定時間続いたことを検出す
る所定時間継続検出手段TDと、所定時間継続検出手段
TDにより低圧状態が続いた場合に、液圧制御を行う油
圧系が故障していることを検出する故障検出手段FDと
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧制御の圧力源
となるアキュムレータを備えた液圧制御装置において、
油圧系の低圧故障を検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の液圧制御装置は、アキュ
ムレータの圧力検知に圧力センサ及び圧力スイッチを用
いて圧力検知を行っており、アキュムレータ、モータ、
油圧経路等の油圧系の故障により、液圧制御時に圧力源
となるアキュムレータの圧力が低圧になった場合に警報
を発している。
【0003】例えば、トヨタ自動車株式会社のソアラ新
型車解説書(1991年5月発行)の3−142頁から
173頁に示されるように、アキュムレータの圧力を圧
力センサ及び圧力スイッチを用いて検出を行い、低圧を
検出する圧力スイッチの状態が低圧状態を示した場合に
ウォーニングランプを点灯していることが開示されてい
る。
【0004】上記の装置では、圧力スイッチが低圧状態
を示したらアキュムレータ圧力が異常と判定しており、
液圧制御時の低摩擦係数路での増圧時間が長い場合とか
ポンピングの多用によりアキュムレータの圧力が低くな
るような場合でもアキュムレータの圧力が低圧状態にな
らないように、余裕をもったアキュムレータを採用して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の液圧制御装置に
おいては、圧力スイッチの出力が低圧状態になった場合
にアキュムレータ圧力が異常であると判定するために、
液圧制御時の低摩擦係数路での増圧時間が長い場合とか
ポンピングの多用によりアキュムレータの圧力が低くな
った場合等でも誤判定しないように、余裕をもったアキ
ュムレータを採用しており、アキュムレータの大きさが
大きくなっていた。
【0006】そこで、アキュムレータの小型化した場合
に、誤ってアキュムレータの圧力が低圧状態を示すこと
を防止すると共に、低圧故障した場合には早く故障を知
らせて安全性の向上を図ることを本発明の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための手段として図1に示すように、液圧制御の圧
力源となるアキュムレータACCと、アキュムレータA
CCの圧力検出を行う圧力検出手段PSと、圧力検出手
段PSの出力に基づきポンプを作動させるモータMTと
を備え、モータMTを駆動してアキュムレータACCに
蓄圧された圧力により液圧制御を行う液圧制御装置にお
いて、圧力検出手段PSの出力が低圧状態であることを
検出する低圧状態検出手段LCと、低圧状態検出手段L
Cにより低圧状態が所定時間続いたことを検出する所定
時間継続検出手段TDと、所定時間継続検出手段TDに
より低圧状態が続いた場合に、液圧制御を行う油圧系が
故障していることを検出する故障検出手段FDとを備え
た。このことから、圧力検出手段PSの出力が低圧状態
で所定時間継続した場合には、アキュムレータ、モー
タ、油圧経路等を含む油圧系が故障していると検出を行
うことができる。
【0008】請求項2では、モータMTの駆動される電
圧を検出するモータ電圧検出手段MVと、所定時間継続
検出手段TDによる所定時間をモータ電圧検出手段MV
によるモータ電圧により可変する可変手段CMとを備え
たことから、電圧変動に対応した故障検出が可能とな
る。
【0009】請求項3では、可変手段CMはモータ電圧
検出手段MVのモータ電圧によりヒステリシスをもつこ
とにより、モータ電圧が変動した場合に頻繁に故障検出
の判定がなされる所定時間が切り換わる状態を防止する
ことができる。
【0010】また、請求項4に示されるように、可変手
段CMは、モータ電圧検出手段MVのモータ電圧が第1
所定電圧から第1所定電圧よりも低い第2所定電圧に変
化した場合に、所定時間を第1所定時間から、第1所定
時間よりも長い第2所定時間に変更することにより、モ
ータ電圧が低下した場合には、モータMTの回転速度も
低下するために蓄圧する時間が長くかかるために、低圧
故障判定に要する所定時間を長くする。
【0011】更に請求項5に示されるように、可変手段
CMは、モータ電圧検出手段MVのモータ電圧が第2所
定電圧から第1所定電圧になった場合には所定時間を変
更しないようにすれば誤判定防止が可能となる。つま
り、この圧力スイッチPLの状態が低圧状態で所定時間
の変更を行うと、モータ電圧が第1所定電圧よりも上昇
した場合には、判定に要する時間(所定時間)が急に短
くなり誤判定してしまうために、この場合には所定時間
を変更しないことにより低圧故障であるとする誤判定防
止が可能となる。
【0012】請求項6では、故障検出手段FDによりア
キュムレータACCの低圧故障が検出された場合に、警
報を発する警報発生手段WAを設けたことにより、ウォ
ーニングとかブザーにより運転者に知らせると共に、請
求項7に示されるように、故障検出手段FDによりアキ
ュムレータACCの低圧故障が検出された場合に、スリ
ップ制御を禁止することを行えば、安全性を向上させる
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を表す装置を図面を
参照しながら説明する。
【0014】図2は本発明の液圧制御装置のシステム構
成図であるが、最初に液圧発生を行う液圧発生装置につ
いて説明する。
【0015】図3では、マスターシリンダ1のシリンダ
ボデー2内には第1ピストン3が摺動可能に設置され、
第1ピストン3は、プッシュロッド4を介してブレーキ
ペダル5と連結している。第1ピストン3は、リターン
スプリング6からの付勢力を受けスリーブ7に当接し、
更に、スナップリング7aにて位置決めされている。
【0016】又、スリーブ7の前部にはストッパー7b
が設置され、スリーブ7が前方に移動することを防いで
いる。第1ピストン3の連通孔3a内には、インレット
バルブ8が嵌挿され、インレットバルブ8はバルブスプ
リング8aによって付勢され、第1ピストン3の非作動
時には、シリンダボデー2に固定され、第1ピストン3
に設けられた貫通孔3bに挿通されたピン9に当接して
おり、この状態ではインレットバルブ8のバルブ部8b
とピストン3のバルブ面3cとは当接しておらず、イン
レットバルブ8は開弁している。第1ピストン3は、そ
の前端においてシールカップ3dが装着され、更に、そ
の後端においてシールカップ3eが装着されている。
又、スリーブ7には、各々内径シール7c、および外径
シール7dが装着されている。これらのシール部材によ
って、第1ピストン3の前方には圧力室10が、又、後
方にはスリーブ7との間で、補助圧力室11が形成され
ている。又、12はマスタシリンダ1を外部と遮断して
いるブーツであり、13はブーツ12を支持して、プッ
シュロッド4の径方向への移動を規制するリテーナであ
る。更に、14はリターンスプリング6を第1ピストン
3に係合させ、且つ、シールカップ3dが第1ピストン
3から脱落しないように規制しているカップリテーナで
ある。
【0017】スリーブ部材15は、その右端においてリ
ターンスプリング6からの付勢力を受けて、シリンダボ
デー2の底部に当接している。スリーブ部材15にはシ
ール部材15aが装着され、第1ピストン3との間で圧
力室10を形成している。スリーブ部材15には第2ピ
ストン16が摺動可能に嵌挿され、スナップリング16
aに係止したピストンスプリング15bによってスリー
ブ部材15に対して右方に付勢されており、ストッパー
15cに当接することで位置決めされている。
【0018】第2ピストン16は、カップシール16b
を備えることによって圧力室10を形成すると共に、圧
力室10に発生する圧力を受けて左方に摺動可能となっ
ている。第2ピストン16には、ピン17によってスプ
ールバルブ18と連結しており、スプールバルブ18は
第2ピストン16と一体的に移動可能となっている。
【0019】更に、スプールバルブ18の左端にはスプ
リング19を介してピストン戻し部材20が設置され、
ピストン戻し部材20には、台形状の係合部材21が装
着されている。係合部材21は、スプリング19の付勢
力によって例えばゴムによって形成された、やはり弾性
部材22と当接している。23はスリーブ部材15の移
動防止部材であり、スリーブ部材15に固定されてい
る。更に、移動防止部材23には、シール部材23aと
連通孔23b,23cが備えられている。ここで、弾性
部材22は移動防止部材23との間で、レギュレータ圧
室24を形成している。
【0020】スリーブ部材15は、シール部材15a以
外に、右方からシール部材15d,15e,15fを備
えている。シール部材15dと15eの間には、車両の
後左輪に設置されたホイールシリンダWCRLおよび後
右輪に設置されたホイールシリンダWCRRへとつなが
る主管路31と連結するアウトレットポート15gが、
又、シール部材15eと15fの間には、アキュムレー
タ26に蓄圧されたブレーキ液が導入されるインレット
ポート15hが形成されている。アキュムレータ26へ
は、リザーバ27に貯蔵されたブレーキ液がポンプ28
によって加圧され蓄えられる。スリーブ部材15に設け
られたアウトレットポート15g、インレットポート1
5hは、各々シリンダボデー2に設置されたポート2
a,2bに連結している。又、シリンダボデー2には、
更にポート2cが設置され、前左輪に設置されたホイー
ルシリンダWCFLおよび前右輪に設置されたホイール
シリンダWCFRへとつながる主管路32に連結され
る。又、シリンダボデー2には2つのインレットポート
2d,2eが設置されおりリザーバ27へと連通してい
る。
【0021】スプールバルブ18にはその外周部に、第
1スリット18aと第2スリット18bとが形成され、
又、スリーブ部材15にもスリット15iが形成されて
いる。又、シリンダボデー2に設置されたポート2a
(レギュレータポート)はレギュレータ圧室24へ連通
するポート2fと連結されており、更には、補助圧力室
11へと連通している連通孔2gとフィードバック管路
38によって連結している。
【0022】次に、マスタシリンダ1の作動ついて説明
する。運転者が通常時ブレーキペダル5を作動させると
プッシュロッド4を介して第1ピストン3が、左方にス
トロークするため、インレットバルブ8がピン9から離
れ、バルブスプリング8aに付勢されバルブ部8bと、
第1ピストン3のバルブ面3cとが当接することによっ
て圧力室10をリザーバ27から遮断する。その後、第
1ピストン3のストロークが更に増えるに従って、圧力
室10の容積が減少し、圧力室10に圧力PMが発生す
る。この時、第2ピストン16は、圧力室10に発生し
た圧力PM を受けるため、第2ピストン16の断面積を
SA とするとPM ×SA の力が、左方に働き、第2ピス
トン16は左方に移動する。スプールバルブ18は、ピ
ン17にて第2ピストン16に係合しているため、第2
ピストン16と共に左方に移動し、スプリング19を圧
縮してピストン戻し部材20と当接する。スプールバル
ブ18の移動によって、スプールバルブ18に設けられ
た第1スリット18aが、スリーブ部材15に設置され
たインレットポート15hと連通し、インレットポート
15hとスリーブ部材15に設置されたスリット15i
とを連通させる。又、スプールバルブ18に設置された
第2スリット18bはスリット15iと連通して、スリ
ット15iとアウトレットポート15gとを連通させる
ため、結局、スプールバルブ18の左方への移動によっ
て、スリーブ部材15に設置されたインレットポート1
5hはアウトレットポート15gと連通する。従って、
シリンダボデー2に備えられたインレットポート2b
は、インレットポート15h→第1スリット18a→ス
リット15i→第2スリット18b→アウトレットポー
ト15gを経由して、同じくシリンダボデー2に設置さ
れたレギュレータポート2aと連通するため、アキュム
レータ26に蓄えられていた圧力は、切換弁STRを作
動させることによりレギュレータ圧室24へ導入され
る。ここで、レギュレータ圧室24へ導入された圧力
は、弾性部材22を右方に付勢して、係合部材21、ピ
ストン戻し部材20を介して、スプールバルブ18を右
方に押し返し、スプールバルブ18の両端に働く力がつ
りあったところで平衡に達して、レギュレータ圧が決定
される。この時、弾性部材22が係合部材21と当接し
ている部位の面積を、SV とすると、圧力室10に発生
した圧力PM と、アキュムレータ26からスプールバル
ブ18を経てレギュレータ圧となってレギュレータ圧室
24に導入される圧力PR との間には、リタンスプリン
グの荷重等による損失を無視すればPM ×SA =PR ×
SV という関係があるため、レギュレータ圧室24に導
入される圧力であるレギュレータ圧はPR =PM ×SA
/SV となり、圧力室10に発生する圧力PM に対し
て、第2ピストン16の断面積SA の、弾性部材22が
係合部材21に当接している部位の面積に対する比を乗
じたものとなる。
【0023】ここで、レギュレータ圧室24の圧力が比
較的低圧である場合は、弾性部材22が係合部材21に
向けて付勢される力がさほど大きくないため、弾性部材
22が係合部材21と当接している部位の面積SV も小
さく、レギュレータ圧室24の圧力が上昇するにつれて
面積SV も増大し、最大時としてSB まで増大する。
【0024】その後、圧力室10に発生する圧力PM の
上昇に伴って、レギュレータ圧PRが上昇し、PR =PM
×SA /SB となり、SA ,SB は不変の値であるた
め、これ以降はレギュレータ圧PR は圧力室10の圧力
PM の上昇に伴って上昇する。つまり、圧力室10に発
生する圧力PM に対する、レギュレータ圧PR の設定
は、第2ピストン16の断面積SA と係合部材21の断
面積SB を変えることによって自由に設定でき、ブレー
キの効きを任意に設定できる。
【0025】スプールバルブ18によってアキュムレー
タ圧が調圧されてレギュレータポート2aに出力された
レギュレータ圧PR は、連通孔2gを経由して補助圧力
室11に伝達され、第1ピストン3に働く入力の助勢力
として供されるのと同時に、切換弁SA3および制御弁
SRLH,SRRHを介して後輪に設置されたホイール
シリンダWCRL,WCRRに供給される。尚、圧力室
10に発生したマスター圧の圧力PM は、切換弁SA
2,SA1を介して前輪に設置されたホイールシリンダ
WCFL,WCFRに供給される。
【0026】次に、図2を参照して液圧制御装置につい
て説明する。
【0027】前輪ホイールシリンダWCFL,WCFR
は各々常開型の3ポート2位置型の切換弁SA2,SA
1を介して各々増圧管路40a,41aによって主管路
32と連結されており、通常はマスタシリンダ1のポー
ト2cとWCFL,WCFRはつながれている。制御管
路40,41は、制御管路32aと各々常閉型の制御弁
SFLH,SFRHを介して接続されており、切換弁S
A1,SA2が夫々通電(オン)されることにより、増
圧管路40a,41aに接続されると共に、マスタシリ
ンダ1のポート2cからの圧力が遮断される。また、制
御管路40,41とリザーバ27は常閉型の制御弁SF
LR,SFRRにより接続されており、この制御弁SF
LR,SFRRが夫々オンされることにより、リリーフ
管路46,47を介しリザーバ27に接続される。更に
制御弁SFLH,SFRHには夫々チェック弁CK2,
CK1が並列に接続され、ホイールシリンダWCFL,
WCFRからマスターシリンダ1方向へのブレーキ液の
流れは許容するが、マスターシリンダ1からホイールシ
リンダWCFL,WCFR方向へのブレーキ液の流れを
遮断している。
【0028】一方、マスタシリンダ1のレギュレータポ
ート2aからの後輪用の主管路31上には、常開型の切
換弁であるSA3が備えられ、このSA3がオンされる
と後輪の主管路31とレギュレータポート2aは遮断さ
れる。ホイールシリンダWCRL,WCRRは夫々常開
型の制御弁SRLH,SRRHを介して後輪の主管路3
1と接続されている。この主管路31にはプロポーショ
ニングバルブP/Vが介装されている。またホイールシ
リンダWCRL,WCRRは夫々常閉型の制御弁SRL
R,SRRRを介してリザーバ27に接続され、この制
御弁SRLR,SRRRがオンされることにより、ホイ
ールシリンダWCRL,WCRRは、戻し管路57a,
57bを介しリザーバ27に接続される。更に前輪の場
合と同様に、制御弁SRLH,SRRHには夫々チェッ
ク弁CK4,CK3が並列に接続され、ホイールシリン
ダWCRL,WCRRからマスターシリンダ1方向への
ブレーキ液の流れは許容するが、マスターシリンダ1か
らホイールシリンダWCRL,WCRR方向へのブレー
キ液の流れを遮断している。
【0029】アキュムレータの圧力は、マスタシリンダ
1のインレットポート2bに入力されると共に、切換弁
STRを介して前輪に圧力を供給する制御管路32aと
後輪の主管路31に接続しており、この切換弁STRが
オンされることによりアキュムレータの圧力が制御管路
32aと後輪の主管路31が接続されるが、通常では切
換弁STRが常閉型のために前輪及び後輪にアキュムレ
ータ圧がかからないような構成になっている。
【0030】上記した各々の制御弁及び切換弁は本発明
の実施の形態においては、液圧制御を行う制御ユニット
(ABS ECU)により制御される。アキュムレータ
の圧力を圧力検出手段である圧力スイッチPH,PLに
より検出し、その圧力信号を油圧源を制御する制御ユニ
ット(H/B ECU)に入力し、ポンプを作動させる
モータ29を制御してアキュムレータ26に圧力を蓄え
ている。
【0031】また、この油圧源の制御を行う制御ユニッ
ト(H/B ECU)とホイールシリンダの液圧制御を
行う制御ユニット(ABS ECU)は、通信線により
情報の送受信を行っており、システムの故障が発生した
場合には両者の制御ユニットから故障発生の信号が発せ
られ、ウォーニングランプとかブザーを駆動するように
なっている。
【0032】尚、本発明の実施の形態ではマスタシリン
ダ1と切換弁、制御弁、チェック弁を含む弁機構、アキ
ュムレータ26と圧力を検知する圧力スイッチPH,P
L、この圧力スイッチによりアキュムレータ26に圧力
を蓄圧するポンプ28及びポンプ28を駆動するモータ
29、更にはモータ29を制御する制御ユニットである
パワーサプライECU(H/B ECU)を一体型の構
成にしている。
【0033】次に、液圧制御を行う電磁弁の作動につい
て説明すると、車両が低摩擦係数(低μ)の路面、例え
ば雪道或いは凍結路を走行中に運転者がブレーキペダル
を操作して車輪にブレーキ力を発生させた時に、車輪に
取付けられた車輪速度センサSP1〜SP4によって検
出された車輪速度に基づいて、制御ユニット(ABSE
CU)が前輪のロックを検知すると、切換弁SA2,S
A1がONされてマスターシリンダ1の圧力室10に連
通するポート2cとホイールシリンダWCFL,WCF
Rとの連通を遮断し、マスターシリンダ1のレギュレー
タポート2aとホイールシリンダWCFL,WCFRと
を連通させることによって、前輪用ホイールシリンダW
CFL,WCFRに圧力室10内の圧力PM (マスター
圧)に代わり、スプールバルブ18によって調圧された
レギュレータ圧PR が導入される。例えば、前左輪のロ
ックが検知された場合は、切換弁SA2をオンして前左
輪に取付けられたホイールシリンダWCFLをマスター
シリンダ1から遮断すると共に、制御弁SFLHはオフ
した状態で制御弁SFLRをオンしてホイールシリンダ
WCFLをリリーフ管路46を介してリザーバ27に連
通し、ホイールシリンダWCFLのブレーキ液をリザー
バ27に放出することによってホイールシリンダWCF
Lのブレーキ圧力を減少させることができる(ABS制
御)。
【0034】ホイールシリンダWCFLの圧力を減少さ
せることによって車輪のロックが解除されたことが制御
ユニット(ABS ECU)によって検知されると、制
御弁SFLHがオンされると共に、SFLRがオフにな
り、マスターシリンダ1のレギュレータポート2aから
レギュレータ圧PR が切換弁SA2および制御弁SFL
Hを介してホイールシリンダWCFLに導入される。前
右輪のロックが制御ユニット(ABS ECU)によっ
て検出された時は、上記と同様に、制御弁SFRHをオ
フした状態で切換弁SA1および制御弁SFRRがオン
され、ホイールシリンダWCFRの圧力が調整される。
また、後輪のロックが検出された時も制御弁SRLH,
SRRHおよびSRLR,SRRRがそれぞれオンされ
て、ホイールシリンダWCRL,WCRRのブレーキ圧
力が調整される。
【0035】前輪用戻し管路51,52および後輪用戻
し管路59a,59bに各々設置されたチェック弁CK
2,CK1およびCK4,CK3は、液圧制御中に車両
の運転者によってブレーキペダル5が戻された時に開弁
することによって、ホイールシリンダWCFR,WCF
L,WCRRおよびWCRLからブレーキ液がマスター
シリンダ1に速やかに戻されるのに使用される。
【0036】次に、図4のホイールシリンダの液圧制御
を行う制御ユニット(ABS ECU)の構成について
説明を行う。この制御ユニットは、車両のバッテリーB
ATからイグニッションスイッチ(IG SW)を介し
て電源が入力され、電源回路SCを通って制御ユニット
内のマイクロコンピュータMCに一定の電源が入力され
る。このマイクロコンピュータMCは、クロックCKに
より信号を処理するときのサイクルパルスが生成され
る。また、マイクロコンピュータMCの内部は、バスを
介して相互に接続されたCPU、ROM、RAM、タイ
マ、入力ポートIP及び出力ポートOPから成り立って
おり、その中でROMは、液圧制御を行うプログラムを
記憶し、CPUはイグニションスイッチがオンされてい
る間、ROMに記憶されているプログラムを実行し、R
AMはプログラムの実行に必要な変数データの記憶に使
用される。また、入力ポートIPには、車輪の速度情報
を出力する車輪速度センサSP1〜SP4が車輪速度入
力回路WCを介して入力されると共に、運転者によりブ
レーキの操作が行われたかどうかを検知するストップス
イッチ(ストップSW)信号がSW入力SIを介して入
力され、更にはモニタ信号(電磁弁モニタ、リレーモニ
タ等)がインターフェース(I/F)回路IFを介して
入力されている。
【0037】またマイクロコンピュータMCの出力ポー
トOPには、液圧制御を行うための電磁弁に電源を供給
するリレーRYにリレー駆動信号をリレー駆動回路RC
を介して出力し、リレーRYのスイッチがオンされ電磁
弁に電源が供給される。この電磁弁を駆動する駆動信号
は電磁弁駆動回路SDによりオンされ、必要な電磁弁を
作動させることができる。この出力ポートOPには、マ
イクロコンピュータMCによりシステムで故障が発生し
た場合には故障信号を出力して、警報回路WIを介して
故障信号が発せられ、ランプLPまたはブザーBZによ
り運転者に故障を知らせる構成となっている。
【0038】液圧制御を行う制御ユニット(ABS E
CU)と油圧源の制御を行う制御ユニット(H/B E
CU)とは、通信回路TCを通して通信を行っている。
【0039】次に、図5の油圧源の制御を行う制御ユニ
ットであるパワーサプライECU(H/B ECU)に
ついて説明する。
【0040】この制御ユニットは、車両のバッテリーB
ATからイグニッションスイッチ(IG SW)を介し
て冗長系の電源IG1,IG2が入力され、電源回路S
C1を通ってCPUに一定の電源が入力される。このC
PUは、クロックCK1により信号を処理するときのサ
イクルパルスが生成される。
【0041】アキュムレータ26の圧力を検出するため
に、高圧側を検出する圧力スイッチPHと低圧側を検出
する圧力スイッチPLが設けられており、図9に示され
るように、PHの信号出力は圧力が上昇していく場合に
圧力PE 以上になったときに低電位から高電位に切り換
わり、圧力が下降していく場合には圧力PS 以下になっ
たときに高電位から低電位に切り換わる。これ同様に圧
力スイッチPLはPHの検出圧力よりも低い圧力でヒス
テリシスをもって切り換わる。このようにヒステリシス
を設けることにより圧力の上昇と下降でポンプ28を作
動させるモータ29のモータ制御のハンチングを防止す
ることができる。
【0042】この圧力スイッチによる出力信号、切換弁
STRのモニタ信号、及びストップSW信号がハイブリ
ッド回路HICに入力される。
【0043】ハイブリッド回路HICは、イグニション
スイッチ後の電圧VIG1,VIG2により冗長駆動さ
れ、この回路内部には図示してないスイッチ入力のイン
ターフェース部、CPUから高周波パルスが入力された
時にPH制御回路からのリレー駆動信号を許可するパル
ス検知部、モータMTの電流及び電圧を抵抗RIにより
検出し、モータMTの動きが正常か否かを検出するモー
タ電流・電圧検出部、および故障が発生した場合にラン
プLPとかブザーBZを駆動するランプブザー駆動部を
備えており、ハイブリッド回路HICと圧力源の制御を
行うCPUとは圧力スイッチの情報とか故障の情報等の
受け渡しを行っている。
【0044】パルス駆動回路PNCは電源VIG2によ
り駆動されるが、この回路はPLの出力に基づいてリレ
ー駆動信号の出力を行う。つまり、図9に示したように
PLの圧力が低圧になった場合にリレーMRを駆動し、
PLの圧力が高圧になった場合にはリレーMRの駆動を
停止する信号を出力する。また、PHの圧力が低圧(P
S )から高圧(PE )以上になって所定時間経過するま
でリレーMRを駆動する。
【0045】パルス駆動回路PFCは電源VIG1によ
り駆動される。このように各々のパルス駆動回路PN
C,PFCに異なった電源VIG1,VIG2を供給す
ることにより、何方か一方が故障しても他方でリレーM
Rの駆動ができるために安全性が向上する。このパルス
駆動回路PFCは、通常はリレー出力を許可側の信号を
出力しているが、CPUから不許可信号が発せられたと
きにリレー出力を禁止する信号を出力する。
【0046】PH制御回路DTは、圧力スイッチPHの
出力に基づき通常のリレー駆動信号の出力を行い、PH
の圧力が低圧(PS 以下)になった場合にリレーMRを
駆動し、PHの圧力が高圧(PE 以上)になった場合に
はリレーMRの駆動を停止する信号を出力すると共に、
スイッチのチャタリングの除去を行う回路である。
【0047】上記に示すことからPH制御回路DT、ハ
イブリッド回路、パルス駆動回路PNC,PFCによる
出力から論理出力が生成され、リレー駆動回路RC1を
介してポンプを作動させるモータMTを制御するリレー
MRに出力がなされる。
【0048】またCPUは、通信回路TC1を介してホ
イールシリンダの液圧制御を行う制御ユニット(ABS
ECU)と双方向に通信を行っている。
【0049】図6は、ホイールシリンダの液圧制御を行
う制御ユニット(ABS ECU)の制御を示したフロ
ーチャートであり、イグニションスイッチ(IG S
W)がオンされ、マイクロコンピュータMCに電源が供
給されるとROM内に記憶されたプログラムが開始され
る。
【0050】最初にステップ101ではイニシャルが行
われ、ROMのチェック、RAMのチェックがなされ、
RAMの値がクリアされて、初期値をもつRAMに所定
の初期値がセットされる。一方、このイニシャル内で、
電磁弁のイニシャルチェックがなされ、SFRH→SF
RR→SFLH→・・・→SRLR→SA1→SA2→
SA3→STRの順番に一定時間の間(10ms)各々
の電磁弁がオンされ、電磁弁を作動させる信号状態を検
知することにより、電磁弁が正常に動作するか否かがチ
ェックされる。次のステップ102では油圧源を制御す
る制御ユニット(H/B ECU)との通信処理がなさ
れ、ABS ECUからH/B ECUに対しては異常
が発生した場合には通信異常、ECU異常信号等が送ら
れ、またH/B ECUからABS ECUに対して
は、同じように通信異常、ECU異常信号とか油圧系の
異常信号が送られてくる。ここでの通信周期はABS
ECUにより決まり、H/B ECUはアクノーリッジ
信号を返すようになっている。ステップ103ではスイ
ッチ入力信号をアナログで読み込み、デジタル出力に変
換する処理を行う。
【0051】次に、ステップ105において車輪速度セ
ンサSP1〜SP4の出力信号により各車輪の車輪速度
VW が演算され、ステップ106で車輪速度演算による
演算値から車輪加速度DVW が演算される。ステップ1
07では車輪速度VW と車輪加速度DVW より推定車体
速度VS0を求める推定車体速度演算が行われ、次のステ
ップ108では路面摩擦係数推定の処理が行われ、走行
路面の摩擦係数が高μ、中μ、低μのいずれかに設定さ
れる。
【0052】ステップ109では各種の条件よりABS
制御を許可するか禁止するかの判定を行い、ステップ1
10では制御モードの設定がなされる。この制御モード
は各車輪のスリップ率と車体減速度により減圧モード、
保持モード、増圧モードのいずれかに設定され、ステッ
プ111で設定されたモードの出力を行い、ステップ1
02に戻り同じ処理を一定周期(5ms)で繰り返す。
【0053】図7は、油圧源を制御する制御ユニット
(H/B ECU)の制御を示すフローチャートであ
り、ステップ201では最初にイニシャルが行われ、R
OMのチェック、RAMのチェックがなされ、RAMの
値がクリアされて、初期値をもつRAMには所定の初期
値がセットされる。ステップ202では、液圧制御を行
う制御ユニット(ABS ECU)との通信処理がなさ
れ、H/B ECUからABS ECUに対しては、異
常が発生した場合に通信異常信号、H/B ECUの異
常信号とか油圧系の異常信号を送信する。ここでは、A
BS ECUからの通信周期に対して、H/B ECU
はアクノーリッジ信号を送信するが、この通信周期が短
すぎても長すぎても通信異常としている。
【0054】ステップ203では入力処理を行い、ここ
では、圧力スイッチPH,PL、ストップSWの状態、
モータ電流及びモータ電圧等が読み込まれる。
【0055】ステップ204では後述する故障判定を行
う。次のステップ205では、圧力スイッチPHの信号
出力によるモータMTの駆動制御を行う。つまり、PH
の圧力が低圧(PS 以下)から高圧(PE 以上)になっ
て所定時間経過するまでリレーMRを駆動するフラグを
セットする。ステップ206ではPLによる制御を行う
がモータMRを駆動するリレーMRは基本的にPHによ
り制御されるが、圧力が低下した場合にPLによる制御
を行い、PLが低圧(PL 以下)になった場合にリレー
MRの駆動信号を行うフラグをセットする。ステップ2
07ではモータを駆動するリレーMRに長期通電されて
オンの状態が続いた場合に、モータ29の異常加熱を防
止するために、圧力スイッチによるモータ制御は禁止
し、タイマーによるモータを駆動するリレーMRのオ
ン、オフ駆動(間欠駆動)を行う。更にはブレーキ作動
時にリレーMRをオンして制動に必要な油圧を確保し、
またモータ電流が所定値以上のときにはリレーMRをオ
フして圧力が高くなったときの常時リリーフを防止す
る。ステップ208ではPH制御、PL制御によりセッ
トされたリレーMRを駆動する信号とか故障が発生した
場合にウォーニングランプとかブザーを駆動する信号を
出力し、ステップ202に戻り、ステップ202からス
テップ208までの処理を一定周期(10ms)毎に繰
り返す。
【0056】次に、図8の低圧故障判定について説明す
る。
【0057】この低圧故障判定は、アキュムレータ26
の圧力が油圧系の故障(アキュムレータ26、ポンプ2
8、モータ29、油圧経路等の異常)により十分な液圧
が確保できない低圧の状態になったことを検出するもの
である。
【0058】図8において説明すると、最初に低圧故障
判定タイマTαに初期値β1が最初の所定時間として、
図7に示すステップ201のイニシャルで設定されるも
のとする。
【0059】ステップ301では、低圧故障判定がなさ
れる時間の計測を行うタイマのカウントを行い、次のス
テップ302では、アキュムレータ26の低圧側の圧力
を検知する圧力スイッチPLの状態が低圧状態を示して
いるか否かが判定される。この圧力スイッチPLが低圧
状態の場合にはステップ303を行い、低圧状態でない
場合にはステップ308を行う。ステップ308では高
圧状態を示すことにより低圧状態判定タイマのクリヤを
行い、次のステップ309では低圧故障を判定する時間
である所定時間Tαに第1所定時間β1(13sec)
を設定し、高圧状態では第1所定時間β1(13se
c)が設定される。
【0060】一方、圧力スイッチPLが低圧状態のとき
に行うステップ303では、モータ電圧が第1所定電圧
V1(9V)よりも高いか否かが判定され、この第1所
定電圧(9V)よりも高ければステップ306を行い、
等しいかまたは低ければステップ304を行う。ステッ
プ304では、モータ電圧が第1所定電圧(9V)より
も低い第2所定電圧(8V)との比較がされる。ここ
で、モータ電圧が第2所定電圧(8V)よりも小さけれ
ば、ステップ305で所定時間Tαに第1所定時間β1
(13sec)よりも長い第2所定時間β2(23se
c)をTαに設定するが、第2所定電圧V2(8V)よ
りも大きい場合には所定時間を変更せずにステップ30
6を行う。
【0061】ステップ306では、低圧故障判定タイマ
が所定時間Tαよりも大きいか否かの判定がされ、小さ
い場合にはこの処理を終了してメインルーチンに戻る
が、大きい場合にはステップ307で低圧故障フラグの
セットを行い、この処理を終了する。
【0062】このように、圧力スイッチPLが低圧状態
のときのモータ電圧を検出し、このモータ電圧の状態に
より低圧故障判定の所定時間を変え、この所定時間経過
後に低圧故障と判定がなされることにより、電圧変動に
対応した故障検出が可能となる。この所定時間は、圧力
スイッチPLの状態及びモータ電圧により切り換えられ
るヒステリシスをもつものである。また、この所定時間
の切り換えは、低圧状態でモータ電圧が第1所定電圧異
常に上がった場合には、前の状態(前の所定時間)を維
持することにより、低圧故障判定の誤判定防止ができ頻
繁に所定時間が切り換わることが防止できる。
【0063】また、この所定時間は、モータ電圧が第1
所定電圧から第2所定電圧に低下した場合に、第1所定
時間から第2所定時間に延ばすことを行う。モータ電圧
が低下した場合にはモータMTの回転速度も低下するた
め、一定の圧力まで蓄圧を行う時間が長くかかるため
に、低圧故障判定に要する所定時間を長くする。
【0064】更には、低圧故障と判定された場合には、
ウォーニングランプとかブザー等により運転者に知ら
せ、スリップ制御を禁止することにより安全性の向上を
図ることが可能となる。
【0065】次に、図11の間欠駆動制御について説明
する。ステップ401では間欠駆動制御中か否かが判定
され、間欠駆動制御中の場合にはステップ402を行
い、間欠駆動制御を行っていない場合にはステップ41
1を行う。ステップ402ではリレーMRがオンされて
いるか否かが判定され、リレーMRがオンされていれば
ステップ403を行い、オンされていなければステップ
408に移る。ステップ403ではリレーMRがオンさ
れている時間をカウントし、次のステップ404ではモ
ータMTが駆動される時のモータ電流を検出し、この検
出電流値が電流制限値ILMT 以上であるか否かが判定さ
れる。検出電流値が電流制限値ILMT 以上であればステ
ップ406を行い、電流制限値ILMT よりも小さい場合
にはステップ405を行う。ステップ405ではリレー
MRをオンしている時間TONが所定時間T0(5se
c)以上であるか否かが判定され、所定時間T0以上で
あればステップ406を、また所定時間T0よりも小さ
い場合にはこの処理を終了してメインルーチンに戻る。
ステップ406ではリレーMRをオフしている時間のタ
イマーをクリアし、次のステップ407ではリレーMR
をオフする。つまり、モータ電流は図10に示すように
アキュムレータ圧力と比例状態にあることから、リリー
フ圧に達する時のモータ電流値がわかるために、このリ
リーフ圧に達する時のモータ電流値を電流制限値ILMT
とすることにより、アキュムレータ圧力を一定圧力以上
に上げないようにすることができる。
【0066】一方、ステップ402でリレーMRがオン
されていない場合、ステップ408でリレーMRがオフ
している時間をカウントし、ステップ409ではストッ
プスイッチ(STP SW)が踏まれたか否かが判定さ
れる。ストップスイッチが踏まれた場合にはステップ4
14を行い、ストップスイッチが踏まれない場合にはス
テップ410を行う。ステップ410ではリレーMRが
オフしている時間が所定時間T1(5sec)以上であ
るか否かが判定され、T1以上であればステップ414
を行い、T1よりも短い場合にはこの処理を終了する。
一方、間欠駆動制御を行ってない場合には、ステップ4
11でモータMTの端子電圧が所定電圧EF (12V)
以上で所定時間TF (5min)継続しているか否かが
判定され、TF 時間継続している場合にはステップ41
2を行い、そうでなければこの処理を終了する。ステッ
プ412では、モータが所定時間の間回りっぱなしの状
態が続いていることによりモータMTの発熱を防止する
ために間欠駆動を行う間欠駆動制御中フラグをセット
し、次のステップ413で圧力スイッチ(圧力SW)に
よる制御を禁止にする。ステップ414ではリレーMR
がオンされている時のタイマーをクリアし、ステップ4
15でリレーMRを駆動するフラグをセットする。
【0067】上記に示すことから、圧力スイッチが低圧
状態のときにモータ電圧を検出し、このモータ電圧の状
態により低圧故障判定の所定時間を変えることにより、
電圧変動に対応した故障検出が可能となる。
【0068】この判定に要する所定時間は、モータ電圧
によりヒステリシスをもつことにより切り換わり、モー
タ電圧が変動した場合での頻繁な切り換わりを防止する
ことができる。
【0069】また、この所定時間は、モータ電圧が第1
所定電圧から第1所定電圧よりも低い第2所定電圧に変
化した場合に、所定時間を第1所定時間から、第1所定
時間よりも長い第2所定時間に変更することにより、モ
ータ電圧が低下した場合にはモータMTの回転速度も低
下することから、一定の圧力になるまでの時間が長くか
かるために判定に要する所定時間を長くする。
【0070】更に、この所定時間は、モータ電圧が第2
所定電圧から第1所定電圧になった場合には所定時間を
変更しないようにすれば誤判定防止が可能となる。
【0071】上記の方法により低圧故障が検出された場
合には、ウォーニングランプとかブザー等により運転者
に知らせ、スリップ制御を禁止することにより安全性の
向上を図ることが可能となる。
【0072】尚、切換弁、制御弁の構成は本発明の実施
形態に限定されるものではなく、切換弁66,68を使
用する代わりに、3ポート2位置型の電磁弁1つに置き
換えることもでき、また液圧制御を行う制御ユニットと
油圧源の制御を行う制御ユニットを分けているが、一体
化することも可能である。更には、上記に示した液圧制
御を行う制御ユニットは、電磁弁を作動させて液圧制御
ができればよいために制動時のABS制御を行うものに
限ったものではなく、発進時とか加速時にスリップ制御
を行うトラクション制御(TRC制御)、または横加速
度またはヨーレートが大きいときに車両のオーバーステ
ア、アンダーステアを防止するスタビリティ制御を行う
制御ユニットに変わることも可能である。
【0073】
【発明の効果】上記に示すことから、圧力スイッチが低
圧状態のときにモータ電圧を検出し、このモータ電圧の
状態により低圧故障と判定を行う時間(所定時間)を変
えることにより、電圧変動に対応した低圧故障検出が可
能となる。
【0074】この判定に要する所定時間にはモータ電圧
により変わるヒステリシスを設け、モータ電圧が変動し
た場合の頻繁な切り換わりを防止する。
【0075】また、モータ電圧が第1所定電圧から第2
所定電圧に低下した場合には、所定時間を第1所定時間
から第1所定時間よりも長い第2所定時間に変更する。
つまり、モータ電圧が低下した場合にはモータMTの回
転速度も低下し、一定の圧力まで蓄圧を行う時間が長く
かかるため、判定に要する所定時間を長くすることによ
り誤判定を防止した故障検出が可能となる。
【0076】更には、上記の方法により低圧故障と判定
された場合にウォーニングランプとかブザー等により運
転者に知らせ、スリップ制御を禁止することにより安全
性の向上を図ることが可能となり、コスト低減のために
アキュムレータの小型化を図った場合でも低圧故障の検
出が誤判定することなく行えると共に、故障時の安全性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態おける液圧制御装置のシ
ステム図である。
【図3】 本発明の実施の形態おける液圧発生装置の断
面図である。
【図4】 本発明の実施形態おける液圧制御を行う制御
ユニット(ABSECU)のブロック図である。
【図5】 本発明の実施形態おける油圧源の制御を行う
制御ユニット(H/B ECU)のブロック図である。
【図6】 本発明の実施形態おける液圧制御を行う制御
ユニットの制御概要を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の実施形態おける油圧源を制御する制
御ユニットの制御概要を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の実施形態おける低圧故障判定を示す
フローチャートである。
【図9】 本発明の実施形態おける圧力スイッチの出力
変化を示す状態遷移図である。
【図10】 本発明の実施形態おけるアキュムレータ圧
力とモータ電流の関係を示すグラフである。
【図11】 本発明の実施形態おける間欠駆動制御を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
26 アキュムレータ 28 ポンプ 29 モータ LP ウォーニングランプ BZ ブザー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂 根 伸 介 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧制御の圧力源となるアキュムレータ
    と、該アキュムレータの圧力検出を行う圧力検出手段
    と、前記圧力検出手段の出力に基づきポンプを作動させ
    るモータとを備え、前記モータを駆動して前記アキュム
    レータに蓄圧された圧力により液圧制御を行う液圧制御
    装置において、前記圧力検出手段の出力が低圧状態であ
    ることを検出する低圧状態検出手段と、該低圧状態検出
    手段により低圧状態が所定時間続いたことを検出する所
    定時間継続検出手段と、該所定時間継続検出手段により
    低圧状態が続いた場合に、液圧制御を行う油圧系が低圧
    故障していることを検出する故障検出手段とを備えたこ
    とを特徴とする液圧制御装置の故障検出方法。
  2. 【請求項2】 前記モータの駆動される電圧を検出する
    モータ電圧検出手段と、前記所定時間継続検出手段によ
    る所定時間を前記モータ電圧検出手段によるモータ電圧
    により可変する可変手段とを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の液圧制御装置の故障検出方法。
  3. 【請求項3】 前記可変手段は、前記モータ電圧検出手
    段のモータ電圧によりヒステリシスをもつことを特徴と
    する請求項2に記載の液圧制御装置の故障検出方法。
  4. 【請求項4】 前記可変手段は、前記モータ電圧検出手
    段のモータ電圧が第1所定電圧から前記第1所定電圧よ
    りも低い第2所定電圧に変化した場合に、前記所定時間
    を第1所定時間から、該第1所定時間よりも長い第2所
    定時間に変更することを特徴とする請求項2に記載の液
    圧制御装置の故障検出方法。
  5. 【請求項5】 前記可変手段は、前記モータ電圧検出手
    段のモータ電圧が前記第2所定電圧から前記第1所定電
    圧になった場合には前記所定時間を変更しないことを特
    徴とする請求項2に記載の液圧制御装置の故障検出方
    法。
  6. 【請求項6】 前記故障検出手段により前記アキュムレ
    ータの低圧故障が検出された場合に、警報を発する警報
    発生手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の液
    圧制御装置の故障検出方法。
  7. 【請求項7】 前記故障検出手段により前記アキュムレ
    ータの低圧故障が検出された場合に、液圧制御を禁止す
    る液圧制御禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の液圧制御装置の故障検出方法。
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