JPH09123324A - 内装材およびその製造方法 - Google Patents
内装材およびその製造方法Info
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Abstract
原子を含有していない内装材の製造方法において、押し
出し発泡による製造の場合は、発泡温度の点で押し出し
スピードを上げることが難しく、生産効率が低かった。
また、樹脂を巾を広く均一に押し出すことも困難となる
一方、エマルジョン系の発泡樹脂は水を蒸発させるため
のエネルギーが多大であり、エネルギーコストが高騰し
た。 【解決手段】 基材上に成分中に塩素を含有しない樹脂
粉体に発泡剤を含有した組成物の樹脂層を形成する工程
と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有することを特徴
とする内装材の製造方法およびその内装材を提供する。
Description
下PVCと記す)等の成分中に塩素を含有する樹脂を使
用しないため、燃焼によっての有毒ガスの発生のない床
材、壁材等の内装材に関する。
れているものが一般的であるが、PVC樹脂は燃焼時に
有毒ガス等を発生させるため、環境保護の観点から問題
視された。そこで、成分中に塩素原子を含まない樹脂を
用いて内装材を形成することが試みられ、就中、内装材
にクッション性を付与するために樹脂を発泡させ、内装
材に積層された。
出機内に樹脂と発泡剤を含有する組成物を投入して押出
した時、あるいは押出した後に樹脂を加熱し発泡させ、
その後エンボスを施す方法(特開平6−270314)
または、樹脂と膨張材を混入したエマルジョンを塗布
し、加熱発泡させて発泡層を形成する方法(特開平6−
47875)が開示されている。
泡層を形成する場合、発泡するまで温度を上げなければ
ならないので、押出しのスピードを上げることが難し
く、製造効率が低かった。また、発泡層を形成する樹脂
を巾を広く均一に押し出すことも困難であった。一方、
樹脂と膨張材を混入したエマルジョンを塗布、発泡させ
て発泡層を形成する場合には、溶媒が水系であるときに
はこの溶媒を蒸発させるために多大なエネルギーが必要
となり、エネルギーコストが高騰し、生産速度も速くす
ることができなかった。
れ、かつ意匠性の高い成分中に塩素を含まない樹脂によ
って構成される内装材およびその製造法を提供すること
を目的とし、基材上に成分中に塩素を含有しない樹脂粉
体に発泡剤を含有した組成物の樹脂層を形成する工程
と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有することを特徴
とする内装材の製造方法および請求項5の内装材、を要
旨とする。
よびその製造方法を説明する。「図1」は、本願内装材
製造工程図である。不燃紙、合成樹脂シート、ガラス繊
維の織布または不織布基材上1に成分中に塩素原子を含
まない樹脂、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(以
下EVAと記す)、ポリアクリル酸エステル、ポリメタ
クリル酸エステル、ポリオレフィン等の発泡性粉体をロ
ータリーフィーダー2から0.5〜10mm厚で塗布
し、プレヒートオーブン3にてプレヒートを行ない、フ
ラットロール4で表面を平滑にした後、転写ロール5で
樹脂層表面に転写により模様形成し、メインオーブン6
にて120〜250℃で加熱発泡を行なう。発泡倍率は
1.3〜20倍である。その後、エンボスロール7にて
エンボスを付与し、本願内装材8が形成される。
ある。上記組成物の発泡性粉体をロータリースクリーン
等のステンシル装置9、9’で基材上に模様上に塗布
し、プレヒート、フラットロール、メインオーブンを通
り、加熱発泡され、本願内装材8’が形成される。な
お、基材1を剥離可能な剥離シートやコンベアベルトと
交換し、最終段階で上層を剥離し、基材のない床材を製
造することも可能である。また、耐久性、耐汚れ性を付
与するためにアクリル、エバール、ポリプロピレン、ポ
リエチレンのフィルムを表面層として積層しても良い。
またはロータリースクリーン等のステンシル装置を用い
て基材上に塗布される発泡性粉体に含有されている塩素
原子を含まない樹脂として最も好ましいのはEVA(M
FRが5−50g/10min(好ましくは、MFRが
10−40g/10min)、酢酸ビニル(VAc)量
5−40wt%)である。また、発泡体の改質のため、
EVA樹脂にポリプロピレン、ポリエチレン等の粉体を
1〜50wt%加えてもよい。また、発泡剤としてはジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、
p、p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、3、3’−ジスルホンヒドラジドジフェニルスル
ホン、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンア
ミド等が例示され、発泡促進材として尿素エタノールア
ミン、亜鉛華、炭酸鉛、ステアリン酸鉛、グリコール等
が例示される。さらに充填材として水酸化アルミニウ
ム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク等が例示される。なお、MFRは樹脂の流動
性を示す値であって、数字の大きい程流動性が高いこと
を示す。(ASTM D−1238改)
0PHRに対し、発泡剤1〜10PHR、発泡促進剤
0.1〜5PHR、顔料1〜20PHR、充填剤1〜1
00PHRが好ましい。
願内装材の断面図である。上記製造工程によって下から
基材1、発泡層11、転写による模様層12が順に積層
されて内装材13が得られる。
る。製造工程中にロータリースクリーン等のステンシル
装置を複数台配置することによって、基材1上に模様状
の発泡層11’、11”、11”’を有する内装材を得
ることができる。このようにして得られた内装材は、床
材、壁装材として有用なものであった。
「表1」配合で混合した発泡性粉体をロータリーフィー
ダーで厚さ約2mmになる様に散布し、プレヒートオー
ブンにて加熱後、フラットロールで表面を平滑にし、そ
の後メインオーブン(200℃)で加熱発泡し、最後に
エンボスロールで型押しして厚さ6mmの発泡壁紙を得
た。
の上に「表2」配合で混合した発泡性粉体をロータリー
スクリーンで厚さ約2mmになる様に散布し、プレヒー
トオーブンにて加熱後、フラットロールで表面を平滑に
し、その後メインオーブン(200℃)で加熱発泡し、
最後にエンボスロールで型押しして厚さ4mmの発泡壁
紙を得た。
護の面で優れ、エンボスの付与またはロータリースクリ
ーンによる表面形成によって意匠性も向上した。また、
製造時の発泡加工も効率がよく、エネルギーコストも低
いものであった。
ているので、環境保護の面で優れている。 高速度で粉体樹脂の発泡ができ、押し出し加工より高
い能率で成形加工ができた。 早い立上りで加工できるので、広巾加工でも均一な厚
さが得られた。 エマルジョン系の発泡性樹脂は、水分を蒸発させてゲ
ル化するまで多量のエネルギーを必要とするが、本願発
明では、加熱直後に発泡体が得られるのでエネルギーコ
ストは低かった。 強度は塩化ビニルを用いた内装材と同等もしくはそれ
以上であった。 エンボスロールによるエンボスの付与やロータリース
クリーンによる変化に富んだ表面の形成によって意匠性
が向上した。
る発泡層 12.模様層 13.本願内装材
Claims (7)
- 【請求項1】 基材上に、成分中に塩素を含まない樹脂
粉体と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を形成する工程
と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有することを特徴
とする内装材の製造方法。 - 【請求項2】 発泡層上に転写により模様を形成する請
求項1の内装材の製造方法。 - 【請求項3】 基材上にステンシル装置により着色発泡
性樹脂粉体層を形成し、この樹脂層を加熱発泡させる請
求項1の内装材の製造方法。 - 【請求項4】 発泡性樹脂粉体の樹脂層を加熱発泡させ
た後、ロール間に通して表面平滑にする請求項1〜3の
内装材の製造方法。 - 【請求項5】 基材上に成分中に塩素を含まない樹脂粉
体と発泡剤を含有した組成物を加熱して得られた発泡層
を有することを特徴とする内装材。 - 【請求項6】 発泡層上に転写模様が形成された請求項
5の内装材。 - 【請求項7】 基材上にステンシル装置により模様状に
形成された発泡層を有する請求項5の内装材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31001995A JP3302241B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 内装材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31001995A JP3302241B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 内装材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123324A true JPH09123324A (ja) | 1997-05-13 |
JP3302241B2 JP3302241B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=18000186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31001995A Expired - Fee Related JP3302241B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 内装材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3302241B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001347611A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
-
1995
- 1995-11-02 JP JP31001995A patent/JP3302241B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001347611A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3302241B2 (ja) | 2002-07-15 |
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