JPH09123194A - 遠心成形機及び遠心成形方法 - Google Patents
遠心成形機及び遠心成形方法Info
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- JPH09123194A JPH09123194A JP7303700A JP30370095A JPH09123194A JP H09123194 A JPH09123194 A JP H09123194A JP 7303700 A JP7303700 A JP 7303700A JP 30370095 A JP30370095 A JP 30370095A JP H09123194 A JPH09123194 A JP H09123194A
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Abstract
型の取付け,取外しが簡単で、更に、環状皮膜を高精度
に仕上げられる遠心成形機を提供する。 【解決手段】 軸心を互いに一致させ且つ先端に設けた
保持具11,21を相対向させてフレーム71上にそれ
ぞれ回転可能に軸支される二つのロータ1,2と、該ロ
ータ1,2の少なくとも一方を回転駆動させるモータ3
と、前記ロータ1,2の少なくとも一方を進退動可能に
する移動手段4と、該移動手段4で前記ロータ間距離S
を設定して、二つのロータ1,2に係る前記保持具1
1,21に挟着保持される筒状の成形型5と、を具備
し、該成形型5がモータ3で回転し、その遠心力により
成形型内に注入された液状原料9を成形型内壁5aに展
開して環状皮膜Rを成形する。
Description
写,搬送などに用いられるエンドレスベルト向け等の環
状皮膜を成形する遠心成形機及び遠心成形方法に関す
る。
務機器などには、継ぎ目なしのエンドレスベルトが専ら
使われている。このエンドレスベルト用環状皮膜を造る
装置の一つに遠心成形機がある。遠心成形機による製法
は、通常、回転駆動軸に取付けられた円筒状の成形型内
に液状原料を注入し、その後、該成形型を回転させ、遠
心力で成形型内壁に均一な環状皮膜を成形する方法であ
る。ここで、従来の遠心成形機は、一般に、有底筒状し
た成形型の底部分を回転駆動軸端に固定して、電動モー
タで該回転駆動軸を動かし成形型を回転させる構成がと
られていた。そして、成形型を加熱炉内に置き、所定温
度にコントロールできるようにしていた(特開平5−8
237号公報等)。
成形機のように回転駆動軸が成形型を片持ち支持する構
造では、成形型の回転フレが問題となりやすく、回転駆
動軸と成形型を組み付けた状態で回転フレを一定限度以
下(通常±0.005mm以下)にするのに苦労した。
そして、環状皮膜を成形した後、これを取出す際、成形
型が加熱炉内にあるので作業がはかどらず、また、危険
でもあった。更に、成形型を取替える場合、回転駆動軸
と一緒に取外し交換しなければならず、手間どってい
た。こうした不具合を改善する遠心成形機として、例え
ば特公平7−10534号公報記載の開示技術がある。
ただ、この技術は、回転駆動軸に成形型たるシリンダが
一体化されておらず、シリンダを受ける一対の受けロー
ル、加えて、シリンダを押えるシリンダ押えが前後方向
に間隔をおいて複数配設しなければならないなど、構造
が複雑であった。また、シリンダが受けロール上を滑動
することも考えられ、シリンダの回転速度を精度よくコ
ントロールするには不十分であった。
ンプルな構造にして、成形型の回転フレをなくすのみな
らず、成形型の取付け,取外しがすこぶる簡単で、更
に、環状皮膜を高精度に仕上げられる遠心成形機及び遠
心成形方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明の要旨は、軸心を互いに一致さ
せ且つ先端に設けた保持具を相対向させてフレーム上に
それぞれ回転可能に軸支される二つのロータと、該ロー
タの少なくとも一方を回転駆動させるモータと、前記ロ
ータの少なくとも一方を進退動可能にする移動手段と、
該移動手段で前記ロータ間距離を設定して、二つのロー
タに係る前記保持具に挟着保持される筒状の成形型と、
を具備することを特徴とする遠心成形機にある。請求項
2に記載の本発明は、請求項1のロータの少なくとも一
方を筒体で形成し、更に、該ロータ内に液状原料用配管
を挿通し、その先端の吐出ノズルを保持具に挟着保持さ
れる成形型内に位置させるようにした遠心成形機にあ
る。ここで、「吐出ノズル」は液状原料の吐出口を有す
るものであればよく、液状原料用配管と別体品でも液状
原料用配管に兼用させたもののいずれであってもよい。
請求項2の吐出ノズルを成形型の軸方向に移動可能とし
たことを特徴とする。請求項4に記載の本発明の遠心成
形機は、請求項1〜3で、二つのロータを共に筒体で形
成し、一方のロータ内へ送り込んだ気体が、成形型内を
経由して他方のロータ内を通って排出されるよう構成し
たことを特徴とする。ここで、「一方のロータ内へ送り
込んだ気体が、成形型内を経由して他方のロータ内を通
って排出される」とは、全ての気体が他方のロータ内を
通って排出されることまでは要求されず、該気体の半分
以上が通過すれば足りる。
互いに一致する二つのロータ先端に設けた保持具で筒状
の成形型を両サイドから挟着保持した後、ロータを回転
させることで該成形型を連動回転させ、その遠心力で該
成形型内に注入された液状原料を成形型の内壁に展開し
て環状皮膜を成形するようにしたことを特徴とする遠心
成形方法にある。ここで、「液状原料」は、環状皮膜の
成形段階で、流動化し成形型に係る型面に展開できるも
のをいい、注入段階においては液体,固体を問わない。
によってロータが進退動し、ロータ先端の保持具で、両
サイドから成形型を挟着保持するので、回転フレが起こ
らない。そして、モータでロータが回転すると、保持具
に挟着された成形型も連動して回転するので、その遠心
力により成形型内に注入した液状原料を成形型内壁に展
開して順当に環状皮膜に成形することができる。更に、
環状皮膜の成形後、移動手段を後退させると、成形型が
保持具から難なく離れるので、成形型を簡単に加熱炉外
へ持ち運びでき、環状皮膜の取外し作業が楽になる。ま
た、請求項2に記載の発明によれば、液状原料用配管の
吐出ノズルが挟着保持された成形型内に位置するので、
成形型の保持具へのセット後、所望の液状原料注入が可
能になる。
ルを成形型の軸方向に移動可能とすると、その軸方向に
液状原料を均等に分配注入できるので、短時間で、成形
型内壁に液状原料を展開し易く、膜厚精度の高い環状皮
膜を成形できる。更に、請求項4に記載の発明のごと
く、二つのロータを共に筒体で形成し、一方のロータ内
へ気体を送り込み、その気体が成形型内を経由して他方
のロータ内を通って排出されるようにすると、成形時に
発生する樹脂反応ガスを効率よく取除くことができ、製
品たる環状皮膜の品質向上に貢献する。また、成形型の
加熱,冷却を上記気体を使って効率良く行なえるように
もなる。一方、請求項5に記載の製法発明によれば、成
形型を両サイドから保持具で挟着保持するので、回転フ
レが起こらない。そして、成形型は挟着保持される方法
であるので、成形型の取付け,取外しが簡単となる。
よび遠心成形方法の実施形態について詳述する。図1〜
図5は本発明の遠心成形機および遠心成形方法の一形態
で、図1は遠心成形機の概略構成断面図、図2は図1の
部分拡大断面図、図3は図1のVI−VI線矢視図、図4は
図1の右側面図、図5は成形型の拡大断面図である。
尚、図1は成形型を取外した状態になっているが、図3
では成形型を受け治具に載置した図にしている。
成形型5と液状原料用配管6とを主構成要素とする。符
号71は遠心成形機のフレームで、鋳造等で製造された
ものである。このフレーム71上に成形型5が収納され
る加熱炉8を載置する(図1)。加熱炉8の内壁には遠
赤外線ヒータ等のヒータ81が取付けられ、炉内を20
0℃程度まで加温調節できるようにしている。該加熱炉
8は、上蓋8aが蝶番82で開閉自在とし、成形型5の
収納,取出しを可能にする(図3)。
支持台72がフレーム71上に設置され、ロータ1は、
該支持台72に設けた貫通孔にベアリングBを介して回
転自在に軸支される(図2)。ロータ1は筒体からな
り、後述する液状原料用配管6が該筒体内を通過できる
ようにしている。ロータ1先端にはラッパ状に口を大き
く拡開した保持具11が一体形成されている。保持具部
分は加熱炉8内に配設する。
う。)に対し、互いに軸心を一致させ且つ先端に設けた
保持具21を保持具11に相対向させた別のロータ2
(以下、「主ロータ」という。)が、同じくフレーム7
1上に回転可能に設けられる。具体的には、フレーム7
1上にガイドレール73が敷かれ、該ガイドレール73
に支持台74が摺動自在な状態で載り、そして、この支
持台74にベアリングBを介して軸心を従ロータ1に一
致させた主ロータ2が軸支される(図1)。主ロータ2
も筒体からなり、従ロータ1と同様、ラッパ状に口を大
きく拡開した保持具21がその先端に一体的に設けられ
ている。該保持具部分も加熱炉内に配設されるようにす
る。
持台74の背面側に突き出しており、その端部に歯付き
プーリ22が固着される。支持台74にはモータ3が載
置され、モータ3の軸にも歯付きプーリ31が固着され
る(図4)。両歯付きプーリ22,31間に歯付きベル
トTを掛けることで、主ロータ2を回転駆動させる。こ
こでは、モータ3にサーボモータを採用し、更に、主ロ
ータ2へサーボモータ3の回転を正確に伝達できるよう
にしている。尚、図1,図2では、移動手段4を判り易
くするため、モータ3周りの図示を省略する。
して、支持台74にカバー体75が固着される。そし
て、図1に示すように、カバー体75の背面に移動手段
4を取付ける。本実施形態の移動手段4では、該カバー
体背面にエアシリンダ41を取付け、更に、エアシリン
ダ41の背面に送りねじ42を固定し、これに螺合する
ハンドル43で主ロータ2を進退動可能にする。送りね
じ42に雌ねじ部431が螺合するハンドル43は、フ
レーム71から延設したブラケット76に支持されてお
り、ハンドル43を回せば、送りねじ42が移動し、エ
アシリンダ41、更に支持台74に載った主ロータ2,
サーボモータ3も一緒に移動する構成である。ハンドル
操作,エアシリンダ41作動で、支持台74のスライダ
741がガイドレール73上を摺動して、主ロータ2
は、従ロータ1の軸心に一致させながら進退動する。
尚、上記移動手段4には、図示を省略するが、ハンドル
操作を終えた後にハンドル43の動きをロックするラチ
ェット機構がある。移動手段4たるハンドル操作でロー
タ間距離Sを設定して、両保持具11,21で成形型5
を挟着保持することになるが、ここでは、保持具11,
21が成形型5を挟着セットした後、更に、エアシリン
ダ41を作動させ、ロータ間距離Sを挟めようとする付
勢力を働かせて成形型保持の確実化を図っている。その
ため、成形型5を取り残して主ロータ2だけが空回りす
るようなことは生じない。移動手段4は上記構成に限ら
ず、単にエアシリンダ41等のアクチュエータで主ロー
タ2を進退動させることもできる。また、前記付勢力を
働かせる機構として、バネ等に依存させることも可能で
ある。
筒状体である。成形型5の筒内面が成形面となる。成形
を終えた環状皮膜Rを型面から剥し易いように、成形型
内壁5aには例えばテフロン(登録商標)コーティング
等が施されている。成形型5の両端はフランジ51が出
っ張り、フランジ外縁は図示のごとくテーパカットされ
ている。テーパカットの角度αは、前述したラッパ形状
の保持具11,21の逆テーパ角度βと等しい(図2,
図5)。保持具11,21による挟着状況の下、万一挟
着力が弱まっても、保持具11,21が成形型5を包み
込むようにして成形型5を支え、これを落とさないよう
にする。符号53は、フランジ51面に固着され、筒内
に向って突き出した円孔板で造られた鍔を示す。成形型
5内に液状原料9を注入して、成形型内壁5aに展開し
て環状皮膜Rを成形することになるが、鍔53は展開し
た液状原料9が型外へ出るのを阻止し、所定膜厚のある
環状皮膜Rを形成する手助けをする。成形型5の長さL
は、主ロータ2の進退動で両保持具11,21に挟着さ
れ得る長さであれば、制限がない。また、成形型5の筒
径Dはフランジ51面(具体的には、テーパ面)を保持
具11,21で挟着でき、且つ、成形型5が加熱炉8内
に収納できる範囲内であれば制限がない。符号77は、
フレーム71に取付けられて、成形型5の位置セットに
使用する受け治具を示す。成形型5が保持具11,21
に挟着されるに先立ち、受け治具77が成形型5を受け
支える。受け治具77は支軸771のボルトがフレーム
71に固着された止めナット772に螺合して高さ調整
できる(図3)。尚、成形型5が回転する時、受け治具
77は成形型5から離れた状態になる。
流れる配管である。ここでは、成形時に、従ロータ1の
筒体内を縦通し、保持具11の口から出て、炉内にその
先端の吐出ノズル61が現われるようにしている。吐出
ノズル61は、単独部品を構成することなく、液状原料
用配管6の先端部に代用させてもよい。該吐出ノズル6
1は、液状原料用配管6を進退動させることによって、
保持具11,21に挟着された成形型5内を軸方向に自
在移動できる。
アノズル78が取付けられ、エアノズル78の口は主ロ
ータ2の筒体内に向けられている。成形型5を保持具1
1,21で挟着した状態で、エアノズル78から空気
(気体)を吹込めば、大部分の空気が主ロータ2内,成
形型5内を通り、更に従ロータ1の筒体内を通って排出
される構成である。環状皮膜Rの成形時には一般に樹脂
反応ガスが発生するが、斯る構成をとることによって、
エアノズル78から主ロータ2内にフレッシュエアを送
り込み、上記樹脂反応ガスを同伴させて効率よく系外へ
排出し得るようになる。ところで、エアノズル78から
の気体はフレッシュエアに限定されず、不活性ガスであ
ってもよい。また、加熱気体にして、ヒータ81の代り
に又は併用で成形時温度を高めるのに役立ててもよい
し、或いは、冷却気体として、成形後の冷却促進に役立
ててもよい。
述べる。まず、加熱炉8の上蓋8aを開け、受け治具7
7上に所定の成形型5を載せる(図3参照)。そして、
受け治具77で成形型5の高さを調整した後、ハンドル
43を回して支持台74がガイドレール73上を摺動す
るようにし、主ロータ2に係る保持具21を前進させる
(図1の鎖線)。保持具21と従ロータ1の保持具11
とで成形型5を挟着したら、続いて、エアシリンダ41
を作動させ、ロッド411が伸長しようとする付勢力で
成形型5を押圧保持して、成形型5,主ロータ2,従ロ
ータ1の一体化を図る(図2参照)。上記受け治具77
は、この時点で成形型5から切り離される。
を侵入させ、その先端の吐出ノズル61を成形型5内に
配設する。そうして、成形型内壁5aに吐出ノズル61
から液状原料9を所定量注入する(図2)。液状原料9
の注入後は、液状原料用配管6は系外へ戻し、且つ、吐
出ノズル周りを洗浄し樹脂硬化を防止する。尚、液状原
料用配管6は、初めから成形型内に配されるよう、保持
具11から炉内に突き出し状態とすることもできる。本
発明に使用する液状原料9は、環状皮膜Rを成形する段
階で、ペースト状,ゾル状態を含め液状化したものであ
ればよい。成形型5内に液状原料9が注入される段階に
おいては、液状に限定されず粉末,塊状の固体であって
もよい。液状原料9の成分は、遠心成形ができれば特に
制限がなく、ポリウレタン樹脂を初めとする熱硬化性樹
脂、或いは、熱可塑性樹脂,ゴム等及びこれらの一又は
二以上のものと別化合物とを複合したもの全てが対象に
なる。上記液状原料9の注入に際しては、吐出ノズル6
1を成形型5の軸方向に対して自動走行させ均等分配す
れば、製品の膜厚精度が上がる環状皮膜Rを得るので、
一層好ましくなる。
歯付きプーリ22,31,歯付きベルトTを介して主ロ
ータ2が回転駆動し、主ロータ2と一体化した成形型
5,従ロータ1も連動回転する。モータ3の回転条件と
しては、成形される環状皮膜Rの外径,膜厚及び長さに
よって異なるが、本遠心成形機ではモータ3としてAC
サーボモータを搭載しているので、所定条件に自由に適
合させ得る。ACサーボモータ3の最高回転数は450
0rpmとしている。
81のスイッチを入れ、加熱炉8内を所定温度にコント
ロールする。コントロール温度は、通常、150℃〜1
70℃であるが、液状原料9の種類によっては40℃〜
60℃程度のものもある。こうして、成形型5内に注入
された液状原料9が、成形型回転の遠心力により成形型
内壁5aに展開して環状皮膜Rに成形されていく(図
3)。成形に要する回転,加温時間としては、3分〜1
0分程度である。
に樹脂反応ガスが発生する。この樹脂反応ガスが成形段
階でそのまま停滞すると、環状皮膜Rに品質面から悪影
響を及ぼす。本実施形態では、成形過程で、エアノズル
78からフレッシュエアを送り込んでいる。フレッシュ
エアは、主ロータ2内を通って成形型5内に入り込み、
成形段階で発生した反応ガスを従ロータ1から系外へ追
い払うように排気する(図2中の矢印)。
料9を硬化促進を図る。そして、環状皮膜Rを成形した
段階で、ヒータ81を切り、降温する。また、モータ3
を止め、成形型5を静止させる。降温に対しては、前記
エアノズル78から冷却風を送ると、熱移動が円滑に進
み成形サイクルを短縮でき、より好ましい状態になる。
1,ハンドル43を解除し、成形型5を保持具11から
取外す(図3)。しかる後、成形型内壁5aに成形され
た所望の環状皮膜Rが取出されることになる。
移動手段4たるエアシリンダ41,ハンドル43でもっ
て主ロータ2が前進し、成形型5を両サイドから保持具
11,21で挟着保持するので、成形型5が回転しても
回転フレが起こり難くなる。この回転フレが抑えられる
ことによって、環状皮膜Rの膜厚分布が一様になり品質
的に優れた製品に仕上がる。そして、主従ロータ1,
2、移動手段4を使って、成形型5をその両サイドで挟
着保持する構成であるので、特段の固定具を用せず、シ
ンプルな構造にして成形型5の取付け,取外しが簡単に
なる。また、成形を終えた後、加熱炉外へ成形型5を出
してから、環状皮膜Rを剥ぎ取ることができるので、従
来の加熱炉内と違って、作業が行ない易く且つ安全でも
ある。もちろん、成形型5は、従来のごとく回転駆動軸
に固定されているのではなく、主従ロータ1,2に着脱
自在であるので、成形型5の種類交換はいとも簡単に達
成できる。しかも、駆動モータ3にサーボモータを採用
しているので、回転数を変え、様々な環状皮膜Rの製造
に対応可能となる。こうした型替えの時間短縮も加わっ
て、作業性は格段に向上する。
を経由して、セットされた成形型内に配設できるので、
保持具11,21に成形型5が挟着保持された後に液状
原料9を成形型内に注入できる。更に、斯る構成である
ので、保持具11,21に成形型5が挟着保持されたま
まで、一の液状原料9の成形後、液状原料用配管6から
別異の液状原料9を注入し、二層成形等(積層成形)を
円滑になし得るなどの優れた効果もある。そして、吐出
ノズル61を成形型5内で軸方向に移動可能にすれば、
成形型5内に液状原料9を均等分配できるので、環状皮
膜Rの膜厚精度向上を果たす。もちろん、成形型回転の
遠心力による液状原料9の展開にかかる所要時間が少な
くて済み、成形時間の短縮にも役立つ。
タ2内にフレッシュエアを吹込むようにすれば、成形時
に発生する樹脂反応ガスを効率よく取除くことができる
ので、斯る点からも環状皮膜Rの品質向上に貢献する。
回転駆動軸の端部で成形型の底部を片持ち支持した従来
の遠心成形機にあっては、成形時に開口部から型内にフ
レッシュエアを送っても、成形型の片面が封鎖されてい
るため、型内の空気置換が容易でなかった。これに対
し、本発明では、フレッシュエアがプラークフローのご
とく型内を通過していくので、樹脂反応ガスは迅速に排
除される。加えて、前記エアノズル78からは、成形過
程で加熱気体を送り込んだり、或いは、成形後の降温過
程で冷却気体を送り込んだりして、熱移動に効果的な働
きを担わすこともできるなど有益になっている。
ものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種
々変更できる。従ロータ1,主ロータ2,モータ3,移
動手段4,成形型5,液状原料用配管6,加熱炉8の形
状,大きさ,材質等は適宜選択できる。例えば、エアノ
ズル78から成形型5内にフレッシュエアを送り込まな
ければ、主ロータ21は筒体にするに及ばず、中実形状
を採用できる。保持具11,21は成形型5の両サイド
を把持する構成にすることもできる。
遠心成形方法は、簡単な構造ながら、成形型の回転フレ
を抑制するのみならず、成形型の取付け,取外しが簡単
で、しかも、高品質の環状皮膜を製造できるなど、生産
性向上,品質向上等に多大な効果を発揮する。
断面図である。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 軸心を互いに一致させ且つ先端に設けた
保持具を相対向させてフレーム上にそれぞれ回転可能に
軸支される二つのロータ(1,2)と、該ロータの少な
くとも一方を回転駆動させるモータ(3)と、前記ロー
タの少なくとも一方を進退動可能にする移動手段(4)
と、該移動手段で前記ロータ間距離を設定して、二つの
ロータに係る前記保持具に挟着保持される筒状の成形型
(5)と、を具備することを特徴とする遠心成形機。 - 【請求項2】 前記ロータの少なくとも一方を筒体で形
成し、更に、該ロータ内に液状原料用配管を挿通し、そ
の先端の吐出ノズルを保持具に挟着保持される成形型内
に位置させるようにした請求項1記載の遠心成形機。 - 【請求項3】 前記吐出ノズルを成形型の軸方向に移動
可能とした請求項2記載の遠心成形機。 - 【請求項4】 前記二つのロータを共に筒体で形成し、
一方のロータ内へ送り込んだ気体が、成形型内を経由し
て他方のロータ内を通って排出されるよう構成した請求
項1〜3のいずれかに記載の遠心成形機。 - 【請求項5】 軸心が互いに一致する二つのロータ先端
に設けた保持具で筒状の成形型を両サイドから挟着保持
した後、ロータを回転させることで該成形型を連動回転
させ、その遠心力で該成形型内に注入された液状原料を
成形型の内壁に展開して環状皮膜を成形するようにした
ことを特徴とする遠心成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30370095A JP3667407B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 遠心成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30370095A JP3667407B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 遠心成形機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123194A true JPH09123194A (ja) | 1997-05-13 |
JP3667407B2 JP3667407B2 (ja) | 2005-07-06 |
Family
ID=17924199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30370095A Expired - Fee Related JP3667407B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 遠心成形機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3667407B2 (ja) |
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US7334336B2 (en) * | 2003-12-23 | 2008-02-26 | Eastman Kodak Company | Method for producing a sleeved polymer member, an image cylinder or a blanket cylinder |
JP2012040729A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Nitto Denko Corp | シームレスベルトの製造装置およびシームレスベルトの製造方法 |
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1995
- 1995-10-27 JP JP30370095A patent/JP3667407B2/ja not_active Expired - Fee Related
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