JPH09122936A - プロペラシャフト - Google Patents
プロペラシャフトInfo
- Publication number
- JPH09122936A JPH09122936A JP28698395A JP28698395A JPH09122936A JP H09122936 A JPH09122936 A JP H09122936A JP 28698395 A JP28698395 A JP 28698395A JP 28698395 A JP28698395 A JP 28698395A JP H09122936 A JPH09122936 A JP H09122936A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- friction
- welding
- propeller shaft
- cast iron
- spheroidal graphite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量化が図れ、しかも組織上および強度上良
好な摩擦圧接によるトルクロッドを得る。 【解決手段】 球状黒鉛鋳鉄製からなり端部に位置する
ヨーク部と、鋼系材からなるスリーブ部が、摩擦圧接に
より一体化してなり、摩擦圧接部は、チルが存在せず、
固相接合に近い接合で形成される。
好な摩擦圧接によるトルクロッドを得る。 【解決手段】 球状黒鉛鋳鉄製からなり端部に位置する
ヨーク部と、鋼系材からなるスリーブ部が、摩擦圧接に
より一体化してなり、摩擦圧接部は、チルが存在せず、
固相接合に近い接合で形成される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロペラシャフト
に関し、詳しくは、別体に作製したヨーク部とスリーブ
部とを摩擦圧接により一体化したプロプロペラシャフト
に関する。
に関し、詳しくは、別体に作製したヨーク部とスリーブ
部とを摩擦圧接により一体化したプロプロペラシャフト
に関する。
【０００２】
【従来の技術】原動機側の軸心に対して駆動される側の
軸心が変化するような動力伝達手段として、プロペラシ
ャフトが一般的に用いられている。このプロペラシャフ
トは、原動機の出力トルクを安全かつ十分に伝達するた
めの必要な強度を有すると共に、軸心の変化に対して屈
曲しつつ伸縮するユニバーサルジョイントをも安全な強
度を有するように製作しなければならない。従来は、こ
のユニバーサルジョイントのヨーク部とスリーブ部とを
一体に鍛造にて成形するが、ブローチ盤などでスリーブ
部内に加工を行うスプライン溝の深さが限定され、あま
り大きなヨーク部を持つプロペラシャフトの製造は困難
であった。
軸心が変化するような動力伝達手段として、プロペラシ
ャフトが一般的に用いられている。このプロペラシャフ
トは、原動機の出力トルクを安全かつ十分に伝達するた
めの必要な強度を有すると共に、軸心の変化に対して屈
曲しつつ伸縮するユニバーサルジョイントをも安全な強
度を有するように製作しなければならない。従来は、こ
のユニバーサルジョイントのヨーク部とスリーブ部とを
一体に鍛造にて成形するが、ブローチ盤などでスリーブ
部内に加工を行うスプライン溝の深さが限定され、あま
り大きなヨーク部を持つプロペラシャフトの製造は困難
であった。
【０００３】ところで、近年、鋼材料どうしを摩擦圧接
によって良好に接合する試みが行われている。例えば、
特開昭５５−１２２６９５号公報には、スリーブ部を所
定長さに切断し、このスリーブ部と別個に製作したヨー
ク部を摩擦圧接で一体とし、次にスリーブ部にボーリン
グ、ブローチ加工を行い、所望の長さのプロペラシャフ
トを製造する開示がある。この特開昭５５−１２２６９
５号公報によれば、製作工数が少なく、かつ簡単である
と共に、ヨーク部、スリーブ部を一体に鍛造或い機械加
工したものと強度的に同一若しくはそれ以上のプロペラ
シャフトを製造できるとしている。
によって良好に接合する試みが行われている。例えば、
特開昭５５−１２２６９５号公報には、スリーブ部を所
定長さに切断し、このスリーブ部と別個に製作したヨー
ク部を摩擦圧接で一体とし、次にスリーブ部にボーリン
グ、ブローチ加工を行い、所望の長さのプロペラシャフ
トを製造する開示がある。この特開昭５５−１２２６９
５号公報によれば、製作工数が少なく、かつ簡単である
と共に、ヨーク部、スリーブ部を一体に鍛造或い機械加
工したものと強度的に同一若しくはそれ以上のプロペラ
シャフトを製造できるとしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭５５−１２
２６９５号公報は、鋼系材の鍛造成形したヨーク部と同
じく鋼系材のスリーブ部を摩擦圧接するものであり、鍛
造する部品は鍛造型の抜け勾配の制約から見切り部を円
筒に近くするのが難しく、従って軽量化も比較的困難で
ある。本発明は上記課題についてなされたものであり、
軽量化が図れ、しかも、組織上および強度上良好に摩擦
圧接されるトルクロッドを提供することを目的とする。
２６９５号公報は、鋼系材の鍛造成形したヨーク部と同
じく鋼系材のスリーブ部を摩擦圧接するものであり、鍛
造する部品は鍛造型の抜け勾配の制約から見切り部を円
筒に近くするのが難しく、従って軽量化も比較的困難で
ある。本発明は上記課題についてなされたものであり、
軽量化が図れ、しかも、組織上および強度上良好に摩擦
圧接されるトルクロッドを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋳鉄材の
うち球状黒鉛鋳鉄と鋼系材を通常の摩擦圧接で行うと、
球状黒鉛鋳鉄の中にある黒鉛が、アップセット圧（圧接
圧）により圧縮されて薄膜となって潤滑層が形成され、
摩擦圧接法の本来の利点である集中的な摩擦と発熱を阻
害していると考えた。そして、摩擦圧接の条件を種々検
討した結果、アプセット圧を鋼系材どうしの場合よりも
高目で、短い時間に設定することにより、球状黒鉛鋳鉄
と鋼系材の両部材の摩擦熱により再溶解した溶融層が外
部に押し出され、摩擦圧接する接合部がほとんど固相接
合に近い状態に確保でき、チルが発生せず、接合も良好
であるとの知見を得た。
うち球状黒鉛鋳鉄と鋼系材を通常の摩擦圧接で行うと、
球状黒鉛鋳鉄の中にある黒鉛が、アップセット圧（圧接
圧）により圧縮されて薄膜となって潤滑層が形成され、
摩擦圧接法の本来の利点である集中的な摩擦と発熱を阻
害していると考えた。そして、摩擦圧接の条件を種々検
討した結果、アプセット圧を鋼系材どうしの場合よりも
高目で、短い時間に設定することにより、球状黒鉛鋳鉄
と鋼系材の両部材の摩擦熱により再溶解した溶融層が外
部に押し出され、摩擦圧接する接合部がほとんど固相接
合に近い状態に確保でき、チルが発生せず、接合も良好
であるとの知見を得た。
【０００６】そして、自動車用のプロペラシャフトのよ
うに約２〜４メートルと長大で重量のある部品を２以上
の別体とし、特に端部のヨーク部を球状黒鉛鋳鉄で製作
して、摩擦圧接により接合すれば、造型現場での非常に
大きな鋳枠を必要とせず、また球状黒鉛鋳鉄が従来材よ
りも軽量であるため、自動車の軽量化にも効果を奏する
ことに着目し、本発明に想到した。即ち、本発明のプロ
ペラシャフトは、球状黒鉛鋳鉄製からなり端部に位置す
るヨーク部と、鋼系材からなるスリーブ部が、摩擦圧接
により一体化としてなることを特徴とする。そして、プ
ロペラシャフトの摩擦圧接部は、チルが存在せず、固相
接合に近い接合で形成されていることを特徴とする。
うに約２〜４メートルと長大で重量のある部品を２以上
の別体とし、特に端部のヨーク部を球状黒鉛鋳鉄で製作
して、摩擦圧接により接合すれば、造型現場での非常に
大きな鋳枠を必要とせず、また球状黒鉛鋳鉄が従来材よ
りも軽量であるため、自動車の軽量化にも効果を奏する
ことに着目し、本発明に想到した。即ち、本発明のプロ
ペラシャフトは、球状黒鉛鋳鉄製からなり端部に位置す
るヨーク部と、鋼系材からなるスリーブ部が、摩擦圧接
により一体化としてなることを特徴とする。そして、プ
ロペラシャフトの摩擦圧接部は、チルが存在せず、固相
接合に近い接合で形成されていることを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明のプロペラシャフトは、摩
擦圧接に際して摩擦圧力を低くとり、摩擦時間を長く設
定することによって、材料の接合部を中心とする温度勾
配を緩やかにする。また、その後のアップセット圧力を
大きくし、アップセット時間を短くして接合する。これ
により、摩擦圧接の接合部にチルが存在せず、その接合
が固相接合に近い状態に確保できる。
擦圧接に際して摩擦圧力を低くとり、摩擦時間を長く設
定することによって、材料の接合部を中心とする温度勾
配を緩やかにする。また、その後のアップセット圧力を
大きくし、アップセット時間を短くして接合する。これ
により、摩擦圧接の接合部にチルが存在せず、その接合
が固相接合に近い状態に確保できる。
【０００８】本発明の実施の形態につきを図面を参照し
て説明する。図１は本発明の一実施例の摩擦圧接法によ
り得られたプロペラシャフトの斜視図である。このプロ
ペラシャフト１は球状黒鉛鋳鉄から製作されたヨーク部
２、２と、このヨーク部２、２に接合されるべき鋼系材
から製作されたスリーブ部３とからなっている。ヨーク
部２、２とスリーブ部３は、それぞれ別体に製作された
ものである。なお、４、４は接合部である。このためヨ
ーク部２、２は、特別な大型鋳枠を必要とせず、新らた
な投資による大規模な造型設備の設置も必要としない。
て説明する。図１は本発明の一実施例の摩擦圧接法によ
り得られたプロペラシャフトの斜視図である。このプロ
ペラシャフト１は球状黒鉛鋳鉄から製作されたヨーク部
２、２と、このヨーク部２、２に接合されるべき鋼系材
から製作されたスリーブ部３とからなっている。ヨーク
部２、２とスリーブ部３は、それぞれ別体に製作された
ものである。なお、４、４は接合部である。このためヨ
ーク部２、２は、特別な大型鋳枠を必要とせず、新らた
な投資による大規模な造型設備の設置も必要としない。
【０００９】本発明のプロペラシャフト１を得るには、
摩擦圧力５〜１５ＭＰａ、摩擦時間３０〜６０秒で、ヨ
ーク部２、２とスリーブ部３どうしを摩擦しつつ相対運
動させた後、アプセット圧力２０〜６０ＭＰａ、アプセ
ット時間２〜４秒でアプセットを行う。ヨーク部２、２
にはＦＣＤ７００を用い、スリーブ部３にはパイプ鋼材
を用いる。接合部の境界は、チルは存在せず、その接合
は極めて良好である。
摩擦圧力５〜１５ＭＰａ、摩擦時間３０〜６０秒で、ヨ
ーク部２、２とスリーブ部３どうしを摩擦しつつ相対運
動させた後、アプセット圧力２０〜６０ＭＰａ、アプセ
ット時間２〜４秒でアプセットを行う。ヨーク部２、２
にはＦＣＤ７００を用い、スリーブ部３にはパイプ鋼材
を用いる。接合部の境界は、チルは存在せず、その接合
は極めて良好である。
【００１０】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明のプロペラシャ
フトは、球状黒鉛鋳鉄からなるヨーク部と、鋼系材から
なるスリーブ部を摩擦圧接により、接合部にチルが存在
せず、固相接合に近く接合されていて、軽量化が図れ、
しかも組織上および強度上良好に接合している。
フトは、球状黒鉛鋳鉄からなるヨーク部と、鋼系材から
なるスリーブ部を摩擦圧接により、接合部にチルが存在
せず、固相接合に近く接合されていて、軽量化が図れ、
しかも組織上および強度上良好に接合している。
【図１】本発明の一実施例の摩擦圧接法により得られた
プロペラシャフトの斜視図である。
プロペラシャフトの斜視図である。
１：プロペラシャフト、２：ヨーク部、３：スリーブ
部、４：摩擦圧接部。
部、４：摩擦圧接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 公輝 栃木県真岡市鬼怒ケ丘11番地 日立金属株 式会社素材研究所内 (72)発明者 伊藤 嘉高 東京都千代田区丸の内二丁目２番１号 日 立金属株式会社自動車機器事業部内 (72)発明者 門田 進 東京都千代田区丸の内二丁目２番１号 日 立金属株式会社自動車機器事業部内
Claims (2)
- 【請求項１】 球状黒鉛鋳鉄製からなるヨーク部と、鋼
系材からなるスリーブ部が、摩擦圧接により一体化して
なることを特徴とするプロペラシャフト。 - 【請求項２】 前記プロペラシャフトの摩擦圧接部は、
チルが存在せず、固相接合に近い接合で形成されている
ことを特徴とする請求項１に記載のプロペラシャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28698395A JPH09122936A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | プロペラシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28698395A JPH09122936A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | プロペラシャフト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09122936A true JPH09122936A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17711506
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28698395A Pending JPH09122936A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | プロペラシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09122936A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006258236A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Ntn Corp | 中空シャフト |
| CN103071979A (zh) * | 2013-01-18 | 2013-05-01 | 万向钱潮传动轴有限公司 | 一种花键轴叉毛坯成型工艺 |
| CN103273284A (zh) * | 2013-05-28 | 2013-09-04 | 赵亮 | 一种传动轴内外花键轴叉空心毛坯成型方法 |
| CN104889562A (zh) * | 2015-06-12 | 2015-09-09 | 镇江同舟螺旋桨有限公司 | 船用螺旋桨的搅拌摩擦加工方法 |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP28698395A patent/JPH09122936A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006258236A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Ntn Corp | 中空シャフト |
| CN103071979A (zh) * | 2013-01-18 | 2013-05-01 | 万向钱潮传动轴有限公司 | 一种花键轴叉毛坯成型工艺 |
| CN103273284A (zh) * | 2013-05-28 | 2013-09-04 | 赵亮 | 一种传动轴内外花键轴叉空心毛坯成型方法 |
| CN104889562A (zh) * | 2015-06-12 | 2015-09-09 | 镇江同舟螺旋桨有限公司 | 船用螺旋桨的搅拌摩擦加工方法 |
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