JPH09122565A - 修正具 - Google Patents

修正具

Info

Publication number
JPH09122565A
JPH09122565A JP28895395A JP28895395A JPH09122565A JP H09122565 A JPH09122565 A JP H09122565A JP 28895395 A JP28895395 A JP 28895395A JP 28895395 A JP28895395 A JP 28895395A JP H09122565 A JPH09122565 A JP H09122565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
correction
coating
main body
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28895395A
Other languages
English (en)
Inventor
Teru Danno
照 團野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mikado Seisakusho KK
Original Assignee
Mikado Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mikado Seisakusho KK filed Critical Mikado Seisakusho KK
Priority to JP28895395A priority Critical patent/JPH09122565A/ja
Publication of JPH09122565A publication Critical patent/JPH09122565A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の修正具を用いながら、修正箇所に応じ
た塗布径で修正液を塗布できるようにする。 【解決手段】 先端に開口部4をもつ本体容器2内に、
塗布径が互いに異なる複数本の修正液軸6A,6Bを収
納し、これらのうちの所望の修正液軸を上記開口部4か
ら先端側に繰り出しできるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、修正液を収容して
その塗布を行うための修正具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、修正具の需要は急速に高まってお
り、刷毛式、ペン式、シール式等、様々なタイプの修正
具が開発されている。また、同じペン式のものでも、互
いに塗布径の異なるものが多種提供されるに至ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ペン式の修正具を
使用するにあたっては、その修正対象によって太径のも
のと細径のものとを使い分けるのが好ましい。例えば、
広域にわたる部分を迅速に修正するには太径の修正具が
便利であるし、逆に微細な箇所を正確に修正するには細
径の修正具が好適である。
【0004】しかし、従来は、上記のような使い分けを
行うのに複数本の修正具を用意しなければならず、特に
携帯が不便となっている。また、1本の修正具を使用し
ている間は他の修正具を机の上等に載置しておかなけれ
ばならないため、その持ち替え作業が煩わしく、また、
載置している修正具が誤って机から落下し、破損した
り、紛失したりするおそれがある。
【0005】なお、このような不便を解消する手段とし
て、特開平7−96244号公報には、一方の端部に細
径の塗布部を設け、他方の端部に太径の塗布部(例えば
刷毛部)を設けることにより、単一の塗布具で太径、細
径の使い分けができるようにしたものが開示されている
が、この塗布具の場合、これを立てた状態で保管する
と、必ず一方の塗布部が下を向くことになる。従って、
この塗布部を修正具として使用した場合、下向きの塗布
部内で修正液成分が沈殿し、その後の良好な修正液の塗
布を阻害するおそれがある。また、修正作業中に不使用
側の塗布部(すなわち上を向く側の塗布部)をキャップ
等で覆っておかないと、この塗布部が誤って衣服等に付
着してこれを汚すおそれもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、先端に開口部をもつ本体容器内に、修正液を
収容しかつその塗布部を先端にもつ複数本の修正液軸を
内蔵し、かつ各塗布部の口径を互いに異ならせるととも
に、各修正液軸をその先端の塗布部が上記開口部を通じ
て先端へ突出する位置まで繰り出す繰り出し機構を備え
たものである。
【0007】この修正具によれば、本体容器内に収容さ
れている修正液軸のうち、所望の径の塗布部をもつ修正
液軸を選んでこれを繰り出すことにより、この修正液軸
を用いて修正液の塗布をすることができる。また、使用
する修正液軸を切換える場合、修正具自体を持ち替える
必要はなく、上記修正液軸に代えて他の修正液軸を繰り
出すだけで、この修正液軸による修正液の塗布を開始で
きる。
【0008】ここで、上記本体容器の先端には、各修正
液軸に対応して複数の開口部を設けるようにしてもよい
が、開口部を単一にしてこの開口部から各修正液軸を択
一的に繰り出すように構成すれば、構造がコンパクトに
なり、また、誤って複数本の修正液軸が同時に繰り出さ
れる事態も防ぐことができる。
【0009】この修正具では、単一の本体容器に複数本
の修正液軸を収容するため、修正具全体をコンパクトに
するには各修正液軸の塗布部をなるべく細径化する必要
がある。このような塗布部としては、少なくとも先端側
に開口し、尾端側が上記修正液軸本体に通じ、先端と尾
端との間の部分に先端側に向かうに従って縮径する絞り
部が形成された先筒と、柔軟性をもつ弾性材で形成さ
れ、上記絞り部の内面に対して全周にわたり接触可能な
形状を有し、先筒内に軸方向に移動可能に収容された弁
体と、この弁体を先端側に付勢し、この付勢力により弁
体を上記絞り部の内面に接触させる付勢部材と、上記先
筒内において上記弁体よりも先端側の位置に先筒先端面
から先端側に突出する状態で上記弁体と独立して軸方向
に移動可能に保持された塗布先部とを備えるとともに、
上記塗布先部が最も先端側に移動した状態でこの塗布先
部と上記弁体とが軸方向に離間するようにこれら塗布先
部と弁体の形状を設定したものが、好適である。
【0010】この塗布部では、外力を受けない状態で、
付勢部材の付勢力で弁体が先筒絞り部の内面に圧接する
ことにより、シールがなされ、先筒先端からの修正液流
出が規制される。ここで、上記弁体は弾性材で形成され
ており、しかも塗布先部から独立しかつ離間しているの
で、この塗布先部の状態(材質や位置等)に影響を受け
ることなく弁体と先筒絞り部とは確実に密着する。ま
た、この密着部は塗布先部よりも奥(尾端側)にあるの
で、この密着部に修正具外部から異物が侵入したり、同
密着部で修正液が乾燥したりすることがほとんどない。
【0011】次に、この状態から上記塗布先部を塗布面
に押付けると、その反力で塗布先部は先筒に対して尾端
側に相対移動する。そして、この塗布先部が上記弁体と
当接した時点から、この塗布先部とともに弁体もスプリ
ングの弾発力に抗して尾端側に押し込まれて絞り部内面
から離れる。このとき、先筒内において弁体よりも先端
側の室内の容積が急激に増大する一方、これに伴う上記
先端側室内への外気の侵入は先筒と塗布先部との間の通
路抵抗に起因して遅れるため、上記先端側室が負圧とな
り、弁体よりも尾端側に収容されている修正液は上記部
分内に一旦導引される。その後、上記押圧が解除され、
弁体が再び先端側に移動することにより修正液が先端側
に押し出され、塗布先部を伝って塗布面に供給される。
【0012】以上のように、塗布先部と弁体とは互いに
独立しており、弁体が柔軟性をもつ弾性材で形成されて
いるので、上記先筒及び塗布先部を例えば金属もしくは
無機材料で形成しても良好なシール性を確保でき、これ
により、先筒及び塗布先部に十分な強度を確保しながら
これらの径を小さくできる。
【0013】なお、上記のように各修正液軸を細径化す
ると、この修正液軸内に撹拌用部材としてボールを入れ
た場合にこのボールが修正液流路を塞いでしまうおそれ
があるが、各修正液軸内に撹拌用部材としてコイルバネ
を収容すれば、このコイルバネのすき間によって修正液
通路を確実に確保できる。
【0014】また、上記修正液軸の少なくとも軸方向の
一部の断面形状を上記本体容器の断面を各修正液軸ごと
に分割した形状とすれば、各修正液軸を本体容器内に収
容できる範囲内で各修正液軸の修正液容量を極力稼ぐこ
とができ、修正具全体の寿命を延ばすことができる。
【0015】ここで、太径の塗布部をもつ修正液軸で
は、細径の塗布部をもつ修正液軸よりも修正液の消費速
度が高いので、前者の修正液軸の断面積を後者の修正液
軸の断面積よりも大きくして両者の修正液容量に差を与
えることが望ましい。
【0016】上述のように、本発明の修正具では、本体
容器の一端部にのみ繰り出し用の開口部が設けられてい
るため、この開口部を上にして保管すれば、各修正液軸
の塗布部に修正液成分が沈殿することを防止できるが、
さらに、上記本体容器の外側に先端側から尾端側に向か
って延びるクリップを設ければ、このクリップを用いて
携帯した時に上記開口部が必ず上を向くことになるの
で、携帯中での塗布部内における上記修正液成分の沈殿
をより確実に防げる。
【0017】なお、このクリップは、本体容器に直接設
けてもよいし、この本体容器にその開口部を塞ぐように
装着されるキャップに形成するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
〜図6に基づいて説明する。
【0019】図1に示す本体容器2には、その先端部に
のみ開口部4が設けられ、本体容器2内には2本の修正
液軸6A,6Bが設けられている。各修正液軸6A,6
Bは、可撓性をもつ柔軟な材料(例えばナイロン)によ
り円管状に形成され、修正液軸6Aの先端には塗布部2
0が、修正液軸6Bの先端には上記塗布部20よりも塗
布径の小さい塗布部18が、それぞれ装着されている。
また、各修正液軸6A,6B内には、撹拌用部材として
コイルバネ7が装入されている。
【0020】各修正液軸6A,6Bの尾端には、繰り出
し機構を兼ねた栓10が装着されている。本体容器2の
中間部には、上記各修正液軸6A,6Bが貫通する内壁
3が設けられ、この内壁3と上記各栓10との間に圧縮
バネ8が介在することにより、各修正液軸6A,6Bが
尾端側に付勢されている。
【0021】図2にも示すように、各栓10は、幅広の
本体11と、この本体11の下面に本体11に沿って形
成された小幅の被案内部12とを一体に有し、両者の前
端面から前方に突出部13が突設され、この突出部13
が上記修正液軸6A,6Bの尾端に嵌入、固定されてい
る。本体11の尾端部表面には被操作部14が突設さ
れ、この被操作部14が、本体容器2に形成された軸方
向の長孔15を通じて外方に突出している。また、本体
容器2の尾端部内には、各栓10の被案内部12を両側
から挾持するようにして案内する挾持壁16が突設され
ている。
【0022】この機構において、上記被操作部14が操
作され、栓10及び修正液軸6A(もしくは6B)が一
体に圧縮バネ8の弾発力に抗して先端側に押されると、
先端の塗布部20(もしくは18)が開口部4から先端
側へ突出した状態で栓10の本体11が両挾持壁16を
過ぎて落ち込み、この本体11の尾端部が両挾持壁16
の先端部によって係止されるようになっており(図示の
状態)、この状態から上記被操作部14が再操作される
ことにより、その反動で栓10及び修正液軸6A(もし
くは6B)が尾端側に押し戻されて塗布部20(もしく
は18)が開口部4から内方に没入するようになってい
る。また、図示の状態から修正液軸6Bが繰り出される
と、この修正液軸6B側の栓10により修正液6A側の
栓10が押し出され、この修正液軸6Aが自動的に没入
位置に復帰するようになっている。すなわち、両修正液
軸6A,6Bは単一の開口部4から択一的に繰り出され
る。
【0023】次に、上記塗布部20の構造を図3〜図6
に基づいて説明する。
【0024】この塗布部20は、先端側と尾端側の双方
に開口する先筒22を備え、この先筒22は、全体が硬
質材料(ステンレス鋼等の金属材料やセラミック等の無
機材料、その他…)で形成されている。この先筒22
は、側壁に加えて底壁24を有し、底壁24の中央には
上記修正液軸6A内と連通される修正液流通穴26が形
成されている。
【0025】上記先筒22は、尾端側から順に、大径円
筒部28、絞り部30、及び小径円筒部32を有してい
る。大径円筒部28は、その適所に抜け止め部34を有
し、上記修正液軸6Aの先端部に嵌入、固定されてい
る。絞り部30は、先端側に向かうに従って縮径する円
錐台状に形成されており、小径円筒部32は大径円筒部
28よりも小径となっている。
【0026】この先筒22内には、先端側から順に、ペ
ン先部(塗布先部)36、弁体38、案内部材40が軸
方向に移動可能に収容されている。
【0027】案内部材40は、上記先筒22と同等の硬
質材料で形成され、図4(a)及び図5(a)に示すよ
うに、修正具尾端側の角柱部44と、修正具先端側の円
柱部46とを一体に有している。角柱部44は、大径円
筒部28の内周面に対してほぼ内接する(僅かに隙間が
あってもよい。)略正方形の横断面形状を有し、この角
柱部44と大径円筒部28との横断面形状の相違から両
者の間に図4(a)に示すような修正液流通路47が確
保されており、円柱部46の外径は大径円筒部28の内
径よりも小さな径に設定されている。また、角柱部44
の尾端面(図3では上端面)にはスプリング係止部45
が突設され、円柱部46の先端面には弁体係止部48が
突設されている。
【0028】弁体38は、高質ゴムや軟質の特殊樹脂
等、柔軟性をもつ弾性材もしくは粘弾性材で形成され、
上記円柱部46と略同等の横断面形状をもつ円柱状をな
している。この弁体38の径は、上記大径円筒部28の
内径よりも小さく、かつ小径円筒部32の内径よりも大
きな径に設定されており、従ってこの弁体38は、図3
に示すように、先端側周縁部が絞り部30の内面適所に
全周にわたり接触可能となっている。また、この弁体3
8の尾端面には被係止穴39が凹設され、この被係止穴
39が上記案内部材40の弁体係止部48と係合される
ことにより、両者の径方向の相対移動が規制されてい
る。
【0029】ここで、上記案内部材40と先筒22の底
壁24との間には圧縮コイルスプリング42が圧縮状態
で閉じ込められており、この圧縮コイルスプリング42
の弾発力によって、図3に示すように、上記弁体38と
案内部材40とが密接し、かつ弁体38の先端側周縁部
が絞り部30の内面に全周にわたり圧接するようになっ
ている。
【0030】ペン先部36は、上記先筒22と同様に硬
質材料で形成されており、図4(b)及び図5(b)に
示すように、尾端側から順に、円錐台状の被係止部5
0、角柱部52、及び最先端の半球部54を一体に有し
ている。被係止部50の外周面の傾斜角度は、上記絞り
部30の傾斜角度と同等に設定されており、従ってこの
被係止部50は絞り部30の内周面に全周にわたり面接
触可能とされている。角柱部52は、小径円筒部32の
内周面に対してほぼ内接する(僅かに隙間があってもよ
い。)略正方形の横断面形状を有し、この角柱部52と
小径円筒部32との横断面形状の相違から両者の間に図
4(b)に示すような修正液流通路53が確保されてい
る。
【0031】そして、上記被係止部50が絞り部30の
内周面に接触した状態(すなわち被係止部50が最も先
端側に移動した状態)で、被係止部50の尾端面と弁体
38の先端面との間に図3に示すような微小隙間56が
形成される(すなわちペン先部36と弁体38とが離間
する)ように、ペン先部36及び弁体38の形状が設定
されている。
【0032】なお、塗布部18の構造は、その小径円筒
部32及びペン先部36の径(すなわち口径)が塗布部
20における小径円筒部32及びペン先部36の径より
も小さい点以外は塗布部20と全く同等であり、その説
明を省略する。
【0033】次に、この修正具の作用を説明する。
【0034】まず、両修正液軸6A,6Bが本体容器2
内に収容された状態で、これから使用すべき修正液軸6
A,6Bを選択する。具体的に、比較的広域にわたる部
分を迅速に修正したい場合には、太径の塗布部20をも
つ修正液軸6Aを選択し、微細な箇所を正確に修正した
い場合には、細径の塗布部18をもつ修正液軸6Bを選
択すればよい。この選択した修正液軸に対応する被操作
部14を操作し、当該修正液軸を繰り出せば、この修正
液軸による修正液塗布を行うことが可能になる。
【0035】例えば修正液軸6Aが繰り出された状態
(図1の状態)において、その先端に外力が与えられて
いない段階では、図3に示すように、スプリング42の
弾発力で弁体38が絞り部30の内面に圧接することに
より、この部分でシールがなされ(すなわち修正液の流
通が遮断され)、先筒22の先端開口からの修正液流出
が規制される。
【0036】ここで、上記弁体38は柔軟性をもつ弾性
材で形成されており、しかもペン先部36から独立しか
つ離間しているので、このペン先部36の状態(材質、
位置等)に影響を受けることなく、弁体38と先筒絞り
部30とは確実に密着する。また、図3に示すように、
先端部を下に向けた状態で、ペン先部36はその自重で
先端側に移動するが、このペン先部36の被係止部50
が絞り部30と当接することにより、ペン先部36の抜
け落ちが防がれる。しかも、上記被係止部50のテーパ
ー面と絞り部30のテーパー面とが合致しているので、
両面が全周にわたり接触することにより、先筒22先端
からの修正液漏れがより確実に防がれる。このようにペ
ン先部36が絞り部30に接触しながらも上記弁体38
でシールを確保できるのは、この弁体38と上記ペン先
部36とが離間しているためである。
【0037】この状態から図6(a)に示すようにペン
先部36の半球部54を塗布面60に押付けると、その
反力でペン先部36は先筒22に対して尾端側に相対移
動する。そして、このペン先部36の被係止部50の尾
端面が上記弁体38の先端面と当接した時点から、この
ペン先部36とともに弁体38も圧縮コイルスプリング
42の弾発力に抗して尾端側に押し込まれ、絞り部30
の内面から離れる。このとき、先筒22において弁体3
8よりも先端側の先端側室49の容積が急激に増大する
一方、この部分に対する外気の侵入が修正液流通路53
の通路抵抗で遅れるため、上記先端側室49内が負圧と
なり、弁体38よりも尾端側に収容されている修正液
は、図6(a)矢印に示すように上記先端側室49内に
一旦導引される。その後、上記押圧が解除され、同図
(b)に示すように弁体38が再び先端側に移動するこ
とにより、この弁体38で微小量の修正液が先端側に押
し出され、ペン先部36を伝って塗布面に供給される
(同図矢印参照)。
【0038】上記のように、ペン先部36と弁体38と
は互いに独立しており、弁体38が柔軟性をもつ弾性材
で形成されているので、上述のように先筒22及びペン
先部36を金属もしくは無機材料で形成しても良好なシ
ール性を確保でき、これにより、先筒22及びペン先部
36に十分な強度を確保しながらこれらの径を小さくす
ることができる。このような構造によって塗布部20,
18を細径化することにより、両者を同時に共通の本体
容器2内に収容することが可能となる。
【0039】この修正具によれば、太径塗布部による修
正、細系塗布部による修正の双方を行いたい場合でも、
単一の本体容器2を携帯すればよく、便利である。しか
も、太径から細径、あるいは細系から太径に切換えるの
に従来のように修正具を持ち替える必要がなく、被操作
部14のノック操作だけで所望の修正液軸を迅速に使用
可能な状態にできる。また、従来のように、使用してい
ない修正具を紛失するといったおそれもない。しかも、
双方の塗布部20,18を同時に上に向けたまま修正具
全体を立てて保管することができ、これにより各塗布部
20内での修正液成分の沈殿を回避することができる。
【0040】さらに、図1に二点鎖線で示すように、上
記本体容器2にその開口部4を塞ぐように装着されるキ
ャップ70に、先端側から尾端側に向かって延びるクリ
ップ72を形成したり、同様の形状のクリップを本体容
器2に直接形成したりすれば、このクリップ72を利用
して胸ポケット内等に修正具を携帯した時に、各塗布部
20,18が必ず上を向くので、これら塗布部20,1
8内での修正液成分の沈殿をより確実に防止できる利点
が得られる。
【0041】なお、塗布部20(18)の構造は上記に
限らず、種々の変形例が考えられる。例えば第2の実施
の形態として図7に示すように、前記弁体38を球状に
形成し、案内部材40の先端面に上記弁体38を保持す
る受け座47aを凹設すれば、絞り部30の傾斜角度θ
を小さくしても、この絞り部30と球状の弁体38とを
全周にわたり確実に接触させることができ、良好なシー
ル性を確保できる。従ってその分、先筒22の大径円筒
部28をより細くすることができ、これによって微小領
域への限定塗布をより容易にすることができる。
【0042】また、上記案内部材40の横断面形状は、
その軸方向の少なくとも一部の横断面形状が先筒22の
横断面形状と異なっていれば良く、例えば、前記の実施
の形態における角柱部44に代えて、図8に示すような
円弧と直線とからなる輪郭をもつつば部46′を形成し
たり、正方形以外の多角形状にしたりしてもよい。ま
た、この案内部材40を円柱状とし、先筒22の横断面
形状を円以外の形状に設定してもよい。あるいは、図9
に示すように、案内部材40に大径円筒部28内面と略
接触する円柱部46″を設け、この円柱部46″に軸方
向の貫通穴58を所定数貫通状態で設けても修正液流通
路を確保することが可能である。ただし、上記のように
案内部材40と先筒22との横断面形状とを異ならせれ
ば、上記貫通穴58等を設けなくても、修正液流通路を
容易に確保できる利点がある。
【0043】なお、以上述べたことは、ペン先部36の
横断面形状と先筒22の横断面形状との関係についても
同様である。
【0044】次に、第3の実施の形態を図10及び図1
1に基づいて説明する。
【0045】この実施の形態では、前記第2の実施の形
態における案内部材40が省略されるとともに、圧縮コ
イルスプリング42の外径が球状の弁体38の外径と等
しく設定されており(すなわち圧縮コイルスプリング4
2の内径は弁体38の外径よりも小さく設定されてお
り)、圧縮コイルスプリング42の下端部に下方から弁
体38の上部が嵌入された状態となっている。
【0046】圧縮コイルスプリング42の上下端部は、
互いに隣接する線材同士が接触する座巻部62とされて
おり、下端部の座巻部62の座巻数は、この座巻部62
で上記弁体38の嵌入部分(弁体38の上部)が完全に
覆われるような本数(図例では4本)に設定されてい
る。
【0047】一方、ペン先部36における被係止部50
と半球部54との間には、異形断面部52′が形成され
ている。この異形断面部52′は、図11(a)(b)
に示すように、3つの頂部52a′を有し、各頂部52
a′同士の間に外向きに凸の円筒面52b′をもつ形
状、すなわちロータリエンジンにおけるロータと略等し
い形状を有しており、各頂部52a′が先筒22の内周
面に接触するように大きさが設定されている。
【0048】なお、被係止部50上面には、弁体38の
下端部との隙間を確保するために凹部64が形成されて
いる。
【0049】このように、前記各実施形態に示した案内
部材40は省略が可能であり、これにより塗布部20
(18)をよりコンパクトにできる。
【0050】次に、第4の実施の形態を図12及び図1
3に基づいて説明する。
【0051】前記の実施の形態では、修正液軸6A,6
Bがともに細径の円管状に形成されたものを示したが、
この実施の形態では、図12及び図13(a)に示すよ
うに、修正液軸6A,6Bの尾端側部分が拡大され、本
体容器2の断面を2分する断面形状(すなわち半円の断
面形状)をもつ形状に形成されている。
【0052】このような構造によれば、限られた本体容
器2内のスペースを最大限活かして修正液の収容容積を
稼ぐことができ、修正具全体の寿命を延ばすことができ
る。さらに、図13(b)に示すように、修正液軸6A
(塗布部20が太径で修正液消費速度が高い修正液軸)
の断面積を、修正液軸6B(塗布部18が細径で修正液
消費速度が低い修正液軸)の断面積よりも大きくして、
両修正液軸6A,6B同士の間に容量差を与えることに
より、さらに修正具の寿命を延ばすことが可能になる。
【0053】なお、本発明の実施の形態は以上のものに
限らず、例えば次のような形態をとることも可能であ
る。
【0054】(1) 第5の実施の形態として図14に示す
ように、本体容器2の先端に各修正液軸6A,6Bに応
じて複数の開口部4A,4Bを設け、各開口部4A,4
Bから塗布部20,18を個別に突出させるようにして
もよい。この場合、塗布部20,18と修正液軸6A,
6Bとの間にそれぞれチップガイド19A,19Bを介
設し、各塗布部20,18が確実に各開口部4A,4B
から突出するように構成すれば、より好ましいものとな
る。ただし、前記図1に示したように、本体容器2に単
一の開口部4を設け、この開口部4から塗布部20,1
8のうちの一方を択一的に突出させるようにすれば、修
正具全体の構造をよりコンパクトにでき、また、誤って
両塗布部20,18が同時に繰り出される不都合を確実
に回避できる利点がある。
【0055】(2) 本発明では、修正液軸の本数を問わ
ず、3本以上の修正液軸を本体容器に収納するようにし
てもよい。この場合も、各修正液軸の断面形状を本体容
器を修正液軸の本数分だけ分割する形状(例えば3本以
上の修正液軸を収納する場合には360°を適当に3分
した中心角をもつ扇形)にすることにより、本体容器2
内のスペースを有効に利用することができる。
【0056】(3) 本発明における繰り出し機構として
は、従来から知られている種々のものが適用可能であ
り、例えば単一のノック部を有し、このノック部をノッ
クする度に各修正液軸が順番に繰り出されるものや、回
転操作を受け、その回転操作方向に応じた修正液軸を繰
り出すようにしたもの等であってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明は、先端に開口部を
もつ本体容器内に、互いに塗布径の異なる複数本の修正
液軸を内蔵し、上記開口部から各修正液軸を繰り出すよ
うにしたものであるので、単一の修正具を用いながら、
修正箇所に適した塗布径で修正液を塗布することができ
る。従って、複数本の修正具の携帯や、塗布径の切換の
際の修正具の持ち替え作業を不要にし、使い勝手を飛躍
的に向上させることができるとともに、不使用の修正液
軸の破損や紛失も確実になくすことができる効果があ
る。また、全ての修正液軸の塗布部を上に向けた状態で
立てて保管することができ、保管中に各塗布部内に修正
液成分が沈殿して良好な塗布を妨げるのを回避できる。
【0058】さらに、開口部を単一にしてこの開口部か
ら各修正液軸を択一的に繰り出すように構成すれば、構
造をよりコンパクトにでき、また、誤って複数本の修正
液軸が同時に繰り出される事態も防ぐことができる。
【0059】上記塗布部として、少なくとも先端側に開
口し、尾端側が上記修正液軸本体に通じ、先端と尾端と
の間の部分に先端側に向かうに従って縮径する絞り部が
形成された先筒と、柔軟性をもつ弾性材で形成され、上
記絞り部の内面に対して全周にわたり接触可能な形状を
有し、先筒内に軸方向に移動可能に収容された弁体と、
この弁体を先端側に付勢し、この付勢力により弁体を上
記絞り部の内面に接触させる付勢部材と、上記先筒内に
おいて上記弁体よりも先端側の位置に先筒先端面から先
端側に突出する状態で上記弁体と独立して軸方向に移動
可能に保持された塗布先部とを備えるとともに、上記塗
布先部が最も先端側に移動した状態でこの塗布先部と上
記弁体とが軸方向に離間するようにこれら塗布先部と弁
体の形状を設定したものを用いれば、塗布先部と弁体と
が互いに独立しており、弁体が柔軟性をもつ弾性材で形
成されているので、この弁体によって良好なシール製を
確保しながら、上記先筒及び塗布先部を金属や無機材料
の高強度材料で形成でき、これにより、先筒及び塗布先
部に十分な強度をもたせながらこれらの径を小さくでき
る。従って、本体容器を小径にしながらその内部に全塗
布部を収納でき、構造をよりコンパクトにできる。
【0060】また、各修正液軸内に撹拌用部材としてコ
イルバネを収容したものによれば、このコイルバネによ
って良好な撹拌をしながら、そのすき間によって修正液
通路を確実に確保できる。
【0061】また、上記修正液軸の少なくとも軸方向の
一部の断面形状を上記本体容器の断面を各修正液軸ごと
に分割した形状とすれば、本体容器内の限られたスペー
スを有効に活用して各修正液軸の修正液容量を極力稼ぐ
ことができ、修正具全体の寿命を延ばすことができる。
【0062】また、太径の塗布部をもつ修正液軸の断面
積を細径の塗布部をもつ修正液軸の断面積よりも大きく
すれば、両者の修正液消費速度に見合った好バランスの
容量設定ができ、修正具の寿命をさらに延ばせる効果が
得られる。
【0063】また、上記本体容器の外側に先端側から尾
端側に向かって延びるクリップを設ければ、このクリッ
プの携帯時に上記開口部を確実に上に向かせることがで
き、携帯中での塗布部内における上記修正液成分の沈殿
をより確実に防げる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における修正具の全
体断面図である。
【図2】上記修正具における繰り出し機構を示す斜視図
である。
【図3】上記修正具における塗布部の断面正面図であ
る。
【図4】(a)は図3のA−A線断面図、(b)は図3
のB−B線断面図である。
【図5】(a)は上記修正具に具備される案内部材の正
面図、(b)は同修正具に具備されるペン先部の正面図
である。
【図6】(a)は上記ペン先部が尾端側に押し込まれた
状態を示す断面正面図、(b)は同ペン先部が先端側に
復帰した状態を示す断面正面図である。
【図7】第2の実施の形態における修正具の要部を示す
断面正面図である。
【図8】上記案内部材の変形例を示す一部断面平面図で
ある。
【図9】上記案内部材の変形例を示す一部断面平面図で
ある。
【図10】第3の実施の形態における修正具の要部を示
す断面正面図である。
【図11】(a)は上記修正具におけるペン先部の正面
図、(b)は同ペン先部の底面図である。
【図12】第4の実施の形態における修正具の要部を示
す斜視図である。
【図13】(a)は上記修正具における各修正液軸の断
面形状を示した図、(b)はその断面形状の変形例を示
した図である。
【図14】第5の実施の形態における修正具の全体断面
図である。
【符号の説明】
2 本体容器 4,4A,4B 開口部 6A,6B 修正液軸 7 コイルバネ 18,20 塗布部 22 先筒 24 底壁 26 修正液流通穴 28 大径円筒部 30 絞り部 32 小径円筒部 36 ペン先部 38 弁体 70 キャップ 72 クリップ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に開口部をもつ本体容器内に、修正
    液を収容しかつその塗布部を先端に有する複数本の修正
    液軸を内蔵し、かつ各塗布部の口径を互いに異ならせる
    とともに、各修正液軸をその先端の塗布部が上記開口部
    を通じて先端へ突出する位置まで繰り出す繰り出し機構
    を備えたことを特徴とする修正具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の修正具において、上記本
    体容器の先端に単一の開口部を設け、この開口部を通じ
    て各修正液軸が択一的に繰り出されるように構成したこ
    とを特徴とする修正具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の修正具におい
    て、上記塗布部として、少なくとも先端側に開口し、尾
    端側が上記修正液軸本体に通じ、先端と尾端との間の部
    分に先端側に向かうに従って縮径する絞り部が形成され
    た先筒と、柔軟性をもつ弾性材で形成され、上記絞り部
    の内面に対して全周にわたり接触可能な形状を有し、先
    筒内に軸方向に移動可能に収容された弁体と、この弁体
    を先端側に付勢し、この付勢力により弁体を上記絞り部
    の内面に接触させる付勢部材と、上記先筒内において上
    記弁体よりも先端側の位置に先筒先端面から先端側に突
    出する状態で上記弁体と独立して軸方向に移動可能に保
    持された塗布先部とを備えるとともに、上記塗布先部が
    最も先端側に移動した状態でこの塗布先部と上記弁体と
    が軸方向に離間するようにこれら塗布先部と弁体の形状
    を設定したことを特徴とする修正具。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の修正具において、上記先
    筒及び塗布先部を金属もしくは無機材料で形成したこと
    を特徴とする修正具。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の修正具において、上
    記修正液軸内に撹拌用のコイルバネを収容したことを特
    徴とする修正具。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の修正具において、上
    記修正液軸の少なくとも軸方向の一部の断面形状を上記
    本体容器の断面を各修正液軸ごとに分割した形状とした
    ことを特徴とする修正具。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の修正具において、太
    径の塗布部をもつ修正液軸の断面積を細径の塗布部をも
    つ修正液軸の断面積よりも大きくしたことを特徴とする
    修正具。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の修正具において、上
    記本体容器の外側に先端側から尾端側に向かって延びる
    クリップを設けたことを特徴とする修正具。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の修正具において、上記本
    体容器にその開口部を塞ぐように装着されるキャップを
    備えるとともに、このキャップに上記クリップを形成し
    たことを特徴とする修正具。
JP28895395A 1995-11-07 1995-11-07 修正具 Pending JPH09122565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28895395A JPH09122565A (ja) 1995-11-07 1995-11-07 修正具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28895395A JPH09122565A (ja) 1995-11-07 1995-11-07 修正具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09122565A true JPH09122565A (ja) 1997-05-13

Family

ID=17736947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28895395A Pending JPH09122565A (ja) 1995-11-07 1995-11-07 修正具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09122565A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200460105Y1 (ko) * 2009-11-27 2012-05-04 손현지 수정펜
JP2012116081A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Pentel Corp 筆記具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200460105Y1 (ko) * 2009-11-27 2012-05-04 손현지 수정펜
JP2012116081A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Pentel Corp 筆記具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1612056B1 (en) Writing instrument
US7850385B2 (en) Liquid supply implement
JPH09122565A (ja) 修正具
JPH09123679A (ja) 修正機能付筆記具
US6193429B1 (en) Tip mechanism for knock-type ballpoint pen
JP3376450B2 (ja) ボールペン
JPH09104194A (ja) 低粘性インキを用いた筆記具
JPH0824885B2 (ja) 塗布具
WO2013018425A1 (ja) 液体供給装置
CN1330507C (zh) 书写工具用的帽
JPS6112122Y2 (ja)
US20220072675A1 (en) Polishing tool and apparatus for polishing a workpiece
JPH08156478A (ja) 筆記具用部材の圧入構造
US6168336B1 (en) Ballpoint pen for ink
JP2817134B2 (ja) 筆記具付修正ペン
JPH10278475A (ja) チップ構造
JPH04332698A (ja) 直液形筆記具のスライド栓
JPS6112123Y2 (ja)
KR101968573B1 (ko) 필기구
KR20010090119A (ko) 볼식 액체용기의 선단팁
JPH07124514A (ja) 塗布具
KR200342413Y1 (ko) 필기구용 팁
JPH0197695A (ja) 多用途筆記用具
JP2570883Y2 (ja) 筆記具
SU1161416A1 (ru) Инструмент дл письма

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031202