JPH09122505A - 向流式イオン交換塔の再生方法 - Google Patents

向流式イオン交換塔の再生方法

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JPH09122505A
JPH09122505A JP7302310A JP30231095A JPH09122505A JP H09122505 A JPH09122505 A JP H09122505A JP 7302310 A JP7302310 A JP 7302310A JP 30231095 A JP30231095 A JP 30231095A JP H09122505 A JPH09122505 A JP H09122505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンプルでコンパクトなイオン交換塔、そし
て短時間に再生でき、かつ安定した運転のできる向流式
イオン交換塔の再生方法を提供する。 【解決手段】 中間部付近に中間隔壁2を設けて下部室
21と上部室22の2室に分け、下部室には強型イオン
交換樹脂5、上部室には弱型イオン交換樹脂8を充填
し、各々の室にフリーボード6、9と不活性樹脂層7、
10を設けた下降流通水、上昇流通薬の向流式イオン交
換塔の再生方法において、下記(a)〜(f)の工程を
順次行う。 (a)下部集水装置4から高流速逆洗(により通水時に
蓄積した懸濁物質を排出)すると共に、イオン交換樹脂
の固定層を形成する工程、(b)(a)の固定層を維持
し再生剤を下部集水装置から通薬する工程、(c)固定
層を維持して処理水を上昇流で通水する再生剤の押出工
程、(d)再度前記(a)工程を行う逆洗工程、(e)
洗浄排水弁16を開として水の下降流を用いて固定層を
塔下部に移動させる工程、(f)上部集水装置3から通
水して樹脂を洗浄する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水は通すがイオン
交換樹脂は通さない中間隔壁を塔中間部付近に設け、塔
を弱型イオン交換樹脂を充填した上部室と強型イオン交
換樹脂を充填した下部室の2室に分けた、下降流通水・
上昇流通薬を行う向流式イオン交換塔の再生方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近のイオン交換装置は再生剤が節約で
き、且つ良好な処理水質が得られることから向流式が採
用されることが多い。純水装置の場合、原水水質によっ
ては、強酸性カチオン交換樹脂(以下強型カチオン樹脂
と称す)と弱酸性カチオン交換樹脂(以下弱型カチオン
樹脂と称す)、又同様に強塩基性アニオン交換樹脂(以
下強型アニオン樹脂と称す)と弱塩基性アニオン交換樹
脂(以下弱型アニオン樹脂と称す)とを組合せカチオン
塔、アニオン塔共に通水を弱型から強型へと行い、再生
を強型から弱型に行うことによって単一の樹脂を用いる
場合に比べ、更に再生剤が節約できる。
【0003】向流式には下降流通水・上昇流通薬を行う
ものと、上昇流通水・下降流通薬を行うものにわけられ
る。何れの方式においても、向流式の特長を発揮するに
は上昇流の工程中、即ち下降流通水・上昇流通薬方式に
おいては通薬時に、上昇流通水・下降流通薬方式におい
ては通水時に、イオン交換樹脂を固定層に維持する必要
がある。上昇流通水・下降流通薬方式は、通水の中断に
より固定層が、すなわちイオン交換帯が乱れ、処理水質
が悪化し易い。また、通水中にイオン交換樹脂に蓄積し
た懸濁物質の排出に、逆洗のための樹脂の移送工程等に
特別の操作が必要である。一方、下降流通水・上昇流通
薬方式では、通水の中断による水質悪化は生じないた
め、採水時にON−OFF運転が自由にできるメリット
がある。また、弱型イオン交換樹脂、及び強型イオン交
換樹脂を使用した複層床では、弱型イオン交換樹脂の方
が比重が小さく、上昇流通水・下降流再生方式では樹脂
塔内部を物理的に仕切らないと複層床を適用できないの
に対し、下降流通水・上昇流通薬では物理的な仕切(中
間隔壁)が無くても、比重差により2層に分離できる特
徴がある。
【0004】図2に例示するように、中間集水管26を
用いて、下降流、上昇流通薬方式を物理的仕切(中間隔
壁)無しで実施する場合、下記の問題点がある。 (1)カチオン塔は、〔弱型カチオン樹脂+強型カチオ
ン樹脂〕、アニオン塔は、〔弱型アニオン樹脂+強型ア
ニオン樹脂〕の組合せで使用することになる。弱型と強
型の比重の差は再生形ではかなりあるため再生形での分
離は可能である。 <各樹脂の比重例> 弱型カチオン樹脂 : 1.13〜1.18 強型カチオン樹脂 : 1.25〜1.30 弱型アニオン樹脂 : 1.04 強型アニオン樹脂 : 1.08〜1.10
【0005】しかし、塩形、あるいは弱型アニオン樹脂
が有機物を吸着すると比重差がほとんどなくなり、弱型
と強型の混合が進み、ついには処理水質不良、採水量が
とれない等の問題が生じる。この対策として、下記の方
法が提案されている。 従来の粒径分布の広い樹脂にかわって粒径分布のせ
まい樹脂(均一粒径が好ましい)を用い、かつ強型イオ
ン交換樹脂は粒径の大きい、弱型イオン交換樹脂は粒径
の小さいものを採用し分離を良くする。 再生は一般的には図2の如く、弱型イオン交換樹脂
8の上部に中間集水管26を配して中間集水管下部の樹
脂を塔上部から弁27を開として、加圧水又は加圧空気
を導入して固定層とし、上昇流で通薬していく。そし
て、再生廃液排出弁25を開として再生廃液を排出して
いく。
【0006】(2)イオン交換樹脂は再生剤に接触する
と収縮する傾向が有り、特に上昇流通薬時に弱型イオン
交換樹脂では著しい。この収縮現象は主に弱型イオン交
換樹脂が再生されやすいため、イオン形が塩形から再生
形(R−H、R−OH)に、急激に交換するためであ
る。塩形と再生形の体積変化の例を表1に示す。
【表1】
【0007】強型イオン交換樹脂は塩形では小さく、再
生形では体積を増す。反対に弱型イオン交換樹脂では、
再生形で小さく塩形になると体積を増す。すなわち再生
時、強型イオン交換樹脂では再生液による若干の収縮、
又、再生されにくい性質を加味しても、一般的に再生後
は特に押出工程終了後は再生前の4〜10%程度は膨潤
する方向にある。しかし、弱型イオン交換樹脂では、再
生されやすいため、塩形から再生形へほぼ100%近く
変換するため、通水する原水のイオン構成によっても異
なるが、その体積は一般に再生後は再生前の約20〜3
0%体積が減少してしまう。一方、採水時は弱型イオン
交換樹脂は再生形から塩形へ変換していくため、その体
積は膨潤していき、樹脂層の圧密化が生じやすい。強型
イオン交換樹脂は反対に体積収縮方向となるため、圧密
化は生じにくいと言ってよい。以上に述べた如く、弱型
イオン交換樹脂のイオン形の変化が再生時に大きく、か
つ急激に生ずるため、弱型と強型の分離界面付近では空
隙ができやすくなり、樹脂の一部が流動化し、再生剤の
不均一分散(チャネリング)の危険が増してくる。そし
て処理水質の悪化を招くことが多い。
【0008】(3)(2)で述べた問題点を解決するた
め、従来いろいろの工夫がされてきた。イオン交換樹脂
の収縮による流動化を防止し、再生剤の均一分散を達成
するため、 通薬途中で通薬を中断し、収縮したイオ
ン交換樹脂を沈静させてから通薬を再開することを何回
か繰り返す方法、 低濃度の再生剤を低流速で通薬す
ることにより、収縮の影響を軽減する方法、 上部か
ら導入する加圧水、又は空気量を増す方法、 カチオ
ン交換樹脂の再生剤を加温し、再生剤の粘度を下げて通
薬する方法等が提案されている。これらの方法によって
イオン交換樹脂層の流動化は一応防止できている。しか
し、再生操作の複雑化による長い再生時間、再生廃液量
の増加、装置そのものの複雑化、再生コストの増加、等
の不利益が生じている。
【0009】(4)中間集水管26上部の非有効樹脂2
8は再生時に毎サイクル逆洗しており、中間集水管26
下部の樹脂は通常の再生時は逆洗しない。しかし、この
状態で運転をつづけると、懸濁物質の蓄積、及び樹脂粒
子の圧密化が生じるので、通常〔再生−採水〕7〜20
回に1回程度の割合で下部からイオン交換樹脂全層を逆
洗している。全層を逆洗した場合には、イオン交換帯が
乱れるため、通常再生の2〜2.5倍の再生剤量が必要
となる。そして、弱型イオン交換樹脂を大部分再生した
条件で逆洗分離し、初期の弱型と強型が十分に分離した
条件に戻す必要がある。 (5)しかし前述の如く、(再生−採水)の工程が進む
につれて、特に塔径が大きい程、弱型と強型の混合が進
み、通薬時のチャンネリング、処理水質の悪化、採水量
の不足を生じることが多い。これを避けるため、設計当
初から混合することを考慮して、必要量の20〜30%
増しの樹脂を充填しておくことも多い。すなわち、この
ような方式は塔径が大きくなる程、不適となり採用でき
ないのが実状である。
【0010】(6)中間集水管26が樹脂層内にあるた
め、採水時の圧力損失等による繰り返し荷重によって破
損事故の生ずることもある。 (7)塔内に中間隔壁を設ける方法は、上昇流通水・下
降流通薬を行う向流式イオン交換塔において実用化され
ている。この方式において図3に示す如く基本的に塔は
中間隔壁2を2つ設けて、塔を3室に分割する。下部室
21は弱型イオン交換樹脂8が充填され、中間室29、
及び上部室22は強型イオン交換樹脂5が充填されてい
る。そして、3室とも不活性樹脂30を有している。下
部室21の弱型イオン交換樹脂8はある程度流動層条件
で利用され、懸濁物質の蓄積は少ない。中間室29もあ
る程度の流動層条件で通水するため、フリーボード33
を有している。上部室22は、強型イオン交換樹脂5が
充満充填されて固定層となっている。上部室22を逆洗
しようとする時は、同一の樹脂が入っている中間室29
のフリーボード33に樹脂を移送し逆洗用のフリーボー
ドを確保して逆洗する。そして、逆洗終了後再び樹脂を
中間室29から上部室22へ再移送し、充満状態とす
る。このような塔の設計条件、運転条件では下記のデメ
リットが生じている。
【0011】a)塔内構造が複雑である。 b)塔高が高くなる。 c)上部室と中間室を樹脂が移送、再移送されるため再
生にその分、時間を要する。この方式の逆洗時の再生時
間は通常5〜6時間である。又、樹脂移送に伴う配管、
弁も必要であり、樹脂の摩耗も生じやすい。 d)中間隔壁として用いる、0.2〜0.5mmスリッ
ト付ノズルが懸濁物質等によってつまり易い。 以上、述べた如く、上昇流通水、下降流通薬方式は再生
効率はよいが装置が複雑で、かつ維持管理上のデメリッ
トが多い。一方、下降流通水、上昇流通薬方式におい
て、中間隔壁なしで弱型と強型のイオン交換樹脂を同一
塔内で使用することは、現状では塔径が大きくなる程安
定した運転を達成することは、かなり困難であることが
明白になってきた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、下降流通水
・上昇流通薬方式を改良し、前記の問題点、即ち再生時
間の延長、再生廃液量の増加、弱型と強型イオン交換樹
脂の混合、通薬時の諸問題、及び装置・再生操作の複雑
化等を解決し、シンプルでコンパクトなイオン交換塔を
用いて短時間に再生でき、かつ安定した運転のできる向
流式イオン交換塔の再生方法を提供することを課題とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、イオン交換塔を、中間部付近に水は通
すがイオン交換樹脂は通さない中間隔壁を設けて下部室
と上部室の2室に分け、下部室には強型イオン交換樹
脂、上部室には弱型イオン交換樹脂を充填し、下部室の
フリーボードを2〜15%、上部室のフリーボードを5
〜30%で下部室より大きくし、更に各々のフリーボー
ドの上部に比重1.0以下の不活性樹脂を充填した、下
降流通水、上昇流通薬の向流式イオン交換塔の再生方法
において、下記(a)〜(f)の工程を順次行い樹脂を
再生することとしたものである。 (a)塔下部に設けた下部集水装置からの高流速逆洗に
よりイオン交換樹脂の大部分を不活性樹脂に押しつけ、
通水時に蓄積した懸濁物質を不活性樹脂を経由して塔上
部に設けた上部集水装置から排出すると共に、イオン交
換樹脂の固定層を形成する高流速逆洗工程、(b)高流
速逆洗工程より低速で、(a)で形成された固定層を維
持するに必要な流速で再生剤を下部集水装置から上昇流
で通薬する通薬工程、(c)大部分の前記固定層を維持
できる流速で下部集水装置から処理水を上昇流で通水
し、残留する再生剤を有効に利用する押出工程、(d)
再度前記(a)工程を行い懸濁物質を上部集水装置から
排水する工程、(e)上部集水装置から塔下部の洗浄排
水弁を開とするか、又は塔頂部の空気抜弁と塔下部の洗
浄排水弁を開として水の下降流を用いて前記形成された
固定層を塔下部に移動させる樹脂移動工程、(f)上部
集水装置から下降流で通水して樹脂を洗浄する洗浄工
程。
【0014】前記再生方法において、再生処理及び採水
処理の一定頻度毎に、採水終了後、又は前記(c)の押
出工程終了後に、前記(a)工程と、通水を停止し樹脂
を自由に落下させる沈整工程を繰り返して、蓄積した懸
濁物質を不活性樹脂を経由して上部集水装置から排出除
去する工程な行うのがよい。このように、本発明におい
ては、中間隔壁を設け、弱型イオン交換樹脂を上部室
に、強型イオン交換樹脂を下部室に充填し、両樹脂の混
合する条件を全くなくした塔構造として、本発明の好適
な再生工程を適用することによって従来法の諸問題を解
決している。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施態様例を図
1によって詳細に説明する。本発明では、イオン交換塔
の上下に集水装置3,4を設け、イオン交換塔1の中間
部付近に水は通すがイオン交換樹脂5,8は通さない中
間隔壁2を設け、下部室21と上部室22の2室に分け
る。下部室21には、下部集水装置4の上部に強型イオ
ン交換樹脂5を充填し、その上に若干のフリーボード6
を介して強型イオン交換樹脂5より大粒径で、かつ強型
イオン交換樹脂を保持できる大きさで比重1.0以下の
不活性樹脂7を100〜400mm充填する。上部室2
2も同様に、中間隔壁2の上部に弱型イオン交換樹脂
8、若干のフリーボード9を介して不活性樹脂10を充
填する。上下の集水装置3,4はノズル付きの多孔板方
式でも、又は多孔管方式でもかまわない。中間隔壁2
は、0.5mm程度のスリットを有するノズル付多孔
板、又は材質としてSUS316等のフラットなスクリ
ーンでもよい。
【0016】上部集水装置3には原水流入弁11、再生
廃水排出弁12、下部集水装置4には処理水流出弁1
3、逆洗水流入水弁14、再生剤兼押出水流入弁15、
洗浄排水弁16が接続し、又空気抜弁23も塔頂部に設
けられている。又、イオン交換塔壁には、イオン交換樹
脂量、不活性樹脂量を調整できるように手動ボール弁1
7、弁18、弁19、弁20が設けられている。サイト
グラス、マンホール等は適宜適切なところに設けられ
る。サイトグラスは少なくとも弁17、弁18、弁1
9、弁20で樹脂面を調整できる位置に設ける。又マン
ホールは好ましくは塔頂部、塔最下部、下部室21、上
部室22の樹脂面近くに設けるのが好ましい。従来の中
間集水管26を持つタイプの向流式は、図2に示すよう
に通常75〜100%の逆洗用フリーボード33を持つ
必要がある。樹脂を充満充填するタイプの向流式ではフ
リーボードはもたないが、別に逆洗塔を有する必要があ
ること等、従来の向流式では、装置構成、配管及び運転
方式が複雑となっている。又、塔内の容積はフリーボー
ドが大きい分、有効に活用されていない。
【0017】本発明で用いるイオン交換塔においては、
中間隔壁2を要するがフリーボード6,9が従来より、
はるかに小さくでき、不活性樹脂7,10を加えても塔
内の容積は有効に活用されて、塔高が低くなり、コンパ
クトなものとなっている。本発明の構成において重要な
のは、フリーボード6及び9をいくらにするかである。
本発明において、下部室21の強型イオン交換樹脂5を
充填するフリーボード6は実験の結果、強型カチオン樹
脂、強型アニオン樹脂ともに、各樹脂の最大膨潤時、す
なわち再生形充填時の2〜15%とする。好ましくは2
〜8%程度と小さくてよい。このフリーボード6を最大
膨潤した時より小さくとってしまうと、最も膨潤した
時、すなわち2〜3倍量の再生を行い、再生形が増した
時や、再生形の樹脂を使用し、交換補給する場合に不都
合が生じ、2〜15%の余裕があると維持管理しやす
く、かつ樹脂の膨潤圧が万一にも塔自体にかからないよ
うにし、塔自体の破壊及び樹脂自体の破砕の危険を避け
ることができるのである。
【0018】また、上部室22のフリーボード9は、下
部室のものより大きく5〜30%とする。その理由は下
記による。原水が最初に流入している弱型カチオン樹脂
を例にする。弱型カチオン樹脂の体積変化は樹脂の種類
や、負荷イオン形によってかなり異なっているが、次の
ようになる。 <イオン形の体積変化例> R−H → R−Ca : + 5〜+15% R−H → R−Na : +40〜+55% それ故、原水のイオン構成も考慮して、そのフリーボー
ドをきめる必要がある。弱型カチオン樹脂8は、原水の
硬度(Ca+Mg)がM−アルカリ度より大きい場合、
採水終了時のイオン形は大部分〔R−Ca+R−Mg〕
となり、一部にR−Na、及び再生形(R−H)がふく
まれる。
【0019】又、原水の硬度がM−アルカリ度より小さ
い場合、原水の硬度分はすべてR−Ca、R−Mgにな
るが、〔Mアルカリ度−硬度〕分に相当するNaHCO
3 もイオン交換するため、R−Naもかなり生成する。
この場合、原水のイオン組成及び1サイクルの各々のイ
オンの負荷量によって、R−Ca、R−Mg、R−N
a、未利用のR−Hの生成量がきまる。それ故、弱型カ
チオン樹脂8のフリーボード9は1サイクルの採水終了
時の圧密をなくした条件での原水水質に対応する平均膨
潤体積を基準とし、それに水質変動すなわち採水終了時
の負荷イオン形、各イオン形の生成量を考慮して採水終
了後の平均膨潤体積よりも若干、大きくした値を基準最
大膨潤体積とする。このようにして、きめた基準最大膨
潤体積の10〜30%、好ましくは5〜20%を実際の
フリーボード9とする。そして、1サイクルの採水終了
時の樹脂レベルをチェックし、前記の如き10〜20%
のフリーボード9が確保されていることを定期的に確認
することが重要である。
【0020】通薬押出工程終了後の弱型カチオン樹脂8
は再生後(R−H形)、体積収縮するため、そのフリー
ボードの割合は例えば表2の如くである。
【表2】
【0021】一方、弱型アニオン樹脂8は一般に脱炭酸
塔後の酸性軟水を原水として用いられることが多いの
で、その負荷イオン形はR−Cl、R−SO4 を主体と
する。 <イオン形による体積変化例> しかし、R−HCO3 形では、弱型カチオン樹脂と同様
のかなり大きい膨潤率を示す樹脂もある。そして、脱炭
酸塔を設けないでHCO3 - 、CO2 を負荷させる装置
もある。したがって、弱型カチオン樹脂と同様に、圧密
をなくした条件での1サイクルの採水終了後の平均膨潤
体積を基準としてそれに水質変動、すなわち採水終了時
の負荷イオン形、各イオン形の生成量を考慮して、採水
終了時の平均膨潤体積よりも若干、大きくした値を基準
最大膨潤体積とするのがよい。このようにしてきめた基
準最大膨潤体積の5〜30%、好ましくは5〜20%を
実際のフリーボード9としておく。そして、定期的に1
サイクルの採水終了時の樹脂レベルをチェックし、適正
にフリーボード9が保たれていることを確認すること
は、弱型カチオン樹脂と同様に重要である。
【0022】本発明で使用する不活性樹脂の材質は、比
重1.0以下の例えばポリプロピレン等で、再生剤の残
留性のない、洗浄しやすい、かつイオン交換樹脂の膨潤
圧をある程度吸収できる、弾力性のある材質、形状であ
ればよい。その粒径は捕捉した懸濁物質が排出しやすい
ように、イオン交換樹脂の有効径は通常、0.65mm
程度であるので、その2〜8倍程度であればよい。すな
わち、不活性樹脂の粒径としては上部室22、下部室2
1ともに、概略1.0〜5.0mmφのものを、好まし
くは2〜4mmφ程度のものとするのがよい。この粒径
が小さすぎると、捕捉した懸濁物質の排出が困難とな
る。又、大きすぎると、上昇流の通薬時、押出時等にイ
オン交換樹脂5、8が不活性樹脂7、10を通り抜け、
上部集水装置3の集水口(スリット)を防ぎ、設定流量
が流れにくくなる。又、不活性樹脂7、10の層高は、
100〜400mmでよいが、塔径が大きい場合、不活
性樹脂層が均一にフラットになるかどうか考慮し、大き
目に設定しておく。しかし、この層高が大きすぎると、
高速逆洗時の懸濁物質の排出がしにくくなるので注意す
る。不活性樹脂自体も破砕することによって目詰まりの
原因となるので、定検時毎に不活性樹脂全量を排出し、
塔内点検し破砕、粉化した不活性樹脂を除去して、再充
填することも考慮しておく必要がある。
【0023】本発明では、このような塔構造の装置を用
いて、採水終了後に下記の再生工程を行う。 (a)カチオン塔でLV20〜26m/h以上、アニオ
ン塔でLV14〜20m/h以上の高流速逆洗を2〜3
分間、下部集水装置4から上向流で処理水を用いて行
い、強型、弱型イオン交換樹脂5、8の大部分を不活性
樹脂7、10に押し付け固定層を形成させる。この高流
速逆洗の流速は樹脂の比重、水温、フリーボード6、9
の割合によって若干異なるが、要するに固定層を形成で
きる流速であればよい。この時、採水時に主に弱型カチ
オン樹脂8に蓄積した懸濁物質も一部排出されていく。 (b)この形成された固定層を維持できる流速、例えば
カチオン塔の強型カチオン樹脂ではLV6〜8m/h以
上、アニオン塔の強型カチオン樹脂ではLV4〜6m/
h以上の流速で、再生剤として2.5〜4%のHCl、
1.5〜4%NaOH(30〜45℃)を通薬してい
く。 (c)次いで、この固定層を維持できる流速で処理水を
通水し、押出工程を行う。
【0024】通薬工程、押出工程において、弱型イオン
交換樹脂は強型イオン交換樹脂より、比重が小さいの
で、固定層を維持する流速は強型イオン交換樹脂に必要
な流速でよい。また、通薬工程、押出工程において、強
型イオン交換樹脂は塩形から再生形に変換していくため
樹脂は膨潤する。この膨潤による強型イオン交換樹脂の
圧密化(圧力損失の増大につながる)は生じない。実験
の結果、実用的な塔径の大きい、500φ以上の場合、
充填層高Lと塔径Dの比L/Dが2〜3以下であれば、
押出工程終了時において、樹脂の膨潤による圧密化は全
く生じないことがわかった。これは下記の理由によると
思われる。
【0025】本発明で実施する高流速逆洗工程で形成さ
れた固定層を維持する程度の低流速で通薬工程、押出工
程を実施するため、この強型イオン交換樹脂の膨潤分の
体積は、樹脂が下方に落下する力も作用することによっ
て、塔の横方向でなく下方に向かっていくため膨潤圧は
開放されていくものと考えられる。また、押出工程後の
再度の高速逆洗工程、つづいて行う形成された固定層を
塔下部へ移動させる樹脂工程等の一連の樹脂の動きも強
型イオン交換樹脂の再生時における圧密化防止に役立っ
ている。また、後述するが、本発明では、原水が最初に
流入する弱型カチオン塔において、原水中の懸濁物質が
捕捉され易く、強型カチオン樹脂に入り込みにくいこと
も一因である。
【0026】前述した強型イオン交換樹脂5のフリーボ
ード6の好ましい値、2〜8%は実用上、樹脂再生後の
再生形が多く、塩形の少ない条件下においても、押出工
程終了時等において弁の故障等により水が停止し、樹脂
が自由落下し、下部室にゆるやかに充填された場合でも
余裕をもった値であり、故障の点検、強型イオン交換樹
脂5、不活性樹脂7等のレベル点検及び交換補給しやす
い条件の値である。前記(b)、(c)工程の上向流の
通薬・押出工程によって、弱型カチオン樹脂は塩形から
再生形になるため、体積が収縮し、採水時、圧密化傾向
にあった樹脂自体の圧密化もなくなり、樹脂間にすきま
が多くなり、捕捉していた懸濁物質を徐々に上方へと移
行させていく。弱型アニオン樹脂も同様の傾向となるた
め、圧密化が解消され破砕した樹脂等が徐々に上方へ移
行していく。
【0027】(d)続いて、(a)と同様に高流速逆洗
工程を行い、これらの懸濁物質や、破砕され微細化した
樹脂を一気に不活性樹脂層を通り、上部集水装置から系
外に排出する。このように、懸濁物質が排出できるのは
次の理由にもよる。すなわち、採水時、特に原水が最初
に流入する弱型カチオン樹脂は再生形から塩形へとなっ
ていくため、膨潤傾向となり原水中の懸濁物質に捕捉し
易いことによって、弱型カチオン樹脂の表層から400
〜600mm程度までしか懸濁物質は入り込みにくい。
このように、大部分は弱型カチオン樹脂で捕捉され、強
型カチオン樹脂へ入り込むのは極くわずかであることに
よる。前述の如く、弱型カチオン樹脂8は、塩形から再
生形への体積の収縮が大きく、通薬・押出工程後の再度
の高流速逆洗によって、懸濁物質の排出が更に確実にな
っている。
【0028】(e)次いで、上部集水装置から、塔下部
の洗浄排水弁16を開として、又は塔頂部の空気抜弁2
3を開として、水の下降流を用いて高流速逆洗で形成さ
れた固定層を塔下部に移動させる樹脂移動工程を行う。
この工程はフリーボードが小さいため、0.5〜2分程
度で終了するので、空気抜弁23と洗浄排水弁16を開
として行う方が好ましい。空気抜弁23を開として行っ
た場合は、その後塔内の満水工程が必要になる。 (f)最後の工程として、原水流入弁11、洗浄排水弁
16を開として通常の洗浄を行い、規定水質、時間で再
生を終了する。また、本発明においては、特にカチオン
塔において生じ易いが、懸濁物質等がかなりの量樹脂層
に入り込み、採水時の圧力損失の増大や、通薬・押出工
程での再生剤不均一分散等が生じた場合の対策として、
次のような方法を採用している。
【0029】すなわち、強型カチオン樹脂層までかなり
懸濁物質が入り込んだ場合、強型カチオン樹脂の体積の
小さい採水終了後の塩形の条件下で、原水又は処理水を
用いて行う高流速逆洗工程と、不活性樹脂7、10に押
し付けられた強型、弱型カチオン樹脂の固定層への通水
を止め、樹脂を自由沈降させて樹脂と懸濁物質との分離
を促進させる沈整工程とを、繰り返して懸濁物質を排出
していく。そして、強型カチオン樹脂から懸濁物質が弱
型カチオン樹脂の方へ移行したら、再生工程に入り、通
薬工程・押出工程を行い弱型カチオン樹脂のイオン形を
体積の収縮した再生形に替え、上部室22のフリーボー
ドを増して前述と同様に高流速逆洗工程と、形成された
固定層の樹脂の自由落下運動により弱型カチオン樹脂と
懸濁物質との分離を促進させる沈整工程とを繰り返すこ
とによって、懸濁物質等の効果的な系外への排出を行う
のである。アニオン塔においても懸濁物質が入った場合
は同様に行う。このような高流速逆洗工程と沈整工程の
繰り返しにより、異常時の対策が、本発明では実施でき
るのである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 内径300φ×2470H(胴長)のイオン交換塔の大
部室に強型カチオン樹脂としてHCR−W2をR−H形
で1065mm、ノズル付中間隔壁を介した上部室に弱
型カチオン樹脂としてレバチットCNP80をR−H形
で675mm充填した。 上下の集水装置:ノズル付多孔板方式 フリーボード :上部室 20%(採水終了時平均膨潤体積の層高750mm に対して) 下部室 6.1%(再生形に対して) 不活性樹脂 :ポリプロピレン製2.5〜3.5mmφ 上部室 190mm 下部室 190mm 再生レベル :74g/リットル−R(強型カチオン樹脂R−Na) 原 水 :河川水 凝集ろ過水 処理濃度:0.5度以下 原水のイオン組成を表3に示す。
【表3】
【0031】表4に再生工程(カチオン塔)の処理条件
を示す。
【表4】 注)樹脂移動工程: 空気抜弁開として行った。
【0032】 〔結 果〕 1)採水時間 : 18.8時間、採水 30m3 /h 2)採水量 : 564m3 /c アニオン塔出口 エンドポイント:5μS/cm 3)再生効率 : 88.5% 4)処理水質 : 0.2〜5.0μS/cm 5)再生時間 : 約72分
【0033】実施例2 実施例1のイオン交換塔を用い、原水に河川底泥の懸濁
物質を濁度として0.5度〜2度の範囲で注入した。実
施例1と同一の方法で再生した。 〔結 果〕 1)採水時間 : 18.7時間、採水 30m3 /h 2)採水量 : 561m3 、 アニオン塔出口 エンドポイント:5μS/cm 3)再生効率 : 88.1% 4)処理水質 : 0.2〜5.0μS/cm 5)再生時間 : 約72分 6)圧力損失の上昇は10サイクルに進んでも見られなかった。
【0034】実施例3 実施例1の処理水を脱炭酸し、原水としてアニオン塔に
通水し、その性能について確認した。 塔 : 内径1300φ×3500(胴長) 中間隔壁あり 上下の集水装置 : ノズル付多孔板方式 上 部 室 : 弱型アニオン樹脂、ダウエックスMWA−1 R−OH形で1500リットル充填した。 フリーボード:R−OH:15 %(67mm) R−Cl:31.2%(334mm) 不活性樹脂 : 190mm 下 部 室 : 強型アニオン樹脂、マラソンA R−OH形で1500リットル充填した。 フリーボード:約6.1%(70mm) 不活性樹脂 : 190mm 再生剤量 : 72kg/C 100%NaOH 再生レベル : 56.2g/リットル−R(強型アニオン樹脂 R−Cl)
【0035】表5に再生工程(アニオン塔)の処理条件
を示す。
【表5】
【0036】 〔結 果〕 1)採水時間 : 18.7時間、採水 30m3 /h 2)採水量 : 561m3 /c アニオン塔出口 エンドポイント:5μS/cm 3)再生効率 : 89.7% 4)処理水質 : 0.2〜5.0μS/cm、 シリカ 0.01〜0.03mg/リットル 5)再生時間 : 89分 6)上部室の低流速時フリーボード% : 約25% 7)圧力損失の上昇はサイクルが進んでも見られなかった。 8)カチン塔でのブレークであり、アニオン塔は更に採水できる状態であった。
【0037】実施例4 内径300φ×2460H(胴長)のイオン交換塔に強
型カチオン樹脂としてダウエックスHCR−W2を下部
室にR−H形で1065mm、中間隔壁を介して弱型カ
チオン樹脂としてレバチットCNP−80を上部室にR
−H形で675mm(R−Ca形で740mm)充填し
た。下部室のフリーボードは65mm(R−H形に対し
て6.1%)、不活性樹脂層はポリプロピレン製2.5
〜3.5mmφを層高で150mm充填した。上部室の
フリーボードは260mmとし、下部室と同一の不活性
樹脂を150mm充填した。このイオン交換塔に粉末イ
オン樹脂14mg/リットル、カオリンを1.5mg/
リットル添加した遊離塩素を消した水道水を1200リ
ットル/hで2.5時間通水した。そして、通水後、L
V28m/hで2分間高速逆洗と沈整工程10分間を3
サイクル行った。
【0038】その結果を図4に示す。逆洗廃水量はトー
タル約200リットルであり、1サイクル目の高速逆洗
20〜40秒後には、懸濁物質の値は最大7000mg
/リットル以上を示した。その後急速に低下し2分後に
は10mg/リットル以下となった。2サイクルの時は
懸濁物質は最大600mg/リットル、3サイクル目の
時は同様に最大100mg/リットルを示した。トータ
ルの懸濁物質の除去率は約98%であった。
【0039】
【発明の効果】本発明を水は通すがイオン交換樹脂は通
さない中間隔壁によって、イオン交換塔を2室に分け
て、下部室に強型イオン交換樹脂、上部室に弱型イオン
交換樹脂を充填し、下部室のフリーボードを再生形の2
〜15%、上部室のフリーボードを採水終了後の基準最
大膨潤体積の5〜30%と大きくし、通常、押出工程後
にも高流速逆洗工程を行う再生工程を下降流通水、上昇
流再生方式の向流式イオン交換塔に適用することによっ
て、中間隔壁を有しない、中間集水装置を有する従来法
の欠点である、再生時間の延長、再生廃液量の増加、弱
型、強型イオン交換樹脂の混合、及び装置・再生操作の
複雑化が解消され短時間再生、再生コストの低減、安定
した運転を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の1例を示すイオン交換塔の
概略構成図。
【図2】中間集水方式を用いた従来法の一例を示す概略
構成図。
【図3】上昇流通水、下降流再生の従来法の一例を示す
概略構成図。
【図4】逆洗排水中の懸濁物質濃度の経時変化を示すグ
ラフ。
【符号の説明】
1:イオン交換塔、2:中間隔壁、3:上部集水装置、
4:下部集水装置、5:強型イオン交換樹脂、6:下部
室フリーボード、7:下部室不活性樹脂、8:弱型イオ
ン交換樹脂、9:上部室フリーボード、10:上部室不
活性樹脂、11:原水流入弁、12:再生廃水排出弁、
13:処理水流出弁、14:逆洗水流入弁、15:再生
剤兼押出水流入弁、16:洗浄排水弁、17:強型イオ
ン交換樹脂量調整弁、18:下部室不活性樹脂量調整
弁、19:弱型イオン交換樹脂量調整弁、20:上部室
不活性樹脂量調整弁、21:下部室、22:上部室、2
3:空気抜弁、25:再生廃水排出弁、26:中間集水
装置、27:加圧水導入弁、28:非有効樹脂、29:
逆洗水導入弁、30:不活性樹脂、31:樹脂移送弁、
32:樹脂移送用水弁、33:フリーボード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換塔を、中間部付近に水は通す
    がイオン交換樹脂は通さない中間隔壁を設けて下部室と
    上部室の2室に分け、下部室には強型イオン交換樹脂、
    上部室には弱型イオン交換樹脂を充填し、下部室のフリ
    ーボードを2〜15%、上部室のフリーボードを5〜3
    0%で下部室より大きくし、更に各々のフリーボードの
    上部に比重1.0以下の不活性樹脂を充填した、下降流
    通水、上昇流通薬の向流式イオン交換塔の再生方法にお
    いて、下記(a)〜(f)の工程を順次行い樹脂を再生
    することを特徴とする向流式イオン交換塔の再生方法。
    (a)塔下部に設けた下部集水装置からの高流速逆洗に
    よりイオン交換樹脂の大部分を不活性樹脂に押しつけ、
    通水時に蓄積した懸濁物質を不活性樹脂を経由して塔上
    部に設けた上部集水装置から排出すると共に、イオン交
    換樹脂の固定層を形成する高流速逆洗工程、(b)高流
    速逆洗工程より低速で、(a)で形成された固定層を維
    持するに必要な流速で再生剤を下部集水装置から上昇流
    で通薬する通薬工程、(c)大部分の前記固定層を維持
    できる流速で下部集水装置から処理水を上昇流で通水
    し、残留する再生剤を有効に利用する押出工程、(d)
    再度前記(a)工程を行い懸濁物質を上部集水装置から
    排水する工程、(e)上部集水装置から塔下部の洗浄排
    水弁を開とするか、又は塔頂部の空気抜弁と塔下部の洗
    浄排水弁を開として水の下降流を用いて前記形成された
    固定層を塔下部に移動させる樹脂移動工程、(f)上部
    集水装置から下降流で通水して樹脂を洗浄する洗浄工
    程。
  2. 【請求項2】 前記の再生処理及び採水処理の一定頻度
    毎に、採水終了後、又は前記(c)の押出工程終了後
    に、前記(a)工程と、通水を停止し樹脂を自由に落下
    させる沈整工程を繰り返して、蓄積した懸濁物質を不活
    性樹脂を経由して上部集水装置から排出除去する工程な
    行うことを特徴とする請求項1記載の向流式イオン交換
    塔の再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012086123A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Japan Organo Co Ltd 混床式樹脂充填塔の混合樹脂の分離方法
JPWO2015159948A1 (ja) * 2014-04-16 2017-04-13 栗田工業株式会社 弱酸性カチオン交換樹脂の再生方法
WO2024061592A1 (en) * 2022-09-20 2024-03-28 Sabic Global Technologies B.V. Systems and methods of processing liquids with off-specification polypropylene material

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