JPH09122350A - 搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で搬送物を送り上げることがで
き、また、送り上げ距離を簡単に変更できる搬送装置を
提供する。 【解決手段】 誘導レール１８よりストッパ１３の上に
送り込まれたカプセル２−Ａを押上部材であるカム１４
の回転によって搬送路１１へ押し上げる。押し上げられ
たカプセル２−Ａは、搬送路１１内に充填されたカプセ
ルを次々と押し上げてゆき、排出口に一番近いカプセル
２−Ｄを排出口より押し出す。カム１４は、１回転して
下方を向き、マイクロスイッチ２０を押して、スイッチ
を切り、動きを停止する。また、搬送路１１内のカプセ
ルは、弁１２の働きにより、逆行することはない。そし
て、次に送り上げられるカプセル２−Ｃが誘導レール１
８よりストッパ１３の上に送り込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゲームセンター等
に設置される遊戯機械等に供される搬送装置に関するも
のである。

【０００２】

【背景技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ボール、カプセル等の球体を用いたゲーム装置とし
てパチンコ装置、アレンジボール装置、プライズゲーム
装置、又はビンゴゲーム装置などがある。

【０００３】これらの装置には、プレイフィールドに排
出された球体を使用してゲームが行われる。ゲームが終
了すると、次のゲームに備えて球体は回収される。

【０００４】また、ゲームに成功した場合には、ゲーム
で使用したボール、カプセル等の球体を景品としてプレ
イヤに払い出すゲーム装置もある。

【０００５】これらの装置内では、回収された球体を排
出口に向けて搬送する必要があり、球体の回収位置が低
い位置であった場合には、低所に位置する球体を高所に
送りあげる必要がある。

【０００６】従来より、ボールホルダーを備えた無端ベ
ルトを用いた装置によって、ボール等の球体を持ち上げ
ることが行われていた。しかし、この装置では、ベルト
が伸びてしまうという問題があった。また、装置が複雑
であり、大型化するという問題点もあった。

【０００７】また、特開平５−１６８７７１号には、ボ
ール発射遊戯機の玉供給装置が開示されている。しか
し、この装置では、重りを備えた押上杆を駆動させる駆
動装置等があるため、機構が複雑で、部品数も多かっ
た。また、ボールが落下するのを防ぐ為の支持部は外部
にスプリングを設けているので、押上筒の外部にスペー
スを必要とし、装置自体が大型になるという問題があっ
た。

【０００８】遊戯装置においては、球体を搬送する装置
以外にも、コインボックス、ゲーム基板、景品貯蔵部等
様々な装置を筐体に内設することが必要であり、球体の
搬送部は、できるだけ場所をとらないことが望ましい。

【０００９】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、装置を小型化するこ
とにある。また、送上距離も簡単に変更でき、他のゲー
ム装置にも利用することが可能である。

【課題を解決するための手段】

【００１０】請求項１において本発明は、搬送物を導く
誘導レール部と、この誘導レール部の下流側の端に配置
される搬送物受部と、前記搬送物受部の下部に設置さ
れ、搬送物と直接接触することにより、搬送物を搬送路
へと押し上げるカムと、前記カムを駆動するカム駆動手
段と、前記搬送物の搬送される搬送路とを含むことを特
徴とする。

【００１１】請求項２において本発明は、前記搬送物が
球体であることを特徴とする。

【００１２】請求項３において本発明は、押し上げられ
た搬送物の逆行防止用の弁を前記搬送路内に設けたこと
を特徴とする。

【００１３】請求項４において本発明は、前記搬送路内
に複数の搬送物が充填されており、カムが押し上げた個
数分の搬送物を排出することを特徴とする。

【００１４】請求項５において本発明は、前記カムとの
接触により、カムの停止制御を行う停止制御スイッチを
設けたことを特徴とする。

【作用】

【００１５】本発明によれば、搬送路に充填された搬送
物はカムにより押し上げられ、下方の搬送物が順次上方
の搬送物を押しあげてゆき、最終的にカムによって押し
上げられた搬送物と同数の搬送物を排出口より排出す
る。

【００１６】しかし、搬送路に複数の搬送物が詰まって
いる場合、搬送物を排出した後、重力の作用で下方に戻
され、一番上にすきまができてしまう。また、次の搬送
物を取り入れるスペースもなくなる。この問題を解決す
るために、搬送路の適当な位置に弁を設け、搬送物の逆
戻りを防ぎ、搬送路内が常に搬送物が詰まった状態にす
る。これにより、次に送り上げる搬送物の入口を作り、
搬送物を排出するときにカムによって押された分だけの
搬送物を排出することができる。

【実施例】

【００１７】以下、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。

【００１８】図１は、本発明に係る搬送装置を利用した
ゲーム装置を示す全体斜視図である。このゲーム装置
は、ハウジング１の上部を仕切板４によって迷路状に仕
切られたフィールド３を備え、フィールド３内にカプセ
ル２を送り出すカプセル排出口１０を有する。このゲー
ム装置は、プレイヤが操作スイッチ８を操作することに
より、フィールド３を縦横方向に傾け、カプセル２を迷
路内に設けられた穴７に落ちないようにゴール地点５ま
で導くゲームである。カプセル２の流れを簡単に説明す
ると、プレイヤがコイン投入口９にコインを投入する
と、ハウジング１内部のカプセル貯蔵部（図示せず）か
ら搬送装置（図１には図示せず）を介してカプセル排出
口１０からフィールド３に打ち出され、ゲームが開始さ
れる。プレイヤがカプセル２をうまくゴールに導くこと
ができた場合は、景品排出口６より景品としてカプセル
２を排出する。プレイヤがカプセル２をゴールに導く前
にフィールド上の穴７に落ちてしまった場合は、そのカ
プセルは、再びカプセル貯蔵部（図示せず）に送られ
る。

【００１９】ハウジング１を仮想線（一点鎖線）で描い
たハウジング内の断面図を図２に示し、本発明に係る搬
送装置を説明する。カプセル２は、誘導レール１８及び
搬送路１１に充填されており、ストッパ１３の上には、
次に押し上げるカプセル２−Ａが保持されている。スト
ッパ１３の下部には、カム１４、カム１４を駆動するモ
ータ１５、モータ１５とカム１４を繋ぐ回転軸１９及び
カム１４の停止を制御するマイクロスイッチ２０が設置
されている。

【００２０】送り上げ信号の伝達により、モータ１５
は、回転し、カム１４は、カプセル２−Ａをカプセル１
個分だけ搬送路１１に押し上げる。搬送路１１内に充填
されたカプセルは、カプセル１個分づつ押し上げられて
ゆき、搬送路１１の排出口に最も近いカプセル２−Ｄ
は、排出口１０より排出される。

【００２１】搬送路１１内のカブセルは、１個分押し上
げられた形となり、カプセル２−Ａは、２−Ｂがあった
位置まで移動し、弁１２によりその位置の高さに保持さ
れる。カム１４は、カプセル２−Ａを２−Ｂの位置にま
で引上げ、１回転して、元の位置に戻る。

【００２２】カプセル２−Ａが上に押し出されたため、
ストッパ１３の上に次のカプセルが入るスペースが形成
され、次のカプセル２−Ｃが誘導レール１８よりストッ
パ１３上に送られる。

【００２３】誘導レール１８は、台板１７に取りつけら
れた支柱１６−ａ、１６−ｂの上に取り付けられてい
る。誘導レール１８は、カプセル２をストッパ１３の上
まで搬送する為、ストッパ側に転がるよう適当な傾きを
つけて支持されている。

【００２４】次に、図３及び図４に基づいて搬送装置を
説明する。図３は、搬送装置の正面図、図４は搬送装置
の側面図である。

【００２５】カム１４は、図３、図４に示してあるよう
に真下方向に向いて静止している。

【００２６】カプセルの制御装置により信号が入ると、
モータ１５が回転し、カム１４は、図３の矢印方向に回
転する。

【００２７】カム１４は、１回転して、真下方向に戻
り、マイクロスイッチ２０を押し、モーター１５の電源
をＯＦＦにする。つまり、カム１４は、１回転してマイ
クロスイッチ２０を自から押して元の位置で停止するこ
とになる。

【００２８】カプセルは、誘導レール１８より送られて
きて、ストッパ１３上に送られる。ここには、カプセル
を押し上げるためのカム１４の通るための空間があけら
れているストッパ１３がある。格納レール１８より送ら
れてきたカプセルは、ストッパ１３の上に送られる。

【００２９】（弁）弁１２は、搬送路１１の内部に蝶着
されている。前記弁１２は、水平状態より下方向には開
かないようになっており、上にあるカプセルが下に落ち
ないようになっている。また、弁は、通常の状態では、
ばね等の働きでおよそ水平状態を保つようにされてい
る。この為、搬送路１１の中をカプセルが送り上げられ
る際には、弁１２は、水平状態から上方向へは動くの
で、カプセルの流れを遮ることはないが、弁１２よりも
上の位置にあるカプセルについては、弁１２は、水平状
態より下方向には開かないため、弁１２の位置で保持さ
れる。

【００３０】（搬送路）搬送路１１は、内部にカプセル
２が充填されており、押し上げられたカプセルは、その
送り上げられた個数分だけ搬送路１１内のカプセルを次
々と送り上げてゆく。

【００３１】搬送路内は、カプセルが充填されており、
カムが１回転して１つのカプセルを搬送路内に送り上
げ、搬送路内のカプセルを１個分づつ送り上げてゆき、
排出口に１番近いカプセルを排出口から排出する。つま
り、カムを１回転させるごとに、１個のカプセルが排出
されるように搬送路の長さが調整されている。

【００３２】（マイクロスイッチ）図３のマイクロスイ
ッチ２０は、台板１７の上に取り付けられている。カム
が一番下に向いた時に先端が触れるような位置に設けら
れている。カムは、信号に従ってカプセルを押し上げ
て、１回転した後、１番下を向いたときにマイクロスイ
ッチを押して、モータの駆動を止める。その地点がカム
基本位置であり、カムは、常に下方を向いた状態で静止
する。これにより、１度の信号を送ることにより、カム
が１回転し、１個のカプセルを排出するという動きを可
能とする。

【００３３】次に、カプセル２の動きを図５、図６を用
いて説明する。図５のａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅは、カム１４
による押上運動を連続的に表した正面図であり、図６の
ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅの側面図とそれぞれ同時のものを表
してある。

【００３４】図５，６（ａ）−押上手段１９は、通常図
５、図６におけるａに表すような基本状態にある。カム
１４は下を向いており、カプセル２−Ａは、ストッパ１
３によって保持されている。また、カプセル２−Ａの上
のカプセル２−Ｃは、弁１２によって保持されている。

【００３５】図５，６（ｂ）−送り上げ信号が入力され
ると、モータ１５は動きだし、カム１４は、回転し、上
方のカプセル２−Ａを押し上げてゆく。（図５、図６の
ｂ）このとき弁１２は、カプセルの進行方向に向かって
開き、カプセルの押上運動の支障にはならない。

【００３６】図５，６（ｃ）−この図は、カム１４が真
上に上がった状態を表してある。カプセル２−Ａは、２
−Ｂがあった位置まで押し上げられる。また弁１２は、
水平方向へと戻る。

【００３７】図５，６（ｄ）−この図は、カム１４が真
上から下りてゆくところである。カプセル２−Ａは、弁
１２が水平方向へ向いているため２−Ｂがあった位置で
保持される。

【００３８】図５，６（ｅ）−この図は、カム１４が下
におりてゆき、ストッパ１３上の空間に次に押し上げる
カプセル２−Ｃが送り込まれた状態を示してある。

【００３９】この後カム１４は下方向でマイクロスイッ
チ２０を押して図５，６の（ａ）の状態に戻り、停止す
る。

【００４０】この様に、一度の動作により、カムを一回
転させるという動作は、カプセルを送り上げる際に、一
度送り上げ信号をモータに伝えればよいので、制御が簡
単である。

【００４１】また、少ない部品数で構成されているが、
確実にカプセルを送り上げることができる。

【００４２】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能であ
る。

【発明の効果】

【００４３】以上説明したように、請求項１から請求項
５記載の発明によれば、簡単な構造で搬送物を搬送する
ことができる。また、送り上げる距離を変更する場合
も、搬送路の長さを変えるだけで、簡単に調節できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係るゲーム装置を示す全体斜視図であ
る。

【図２】ゲーム装置のハウジングを仮想線（一点鎖線）
で描いた装置本体内を示す断面図である。

【図３】搬送装置を描いた正面図である。

【図４】搬送装置を描いた側面図である。

【図５】搬送装置の動きを描いた正面図である。

【図６】搬送装置の動きを描いた側面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ カプセル ３ フィールド ４ 仕切板 ５ ゴール地点 ６ 景品排出口 ７ 穴 ８ 操作スイッチ ９ コイン投入口 １０ カプセル排出口 １１ 搬送路 １２ 弁 １３ ストッパ １４ カム １５ モータ １６ 支柱 １７ 台板 １８ 誘導レール １９ 回転軸 ２０ マイクロスイッチ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送物を導く誘導レール部と、 この誘導レール部の下流側の端に配置される搬送物受部
   と、 前記搬送物受部の下部に設置され、搬送物と直接接触す
   ることにより、搬送物を搬送路へと押し上げるカムと、 前記カムを駆動するカム駆動手段と、 前記搬送物の搬送される搬送路とを含むことを特徴とす
   る搬送装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記搬送物が球体であることを特徴とする搬送装置。
3. 【請求項３】 請求項１〜２のいずれかにおいて、 押し上げられた搬送物の逆行防止用の弁を前記搬送路内
   に設けたことを特徴とする搬送装置。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかにおいて、 前記搬送路内に複数の搬送物が充填されており、カムが
   押し上げた個数分の搬送物を排出することを特徴とする
   搬送装置。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれかにおいて、 前記カムとの接触により、カムの停止制御を行う停止制
   御スイッチを設けたことを特徴とする搬送装置。