JPH0325816Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、メタルを用いてゲームを行なうメタ
ル遊戯機に関するものである。

従来技術および解決しようとする課題 メタルを弾き飛ばし、標的の受け入れ容器に投
入して遊ぶゲーム玩具として、実公昭53−17901
号公報に記載されたものがある。

このゲーム玩具では、受け入れ容器が自転しな
いから蓋が周期的に開閉するようになつているた
め、蓋の開放にタイミングを合せてメタルを弾き
飛し、この受け入れ容器に投入されるメタルの数
の多寡によつて勝負を争うものであるが、受け入
れ容器は移動しないので、ゲームが単調である。

また標的のシートを回転移動させ、このシート
に玉を弾き飛ばすゲーム玩具も、実公昭47−9057
号公報に示されるように、従来から存在している
が、いずれのゲーム玩具でも、これら標的は露出
しているため、プレヤーがメタルまたは玉を自由
に拾い出すことができ、従つてパチンコ遊戯機や
スロツトマシンの如きメタル遊戯機のように遊戯
者の技量により玉やメタルの払い出し量を競うよ
うなスリル感を味うことができない。

さらにメタル遊戯機の内のスロツトマシンで
は、レバーやストツパーの操作により、複数のリ
ールを回転させた後停止させ、リール上の絵柄の
組み合せによりコインを払い出させ、またメタル
落し遊戯機では、平板上を往復動する摺動板に向
つてメタルを供給し、既に平板上に載置されてい
るメタルにこの供給メタルを追加し、摺動板の押
出しでメタルを払い出させるようになつていた。

しかしながら、メタルの払い出し量の多寡に関
して、前者では、遊戯者の技量よりも僥倖に依存
する度合いが高く、後者では、メタルを供給する
タイミングの良い悪しに依存するのみで、遊戯が
単調であり、いずれも遊戯者の技巧を左程要求さ
れず、飽き易いものであつた。

課題を解決するための手段および作用効果 本考案は、このような難点を克服したメタル弾
き遊戯機の改良に係り、密閉空間を形成した遊戯
機キヤビネツトと、遊戯機本体に揺動自在に設け
られて該キヤビネツト内にメタルを弾き飛ばすメ
タルシユートと、該メタルシユートから弾き飛ば
されたメタル飛来範囲内を揺動しうるように前記
キヤビネツト内に設けられた複数個のメタル受け
入れ手段と、該メタル受け入れ手段にメタルが投
入されたことをそれぞれ検出するメタル投入検出
手段と、該メタル投入検出手段の動作により前記
メタル受け入れ手段の投入の難易度に応じた枚数
のメタルを排出するメタル排出手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。

本考案は前記したように構成されているので、
前記メタルシユートから弾き飛ばされたメタルを
自由に回収することができず、また前記メタル受
け入れ手段の揺動に対応してその位置を予測し、
適切なタイミングで適切なコースに沿つてメタル
を弾き飛ばすように、前記メタルシユートを操作
すれば、前記複数個のメタル受け入れ手段のいず
れかに前記メタルは投入され、前記メタル投入検
出手段によりメタル投入が成功したことが検出さ
れ、前記メタル受け入れ手段の投入難易度に応じ
た枚数のメタルが前記メタル排出手段より排出さ
れる。

また本考案では、前記メタルシユートからのメ
タル弾き飛し操作が適切でない場合には、前記メ
タルシユートから弾き飛ばされたメタルは前記メ
タル受け入れ手段に投入されず、前記メタル排出
手段からのメタルの排出はない。

このように本考案では、前記メタルシユートか
らのメタルの弾き飛ばしには、そのタイミングと
コースとが適切でないと成功せず、また前記メタ
ル受け入れ手段の投入き難易度に応じた枚数のメ
タルの排出が行なわれるため、適切なメタルの弾
き飛ばしを行なうことができる遊戯者には、多く
のメタルを獲得できるとともに、長時間に亘つて
興味深く遊戯を行なうことができる。

実施例 以下図面に図示された本考案の一実施例につい
て説明する。

１は箱状に形成された遊戯機キヤビネツトで、
同キヤビネツト１の上方前面は斜上方へ傾斜した
ガラス板２が張設されて、同キヤビネツト１内は
密閉されている。

また前記キヤビネツト１内においては、水平板
３が張設され、同水平板３上に摺動板４が図示さ
れない駆動機構により前後に摺動自在に載置され
ており、同摺動板４の前後摺動により水平板３上
のメタル５を水平板３の手前縁および両側縁へ移
動させてこれより落下させ、手前縁より落下した
メタル５を還付メタルとしてメタル受皿６へ排出
させ、両側縁より落したメタル５をホツパー５７
へ送るようになつている。

さらに摺動板４の奥側には、手前下方に向つて
傾斜した傾斜板７と、同傾斜板７の下縁に接続す
るとともに同摺動板４の上面に接し同摺動板４の
奥部を密封する鉛直板８とが設けられている。

さらにまたガラス板２の手前側下方に位置した
キヤビネツト１の手前側に、メタルシユート９
が、奥に向い下方へ指向して設けられている。

しかしてメタルシユート９は、キヤビネツト１
にブラケツト１０およびピン１１を介して枢支さ
れた摺動部材１２と、同揺動部材１２の前後方向
を中心として回転自在に同揺動部材１２に嵌合さ
れた支持部材１３と、同支持部材１３を貫通して
これに固着されたメタルガイド部材１４と、同メ
タルガイド部材１４のメタル弾き孔１４ａに下方
から上方へ出没自在に同メタルガイド部材１４の
下部に枢着されたメタル弾き片１５と、同メタル
弾き片１５を下方へ傾動させる操作部材１６と、
同操作部材１６を弾性的に支持するコイルスプリ
ング１７とよりなり、メタルガイド部材１４のメ
タル装入部１４ｂよりメタル５を順次10個装入す
ると、メタル５はメタルガイド部材１４のガイド
孔１４ｃに入り、その最初のメタル５はメタル弾
き片１５に係止されるようになつている。

また傾斜板７の上方には、３個のボーナスハツ
ト１８−１，１８−２，１８−３と１個のジヤツ
クポツトハツト１９と、１個のジヤツクポツトメ
タル貯留ハツト２０とが配設されている。

さらにボーナスハツト１８はボーナスハツト支
持レバー２１でそれぞれ左右揺動自在に枢支さ
れ、後方の２個のボーナスハツト１８−１，１８
−２は連結バー２２で相互に平行に連結され、同
支持レバー２１−２，２１−３の下端にカムフオ
ロワー２３−２，２３−３が枢着されている。

さらにハツト駆動モータ２４はギヤ２５，２６
を介して駆動軸２７に連結され、同駆動軸２７と
一体にボーナスハツト揺動カム３１−２が嵌着さ
れ、同揺動カム３１−２に前記カムフオロワー２
３−２がスプリング３２のばね力により圧接され
ている。

さらにまた前記駆動軸２７と一体にプーリ２８
が嵌着され、ボーナスハツト揺動カム３１−３と
一体のプーリ２９と前記プーリ２８とにベルト３
０が架渡され、前記ボーナスハツト揺動カム３１
−３に前記カムフオロワー２３−３が図示されな
いスプリングのばね力により圧接されており、手
前側の１個のボーナスハツト１８−３は、後方の
２個のボーナスハツト１８−１，１８−２とは異
なる周期で左右に揺動されるようになつている
（何故ならばプーリ２８，２９の径が異なり、カ
ム３１−２，３１−３の回転数が異なるためであ
る）。

また前記後方のボーナスハツト支持レバー２１
と平行して揺動レバー３３が連結バー２２に枢着
され、同揺動レバー３３に球面軸受３４を介して
ジヤツクポツトハツト支持レバー３５が揺動かつ
揺動自在に嵌装され、同支持レバー３５の下端は
球面軸受３６を介してクランク３７に枢着され、
同クランク３７は、ギヤ２６と噛合つているギヤ
３８と一体に連結されている。

さらにジヤツクポツトメタル貯溜ハツト２０
は、頂面が鈍角の頂角となつた円錐面に形成され
て支持棒３９にて固定支持された円筒状底部４０
と、同円筒状底部４０に上下へ昇降自在に嵌装さ
れた昇降筒４１とよりなり、同昇降筒４１は連結
ロツド４２を介してクランク４３に連結され、同
クランク４３はジヤツクポツト駆動モータ４４に
連結されており、同モータ４４の１回転で昇降筒
４１が上下へ１回昇降駆動されるよになつてい
る。

さらにまたジヤツクポツトハツト１９内にはジ
ヤツクポツトメタル検出スイツチ４５が配設さ
れ、第１２図示されるように、ジヤツクポツト駆
動モータ４４の回転軸と一体のメタル貯溜ハツト
上限位置検出カム４７に隣接してメタル貯溜ハツ
ト上限位置検出スイツチ４６が配設され、第１３
図に図示されるように、同両スイツチ４５，４６
はフリツプフロツプ回路４８のセツト、リセツト
端子にそれぞれ接続され、同フリツプフロツプ回
路４８の出力端子はジヤツクポツト駆動モータド
ライブリレー４９に接続され、同ドライブリレー
４９のリレー接点がジヤツクポツト駆動モータ４
４の電源回路に介装されており、ジヤツクポツト
メタル検出スイツチ４５が動作すると、フリツプ
フロツプ回路４８がセツトされてドライブリレー
４９が動作され、ジヤツクポツト駆動モータ４４
が回転されて、ジヤツクポツトメタル貯溜ハツト
２０の昇降筒４１が下方へ一往復され、元の高さ
に戻つた時に上限位置検出スイツチ４６が動作さ
れて、フリツプフロツプ回路４８はリセツトさ
れ、ドライブリレー４９が復帰され、ジヤツクポ
ツト駆動モータ４４が停止されるようになつてい
る。

また後方のボーナスハツト１８−１，１８−２
内にはボーナスメタル検出スイツチ５０−１，５
０−２がそれぞれ配設されるとともに、前方のボ
ーナスハツト１８−３内にはボーナスメタル検出
スイツチ５０−３が配設され、ボーナスメタル検
出スイツチ５０−１，５０−２はOR回路５１を
介してコントロールジツタ回路５２の入力端子に
接続されるとともにボーナスメタル検出スイツチ
５０−３はコントロールロジツク回路５２の入力
端子に接続されている。

さらにホツパー５７の底部に図示されないメタ
ル払い出し機が配設され、同メタル払い出し機の
払い出し通路にメタル払い出し検出スイツチ５３
が設けられ、同スイツチ５３はカウンタ５４の入
力端子に接続され、前記メタル払い出し機にメタ
ル払い出しモータ５６が連結されており、メタル
５が１枚払い出される毎にスイツチ５３が動作さ
れて、カウンタ５４で計数されるようになつてい
る。

さらにコントロールロジツク回路５２の出力端
子はメタル払い出しモータドライブリレー５５に
接続され、同ドライブリレー５５のリレー接点は
メタル払い出しモータ５６の電源回路に介装され
ており、ボーナスメタル検出スイツチ５０−１，
５０−２のいずれかが動作すると、コントロール
ロジツク回路５２は10個払い出しの動作状態に設
定され、また検出スイツチ５０−３が動作する
と、コントロールロジツク回路５２は５個払い出
しの動作状態に設定され、カウンタ５４が10個ま
たは５個計数する迄はドライブリレー５５にコン
トロールロジツク回路５２から出力が発信され、
10個または５個のメタルの払い出しが行なわれる
ようになつている。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、ハツト駆動モータ２４を回転させると、ギ
ヤ２５，２６、駆動軸２７を介してボーナスハツ
ト揺動カム３１−２にその回転が伝達され、同揺
動カム３１−２の回転に対応して後方のボーナス
ハツト１８−１，１８−２は左右に揺動される。
また駆動軸２７と一体のプーリ２８にベルト３０
を介して連結されたプーリ２９およびボーナスハ
ツト揺動カム３１−３は前記ハツト駆動モータ２
４の回転で回転駆動され、前方のボーナスハツト
１８−３は後方のボーナスハツト１８−１，１８
−２に対し異なつた周期で左右に揺動される。さ
らにジヤツクポツトハツト支持レバー３５は、ボ
ーナスハツト支持レバー２１−２の揺動に連動す
る揺動レバー３３の揺動で、左右に揺動されると
ともに、クランク３７の回転により上下に昇降さ
れつつ前後に揺動されるので、ジヤツクポツト１
９は立体的に複雑な運動を行なう。

このようにボーナスハツト１８−１，１８−
２，１８−３の左右移動とジヤツクポツトハツト
１９の立体的な移動が行なわれている状態におい
て、メタルシユート９を適宜左右に指向させると
ともにメタルガイド部材１４を左右に傾け、適切
なタイミングで操作部材１６を操作して、メタル
５を弾き飛ばすと、メタル５がボーナスハツト１
８またはジヤツクポツトハツト１９に入ることが
ある。

メタル５がボーナスハツト１８−３に入ると、
ボーナスメタル検出スイツチ５０−３が動作し
て、５個のメタル５がメタル受皿６に払い出され
る。

またメタル５がボーナスハツト１８−１，１８
−２のいずれか一方に入ると、ボーナスメタル検
出スイツチ５０−１，５０−２のいずれかが動作
して、10個のメタル５がメタル受皿６に払い出さ
れる。

さらにメタル５がジヤツクポツトハツト１９に
入ると、ジヤツクポツトメタル検出スイツチ４５
が動作して、ジヤツクポツト駆動モータ４４の回
転でジヤツクポツトメタル貯溜ハツト２０の昇降
筒４１が一旦下降してから再び上昇し、メタル貯
溜ハツト２０に溜つたメタル５が傾斜板７上に多
数こぼれ落ちる。傾斜板７上にこぼれ落ちた多数
のメタル５は同傾斜板７上を滑り落ちて摺動板４
上に落下し、その内或る数のメタル５は同摺動板
４の往復動で水平板３の手前縁からメタル受皿６
に払い出され、また或る数のメタル５は水平板３
の両側縁から無効メタルとしてホツパー５７に送
られる。

しかしてボーナスハツト１８およびジヤツクポ
ツトハツト１９へのメタル５の弾き飛ばしに失敗
したメタル５の内、或るメタル５はジヤツクポツ
トメタル貯溜ハツト２０に入つてそのまま貯溜さ
れてしまい、いずれのハツト１８，１９，２０に
も入らないメタル５は傾斜板７上を転がりまたは
滑り、摺動板４または水平板３上に落下し、或る
メタル５は成功したとしてメタル受皿６に払い出
され、また或るメタルは不成功としてメタル受皿
６に払い出されずにホツパー５７に溜められる。

このように前記実施例においては、左右に移動
するボーナスハツト１８または立体的に移動する
ジヤツクポツトハツト１９にメタル５を弾き飛ば
して、その成功、不成功を競うため、遊戯者は技
巧を要し長時間に亘り興味を持つて遊戯を行なう
ことができる。

またハツト１８−１，１８−２，１８−３，１
９の投入の難易度に応じてメタル５の払い出し量
が増減し、遊戯者の興味をさらにそそることがで
きる。

さらに従来のメタル落し遊戯も楽しむことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るメタル弾き遊戯機の一実
施例を図示した正面図、第２図はその縦断側面
図、第３図はその要部平面図、第４図はその正面
図、第５図はその縦断側面図、第６図はその要部
背面図、第７図はその要部側面図、第８図は同実
施例におけるメタルシユートの一部欠截側面図、
第９図はその平面図、第１０図はその要部平面
図、第１１図は同メタルシユートの背面図、第１
２図はジヤツクポツト駆動モータの駆動系の説明
図、第１３図は同ジヤツクポツト駆動モータの制
御ブロツク図、第１４図はメタル払い出しモータ
の制御ブロツク図である。 １……遊戯機キヤビネツト、２……ガラス板、
３……水平板、、４……摺動板、５……メタル、
６……メタル受皿、７……傾斜板、８……鉛直
板、９……メタルシユート、１０……ブラケツ
ト、１１……ピン、１２……揺動部材、１３……
支持部材、１４……メタルガイド部材、１５……
メタル弾き片、１６……操作部材、１７……コイ
ルスプリング、１８……ボーナスハツト、１９…
…ジヤツクポツトハツト、２０……ジヤツクポツ
トメタル貯溜ハツト、２１……ボーナスハツト支
持レバー、２２……連結バー、２３……カムフオ
ロワー、２４……ハツト駆動モータ、２５，２６
……ギヤ、２７……駆動軸、２８，２９……プー
リ、３０……ベルト、３１……ボーナスハツト揺
動カム、３２……スプリング、３３……揺動レバ
ー、３４……球面軸受、３５……ジヤツクポツト
ハツト支持レバー、３６……球面軸受、３７……
クランク、３８……ギヤ、３９……支持棒、４０
……円筒状底部、４１……昇降筒、４２……連結
ロツド、４３……クランク、４４……ジヤツクポ
ツト駆動モータ、４５……ジヤツクポツトメタル
検出スイツチ、４６……メタル貯溜ハツト上限位
置検出スイツチ、４７……メタル貯溜ハツト上限
位置検出カム、４８……フリツプフロツプ回路、
４９……ジヤツクポツト駆動モータドライブリレ
ー、５０……ボーナスメタル検出スイツチ、５１
……OR回路、５２……コントロールロジツク回
路、５３……払い出しメタル検出スイツチ、５４
……カウンタ、５５……メタル払い出しモータド
ライブリレー、５６……メタル払い出しモータ、
５７……ホツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 密閉空間を形成した遊戯機キヤビネツトと、遊
   戯機本体に揺動自在に設けられて該キヤビネツト
   内にメタルを弾き飛ばすメタルシユートと、該メ
   タルシユートから弾き飛ばされたメタル飛来範囲
   内を揺動しうるように前記キヤビネツト内に設け
   られた複数個のメタル受け入れ手段と、該メタル
   受け入れ手段にメタルが投入されたことをそれぞ
   れ検出するメタル投入検出手段と、該メタル投入
   検出手段の動作により前記メタル受け入れ手段の
   投入の難易度に応じた枚数のメタルを排出するメ
   タル排出手段とを備えたことを特徴とするメタル
   弾き遊戯機。