図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面における各部の寸法および縮尺は、実際の構成の寸法および縮尺とは適宜に相違する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する実施形態には限定されない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲーム装置100を例示する外観図である。ゲーム装置100は、例えば娯楽施設(例えばゲームセンターまたはカジノ等)または商業施設(例えばショッピングセンター等)に設置される。カジノにおいて利用される場合、ゲーム装置100は、ゲーミングマシンと称呼されることもある。
遊技者は、遊技価値を消費することでゲーム装置100によるゲームをプレイすることができる。遊技価値は、例えばメダル(トークンコイン)、コイン(貨幣)もしくはチケット等の有体の媒体、または、クレジットもしくはポイント等の無体の価値である。無体の遊技価値の数量は、例えばICカード等の記録媒体にデータとして記憶される。複数種の遊技価値の何れかを遊技者が選択して消費してもよい。遊技価値の消費は、遊技価値の投入とも換言される。
遊技価値はゲームの結果に応じた報酬(特典)として遊技者に付与される。すなわち、遊技価値の獲得がゲームの目的のひとつである。遊技価値の付与は、遊技価値の払出とも換言される。なお、ゲームのプレイのために遊技者が消費する遊技価値とゲームの結果に応じた報酬として遊技者に付与される遊技価値とは、同種および異種の何れでもよい。例えば、無体の遊技価値であるクレジットの消費により遊技者がゲームをプレイした結果に応じて、所定数のチケット(すなわち異種の遊技価値)を報酬として遊技者に付与してもよいし、所定の数量のクレジット(すなわち同種の遊技価値)を報酬として遊技者に付与してもよい。また、遊技価値以外の報酬(例えば各種の物品と交換可能なチケット)を遊技者に付与してもよい。
図1に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置100は、操作パネル10とゲーム機構20とを具備する。操作パネル10は、操作部11Lと操作部11Rと受付部12と払出部13とを具備する。操作部11Lおよび操作部11Rの各々は、遊技者が操作可能な操作ボタンである。受付部12は、遊技価値の投入を受付ける。例えば、チケットまたはトークンコイン等の有体の遊技価値の投入を受付ける投入口、または、クレジット等の無体の遊技価値を例えばICカード等の記録媒体から取得する読出回路が、受付部12として利用される。払出部13は、遊技価値を遊技者に付与する。例えば、チケット等の有体の遊技価値を報酬として放出する払出口、または、クレジット等の無体の遊技価値を記録媒体に書込む書込回路が、払出部13として利用される。
ゲーム機構20は、遊技者にゲームを提供する機構である。図1に例示される通り、ゲーム機構20は、テーブル21とプッシャー部22と支持構造体23と投入機構24Lと投入機構24Rとを具備する。テーブル21は、略水平に設置された平板状の部材である。プッシャー部22は、テーブル21の面上で往復する立体的な構造体(プッシャーテーブル)である。具体的には、プッシャー部22は、図1に図示された矢印αの方向(すなわち前後方向)に沿ってテーブル21の面上で反復的に往復する。
支持構造体23は、ゲーム機構20の各要素を支持する構造体であり、側壁部231Lと側壁部231Rと前壁部232と後壁部234とを含んで構成される。側壁部231Lおよび側壁部231Rは、相互に対向するようにゲーム機構20の左右に設置される。前壁部232は、テーブル21における遊技者側の縁部(以下「前縁」という)Eから離間した位置で当該前縁Eに沿って延在する部材である。前壁部232とテーブル21の前縁Eとの間には当該前縁Eに沿う開口(以下「落下口」という)Qが形成される。後壁部234は、側壁部231Lと側壁部231Rとの間に架設されてプッシャー部22の上面に対向する長尺状の部材である。
図1に例示される通り、投入機構24Lおよび投入機構24Rは、プッシャー部22の上面に向けて遊技体Bを投入する機構である。投入機構24Lは、図1に例示される通り、プッシャー部22の左側からプッシャー部22の上面に向けて遊技体Bを投入する。投入機構24Rは、プッシャー部22の右側からプッシャー部22の上面に向けて遊技体Bを投入する。第1実施形態の遊技体Bは球体である。遊技体Bは、例えばアクリル樹脂またはガラス等の光透過性の材料で形成される。
投入機構24Lおよび投入機構24Rの各々が遊技体Bを投入する方向および時点は可変である。遊技者は、投入機構24Lによる遊技体Bの投入の方向を操作部11Lに対する操作に応じて変更可能であり、投入機構24Rによる遊技体Bの投入の方向を操作部11Rに対する操作に応じて変更可能である。なお、投入機構24Lおよび投入機構24Rの一方のみを設置してもよい。
図1に例示される通り、テーブル21およびプッシャー部22の上面には多数の遊技体Bが稠密に載置される。プッシャー部22の上面に載置された遊技体Bは、プッシャー部22が後方(遊技者からみて奥側)に移動するときに後壁部234により押圧される。後壁部234により押圧されることで複数の遊技体Bが順次に前方に移動し、プッシャー部22の前縁の近傍に位置する余剰の遊技体Bが、プッシャー部22の上面からテーブル21の上面に落下する。テーブル21の上面の複数の遊技体Bは、前方(遊技者からみて手前側)に移動するプッシャー部22により押圧されることで順次に前方に移動し、テーブル21の前縁Eの近傍に位置する余剰の遊技体Bが当該前縁Eから落下口Qに落下する。落下口Qに落下した遊技体Bの個数に応じた遊技価値が遊技者に付与される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態のゲーム機構20は、遊技体Bを利用したゲームを実行する要素(遊技体利用部の一例)として機能する。
図2は、遊技体Bの経路を例示する模式図である。図2に例示される通り、テーブル21の前縁Eから落下口Qに落下した遊技体Bは、計数器26により個数が計数されたうえで搬送装置30に供給される。計数器26により計数された個数に応じた数量の遊技価値が遊技者に付与される。搬送装置30は、遊技体Bを鉛直方向の上方に搬送する機構である。搬送装置30により搬送された遊技体Bは投入機構24Lまたは投入機構24Rに供給される。すなわち、遊技体Bは、投入機構24Lまたは投入機構24R→プッシャー部22の上面→テーブル21の上面→落下口Q→計数器26→搬送装置30→投入機構24Lまたは投入機構24R、という経路により循環する。以上に説明した通り、搬送装置30は、ゲーム機構20による利用後の遊技体Bを当該ゲーム機構20に搬送する機構である。
図3は、搬送装置30の構成を例示する四面図である。図3に例示される通り、以下の説明では、相互に直交する3方向(X方向、Y方向およびZ方向)を想定する。Z方向の正側は、鉛直方向の上方に相当し、Z方向の負側は、鉛直方向の下方(すなわち重力方向)に相当する。したがって、X-Y平面は、水平面に平行な平面である。Y方向の正側を「前面側」と表記し、Y方向の負側を「背面側」と表記する。図3には、搬送装置30の前面図(正面図)と背面図と右側面図と左側面図とが図示されている。また、図4は、図3におけるa−a線の断面図である。
図3に例示される通り、第1実施形態の搬送装置30は、筐体部31と回転体32と回転体33と駆動機構34と搬送ベルト35とを具備するベルトコンベアである。筐体部31は、搬送ベルト35と回転体32と回転体33とを収容する中空の構造体であり、概略的にはZ方向に長尺な直方体状に形成される。第1実施形態の筐体部31は、対向部311と背面部312と左側面部313と右側面部314とを具備する。筐体部31を構成する以上の各要素は、Z方向に長尺な板状部材である。対向部311は、筐体部31における前面側に位置し、X-Z平面に平行に設置される。背面部312は、対向部311に対して間隔をあけて当該対向部311の背面側に設置される。左側面部313および右側面部314の各々は、対向部311と背面部312との間隔を閉塞するようにY-Z平面に平行に設置される。対向部311と背面部312と左側面部313と右側面部314とで包囲されたZ方向に長尺な空間に、搬送ベルト35と回転体32と回転体33とが設置される。
回転体32および回転体33は、搬送ベルト35を支持するローラーである。回転体32は、筐体部31の内部における下端部(すなわちZ方向の負側の端部)の近傍に設置される。回転体32は、左側面部313および右側面部314に軸支され、X方向に平行な回転軸を中心として回転可能である。回転体33は、筐体部31の内部における上端部(すなわちZ方向の正側の端部)の近傍に設置される。すなわち、回転体32と回転体33とはZ方向に相互に間隔をあけて設置される。回転体33は、回転体32と同様に、左側面部313および右側面部314に軸支され、X方向に平行な回転軸を中心として回転可能である。
駆動機構34は、例えば左側面部313に設置されて回転体32を回転させる。具体的には、駆動機構34は、図4に例示される通り、搬送装置30を左側方からみて反時計回りに回転体32を回転させる。例えばモータ等が駆動機構34として好適に利用される。なお、駆動機構34が回転体33を回転させる構成、または、駆動機構34が回転体32および回転体33の双方を回転させる構成も想定される。
搬送ベルト35は、複数の遊技体Bを鉛直方向の上方に搬送するための無端ベルトであり、例えばゴム等の弾性材料で形成される。図3および図4に例示される通り、第1実施形態の搬送ベルト35は、環状の基体部351と複数の支持部352とを具備する。基体部351は、回転体32と回転体33とに長円状に掛け渡された帯状部分である。すなわち、基体部351の内周面は、回転体32および回転体33の外周面に接触する。
図5は、筐体部31のうち鉛直方向の下方側の部分を拡大した断面図であり、図6は、筐体部31における当該部分の斜視図である。図4および図5に例示される通り、基体部351の外周面(以下「搬送面」という)Fに複数の支持部352が設置される。各支持部352は、基体部351の幅方向に沿って搬送面Fから突出する板状部分であり、例えば基体部351と一体に形成される。複数の支持部352は、基体部351の周方向に沿って相互に間隔Gをあけて配列される。
回転体32の回転に連動して搬送ベルト35および回転体33は回転する。したがって、図4に例示される通り、搬送面Fのうち前面側の範囲Raにおいては、回転体32の回転に連動して複数の支持部352が鉛直方向の上方(Z方向の正側)に移動する。すなわち、範囲Raでは複数の支持部352が上昇する。他方、搬送ベルト35の搬送面Fのうち背面側の範囲Rbにおいては、回転体32の回転に連動して複数の支持部352が鉛直方向の下方(Z方向の負側)に移動する。すなわち、範囲Rbでは複数の支持部352が下降する。図5に例示される通り、各支持部352には遊技体Bが載置される。したがって、範囲Ra内の各支持部352に載置された遊技体Bは、回転体32の回転に連動して鉛直方向の上方に搬送される。図3および図4に例示される通り、筐体部31の対向部311は搬送面Fの範囲Raに対向し、筐体部31の背面部312は搬送面Fの範囲Rbに対向する。
図3および図6に例示される通り、筐体部31のうち鉛直方向の下方側の部分の前面側には供給部41が設置される。供給部41は、遊技体Bが供給される供給面411が上面に形成された構造体である。供給面411は、搬送ベルト35に近い位置ほど低位となるように傾斜した平面または曲面である。したがって、供給面411に供給された遊技体Bは、当該供給面411上で転動して搬送装置30に接近する。以上の説明の通り、第1実施形態では、供給面411上で遊技体Bが搬送ベルト35に向けて転動するから、簡便な構成により多数の遊技体Bを効率的に搬送装置30に取込むことが可能である。
図3から図6に例示される通り、供給部41の供給面411と筐体部31の対向部311との間には間隔(以下「取込口」という)42が確保される。図5に例示される通り、鉛直方向における取込口42の寸法Hは、遊技体Bの外径Dの2倍を上回る。遊技体Bの外径Dが15mm以上かつ20mm以下の寸法(例えば17mm)であるのに対し、取込口42の寸法Hは、例えば100mm以上かつ104mm以下の範囲内の適切な数値である。
図6に例示される通り、搬送ベルト35のうち範囲Raの下端側の一部が取込口42から露出する。搬送装置30に向けて供給面411上で転動する複数の遊技体Bは、取込口42を通過して筐体部31の内側に進入し、範囲Raにおいて鉛直方向の上方に移動する1個の支持部352に載置される。支持部352に載置された遊技体Bは、回転体32の回転に連動した搬送面Fの進行により鉛直方向の上方に搬送される。以上の説明から理解される通り、供給部41の供給面411は、遊技体Bを取込口42に誘導する傾斜面であり、取込口42は、遊技体Bを搬送装置30の内部に取込むための開口である。以上の構成によれば、供給面411との間に間隔をあけて対向部311を設置する簡便な構成により、多数の遊技体Bを搬送装置30に取込むことが可能である。
図5に例示される通り、基体部351の搬送面Fには、複数の支持部352が所定のピッチPで等間隔に配列される。ピッチPは例えば45mm以上かつ55mm以下の寸法(より好適には50mm以上かつ53mm以下)に設定される。搬送面Fの周方向に隣合う2個の支持部352の間隔Gは、遊技体Bの外径Dを上回る。第1実施形態における各支持部352の間隔Gは、遊技体Bの外径Dの2倍を上回る(G>2D)。また、図3から理解される通り、各支持部352は、基体部351と同等の幅Wにわたり幅方向に延在する。したがって、左側面部313および右側面部314は、空間Sの側壁として機能し、遊技体Bが支持部352から側方(X方向の正側または負側)に落下することを防止する。支持部352の幅Wは遊技体Bの外径Dを上回る。第1実施形態における支持部352の幅Wは、遊技体Bの外径Dの2倍を上回る(W>2D)。
以上の例示の通り、第1実施形態では、各支持部352の間隔Gおよび幅Wが遊技体Bの外径Dを上回る寸法に設定されるから、基体部351の周方向に隣合う2個の支持部352の間の空間S(図5参照)は、2個以上の遊技体Bを収容可能である。具体的には、図6から理解される通り、範囲Raの支持部352に載置された2個以上の遊技体Bは、空間S内に鉛直方向に積載された状態、または空間S内で基体部351の幅方向に並列した状態で、鉛直方向の上方に搬送される。したがって、第1実施形態によれば、1個の遊技体が載置される昇降部材を移動させる特許文献1の構成と比較して、多数の遊技体Bを効率的に搬送できるという利点がある。
図5に例示される通り、搬送面Fの範囲Raにおける複数の支持部352の各々は上方に傾斜する。すなわち、各支持部352のうち搬送面Fとは反対側に位置する先端部が、搬送面F側に位置する基端部よりも上方に位置する。搬送面Fに対する支持部352の角度θは、例えば50°以上かつ70°以下(例えば60°)である。搬送面Fが進行する方向(鉛直方向の上方)における前方側に支持部352が傾斜した構成とも換言される。以上の構成によれば、支持部352に載置された遊技体Bは、図5に例示される通り、当該支持部352の基端部側(支持部352と搬送面Fとの交点付近)に集中する。したがって、支持部352に載置された遊技体Bが搬送の過程で落下する可能性を低減できる。
他方、図4に例示される通り、搬送面Fの範囲Rbでは、範囲Ra内とは反対に、複数の支持部352の各々が下方に傾斜する。すなわち、各支持部352のうち搬送面Fとは反対側に位置する先端部が、搬送面F側に位置する基端部よりも下方に位置する。
図5に例示される通り、筐体部31の対向部311は搬送面Fに対向する。搬送面Fと対向部311との間に複数の支持部352が位置する。筐体部31の対向部311と支持部352の先端部との間隔は遊技体Bの外径Dを下回る。したがって、支持部352に載置された多数の遊技体Bの一部が当該支持部352の先端部の近傍に位置する場合、または、搬送装置30による搬送時の振動等の原因で遊技体Bが支持部352の先端部側に移動した場合でも、当該遊技体Bが支持部352から落下することは対向部311により防止される。すなわち、筐体部31の対向部311は、支持部352からの遊技体Bの落下を抑制する要素として機能する。なお、各支持部352の先端部に対向部311が接触してもよい。
図3から図6に例示される通り、筐体部31のうち搬送面Fの範囲Raに対向する対向部311は、固定部51と弾性部52とを含んで構成される。固定部51および弾性部52の双方が搬送面Fの範囲Raに対向する。固定部51は、搬送面Fの範囲Raに対向するように固定された板状部材である。弾性部52は、弾性材料で形成された板状部材である。弾性部52の上端部が固定部51の下端部に固定される。すなわち、弾性部52は、対向部311のうち供給面411側の部分に相当する。弾性部52の下端部は自由端である。したがって、弾性部52は外力の作用により弾性変形する。すなわち、図5に破線で図示される通り、弾性部52の下端部は、搬送面Fに対して離間または接近する方向に弾性的に移動可能である。すなわち、弾性部52は、弾性変形可能な板バネとして機能する。
図7に状態Aとして例示される通り、多数の遊技体Bが支持部352に載置された結果、取込口42内で一部の遊技体B1が支持部352の先端部から突出した状態で当該支持部352が進行する場合がある。対向部311の全体が固定された構成(以下「対比例」という)では、支持部352の先端部から突出した遊技体B1が対向部311の下端部と当該支持部352との間に挟み込まれる。以上の状態では、遊技体B1と支持部352と対向部311との相互間の力が均衡し、結果的に支持部352の進行が阻害される可能性がある。すなわち、遊技体Bの搬送が停留する現象(以下「ブリッジ現象」という)が発生し得る。また、支持部352と対向部311との間に挟まれた遊技体Bに過度な荷重が作用する可能性もある。
以上に説明した対比例とは対照的に、第1実施形態では、対向部311のうち供給面411側の端部(すなわち弾性部52)が弾性変形可能である。したがって、図7の状態Aから搬送面Fが進行すると、図7に状態Bとして例示される通り、遊技体B1が弾性部52に接触することで当該弾性部52が搬送面Fから離間する方向に弾性変形する。そして、図7に状態Cとして例示される通り、遊技体B1は、弾性変形した弾性部52により押圧されることで他の遊技体Bの上方または側方に移動し、搬送面Fの進行により他の遊技体Bとともに鉛直方向の上方に搬送される。また、遊技体B1の突出が解消すると、図7の状態Cの通り、弾性部52は弾性により平板状の形状に復帰する。
以上の説明の通り、第1実施形態では、支持部352と弾性部52との間に挟まれた遊技体Bが2個の支持部352の間の空間S内に移動可能であるから、前述のブリッジ現象の発生を抑制することが可能である。第1実施形態では特に、対向部311の弾性部52が弾性変形可能であるから、図7を参照して説明した通り、対向部311の全体が固定された対比例と比較して、ブリッジ現象の発生を抑制できるという効果は格別に顕著である。
図5から理解される通り、弾性部52のうち供給面411から遠い位置ほど可動範囲は小さい。すなわち、弾性部52のうち任意の地点p1が弾性部52の弾性変形により移動する範囲r1は、地点p1よりも供給面411側の地点p2が移動する範囲r2よりも小さい。対向部311のうち供給面411から遠い部分も搬送面Fから離間する方向に充分に移動する構成では、支持部352からの遊技体Bの落下を抑制する対向部311の機能を充分に確保できない可能性がある。第1実施形態では、対向部311のうち供給面411から遠い位置ほど可動範囲が小さいから、遊技体Bの落下を抑制する対向部311の作用を充分に確保しながら、対向部311のうち供給面411側の端部(すなわち弾性部52)を適度に移動させることでブリッジ現象を有効に抑制することが可能である。
図3および図4に例示される通り、筐体部31のうち鉛直方向の上端部の近傍の背面側には排出口43が形成される。具体的には、筐体部31のうち背面部312の上方に形成された開口が排出口43に相当する。図8は、排出口43の近傍を拡大した断面図である。図8に例示される通り、搬送ベルト35のうち範囲Rbの上端側の一部が排出口43から露出する。また、背面部312の上縁に連続するように搬送路44が形成される。搬送路44は、遊技体Bが転動可能な通路である。搬送路44は、投入機構24Lまたは投入機構24Rに連続する。
範囲Ra内の支持部352に載置された状態で鉛直方向の上方に搬送された遊技体Bは、支持部352とともに回転体33の周囲を周回し、支持部352により押圧されることで背面側に放出される。すなわち、図8に矢印aで例示される通り、支持部352の回転移動により遊技体Bが放出される。支持部352により放出された遊技体Bは、排出口43を通過して搬送路44の面上に着地する。なお、支持部352により放出された遊技体Bは、直接的に搬送路44の面上に着地するほか、当該支持部352の前方の支持部352に衝突したうえで間接的に搬送路44の面上に到達する場合もある。
搬送路44の面上に着地した遊技体Bは、図8に矢印bで例示される通り、搬送路44上において搬送装置30から離間する方向に転動することで投入機構24Lまたは投入機構24Rに供給される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態では、筐体部31の前面側の取込口42から取込まれた遊技体Bが鉛直方向の上方に搬送されて筐体部31の背面側の排出口43から排出される。第1実施形態によれば、支持部352の回転移動により遊技体Bが放出されるから、搬送装置30から遊技体Bを排出するための煩雑な機構が不要であるという利点がある。
以上の説明の通り、排出口43から排出された遊技体Bは、基本的には搬送装置30から離間する方向に移動する。しかし、図8に矢印cで例示される通り、先行する他の遊技体Bとの衝突等により移動方向が反転して搬送装置30に接近する遊技体B2も存在する。
排出口43からの排出後に搬送装置30に接近する遊技体B2は、当該排出口43から筐体部31の内側に進入して搬送路44から落下する。搬送路44から落下した遊技体B2は、範囲Rb内において鉛直方向の下方に移動する支持部352に載置される。すなわち、範囲Ra内において遊技体Bが載置される支持部352の表面とは反対側の表面に、範囲Rb内では遊技体B2が載置される。前述の通り、範囲Rbでは支持部352が下方に傾斜するから、支持部352に載置された遊技体B2は、支持部352の先端部側に位置する。すなわち、遊技体B2は、図8に例示される通り、支持部352と背面部312とに接触した状態で鉛直方向の下方に搬送される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の背面部312は、範囲Rb内において支持部352からの遊技体Bの落下を抑制する要素として機能する。
範囲Rb内の支持部352に載置された遊技体B2は、搬送面Fの進行により鉛直方向の下方に搬送される。搬送ベルト35の下端部に到達した遊技体B2は、範囲Ra内において鉛直方向の上方に移動する支持部352に載置される。以上の説明から理解される通り、排出後に排出口43から進入した遊技体B2は、搬送装置30により鉛直方向の下方に搬送され、範囲Raに到達することで再び鉛直方向の上方に搬送される。したがって、第1実施形態によれば、多数の遊技体Bを無駄なく効率的に搬送できるという利点がある。すなわち、排出後に排出口43から進入した遊技体B2を再利用できる。
なお、範囲Rb内の支持部352により搬送されて当該範囲Rbの下端部に到達した遊技体Bを範囲Ra側に円滑に移動させるために、筐体部31の内部空間の底面を回転体32に沿った湾曲面(例えば円弧面)としてもよい。以上の構成によれば、範囲Rbの下端部に到達した遊技体Bは、湾曲面に沿って支持部352とともに範囲Raまで移動する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図9は、第2実施形態における取込口42の近傍の構成を例示する断面図である。図9に例示される通り、第2実施形態の対向部311は、固定部51と可動部53とを含んで構成される。固定部51は、第1実施形態と同様に、搬送面Fの範囲Raに対向するように固定された板状部材である。可動部53は、固定部51の下端部に設置されて搬送面Fの範囲Raに対向する。すなわち、可動部53は、対向部311のうち供給面411側の部分に相当する。可動部53は、図9に破線で例示される通り、X方向に平行な回転軸を中心として固定部51に対して回転可能である。例えば公知の構造のヒンジを介して可動部53が固定部51に連結される。以上の説明から理解される通り、第2実施形態の可動部53は、搬送面Fに対して離間または接近する方向に移動可能である。可動部53は、例えばバネまたはゴム等の弾性体54により搬送面F側に付勢される。
図10に状態Aとして例示される通り、支持部352に載置された多数の遊技体Bのうち一部の遊技体B1が支持部352の先端部から突出した状態を想定する。図10の状態Aから搬送面Fが進行すると、図10に状態Bとして例示される通り、遊技体B1が可動部53に接触することで当該可動部53が搬送面Fから離間する方向に移動する。前述の通り、可動部53は弾性体54により搬送面F側に付勢されている。したがって、図10に状態Cとして例示される通り、遊技体B1は可動部53により押圧されることで他の遊技体Bの上方または側方に移動する。以上のように遊技体B1の突出が解消すると、図10の状態Cの通り、可動部53は弾性体54の付勢によりX-Z平面に平行な状態に復帰する。以上の説明から理解される通り、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
なお、以上の説明では、対向部311とは別個の弾性体54を例示したが、固定部51と可動部53とを連結する連結部材に、可動部53を搬送面F側に付勢する機能を搭載してもよい。例えば、弾性体54を回転方向に付勢するトルクヒンジが、固定部51と可動部53との間の連結部材として好適に利用される。
[変形例]
以上に例示した各態様に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
(1)対向部311のうち供給面411側の部分(例えば第1実施形態の弾性部52または第2実施形態の可動部53)を移動させるための構造は以上の例示に限定されない。例えば、図11に例示される通り、上端部が固定された単体の板状部材で対向部311を構成してもよい。図11に破線で例示される通り、図11の対向部311は、遊技体Bからの押圧により、搬送面Fから全体的に離間するように変形する。
(2)前述の各形態では、搬送面Fの周方向に隣合う2個の支持部352の間隔Gが遊技体Bの外径Dの2倍を上回るという条件と、支持部352の幅Wが遊技体Bの外径Dの2倍を上回るという条件との双方を充足するように支持部352を形成したが、以上の条件のうち何れか一方のみを充足するように搬送面Fに支持部352を形成してもよい。すなわち、搬送面Fの周方向に隣合う2個の支持部352の間の空間Sが2個以上の遊技体Bを収容可能であれば、支持部352の間隔Gまたは幅Wに関する条件の成否は任意である。
(3)前述の各形態では、搬送面Fの周方向に隣合う2個の支持部352の間の空間Sが2個以上の遊技体Bを収容可能な構成と、対向部311のうち供給面411側の端部が搬送面Fから離間する方向に移動可能である構成との双方を具備する形態を例示したが、以上の構成のうち何れか一方のみを具備する構成も想定される。
(4)前述の各形態では、対向部311と背面部312と左側面部313と右側面部314とを具備する筐体部31を例示したが、以下に例示する通り、筐体部31の具体的な構成は、前述の各形態での例示に限定されない。
例えば、前述の各形態では、範囲Ra内の支持部352から遊技体Bが落下することを抑制するために対向部311を設置したが、支持部352から遊技体Bが落下しない構成または遊技体Bの落下が特段の問題とならない構成では、対向部311を省略してもよい。例えば、支持部352の傾斜により遊技体Bの落下が充分に抑制される構成、または、遊技体Bの落下の原因となる振動装置30の振動が吸振構造により抑制される構成では、対向部311を省略してもよい。
前述の各形態では、範囲Rb内で遊技体Bを鉛直方向の下方に搬送するために背面部312を設置したが、例えば範囲Rb内で遊技体Bを搬送する必要がない構成では、背面部312を省略してもよい。例えば、排出口43から排出された遊技体Bが確実に搬送路44からゲーム機構20に供給される構成(すなわち、遊技体Bが排出口43に戻らない構成)では、範囲Rb内で遊技体Bを搬送する必要はないから、背面部312を省略してもよい。
前述の各形態では、遊技体Bが支持部352から側方(X方向の正側または負側)に落下することを左側面部313および右側面部314により抑制したが、遊技体Bの落下を防止する側壁を搬送ベルト35に設置してもよい。側壁は、支持部352におけるX方向の正側および負側の縁辺から鉛直方向に突出する部分である。以上の構成により側方からの遊技体Bの落下が抑制されるから、左側面部313および右側面部314を省略してもよい。
(5)前述の各形態では、複数の支持部352が周方向に沿って搬送面Fに設置された搬送ベルト35を例示したが、遊技体Bを搬送するための構造は以上の例示に限定されない。例えば、回転可能な円柱体の外周面に、回転軸に沿う螺旋状の突起部が形成された螺旋体(いわゆるスクリューリフター)を、搬送ベルト35の代わりに採用してもよい。遊技体Bは、螺旋状の突起部の上面に載置され、螺旋体の回転とともに鉛直方向の上方に移動する。搬送ベルト35を利用した構成について例示した前述の各種の形態は、螺旋体により遊技体Bを搬送する構成にも同様に適用される。
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
本発明の好適な態様(付記1)に係る搬送装置(30)は、ゲームに使用される転動可能な遊技体(B)を搬送する搬送装置(30)であって、前記遊技体(B)が載置される複数の支持部(352)が周方向に沿って外周面(F)に設置され、前記遊技体(B)を鉛直方向の上方に搬送する環状の搬送ベルト(35)と、前記外周面(F)のうち鉛直方向の上方に移動する範囲(Ra)に対向し、前記支持部(352)からの前記遊技体(B)の落下を抑制する対向部(311)とを具備し、前記複数の支持部(352)のうち前記周方向に隣合う2個の支持部(352)の間の空間(S)は、2個以上の遊技体(B)を収容可能である。
以上の態様では、遊技体(B)が載置される複数の支持部(352)の間の空間(S)が、2個以上の遊技体(B)を収容可能である。したがって、1個の遊技体(B)が載置される昇降部材を移動させる構成と比較して、多数の遊技体(B)を効率的に搬送できるという利点がある。また、搬送ベルト(35)の外周面(F)に対向する対向部(311)が設置されるから、各支持部(352)に載置された遊技体(B)の落下を抑制できる。他方、多数の遊技体(B)を一斉に搬送する構成では、各遊技体(B)と支持部(352)と対向部(311)とが接触した状態で相互間の力が均衡し、結果的に遊技体(B)の搬送が停留する現象(以下「ブリッジ現象」という)が発生する可能性がある。本発明の好適な態様によれば、支持部(352)と対向部(311)との間に挟まれた遊技体(B)が2個の支持部(352)の間の空間(S)内に移動可能であるから、ブリッジ現象の発生を抑制できるという利点もある。
周方向に隣合う2個の支持部(352)の間の空間(S)に収容される2個以上の遊技体(B)の配列は任意である。例えば、
(1)支持部(352)に載置された2個以上の遊技体(B)が鉛直方向に積載されるように2個の支持部(352)の間隔(G)が選定された構成、および、
(2)支持部(352)に載置された2個以上の遊技体(B)が搬送ベルト(35)の幅方向に並列するように支持部(352)の横幅が選定された構成
の一方または双方が、2個の支持部(352)の間の空間(S)に2個以上の遊技体(B)が収容される構成として好適である。
搬送ベルト(35)の周方向に隣合う2個の支持部(352)の対の全部について、2個の支持部(352)の間の空間(S)に2個以上の遊技体(B)を収容できる構成までは必須ではない。すなわち、相互に隣合う2個の支持部(352)で構成される複数対のうちの一部については、2個の支持部(352)の間の空間(S)に遊技体(B)が1個しか収容できなくてもよい。
対向部(311)は、支持部(352)からの遊技体(B)の落下を抑制する。例えば、支持部(352)と対向部(311)との間隔が遊技体(B)の外形寸法(例えば球体状の遊技体(B)の外径)を下回る構成、または、対向部(311)が支持部(352)に接触する構成によれば、遊技体(B)の落下が対向部(311)により抑制される。
「遊技体(B)」は、姿勢または方向によらず転動可能な任意の形状の立体物である。「転動可能な遊技体(B)」の典型例は球体であるが、楕円体または多面体等の転動可能な任意の立体が「遊技体(B)」の概念に包含される。
付記1の好適例(付記2)において、前記遊技体(B)は、当該遊技体(B)が供給される供給面(411)と前記対向部(311)との間隔(42)を介して前記支持部(352)に載置される。以上の態様によれば、供給面(411)との間に間隔(42)をあけて対向部(311)を設置する簡便な構成により、多数の遊技体(B)を搬送装置(30)に取込むことが可能である。
付記2の好適例(付記3)において、前記対向部(311)のうち前記供給面(411)側の端部は、前記外周面(F)から離間する方向に移動可能である。供給面(411)と対向部(311)との間の開口を介して遊技体(B)が支持部(352)に載置される構成では、支持部(352)の上面と対向部(311)のうち供給面(411)側の端部(すなわち下端部)との間に遊技体(B)が挟み込まれることで、前述のブリッジ現象が発生し易い。対向部(311)のうち供給面(411)側の端部が外周面(F)から離間する方向に移動可能である以上の態様によれば、当該端部が移動しない構成と比較して、ブリッジ現象の発生を有効に抑制できるという利点がある。
付記3の好適例(付記4)において、前記対向部(311)のうち前記供給面(411)側の部分は弾性変形可能である。以上の態様では、対向部(311)のうち供給面(411)側の部分が弾性変形することで、対向部(311)のうち供給面(411)側の端部が外周面(F)から離間する方向に移動する。したがって、簡便な構成でブリッジ現象の発生を有効に抑制できるという利点がある。
なお、対向部(311)のうち供給面(411)側の部分が弾性変形可能である構成としては、
(1)搬送ベルト(35)の外周面(F)に対向するように固定された固定部と、当該固定部に設置されて弾性変形可能な弾性部と、を対向部(311)が具備する構成、または、
(2)対向部(311)の全体が弾性変形可能である構成、
が例示される。
付記3の好適例(付記5)に係る搬送装置(30)は、前記対向部(311)のうち前記供給面(411)側の端部を前記外周面(F)側に付勢する弾性体(54)を具備する。対向部(311)のうち供給面(411)側の部分が弾性変形可能である構成としては、搬送ベルト(35)の外周面(F)に対向するように固定された固定部と、当該固定部に対して回転可能に設置された可動部(例えばヒンジを介して固定部に連結された部材)と、を対向部(311)が具備する構成が例示される。対向部(311)のうち供給面(411)側の端部が弾性体(54)により外周面(F)側に付勢される構成によれば、遊技体(B)の落下を抑制する対向部(311)の作用を充分に確保しながら、対向部(311)のうち供給面(411)側の端部を適度に移動させることでブリッジ現象を有効に抑制することが可能である。
付記3から付記5の何れかの好適例(付記6)において、前記対向部(311)のうち前記供給面(411)から遠い位置ほど可動範囲(r1,r2)が小さい。対向部(311)のうち供給面(411)から遠い部分も外周面(F)から離間する方向に充分に移動する構成では、支持部(352)からの遊技体(B)の落下を抑制する対向部(311)の作用を充分に確保できない可能性がある。対向部(311)のうち供給面(411)から遠い位置ほど可動範囲が小さい構成によれば、遊技体(B)の落下を抑制する対向部(311)の作用を充分に確保しながら、対向部(311)のうち供給面(411)側の端部を適度に移動させることでブリッジ現象を有効に抑制することが可能である。
付記2から付記6の何れかの好適例(付記7)において、前記供給面(411)は、前記搬送ベルト(35)に近い位置ほど低位となる傾斜面である。以上の態様によれば、遊技体(B)が供給面(411)を搬送ベルト(35)に向けて転動するから、簡便な構成により多数の遊技体(B)を効率的に搬送装置(30)に取込むことが可能である。
付記1から付記7の何れかの好適例(付記8)において、前記複数の支持部(352)の各々は、前記外周面(F)のうち鉛直方向の上方に移動する範囲(Ra)において、当該支持部(352)の先端部が基端部よりも上方に位置するように、前記外周面(F)に対して傾斜する。以上の態様では、支持部(352)の先端部が基端部よりも上方に位置するから、支持部(352)に載置された遊技体(B)が落下する可能性を低減することが可能である。
付記1から付記8の何れかの好適例(付記9)において、前記搬送ベルト(35)における鉛直方向の上方の端部において、前記遊技体(B)は、前記支持部(352)の回転移動により放出される。以上の態様では、支持部(352)の回転移動により遊技体(B)が放出されるから、搬送装置(30)から遊技体(B)を排出するための煩雑な機構が不要であるという利点がある。
付記1から付記9の何れかの好適例(付記10)において、前記外周面(F)のうち鉛直方向の下方に移動する範囲(Rb)における支持部(352)は、前記遊技体(B)を載置可能である。以上の態様によれば、外周面(F)のうち下方に移動する範囲(Rb)の支持部(352)にも遊技体(B)が載置されるから、外周面(F)のうち上方に移動する範囲(Ra)に遊技体(B)を搬送することで当該遊技体(B)を再び上方に搬送することが可能である。
付記1から付記10の何れかの好適例(付記11)において、前記周方向に隣合う2個の支持部(352)の間隔(G)は、前記遊技体(B)の外径の2倍以上である。以上の態様では、2個の支持部(352)の間隔(G)が遊技体(B)の外径の2倍以上であるから、支持部(352)に載置された2個以上の遊技体(B)が鉛直方向に積層される。したがって、ブリッジ現象を抑制しながら、多数の遊技体(B)を効率的に搬送できる。
本発明の好適な態様に係るゲーム装置は、付記1から付記11の何れかの搬送装置(30)と、前記遊技体(B)を利用したゲームを実行する遊技体利用部(20)とを具備し、前記搬送装置(30)は、前記遊技体利用部(20)による利用後の前記遊技体(B)を、当該遊技体利用部(20)に搬送する。以上の態様では、遊技体利用部(20)による利用後の遊技体(B)を、搬送装置(30)により循環させることで、遊技体利用部(20)により再利用することが可能である。
「遊技体利用部(20)」は、例えば、遊技体(B)を利用したゲームを実行するゲーム機構である。ゲーム機構が実行するゲームの種類は任意であるが、例えば遊技体(B)が載置されたテーブルの縁部から遊技体(B)を落下させるプッシャーゲームが好適例である。