JPH09119626A - 灰処理用電気抵抗溶融炉 - Google Patents
灰処理用電気抵抗溶融炉Info
- Publication number
- JPH09119626A JPH09119626A JP27814895A JP27814895A JPH09119626A JP H09119626 A JPH09119626 A JP H09119626A JP 27814895 A JP27814895 A JP 27814895A JP 27814895 A JP27814895 A JP 27814895A JP H09119626 A JPH09119626 A JP H09119626A
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- Japan
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- molten
- molten salt
- furnace
- slag
- electric resistance
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- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼却灰および飛灰電気抵抗溶融炉において、
電気抵抗加熱によって溶融処理をおこなう際、湯面に生
成される溶融塩から電極を保護し安定な運転が可能にな
る手段を提供するものである。 【解決手段】 溶融塩出湯口に可動する樋を設置し、こ
れを昇降することで積極的な溶融塩の出湯を図る。また
湯面レベルを検知して溶融塩の生成量に応じた連続的な
出湯も可能になる。
電気抵抗加熱によって溶融処理をおこなう際、湯面に生
成される溶融塩から電極を保護し安定な運転が可能にな
る手段を提供するものである。 【解決手段】 溶融塩出湯口に可動する樋を設置し、こ
れを昇降することで積極的な溶融塩の出湯を図る。また
湯面レベルを検知して溶融塩の生成量に応じた連続的な
出湯も可能になる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却灰の焼
却灰、飛灰あるいは２者の混合物等の廃棄物を電力を熱
源として溶融処理する灰処理用電気抵抗溶融炉に関す
る。
却灰、飛灰あるいは２者の混合物等の廃棄物を電力を熱
源として溶融処理する灰処理用電気抵抗溶融炉に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】例えば、都市ゴミ，下水汚泥等の各種廃
棄物は、焼却施設で焼却処理され、生じた焼却灰、ばい
じんは埋め立て処分されていた。しかし埋め立て処分地
枯渇の問題や有害重金属類の溶出による地下水汚染の問
題があるため溶融による減量・減溶化と無害化の必要性
が高まってきている。加えて平成４年に「特別管理一般
廃棄物」の一部が改正され、一般廃棄物の焼却に伴い発
生するばいじんは溶融等の中間処理が義務づけられた。
この背景のもとコークス、灯油、電力を熱源とし種々の
溶融処理方式が提案され、一部では実処理が行われてい
る。
棄物は、焼却施設で焼却処理され、生じた焼却灰、ばい
じんは埋め立て処分されていた。しかし埋め立て処分地
枯渇の問題や有害重金属類の溶出による地下水汚染の問
題があるため溶融による減量・減溶化と無害化の必要性
が高まってきている。加えて平成４年に「特別管理一般
廃棄物」の一部が改正され、一般廃棄物の焼却に伴い発
生するばいじんは溶融等の中間処理が義務づけられた。
この背景のもとコークス、灯油、電力を熱源とし種々の
溶融処理方式が提案され、一部では実処理が行われてい
る。
【０００３】その溶融処理方式の中で、電力を熱源とす
る溶融炉として従来の技術を大別すると特開平７−７７
３１８号公報に開示されている交流電気抵抗溶融炉と直
流電気抵抗溶融炉とがある。
る溶融炉として従来の技術を大別すると特開平７−７７
３１８号公報に開示されている交流電気抵抗溶融炉と直
流電気抵抗溶融炉とがある。
【０００４】まず、交流電気抵抗溶融炉の設備概要を図
４に示す。
４に示す。
【０００５】炉の上部炉蓋３に２本もしくは３本の黒鉛
電極１１を設け、黒鉛電極の先端を炉の溶融スラグ６に
埋没させ、電極に交流電圧をかけることにより溶融スラ
グに交流通電し、溶解状態になった灰そのものを抵抗体
にして電気抵抗熱を発生させ、その熱でスラグの溶解状
態の維持と、溶融スラグからの伝熱で灰を加熱、溶融す
る方式である。
電極１１を設け、黒鉛電極の先端を炉の溶融スラグ６に
埋没させ、電極に交流電圧をかけることにより溶融スラ
グに交流通電し、溶解状態になった灰そのものを抵抗体
にして電気抵抗熱を発生させ、その熱でスラグの溶解状
態の維持と、溶融スラグからの伝熱で灰を加熱、溶融す
る方式である。
【０００６】また、直流電気抵抗溶融炉の設備概要を図
５に示す。
５に示す。
【０００７】炉の上部炉蓋３に中空黒鉛電極１１を１本
設け、黒鉛電極の先端を炉の溶融スラグ６の上面近くに
位置させ、当該電極の中空部分にＡｒガスもしくはＮ2
ガスを上から流し、上部の中空黒鉛電極と炉底電極１２
の間に直流通電しプラズマ化したガス流でアークを維持
することにより灰４を加熱、溶融するものである。
設け、黒鉛電極の先端を炉の溶融スラグ６の上面近くに
位置させ、当該電極の中空部分にＡｒガスもしくはＮ2
ガスを上から流し、上部の中空黒鉛電極と炉底電極１２
の間に直流通電しプラズマ化したガス流でアークを維持
することにより灰４を加熱、溶融するものである。
【０００８】前記の構造を有する電気抵抗溶融炉におい
て、炉内に供給された焼却灰，飛灰あるいは２者の混合
物等の廃棄物は電気抵抗加熱によって溶融処理され図
４，図５に示すとおり下層より溶融メタル７，溶融スラ
グ６，溶融塩５の各層が生成される。
て、炉内に供給された焼却灰，飛灰あるいは２者の混合
物等の廃棄物は電気抵抗加熱によって溶融処理され図
４，図５に示すとおり下層より溶融メタル７，溶融スラ
グ６，溶融塩５の各層が生成される。
【０００９】溶融メタル層は前記溶融メタル出湯口１０
より出湯され、同様に溶融スラグ層は前記溶融スラグ出
湯口９より、溶融塩は溶融塩出湯口８より出湯される。
より出湯され、同様に溶融スラグ層は前記溶融スラグ出
湯口９より、溶融塩は溶融塩出湯口８より出湯される。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来の両方式
の灰処理用電気溶融炉においては、前記操業に伴い廃棄
物の約１２％が溶融塩として湯面上層に生成される。し
たがって、操業中に溶融スラグ層内に浸漬する電極の先
端は常時、当該溶融塩に侵された状態になっている。
の灰処理用電気溶融炉においては、前記操業に伴い廃棄
物の約１２％が溶融塩として湯面上層に生成される。し
たがって、操業中に溶融スラグ層内に浸漬する電極の先
端は常時、当該溶融塩に侵された状態になっている。
【００１１】前記の交流電気抵抗溶融炉においては、溶
融塩の比抵抗値は溶融スラグの比抵抗値の２００分の１
倍程度と非常に小さいため２本ないし３本の電極間に交
流電圧を印可するこの方式では、電極間に抵抗値の異な
る２つの抵抗負荷ＲEE-SLAGにＲEE-SALTを並列に接続し
た回路と同等になり、比抵抗値の小さな溶融塩の存在は
電極間の抵抗値ＲEEを低下させるため、通電の抵抗値Ｒ
の低下を招く。
融塩の比抵抗値は溶融スラグの比抵抗値の２００分の１
倍程度と非常に小さいため２本ないし３本の電極間に交
流電圧を印可するこの方式では、電極間に抵抗値の異な
る２つの抵抗負荷ＲEE-SLAGにＲEE-SALTを並列に接続し
た回路と同等になり、比抵抗値の小さな溶融塩の存在は
電極間の抵抗値ＲEEを低下させるため、通電の抵抗値Ｒ
の低下を招く。
【００１２】その結果、通電が安定せず電力原単位を悪
化させる他、極端な場合には定格電流のもとで十分な電
圧が発生せず抵抗加熱ができなくなるという問題があっ
た。また、直流電気抵抗溶融炉において上部炉蓋より挿
入された中空黒鉛電極は操業中に、溶融塩の２Ｎａ+＋
２Ｃｌ-または２Ｋ+＋２Ｃｌ-と酸化反応することで腐
食するという問題がある。同様に交流電気抵抗溶融炉に
おいても上部炉蓋より挿入された電極は操業中、溶融塩
の２Ｎａ+＋２Ｃｌ-または２Ｋ+＋２Ｃｌ-と酸化反応す
ることで腐食するという問題がある。
化させる他、極端な場合には定格電流のもとで十分な電
圧が発生せず抵抗加熱ができなくなるという問題があっ
た。また、直流電気抵抗溶融炉において上部炉蓋より挿
入された中空黒鉛電極は操業中に、溶融塩の２Ｎａ+＋
２Ｃｌ-または２Ｋ+＋２Ｃｌ-と酸化反応することで腐
食するという問題がある。同様に交流電気抵抗溶融炉に
おいても上部炉蓋より挿入された電極は操業中、溶融塩
の２Ｎａ+＋２Ｃｌ-または２Ｋ+＋２Ｃｌ-と酸化反応す
ることで腐食するという問題がある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明は、炉体上部に溶融塩出湯口、炉体下部に溶
融スラグ出湯口および溶融メタル出湯口を有する灰処理
用電気抵抗溶融炉において、前記溶融塩出湯口近傍の炉
側壁部に、溶融塩排出樋を炉側壁面に沿って上下し、前
記溶融塩出湯口を適宜開閉せしめるようになしたことを
特徴とする。
めに本発明は、炉体上部に溶融塩出湯口、炉体下部に溶
融スラグ出湯口および溶融メタル出湯口を有する灰処理
用電気抵抗溶融炉において、前記溶融塩出湯口近傍の炉
側壁部に、溶融塩排出樋を炉側壁面に沿って上下し、前
記溶融塩出湯口を適宜開閉せしめるようになしたことを
特徴とする。
【００１４】また、上記溶融炉炉内の溶融塩層のレベル
検出手段を配設し、該検出手段の検出値に連動させて、
上記溶融塩排出樋を作動せしめることを特徴とする。
検出手段を配設し、該検出手段の検出値に連動させて、
上記溶融塩排出樋を作動せしめることを特徴とする。
【００１５】
【実施例】本発明の設備概要を図１に示す。
【００１６】本設備は、従来の交流電気抵抗溶融炉の方
式であり前記「従来の技術」で説明した同一の箇所は同
じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
式であり前記「従来の技術」で説明した同一の箇所は同
じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【００１７】まず、図２において灰処理用電気抵抗溶融
炉壁面の溶融塩出湯口８に設置された溶融塩排出樋１５
を例えば駆動装置にシリンダー１６を用いて昇降可能と
する。溶融塩出湯量は溶融塩排出樋の動作量に応じて調
節でき、電極間１１の短絡を低減できるとともに安定な
運転を図ることができる。
炉壁面の溶融塩出湯口８に設置された溶融塩排出樋１５
を例えば駆動装置にシリンダー１６を用いて昇降可能と
する。溶融塩出湯量は溶融塩排出樋の動作量に応じて調
節でき、電極間１１の短絡を低減できるとともに安定な
運転を図ることができる。
【００１８】また、上部炉蓋３より湯面レベル計１７を
挿入して溶融塩層のレベルを検知し、該生成量に応じて
溶融塩排出樋を動作させることで操業に伴い生成し、ま
たその生成レベルが異なる溶融塩５の出湯が可能にな
り、更なる電極間の短絡を低減できるとともに安定な運
転を図ることができる。
挿入して溶融塩層のレベルを検知し、該生成量に応じて
溶融塩排出樋を動作させることで操業に伴い生成し、ま
たその生成レベルが異なる溶融塩５の出湯が可能にな
り、更なる電極間の短絡を低減できるとともに安定な運
転を図ることができる。
【００１９】湯面レベル計の設備概要を図２，図３に示
す。
す。
【００２０】湯面レベル計１７は上部炉蓋３から挿入
し、湯面上層周囲には供給灰４が堆積しないよう仕切り
２５を設置する。
し、湯面上層周囲には供給灰４が堆積しないよう仕切り
２５を設置する。
【００２１】上部炉蓋から炉内に挿入されるワイヤー１
８の先端には、抵抗負荷である湯面上層と接触したとき
電流が流れる端子が内蔵されており、通電検出値２６は
通電検出部２０にて検知される。また、ワイヤーの挿入
長２２は位置検出部１９にて検知される。
８の先端には、抵抗負荷である湯面上層と接触したとき
電流が流れる端子が内蔵されており、通電検出値２６は
通電検出部２０にて検知される。また、ワイヤーの挿入
長２２は位置検出部１９にて検知される。
【００２２】ワイヤーを湯面上層から溶融スラグ層内に
挿入したとき、溶融塩５の比抵抗値ＲEE-SALTは溶融ス
ラグ６の比抵抗値ＲEE-SLAGの２００分の１倍程度と非
常に小さいため、図３に示すような測定量を検知するこ
とができる。
挿入したとき、溶融塩５の比抵抗値ＲEE-SALTは溶融ス
ラグ６の比抵抗値ＲEE-SLAGの２００分の１倍程度と非
常に小さいため、図３に示すような測定量を検知するこ
とができる。
【００２３】当該測定量に応じてコントローラー部２１
より駆動用シリンダー１６を連続的に動作させること
で、更なる電極間の短絡を低減できるとともに安定な運
転を図ることができる。
より駆動用シリンダー１６を連続的に動作させること
で、更なる電極間の短絡を低減できるとともに安定な運
転を図ることができる。
【００２４】なお、前記接触式湯面レベル計以外にも例
えば非接触式の超音波センサー，渦流センサー等を用い
て、湯面レベルを検知することも可能である。
えば非接触式の超音波センサー，渦流センサー等を用い
て、湯面レベルを検知することも可能である。
【００２５】以上の実施例においては、本発明の交流電
気抵抗溶融炉への適用について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、従来の直流電気抵抗溶融
炉へも適用可能であり、同様な作用・効果を奏する。
気抵抗溶融炉への適用について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、従来の直流電気抵抗溶融
炉へも適用可能であり、同様な作用・効果を奏する。
【００２６】
（１）操業に伴い生成される溶融塩の連続的な出湯が可
能になるため、十分な電圧を印可でき安定な運転が図れ
る。
能になるため、十分な電圧を印可でき安定な運転が図れ
る。
【００２７】（２）交流電気抵抗溶融炉および直流電気
抵抗溶融炉において、溶融塩による電極の腐食が防止さ
れるため電極の交換頻度が低減でき、安定な運転が図れ
る。
抵抗溶融炉において、溶融塩による電極の腐食が防止さ
れるため電極の交換頻度が低減でき、安定な運転が図れ
る。
【００２８】（３）既設の壁面および炉蓋に容易に設置
可能であることから、既設の運転方法改善に効果を発揮
することも可能である。
可能であることから、既設の運転方法改善に効果を発揮
することも可能である。
【図１】 本発明の溶融塩排出樋を溶融塩出湯口に配設
した溶融炉設備の全体図。
した溶融炉設備の全体図。
【図２】 図１の拡大図であり溶融塩排出樋と湯面レベ
ル計を装備した説明図。
ル計を装備した説明図。
【図３】 湯面レベル測定値の説明図。
【図４】 従来の交流抵抗加熱方式電気抵抗溶融炉の全
体図。
体図。
【図５】 従来のプラズマアーク加熱方式電気抵抗溶融
炉の全体図。
炉の全体図。
１ 灰供給口 ２ 排ガス ３ 上部炉蓋 ４ 灰 ５ 溶融塩 ６ 溶融スラグ ７ 溶融メタル ８ 溶融塩出湯口 ９ 溶融スラグ出湯口 １０ 溶融メタル出湯口 １１ 電極 １２ 炉底電極 １３ 電源設備 １４ 昇降装置 １５ 溶融塩排出樋 １６ 駆動用シリンダー １７ 湯面レベル計 １８ ワイヤー １９ 位置検出部 ２０ 通電検出部 ２１ コントローラー部 ２２ 挿入長 ２３ 溶融塩層 ２４ 溶融スラグ層 ２５ 仕切り ２６ 通電検出値
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 佳史 北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラ ント設計株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 炉体上部に溶融塩出湯口、炉体下部に溶
融スラグ出湯口および溶融メタル出湯口を有する灰処理
用電気抵抗溶融炉において、前記溶融塩出湯口近傍の炉
側壁部に、溶融塩排出樋を炉側壁面に沿って上下し、前
記溶融塩出湯口を適宜開閉せしめるようになしたことを
特徴とする灰処理用電気抵抗溶融炉。 - 【請求項２】 上記溶融炉炉内の溶融塩層のレベル検出
手段を配設し、該検出手段の検出値に連動させて、上記
溶融塩排出樋を作動せしめることを特徴とする請求項１
記載の灰処理用電気抵抗溶融炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27814895A JPH09119626A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | 灰処理用電気抵抗溶融炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27814895A JPH09119626A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | 灰処理用電気抵抗溶融炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09119626A true JPH09119626A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17593266
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27814895A Withdrawn JPH09119626A (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | 灰処理用電気抵抗溶融炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09119626A (ja) |
-
1995
- 1995-10-25 JP JP27814895A patent/JPH09119626A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |