JPH09119484A - ケーブルの端末定着金具とその端末定着方法及び端末連結方法 - Google Patents

ケーブルの端末定着金具とその端末定着方法及び端末連結方法

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JPH09119484A
JPH09119484A JP29731295A JP29731295A JPH09119484A JP H09119484 A JPH09119484 A JP H09119484A JP 29731295 A JP29731295 A JP 29731295A JP 29731295 A JP29731295 A JP 29731295A JP H09119484 A JPH09119484 A JP H09119484A
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screw
metal
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属スリーブの端部の内ねじに端面閉塞蓋材
又は奥部閉塞部材をねじ込み固着して閉塞する構成と
し、端末定着体の形成やスリーブ固着性能、信頼性とと
もに端末定着性能、連結性能を向上したケーブル端末定
着金具とその端末定着方法及び端末連結方法を提供する 【解決手段】 一端部に内ねじ2を有しケーブル5の端
末部に嵌装して充填材gで固着される筒状の金属スリー
ブ1と、内ねじにねじ込み固着して金属スリーブの端面
部を閉塞する端面閉塞蓋材3、又は内ねじに深くねじ込
みねじ奥部を閉塞する奥部閉塞部材6とを具備し、また
金属スリーブの外径D、内ねじ2の長さL及び奥部閉塞
部材の厚さL1とすると、内ねじの長さL=(0.5〜
2)Dの範囲及び奥部閉塞部材6の厚さL1=(1/5
〜3/5)Lの範囲に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレストレストコ
ンクリートやグラウンドアンカー等の構造物、海洋構造
物、各種の鋼構造物等において、炭素繊維等の高強力・
低伸度繊維系ケーブルやワイヤロープ等を緊張材や吊材
等として張設や連結するのに好適なケーブルの端末定着
金具とその端末定着方法及び端末連結方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のケーブル(繊維系ケーブルやワイ
ヤロープ)の端末定着金具は、通常、図4Aのような底
部a1付き金属スリーブaからなり、この金属スリーブ
にケーブルbの端末部を適度に解撚して挿入し、金属ス
リーブに膨脹材やエポキシ系樹脂等の充填材gを圧入し
ケーブル端末部にも浸透せしめて固着した端末定着体と
し、この金属スリーブの外ねじに牽引用ロツドをナツト
等の連結手段で連結して牽引しケーブルbを適度に緊張
した後、金属スリーブを止圧板やナツト等の定着用金具
(図示省略)で定着して、ケーブルに所定の緊張力を負
荷して張設している。また、ケーブルを連結する場合
は、相対した端末定着体の金属スリーブaの外ねじにナ
ツト等の連結金具(図示省略)で相互に連結している。
【0003】また、前記の底部付き金属スリーブaは、
穿孔等に手数を要しコスト高になるため、図4Bのよう
に金属スリーブa2の一端部に樹脂製等の閉塞蓋cを嵌
合して接着剤で固着した蓋付き金属スリーブa2とし、
この金属スリーブにケーブルbの端末部を適度に解撚し
て挿入し、充填材gを圧入して固着した端末定着体と
し、金属スリーブa2を同様な手段で牽引し定着してケ
ーブルを張設したり、同様な手段でケーブルを一連に連
結している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のケーブルの端末
定着金具において、前記の底部付き金属スリーブは穿孔
等に手数を要し、また、蓋付き金属スリーブは接着剤の
固化養生に2日程度を要する。また、この両金属スリー
ブは奥部の充填材の密度やケーブルへの浸透度にバラツ
キが生じ易く、金属スリーブの固着力が不足してケーブ
ルが抜け出る恐れがあるなどの基本的な課題がある。ま
た、金属スリーブの外ねじに牽引用ロツドや連結金具を
ナツト等で嵌着して連結すると端末定着体部が著しく大
径になり、例えば、この端末定着体をコンクリートの挿
通孔内に配置して牽引定着する場合に、挿通孔を拡径し
て充填するモルタルを著しく増量する必要があるなどの
課題がある。
【0005】本発明は、前記のような課題を解決するた
めに開発されたものであり、その目的とする処は、金属
スリーブの端部の内ねじに端面閉塞蓋材又は奥部閉塞部
材をねじ込み固着して閉塞する構成とし、端末定着体の
形成やスリーブ固着性能、信頼性とともに端末定着性
能、連結性能を向上したケーブルの端末定着金具とその
端末定着方法及び端末連結方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一端部に内ね
じを有しケーブルの端末部に嵌装して充填材で固着され
る筒状の金属スリーブと、内ねじにねじ込み固着して金
属スリーブの端面部を閉塞する端面閉塞蓋材とを具備し
たことにより、金属スリーブの嵌装や、その端面閉塞及
び充填材の圧入などを容易にして充填材の充填精度を高
めるなど、端末定着体の形成やスリーブ固着性能、信頼
性とともにケーブル端末部の定着性能を効果的に高めて
いる。
【0007】また、前記の金属スリーブと、前記の内ね
じに深くねじ込み固着して金属スリーブのねじ奥部を閉
塞する奥部閉塞部材とを具備したことにより、同様な優
れた端末定着体の形成やスリーブ固着性能、信頼性及び
ケーブル端末部の定着性能とともに、ねじ奥部閉塞後の
残存した内ねじに牽引用ロツドや連結金具をねじ込み連
結可能にして連結機構を小型化し、ケーブル端末部の牽
引定着や相互の連結性能を高めている。
【0008】また、前記の金属スリーブの外径をD、内
ねじの長さをL及び奥部閉塞部材の厚さをL1とする
と、内ねじの長さをL=(0.5〜2)Dの範囲及び奥
部閉塞部材の厚さをL1=(1/5〜3/5)Lの範囲
に構成して、ねじ奥部閉塞後に残存した内ねじにねじ込
み連結する牽引用ロツドや連結金具の連結力を、ケーブ
ル強度に対応させて確保し、ケーブル端末部の牽引定着
及び相互連結の信頼性を高めている。
【0009】また、前記のケーブルの端末部に金属スリ
ーブを嵌装、金属スリーブの内ねじに奥部閉塞部材を深
くねじ込み固着してねじ奥部を閉塞、及び金属スリーブ
に充填材を圧入してケーブルの端末部に端末定着体を形
成し、端末定着体の金属スリーブの内ねじに牽引用ロツ
ドをねじ込み連結して牽引しケーブルを緊張した後、金
属スリーブを定着することにより、ねじ奥部閉塞後の残
存した内ねじに牽引用ロツドを小型の連結機構でねじ込
み連結して、端末定着体を挿通孔等に配置して容易に牽
引操作可能にするなど、ケーブル端末部の牽引定着の作
業性を高め施工性とともに牽引定着性能、信頼性を高め
ている。
【0010】また、前記のようにケーブルの端末部に端
末定着体を形成し、相対した端末定着体の金属スリーブ
の内ねじにそれぞれ連結金具の両側ねじ部をねじ込む連
結して、ケーブルを一連に連結することにより、連結金
具を小型化しこのねじ込み固着で連結を容易にして、ケ
ーブルの連結性能とともに汎用性を高めている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1A,Bに本発明のケーブルの
端末定着金具の第1実施例とその端末定着体の実施例、
図1C,Dに同じく第2実施例とその端末定着体の実施
例、図2に第2実施例による端末定着方法の一実施例、
図3に第2実施例による端末連結方法の一実施例を示し
ている。図中1は金属スリーブ、2は金属スリーブの一
端部に設けた内ねじ、3は内ねじにねじ込み固着する端
面閉塞蓋材、6は内ねじに深くねじ込み固着する奥部閉
塞部材、8は牽引用ロツド、9は連結金具、gは充填材
である。
【0012】さらに詳述すると、金属スリーブ1は、構
造用炭素鋼(S25C〜S45C)やクロームモリブデ
ン鋼、ステンレス鋼等で両端解放形の筒状に形成し、一
方の端部に内ねじ2を設けて、この内ねじ2に端面閉塞
蓋材3又は奥部閉塞部材6をねじ込み固着して閉塞する
構造になつている。
【0013】端面閉塞蓋材3は、図1Bに示すように硬
質合成樹脂や金属等で形成し、外ねじ3a及びねじ込み
孔4を設けて、金属スリーブ1の内ねじ2にねじ込み固
着して金属スリーブの一端面部を閉塞する構造になつて
いる。奥部閉塞部材6は、図1Dに示すように硬質合成
樹脂や金属等で形成し、外ねじ6a及びねじ込み孔7を
設けて、金属スリーブ1の内ねじ2に深くねじ込み固着
して、金属スリーブのねじ奥部を閉塞する構造になつて
いる。
【0014】充填材gは、好ましくは石灰及び珪酸塩を
主成分とするセメント等の膨脹材やエポキシ系樹脂等の
強力な接着剤を適用し、ケーブル5の素材や構造、耐力
等に対応した所要の固着力で金属スリーブ1をケーブル
端末部に強力に固着する。牽引用ロツド8は、先端部の
ねじ部8aを金属スリーブ1の内ねじ2にねじ込み連結
する構造とし、金属スリーブの外径とほぼ同様な小径の
連結構造に形成され、適宜の手段(図示省略)で牽引さ
れて、端末定着体の金属スリーブ1を介してケーブル5
に所定の緊張力を負荷する。金属スリーブを支圧板やナ
ツト等の定着金具(図示省略)で定着した後、取り外し
て撤去される。
【0015】連結金具9は、ナツト部の両側に両側ねじ
部9aを突設した構造とし、相対した端末定着体の金属
スリーブ1の内ねじ2にそれぞれねじ込み連結する。金
属スリーブの外径とほぼ同様に小径の連結構造に形成
し、両金属スリーブ1を介してケーブル5を一連に連結
する。
【0016】図1A,Bに示す第1実施例は、一端部に
内ねじ2を有しケーブル5の端末部に嵌装して充填材g
で固着される金属スリーブ1と、内ねじ2にねじ込み固
着して金属スリーブ1の端面部を閉塞する端面閉塞蓋材
3とを具備したケーブルの端末定着金具になつている。
【0017】前記の第1実施例の端末定着金具は、金属
スリーブ1の内ねじ2に端面閉塞蓋材3を適度にねじ込
み固着して一端部を閉塞し、金属スリーブにケーブル5
の端末部(必要に応じ適度に解撚して)を挿入し、金属
スリーブ内に充填材gを圧入してケーブルの端末部にも
浸透せしめ、必要に応じ充填材の固化前に端面閉塞蓋部
材3をさらに追加ねじ込みして、スリーブ奥部の充填材
gの密度を均等化して充填精度を高め、充填材をケーブ
ルの端末部にも良く浸透せしめて固化し、ケーブル5の
端末部に金属スリーブ1を容易に固着して端末定着体1
0aに形成したり、又は、金属スリーブ1をケーブル5
の端部に嵌装し、ケーブル5の端末部を適度に解撚して
金属スリーブをその端末部上に移動し、金属スリーブの
両側又は内ねじ2側から充填材gを注入した後、金属ス
リーブ1の内ねじ2に端面閉塞蓋材3をねじ込み固着し
て閉塞し、必要に応じ金属スリーブ1の他側(図示左
側)から充填材gを追加して注入し固化して端末定着体
10aに形成するなど、端末定着体10aの形成工程を
多様化することができる。
【0018】前記のようにケーブル5の端末部に金属ス
リーブ1を嵌装、金属スリーブの内ねじ2に端面閉塞蓋
材3をねじ込み固着してスリーブ端面部を閉塞、必要に
応じ端面閉塞蓋材3のねじ込み追加、金属スリーブに充
填材gを圧入等の各工程が、ケーブル5に対応させて前
後自在となつて、各工程が容易になり充填材gが金属ス
リーブ内に均等に充満されてケーブルの端末部にも良く
浸透されるなど、ケーブル5の端末部に端末定着体10
aが能率良く高精度で容易に形成されて金属スリーブ1
の固着性能、信頼性が効果的に高められる。従ってま
た、優れた端末定着性能、信頼性が得られる。この端末
定着体10aは、従来の牽引ロツドや連結金具で牽引定
着したり又は連結するため、主としてプレテンション施
工に適用される。また、ポストテンション施工の場合
は、牽引しない側や、ケーブルの長さが比較的に短く伸
び量が短かい際にその牽引側の定着にも適用される。
【0019】図1C,Dに示す第2実施例は、一端部に
内ねじ2を有しケーブル5の端末部に嵌装して充填材g
で固着される金属スリーブ1と、この内ねじ2に深くね
じ込み固着して金属スリーブ1のねじ奥部を閉塞する奥
部閉塞部材3とを具備したケーブルの端末定着金具にな
つている。
【0020】前記の第2実施例の端末定着金具は、第1
実施例と同様な工程でケーブル5の端末部に金属スリー
ブ1を容易に固着して端末定着体10bに形成され、こ
の端末定着体10bも、同様に充填材gが金属スリーブ
1内に均等に充満されケーブル5の端末部にも良く浸透
されて、金属スリーブの固着性能、信頼性が効果的に高
められる。従ってまた、優れた端末定着性能、信頼性が
得られる。さらに、この端末定着体10bは、奥部閉塞
部材6が金属スリーブ1の内ねじ2内に深く配置され
て、内ねじ2の一部が牽引用ロツド8又は連結金具9の
ねじ込み連結用として残存し、残存した内ねじ2に牽引
用ロツドや連結金具が連結可能となつて、これらの連結
構造が金属スリーブ1とほぼ同様に著しく小径化され、
ケーブル5の牽引定着や連結が容易になつている。
【0021】さらに、前記の第2実施例のケーブルの端
末定着金具において、前記の金属スリーブ1の外径を
D、内ねじの長さをL及び奥部閉塞部材6の厚さをL1
とすると、内ねじ2の長さをL=(0.5〜2)Dの範
囲及び内底閉塞部材6の厚さをL1=(1/5〜3/
5)Lの範囲に構成したことを特徴とするケーブルの端
末定着金具になつている。
【0022】前記の端末定着金具において、金属スリー
ブ1の外径Dはケーブル5の直径に比例して設定され、
金属スリーブの閉塞強度及び牽引用ロツドや連結金具の
連結力は、外径Dに対応させて奥部閉塞部材6の厚さや
ねじ奥部閉塞後に残存した内ねじ2の長さで確保する必
要がある。よつて、金属スリーブ1の外径Dに対応させ
て内ねじ2の長さ及び奥部閉塞部材6の厚さを変えて多
数の端末定着金具を製造し、これらを対応した各種のケ
ーブル5の端末部に前記のように固着して端末定着体に
して、この各端末定着体を供試体としかつねじ奥部閉塞
後の残存した内ねじ2に牽引用ロツド8(図2参照)や
連結金具9(図3参照)をねじ込み連結して実験し、奥
部閉塞部材6の閉塞耐力、及び牽引用ロツドや連結金具
のねじ込み連結力等を検出した結果、内ねじ2の長さL
は、金属スリーブ1の外径Dと関連させてL/D=0.
5〜2の範囲とし、内底閉塞部材6の厚さL1は、内ね
じ2の長さLに関連させてL1/L=1/5〜3/5の
範囲に設定することによつて、奥部閉塞部材6の閉塞耐
力が十分に確保され、かつケーブル5に対応した牽引用
ロツド8や連結金具9のねじ込み連結力も十分に確保さ
れることが確認された。即ち、内ねじ2の長さL及び内
底閉塞部材6の厚さL1を前記のような数値範囲内に構
成して、端末定着体10bの耐力とともに優れた連結性
能、信頼性が発揮される。
【0023】さらに、第2実施例のケーブルの端末定着
金具において(図2参照)、金属スリーブ1の内ねじ2
に、奥部閉塞部材6を深くねじ込み固着してねじ奥部を
閉塞し、ケーブル5の端末部に金属スリーブ1を嵌装し
かつ充填材gを圧入して固着した端末定着体10bにし
て、この端末定着体の金属スリーブ1の内ねじ2に牽引
用ロツド8の先端部の外ネジ部8aをねじ込み連結して
牽引しケーブル5を緊張した後、金属スリーブ1を定着
することを特徴とするケーブルの端末定着方法になつて
いる。
【0024】前記のケーブルの端末定着方法は、金属ス
リーブ1の内ねじ2に牽引用ロツド8の外ネジ部8aを
ねじ込み連結する構造となり、牽引用ロツド8の連結構
造は金属スリーブ1とほぼ同様な小径に形成され、かつ
前記のようにこの連結強度が十分に確保されるため、図
2に示すようにコンクリート構造物に設けた挿通孔d内
にケーブル5を挿通する際に、予め牽引用ロツド8をね
じ込み連結したケーブル端末部の端末定着体10bを挿
通孔d内に配置し、牽引用ロツド8を適宜の手段で牽引
して、端末定着体10bを介しケーブル5に所定の緊張
力を負荷し、端末定着体10bを牽引して挿通孔dの右
端部に配置しこの金属スリーブ1を従来の支圧板やナツ
ト等の定着金具(図示省略)で定着することにより、ケ
ーブル5を容易に張設することができる。また、端末定
着体10bに連結した牽引用ロツド8に予め支圧板及び
ナツト(図示省略)等を嵌装すると、牽引用ロツドによ
り端末定着体を牽引した状態で、定着位置に配置された
端末定着体を容易に定着することができる。従って、ケ
ーブルの長さ即ちこの伸び量が大きい場合の牽引定着に
好適となり、挿通孔dの拡大や充填モルタルの増量が格
別に不要となつて、ケーブル5の張設や牽引定着等が能
率良く円滑に遂行されるなど優れた施工性が得られる。
【0025】また、図3に示すように第2実施例のケー
ブルの端末定着具において、ケーブル5の端末部に金属
スリーブ1を嵌装、金属スリーブの内ねじ2に奥部閉塞
部材6を深くねじ込みねじ奥部を閉塞、及び金属スリー
ブに充填材gを圧入して端末定着体10bとし、相対し
た端末定着体10bの金属スリーブ1の内ねじ2にそれ
ぞれ連結金具9の両側ネジ部9aをねじ込み連結して、
ケーブル5を一連に連結するケーブルの端末連結方法に
なつている。
【0026】前記のケーブルの端末連結方法は、図示の
ように端末定着体10bの金属スリーブ1のねじ奥部閉
塞後に残存した内ねじ2に、連結金具9の両側ネジ部9
aをねじ込み連結する構造になつており、この連結金具
9は金属スリーブ1とほぼ同様な小径に形成され、前記
のように連結金具9の連結力が十分に確保されて、挿通
孔d内に配置してもその牽引移動に格別を支障をもたら
すことがないなど、優れたケーブル連結性能が得られて
多様な用途に適用される。
【0027】炭素繊維製の1×7構造の4本−12.5
mmφのケーブル(規格引張荷重58.0tf)に金属
スリーブ(長さ450mm、内ねじの長さ50mm)を
嵌装するとともに、金属スリーブの内ねじに奥部閉塞部
材(厚さ20mm)をねじ込みねじ奥部を閉塞し、膨脹
材を圧入して固着した複数の端末定着体10bを製造し
て、これらの端末定着体10bの金属スリーブの内ねじ
に牽引用ロツド(図2参照)を連結して牽引する引張試
験、及び金属スリーブの外ねじにナツトをねじ込み嵌着
して引張試験した結果、いずれの試験でも破断荷重が6
1tfないし65tfとなつて、ケーブルの規格引張荷
重に対し7%ないし12%増に確保される評価が得ら
れ、牽引定着や連結性能、信頼性が高められている。
【0028】本発明は、好ましくは炭素繊維等の各種の
繊維系ケーブルの端末定着に適用されるとともに、各種
のワイヤロープの端末定着にも適用される。
【0029】
【発明の効果】本発明は、前述のように一端部に内ねじ
を有しケーブルの端末部に嵌装して充填材で固着される
筒状の金属スリーブと、前記の内ねじにねじ込み固着し
て金属スリーブの端面部を閉塞する端面閉塞蓋材とを具
備したケーブルの端末定着金具とし、金属スリーブの嵌
装、端面閉塞及び充填材の圧入等を容易とし、充填材の
密度や充填精度等が効果的に高められるなど、端末定着
体の形成やスリーブ固着性能、信頼性とともに端末定着
性能、連結性能を著しく向上している。
【0030】また、前記の金属スリーブと、前記の内ね
じに深くねじ込み固着して金属スリーブのねじ奥部を閉
塞する奥部閉塞部材とを具備したケーブルの端末定着金
具とし、前記のような優れた端末定着体の形成やスリー
ブ固着性能、信頼性及び端末定着性能とともに、ねじ奥
部閉塞後の残存した内ねじに牽引用ロツドや連結金具を
容易にねじ込み連結可能とし小型化して、ケーブルの牽
引性能及び連結性能を向上している。
【0031】また、前記の金属スリーブの外径をD、内
ねじの長さをL及び奥部閉塞部材の厚さをL1とする
と、内ねじの長さL=(0.5〜2)Dの範囲及び奥部
閉塞部材の厚さをL1=(1/5〜3/5)Lの範囲に
構成して、金属スリーブの内ねじにねじ込み連結する牽
引用ロツドや連結金具の連結強度をケーブル強度に対応
させて確保し、ケーブルの牽引定着及び連結の信頼性を
高めている。
【0032】さらに、前記のケーブルの端末部に金属ス
リーブを嵌装、金属スリーブの内ねじに奥部閉塞部材を
深くねじ込みねじ奥部を閉塞、及び充填材の圧入で端末
定着体とし、ねじ奥部閉塞後の残存した内ねじに牽引用
ロツドをねじ込み連結して牽引し、ケーブルを緊張し金
属スリーブを定着してケーブルを張設することによつ
て、施工性とともに牽引定着性能を著しく向上してい
る。
【0033】また、前記の端末定着体とし、相対した端
末定着体の金属スリーブの内ねじにそれぞれ連結金具の
両側ねじ部をねじ込み連結してケーブルが一連に連結さ
れ、ケーブルの連結が容易となつて小型の機構になるな
ど、連結性能が著しく向上されるとともに狭い場所でも
ケーブルを容易に使用でき汎用性が高められている。牽
引や連結の部材が簡素化されて施工が容易になりコスト
節減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】端末定着金具の第1実施例を示す金属スリーブ
の断面及び端面図(A)と端末定着体の断面及び端面閉
塞蓋材の側視図(B)と、また第2実施例を示す金属ス
リーブの断面及び端面図(C)とその端末定着体の断面
及び奥部閉塞部材の側視図(D)
【図2】第2実施例による端末定着方法の一例を示す断
面図
【図3】第2実施例による端末連結方法の一例を示す断
面図
【図4】端末定着金具の従来例を示す断面図(A)及び
他の従来例を示す断面図(B)である。
【符号の説明】
1 金属スリーブ 2 内ねじ 3 端面閉塞蓋材 3a 外ねじ(端面閉塞蓋材) 5 ケーブル 6 奥部閉塞部材 D 金属スリーブの外径 L 内ねじの長さ L1 奥部閉塞部材の厚さ 8 牽引用ロツド 9 連結金具 10a,10b 端末定着体 g 充填材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に内ねじを有しケーブルの端末部
    に嵌装して充填材で固着される筒状の金属スリーブと、
    前記の内ねじにねじ込み固着して金属スリーブの端面部
    を閉塞する端面閉塞蓋材とを具備したことを特徴とする
    ケーブルの端末定着金具。
  2. 【請求項2】 一端部に内ねじを有しケーブルの端末部
    に嵌装して充填材で固着される筒状の金属スリーブと、
    前記の内ねじに深くねじ込み固着して金属スリーブのね
    じ奥部を閉塞する奥部閉塞部材とを具備したことを特徴
    とするケーブルの端末定着金具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のケーブルの端末定着金具
    において、前記の金属スリーブの外径をD、内ねじの長
    さをL及び奥部閉塞部材の厚さをL1とすると、内ねじ
    の長さをL=(0.5〜2)Dの範囲及び奥部閉塞部材
    の厚さをL1=(1/5〜3/5)Lの範囲に構成した
    ことを特徴とするケーブルの端末定着金具。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載のケーブルの
    端末定着金具において、ケーブルの端末部に金属スリー
    ブを嵌装、金属スリーブの内ねじに奥部閉塞部材を深く
    ねじ込み固着してねじ奥部を閉塞、及び金属スリーブに
    充填材を圧入してケーブルの端末部に端末定着体を形成
    し、端末定着体の金属スリーブの内ねじに牽引用ロツド
    をねじ込み連結して牽引しケーブルを緊張した後、金属
    スリーブを定着することを特徴とするケーブルの端末定
    着方法。
  5. 【請求項5】 請求項2又は請求項3記載のケーブルの
    端末定着金具において、ケーブルの端末部に金属スリー
    ブを嵌装、金属スリーブの内ねじに奥部閉塞部材を深く
    ねじ込み固着してねじ奥部を閉塞、及び金属スリーブに
    充填材を圧入してケーブルの端末部に端末定着体を形成
    し、相対した端末定着体の金属スリーブの内ねじにそれ
    ぞれ連結金具の両側ねじ部をねじ込み連結して、ケーブ
    ルを一連に連結することを特徴とするケーブルの端末連
    結方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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