JPH09118948A - 水素吸蔵合金 - Google Patents

水素吸蔵合金

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JPH09118948A
JPH09118948A JP10509296A JP10509296A JPH09118948A JP H09118948 A JPH09118948 A JP H09118948A JP 10509296 A JP10509296 A JP 10509296A JP 10509296 A JP10509296 A JP 10509296A JP H09118948 A JPH09118948 A JP H09118948A
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hydrogen
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storage alloy
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JP10509296A
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Shinichiro Kakehashi
伸一郎 梯
Kiichi Komada
紀一 駒田
Mitsugi Matsumoto
貢 松本
Yoshitaka Tamao
良孝 玉生
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素吸収および放出速度が速く、初期活性化
のすぐれた水素吸蔵合金を提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金が、重量%で、Zr:25
〜45%、Ti:1〜12%、Mn:10〜20%、
V:2〜12%、Laおよび/またはCe:0.5〜5
%を含有し、残りがNi(但し、25%以上含有)と不
可避不純物からなる組成を有し、かつZr−Ni−Mn
系合金の主体相と、水素化処理でLaおよび/またはC
e−Ni系合金相を起点として発生した無数の亀裂と、
脱水素処理で前記亀裂にそって流動化分布した再生La
および/またはCe−Ni系合金相で構成された組織を
有するNi−Zr系合金からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水素吸収および
放出速度がきわめて速く、かつ例えば電池の電極などと
して実用に供するに際してはすぐれた初期活性化を発揮
する水素吸蔵合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に水素吸蔵合金として数多く
のものが提案され、最近では1994年11月6〜11
日に富士吉田市で開催された「金属−水素システムの基
礎と応用に関する国際シンポジウム」で水素吸蔵合金が
発表されている。この水素吸蔵合金は、重量%で(以
下、%は重量%を示す)、Zr:22.1〜25.5
%、 Ti:11.6〜13.4%、Mn:23.7
〜24.6%、 Cr:22.4〜23.3%、L
a:7.5%以下、を含有し、残りがNiと不可避不純
物からなる成分組成を有し、かつ図2に代表組織が概略
組織拡大模写図で例示される通り、Zr−Ni−Mn系
合金の主体相と、この主体相の結晶粒界にそって分散分
布するLa−Ni系合金相の2相組織を有するNi−Z
r系合金からなるものである。また、上記従来水素吸蔵
合金は、La−Ni系合金相がこれのもつ触媒作用で雰
囲気の水素分子(H2 )を水素原子(H)に解離すると
共に、解離した水素原子をZr−Ni−Mn系合金主体
相に比して一段と速い速度で吸収し、したがってZr−
Ni−Mn系合金主体相の水素原子の吸収は主として前
記La−Ni系合金相を介して行われる水素吸収機能を
もち、また水素放出はこの逆の機能によるものであるこ
とも知られている。さらに、上記従来水素吸蔵合金は、
上記組成のNi−Zr系合金溶湯を調製し、インゴット
に鋳造し、インゴットを真空または不活性ガスの非酸化
性雰囲気中、950〜1050℃の範囲内の所定温度に
所定時間保持の条件で均質化熱処理を施すことによって
製造されるものである。一般に、水素吸蔵合金を、例え
ば電池の電極に適用する場合には、水素吸蔵合金が組込
まれた前記電極に対して、前記電極が充分な放電容量を
もつようになるまで、すなわち前記水素吸蔵合金によっ
てもたらされる放電容量がほぼ最大になるまで、充放電
を繰り返し施す初期活性化が行なわれ、この初期活性化
が行なわれた状態で実用に供されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、水素吸蔵
合金が多く適用されている電池やヒートポンプなどの高
出力化および高性能化、さらに省エネ化に対する要求は
強く、これに伴ない、水素吸蔵合金には上記従来水素吸
蔵合金における水素吸収放出速度よりも一段と速い水素
吸収放出速度と共に、より短時間での初期活性化が強く
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、水素吸蔵合金の水素吸収放出速
度および初期活性化の向上をはかるべく研究を行なった
結果、 (a) まず、Zr:25〜45%、 Ti:1
〜12%、Mn:10〜20%、 V:2〜12
%、Laおよび/またはCe:0.5〜5%、を含有
し、残りがNi(但し、25%以上含有)と不可避不純
物からなる組成を有するNi−Zr系合金を溶製し、鋳
造した後、このNi−Zr系合金のインゴットに、上記
の従来条件と同じ条件で均質化熱処理を施すと、上記の
従来水素吸蔵合金と同様に、Zr−Ni−Mn系合金の
主体相と、この主体相の結晶粒界にそって分散分布した
Laおよび/またはCe(以下、La(Ce)で示す)
−Ni系合金相の2相組織を有するようになるが、さら
に前記均質化熱処理に引き続いて加圧水素雰囲気中、4
00〜700℃の範囲内の所定温度に所定時間保持後冷
却の条件で水素化処理を施すと、前記均質化熱処理で形
成されたLa(Ce)−Ni系合金相が雰囲気の水素と
優先的に反応して、主体がLa(Ce)水素化物と、L
a(Ce)−Ni系2次合金からなる水素反応生成物相
となると共に、前記水素反応生成物相はZr−Ni−M
n系合金主体相に比して大きな熱膨脹を示すことから、
前記主体相には前記水素反応生成物相を起点として無数
の亀裂が発生し、この亀裂内面には前記水素反応生成物
相が露出した状態となり、さらに引続いて600〜70
0℃の範囲内の所定温度に保持しつつ、所定の真空度ま
で真空引きの脱水素処理を施すと、上記水素化処理で生
成した上記水素反応生成物相のうちのLa(Ce)水素
化物がLa(Ce)となり、このLa(Ce)が共存の
La(Ce)−Ni系2次合金と反応して、上記水素化
処理前のLa(Ce)−Ni系合金相が再生されるが、
このLa(Ce)−Ni系合金相の再形成に際しては、
これが流動化するので、前記亀裂にそって面状に流れて
分布するようになり、この結果のNi−Zr系合金は、
図1に代表組織が概略組織拡大模写図で例示される通
り、Zr−Ni−Mn系合金の主体相と、水素化処理で
La(Ce)−Ni系合金相を起点として発生した無数
の亀裂と、脱水素処理で前記亀裂にそって流動化分布し
た再生La(Ce)−Ni系合金相で構成された組織を
もつようになること。 (b) 上記(a)のNi−Zr系合金においては、こ
れを構成する再生La(Ce)−Ni系合金相が、図2
に示される従来水素吸蔵合金におけるLa−Ni系合金
相と同じ作用、すなわちこれのもつ触媒作用で雰囲気中
の水素分子(H 2 )を水素原子(H)に解離すると共
に、解離した水素原子をZr−Ni−Mn系合金主体相
に比して一段と速い速度で吸収し、したがって、前記主
体相の水素原子の吸収は主として前記再生La(Ce)
−Ni系合金相を介して行なわれ、また放出はこの逆の
機構による作用をもつが、前記再生La(Ce)−Ni
系合金相は無数の亀裂にそって流動化し、面状化した状
態になっており、この結果作用面積の著しい拡大化がな
されることから、上記の従来水素吸蔵合金における水素
吸収および放出速度に比して一段と速い速度での水素吸
収および放出が可能となり、さらに初期活性化時におけ
るZr−Ni−Mn系合金主体相の水素原子の吸収も面
状化して広い作用面積を有する再生La(Ce)−Ni
系合金相を介して行なわれることから、初期活性化の著
しい促進がはられるようになること。以上(a)および
(b)に示される研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Zr:25〜45%、
Ti:1〜12%、Mn:10〜20%、 V:
2〜12%、La(Ce):0.5〜5%、を含有し、
残りがNi(但し、25%以上含有)と不可避不純物か
らなる組成、並びに、Zr−Ni−Mn系合金の主体相
と、水素化処理でLa(Ce)−Ni系合金相を起点と
して発生した無数の亀裂と、脱水素処理で前記亀裂にそ
って流動化分布した再生La(Ce)−Ni系合金相で
構成された組織、を有するNi−Zr系合金からなる、
水素吸収放出速度が速く、かつ初期活性化のすぐれた水
素吸蔵合金に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明の水素吸蔵合金におい
て、これを構成するNi−Zr系合金の組成を上記の通
りに限定した理由を説明する。 (a) Zr Zr成分には、上記の通りNiおよびMnと共に主体相
を形成して水素吸蔵量の増大に寄与する作用があるが、
その割合が25%未満では所望の水素吸蔵量を確保する
ことができず、一方その割合が45%を越えても水素吸
蔵量が低下するようになることから、その割合を25〜
45%、望ましくは32〜40%と定めた。
【0007】(b) Ti Ti成分には、上記主体相に固溶して、これの平衡水素
解離圧を、例えば室温で大気圧以下にし、もって主体相
における水素の吸収および放出の促進に寄与するほか、
水素吸蔵量を増大させる作用があるが、その割合が1%
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その割
合が12%を越えると、再び平衡解離圧が、例えば室温
で大気圧以上に上昇し、水素の吸収および放出が低下す
るようになることから、その割合を1〜12%、望まし
くは4〜8%と定めた。
【0008】(c) Mn Mn成分は、上記の通り大量の水素吸蔵を可能とするZ
r−Ni−Mn系合金の主体相を形成するが、その割合
が10%未満では所望の水素吸蔵能を有する主体相の形
成ができず、一方その割合が20%を越えると、主体相
自体のもつ水素吸収および放出能が抑制されるようにな
ることから、その割合を10〜20%、望ましくは14
〜18%と定めた。
【0009】(d) V V成分には、主体相に固溶して、これの水素吸蔵量を増
大させ、かつ平衡水素解離圧を適正化して、水素の吸収
および放出を安定化する作用があるが、その割合が2%
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その割
合が12%を越えても前記作用により一層の向上効果が
現われないことから、その割合を2〜12%、望ましく
は4〜8%と定めた。
【0010】(e) La(Ce) これらの成分は、上記の通り雰囲気中の水素を主体相よ
り一段と速い速度で解離吸収し、かつ再結合させて雰囲
気中に放出する作用を有する再生La(Ce)−Ni系
合金相を形成するのに不可欠な成分であり、したがって
その割合が0.5%未満では、前記再生La(Ce)−
Ni系合金相の生成割合が少なすぎて、これのもつ上記
作用を十分に発揮させることができず、一方その割合が
5%を越えると、水素吸蔵能の小さい前記再生La(C
e)−Ni系合金相の割合が多くなりすぎ、合金全体の
水素吸蔵量が低下するようになることから、その割合を
0.5〜5%、望ましくは1〜4%と定めた。
【0011】(f) Ni Ni成分の含有量が25%未満では、特にLa(Ce)
−Ni系合金相の形成が不十分となるばかりでなく、水
素化処理時の亀裂の発生も不十分となって、所望の水素
吸収放出速度および初期活性化を確保することができな
くなることから、その含有量を25%以上と定めた。
【0012】なお、この発明の水素吸蔵合金は、通常の
機械的粉砕により所定粒度の粉末とすることができるほ
か、加圧水素雰囲気中、10〜200℃の範囲内の所定
温度に加熱の水素吸収と、真空排気による水素放出の水
素化粉砕によっても粉末とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の水素吸蔵合金
を実施例により具体的に説明する。通常の高周波誘導溶
解炉にて、原料としていずれも99.9%以上の純度を
もったNi,Zr,Ti,Mn,V,La、およびCo
を用い、Ar雰囲気中で溶解して、それぞれ表1,2に
示される組成をもったNi−Zr系合金溶湯を調製し、
水冷銅鋳型に鋳造してインゴットとし、このインゴット
に、真空雰囲気中、950〜1050℃の範囲内の所定
温度に20時間保持の条件で均質化熱処理を施し、つい
で1〜1.2気圧の範囲内の所定の圧力の水素雰囲気
中、まず室温で1時間保持した後、昇温を開始して68
0〜700℃の範囲内の所定温度に加熱し、この温度に
30分間保持の水素化処理を施して、上記均質化熱処理
で形成された、Zr−Ni−Mn系合金の主体相中に、
その結晶粒界にそって分散分布するLa(Ce)−Ni
系合金相を、La(Ce)水素化物とLa(Ce)−N
i系2次合金を主体とする水素反応生成物相とし(この
水素反応生成物相の形成によってこれを起点として無数
の亀裂が発生する)、引続いて前記水素化処理温度を保
持したまま、雰囲気が10-5torrの真空度となるまで真
空引きの脱水素処理を施して、前記水素反応生成物相を
La(Ce)−Ni系合金相に再生する(この脱水素処
理の間、反応物は流動化しいるので、前記再生La(C
e)−Ni系合金相は、図1に本発明合金4の組織に示
されるように無数の亀裂にそって流れて面状に分布した
状態になる)ことにより本発明水素吸蔵合金(以下、本
発明合金という)1〜21をそれぞれ製造した。また、
比較の目的で、Ni−Zr系合金溶湯の組成を表2に示
される通りとし、かつ均質化熱処理後の水素化処理およ
び脱水素処理を行なわない以外は同一の条件で図2に示
される組織をもった従来水素吸蔵合金(以下、従来合金
という)を製造した。
【0014】つぎに、上記の本発明合金1〜21および
従来合金について、それぞれ水素吸収速度と水素放出速
度をJIS・H7202の「水素吸蔵合金の水素化速度
試験測定法」にもとづいて測定した。なお、測定に先だ
って、本発明合金1〜21および従来合金を、圧力容器
に封入し、水素雰囲気圧力:8気圧、加熱温度:200
℃、保持時間:1時間の条件での水素吸収と、真空排気
による水素放出からなる水素化粉砕を行なって200me
sh以下の粒度をもった粉末とし、この粉末を用いて以下
に示す条件で測定を行なった。
【0015】まず、水素吸収速度については、図3に概
略説明図で示される通り。 (a) 粉末を浴(油または水)に浸漬した容器内に封
入し、前記浴の温度を200℃に保持した状態で、弁V
b:閉、弁VaおよびVc:開として水素ボンベから加
圧水素を系内に導入し、系内を30気圧とした時点で弁
Va:閉とし、系内の圧力が一定圧力に降下する(粉末
による水素吸収完了)まで放置して粉末の初期活性化を
行ない、(b) 系内の圧力が一定圧力(約20気圧程
度)に降下した時点で弁Vb:開とし、真空ポンプで系
内を10-2トルの真空雰囲気とした後、浴温を20℃と
し、弁VbおよびVc:閉、弁Va:開にして容器を除
く系内に水素を導入し、その圧力が30気圧となった時
点で弁Va:閉、弁Vc:開とし、この状態で系内の時
間に対する圧力降下を測定し、この結果の圧力降下曲線
から粉末の水素吸蔵量が80%になった時点の水素吸蔵
量とそれまでに要した時間を求め、(80%吸蔵時の水
素吸蔵量)÷(80%水素吸蔵量に要した時間)を算出
し、この値を水素吸収速度とした。
【0016】また、水素放出速度については、上記の水
素吸収速度測定後の状態、すなわち弁VaおよびVb:
閉、弁Vc:開であって系内の圧力が一定圧(通常20
気圧前後)となった状態で、浴温を100〜300℃の
範囲内の粉末の水素放出適正温度、例えば120℃とし
た後、弁Vb:開、弁Vc:閉として容器を除く系内を
10-2トルに排気し、ついで弁Vb:閉、弁Vc:開と
した状態で、系内の時間に対する圧力上昇を測定し、こ
の結果の圧力上昇曲線から粉末の水素放出量が80%に
なった時点の水素放出量とそれまでに要した時間を求
め、(80%放出時の水素放出量)÷(80%水素放出
に要した時間)を算出し、この値を水素放出速度とし
た。これらの結果を表1,2に示した。
【0017】さらに、上記本発明合金1〜21および従
来合金について、初期活性化を評価する目的で、以下に
詳述する通り、これを粉末にして電池に活物質として組
み込み、前記電池が最大放電容量を示すに至るまで、こ
れに充放電を繰り返し施し、前記最大放電容量の95%
に相当する放電容量を示すまでの充放電回数を測定し
た。すなわち、まず、従来合金をジョークラッシャを用
いて粗粉砕して直径:2mm以下の粗粒とし、引続いて本
発明合金1〜21および前記粗粒の従来合金をボールミ
ルを用いて微粉砕して200メッシュ以下の粒度とし、
これに結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)と増粘剤としてのカルボキシルメチルセルロー
ス(CMC)を加えてペースト状とした後、95%の気
孔率を有する市販の発泡Ni板に充填し、乾燥し、加圧
して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.40〜
0.43mmの形状(前記活物質粉末充填量:約1.8
g)とし、これの一辺にリードとなるNi薄板を溶接に
より取り付けて負極を形成し、一方正極は、活物質とし
てNi(OH)2 を用い、これに結着剤としてのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)と増粘剤としてのカ
ルボキシルメチルセルロース(CMC)を加えてペース
ト状とし、これを上記発泡Ni板に充填し、乾燥し、加
圧して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.71〜
0.73mmの形状とし、同じくこれの一辺にNi薄板を
取り付けることにより形成し、ついで、上記負極の両側
に、それぞれポリプロピレンポリエチレン共重合体のセ
パレータ板を介して上記正極を配置し、さらに前記正極
のそれぞれの外面から活物質の脱落を防止する目的で塩
化ビニール製の保護板ではさんで一体化し、これを塩化
ビニール製のセルに装入し、前記セルに電解液として3
0%KOH水溶液を装入することにより電池を製造し
た。ついで、上記電池に、充電速度:0.15C、放電
速度:0.15C、充電電気量:負極容量の135%の
条件で充放電を行ない、前記充電と放電を充放電1回と
数え、前記電池が最大放電容量を示すに至るまで前記充
放電を繰り返し行なった。表1,2に、この結果測定さ
れた最大放電容量を示すと共に、前記最大放電容量の9
5%の放電容量を示すに要した充放電回数を示し、これ
によって初期活性化を評価した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明合
金1〜21は、いずれも無数の亀裂にそって流動化分布
して広い作用面積をもつようになった再生La(Ce)
−Ni系合金相の作用で、La−Ni系合金相が結晶粒
界にそって分散分布する従来合金に比して一段と速い水
素吸収および放出速度を示し、さらにこの結果として初
期活性化のすぐれたものとなることが明らかである。上
述のように、この発明の水素吸蔵合金においては、水素
吸収および放出速度がきわめて速く、かつ実用に際して
はすぐれた初期活性化を示すので、水素吸蔵合金が適用
されている各種機械装置の高出力化および高性能化、さ
らに省エネ化に大いに寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の水素吸蔵合金の代表組織を例示する
概略組織拡大模写図である。
【図2】従来水素吸蔵合金の代表組織を例示する概略組
織拡大模写図である。
【図3】水素吸蔵合金の水素吸収放出速度を測定するの
に用いた装置の概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉生 良孝 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Zr:25〜45%、 Ti:1〜12%、 Mn:10〜20%、 V:2〜12%、 Laおよび/またはCe:0.5〜5%、 を含有し、残りがNi(但し、25%以上含有)と不可
    避不純物からなる組成を有し、 かつZr−Ni−Mn系合金の主体相と、水素化処理で
    Laおよび/またはCe−Ni系合金相を起点として発
    生した無数の亀裂と、脱水素処理で前記亀裂にそって流
    動化分布した再生Laおよび/またはCe−Ni系合金
    相で構成された組織を有するNi−Zr系合金からなる
    ことを特徴とする水素吸蔵合金。
JP10509296A 1995-08-21 1996-04-25 水素吸蔵合金 Pending JPH09118948A (ja)

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