JPH09118520A - アルミナ系複合金属酸化物の細孔特性の制御方法及びアルミナ系複合金属酸化物の製造方法 - Google Patents

アルミナ系複合金属酸化物の細孔特性の制御方法及びアルミナ系複合金属酸化物の製造方法

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JPH09118520A
JPH09118520A JP7300427A JP30042795A JPH09118520A JP H09118520 A JPH09118520 A JP H09118520A JP 7300427 A JP7300427 A JP 7300427A JP 30042795 A JP30042795 A JP 30042795A JP H09118520 A JPH09118520 A JP H09118520A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アルミナ系複合金属酸化物の細孔特性の制御
において、複合金属酸化物の水和物ゲル粒子の製造条件
以外の条件によって細孔特性を制御する方法及びその方
法を用いるアルミナ系複合金属酸化物の製造方法を提供
する。 【解決手段】 アルミナ粒子表面上に金属酸化物層を形
成させた構造を有するアルミナ系複合金属酸化物の細孔
特性を制御する方法において、アルミナ水和物ゲル粒子
表面に金属酸化物水和物ゲルを沈着させた構造を有する
アルミナ系複合金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニ
ウム塩水溶液中に分散させ、撹拌処理する工程を含むこ
とを特徴とするアルミナ系複合金属酸化物の細孔特性の
制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナを核と
し、その表面に金属酸化物層を形成させた構造を有する
アルミナ系複合金属酸化物の細孔特性制御方法及び該ア
ルミナ系複合金属酸化物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリカ−アルミナ等のアルミナ系複合金
属酸化物は、炭化水素の水素化処理用触媒を初めとした
各種の触媒を調製するための触媒担体として利用されて
いる。このような触媒担体においては、反応の活性や選
択性を向上させるために、その細孔特性を制御すること
が必要となる。複合金属酸化物の細孔特性を制御するた
めの方法としては、複合金属酸化物の水和物ゲル粒子の
製造条件、例えば、アルミナ水和物ゲル粒子の生成条件
や、アルミナ水和物ゲル粒子に、シリカ等の金属酸化物
の水和物ゲルを複合化させる際のpH条件や温度条件を
コントロールする方法(特開昭59−116121号)
等が採用されている。しかしながら、このような複合金
属酸化物の水和物ゲル粒子製造条件による細孔特性の制
御には限界があり、その水和物ゲル粒子の製造条件以外
の条件によっても細孔特性を制御し得る方法が開発され
れば、複合金属酸化物の細孔特性の制御が一層容易にな
ることは明らかである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミナ系
複合金属酸化物の細孔特性の制御において、複合金属酸
化物の水和物ゲル粒子の製造条件以外の条件によって細
孔特性を制御する方法及びその方法を用いるアルミナ系
複合金属酸化物の製造方法を提供することをその課題と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、アルミナ粒子表面上
に金属酸化物層を形成させた構造を有するアルミナ系複
合金属酸化物の細孔特性を制御する方法において、アル
ミナ水和物ゲル粒子表面に金属酸化物水和物ゲルを沈着
させた構造を有するアルミナ系複合金属酸化物の水和物
ゲル粒子をアンモニウム塩水溶液中に分散させ、撹拌処
理する工程を含むことを特徴とするアルミナ系複合金属
酸化物の細孔特性の制御方法が提供される。また、本発
明によれば、アルミナ粒子表面に金属酸化物を形成させ
た構造を有するアルミナ系複合金属酸化物の製造方法に
おいて、水溶液中において酸性アルミニウム化合物と塩
基性化合物を反応させることにより、アルミナ水和物ゲ
ル粒子を含む水溶液を生成させる工程と、このアルミナ
水和物ゲル粒子を含む水溶液に水溶性金属化合物の水溶
液を添加混合してアルミナ水和物ゲル粒子表面に金属酸
化物水和物ゲルを沈着させる工程と、このアルミナ水和
物粒子表面に金属酸化物水和物ゲルが沈着した構造のゲ
ル粒子を含む水溶液を40〜80℃に昇温させ、この温
度に保持して熟成する工程と、この熟成工程で得られた
水溶液からそれに含まれるゲル粒子を分離する工程と、
この分離されたゲル粒子をアンモニウム塩水溶液中に分
散させ、撹拌処理する工程と、この撹拌処理されたゲル
粒子を水溶液から分離する工程と、この分離されたゲル
粒子を水洗する工程と、この水洗されたゲル粒子を乾燥
し、必要に応じて焼成する工程からなることを特徴とす
るアルミナ系複合酸化物粒子の製造方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、細孔特性制御対
象とするアルミナ系複合金属酸化物(以下、単に複合金
属酸化物とも言う)は、その構成成分として、アルミナ
と少なくとも1種の他の金属酸化物を含有するものであ
る。このような金属酸化物としては、シリカ、ボリア、
マグネシア、カルシア、ジルコニア、チタニア、ハフニ
ア等が挙げられる。この複合金属酸化物において、アル
ミナの含有量は50〜95重量%、好ましくは70〜9
0重量%であり、他の金属酸化物の含有量は5〜50重
量%、好ましくは10〜30重量%である。このような
複合金属酸化物は、炭化水素油の水素化処理用触媒にお
ける触媒担体や、流動接触分解(FCC)触媒用添加成
分、固体酸触媒等として好適のものである。本発明の細
孔特性制御方法は、アルミナ源及び他の金属酸化物源を
用いて製造された複合金属酸化物の水和物ゲル粒子自体
を処理することにより、複合金属酸化物の細孔特性を制
御する方法である。この場合の細孔特性には、比表面
積、細孔容積、細孔容積分布が包含される。
【0006】本発明で細孔特性制御用処理対象として用
いる複合金属酸化物の水和物ゲル粒子は、アルミナ水和
物ゲル粒子を核とし、その表面に他の金属酸化物水和物
ゲルが沈着した構造を有するものである。本発明のアル
ミナ系複合金属酸化物の細孔特性制御方法は、この複合
金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニウム塩水溶液、
たとえば、炭酸アンモニウム水溶液や炭酸水素アンモニ
ウム水溶液、カルバミン酸アンモニウム水溶液、塩化ア
ンモニウム水溶液、硝酸アンモニウム水溶液、硫酸アン
モニウム水溶液等中に分散させ、撹拌処理する工程を含
むものである。この撹拌処理の条件により、複合金属酸
化物の細孔特性をコントロールすることができる。一般
的には、本発明による前記アンモニウム塩水溶液中での
撹拌処理を施して得られる複合金属酸化物は、その処理
を施さなかった場合に比較して、比表面積及び全細孔容
積が大幅に増加したものである。前記撹拌処理工程にお
ける細孔特性に影響を与える条件(因子)には、アンモ
ニウム塩水溶液中の濃度、アンモニウム塩水溶液中の複
合金属酸化物の水和物ゲル粒子の濃度、処理温度及び処
理時間が包含される。以下、これらの処理因子と細孔特
性との関係について述べる。
【0007】複合金属酸化物の比表面積は、処理媒体と
して用いるアンモニウム塩水溶液の濃度を変動させるこ
とによって制御することができ、その濃度が高くなるに
つれて比表面積は増加する傾向を示すが、濃度が高くな
りすぎると、比表面積は減少する傾向を示す。たとえ
ば、水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、一般的に
は、0.01〜8mol/リットル、好ましくは0.0
5〜6mol/リットルの範囲にするのがよく、これに
より比表面積の高い複合金属酸化物を得ることができ
る。また、水溶液中の複合金属酸化物の水和物ゲル粒子
の濃度が高くなるにつれて比表面積は増加する傾向を示
す。水溶液中の複合金属酸化物の水和物ゲル粒子の濃度
は、複合金属酸化物濃度に換算して、0.5〜10重量
%、好ましくは1〜6重量%の範囲にするのがよい。ま
た、水溶液中の複合金属酸化物100重量部当りのアン
モニウム塩のモル数、たとえば、アンモニウムイオンの
モル数は、1〜200モル、好ましくは3〜50モルの
範囲にするのがよい。さらに、比表面積は、処理時間が
長くなるにつれて増加する傾向を示す。処理時間は、一
般的には、0.5〜6時間、好ましくは1〜4時間であ
る。処理温度は、450〜1200℃、好ましくは50
0〜800℃である。
【0008】複合金属酸化物の全細孔容積は、一般的に
は、アンモニウムイオン濃度が1モル/リットル以上、
好ましくは3.0〜7モル/リットルの高アンモニウム
イオン濃度の水溶液中で処理することにより大幅に増大
させることができる。
【0009】複合金属酸化物の細孔分布は、一般的に
は、アンモニウムイオン濃度が1モル/リットル以上、
好ましくは3.0モル/リットル以上の高アンモニウム
イオン濃度の水溶液中で処理することにより、直径の大
きな細孔、特に、直径100Å以上の細孔の容積割合を
大幅に増大させることができる。
【0010】本発明の複合金属酸化物の細孔特性は、そ
のアルミナ核上に形成させる金属酸化物の含有量により
変動させることができ、その金属酸化物含有量を増大さ
せることにより、その比表面積及び全細孔容積のいずれ
か一方又はその両方を増大させることができる。
【0011】本発明で撹拌処理対象とするアルミナ水和
物ゲル粒子表面に金属酸化物水和物ゲルを沈着させた構
造を有する複合金属酸化物の水和物ゲル粒子は、従来公
知の方法に従って得ることができる。このようなゲル粒
子を得るには、先ず、水溶液中において酸性アルミニウ
ム化合物に塩基性化合物を反応させて、アルミナ水和物
の沈殿(アルミナヒドロゲル)を生成させる。酸性アル
ミニウム化合物としては、アルミニウムの硫酸塩、塩化
物、硝酸塩等が用いられるが、好ましくは硫酸アルミニ
ウムが用いられる。塩基性化合物としては、アンモニア
水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム等が用いられるが、好ましくはアンモニア水である。
反応温度は常温〜40℃であり、反応圧力は常圧であ
る。
【0012】水溶液中における酸性アルミニウム化合物
と塩基性化合物との反応を好ましく実施するには、あら
かじめ酸性アルミニウム化合物の水溶液を充填した反応
容器に対して、撹拌下において、塩基性化合物水溶液を
添加し、混合する。酸性アルミニウム化合物水溶液中の
アルミニウム化合物濃度は、特に制約されないが、通
常、酸化アルミニウム基準で0.5〜10重量%、好ま
しくは1〜8重量%である。塩基性化合物水溶液中の塩
基性化合物濃度は、0.1〜4規定、好ましくは0.5
〜2規定である。塩基性化合物水溶液の添加速度は、そ
の水溶液の添加開始から添加終了までの時間(添加時
間)で表わして、0.25〜2時間、好ましくは0.5
〜1時間である。このようにして反応を行うことによ
り、アルミナ水和物ゲル粒子(アルミナ水和物の沈殿)
を含むpH6.5〜9、好ましくは7〜8.5の水溶液
を得る。これによって、複合金属酸化物製造用のアルミ
ナ原料として好ましいアルミナ水和物ゲル粒子を含む水
溶液を得ることができる。
【0013】次に、このようなアルミナ水和物ゲル粒子
を含む水溶液に対し、複合化させる金属酸化物に対応す
る水溶性金属化合物の水溶液を添加混合する。水溶性金
属化合物としては、金属塩や、キレート化合物、アルコ
キシ化合物等が用いられる。本発明においては、金属化
合物としては、ケイ素化合物の使用が好ましいが、この
ようなケイ素化合物としては、アルカリ金属ケイ酸塩の
使用が好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩としては、Na
2O:SiO2のモル比が1:2〜1:4の範囲にあるケ
イ酸ナトリウムの使用が好ましい。水溶液中の金属化合
物の濃度は、5〜10重量%、好ましくは6〜8重量%
である。前記アルミナ水和物ゲル粒子を含む水溶液に対
する金属化合物の添加量は、最終製品である複合金属酸
化物の組成に対応する量であり、複合金属酸化物中のそ
の金属酸化物含有量が5〜50重量%になるような量で
ある。アルミナ水和物ゲル粒子を含む水溶液に対する水
溶性金属化合物の水溶液の添加混合を好ましく行うに
は、アルミナ水和物ゲル粒子を含む水溶液に対し、水溶
性金属化合物の水溶液を、1〜60分、好ましくは10
〜30分の添加時間で添加混合させる。アルミナ水和物
ゲル粒子を含む水溶液と水溶性金属化合物の水溶液との
混合溶液は、pH6.5〜9、好ましくはpH7〜8.
5、より好ましくはpH約8の条件に保持する。この場
合、必要に応じて、鉱酸水溶液や水酸化ナトリウム水溶
液等のpH調節剤を添加し、混合水溶液のpHを前記範
囲に保持する。水溶性金属化合物の添加終了後、混合水
溶液を加熱し、温度40〜80℃、好ましくは60〜7
5℃に昇温し、この温度に保持する。その保持時間は
0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間である。こ
の操作により、アルミナ水和物ゲル粒子上に金属酸化物
水和物ゲルが沈着したゲル粒子が得られる。このゲル粒
子は、濾過等の固液分離手段により、液中から分離す
る。前記のようにして、アルミナ水和物ゲル粒子上に金
属酸化物水和物ゲルが沈着した構造のゲル粒子が得られ
るが、このゲル粒子は、本発明により、その細孔特性を
制御するために、アンモニウム塩水溶液中に分散し、撹
拌処理する。この場合の一般的処理条件を示すと、アン
モニウム塩水溶液として、炭酸アンモニウム水溶液を用
いる場合、そのアンモニウムイオンの濃度は0.01〜
8モル/リットル、好ましくは0.05〜6モル/リッ
トルである。また、その炭酸アンモニウム水溶液の使用
量は、複合金属酸化物の水和物ゲル粒子1g(複合金属
酸化物基準)に対し、0.1〜2リットル、好ましくは
0.15〜1リットルである。また、複合金属酸化物の
水和物ゲル粒子1g(複合金属酸化物基準)当りのアン
モニウムイオンは0.01〜2モル、好ましくは0.0
3〜0.5モルである。撹拌温度は、常温〜60℃、好
ましくは30〜40℃である。撹拌時間は0.5〜6時
間、好ましくは1〜4時間である。
【0014】前記のようにしてアンモニウム塩水溶液処
理された複合金属酸化物水和物ゲル粒子は、これを濾過
等の固液分離手段により分離し、その分離されたゲル粒
子をイオン交換水を用いて洗浄し、得られた水洗物を乾
燥し、必要に応じて焼成する。乾燥は、酸素の存在下又
は非存在下で常温〜200℃の温度で行う。また、焼成
は、酸素の存在下で、450〜1200℃、好ましくは
500〜800℃で行う。このようにして、核としての
アルミナ表面上に金属酸化物層が形成した構造を有する
複合金属酸化物を得ることができる。
【0015】複合金属酸化物の細孔特性を制御する場
合、複合金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニウム塩
水溶液中で撹拌処理することによる方法と、複合金属酸
化物水和物のゲル粒子の製造条件を変化させる方法とを
組合せることが好ましい。このような方法により、複合
金属酸化物の細孔特性をより一層容易にかつ細かく制御
することができる。複合金属酸化物の水和物ゲル粒子の
製造条件においては、比表面積は、アルミナ水和物ゲル
粒子を生成させる工程において、酸性アルミニウム化合
物水溶液に塩基性化合物水溶液を添加する速度を高める
ことによって増加させことができ、また、アルミナ水和
物ゲル粒子上に金属酸化物の水和物ゲルを沈着させた複
合金属酸化物の熟成温度を高めることによって増加させ
ることができる。さらに、細孔容積分布において、直径
が60Å以上、特に100Å〜200Åの細孔容積の割
合は、アルミナ水和物ゲル粒子を含む水溶液に水溶性金
属化合物を添加する際のその添加速度を遅くすることに
より増加させることができる。
【0016】本発明による複合金属酸化物の水和物ゲル
粒子をアンモニウム水溶液中で撹拌処理する工程を含む
複合金属酸化物の製造方法によれば、比表面積が大きい
製品を容易かつ効率よく製造することができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例について説明する。な
お、以下において示す%は重量%である。 実施例1 容積2リットルの容器に、イオン交換水700mlを投
入し、これに硫酸アルミニウムをAl23換算量で9.
7gを添加し、溶液の温度を30℃に保持して撹拌し
て、硫酸アルミニウム水溶液(pH:3.0)を作っ
た。次に、前記のようにして得た硫酸アルミニウム水溶
液を激しく撹拌しながら、この水溶液に、1規定のアン
モニア水を混合溶液のpHが8.0となるまで約0.5
時間をかけて添加し(アンモニア水の添加速度:20m
l/分)、白色のアルミナ水和物ゲル粒子(沈殿)を生
成させた。
【0018】次に、このようにして得られたアルミナ水
和物ゲル粒子を含むスラリー溶液に、撹拌下、水ガラス
3号(SiO2含有量:29wt%)のイオン交換水溶
液(SiO2含有量:6wt%)を、シリカ含量が10
%のシリカ−アルミナを得るために、SiO2として
1.2gとなるように、約2分をかけて添加した(添加
速度:10ml/分)。次に、溶液を30分かけて60
℃に昇温し、この温度において3時間保持した。これに
より、アルミナ水和物ゲル粒子の表面にシリカ水和物が
沈着したゲル粒子を含むスラリー液が得られた。このス
ラリー溶液を濾過し、得られた濾過ケーキを、炭酸アン
モニウム水溶液中に分散させ、撹拌処理した。この場合
の処理条件を表1に示す。次に、前記撹拌処理されたス
ラリー液を濾過し、得られた濾過ケーキ上にイオン交換
水を2リットル散布し、ケーキ中のアンモニウムイオン
等の残存イオンを除去した。次に、このようにして得た
ケーキを、120℃で15時間乾燥し、乾燥固体(シリ
カ含有量10重量%のシリカ−アルミナ)を得た。この
乾燥固体を500℃で3時間空気中で焼成し、得られた
焼成固体について、その比表面積、全細孔容積、平均細
孔径、細孔分布を測定した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 実施例1において、水ガラス3号のイオン交換水溶液の
添加量を、シリカ含量が20%のシリカ−アルミナ酸化
物を得るために、SiO2として2.43gとした以外
は同様にして実験を行った。その結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】前記表1及び表2における「NH4 +/試
料」は、水溶液中のシリカ−アルミナゲル粒子濃度を、
シリカ−アルミナ酸化物濃度に換算し、その1g当りの
NH4 +モル数を示す。また、前記シリカ−アルミナに関
する細孔特性は500℃焼成品についての値であり、こ
れらの物性値は以下のようにして測定されたものであ
る。 (比表面積)試料0.2gを200℃、1×10-3トー
ルの条件下に1時間保持した後、液体窒素温度(77
K)にて窒素ガスの吸着を行い、その吸着量を用いて比
表面積を求めた。その算出にはBET法を用いた。 (細孔容積)上記比表面積測定に続いて、液体窒素温度
(77K)にて、窒素ガスを相対圧1.0まで吸着した
後、窒素ガスの脱着を相対圧0.14まで行い、その脱
着量を用いて細孔容積を求めた。その算出には、BJH
法を用いた。なお、前記比表面積及び細孔容積の測定に
おいては、直径10Å以下の微小細孔は無視されてい
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、アルミナを核とし、そ
の表面上にシリカ等の金属酸化物層を形成した構造のア
ルミナ含有複合金属酸化物における細孔特性を、そのア
ルミナ含有複合金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニ
ウム塩水溶液中で撹拌処理するという簡単な操作により
制御することができる。また、本発明によるアルミナ含
有複合金属酸化物の製造方法によれば、そのアルミナ含
有複合金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニウム塩水
溶液中で撹拌処理する工程を含むことから、細孔特性の
制御された製品を得ることができる。本発明により得ら
れる細孔特性のコントロールされたアルミナ含有複合金
属酸化物は、触媒担体や、固体酸触媒、吸着剤等として
有利に利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲さい▼合 彰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ粒子表面に金属酸化物層を形成
    させた構造を有するアルミナ系複合金属酸化物の細孔特
    性を制御する方法において、アルミナ水和物ゲル粒子表
    面に金属酸化物水和物ゲルを沈着させた構造を有するア
    ルミナ系複合金属酸化物の水和物ゲル粒子をアンモニウ
    ム塩水溶液中に分散させ、撹拌処理する工程を含むこと
    を特徴とするアルミナ系複合金属酸化物の細孔特性の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 アルミナ粒子表面に金属酸化物層を形成
    させた構造を有するアルミナ系複合金属酸化物を製造す
    る方法において、水溶液中において酸性アルミニウム化
    合物と塩基性化合物を反応させることにより、アルミナ
    水和物ゲル粒子を含む水溶液を生成させる工程と、この
    アルミナ水和物ゲル粒子を含む水溶液に水溶性金属化合
    物の水溶液を添加混合してアルミナ水和物ゲル粒子表面
    に金属酸化物水和物ゲルを沈着させる工程と、このアル
    ミナ水和物ゲル粒子表面に金属酸化物水和物ゲルが沈着
    した構造のゲル粒子を含む水溶液を40〜80℃に昇温
    させ、この温度に保持して熟成する工程と、この熟成工
    程で得られた水溶液からそれに含まれるゲル粒子を分離
    する工程と、この分離されたゲル粒子をアンモニウム塩
    水溶液中に分散させ、撹拌処理する工程と、この撹拌処
    理されたゲル粒子をアンモニウム塩水溶液から分離する
    工程と、この分離されたゲル粒子を水洗する工程と、こ
    の水洗されたゲル粒子を乾燥し、必要に応じて焼成する
    工程からなることを特徴とするアルミナ系複合酸化物の
    製造方法。
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