JPH09116832A - 画像調整装置 - Google Patents

画像調整装置

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JPH09116832A
JPH09116832A JP7268632A JP26863295A JPH09116832A JP H09116832 A JPH09116832 A JP H09116832A JP 7268632 A JP7268632 A JP 7268632A JP 26863295 A JP26863295 A JP 26863295A JP H09116832 A JPH09116832 A JP H09116832A
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Pending
Application number
JP7268632A
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English (en)
Inventor
Masao Hiramoto
政夫 平本
Satoshi Morinaga
聡 森永
Chihiro Ito
千尋 伊藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Information Systems Co Ltd
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Publication date
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  • Television Receiver Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面表示させようとする画像の調整をデジタ
ル処理にて総合的になし得、しかも、コントラスト調整
を効果的になし得る画像調整装置を提供することを目的
としている。 【解決手段】 第1の画像メモリ3に記憶した1フレー
ムの画像データに対して、明度変換装置4で明度変換
を、コントラスト調整装置6でコントラスト調整を、ガ
ンマ補正装置7でガンマ補正の各画像調整を、夫々、デ
ジタル処理にて行う。また、コントラスト調整において
は、調整後の輝度レベルから、1フレームの画像の平均
輝度レベルが該コントラスト調整によって変化した分を
減ずることによって、輝度レベルが飽和することをある
程度回避し、中間付近の輝度レベルを有する画像につい
ては、その明暗の階調度を変化させて表現力を豊かにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取得した画像デー
タに対して、画像調整を行う画像調整装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、EDTV(Extended Definition
Televisionの略であり、通称クリアビシビョンと呼ばれ
ている) やHDTV(High Definition Televisionの略
であり、通称ハイビジョンと呼ばれている)のような高
画質化映像表示装置を使用して、表示画像の高品位、高
画質化を図ろうとする試みが盛んに行われている。例え
ば、絵画や写真等の芸術作品を、イメージスキャナやビ
デオカメラを通じて画素情報として取り込み、それを2
値データ化(デジタル化)して画像データとなし、それ
を最終的に電子ファイル化するといった画像処理が行わ
れた後、利用者の要求に応じ、電子ファイル化された所
定の画像データを取り出して、前記高画質化映像表示装
置に画面表示させるといった表示システムが、展示用シ
ステム等で具体化されている。
【0003】ここで、特に、HDTVについては、現行
のNTSC方式の映像よりも鮮明できめ細かい映像を大
画面に表示して、あたかも自分がその場にいるかのよう
な臨場感や迫力を得ようとして開発されたものである
が、そのために、走査線は現行の525本から1125
本に変更され、画面の横対縦の比であるアスペクト比は
現行の4:3から16:9に変更されており、その他の
面においても、現行NTSC方式とは全く異なる映像表
示方式が採られている。
【0004】一方、前記表示システムで画像データを画
面表示するにあたっては、より自然で迫力のある画像が
表示されるように、画像の明暗化や鮮明化等を図るため
の画像調整が行われる。ただその場合に使用される表示
装置については、HDTVといえどもアナログ電子機器
であるCRTディスプレイには違いなく、画像調整につ
いては、表示装置が備える画像調整装置を操作すること
で行われるようになっている。
【0005】画像調整の代表的なものには、明暗、コン
トラスト、ガンマ等の各調整があるが、明暗調整におい
ては画像全体の明るさレベルが調整され、コントラスト
調整においては明暗のめりはりをつけるために線形的に
明るさを強めたり弱めたりする調整がなされ、ガンマの
調整(ガンマ補正という)においては使用する表示装置
の発光特性に応じて画面の明るさを指数関数的に制御
し、テレビ画面で見たときの特性と一致させるよう調整
がなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな表示システムでは、HDTV等の高画質化映像表示
装置を、そこに一定品質レベルを有する放送信号を入力
して画面表示させるという通常のTV受像機として使用
しているわけではない。イメージスキャナやビデオカメ
ラといった画像取込み機器が取り込んだ画像を画像デー
タとして電子ファイリングした後、その中から選択した
所定の画像ファイルを取り出してアナログ変換し、得ら
れたアナログ映像信号を該表示装置に入力して画面表示
させるようにしている。
【0007】このため、表示対象物が置かれている照明
環境や、イメージスキャナやビデオカメラ等の画像取込
み機器の画像取込み性能の如何によっては、同一対象物
であったとしても、安定した品質の画像が常に表示され
るとは限らない。入力されるアナログ映像信号の品質が
あまり良くないような場合には、いくら表示装置の側で
画像調整を行ったとしても、けっして満足のいく状態で
以て画像表示が行えるとは言えない。これでは、高画質
化映像表示装置を使用した場合であっても、その特徴を
十分に生かすことができない。
【0008】このような高画質化映像表示装置を使用し
た表示システムでは、高画質化映像表示装置に入力させ
るべきアナログ映像信号に対して事前に画像調整を行
い、一定レベルの品質を持たせておくことが、後で表示
される画像の品質の安定化を図る上で大変有効な手段と
なり得る。そこで、考えられるのは、従来のアナログ電
子機器で実施されている画像調整方法の考え方を、そっ
くりそのままデジタル信号処理に適用して画像調整を行
うという方法である。なお、ガンマ補正については、入
力させるべきアナログ映像信号に持たせるべき必要属性
を付与することになるので、この補正処理については、
表示装置に信号入力させる前に行われるべきものと考え
られる。
【0009】しかしながら、従来のアナログ電子機器で
実施されている画像調整方法の考え方をそのままデジタ
ル信号処理に適用して画像調整を行おうとした場合に
は、コントラスト調整の面で、次のような問題が発生し
てくる。即ち、従来のアナログ方式のコントラスト調整
では、画素信号の有する信号量をその調整値に比例して
増幅させるという方法が採られているため、それになら
ってデジタル信号処理を行おうとすると、その処理結果
が量子化の範囲をはずれてしまうという不具合が発生す
る。例えば、ある画素信号を8ビットで量子化したとき
の輝度レベルが128であったとしたときに、従来のコ
ントラスト調整方法にならって2倍に増幅するものとす
れば、調整値は128×2を実行して256になってし
まう。この場合、8ビット量子化では輝度レベルが0〜
255の256階調となっているので、結果的には輝度
値が0になってしまうというとんでもない誤りが発生す
る。
【0010】かかる問題に対して、調整後の輝度レベル
が255を越えてしまうような場合には、全て輝度レベ
ルは255とする処理を行えば良いとする考え方が当然
に出てくる。ところが、そのような考え方では、元の画
像が比較的全般に渡って明るい画像であるような場合に
は、コントラストの調整値を上げることで、画素信号の
有する輝度レベルが殆ど255になってしまうことにな
り、高輝度レベル領域での画像のめりはりを全く無くし
てしまう。
【0011】また、上記のコントラスト調整以外の画像
調整についても、同様に、従来のアナログ方式にならっ
たデジタル信号処理方法が考えられるが、表示装置に入
力させるべきアナログ映像信号に一定の品質を持たせて
おくようにするには、コントラスト調整での上記問題点
が解決されることが前提となり、更に、そのコントラス
ト調整も含めた形で、総合的な画像調整がなされる必要
がある。しかしながら、高画質化映像表示装置等を使用
した従来の表示システムでは、そのような画像調整技術
が未だ確立されてはおらず、目下のところは、画像調整
されていない状態の映像信号を表示装置に入力させて、
該表示装置の側で画像調整を行うことしか方法がない。
そのため、せっかくの高画質化映像表示装置を使用して
も、その高画質化映像表示機能を充分に生かしきれてい
ないのが現状である。
【0012】本発明は、かかる現状に鑑みてなされたも
のであり、画面表示させようとする画像の調整をデジタ
ル処理にて総合的になし得、しかも、コントラスト調整
を効果的になし得る画像調整装置を提供することを目的
としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数画素からなる1フレームについての量
子化された画像データを取得して、明度調整、コントラ
スト調整、ガンマ補正の個々の画像調整を施した後、所
定の映像信号規格に応じた輝度信号及び色差信号又は複
合映像信号を作成して送出する画像調整装置であって、
特に、コントラスト調整を行う際に、取得した画像デー
タに対して所定の第1のコントラスト調整値を乗算する
ことにより輝度レベルの階調度を変化させた後に、その
乗算結果に対して所定の第2のコントラスト調整値を加
減算することで、該輝度レベルの階調度変化が量子化範
囲内において大略発現されるよう構成している。
【0014】これにより、取得した1フレームの画像デ
ータを映像表示する際には、量子化範囲内での階調表現
が豊かになって、特に、やや暗かった部分や、やや明る
かった部分についての画像を、利用者に対してより見え
易い状態でもって表示することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、複数画
素からなる1フレームについての量子化された画像デー
タを取得して、明度調整、コントラスト調整、ガンマ補
正の個々の画像調整を施した後、所定の映像信号規格に
応じたコンポーネント信号又は複合映像信号を作成して
送出する画像調整装置であって、前記コントラスト調整
を行う際に、取得した画像データに対して所定のコント
ラスト調整値を乗算することにより輝度レベルの階調度
を変化させた後、その乗算結果に対して所定の明度調整
値を加減算することで、該輝度レベルの階調度変化が量
子化範囲内において大略発現されるよう構成したもので
あり、輝度レベルが量子化範囲を越えた場合に飽和して
しまうといった現象がある程度回避される他に、量子化
範囲内における画像の明暗についてのより豊かな階調表
現が実現されるという作用を有する。
【0016】請求項2に記載の発明は、1フレームを構
成する複数画素についての量子化された画像データを記
憶する第1の画像メモリと、前記第1の画像メモリに記
憶された画像データを画素毎に読み出して、所定の明度
調整値を加減算することで明度変換を行い、変換後の画
像データを該第1の画像メモリに書き込む明度変換手段
と、前記第1の画像メモリに記憶された画像データを画
素毎に読み出して、輝度レベルの平均値を算出する輝度
レベル平均値算出手段と、前記輝度レベル平均値算出手
段によって算出された輝度レベル平均値に対し所定のコ
ントラスト調整値を乗算して得られた輝度レベル平均調
整値から前記輝度レベル平均値を減算することで、輝度
レベル平均変化量を算出する輝度レベル平均変化量算出
手段と、前記第1の画像メモリに記憶された画像データ
を画素毎に読み出して、所定の前記コントラスト調整値
を乗算した後、前記輝度レベル平均変化量算出手段によ
って算出された輝度レベル平均変化量を減算することで
コントラスト調整を行い、調整後の画像データを該第1
の画像メモリに書き込むコントラスト調整手段と、前記
第1の画像メモリに格納された画像データを画素毎に読
み出して、ガンマ補正を行い、補正後の画像データを該
第1の画像メモリに書き込むガンマ補正手段と、前記明
度変換手段、前記輝度レベル平均値算出手段、前記輝度
レベル平均変化量算出手段、前記コントラスト調整手
段、並びに前記ガンマ補正手段の各動作を制御する制御
手段と、を備えるよう画像調整装置を構成したものであ
り、1フレーム毎に、明度変換、コントラスト調整、ガ
ンマ補正が個々になされるという作用を有する。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記明度変換手
段は、前記所定の明度調整値を加減算した結果が、前記
量子化の数値範囲内にある場合にはそのままの値を、前
記量子化の最大値よりも大きい場合には該最大値を、前
記量子化の最小値よりも小さい場合には該最小値を前記
第1の画像メモリに書き込むことを特徴とするよう請求
項2記載の画像調整装置を構成したものであり、量子化
の最大値よりも大きくなる明度変換や、量子化の最小値
よりも小さくなる明度変換については、演算結果が排除
されるという作用を有する。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記輝度レベル
平均値算出手段は、前記第1の画像メモリに記憶された
各画素についての赤、緑、青の各色成分信号の画像デー
タに対して、予め設定した各色成分信号間の相対的な比
率である第1、第2、第3の定数を夫々乗算し、得られ
た各積を加算して求めた輝度値を全画素について平均す
ることを特徴とするよう請求項2又は請求項3記載の画
像調整装置を構成したものであり、1フレームの画像に
ついての平均的な輝度レベルが求められるという作用を
有する。
【0019】請求項5に記載の発明は、前記コントラス
ト調整手段は、前記コントラスト調整の結果が、前記量
子化の数値範囲内にある場合にはそのままの値を、前記
量子化の最大値よりも大きい場合には該最大値を、前記
量子化の最小値よりも小さい場合には該最小値を前記第
1の画像メモリに書き込むことを特徴とするよう請求項
2又は請求項4記載の画像調整装置を構成したものであ
り、量子化の最大値よりも大きくなるコントラスト調整
や量子化の最小値よりも小さくなるコントラスト調整に
ついては調整結果が排除されるという作用を有する。
【0020】請求項6に記載の発明は、前記ガンマ補正
手段は、前記第1の画像メモリに記憶された各画素毎の
画像データを前記量子化の最大値でわり算した結果に、
所定のガンマ調整値でべき乗した後、該量子化の最大値
を乗算した結果を前記第1の画像メモリに書き込むこと
を特徴とするよう請求項2又は請求項5記載の画像調整
装置を構成したものであり、線形的なガンマ補正が簡単
な演算処理によって行われるという作用を有する。
【0021】請求項7に記載の発明は、前記制御手段
は、更に、前記明度変換手段に対して前記明度調整値を
与えて信号処理を指示し、前記コントラスト調整手段及
び輝度レベル平均変化量算出手段に対して前記コントラ
スト調整値を与えて信号処理を指示し、前記ガンマ補正
手段に対して所定のガンマ調整値を与えて信号処理を指
示することを特徴とするよう請求項2又は請求項6記載
の画像調整装置を構成したものであり、明度変換、コン
トラスト調整、ガンマ補正の個々の画像調整が、全て、
制御手段の指示によって実行されるという作用を有す
る。
【0022】請求項8に記載の発明は、請求項2又は請
求項7記載の画像調整装置に、更に、取得した1フレー
ムを構成する複数画素の画像データを、フレーム単位で
画像ファイルとして蓄積する画像ファイル蓄積手段と、
前記画像ファイル蓄積手段によって蓄積された画像ファ
イルの中から、所定の画像ファイルを選択して取り出す
画像ファイル選択取出手段と、を備えるように構成した
ものであり、画像調整を行うべき複数の1フレームにつ
いての画像が画像ファイルとして管理されるという作用
を有する。
【0023】請求項9に記載の発明は、請求項8記載の
画像調整装置に、更に、前記第1の画像メモリに記憶さ
れた画像データを画素毎に読み出して、映像信号とする
ために必要となる輝度レベル調整を行う輝度レベル調整
手段と、前記輝度レベル調整手段によって調整された画
像データを記憶する第2の画像メモリと、前記第2の画
像メモリに記憶された画像データを読み出して、所定の
映像信号規格に従い輝度信号及び色差信号を作成し、作
成したそれらの信号を、所定の伝送規格で以て送出する
画像データ送出手段と、を備えるよう構成したものであ
り、画像調整後の画像データから所定の映像信号規格に
従った輝度信号及び色差信号が作成され、それらの信号
が所定の伝送規格で以て送出されるという作用を有す
る。
【0024】請求項10に記載の発明は、前記輝度レベ
ル調整手段は、前記第1の画像メモリに記憶された各画
素についての赤、緑、青の各色成分信号の画像データを
読み出して、各色成分信号レベルを所定の割合で下げる
ために予め設定した第4の定数を乗算した後、ペデスタ
ルレベルを確保するために予め設定した第5の定数を加
算し、該加算結果を前記第2の画像メモリに転送し、該
転送動作については、前記制御手段によって転送開始が
指示されることを特徴とするよう請求項9記載の画像調
整装置を構成したものであり、表示装置が採用する映像
信号規格に従って画像データの有する輝度レベルについ
ての調整がなされるという作用を有する。
【0025】請求項11に記載の発明は、前記画像デー
タ送出手段は、ハイビジョン規格の映像表示を行う場合
に、前記第2の画像メモリに記憶された画像データを走
査ライン別に順に読み出して、各画素の各輝度レベルを
一走査ライン毎に演算することにより輝度信号となし、
各画素を構成する赤色成分信号と輝度信号のレベル差で
ある第1の色差、並びに、各画素を構成する青色成分信
号と輝度信号のレベル差である第2の色差については、
夫々、一走査ライン置きに順に演算することにより第1
及び第2の色差信号となし、一走査ラインについて作成
した各画素の輝度信号及び第1或いは第2の色差信号
と、その一つ前の走査ラインについて作成した垂直方向
対応位置にある各画素の第2或いは第1の色差信号とで
以て映像信号が作成されるよう、一走査ライン毎に、各
画素の輝度信号を送出した後に第1或いは第2の色差信
号を送出することを特徴とするよう請求項9又は請求項
10記載の画像調整装置を構成したものであり、ハイビ
ジョン規格の映像表示を行う場合には、その信号規格に
従って各画素についての輝度信号と2つの色差信号が作
成され、作成されたそれらの各信号が伝送規格に従って
送出されるという作用を有する。
【0026】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。 (実施の形態)図1は、本発明にかかる画像調整装置の
構成図である。1は、イメージスキャナやビデオカメラ
等で取り込んだ画像に対し、垂直画素数1035(即
ち、ハイビジョン規格におけるフレーム当たりの有効走
査線数に一致する数値である)×水平画素数1920
(即ち、ハイビジョン規格における1ライン当たりの有
効画素数に一致する数値である)からなる1フレームに
おける全画素について、赤成分信号(R)、緑成分信号
(G)、青成分信号(B)の3つの色成分信号に分離し
た後、夫々の色成分信号を8ビットに量子化して、1画
素を24ビットで以て表現した画像ファイルとなし、そ
れを複数蓄積することが可能な600Mbyteの容量
を有する画像蓄積装置であり、例えば、ハードディスク
が使用される。
【0027】2は、前記画像蓄積装置1に蓄積された複
数の画像ファイルの中から利用者が図示しない入力装置
を通じて指定した所定のファイルを選択して読み出す画
像ファイル選択装置であり、3は、該画像ファイル選択
装置2によって読み出されたファイルの内容(画像デー
タのこと)を記憶する第1の画像メモリであって、その
容量としては、1つのファイルが必要とするデータ量、
即ち、1035×1920×3=約6Mbyteを有し
ている。
【0028】4は、前記第1の画像メモリ3に記憶され
た画像データを画素単位で読み出して夫々に第1の変数
Lを加えた後、再び該第1の画像メモリ3に記憶する動
作を行う明度変換装置である。具体的には、読み出され
た1画素の画像データが「(R、G、B)」である場
合、再記憶されるデータは「(R+L、G+L、B+
L)」となり、全ての画素についての明度変換された新
たな画像データが再記憶される。
【0029】ここで、前記第1の変数Lとしては、例え
ば、−100〜+100の範囲にある所定値が、コント
ローラ10によって設定される。この場合、上記加算結
果としては、輝度レベルが255を越える場合が当然に
発生するが、そのような状態は、8ビット量子化表現に
おける最大値255(白色レベルに相当する)を越えて
いるため、白色レベルにあるとみなせる。そこで、その
ような場合の加算結果については強制的に255とす
る。逆に、上記加算結果が0を下回る負の値になる場合
も当然に発生する。そのような状態は、8ビット量子化
表現での最小値0(黒色レベルに相当する)を下回って
いるので、黒色レベルにあるとみなせる。そこで、その
ような場合の加算結果については強制的に0とする。ま
た、加算結果が0〜255の範囲内にあるその他の場合
については、8ビット量子化による階調表現が可能な範
囲であるため、その加算結果については、そのまま第1
の画像メモリ3に書き込む。
【0030】5は、前記第1の画像メモリ3に記憶され
た全ての画素について、各画像データ(R、G、B)を
読み出して、赤成分信号の画像データRに対しては第1
の定数aを、緑成分信号の画像データGに対しては第2
の定数bを、青成分信号の画像データBに対しては第3
の定数cを夫々乗算した後、それらの各積を加算して得
られた値Y(=aR+bG+cB)を全画素にわたって
平均した輝度レベルについての平均値YAVに、第2の変
数K(調整すべきコントラストの程度を決める数値であ
る)を乗算した値K・YAVから前記平均値YAVを減算し
て得られた結果である値D(即ち、D=K・YAV−YAV
であって、このDの値は、平均輝度レベルが通常のコン
トラスト調整によってどれだけ変化するかを示すベクト
ル量となっている)を、コントラスト調整装置6へ出力
する動作を行う差分値算出装置である。
【0031】ここで、前記3つの定数a、b、cとして
は、例えば、0.3、0.6、0.1が、コントローラ
10によって設定される。これは、実績のあるNTSC
方式における関係式(即ち、アナログ信号についての関
係式である)Y=0.30R+0.60G+0.10B
(但し、Yは輝度信号レベルである)における各係数値
をそのまま利用したものであるが、使用する画像表示装
置がハイビジョン受像機に決まっている場合には、ハイ
ビジョンでの輝度値を求める関係式から、例えば、0.
2、0.7、0.1として設定してもかまわない。ま
た、前記第2の変数Kについては、コントラスト調整範
囲として、例えば、0.01〜2.00の範囲にある所
定値が、コントローラ10によって設定される。なお、
各数値の設定は、利用者によって、10進数で以て行わ
れるが、勿論、実際の演算では、全て2値化データに変
換されて処理が行われるようになっている。
【0032】6は、第1の画像メモリ3に記憶された各
画像データ(R、G、B)を読み出して、夫々の画像デ
ータに対し前記第2の変数Kを乗算した後、その乗算結
果から前記差分値算出装置5の出力結果であるDの値を
個々に減算して、その減算結果(即ち、K・R−D、K
・G−D、K・B−Dとなる)をコントラスト調整され
た新たな画像データとして再び第1の画像メモリ3に書
き込むコントラスト調整装置である。
【0033】この演算処理では、先ず、各画像データ
(R、G、B)に対して前記第2の変数Kを乗算するこ
とで、全画素についての通常のコントラスト調整を行
う。ところが、このままであると、高輝度レベル領域に
属する画素の信号レベルについては、当然に、量子化の
最大値である255を越えてしまうことになる。そし
て、先述した明度調整の場合と同様、それらの信号レベ
ルについては強制的に255にされてしまい、輝度が飽
和してしまう。
【0034】そこで、かかる輝度の飽和をある程度回避
して、高輝度レベル領域に属する画素についても、その
コントラスト調整効果を画面上で表現できるようにする
ために、前記第2の変数Kを乗算した後、ひき続いて、
その乗算結果から前記差分値算出装置5で求めたD値を
減算する演算を行う。この演算によって、一旦、K値に
よるコントラスト調整が行われた画像に対して、更に、
D値による明度調整が行われることになる。具体的に
は、一旦、量子化範囲からはみ出した乗算結果の内で、
「255+D」以内の値を呈するものが全て量子化範囲
内に戻されることとなり、結果的には、やや明るかった
部分の画像は、その輝度を飽和されることなく、コント
ラスト調整の効果を画面上に表現できることになる。ま
た、このコントラスト調整効果は、やや暗かった部分の
画像についても発揮されるため、利用者にとっては、良
好なコントラスト調整効果を画面上に確認することが可
能となる。
【0035】なお、「255+D」を越える乗算結果に
ついては、当然に量子化範囲内には戻されないことにな
るが、これに該当する画素については、極めて明るい状
態にあるものと判断できるので、強制的に255として
も問題にはならない。また、乗算結果がD以内のものに
ついては、D値を減算することで輝度レベルが0以下と
なって量子化範囲をはずれてしまうことになるが、これ
に該当する画素については、極めて暗い状態にあるもの
と判断できるので、強制的に0としても問題にはならな
い。
【0036】7は、第1の画像メモリ3に記憶された各
画素毎の画像データ(R、G、B)を読み出して、各画
像データを、予め設定した第4の定数Mで個々に割り算
し、その割算結果に対して第3の変数gでべき乗し、更
にその結果に対して前記第4の定数Mを乗算した結果
を、再度、第1の画像メモリ3に記憶するガンマ補正装
置である。ここで、前記第4の定数Mとしては255
が、第3の変数gとしては、使用するディスプレイ装置
の特性に応じて、例えば、0.1〜1.99の範囲にあ
る所定の数値がコントローラ10によって設定される。
【0037】8は、第1の画像メモリ3と同じ記憶容量
を有する第2の画像メモリであり、9は、第1の画像メ
モリ3に記憶された各画素毎の画像データを順次読み出
して、読み出された各画像データを圧縮するために予め
設定した第5の定数SX(例えば0.87)を乗算した
後、更に、その結果に対して予め設定した第6の定数S
S(例えば16)を加算し、その結果を第2の画像メモ
リ8にデータ転送する画像転送装置である。
【0038】前記第5の定数SXを乗算する処理は、使
用する表示装置が採用する映像信号規格に合わせるため
に行われる前処理となっており、具体的には、映像信号
とするためには同期信号が付加されるので、そのことを
考慮して、電圧変換されたときのピークレベル(Vp-p
)を下げるために行われる。また、第6の定数SSを
乗算する処理は、基準の黒レベルとするペデスタルレベ
ルを確保するために行われる。
【0039】10は、前記第1〜第3の変数L、K、g
の値を変えて、明度変換装置4、差分値算出装置5、コ
ントラスト調整装置6、そしてガンマ補正装置7に対し
て夫々の処理を指示すると共に、画像転送装置9に対し
て画像転送の処理を指示するコントローラである。な
お、設定すべき各変数の値については、予め、利用者
が、図示しない入力装置を通じてコントローラ10に入
力する。その場合、具体的には、利用者は、最初に、選
択した画像を調整なしの状態でハイビジョンTV受像機
等の表紙装置に表示させ、その画像状況をみて、適当な
数値(但し、おおよその指針となる数値は事前に提供さ
れているものとする)を入力して再度表示させるものと
する。
【0040】11は、前記第2の画像メモリ8よりイン
ターレース(所謂、表示装置における表示の際の飛び越
し走査のことである)の線順序で以て画像データを読み
出してD/A変換し、1画素単位で輝度信号YLを、ま
た、2画素単位で1組の色差信号PB及びPRをハイビ
ジョン規格で作り出して、これらを輝度信号及び色差信
号として、図示しないハイビジョンTV受像機へ送出す
る映像送出装置である。
【0041】なお、上記ハイビジョン規格における輝度
信号YL、色差信号PB、PRについては、次の〔数
1〕式に従って計算される。 〔数1〕 YL=0.701G+0.087B+0.212R ・・・(1) PB=(B−YL)/1.826 ・・・・・・・・・・・(2) PR=(R−YL)/1.576 ・・・・・・・・・・・(3) 図2は、図1に示す画像調整装置で行われる処理動作の
流れを示すフローチャートである。ここでは、イメージ
スキャナやビデオカメラを用いて画像情報が取り込ま
れ、それが電子ファイル化されて、画像蓄積装置1に既
に保存されているものとして、それ以降の動作について
説明する。
【0042】第1過程では、画像ファイル選択装置2に
て、画像蓄積装置1に蓄積された複数の画像ファイルの
中から利用者が指示した画像ファイルを選択して取り出
し、第1の画像メモリ3へデータ転送する(S1)。第
2過程では、コントローラ10にて、本画像調整で使用
するパラメータ(即ち、明度調整:L、コントラスト調
整:K、ガンマ補正:gのことである)が変更されてい
るか否かを確認して(S2)、変更されていない場合に
はステップS3の処理に移行し、変更されている場合に
はステップS6の処理に移行する。
【0043】ステップS3では、画像転送装置9が、第
1の画像メモリ3に格納された画像データを第2の画像
メモリ8へデータ転送する(S3)。この際、画像転送
装置9では、第1の画像メモリ3から読み出した画像デ
ータに対して、予め設定してある第5の定数SX(先述
した例では0.87が設定される)を乗算した後、予め
設定した第6の定数SS(先述した例では16が設定さ
れる)を加算して、その加算結果をデータ転送する。こ
こでの処理によって、画像データの圧縮比とペデスタル
レベルが確保される。なお、これら第5の定数SX及び
第6の定数SSの具体的な数値設定については、使用す
る表示装置で採用される映像信号の規格値に応じて最初
に決定される。
【0044】続いて、映像送出装置11が、第2の画像
メモリ8に記憶された各画素毎の画像データをインター
レースの線順で読み出してD/A変換を行い、得られた
赤成分信号、緑成分信号、青成分信号の各色成分信号か
ら、前記〔数1〕に従い、1画素単位で輝度信号YL
を、2画素単位で色差信号PB、PRを作り、これらを
ハイビジョンTV受像機の映像信号入力端子へ入力させ
ることにより、映像表示が行われる(S4)。
【0045】例えば、第2の画像メモリ8から読み出さ
れてD/A変換されたnライン目に属するある画素の赤
成分信号、緑成分信号、青成分信号をR(n)、G(n)、B
(n)とし、n+1ライン目に属する対応する位置にある
画素の各色成分信号をR(n+1)、G(n+1)、B(n+1)とし
たとき、輝度信号YLについては、次の〔数2〕におけ
る式(4)及び式(5)で示すように同一ライン上で各
画素単位で作られ、色差信号PB及びPRについては、
式(6)及び式(7)で示すように1ライン置きに、交
互に作られるようになっている。
【0046】即ち、表示装置に画面表示される画素は、
自身の有する輝度信号YL及び色差信号PR或いはPB
と、1ライン前の垂直方向の対応位置にある画素が有す
る色差信号PB或いはPRとから複合映像信号に合成さ
れて表示されるようになっている。このようにして、ハ
イビジョンTV受像機(現行のNTSC方式のTV受像
機も同じ)へ輝度信号及び色差信号を伝送する場合に
は、輝度信号YLについては1ライン毎に伝送し、色差
信号PB及びPRについては、夫々を1ライン置きに伝
送することによって、信号伝送に必要な伝送帯域の制限
を回避している。 〔数2〕 YL(n)=0.701G(n)+0.087B(n)+0.212R(n) ・・・・・・・(4) YL(n+1)=0.701G(n+1)+0.087B(n+1)+0.212R(n+1) ・・・(5) PB=(B(n)−YL(n))/1.826 ・・・・・・・・・(6) PR=(R(n+1)−YL(n+1))/1.576 ・・・・・・・(7) 第3過程では、利用者が、表示された画像の状態をみて
画像調整の必要を感じ、図示しない入力装置を通じてそ
の旨が指示された場合(S5においてNoの場合)に
は、コントローラ10がこれを判断して、ステップS2
の処理に移行し、次なる画像調整の処理を実行すること
になる。また、かかる指示がない場合、即ち、表示され
た画像の状態で良いと感じた場合(S5においてYes
の場合)には、コントローラ10がこれを判断して、処
理を終える。
【0047】第4過程では、先ず、ステップS6にて、
コントローラ10により画像の明度を変換するか否かに
ついての確認がなされる。そして、明度変換する場合に
は、利用者によって、図示しない入力装置を通じて入力
された第1の変数L(先述した例では−100〜+10
0の範囲において設定される所定の数値である)を、コ
ントローラ10が明度変換装置4に対して入力する(S
7)。
【0048】続いて、明度変換装置4では、第1の画像
メモリ3に記憶された画像データを読み出して(S
8)、R、G、Bの各画像データの夫々に対し、入力さ
れたLの値を加算する(S9)。この際、先述したよう
に、加算結果が8ビット量子化の最大値である255を
越える場合には255とし、最小値である0を下回る場
合には0とする。そして、この明度変換装置4では、更
に、加算結果を第1の画像メモリ3に書き込み(S1
0)、前記第2過程におけるステップS3の処理へ移行
する。
【0049】第5過程では、先ず、ステップS11に
て、コントローラ10により画像のコントラストを調整
するか否かについての確認がなされる。そして、コント
ラストを調整する場合には、利用者によって、図示しな
い入力装置を通じて入力された第2の変数K(先述した
例では、0.01〜2.00の範囲において設定される
数値である)を、コントローラ10がコントラスト調整
装置6に対して入力する(S12)。続いて、差分値算
出装置5では、先述したコントラスト調整における補正
値Dの算出を行う(S13)。この補正値Dの算出につ
いては、次の図3に示す処理の流れに従って行われる。
図3は、図2に示すステップS13の処理内容を示すフ
ローチャートである。差分値算出装置5では、第1の画
像メモリ3から各画素毎の画像データ(R、G、B)を
読み出して(S31)、輝度値Yを次式〔数3〕を用い
て算出する(S32)。但し、a、b、cは定数であ
り、本実施の態様としては、先述したように、例えば、
NTSC方式での規格値であるa=0.3、b=0.
6、c=0.1が使用される。 〔数3〕 Y=aR+bG+cB ・・・・・・(8) 続いて、全画素にわたって輝度値Yの平均値YAVを算出
した後(S33)、計算式D=K・YAV−YAVにより、
補正値Dを算出する(S34)。
【0050】ここで再び図2に戻って、ステップS13
で補正値Dを算出した後は、コントラスト調整装置6で
第1の画像メモリ3に記憶された画像データ(R、G、
B)を順に読み出して(S14)、更に、読み出した画
像データR、G、Bの各々をK倍した後、夫々の乗算結
果から前記補正値Dを減算する(S15)。この演算に
よって、画像データR、G、Bは、夫々、K・R−D、
K・G−D、K・B−Dとなる。この際、先述したよう
に、演算結果が8ビット量子化の最大値255を越える
場合には255とし、最小値0を下回った場合には0と
する。その後、コントラスト調整装置6では、演算結果
である画像データを第1の画像メモリ3に書き込んで
(S16)、前記第2過程におけるステップS3の処理
へ移行する。
【0051】第6過程では、使用する表示装置を変更し
たような場合には必ず実行されるガンマ補正を行う過程
であるが、明度変換やコントラスト調整が必要であった
場合には、それらの個々の処理を終えた後に実行される
ようになっている。第2過程におけるステップS2にお
いて、コントローラ10が、ガンマ補正に関するパラメ
ータである第3の変数gが変更されていることを確認し
た場合には、利用者によって、図示しない入力装置を通
じて入力された第3の変数g(先述した例では、0.1
〜1.99の範囲において設定される所定の数値であ
る)を、コントローラ10がガンマ補正装置7に対して
入力する(S17)。
【0052】続いて、ガンマ補正装置7では、第1の画
像メモリ3に記憶された画像データを読み出して(S1
8)、R、G、Bの各画像データの夫々を、M(この場
合、先述したように255である)でわり算する(S1
9)。更に、そのわり算結果を、入力された前記第3の
変数gでべき乗した後(S20)、この演算結果をMで
かけ算する(S21)。ひき続き、このガンマ補正装置
7では、その乗算結果を第1の画像メモリ3に書き込ん
で(S22)、前記第2過程におけるステップS3の処
理へ移行する。
【0053】このようにして、イメージスキャナやビデ
オカメラを通じて取り込んだ画像に対し、デジタル処理
によって、明度調整、コントラスト調整、そしてガンマ
補正の各画像調整がなされ、一定の品質レベルを持つに
至った画像データが、更に、映像送出装置11によって
D/A変換されて輝度信号及び色差信号となり、それが
表示装置へ入力されることで、画面表示される画像の品
質の一段の向上が図られる。
【0054】なお、以上に説明した本発明の実施態様に
おいては、表示装置としてハイビジョン方式のものを対
象とし、使用する各変数や定数の値についても、全てそ
の方式に準じたものとして数値設定したが、ハイビジョ
ン方式以外の現行NTSC方式やPAL(Phase Altern
ation by Line )方式、或いはSECAM(Sequentiel
a Memoire)方式等を採用した夫々の表示装置を使用す
る場合でも、夫々の方式に応じた所定の値を設定するこ
とにより、本発明にかかる画像調整装置を適用すること
が可能となる。
【0055】また、使用する表示装置については、上記
のようなテレビ受像機に限定されるものではなく、パソ
コンのディスプレイや、投影式映像表示装置等の使用も
可能であり、本画像調整装置で画像調整された輝度信号
及び色差信号をそれらに入力することで、同様に、画面
表示させるべき画像の品質の向上を図ることが可能とな
る。
【0056】また、表示装置に対しては輝度信号及び色
差信号を入力するものとして説明したが、表示装置の機
能によっては、該輝度信号及び色差信号を元に複合映像
信号を作成してから入力するように構成してもかまわな
い。また、本画像調整装置では、ファイリングした静止
画像を画面表示するものとして説明したが、例えば、ビ
デオ・フォア・ウィンドウズのような動画取込みソフト
を使用してAVI方式による動画ファイルを作成し、画
像データの書込みと読み出し、そしてデータ転送等を制
御すれば、任意に取り出した1つの静止画ファイルに対
して本画像調整装置による同様な画像調整を施した後
に、同一条件で以て動画ファイルの内容を書き換えてゆ
くことによって、画像調整された動画を画面表示するこ
ともできるようになる。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、イメージ
スキャナやビデオカメラ等を通じて取得した画像に対
し、デジタル信号処理によって、明度調整やコントラス
ト調整、そしてガンマ補正の各画像調整を、総合的に行
うことができるようになる。このため、ハイビジョン等
の高画質化表示装置を使用して画像表示を行おうとする
場合には、入力される映像信号の品質が向上されるの
で、該高画質化表示装置の有する高画質化表示機能を如
何なく画面上に発揮させることが可能となる。
【0058】その場合、特に、コントラスト調整につい
ては、従来より、問題とされていた高輝度レベル領域に
おける画像の輝度が飽和してしまうという現象がある程
度回避されると共に、中間輝度レベル領域における画像
の明暗の階調表現を豊かにすることが可能となる。この
結果、具体的には、調整前の状態においてやや暗かった
部分や、やや明るかった部分についての画像が、利用者
にとって、より見易い状態でもって表示されるようにな
る。このため、高画質化表示装置を使用する場合には、
その高画質化表示機能を生かして、より良好なコントラ
スト調整効果を画面上で得ることが可能となり、その実
用的な効果は極めて大きいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像調整装置の構成図である。
【図2】図1に示す画像調整装置で行われる処理動作の
流れを示すフローチャートである。
【図3】図2に示すステップS13の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 画像蓄積装置 2 画像ファイル選択装置 3 第1の画像メモリ 4 明度変換装置 5 差分値算出装置 6 コントラスト調整装置 7 ガンマ補正装置 8 第2の画像メモリ 9 画像転送装置 10 コントローラ 11 映像送出装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数画素からなる1フレームについての
    量子化された画像データを取得して、明度調整、コント
    ラスト調整、ガンマ補正の個々の画像調整を施した後、
    所定の映像信号規格に応じた輝度信号及び色差信号又は
    複合映像信号を作成して送出する画像調整装置であっ
    て、 前記コントラスト調整を行う際に、取得した画像データ
    に対して所定の第1のコントラスト調整値を乗算するこ
    とにより輝度レベルの階調度を変化させた後、その乗算
    結果に対して所定の第2のコントラスト調整値を加減算
    することで、該輝度レベルの階調度変化が量子化範囲内
    において大略発現されるよう構成したことを特徴とする
    画像調整装置。
  2. 【請求項2】 1フレームを構成する複数画素について
    の量子化された画像データを記憶する第1の画像メモリ
    と、 前記第1の画像メモリに記憶された画像データを画素毎
    に読み出して、所定の明度調整値を加減算することで明
    度変換を行い、変換後の画像データを該第1の画像メモ
    リに書き込む明度変換手段と、 前記第1の画像メモリに記憶された画像データを画素毎
    に読み出して、輝度レベルの平均値を算出する輝度レベ
    ル平均値算出手段と、 前記輝度レベル平均値算出手段によって算出された輝度
    レベル平均値に対し所定のコントラスト調整値を乗算し
    て得られた輝度レベル平均調整値から前記輝度レベル平
    均値を減算することで、輝度レベル平均変化量を算出す
    る輝度レベル平均変化量算出手段と、 前記第1の画像メモリに記憶された画像データを画素毎
    に読み出して、所定のコントラスト調整値を乗算した
    後、前記輝度レベル平均変化量算出手段によって算出さ
    れた輝度レベル平均変化量を減算することでコントラス
    ト調整を行い、調整後の画像データを該第1の画像メモ
    リに書き込むコントラスト調整手段と、 前記第1の画像メモリに格納された画像データを画素毎
    に読み出して、ガンマ補正を行い、補正後の画像データ
    を該第1の画像メモリに書き込むガンマ補正手段と、 前記明度変換手段、前記輝度レベル平均値算出手段、前
    記輝度レベル平均変化量算出手段、前記コントラスト調
    整手段、並びに前記ガンマ補正手段の各動作を制御する
    制御手段と、 を備えていることを特徴とする画像調整装置。
  3. 【請求項3】 前記明度変換手段は、 前記所定の明度調整値を加減算した結果が、前記量子化
    の数値範囲内にある場合にはそのままの値を、前記量子
    化の最大値よりも大きい場合には該最大値を、前記量子
    化の最小値よりも小さい場合には該最小値を前記第1の
    画像メモリに書き込むことを特徴とする請求項2記載の
    画像調整装置。
  4. 【請求項4】 前記輝度レベル平均値算出手段は、 前記第1の画像メモリに記憶された各画素についての
    赤、緑、青の各色成分信号の画像データに対して、予め
    設定した各色成分信号間の相対的な比率である第1、第
    2、第3の定数を夫々乗算し、得られた各積を加算して
    求めた輝度値を全画素について平均することを特徴とす
    る請求項2又は請求項3記載の画像調整装置。
  5. 【請求項5】 前記コントラスト調整手段は、 前記コントラスト調整の結果が、前記量子化の数値範囲
    内にある場合にはそのままの値を、前記量子化の最大値
    よりも大きい場合には該最大値を、前記量子化の最小値
    よりも小さい場合には該最小値を前記第1の画像メモリ
    に書き込むことを特徴とする請求項2又は請求項4記載
    の画像調整装置。
  6. 【請求項6】 前記ガンマ補正手段は、 前記第1の画像メモリに記憶された各画素毎の画像デー
    タを前記量子化の最大値でわり算した結果に、所定のガ
    ンマ調整値でべき乗した後、該量子化の最大値を乗算し
    た結果を前記第1の画像メモリに書き込むことを特徴と
    する請求項2又は請求項5記載の画像調整装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、更に、 前記明度変換手段に対して前記明度調整値を与えて信号
    処理を指示し、前記コントラスト調整手段及び輝度レベ
    ル平均変化量算出手段に対して前記コントラスト調整値
    を与えて信号処理を指示し、前記ガンマ補正手段に対し
    て所定のガンマ調整値を与えて信号処理を指示すること
    を特徴とする請求項2又は請求項6記載の画像調整装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項2又は請求項7記載の画像調整装
    置であって、更に、取得した1フレームを構成する複数
    画素の画像データを、フレーム単位で画像ファイルとし
    て蓄積する画像ファイル蓄積手段と、 前記画像ファイル蓄積手段によって蓄積された画像ファ
    イルの中から、所定の画像ファイルを選択して取り出す
    画像ファイル選択取出手段と、 を備えていることを特徴とする画像調整装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の画像調整装置であって、
    更に、 前記第1の画像メモリに記憶された画像データを画素毎
    に読み出して、映像信号とするために必要となる輝度レ
    ベルの調整を行う輝度レベル調整手段と、 前記輝度レベル調整手段によって調整された画像データ
    を記憶する第2の画像メモリと、 前記第2の画像メモリに記憶された画像データを読み出
    して、所定の映像信号規格に従い輝度信号及び色差信号
    を作成し、作成したそれらの信号を所定の伝送規格で以
    て送出する画像データ送出手段と、 を備えていることを特徴とする画像調整装置。
  10. 【請求項10】 前記輝度レベル調整手段は、 前記第1の画像メモリに記憶された各画素についての
    赤、緑、青の各色成分信号の画像データを読み出して、
    各色成分信号レベルを所定の割合で下げるために予め設
    定した第4の定数を乗算した後、ペデスタルレベルを確
    保するために予め設定した第5の定数を加算し、該加算
    結果を前記第2の画像メモリに転送し、 該転送動作については、前記制御手段によって転送開始
    が指示されることを特徴とする請求項9記載の画像調整
    装置。
  11. 【請求項11】 前記画像データ送出手段は、ハイビジ
    ョン規格の映像表示を行う場合に、前記第2の画像メモ
    リに記憶された画像データを走査ライン別に順に読み出
    して、 各画素の各輝度レベルを一走査ライン毎に演算すること
    により輝度信号となし、各画素を構成する赤成分信号と
    輝度信号のレベル差である第1の色差、並びに、各画素
    を構成する青成分信号と輝度信号のレベル差である第2
    の色差については、夫々、一走査ライン置きに順に演算
    することにより第1及び第2の色差信号となし、 一走査ラインについて作成した各画素の輝度信号及び第
    1或いは第2の色差信号と、その一つ前の走査ラインに
    ついて作成した垂直方向の対応位置にある各画素の第2
    或いは第1の色差信号とで以て映像信号が作成されるよ
    う、一走査ライン毎に、各画素の輝度信号を送出した後
    に第1或いは第2の色差信号を送出することを特徴とす
    る請求項9又は請求項10記載の画像調整装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6191823B1 (en) 1997-07-07 2001-02-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Analog/digital color video apparatus and method for adjusting attributes of a color video signal using digital signal processing
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CN117676107A (zh) * 2024-01-31 2024-03-08 武汉中观自动化科技有限公司 图像激光投影方法以及激光投影设备
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