JPH09116391A - 受信機 - Google Patents

受信機

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Publication number
JPH09116391A
JPH09116391A JP29206295A JP29206295A JPH09116391A JP H09116391 A JPH09116391 A JP H09116391A JP 29206295 A JP29206295 A JP 29206295A JP 29206295 A JP29206295 A JP 29206295A JP H09116391 A JPH09116391 A JP H09116391A
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JP
Japan
Prior art keywords
tuning
frequency
control unit
address
vco
Prior art date
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Pending
Application number
JP29206295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Yamamoto
雄治 山本
Toshito Ichikawa
俊人 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP29206295A priority Critical patent/JPH09116391A/ja
Priority to DE69618524T priority patent/DE69618524T2/de
Priority to EP99121003A priority patent/EP0987820A3/en
Priority to EP96116271A priority patent/EP0768756B1/en
Priority to US08/728,973 priority patent/US5731741A/en
Publication of JPH09116391A publication Critical patent/JPH09116391A/ja
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  • Channel Selection Circuits, Automatic Tuning Circuits (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、選局周波数を切換える場合に、選
局時間を短縮することのできる受信機を提供することを
目的とする。 【構成】 VCOを含む受信部と、制御部と、同調制御
部とで構成され、受信部は、同調制御部の制御により同
調周波数が可変可能であり、希望する放送局の周波数に
同調し、受信された信号より変調信号を復調後、復調出
力を出力する受信機において、制御部は、記憶すべき選
局周波数情報と該選局周波数情報を格納すべきアドレス
とを指定する情報とを含む記憶指示信号と、記憶指示信
号にて記憶している選局周波数情報のアドレスを指定す
る情報と指定のアドレスに格納されている選局周波数情
報の読出しを指定する情報とを含む読出し指示信号と
を、それぞれ同調制御部に対し出力可能であり、同調制
御部は、制御部からの記憶指示信号に応じ、入力される
選局周波数情報を指定されたアドレスに保持すると共
に、制御部からの読出し指示信号に応じ、指定されたア
ドレスに保持している選局周波数情報に基づくVCOの
発振周波数の制御を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の受信周波数に受
信部を同調させる同調制御部を有する受信機を選局時間
の短縮に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】FM、AM等の受信機は、大別して、受
信部、同調制御部、制御部より構成される。
【0005】図8は、従来の受信機の概略を示すブロッ
ク図である。受信機101は受信部102、同調制御部
103、制御部104より構成される。
【0006】
【0003】受信部102は電圧制御発振器(以下、V
COと称す)を含み同調制御部103の制御信号により
同調周波数が可変可能となっており、希望する放送局の
周波数に同調し、受信された信号より変調信号を復調し
出力する。
【0007】同調制御部103は、選局すべき周波数に
受信部102の同調周波数を設定する制御を成すもので
あり、従来、PLL(Phase Locked Lo
op)を用いたものが知られている。
【0008】また、制御部104は、マイクロプロセッ
サなどで構成され、同調制御部103に対する選局周波
数の指定、使用者から入力される入力情報の処理、表示
処理等の機器全般の動作に関する処理を行う。
【0009】
【0004】かかる受信機にては、受信周波数の変更の
際に、先ず、制御部104より新たなVCOの発振周波
数を規定する分周値データMiが同調制御部103に入
力される。
【0010】同調制御部103は、内部で生成される基
準信号と、受信部102より得られるVCOの発振周波
数(VCO)を与えられた分周値データMiで分周した
比較信号と、の位相差を検出し、位相差に応じた制御信
号出力を受信部102のVCOに入力しVCOの発振周
波数を制御する。
【0011】
【0005】即ち、受信部102と同調制御部103と
の間で構成されたPLLループにて、受信部102のV
COの発振周波数(VCO)を制御することで、設定す
べきVCOの発振周波数に収束させ、これを維持するも
のである。
【0012】
【0006】同調制御部103の制御にて設定すべき周
波数にVCOの発振周波数が到達すると、同調制御部1
03からは、その旨を示すロック信号が制御部104に
出力され、制御部104が選局完了を認識する。
【0013】
【0007】以上のように、設定すべき分周値データM
iが制御部104より出力され、ロック信号が制御部1
04へ入力されるまでの時間が、指定された放送局を受
信するまでの選局時間となる。
【0014】また、PLLループを用いた受信機では、
ループを構成するプログラムデバイダの分周値Miを適
宜設定することで複数局に同調できることが一般に知ら
れている。
【0015】
【0008】他方、近年の受信機の多機能化に伴い、連
続的に受信周波数を変更し、受信機を複数の周波数に短
時間で連続的に同調させることが必要になってきてい
る。
【0016】欧州で実用化されているRDSシステムを
例にとると、受信データより得られた同一ネットワーク
の代替局リストに基づくネットワークフォロー機能を有
する受信機においては、受信データより得られた多くの
代替局の中から、受信状態が良好な放送局を予め確定す
るために、複数の代替局の周波数に同調して受信状況の
チェックを行うチェック処理が一般に行なわれている。
【0017】
【0009】また、現在の受信局と代替局との同一性
を、各々の復調された音声出力より判断する機能を有す
る受信機を例にとると、受信機は、受信周波数を連続的
に切換え、現在の受信局と代替局とを交互に受信し、双
方から得られた復調出力を比較するという同一性判定処
理を行っている。
【0018】
【0010】従来の受信機は、かかる連続的な選局処理
を、設定すべき分周値データMiが制御部104より出
力され、ロック検出または、代替局の復調出力の取得完
了信号が制御部104へ入力されるまでを1つの処理と
とらえ、かかる処理を単に並列的に行って受信周波数を
連続的に切換えていた。
【0019】
【0011】
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
受信機は、選局周波数を変更する際に、常に設定すべき
分周値データMiを同調制御部103へ伝送していた。
【0021】しかし、広範な受信帯域を有する受信機の
分周値データMiは、一般に、十ビット以上で表される
ので伝送に時間が掛かるため選局時間が短縮できないと
いう問題があった。
【0022】特に、連続的に選局周波数を切換える場合
には、全体の処理を短時間に行う必要があるので、1局
の選局時間の短縮が必要となる。
【0023】
【0012】以上の点に鑑み、本発明は、選局周波数を
切換える場合に、選局時間を短縮することのできる受信
機を提供することを目的とする。
【0024】
【0013】
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
制御部と、同調制御部と、VCOを含み同調制御部の制
御により同調周波数が可変可能になっており、希望する
放送局の周波数に同調し、受信された信号より変調信号
を復調後、復調出力を出力する受信部を有する受信機に
おいて、制御部は、記憶すべき選局周波数情報と記憶す
べき選局周波数情報を格納すべきアドレスとを指定する
情報とを含む記憶指示信号と、記憶指示信号にて記憶し
ている選局周波数情報のアドレスを指定する情報と指定
のアドレスに格納されている選局周波数情報の読み出し
を指定する情報とを含む読み出し指示信号とを、それぞ
れ同調制御部に対して出力可能であり、同調制御部は、
制御部から与えられた記憶指示信号に応じて、入力され
る選局周波数情報を指定されたアドレスに保持すると共
に、制御部から与えられた読み出し指示信号に応じて、
指定されたアドレスに保持している選局周波数情報に基
づくVCOの発振周波数の制御を行うことを特徴とす
る。
【0026】
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の受信機であって、同調制御部は、記憶された選局周
波数情報に対応するVCOの発振周波数の制御を行う制
御値を記憶することを特徴とする。
【0027】
【0015】
【0028】
【作用】本発明は以上のように構成したので、請求項1
記載の発明によれば、予め、選局周波数情報を同調制御
部に記憶させておき、記憶させている選局周波数情報を
必要に応じて読出して選局処理に用いるので、記憶情報
の読出し時には、選局周波数情報より伝送量が少ない同
調制御部のアドレスに関する情報を伝送するだけでよ
く、選局時間の短縮が図られる。
【0029】
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明において、更に、VCOを制御する制御
値も選局周波数情報と関連付けて記憶可能とすること
で、更なる選局時間の短縮が可能となる。
【0030】
【0017】
【0031】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図1乃至図7
に基づいて以下に説明する。
【0032】図1は、本発明における受信機の主要部分
を示すブロック図である。同図において、受信機1は、
受信部4、制御部2、同調制御部3から構成される。
【0033】
【0018】受信部4は、VCO4aを含み、同調制御
部3からの制御信号により同調周波数が可変可能となっ
ており、希望する放送局の周波数に同調し、受信された
信号より変調信号を復調し、復調出力を出力する。
【0034】
【0019】制御部2は、マイクロプロセッサ等で構成
され、表示等の受信機全体の制御を成すと共に、選局周
波数情報、即ち、VCO4aの発振周波数に関する分周
値データMiを受信帯域全体に亘り保持している。
【0035】さらに、制御部2は、選局周波数情報と選
局周波数情報を格納すべきアドレスとを指定する情報と
を含む記憶指示信号と、記憶指示信号にて記憶している
選局周波数情報のアドレスを指定する情報と指定のアド
レスに格納されている選局周波数情報の読み出しを指定
する情報とを含む読み出し指示信号とを、それぞれ同調
制御部3に対して出力可能である。
【0036】
【0020】同調制御部3は、選局周波数情報保持部
(Mi保持部)5を備え、制御部2から与えられた記憶
指示信号に応じて、入力される選局周波数情報をMi保
持部5内の指定されたアドレスに格納、保持すると共
に、制御部2から与えられた読出し指示信号に応じて、
Mi保持部5内の指定されたアドレスに保持している選
局周波数情報を読出し、VCO4aの制御を行う。
【0037】
【0021】更に、同調制御部3は、VCO4aが所定
の発振周波数に収束したことを示すロック信号を制御部
2に出力する。
【0038】
【0022】具体的には、先ず、選局周波数の指定、使
用者から入力される入力情報、表示処理等の機器全般の
動作に関する処理を行う制御部2より、記憶すべき分周
値データMiと分周値データMiを記憶すべきアドレス
の情報とを含む記憶指示信号が同調制御部3に入力され
る。
【0039】入力された分周値データMiはMi保持部
5の指定のアドレスに保持される。
【0040】この記憶処理を行うことで、制御部2が同
調制御部3のMi保持部5に記憶している分周値データ
Miを選局に用いる準備が完了する。
【0041】
【0023】記憶処理の後、制御部2は、Mi保持部5
に記憶している分周値データMiを必要に応じて読出
し、適宜選局に利用する。
【0042】この際、制御部2からは、指定されたアド
レスに保持している選局周波数情報に基づくVCO4a
の制御を同調制御部3に行わせるため、選局に用いる分
周値データMiが格納されているMi保持部5のアドレ
スを指定するアドレス指定情報と、指定のアドレスの分
周値データMiの読出しを指示する読出し情報とを含む
読出し指示信号が同調制御部3に出力される。
【0043】
【0024】読出し指示信号を受けた同調制御部3は、
アドレス指定情報にて指定されるアドレスに保持してい
る分周値データMiをMi保持部5より読出す。
【0044】さらに、同調制御部3は、読出されたれた
分周値データMiにて、VCO4aの発振周波数を目標
とする発振周波数に収束させるように制御する。
【0045】
【0025】次に、本発明の受信機における同調制御部
3の詳細を図2を用いて説明する。
【0046】図2は本発明の受信機における同調制御部
3の構成を示すブロック図である。
【0047】同調制御部3は、マスタークロック発生部
6と、周波数制御ループを構成するためのVCOカウン
タ7、周波数差検出器8、デジタルチャージポンプ9、
D/Aコンバータ10を有する。
【0048】
【0026】更に、入力される記憶指示信号又は読出し
指示信号を一時的に保持する保持手段11と、記憶指示
信号が入力された時は、記憶指示信号に含まれる選局周
波数情報、即ち、分周値データMiを、同じく記憶信号
に含まれるアドレス指定情報(ADRESS)にて指定
されるアドレスに記憶するように動作すると共に、読出
し指示信号が入力された時は、読出し指示信号に含まれ
るアドレス指定情報(ADRESS)にて指定される記
憶された分周値データMiを出力するように動作する分
周値(Mi)記憶部11aを有する。
【0049】
【0027】更に、入力信号に応じて各部の動作を制御
する同期制御部12と、周波数差検出器8にて求めた周
波数差が所定値以内かを判定するロック検出器13とを
備えて構成される。
【0050】また、デジタルチャージポンプ9は、ラッ
チ手段14と、加算または減算を行う加減算器15より
構成される。
【0051】
【0028】次に、上記の同調制御部3を用いた記憶処
理、読出し処理の詳細を以下に説明する。
【0052】まず、同調制御部3を用いた記憶処理につ
いて説明すると、任意の分周値データMiを同調制御部
3のMi記憶部11aに予め記憶させる際には、図3
(b)に示す記憶指示信号を、制御部2より同調制御部
3に出力する。
【0053】本発明に関する指示信号は、図3(a)に
示すように、書込み/読出しの識別が可能なように、書
込み/読出しに関するデータが格納された第1領域(R
/Wエリア)と、第1のエリアで指定する書込み/読出
しに関する分周値データMiの書込みアドレスまたは、
読出しアドレスを指定するアドレス情報が格納された第
2領域(ADRESS)と、第1領域にて書込みデータ
が伝送される際に伝送される分周値データMiを格納す
る第3領域(Mi)とを有する。
【0054】
【0029】記憶指示信号においては、図3(b)に示
すように、第1、第2、第3領域全てが伝送され、各
々、書込み(WRITE)を示す識別信号(W信号)、
書込みアドレスを示すアドレス情報(ADRESS)、
書込む分周値データ(Mi)を示す情報が付与される。
【0055】
【0030】制御部2より出力された記憶指示信号は、
同調制御部3の保持手段11に一旦保持される。他方、
制御部からは、データ送出完了を示す終了識別信号(E
ND信号)が同期制御部12に出力される。同期制御部
12は、終了識別データを受け、第1領域のデータを読
出し、以下に述べるように各部の制御を統合的に行う。
即ち、終了識別データが同期制御部12に動作の基準と
なる。
【0056】
【0031】同期制御部12は、第1領域が書込み信号
(W信号)であることを受け、保持手段11に保持して
いるアドレス情報、分周値データMiを、Mi記憶部1
1aに入力するように制御する。
【0057】Mi記憶部11aは、複数の記憶領域を有
し、同期制御部12の制御のもとで、入力された分周値
データMiを同じく入力されたアドレス情報で指定され
る記憶領域に保持する処理を行う。
【0058】
【0032】他方、同期制御部12は、Mi記憶部11
aに記憶した分周値データMiに対応するVCO4aの
制御値を以下の選局動作を行い確定し、デジタルチャー
ジポンプ9の対応するアドレスに記憶する。
【0059】
【0033】ここでは、現在のVCO4aの発振周波数
をfvco´とし、制御部2より指示のあったアドレス
に新たに保持した分周値データMiに対応する発振周波
数fvcoを出力するためのVCO4aの制御値を確
定、記憶する場合を例にとり、図4のタイムチャートを
参照しつつ、本発明の同調制御部3の記憶処理時の選局
動作を説明する。
【0060】
【0034】図4(a)に示すEND信号を受け、更
に、第1領域が書込みを示す信号(書込み信号)を示す
場合、同期制御部12は図4(b)に示すように、マス
タークロックに同期した所定期間のカウントパルスをV
COカウンタ7に出力する。ここでいう所定期間は、同
期制御部12内のカウンタのカウント値にて判定され
る。
【0061】
【0035】VCOカウンタ7は、カウントパルスが入
力されている間(カウントパルスが高レベルの間)は入
力されるVCO4の発振周波数fvco´をカウント
し、カウント値Niを出力する。
【0062】
【0036】同期制御部12は、図4(c)に示す同期
信号をカウント終了後に出力する。同期信号の出力タイ
ミングもカウントパルスと同様に同期制御部12にて管
理されている。
【0063】同期信号を受けた周波数差検出器8は、V
COカウンタ7の出力Niと、Mi記憶部11aに保持
している分周値Miとの差分を求め、図4(d)に示す
ように周波数差の演算結果Mi−Niを出力する。この
時、同期制御部12は、入力データで指定されたアドレ
スに記憶した分周値Miを出力するようにMi記憶部1
1aを制御する。
【0064】具体的には、カウントパルスの出力期間を
frの1周期(1/fr)とすると、カウント値Ni
は、Ni=fvco´/frで表され、他方、新たに設
定、保持している分周値データMiは、Mi=fvco
/frで表される。
【0065】したがって、Mi−Ni=(fvco−f
vco´)/frとなり、現在のVCOの発振周波数f
vco´と、目標周波数fvcoとの差分が得られる。
【0066】演算結果は、fvco´とfvcoとの相
対関係であり、正負の値をとり得るので、当然、出力さ
れるデータMi−Niには、正負の識別を示すデータも
付与される。
【0067】
【0037】周波数差検出器8にて演算された周波数差
Mi−Niはデジタルチャージポンプ9に入力される。
デジタルチャージポンプ9は、加減算器15とラッチ手
段14とから構成され、ラッチ手段14に保持している
現在のVCO出力(fvco´)に対応するデジタルデ
ータと、入力される周波数差データMi−Niとが同期
制御部12の制御の基で、加減算器15にて加減算され
る。
【0068】前述のように、演算結果は正負の識別が可
能であるので、この識別データにより、加算、減算のい
ずれの演算を行うかが指定される。図4(d)を例にと
ると、周波数差が正であり加算演算が行なわれる。
【0069】加減算器15にて加算もしくは減算された
演算結果(図4(e))は、同期制御部12の制御によ
り、入力されたアドレス情報の示すラッチ手段14の記
憶領域に保持され、保持データの変更が完了する。
【0070】
【0038】ラッチ手段14に保持されている入力アド
レスに対応する保持データは、D/Aコンバータ10に
てVCO4aを実際に駆動するためのアナログ電圧値T
Vに変換される。
【0071】したがって、図4(e)に示す保持データ
の変更に伴い、VCO4aの発振周波数が図4(f)に
示すようにラッチ手段14の出力に追従するように変更
される。
【0072】
【0039】他方、周波数差検出器8にて検出された周
波数差Mi−Niはロック検出器13にも入力される。
【0073】ロック検出器13はカウンタなどで構成さ
れ、周波数差検出に同期して、入力される周波数差Mi
−Niが図4(d)に示す所定値(ロックレンジ)以内
かを判断し、図4(g)で示すように、ロック検出器1
3の出力形態をロック、アンロックに応じて高レベル、
又は低レベルに変更する。
【0074】即ち、ロック検出器13は、VCOカウン
タ7、周波数差検出器8、デジタルチャージポンプ9、
D/Aコンバータ10、VCO4aから構成される周波
数制御ループによるVCO4aの発振周波数の制御によ
り、目標とする周波数fvco近傍にVCO4aの発振
周波数が到達したか否かを検出するために設けられてい
る。
【0075】
【0040】VCO4aの発振周波数変更の後に、VC
O4aの発振周波数が安定するまでのウエイトタイム
(Wt)を経過後、同期制御部12は、図4(b)に示
すように、再度カウントパルスをVCOカウンタ7に対
して出力する。
【0076】この時、VCO4aの発振周波数は周波数
差Mi−Niに基づき再設定されており、目標とする周
波数fvcoの近傍に達しており、前回と同様な処理に
よって周波数差検出器8にて演算される周波数差は、ほ
ぼ零の値を示し、図4(d)に示すように、今回の周波
数差検出に基づき周波数差検出出力が変更される。
【0077】
【0041】今回演算された周波数差はロックレンジ以
内であり、ロック検出器13は、図4(g)に示すよう
に出力形態を低レベルに変更し、ロック状態にあること
を制御部2に出力する。
【0078】
【0042】制御部2は、ロック信号が入力されること
により、周波数制御ループによるVCOの発振周波数の
制御によって目標とする周波数fvco近傍にVCO4
aの発振周波数が到達したことを検出する。即ち、選局
完了を認識する。
【0079】
【0043】同期制御部12は、以後、所定のタイミン
グでVCOカウンタ7を制御し、常にVCO4aの発振
周波数を目標とする周波数fvcoに制御する。
【0080】
【0044】したがって、制御部2より指定の分周値M
iと、分周値Miに対応するVCOの制御電圧情報と
が、同じく制御部2より指定のアドレスで関連付けられ
て、各々、Mi記憶部11a、ラッチ手段14の対応領
域に記憶される。
【0081】
【0045】次に、前述の記憶処理で記憶させた分周値
Miの呼び出し処理について説明する。
【0082】同調制御部3に記憶させた分周値データM
iを呼び出し、選局を成す場合には、先ず、図3(c)
に示す読出し指示信号を、制御部2から同調制御部3に
出力する。
【0083】読出し指示信号においては、図3(c)に
示すように第1、第2領域が伝送され、第3領域は伝送
されない。各領域には、各々、読出し(READ)を示
す識別信号(R信号)、読出しアドレスを示すアドレス
情報(ADRESS)が付与される。
【0084】
【0046】読出し指示信号は、同調制御部3の保持手
段11に一旦保持される。他方、制御部2からは、デー
タ送出完了を示す終了識別信号(END信号)が同期制
御部12に出力される。同期制御部12は、終了識別信
号をうけ、第1領域のデータを読出し、第1領域が読出
し信号である場合、以下に述べるように各部の制御を統
合的に行う。即ち、ここでも、終了識別データが同期制
御部12の動作の基準となる。
【0085】
【0047】同期制御部12は、終了識別信号と読出し
信号とを受け、保持手段11に保持しているアドレス情
報をMi記憶部11aに出力する。Mi記憶部11a
は、入力されたアドレス情報で指定される記憶領域に保
持している分周値Miを出力する処理を行う。
【0086】
【0048】アドレス情報は、同時に、デジタルチャー
ジポンプ9にも入力される。
【0087】同期制御部12は、入力されるアドレス情
報で指定されるアドレスに保持しているVCO制御値
を、デジタルチャージポンプ9のラッチ手段14の対応
する記憶領域より出力する処理を行う。
【0088】
【0049】次に、Mi記憶部11aに記憶した分周値
データMiと、デジタルチャージポンプ9に記憶した対
応するVCOの制御値とを使用した具体的な選局動作に
ついて以下に示す。
【0089】ここでは、現在設定されているVCO4a
の発振周波数をfvco´とし、制御部2より指示のあ
ったアドレスに保持されている分周値データMiとVC
O制御値にて、対応する発振周波数fvcoを選局する
場合を例にとり、図5のタイムチャートを参照しつつ、
本発明の同調制御部3の読出し処理時の選局動作を説明
する。
【0090】
【0050】読出し処理にては、先ず、図5(a)に示
す終了識別信号(END信号)を受け、入力信号の第1
領域の信号を確認する。第1領域にて読出しが指示され
ていると、デジタルチャージポンプ9より、入力された
アドレス情報にて指定のVCO制御値が図5(b)に示
すように出力される。
【0091】
【0051】出力されたVCO制御値はD/Aコンバー
タ10にてVCO4aを実際に制御する電圧値に変換さ
れ、変換された制御電圧値(TV)はVCO4aを駆動
する。VCO制御値は、前述の記憶処理にて既に収束し
た制御値が対応するアドレスのラッチ手段14に保持さ
れているので、図5(c)に示すように、瞬時に目標と
するVCOの発振周波数fvcoに収束する。
【0092】
【0052】同期制御部12は、記憶データの呼び出し
と平行して、ロック検出器13の出力を高レベル、即
ち、アンロック出力に設定する初期設定を行う。これ
は、本実施例の記憶データを用いた選局時には、アンロ
ック信号が検出されない程高速となるので、制御部2が
選局周波数のロック状態を認識できるように設けられて
いる。
【0093】
【0053】VCO4aの発振周波数変更の後、VCO
4aの発振周波数の安定を待ち、同期制御部12は、記
憶処理と同様に、カウントパルスをVCOカウンタ7に
対して出力する(図5(d))。尚、図5(d)ではV
CO4aの発振周波数が安定する期間としてウエイトタ
イム(Wt)を設定している。
【0094】
【0054】周波数差検出器8にて演算された周波数差
は、当然、ロックレンジ内であり、ロック検出器13の
出力は、図5(e)に示すように、低レベル(ロック状
態)を示す信号が出力される。
【0095】制御部2は、入力されるロック信号によ
り、VCO4aの発振周波数が目標とする周波数fvc
o近傍に達したことを認識する。
【0096】
【0055】同期制御部12は、以後、所定のタイミン
グでVCOカウンタ7等を制御し、常にVCO4aの発
振周波数がロックレンジ内になるように周波数制御ルー
プにてVCO4aの発振周波数を制御する。
【0097】
【0056】以上の読出処理によって、制御部2より指
定のアドレスで関連付けられて記憶されている分周値M
iと、Miに対応して記憶されているVCO4aの制御
値とを用いた高速の選局が実現される。
【0098】
【0057】また、本発明では、分周値Miと分周値M
iに対応する制御値とを記憶する記憶容量を所定量に抑
制するために。分周値Miによる選局処理も併用してい
る。
【0099】この場合、制御部2は、図3(b)に示す
記憶指示信号を、制御部2から同調制御部3に出力す
る。
【0100】記憶指示信号においては、前述のように、
第1、第2、第3領域が伝送される。各領域には、各
々、読出し(READ)を示す識別信号(R信号)、読
出しアドレスを示すアドレス情報(ADRESS)を示
す情報、分周値を示す分周値情報(Mi)が付与され
る。
【0101】
【0058】但し、分周値Miによる通常の選局時に
は、アドレス情報は固定される。即ち、入力された分周
値Miは、Mi記憶部11aの通常の選局のために設定
されているアドレスに記憶され、VCO4aの制御値も
ラッチ手段14の通常の選局のために設定されているア
ドレスに記憶されるように同期制御部12にて制御され
る。他の処理については、記憶処理と同様であるので省
略する。
【0102】
【0059】次に、分周値Miを連続的に伝送する受信
機の選局時間と、本発明のアドレスを指定する受信機の
選局時間との比較結果を図6に示す。
【0103】図6(a)は、本発明の同調制御部3を用
い、前述の分周値Miによる選局処理にて、分周値デー
タMiの伝送からロック検出までを1つの処理とする従
来の伝送形式に基づく選局処理を並列的に行った場合の
選局時間を示している。
【0104】
【0060】図6(b)は、本発明のアドレス指定の受
信機の選局処理を示すものであり、予め、分周値Miは
記憶されているものとする。
【0105】アドレスは、例えば、記憶アドレスを4つ
と考えると、2ビットで表現される。したがって、多数
ビットから構成される分周値データMiの伝送に比べ、
選局時間が短縮でき、連続的な受信処理において、その
差が顕著に現れる。
【0106】なお、図6(b)では、VCOの制御値デ
ータは記憶していない。
【0107】
【0061】図6(c)は、本発明のアドレス指定の受
信機の選局処理を示すものであり、更に、制御値データ
も分周値データMiに関連付けて予め記憶したものであ
る。
【0108】制御値データも記憶することで、周波数差
を演算する時間が軽減され更に選局時間が短縮されてい
ることが分かる。
【0109】
【0062】次に、本発明のMi記憶部11aとラッチ
手段14の具体的な構成を図7に示す。
【0110】図7(a)はMi記憶部11aの構成を示
したものであり、記憶部は前述の分周値Miによる通常
の選局のための分周値Miの記憶エリアと、前述の記憶
/読出し処理のために利用される分周値Miの記憶エリ
アから構成される。図7(a)ではアドレス1に対応す
る記憶エリアが、通常の選局のために用意された分周値
Miの記憶エリアであり、アドレス2以降に対応する記
憶エリアが、本発明の記憶/読出し処理のために用意さ
れた分周値Miの記憶エリアである。
【0111】また、同期制御部12からは、入力される
第1領域の識別信号に基づく制御信号が出力され、Mi
記憶部11aに入力される制御信号と入力された第2領
域のアドレス情報とにより、論理回路で構成された選択
部にて記憶すべき分周値Miの記憶エリア、及び、読出
すべき分周値Miの記憶エリアが確定される。
【0112】
【0063】図7(b)はラッチ手段14の構成を示す
ものであり、記憶部は前述の分周値Miによる通常の選
局のためのD/Aコンバータ10を駆動するデータの記
憶エリアと、前述の記憶/読出し処理のために利用され
るD/Aコンバータ10を駆動するデータの記憶エリア
から構成される。図7(a)ではアドレス1に対応する
記憶エリアが、通常の選局のために用意された記憶エリ
アであり、アドレス2以降に対応する記憶エリアが、本
発明の記憶/読出し処理のために用意された記憶エリア
である。
【0113】また、同期制御部12からは、入力される
第1領域の識別信号に基づく制御信号が出力され、ラッ
チ手段14に入力される制御信号と入力された第2領域
のアドレス情報とにより、論理回路で構成された選択部
にて記憶すべきD/Aコンバータ10を駆動するデータ
の記憶エリア、及び、読出すべきD/Aコンバータ10
を駆動するデータの記憶エリアが確定される。
【0114】
【0064】更に、Mi記憶部11aとラッチ手段14
の記憶アドレスは、入力されるアドレス情報で規定され
るので、前述の記憶処理では分周値Miと対応するVC
Oの制御値とが同一のアドレスで指定される記憶領域に
記憶され、前述の読出し処理では同一のアドレスで指定
される分周値MiとVCOの制御値が読出されることに
なる。
【0115】
【0065】
【0116】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したため、請
求項1記載の発明によれば、制御部と、同調制御部と、
VCOを含み、同調制御部の制御により同調周波数が可
変可能になっており、希望する放送局の周波数に同調
し、受信された信号より変調信号を復調後、復調出力を
出力する受信部を有する受信機において、制御部は、記
憶すべき選局周波数情報と記憶すべき選局周波数情報を
格納すべきアドレスとを指定する情報とを含む記憶指示
信号と、記憶指示信号にて記憶している選局周波数情報
のアドレスを指定する情報と指定のアドレスに格納され
ている選局周波数情報の読み出しを指定する情報とを含
む読み出し指示信号とを、それぞれ同調制御部に対して
出力可能であり、同調制御部は、制御部から与えられた
記憶指示信号に応じて、入力される選局周波数情報を指
定されたアドレスに保持すると共に、制御部から与えら
れた読み出し指示信号に応じて、指定されたアドレスに
保持している選局周波数情報に基づくVCOの発振周波
数の制御を行うように構成したので、予め、必要となる
分周値情報を同調制御部に記憶させておけば、選局時に
は記憶させているアドレスを指定することで選局処理が
可能となる。したがって、その都度、分周値情報を伝送
する場合に比べ、選局時間の短縮が図られる。
【0117】
【0066】また、記憶させる分周値情報は、制御部か
らの記憶指示信号により適宜変更できるので、受信中の
ネットワークが異なり、代替放送局の周波数が今までの
周波数データでは満足できない場合などに、適宜、記憶
させる分周値情報を変更することができ、同調制御部の
記憶情報の更新が可能となる。
【0118】
【0067】さらに、請求項2記載の発明によれば、請
求項1記載の発明において、同調制御部が、さらに、記
憶された選局周波数情報に対応するVCOの発振周波数
の制御を行う制御値を記憶するので、過去に目標とする
VCOの発振周波数に収束した時の制御値が再度活用で
き、選局時間の飛躍的な短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における受信機の主要部分を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の受信機における同調制御部の詳細を示
す図である。
【図3】本発明の受信機における制御部が指示する指示
信号を示す図である。
【図4】本発明の受信機における同調制御部が記憶処理
時において選局動作を行う様子を示すタイムチャートで
ある。
【図5】本発明の受信機における同調制御部が読出し処
理時において選局動作を行う様子を示すタイムチャート
である。
【図6】本発明における受信機の選局時間を示す図であ
る。
【図7】本発明における受信機のMi記憶部とラッチ手
段の具体的な構成を示す図である。
【図8】従来の受信機の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・・・受信機 2・・・・・制御部 3・・・・・同調制御部 4・・・・・受信部 4a・・・・VCO 5・・・・・Mi保持部 6・・・・・マスタークロック発生部 7・・・・・VCOカウンタ 8・・・・・周波数差検出器 9・・・・・デジタルチャージポンプ 10・・・・D/Aコンバータ 11・・・・保持手段 11a・・・Mi記憶部 12・・・・同期制御部 13・・・・ロック検出器 14・・・・ラッチ手段 15・・・・加減算器
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の受信周波数に受
信部を同調させる同調制御部を有する受信機を選局時間
の短縮に関する。
【0002】
【従来の技術】FM、AM等の受信機は、大別して、受
信部、同調制御部、制御部より構成される。図8は、従
来の受信機の概略を示すブロック図である。受信機10
1は受信部102、同調制御部103、制御部104よ
り構成される。
【0003】受信部102は電圧制御発振器(以下、V
COと称す)を含み同調制御部103の制御信号により
同調周波数が可変可能となっており、希望する放送局の
周波数に同調し、受信された信号より変調信号を復調し
出力する。同調制御部103は、選局すべき周波数に受
信部102の同調周波数を設定する制御を成すものであ
り、従来、PLL(Phase Locked Loo
p)を用いたものが知られている。また、制御部104
は、マイクロプロセッサなどで構成され、同調制御部1
03に対する選局周波数の指定、使用者から入力される
入力情報の処理、表示処理等の機器全般の動作に関する
処理を行う。
【0004】かかる受信機にては、受信周波数の変更の
際に、先ず、制御部104より新たなVCOの発振周波
数を規定する分周値データMiが同調制御部103に入
力される。同調制御部103は、内部で生成される基準
信号と、受信部102より得られるVCOの発振周波数
(VCO)を与えられた分周値データMiで分周した比
較信号と、の位相差を検出し、位相差に応じた制御信号
出力を受信部102のVCOに入力しVCOの発振周波
数を制御する。
【0005】即ち、受信部102と同調制御部103と
の間で構成されたPLLループにて、受信部102のV
COの発振周波数(VCO)を制御することで、設定す
べきVCOの発振周波数に収束させ、これを維持するも
のである。
【0006】同調制御部103の制御にて設定すべき周
波数にVCOの発振周波数が到達すると、同調制御部1
03からは、その旨を示すロック信号が制御部104に
出力され、制御部104が選局完了を認識する。
【0007】以上のように、設定すべき分周値データM
iが制御部104より出力され、ロック信号が制御部1
04へ入力されるまでの時間が、指定された放送局を受
信するまでの選局時間となる。また、PLLループを用
いた受信機では、ループを構成するプログラムデバイダ
の分周値Miを適宜設定することで複数局に同調できる
ことが一般に知られている。
【0008】他方、近年の受信機の多機能化に伴い、連
続的に受信周波数を変更し、受信機を複数の周波数に短
時間で連続的に同調させることが必要になってきてい
る。欧州で実用化されているRDSシステムを例にとる
と、受信データより得られた同一ネットワークの代替局
リストに基づくネットワークフォロー機能を有する受信
機においては、受信データより得られた多くの代替局の
中から、受信状態が良好な放送局を予め確定するため
に、複数の代替局の周波数に同調して受信状況のチェッ
クを行うチェック処理が一般に行なわれている。
【0009】また、現在の受信局と代替局との同一性
を、各々の復調された音声出力より判断する機能を有す
る受信機を例にとると、受信機は、受信周波数を連続的
に切換え、現在の受信局と代替局とを交互に受信し、双
方から得られた復調出力を比較するという同一性判定処
理を行っている。
【0010】従来の受信機は、かかる連続的な選局処理
を、設定すべき分周値データMiが制御部104より出
力され、ロック検出または、代替局の復調出力の取得完
了信号が制御部104へ入力されるまでを1つの処理と
とらえ、かかる処理を単に並列的に行って受信周波数を
連続的に切換えていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
受信機は、選局周波数を変更する際に、常に設定すべき
分周値データMiを同調制御部103へ伝送していた。
しかし、広範な受信帯域を有する受信機の分周値データ
Miは、一般に、十ビット以上で表されるので伝送に時
間が掛かるため選局時間が短縮できないという問題があ
った。特に、連続的に選局周波数を切換える場合には、
全体の処理を短時間に行う必要があるので、1局の選局
時間の短縮が必要となる。
【0012】以上の点に鑑み、本発明は、選局周波数を
切換える場合に、選局時間を短縮することのできる受信
機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
制御部と、同調制御部と、VCOを含み同調制御部の制
御により同調周波数が可変可能になっており、希望する
放送局の周波数に同調し、受信された信号より変調信号
を復調後、復調出力を出力する受信部を有する受信機に
おいて、制御部は、記憶すべき選局周波数情報と記憶す
べき選局周波数情報を格納すべきアドレスとを指定する
情報とを含む記憶指示信号と、記憶指示信号にて記憶し
ている選局周波数情報のアドレスを指定する情報と指定
のアドレスに格納されている選局周波数情報の読み出し
を指定する情報とを含む読み出し指示信号とを、それぞ
れ同調制御部に対して出力可能であり、同調制御部は、
制御部から与えられた記憶指示信号に応じて、入力され
る選局周波数情報を指定されたアドレスに保持すると共
に、制御部から与えられた読み出し指示信号に応じて、
指定されたアドレスに保持している選局周波数情報に基
づくVCOの発振周波数の制御を行うことを特徴とす
る。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の受信機であって、同調制御部は、記憶された選局周
波数情報に対応するVCOの発振周波数の制御を行う制
御値を記憶することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は以上のように構成したので、請求項1
記載の発明によれば、予め、選局周波数情報を同調制御
部に記憶させておき、記憶させている選局周波数情報を
必要に応じて読出して選局処理に用いるので、記憶情報
の読出し時には、選局周波数情報より伝送量が少ない同
調制御部のアドレスに関する情報を伝送するだけでよ
く、選局時間の短縮が図られる。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明において、更に、VCOを制御する制御
値も選局周波数情報と関連付けて記憶可能とすること
で、更なる選局時間の短縮が可能となる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図1乃至図7
に基づいて以下に説明する。図1は、本発明における受
信機の主要部分を示すブロック図である。同図におい
て、受信機1は、受信部4、制御部2、同調制御部3か
ら構成される。
【0018】受信部4は、VCO4aを含み、同調制御
部3からの制御信号により同調周波数が可変可能となっ
ており、希望する放送局の周波数に同調し、受信された
信号より変調信号を復調し、復調出力を出力する。
【0019】制御部2は、マイクロプロセッサ等で構成
され、表示等の受信機全体の制御を成すと共に、選局周
波数情報、即ち、VCO4aの発振周波数に関する分周
値データMiを受信帯域全体に亘り保持している。さら
に、制御部2は、選局周波数情報と選局周波数情報を格
納すべきアドレスとを指定する情報とを含む記憶指示信
号と、記憶指示信号にて記憶している選局周波数情報の
アドレスを指定する情報と指定のアドレスに格納されて
いる選局周波数情報の読み出しを指定する情報とを含む
読み出し指示信号とを、それぞれ同調制御部3に対して
出力可能である。
【0020】同調制御部3は、選局周波数情報保持部
(Mi保持部)5を備え、制御部2から与えられた記憶
指示信号に応じて、入力される選局周波数情報をMi保
持部5内の指定されたアドレスに格納、保持すると共
に、制御部2から与えられた読出し指示信号に応じて、
Mi保持部5内の指定されたアドレスに保持している選
局周波数情報を読出し、VCO4aの制御を行う。
【0021】更に、同調制御部3は、VCO4aが所定
の発振周波数に収束したことを示すロック信号を制御部
2に出力する。
【0022】具体的には、先ず、選局周波数の指定、使
用者から入力される入力情報、表示処理等の機器全般の
動作に関する処理を行う制御部2より、記憶すべき分周
値データMiと分周値データMiを記憶すべきアドレス
の情報とを含む記憶指示信号が同調制御部3に入力され
る。入力された分周値データMiはMi保持部5の指定
のアドレスに保持される。この記憶処理を行うことで、
制御部2が同調制御部3のMi保持部5に記憶している
分周値データMiを選局に用いる準備が完了する。
【0023】記憶処理の後、制御部2は、Mi保持部5
に記憶している分周値データMiを必要に応じて読出
し、適宜選局に利用する。この際、制御部2からは、指
定されたアドレスに保持している選局周波数情報に基づ
くVCO4aの制御を同調制御部3に行わせるため、選
局に用いる分周値データMiが格納されているMi保持
部5のアドレスを指定するアドレス指定情報と、指定の
アドレスの分周値データMiの読出しを指示する読出し
情報とを含む読出し指示信号が同調制御部3に出力され
る。
【0024】読出し指示信号を受けた同調制御部3は、
アドレス指定情報にて指定されるアドレスに保持してい
る分周値データMiをMi保持部5より読出す。さら
に、同調制御部3は、読出されたれた分周値データMi
にて、VCO4aの発振周波数を目標とする発振周波数
に収束させるように制御する。
【0025】次に、本発明の受信機における同調制御部
3の詳細を図2を用いて説明する。図2は本発明の受信
機における同調制御部3の構成を示すブロック図であ
る。同調制御部3は、マスタークロック発生部6と、周
波数制御ループを構成するためのVCOカウンタ7、周
波数差検出器8、デジタルチャージポンプ9、D/Aコ
ンバータ10を有する。
【0026】更に、入力される記憶指示信号又は読出し
指示信号を一時的に保持する保持手段11と、記憶指示
信号が入力された時は、記憶指示信号に含まれる選局周
波数情報、即ち、分周値データMiを、同じく記憶信号
に含まれるアドレス指定情報(ADRESS)にて指定
されるアドレスに記憶するように動作すると共に、読出
し指示信号が入力された時は、読出し指示信号に含まれ
るアドレス指定情報(ADRESS)にて指定される記
憶された分周値データMiを出力するように動作する分
周値(Mi)記憶部11aを有する。
【0027】更に、入力信号に応じて各部の動作を制御
する同期制御部12と、周波数差検出器8にて求めた周
波数差が所定値以内かを判定するロック検出器13とを
備えて構成される。また、デジタルチャージポンプ9
は、ラッチ手段14と、加算または減算を行う加減算器
15より構成される。
【0028】次に、上記の同調制御部3を用いた記憶処
理、読出し処理の詳細を以下に説明する。まず、同調制
御部3を用いた記憶処理について説明すると、任意の分
周値データMiを同調制御部3のMi記憶部11aに予
め記憶させる際には、図3(b)に示す記憶指示信号
を、制御部2より同調制御部3に出力する。本発明に関
する指示信号は、図3(a)に示すように、書込み/読
出しの識別が可能なように、書込み/読出しに関するデ
ータが格納された第1領域(R/Wエリア)と、第1の
エリアで指定する書込み/読出しに関する分周値データ
Miの書込みアドレスまたは、読出しアドレスを指定す
るアドレス情報が格納された第2領域(ADRESS)
と、第1領域にて書込みデータが伝送される際に伝送さ
れる分周値データMiを格納する第3領域(Mi)とを
有する。
【0029】記憶指示信号においては、図3(b)に示
すように、第1、第2、第3領域全てが伝送され、各
々、書込み(WRITE)を示す識別信号(W信号)、
書込みアドレスを示すアドレス情報(ADRESS)、
書込む分周値データ(Mi)を示す情報が付与される。
【0030】制御部2より出力された記憶指示信号は、
同調制御部3の保持手段11に一旦保持される。他方、
制御部からは、データ送出完了を示す終了識別信号(E
ND信号)が同期制御部12に出力される。同期制御部
12は、終了識別データを受け、第1領域のデータを読
出し、以下に述べるように各部の制御を統合的に行う。
即ち、終了識別データが同期制御部12に動作の基準と
なる。
【0031】同期制御部12は、第1領域が書込み信号
(W信号)であることを受け、保持手段11に保持して
いるアドレス情報、分周値データMiを、Mi記憶部1
1aに入力するように制御する。Mi記憶部11aは、
複数の記憶領域を有し、同期制御部12の制御のもと
で、入力された分周値データMiを同じく入力されたア
ドレス情報で指定される記憶領域に保持する処理を行
う。
【0032】他方、同期制御部12は、Mi記憶部11
aに記憶した分周値データMiに対応するVCO4aの
制御値を以下の選局動作を行い確定し、デジタルチャー
ジポンプ9の対応するアドレスに記憶する。
【0033】ここでは、現在のVCO4aの発振周波数
をfvcoとし、制御部2より指示のあったアドレス
に新たに保持した分周値データMiに対応する発振周波
数fvcoを出力するためのVCO4aの制御値を確
定、記憶する場合を例にとり、図4のタイムチャートを
参照しつつ、本発明の同調制御部3の記憶処理時の選局
動作を説明する。
【0034】図4(a)に示すEND信号を受け、更
に、第1領域が書込みを示す信号(書込み信号)を示す
場合、同期制御部12は図4(b)に示すように、マス
タークロックに同期した所定期間のカウントパルスをV
COカウンタ7に出力する。ここでいう所定期間は、同
期制御部12内のカウンタのカウント値にて判定され
る。
【0035】VCOカウンタ7は、カウントパルスが入
力されている間(カウントパルスが高レベルの間)は入
力されるVCO4の発振周波数fvcoをカウント
し、カウント値Niを出力する。
【0036】同期制御部12は、図4(c)に示す同期
信号をカウント終了後に出力する。同期信号の出力タイ
ミングもカウントパルスと同様に同期制御部12にて管
理されている。同期信号を受けた周波数差検出器8は、
VCOカウンタ7の出力Niと、Mi記憶部11aに保
持している分周値Miとの差分を求め、図4(d)に示
すように周波数差の演算結果Mi−Niを出力する。こ
の時、同期制御部12は、入力データで指定されたアド
レスに記憶した分周値Miを出力するようにMi記憶部
11aを制御する。具体的には、カウントパルスの出力
期間をfrの1周期(1/fr)とすると、カウント値
Niは、Ni=fvco/frで表され、他方、新た
に設定、保持している分周値データMiは、Mi=fv
co/frで表される。したがって、Mi−Ni=(f
vco−fvco)/frとなり、現在のVCOの発
振周波数fvcoと、目標周波数fvcoとの差分が
得られる。演算結果は、fvcoとfvcoとの相対
関係であり、正負の値をとり得るので、当然、出力され
るデータMi−Niには、正負の識別を示すデータも付
与される。
【0037】周波数差検出器8にて演算された周波数差
Mi−Niはデジタルチャージポンプ9に入力される。
デジタルチャージポンプ9は、加減算器15とラッチ手
段14とから構成され、ラッチ手段14に保持している
現在のVCO出力(fvco)に対応するデジタルデ
ータと、入力される周波数差データMi−Niとが同期
制御部12の制御の基で、加減算器15にて加減算され
る。前述のように、演算結果は正負の識別が可能である
ので、この識別データにより、加算、減算のいずれの演
算を行うかが指定される。図4(d)を例にとると、周
波数差が正であり加算演算が行なわれる。加減算器15
にて加算もしくは減算された演算結果(図4(e))
は、同期制御部12の制御により、入力されたアドレス
情報の示すラッチ手段14の記憶領域に保持され、保持
データの変更が完了する。
【0038】ラッチ手段14に保持されている入力アド
レスに対応する保持データは、D/Aコンバータ10に
てVCO4aを実際に駆動するためのアナログ電圧値T
Vに変換される。したがって、図4(e)に示す保持デ
ータの変更に伴い、VCO4aの発振周波数が図4
(f)に示すようにラッチ手段14の出力に追従するよ
うに変更される。
【0039】他方、周波数差検出器8にて検出された周
波数差Mi−Niはロック検出器13にも入力される。
ロック検出器13はカウンタなどで構成され、周波数差
検出に同期して、入力される周波数差Mi−Niが図4
(d)に示す所定値(ロックレンジ)以内かを判断し、
図4(g)で示すように、ロック検出器13の出力形態
をロック、アンロックに応じて高レベル、又は低レベル
に変更する。即ち、ロック検出器13は、VCOカウン
タ7、周波数差検出器8、デジタルチャージポンプ9、
D/Aコンバータ10、VCO4aから構成される周波
数制御ループによるVCO4aの発振周波数の制御によ
り、目標とする周波数fvco近傍にVCO4aの発振
周波数が到達したか否かを検出するために設けられてい
る。
【0040】VCO4aの発振周波数変更の後に、VC
O4aの発振周波数が安定するまでのウエイトタイム
(Wt)を経過後、同期制御部12は、図4(b)に示
すように、再度カウントパルスをVCOカウンタ7に対
して出力する。この時、VCO4aの発振周波数は周波
数差Mi−Niに基づき再設定されており、目標とする
周波数fvcoの近傍に達しており、前回と同様な処理
によって周波数差検出器8にて演算される周波数差は、
ほぼ零の値を示し、図4(d)に示すように、今回の周
波数差検出に基づき周波数差検出出力が変更される。
【0041】今回演算された周波数差はロックレンジ以
内であり、ロック検出器13は、図4(g)に示すよう
に出力形態を低レベルに変更し、ロック状態にあること
を制御部2に出力する。
【0042】制御部2は、ロック信号が入力されること
により、周波数制御ループによるVCOの発振周波数の
制御によって目標とする周波数fvco近傍にVCO4
aの発振周波数が到達したことを検出する。即ち、選局
完了を認識する。
【0043】同期制御部12は、以後、所定のタイミン
グでVCOカウンタ7を制御し、常にVCO4aの発振
周波数を目標とする周波数fvcoに制御する。
【0044】したがって、制御部2より指定の分周値M
iと、分周値Miに対応するVCOの制御電圧情報と
が、同じく制御部2より指定のアドレスで関連付けられ
て、各々、Mi記憶部11a、ラッチ手段14の対応領
域に記憶される。
【0045】次に、前述の記憶処理で記憶させた分周値
Miの呼び出し処理について説明する。同調制御部3に
記憶させた分周値データMiを呼び出し、選局を成す場
合には、先ず、図3(c)に示す読出し指示信号を、制
御部2から同調制御部3に出力する。読出し指示信号に
おいては、図3(c)に示すように第1、第2領域が伝
送され、第3領域は伝送されない。各領域には、各々、
読出し(READ)を示す識別信号(R信号)、読出し
アドレスを示すアドレス情報(ADRESS)が付与さ
れる。
【0046】読出し指示信号は、同調制御部3の保持手
段11に一旦保持される。他方、制御部2からは、デー
タ送出完了を示す終了識別信号(END信号)が同期制
御部12に出力される。同期制御部12は、終了識別信
号をうけ、第1領域のデータを読出し、第1領域が読出
し信号である場合、以下に述べるように各部の制御を統
合的に行う。即ち、ここでも、終了識別データが同期制
御部12の動作の基準となる。
【0047】同期制御部12は、終了識別信号と読出し
信号とを受け、保持手段11に保持しているアドレス情
報をMi記憶部11aに出力する。Mi記憶部11a
は、入力されたアドレス情報で指定される記憶領域に保
持している分周値Miを出力する処理を行う。
【0048】アドレス情報は、同時に、デジタルチャー
ジポンプ9にも入力される。同期制御部12は、入力さ
れるアドレス情報で指定されるアドレスに保持している
VCO制御値を、デジタルチャージポンプ9のラッチ手
段14の対応する記憶領域より出力する処理を行う。
【0049】次に、Mi記憶部11aに記憶した分周値
データMiと、デジタルチャージポンプ9に記憶した対
応するVCOの制御値とを使用した具体的な選局動作に
ついて以下に示す。ここでは、現在設定されているVC
O4aの発振周波数をfvcoとし、制御部2より指
示のあったアドレスに保持されている分周値データMi
とVCO制御値にて、対応する発振周波数fvcoを選
局する場合を例にとり、図5のタイムチャートを参照し
つつ、本発明の同調制御部3の読出し処理時の選局動作
を説明する。
【0050】読出し処理にては、先ず、図5(a)に示
す終了識別信号(END信号)を受け、入力信号の第1
領域の信号を確認する。第1領域にて読出しが指示され
ていると、デジタルチャージポンプ9より、入力された
アドレス情報にて指定のVCO制御値が図5(b)に示
すように出力される。
【0051】出力されたVCO制御値はD/Aコンバー
タ10にてVCO4aを実際に制御する電圧値に変換さ
れ、変換された制御電圧値(TV)はVCO4aを駆動
する。VCO制御値は、前述の記憶処理にて既に収束し
た制御値が対応するアドレスのラッチ手段14に保持さ
れているので、図5(c)に示すように、瞬時に目標と
するVCOの発振周波数fvcoに収束する。
【0052】同期制御部12は、記憶データの呼び出し
と平行して、ロック検出器13の出力を高レベル、即
ち、アンロック出力に設定する初期設定を行う。これ
は、本実施例の記憶データを用いた選局時には、アンロ
ック信号が検出されない程高速となるので、制御部2が
選局周波数のロック状態を認識できるように設けられて
いる。
【0053】VCO4aの発振周波数変更の後、VCO
4aの発振周波数の安定を待ち、同期制御部12は、記
憶処理と同様に、カウントパルスをVCOカウンタ7に
対して出力する(図5(d))。尚、図5(d)ではV
CO4aの発振周波数が安定する期間としてウエイトタ
イム(Wt)を設定している。
【0054】周波数差検出器8にて演算された周波数差
は、当然、ロックレンジ内であり、ロック検出器13の
出力は、図5(e)に示すように、低レベル(ロック状
態)を示す信号が出力される。制御部2は、入力される
ロック信号により、VCO4aの発振周波数が目標とす
る周波数fvco近傍に達したことを認識する。
【0055】同期制御部12は、以後、所定のタイミン
グでVCOカウンタ7等を制御し、常にVCO4aの発
振周波数がロックレンジ内になるように周波数制御ルー
プにてVCO4aの発振周波数を制御する。
【0056】以上の読出処理によって、制御部2より指
定のアドレスで関連付けられて記憶されている分周値M
iと、Miに対応して記憶されているVCO4aの制御
値とを用いた高速の選局が実現される。
【0057】また、本発明では、分周値Miと分周値M
iに対応する制御値とを記憶する記憶容量を所定量に抑
制するために。分周値Miによる選局処理も併用してい
る。この場合、制御部2は、図3(b)に示す記憶指示
信号を、制御部2から同調制御部3に出力する。記憶指
示信号においては、前述のように、第1、第2、第3領
域が伝送される。各領域には、各々、読出し(REA
D)を示す識別信号(R信号)、読出しアドレスを示す
アドレス情報(ADRESS)を示す情報、分周値を示
す分周値情報(Mi)が付与される。
【0058】但し、分周値Miによる通常の選局時に
は、アドレス情報は固定される。即ち、入力された分周
値Miは、Mi記憶部11aの通常の選局のために設定
されているアドレスに記憶され、VCO4aの制御値も
ラッチ手段14の通常の選局のために設定されているア
ドレスに記憶されるように同期制御部12にて制御され
る。他の処理については、記憶処理と同様であるので省
略する。
【0059】次に、分周値Miを連続的に伝送する受信
機の選局時間と、本発明のアドレスを指定する受信機の
選局時間との比較結果を図6に示す。図6(a)は、本
発明の同調制御部3を用い、前述の分周値Miによる選
局処理にて、分周値データMiの伝送からロック検出ま
でを1つの処理とする従来の伝送形式に基づく選局処理
を並列的に行った場合の選局時間を示している。
【0060】図6(b)は、本発明のアドレス指定の受
信機の選局処理を示すものであり、予め、分周値Miは
記憶されているものとする。アドレスは、例えば、記憶
アドレスを4つと考えると、2ビットで表現される。し
たがって、多数ビットから構成される分周値データMi
の伝送に比べ、選局時間が短縮でき、連続的な受信処理
において、その差が顕著に現れる。なお、図6(b)で
は、VCOの制御値データは記憶していない。
【0061】図6(c)は、本発明のアドレス指定の受
信機の選局処理を示すものであり、更に、制御値データ
も分周値データMiに関連付けて予め記憶したものであ
る。制御値データも記憶することで、周波数差を演算す
る時間が軽減され更に選局時間が短縮されていることが
分かる。
【0062】次に、本発明のMi記憶部11aとラッチ
手段14の具体的な構成を図7に示す。図7(a)はM
i記憶部11aの構成を示したものであり、記憶部は前
述の分周値Miによる通常の選局のための分周値Miの
記憶エリアと、前述の記憶/読出し処理のために利用さ
れる分周値Miの記憶エリアから構成される。図7
(a)ではアドレス1に対応する記憶エリアが、通常の
選局のために用意された分周値Miの記憶エリアであ
り、アドレス2以降に対応する記憶エリアが、本発明の
記憶/読出し処理のために用意された分周値Miの記憶
エリアである。また、同期制御部12からは、入力され
る第1領域の識別信号に基づく制御信号が出力され、M
i記憶部11aに入力される制御信号と入力された第2
領域のアドレス情報とにより、論理回路で構成された選
択部にて記憶すべき分周値Miの記憶エリア、及び、読
出すべき分周値Miの記憶エリアが確定される。
【0063】図7(b)はラッチ手段14の構成を示す
ものであり、記憶部は前述の分周値Miによる通常の選
局のためのD/Aコンバータ10を駆動するデータの記
憶エリアと、前述の記憶/読出し処理のために利用され
るD/Aコンバータ10を駆動するデータの記憶エリア
から構成される。図7(a)ではアドレス1に対応する
記憶エリアが、通常の選局のために用意された記憶エリ
アであり、アドレス2以降に対応する記憶エリアが、本
発明の記憶/読出し処理のために用意された記憶エリア
である。また、同期制御部12からは、入力される第1
領域の識別信号に基づく制御信号が出力され、ラッチ手
段14に入力される制御信号と入力された第2領域のア
ドレス情報とにより、論理回路で構成された選択部にて
記憶すべきD/Aコンバータ10を駆動するデータの記
憶エリア、及び、読出すべきD/Aコンバータ10を駆
動するデータの記憶エリアが確定される。
【0064】更に、Mi記憶部11aとラッチ手段14
の記憶アドレスは、入力されるアドレス情報で規定され
るので、前述の記憶処理では分周値Miと対応するVC
Oの制御値とが同一のアドレスで指定される記憶領域に
記憶され、前述の読出し処理では同一のアドレスで指定
される分周値MiとVCOの制御値が読出されることに
なる。
【0065】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したため、請
求項1記載の発明によれば、制御部と、同調制御部と、
VCOを含み、同調制御部の制御により同調周波数が可
変可能になっており、希望する放送局の周波数に同調
し、受信された信号より変調信号を復調後、復調出力を
出力する受信部を有する受信機において、制御部は、記
憶すべき選局周波数情報と記憶すべき選局周波数情報を
格納すべきアドレスとを指定する情報とを含む記憶指示
信号と、記憶指示信号にて記憶している選局周波数情報
のアドレスを指定する情報と指定のアドレスに格納され
ている選局周波数情報の読み出しを指定する情報とを含
む読み出し指示信号とを、それぞれ同調制御部に対して
出力可能であり、同調制御部は、制御部から与えられた
記憶指示信号に応じて、入力される選局周波数情報を指
定されたアドレスに保持すると共に、制御部から与えら
れた読み出し指示信号に応じて、指定されたアドレスに
保持している選局周波数情報に基づくVCOの発振周波
数の制御を行うように構成したので、予め、必要となる
分周値情報を同調制御部に記憶させておけば、選局時に
は記憶させているアドレスを指定することで選局処理が
可能となる。したがって、その都度、分周値情報を伝送
する場合に比べ、選局時間の短縮が図られる。
【0066】また、記憶させる分周値情報は、制御部か
らの記憶指示信号により適宜変更できるので、受信中の
ネットワークが異なり、代替放送局の周波数が今までの
周波数データでは満足できない場合などに、適宜、記憶
させる分周値情報を変更することができ、同調制御部の
記憶情報の更新が可能となる。
【0067】さらに、請求項2記載の発明によれば、請
求項1記載の発明において、同調制御部が、さらに、記
憶された選局周波数情報に対応するVCOの発振周波数
の制御を行う制御値を記憶するので、過去に目標とする
VCOの発振周波数に収束した時の制御値が再度活用で
き、選局時間の飛躍的な短縮が可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御部と、同調制御部と、VCOを含み
    前記同調制御部の制御により同調周波数が可変可能にな
    っており、希望する放送局の周波数に同調し、受信され
    た信号より変調信号を復調後、復調出力を出力する受信
    部を有する受信機において、 前記制御部は、記憶すべき選局周波数情報と前記記憶す
    べき選局周波数情報を格納すべきアドレスとを指定する
    情報とを含む記憶指示信号と、前記記憶指示信号にて記
    憶している前記選局周波数情報のアドレスを指定する情
    報と前記指定のアドレスに格納されている前記選局周波
    数情報の読み出しを指定する情報とを含む読み出し指示
    信号とを、それぞれ前記同調制御部に対して出力可能で
    あり、 前記同調制御部は、前記制御部から与えられた前記記憶
    指示信号に応じて、入力される前記選局周波数情報を指
    定されたアドレスに保持すると共に、前記制御部から与
    えられた読み出し指示信号に応じて、指定されたアドレ
    スに保持している前記選局周波数情報に基づく前記VC
    Oの発振周波数の制御を行うことを特徴とする受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の受信機であって、 前記同調制御部は、記憶された前記選局周波数情報に対
    応する前記VCOの発振周波数の制御を行う制御値を記
    憶することを特徴とする受信機。
JP29206295A 1995-10-13 1995-10-13 受信機 Pending JPH09116391A (ja)

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JP29206295A JPH09116391A (ja) 1995-10-13 1995-10-13 受信機
DE69618524T DE69618524T2 (de) 1995-10-13 1996-10-10 Empfänger und Abstimmschaltung mit einem Frequenzsynthetisierer dafür
EP99121003A EP0987820A3 (en) 1995-10-13 1996-10-10 Receiver and frequency synthesizer tuner
EP96116271A EP0768756B1 (en) 1995-10-13 1996-10-10 Receiver and frequency synthesizer-tuner for the same
US08/728,973 US5731741A (en) 1995-10-13 1996-10-11 Receiver frequency synthesizer-tuner providing high speed tuning

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008160797A (ja) * 2006-11-28 2008-07-10 Seiko Epson Corp データ転送を行う回路及び方法並びにクロックパルスを利用する回路及び方法

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