JPH09113231A - 表面塗油量測定装置 - Google Patents

表面塗油量測定装置

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JPH09113231A
JPH09113231A JP7265599A JP26559995A JPH09113231A JP H09113231 A JPH09113231 A JP H09113231A JP 7265599 A JP7265599 A JP 7265599A JP 26559995 A JP26559995 A JP 26559995A JP H09113231 A JPH09113231 A JP H09113231A
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light
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Jun Azuma
洵 東
Katsuhiro Terai
克浩 寺井
Yoshihisa Tanemoto
敬久 種本
Shuzo Tsutsumi
修三 堤
Yoshihiko Hanato
義彦 花戸
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板表面の防錆油などの塗油量を測定する装
置において、紫外線を照射して油から発生する可視領域
の蛍光を検出する方式の従来の装置では、紫外線の光源
として高出力レーザを用いており、この場合、装置構成
が複雑で高価になる。 【解決手段】 鋼板1表面に光を照射する発光手段3
を、紫外線領域の線スペクトルを複数発する単一光源
(水銀ランプ)6と、可視光カットフィルター7とで構
成する。この場合、複数の線スペクトルによりそれぞれ
励起された蛍光が油から発生されることになり、光源へ
の供給電力が小さくとも効率的に蛍光を生じさせること
ができる。したがって、製作費をより安価にし得る簡単
な構成で、極軽塗油域でも精度の良い測定を行うことが
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば冷間圧延鋼
板や各種メッキ材の表面に塗布されている防錆油等の塗
油量の測定に使用される表面塗油量測定装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】圧延や表面処理工程を経て製造された冷
間圧延材や各種メッキ材等の板材は、その表面に錆の発
生を防ぐための防錆油を塗布して出荷されている。この
防錆油は、例えば図4に模式的に示す静電塗油装置21に
より板材22の表面に連続的に塗布される。
【0003】ところで、この防錆油の塗油量について、
ユーザ先から、プレス加工性の向上や洗浄の省工程化
(脱フロン対策)により、極軽塗油化(例えば100mg/m2
以下)の要望が生じてきている。このため、例えば前記
の静電塗油装置21の出側で塗油量をオンラインで測定
し、測定結果を上記装置21にフィードバックして塗油量
を制御するような塗油量管理が要求され、このために、
極軽塗油域でのオンライン測定が可能な表面塗油量測定
装置が必要となっている。
【0004】ここで、鋼板の場合を例に挙げて、表面塗
油量の従来の測定方法について説明する。 重量法〜塗油前後の鋼板の重量を測定し、その差から
単位面積当たりの塗油量を求める方法で、基本的にサン
プルを切り取って行うものであるためにオンライン測定
は不可能であり、また、100mg/m2以下の極軽塗油域で
は、精密天秤でも秤量精度が足りずに計測できない。
【0005】赤外線吸収法〜特定波長の赤外線が、油
に含まれるCH基の吸収帯により吸収されることを利用す
る方法で、図5に示すように、光源23から波長λの赤外
線(強度I0)を鋼板24に照射し、表面の油膜25でいくら
か吸収されたあとの反射光の強度Iを光検出器26で検出
する。IとI0とには、 I=I0・exp(−k・d) 但し、k:物質固有の吸収係数,d:油膜中の光の通過
距離 の式が成り立つので、I・I0から、 d=−(1/k)ln(I/I0) の式に基づく演算を行って、dおよび油膜の厚さが求め
られる。
【0006】さらにこの方法では、測定精度を上げるた
めに2波長測定方式が採用される。すなわち、図6に、
ある種の油に対する透過スペクトル分布を示している
が、この場合の吸収波長は3.44μmであり、この波長以
外では原理的には油による吸収がないとされているもの
の、例えば3.20μmや3.70μmの他の波長でも、現実に
は若干の減衰を生じている。この減衰量を補正するた
め、油の吸収帯に合わせて設定した吸収波長λ1 の赤外
線(検出光)とは別に、参照波長λ2 の光(参照光)を
照射し、これらの反射光の強度からdを求めるのであ
る。このとき、dは、 d=−(1/k)ln{(I/ I0)(I0'/I')} 但し、I0:検出光の入射強度,I:検出光の反射強度 I0':参照光の入射強度,I':参照光の反射強度 で求められる。
【0007】この方式で、実際に塗油量の測定を行った
結果を図7〜図9に示している。図7は、ダル仕上げ状
態、すなわち、表面粗度の異なる鋼板での測定結果であ
る。この測定方式では、光源と光検出器とを線対称にな
るように配置して正反射光を検出する構成であるため
(前記の図5参照)、図7に示されているように、油量
よりも地肌の粗度の影響を強く受けてしまい、特に油量
が少なくなると正確な測定はできなくなっている。
【0008】図8は、鋼板の角度変動に対する測定結果
である。鋼板の角度変動に対して影響が少なくなるよう
に、かなり指向性のない拡散光源を用いているが、同図
に示されているように、角度を±3°に抑えても、100m
g/m2程度の誤差が生じてしまう。すなわち、鋼板地肌
や、測定装置と鋼板の幾何学的配置に大きく影響されて
いる。
【0009】図9は油種を異ならせたときの測定結果で
ある。この場合、鋼板地肌を一定にし、角度の変化のな
い理想的な状態で測定を行っているが、同図から明らか
なように、塗油量が200mg/m2以下では正確な測定ができ
ない。この理由は、塗油量が非常に小さくなと、照射さ
れた赤外線に対する油膜での吸収が極めて小さく、した
がって殆ど減衰もないまま検出器側に反射されるためで
ある。この場合、光源の出力を大きくしても、ゲイン
(入射光と反射光との強度比)は変わらない。
【0010】このように、上記した赤外線吸収法でも、
特に極軽塗油領域での正確な測定は困難である。そこ
で、例えば特公平4-18763 号公報、特公平6-90014 号公
報、特開昭59-77343号公報等に、紫外線を照射して油か
ら発生する可視領域の蛍光を検出する紫外線励起方法が
開示されている。この方法では、入射光と検出光との強
度比に基づいて塗油量を求めるのではなく、油によって
変換された蛍光強度から塗油量を求めるので、入射光、
すなわち、紫外線の出力を大きくすることによって検出
感度を上げることができる。このため、上記各公報で
は、光源として高出力のレーザ光を用いる装置が開示さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように高出力のレーザ光を光源として用いる従来の装置
では、構成が複雑で高価であり、また、効率も悪いとい
う問題を有している。つまり、現在、紫外線領域で発振
するレーザはエキシマレーザしかなく、中でも安定した
出力が得られるのはArF(発振波長 193nm) かKrF(発
振波長 248nm) で、ガス供給設備を含め、極めて大掛か
りな装置となる。また、塗油量計として用いる場合は、
レーザ装置より光ファイバー等で紫外線を検出領域に導
く構成とすることが必要となるが、この場合、紫外線領
域ではファイバー内での光の減衰が極めて大きく、効率
が低下する。さらに、鋼板に照射されたレーザ光は、そ
の極くわずかのエネルギーが励起エネルギーとして寄与
し、大半は鋼板表面で反射して散逸してしまうため、過
大な電力を光源に入力しても発生する蛍光量は小さく、
したがって、これによっても効率的な測定を行えないも
のとなっている。
【0012】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたもので、極軽塗油域においても感度よく測定する
ことが可能であると共に、構成が簡単で製作費をより安
価にし得る表面塗油量測定装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の表面塗油量測定装置は、油が
塗布された板材表面に光を照射する発光手段と、光が照
射された油から発生する可視光領域の蛍光の強度に応じ
た信号を出力する光検出器と、光検出器からの信号に基
づき板材表面の塗油量を演算する演算手段とが設けられ
る表面塗油量測定装置であって、上記発光手段が、紫外
線領域の線スペクトルを複数発する単一光源を設けて成
ることを特徴としている。
【0014】すなわち、例えば請求項2に記載のよう
に、単一光源を水銀ランプで構成した場合、この光源か
らは、紫外線領域における185nm,254nm,313nm 等の複数
の線スペクトルが放射される。そして、これら複数の線
スペクトルによりそれぞれ励起された蛍光が油から発生
されので、前述した単一波長のレーザ光を光源とする場
合に比べ、光源への供給電力が小さくとも効率的に蛍光
を生じさせることができる。したがって、製作費をより
安価にし得る簡単な構成で、極軽塗油域においても精度
の良い測定を行うことが可能になる。
【0015】なお、水銀ランプを光源として用いる場
合、この光源からは可視領域の光も出射する。そこで、
請求項2のように、さらに可視光カットフィルタを設け
て発光手段を構成することにより、この発光手段から
は、前記の紫外線領域の光のみが出射されることにな
る。この結果、光検出器には、光源からの光が混入する
ことなく、油から発生した蛍光の入射量に対応した信号
出力が得られることになるので、測定精度が向上する。
【0016】また、請求項3のように、発光手段および
光検出器を板材とは反対側から板材表面に近接する位置
まで包囲する包囲体を設け、この包囲体の内面に鏡面処
理が施されていると、発光手段から放射された紫外線
は、包囲体内面と板材表面との双方で多重反射し、この
結果、板材表面に繰り返し照射されることになる。した
がって、油に蛍光を発生させるための励起エネルギーと
して費やされる割合が多くなり、これによっても検出効
率が向上する。また、上記の包囲体により、周囲からの
可視域の迷光の侵入が抑制される一方、板材表面で生じ
た蛍光の散逸も抑制されて光検出器に効率良く入射す
る。これによっても、検出感度が向上し、極軽塗油量領
域でのさらに精度の良い測定が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て図1および図2を参照して説明する。図1において、
1は鋼板であって、この鋼板1の上方に近接させて、本
実施形態での表面塗油量測定装置(以下、測定装置と略
記する)2が非接触状態で配置されている。上記鋼板1
は、冷間圧延後、防錆油を塗布するための静電塗油装置
(図示せず)を通して連続走行しているもので、この静
電塗油装置の出側に、上記の測定装置2が配置されてい
る。
【0018】測定装置2は、後述する発光手段3と、こ
の発光手段3の側方に配置された光検出器4とを備えて
いる。そして、これら発光手段3と光検出器4との全体
を上方から囲う半球状の包囲体(以下、キャビティーと
いう)5を設けて、この測定装置2における塗油量検出
部が構成されている。なお、上記キャビティー5は例え
ば銅製で、その内面は、アルミニウムコーティング層5a
を設けることにより、高反射率を有する鏡面に仕上げら
れている。
【0019】発光手段3は、主に紫外線領域の光を発す
る例えば100 W程度の水銀ランプから成る光源6と、こ
の光源6を囲うダイクロイックミラー等から成る可視光
カットフィルター7とで構成されている。上記の光源6
からは可視領域の光も出射するが、これが上記のフィル
ター7でカットされることにより、この発光手段3から
は紫外線のみが周囲に放射される。
【0020】一方、光検出器4は、その表面に紫外線カ
ットフィルター(図示せず)が装着され、これによっ
て、この光検出器4からは、これに入射する可視光の強
度に応じた信号が出力される。なお、これら発光手段3
と光検出器4との間には、可視光カットフィルター7で
阻止しきれない微量の可視光が光検出器4に直接入射し
ないように、金属性の遮光板8がさらに配置されてい
る。
【0021】光源6には、例えば20kHz の矩形波電圧を
発生する高周波電源11が、増幅器12を介して接続されて
いる。高周波電源11から上記の電圧が増幅器12で増幅さ
れ光源6に印加されることによって、この光源6が上記
の周波数で点滅する。一方、光検出器4は同期検波器13
に接続されている。この同期検波器13には、高周波電源
11から、その出力電圧の発振周波数に応じた同期信号も
入力され、この同期信号によって、光検出器4からの信
号を同期検波して出力するように構成されている。
【0022】そして、同期検波器13からの出力信号を塗
油量信号S0 に変換して出力する演算器(演算手段)14
がさらに設けられている。この演算器14には、油種に応
じて作成された検量線データが予め記憶されており、こ
の検量線データとの比較によって上記の検波信号が塗油
量信号So に変換され出力される。次に上記構成の表面
塗油量測定装置2における動作状態について説明する。
【0023】高周波電源11から前記した電圧が光源6に
印加されると、紫外線ランプから成る光源6から放射さ
れる光は、その可視領域の光が可視光カットフィルター
7でカットされて、紫外線領域のみの光が周囲に放射さ
れる。この紫外線が直接、或いはキャビティー5の内面
で反射して、鋼板1の表面に照射される。これにより、
鋼板1上に塗布されている油膜から、その膜厚に応じた
強度で可視領域の蛍光が発生される。
【0024】紫外線ランプから成る光源6からは、200
〜450nm の広範囲にわたる光が放射される。また、水銀
圧力によっては185nm も強く出るので、185nm,254nm,31
3nm,405nm,436nm の線スペクトルが中心となり、このう
ち、185nm,254nm,313nm が蛍光作用を有している。この
ため、単一波長で照射するより効率よく蛍光を発生させ
ることができる。
【0025】油膜から発生した可視領域の蛍光は、直
接、或いはキャビティー5の内面で反射して光検出器6
に入射する。そして、この光検出器6から、その入射光
量に応じた信号が出力され、この信号が前記した同期検
波器13に入力される。ここで、高周波電源11からの同期
信号で検波され、これによって、外乱の影響が除かれて
S/N比の向上した信号出力を得ることができる。
【0026】上記の信号出力に対し、前記したように、
演算器14では予め記憶されている検量線データとの比較
により塗油量信号SO に変換して出力し、この結果、鋼
板1表面に塗布されている塗布量に応じた信号を得るこ
とができる。このように、上記の測定装置2では、水銀
ランプから成る単一光源6から紫外線領域の線スペクト
ルが複数放射され、これら複数の線スペクトルによりそ
れぞれ励起された蛍光が油膜から発生されので、前述し
た単一波長のレーザ光を光源とする場合に比べ、光源へ
の供給電力が小さくとも効率的に蛍光を生じさせること
ができる。しかも、構成が簡単で、製作費をより安価な
ものとすることができる。
【0027】さらに、上記測定装置2では、内面が高反
射率のキャビティー5で発光手段3と光検出器4とが囲
われているので、光源6から放射された紫外線は、この
キャビティー5の内面と鋼板1表面との双方で多重反射
する。この結果、鋼板1の表面に上記の紫外線は繰り返
し照射されることになるので、これによっても検出効率
が向上する。
【0028】また、上記のキャビティー5により、周囲
からの可視領域の迷光の侵入が抑制される一方、鋼板1
表面で生じた可視領域の蛍光の散逸も抑制されて光検出
器4に効率良く入射する。これによって検出感度が向上
し、極軽塗油域でのさらに精度の良い測定が可能になっ
ている。図2に、上記測定装置2での実測結果の一例を
示している。図のように、30mg/m2 程度までの極軽塗油
域での測定が可能であり、また、高濃度域(800mg/m2
度) に至るまで直線性があって、一台で極軽塗油域から
高濃度域まで測定することが可能である。
【0029】図3には、本発明における他の実施形態で
の表面塗油量測定装置2を示している。なお、同図にお
いて、前記の実施形態で説明した部材と同じ機能を有す
る部材には同一の番号を付記している。同図に示す測定
装置2では、発光手段3と光検出器4とを、発光側キャ
ビテイー5Sと受光側キャビティー5Dとによってそれぞれ
個別に囲って構成され、また、発光側キャビテイー5Sに
おける下端開口に、この開口を塞ぐように可視光カット
フィルター7が嵌着されている。同様に、受光側キャビ
ティー5Dの下端開口に紫外光カットフィルター15が嵌着
されている。
【0030】この場合、前記の遮光板8は不要で、各キ
ャビテイー5S・5D内の構成が簡単になると共に、放熱の
大きい光源6からの熱的な影響が光検出器4に及ばない
ようにすることができるので、検出の信頼性が向上す
る。以上のように、上記各実施形態での表面塗油量測定
装置2は、鋼板1表面の塗油量を非接触で連続的に、か
つ、極軽塗油領域まで測定することが可能である。この
ため、例えば前記した冷間圧延材や各種メッキ材等の表
面への防錆油の塗布工程に適用することによって、塗油
量管理に大きく貢献することができる。
【0031】なお、本発明は上記した各実施形態に限定
されるものではなく、例えば上記では、紫外線領域の線
スペクトルを複数発する単一光源として水銀ランプを例
に挙げたが、例えばメタルハライドランプなどのその他
の発光体を用いて構成することが可能である。また、キ
ャビティー5内面の鏡面処理を、炭酸マグネシウムや硫
酸バリウム等のコーティングなどにより行うこともでき
る。また、上記各実施形態では、鋼板1上の防錆油の測
定を例に挙げたが、その他、任意の板材表面の塗油量の
測定に適用することが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の請求項1
の表面塗油量測定装置においては、板材表面の油に蛍光
を発生させるための光を照射する発光手段が、紫外線領
域の線スペクトルを複数発する単一光源を設けて構成さ
れているので、これら複数の線スペクトルによりそれぞ
れ励起された蛍光が油から発生される。これにより、光
源への供給電力が小さくとも効率的に蛍光を生じさせる
ことができ、したがって、製作費をより安価にし得る簡
単な構成で、極軽塗油域でも精度の良い測定を行うこと
が可能になる。
【0033】請求項2の測定装置においては、単一光源
として水銀ランプを用い、かつ、この光源から出射する
可視領域の光をカットする可視光カットフィルタを設け
て構成される。これにより、光検出器には、光源からの
光が混入することなく、油から発生した蛍光の入射量に
対応した信号出力が得られることになるので、測定精度
が向上する。
【0034】請求項3の測定装置においては、発光手段
および光検出器を包囲する包囲体をさらに設けているの
で、発光手段から放射された紫外線は、包囲体内面と板
材表面との双方で多重反射し、板材表面に繰り返し照射
される。したがって、油に蛍光を発生させるための励起
エネルギーとして費やされる割合が多くなり、これによ
っても検出効率が向上する。また、上記の包囲体によ
り、周囲からの可視域の迷光の侵入が抑制される一方、
板材表面で生じた蛍光の散逸も抑制されて光検出器に効
率良く入射することになるので、検出感度が向上し、極
軽塗油域でのさらに精度の良い測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態での表面塗油量測定装置の
構成を示す模式図である。
【図2】上記表面塗油量測定装置での実測結果の一例を
示すグラフである。
【図3】本発明の他の実施形態での表面塗油量測定装置
の構成を示す模式図である。
【図4】鋼板表面への防錆油の塗布工程を示す模式図で
ある。
【図5】従来の赤外線吸収による表面塗油量測定方法の
説明図である。
【図6】従来の赤外線吸収による2波長測定方式での赤
外線吸収スペクトル分布の一例を示すグラフである。
【図7】従来の赤外線吸収方式による装置で表面粗度が
異なる鋼板上の塗油量測定結果を示すグラフである。
【図8】従来の赤外線吸収方式による装置で鋼板の角度
を変えたときの鋼板上の塗油量測定結果を示すグラフで
ある。
【図9】従来の赤外線吸収方式による装置で油種を変え
たときの鋼板上の塗油量測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板 2 表面塗油量測定装置 3 発光手段 4 光検出器 5 キャビティー(包囲体) 6 光源 7 可視光カットフィルター 14 演算器(演算手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 修三 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 花戸 義彦 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油が塗布された板材表面に光を照射する
    発光手段と、 光が照射された油から発生する可視光領域の蛍光の強度
    に応じた信号を出力する光検出器と、 光検出器からの信号に基づき板材表面の塗油量を演算す
    る演算手段とが設けられる表面塗油量測定装置であっ
    て、 上記発光手段が、紫外線領域の線スペクトルを複数発す
    る単一光源を設けて成ることを特徴とする表面塗油量測
    定装置。
  2. 【請求項2】 光源が水銀ランプから成り、この光源か
    ら板材表面への光放射経路上に、可視光カットフィルタ
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の表面
    塗油量測定装置。
  3. 【請求項3】 発光手段および光検出器を板材とは反対
    側から板材表面に近接する位置まで包囲する包囲体が設
    けられ、この包囲体の内面は鏡面処理が施されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の表面塗油量測定
    装置。
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