JPH09112525A - チタンまたはチタン合金製ホイールナット - Google Patents
チタンまたはチタン合金製ホイールナットInfo
- Publication number
- JPH09112525A JPH09112525A JP7294690A JP29469095A JPH09112525A JP H09112525 A JPH09112525 A JP H09112525A JP 7294690 A JP7294690 A JP 7294690A JP 29469095 A JP29469095 A JP 29469095A JP H09112525 A JPH09112525 A JP H09112525A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- titanium
- wheel nut
- wheel
- oxide film
- titanium alloy
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼付きにくいチタンまたはチタン合金製ホイ
ールナットを提供する。 【解決手段】 少なくとも雌ねじ部分にチタンの酸化膜
または窒化膜を形成してなることを特徴とする。
ールナットを提供する。 【解決手段】 少なくとも雌ねじ部分にチタンの酸化膜
または窒化膜を形成してなることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車、特にス
ポーツカー、競走用自動車のホイールの取り付けに用い
られるチタンまたはチタン合金製ホイールナットに関す
るものである。
ポーツカー、競走用自動車のホイールの取り付けに用い
られるチタンまたはチタン合金製ホイールナットに関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、自動車用ホイールナットとして、
Ｃｒ鋼を素材としたホイールナットが使用されており、
その表面にＣｒメッキが施されている。
Ｃｒ鋼を素材としたホイールナットが使用されており、
その表面にＣｒメッキが施されている。
【０００３】しかし、スポーツカー、競走用自動車など
の特殊な自動車には出力の向上のために一層の軽量化が
求められており、軽量化を促進するための手段として自
動車部品を比重の小さな素材で作製することも行なわれ
ている。
の特殊な自動車には出力の向上のために一層の軽量化が
求められており、軽量化を促進するための手段として自
動車部品を比重の小さな素材で作製することも行なわれ
ている。
【０００４】自動車部品の１つであるホイールナットに
も軽量化が求められており、軽量で強靱なチタンまたは
チタン合金を素材とした自動車用ホイールナットと考え
られている。
も軽量化が求められており、軽量で強靱なチタンまたは
チタン合金を素材とした自動車用ホイールナットと考え
られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、チタンまたは
チタン合金製ホイールナットをハブボルトに強固に締付
けた場合に焼付きを起こしやすく、特に競走用自動車の
ようにピットインして短時間でタイヤ交換しなければな
らない場合にチタンまたはチタン合金製ホイールナット
に焼付きが起きているようでは競走用自動車のホイール
ナットとしては好ましくない。上記チタンまたはチタン
合金製ホイールナットに焼付きが起こらないようにする
ためにホイールナットの少なくとも雌ねじ部分に油を塗
ることも考えられるが、一般にホイールナットに油を塗
ることは禁じられている。
チタン合金製ホイールナットをハブボルトに強固に締付
けた場合に焼付きを起こしやすく、特に競走用自動車の
ようにピットインして短時間でタイヤ交換しなければな
らない場合にチタンまたはチタン合金製ホイールナット
に焼付きが起きているようでは競走用自動車のホイール
ナットとしては好ましくない。上記チタンまたはチタン
合金製ホイールナットに焼付きが起こらないようにする
ためにホイールナットの少なくとも雌ねじ部分に油を塗
ることも考えられるが、一般にホイールナットに油を塗
ることは禁じられている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は強
固に締付けても焼付きの起らないチタンまたはチタン合
金製自動車用ホイールナットを得るべく研究を行った結
果、チタンまたはチタン合金製ホイールナットの少なく
とも雌ねじ部分に酸化チタンまたは窒化チタンの薄膜を
形成すると、ハブボルトに対する焼付きは激減するとい
う知見を得たのである。
固に締付けても焼付きの起らないチタンまたはチタン合
金製自動車用ホイールナットを得るべく研究を行った結
果、チタンまたはチタン合金製ホイールナットの少なく
とも雌ねじ部分に酸化チタンまたは窒化チタンの薄膜を
形成すると、ハブボルトに対する焼付きは激減するとい
う知見を得たのである。
【０００７】この発明は、かかる知見に基づいてなされ
たものであって、少なくとも雌ねじ部分にチタンの酸化
膜または窒化膜を形成してなるチタンまたはチタン合金
製ホイールナット、に特徴を有するものである。
たものであって、少なくとも雌ねじ部分にチタンの酸化
膜または窒化膜を形成してなるチタンまたはチタン合金
製ホイールナット、に特徴を有するものである。
【０００８】この発明のチタンまたはチタン合金製ホイ
ールナットは、チタンの酸化膜または窒化膜が少なくと
も雌ねじ部分に形成されることが必要であり、雌ねじ部
分の他にホイールナットの開孔部近傍またはホイールナ
ットの全外面に形成してもよい。
ールナットは、チタンの酸化膜または窒化膜が少なくと
も雌ねじ部分に形成されることが必要であり、雌ねじ部
分の他にホイールナットの開孔部近傍またはホイールナ
ットの全外面に形成してもよい。
【０００９】この発明のチタンまたはチタン合金製ホイ
ールナットの少なくとも雌ねじ部分のチタンの酸化膜
は、チタンまたはチタン合金製ホイールナットを大気
中、酸素気流中などの酸化性雰囲気中で加熱することに
より形成することができ、またチタンの窒化膜は窒素雰
囲気中で加熱することにより形成することができる。
ールナットの少なくとも雌ねじ部分のチタンの酸化膜
は、チタンまたはチタン合金製ホイールナットを大気
中、酸素気流中などの酸化性雰囲気中で加熱することに
より形成することができ、またチタンの窒化膜は窒素雰
囲気中で加熱することにより形成することができる。
【００１０】このようにして少なくとも雌ねじ部分に形
成されたチタンの酸化膜または窒化膜の膜厚は０．０１
〜５μｍの範囲内にあることが好ましく、０．０１〜
０．１μｍの範囲内にあることが一層好ましい。これは
チタンまたはチタン合金製ホイールナットの雌ねじ部分
に形成されたチタンの酸化膜または窒化膜の厚さが０．
０１μｍ未満であるとナットとの焼付き防止効果がな
く、５μｍを越えると硬く脆い酸化膜または窒化膜は破
壊しやすくなり、相手材のハブボルトを摩耗するので好
ましくないことによるものである。
成されたチタンの酸化膜または窒化膜の膜厚は０．０１
〜５μｍの範囲内にあることが好ましく、０．０１〜
０．１μｍの範囲内にあることが一層好ましい。これは
チタンまたはチタン合金製ホイールナットの雌ねじ部分
に形成されたチタンの酸化膜または窒化膜の厚さが０．
０１μｍ未満であるとナットとの焼付き防止効果がな
く、５μｍを越えると硬く脆い酸化膜または窒化膜は破
壊しやすくなり、相手材のハブボルトを摩耗するので好
ましくないことによるものである。
【００１１】
ねじ穴径：１２mm、雌ねじピッチ：１．５mm、外径：１
９mmの寸法を有する純Ｔｉ製またはＴｉ−３wt％Ａｌ−
２．５wt％Ｖ製ホイールナットを複数個用意し、これら
ホイールナットを表１〜表２に示される条件で加熱する
ことにより表１〜表２に示されるチタンの酸化膜または
窒化膜を形成し、本発明ホイールナット１〜１５、比較
ホイールナット１〜３および従来ホイールナット１〜２
を作製した。なお従来ホイールナットは、チタンの酸化
膜および窒化膜のいずれも形成されていないホイールナ
ットである。
９mmの寸法を有する純Ｔｉ製またはＴｉ−３wt％Ａｌ−
２．５wt％Ｖ製ホイールナットを複数個用意し、これら
ホイールナットを表１〜表２に示される条件で加熱する
ことにより表１〜表２に示されるチタンの酸化膜または
窒化膜を形成し、本発明ホイールナット１〜１５、比較
ホイールナット１〜３および従来ホイールナット１〜２
を作製した。なお従来ホイールナットは、チタンの酸化
膜および窒化膜のいずれも形成されていないホイールナ
ットである。
【００１２】これら本発明ホイールナット１〜１５、比
較ホイールナット１〜３および従来ホイールナット１〜
２を回転数：２１００r.p.m.、締付けトルク：２０kg−
ｍの能力を有するインパクトレンチによりＳＣＭ４３５
製ハブボルトに締付けたのち緩める工程を締付け回数１
回とし、焼付いてまわらなくなるまでの締付け回数を測
定し、その結果を表１〜表２に示した。
較ホイールナット１〜３および従来ホイールナット１〜
２を回転数：２１００r.p.m.、締付けトルク：２０kg−
ｍの能力を有するインパクトレンチによりＳＣＭ４３５
製ハブボルトに締付けたのち緩める工程を締付け回数１
回とし、焼付いてまわらなくなるまでの締付け回数を測
定し、その結果を表１〜表２に示した。
【００１３】
【表１】
【００１４】
【表２】
【００１５】表１〜表２に示される結果から、チタンま
たはチタン合金製ホイールナットの少なくとも雌ねじ部
分に厚さ：０．０１〜５μｍのチタンの酸化膜または窒
化膜が形成された本発明ホイールナット１〜１５は、チ
タンの酸化膜または窒化膜を形成しない従来ホイールナ
ット１〜２に比べて、焼付いてまわらなくなるまでの締
付け回数が多いことから、焼付きにくいことがわかる。
また雌ねじ部分に形成された酸化膜または窒化膜の厚さ
が０．０１μｍよりも薄い比較ホイールナットも焼付い
てまわらなくなるまでの締付け回数は少ないところから
焼付きやすいこともわかる。
たはチタン合金製ホイールナットの少なくとも雌ねじ部
分に厚さ：０．０１〜５μｍのチタンの酸化膜または窒
化膜が形成された本発明ホイールナット１〜１５は、チ
タンの酸化膜または窒化膜を形成しない従来ホイールナ
ット１〜２に比べて、焼付いてまわらなくなるまでの締
付け回数が多いことから、焼付きにくいことがわかる。
また雌ねじ部分に形成された酸化膜または窒化膜の厚さ
が０．０１μｍよりも薄い比較ホイールナットも焼付い
てまわらなくなるまでの締付け回数は少ないところから
焼付きやすいこともわかる。
【００１６】
【発明の効果】上述のように、この発明は、焼付きにく
い強靱で軽量なチタンまたはチタン合金製ホイールナッ
トを提供することができ、自動車の軽量化、省エネルギ
ー化、高出力化などに寄与することができるので自動車
産業の発展に大いに貢献しうるものである。
い強靱で軽量なチタンまたはチタン合金製ホイールナッ
トを提供することができ、自動車の軽量化、省エネルギ
ー化、高出力化などに寄与することができるので自動車
産業の発展に大いに貢献しうるものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 少なくとも雌ねじ部分にチタンの酸化膜
または窒化膜を形成してなることを特徴とするチタンま
たはチタン合金製ホイールナット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7294690A JPH09112525A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | チタンまたはチタン合金製ホイールナット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7294690A JPH09112525A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | チタンまたはチタン合金製ホイールナット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09112525A true JPH09112525A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17811050
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7294690A Withdrawn JPH09112525A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | チタンまたはチタン合金製ホイールナット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09112525A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007262498A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 発色を制御したチタン合金ボルトおよびナット |
| JP2011058594A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Beta Titanium:Kk | ホイール締結部品 |
| EP2541079A1 (en) * | 2011-06-28 | 2013-01-02 | Rolls-Royce plc | A coated fastener |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP7294690A patent/JPH09112525A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007262498A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 発色を制御したチタン合金ボルトおよびナット |
| JP2011058594A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Beta Titanium:Kk | ホイール締結部品 |
| EP2541079A1 (en) * | 2011-06-28 | 2013-01-02 | Rolls-Royce plc | A coated fastener |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |