JPH09110860A - ラクチドの製造方法 - Google Patents

ラクチドの製造方法

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JPH09110860A
JPH09110860A JP7276008A JP27600895A JPH09110860A JP H09110860 A JPH09110860 A JP H09110860A JP 7276008 A JP7276008 A JP 7276008A JP 27600895 A JP27600895 A JP 27600895A JP H09110860 A JPH09110860 A JP H09110860A
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Japan
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lactide
lactic acid
catalyst
optical purity
tin
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JP7276008A
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Hisatsugu Okuyama
久嗣 奥山
Hitomi Obara
仁実 小原
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短い滞留時間で解重合反応を十分に行わせる
経済性に優れたバッチ式のラクチドの製造法を提供す
る。 【解決手段】 反応容器に乳酸プレポリマーおよび触媒
として1.1重量%以上25重量%以下の錫、ハロゲン
化錫、或いは錫の有機酸塩を加え、圧力30Torr以
下、温度150℃以上260℃以下でラクチドを製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ乳酸の原料で
あるラクチドの経済的な製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】生分解性または自然環境下で分解するポリ
マー等が環境保護の見地から注目されており、特にポリ
乳酸は、分解性や物性の点で優れており、その早期実用
化が望まれている。このポリ乳酸の原料であるラクチド
等のαヒドロキシカルボン酸類の環状2量体は、先ずα
ヒドロキシカルボン酸を加熱、減圧下等により脱水縮合
させ中分子量のプレポリマーを得、次にこのプレポリマ
ーを触媒存在下において加熱、減圧することにより解重
合させて得る方法が知られている。
【0003】例えば、特開昭63−101378には、
乳酸プレポリマーの触媒(以下解重合触媒と記す)とし
て、有機酸の錫塩0.05〜1.0重量%を用い、加
熱、減圧下でラクチドを得る方法が開示されている。
【0004】そして、この方法により得られたラクチド
は、再結晶等の精製手段により化学純度或いは光学純度
を向上させられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法で乳酸プレポリマーの解重合を行いラクチドを得る
時、反応容器中で十分な滞留時間が確保されない場合、
解重合反応が十分に進まない為、得られるラクチドの収
率が低くなった。一方、反応容器中で十分な滞留時間が
確保される場合は、かなり高い収率でラクチドが得られ
るが、反対にラセミ化反応の進行が大きくなり、得られ
るラクチドの光学純度が低下した。
【0006】また、再結晶等の精製手段により更に光学
純度の高いラクチドを製造する場合には精製工程での収
率が低下するという問題がある。また反応に長時間を必
要とする為、経済的でないという問題もある。従って、
効率的にラクチドを合成する為には、より短い滞留時間
で解重合反応を十分に行わせる必要がある。
【0007】特に、上記方法により大きな規模に於いて
乳酸プレポリマーの解重合を行いラクチドを得る場合、
より長い滞留時間が必要とされる為、この様な問題はよ
り深刻になる。
【0008】そこで、本発明は上記課題を解決し、短い
滞留時間で解重合反応を十分に行わせる経済性に優れた
ラクチドの製造法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、鋭意検討
の結果、いわゆるバッチ式でラクチドを得る方法におい
て、解重合触媒を1.1〜25.0重量%用いることに
より、短い滞留時間で十分な解重合反応を行わせること
が可能であることを見出だし、本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、反応容器に乳酸プレ
ポリマー及び触媒を加え、いわゆるバッチ式にラクチド
を製造する方法であって、乳酸プレポリマーに触媒とし
て1.1重量%以上25重量%以下の錫、ハロゲン化
錫、或いは錫の有機酸塩を加え、圧力30Torr以
下、温度150℃以上260℃以下でラクチドを製造す
ることを特徴とするラクチドの製造方法である。
【0011】なお、本発明のメカニズムは、触媒量を増
やすことによりラクチド生成速度を増大させる。これに
より留出速度が増大し、滞留時間が減少し、この滞留時
間の減少により触媒量の増加による光学純度の低下が補
われることになる。
【0012】本発明で用いる乳酸プレポリマーを解重合
させる触媒としては、一般にエステル交換触媒として知
られている錫、アンチモン、亜鉛、チタン、ジルコニウ
ム、アルミニウム等の金属、これらの金属の酸化物、ハ
ロゲン化物、有機酸塩、有機金属化合物等が単独で或い
は併用して用いられる。特に好ましい解重合触媒として
は、酸化錫、塩化錫等のハロゲン化錫、ジオクチル酸
錫、乳酸錫、シュウ酸錫、ジカプリル酸錫、ジラリウル
酸錫、ジパルチミン酸錫、ジオレイン酸錫等の錫の有機
酸塩、3酸化2アンチモン、5酸化2アンチモン、トリ
フェニルスチビン等のアンチモン化合物が用いられる。
【0013】解重合触媒は解重合反応を十分速くする為
反応容器中に1.1〜25.0重量%以下の量を存在さ
せて用いられる。1.1%より少ない場合、解重合反応
の速度が遅く長い滞留時間が必要となる為経済的でな
く、また長い滞留時間のためラセミ化反応の進行が大き
くなり、得られるラクチドの光学純度が低下し、再結晶
等の精製手段により光学純度のより高いラクチドを得る
場合収率が低下する。25%より多い場合、それ以上解
重合反応を速める或いは触媒の寿命を延ばす効果の向上
が無い為経済的でない。
【0014】本発明で用いられる乳酸プレポリマーは、
L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸或いはこれらの乳酸の
水溶液を加熱、減圧等により脱水・縮合させることによ
り得ることができる。こうして得られる乳酸プレポリマ
ーの分子量は1000以上100,000以下のものが
用いられるが、留出工程で得られるラクチドの化学純度
を高くする為には4,000以上のものを用いることが
好ましい。また、分子量50,000より大きい乳酸プ
レポリマーは、乳酸或いは乳酸水溶液の脱水縮合により
得る時、長い反応時間或いは高い真空度等非経済的な製
造条件を必要とする為好ましくない。
【0015】光学純度の高いLL−ラクチド或いはDD
−ラクチドを得る場合それぞれ光学純度90% e.e. 以
上、更に好ましくは95% e.e. 以上のL−乳酸プレポ
リマー、D−乳酸プレポリマーが用いられる。光学純度
が90% e.e. より低いL−乳酸プレポリマー或いはD
−乳酸プレポリマーを用いた場合、得られるラクチドの
光学純度が低くなり、光学純度を向上させる為再結晶等
の精製操作を行ったとしても収率が著しく低下する。ま
た、乳酸プレポリマーの光学純度はその原料である乳酸
の光学純度以下となるので、光学純度の高いLL−ラク
チド或いはDD−ラクチドを得る為に光学純度の高い乳
酸プレポリマーを用いる場合、それぞれ少なくとも光学
純度90% e.e. 以上のL−乳酸或いはD−乳酸から得
られた乳酸プレポリマーを使用することが好ましい。
【0016】反応容器の温度は150℃以上260℃以
下、更に好ましくは180℃以上240℃以下に保たれ
る。150℃より低いと十分な解重合反応の速度が得ら
れず経済的でない。260℃より高いとラセミ化反応の
進行が大きくなり、得られるラクチドの光学純度が低下
する。また、再結晶等の精製手段により光学純度の高い
ラクチドを得る場合、精製工程での収率が低下する。
【0017】反応容器の圧力は30Torr以下に保た
れる。30Torrを越えると生成したラクチド留出速
度が遅く、長い滞留時間が必要となり経済的でない。ま
た、ラセミ化反応の進行が大きくなり得られるラクチド
の光学純度が低下する。また再結晶等の精製手段によ
り、光学純度の高いラクチドを得る場合精製工程での収
率が低下する。
【0018】
【実施例】
[実施例1]乳酸プレポリマーとして光学純度99.2
% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃度)のL−乳酸
を加熱,減圧により脱水縮合して得た重量平均分子量2
000,光学純度99.2% e.e. の乳酸プレポリマー
を用いた。
【0019】攪拌装置及び蒸留装置の装着された100
Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kgと触媒として
ジオクチル酸錫1400g(2重量%)を投入し、3T
orrの減圧下で220℃に加熱し、ラクチドを留去し
た。
【0020】留出に要した時間は107分、留出物(以
下粗ラクチドと呼ぶ)の重量は67.5kg、平均留出
速度は0.63kg/分であった。粗ラクチドの組成分
析より粗ラクチド中のラクチド、LL−ラクチドの含有
率はそれぞれ97.2%、92.0%であった。この含
有率より収率を計算するとラクチド、LL−ラクチドそ
れぞれ93.7%、88.7%の収率となる。
【0021】なお、乳酸プレポリマーの重量平均分子量
はクロロホルムを移動相としたGPCによりRIDを検
出器として測定した。ラクチド含有率、LL−ラクチド
含有率はβ−シクロデキストリン誘導体を固定相液体と
したキャピラリーカラムを用いたガスクロマトグラフィ
ーによりFIDを検出器として測定した。
【0022】[実施例2]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫3500g(5重量%)を
投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラク
チドを留去した。
【0023】留出に要した時間は89分、粗ラクチドの
重量は67.8kg、平均留出速度は0.76kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ97.6
%、91.5%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ94.5%、8
8.6%の収率となる。
【0024】[実施例3]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫7000g(10重量%)
を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラ
クチドを留去した。
【0025】留出に要した時間は76分、粗ラクチドの
重量は68.0kg、平均留出速度は0.89kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ97.2
%、91.5%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ94.4%、8
8.9%の収率となる。
【0026】[実施例4]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫14000g(20重量
%)を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱
し、ラクチドを留去した。
【0027】留出に要した時間は64分、粗ラクチドの
重量は67.7kg、平均留出速度は1.06kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ97.8
%、91.6%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ94.6%、8
8.6%の収率となる。
【0028】[実施例5]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量5000,光学純度99.1% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫7000g(10重量%)
を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラ
クチドを留去した。
【0029】留出に要した時間は65分、粗ラクチドの
重量は68.0kg、平均留出速度は1.05kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ98.0
%、91.7%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ95.2%、8
9.1%の収率となる。
【0030】[実施例6]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量10000,光学純度99.0% e.e. の
乳酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装
着された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70k
gと触媒としてジオクチル酸錫7000g(10重量
%)を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱
し、ラクチドを留去した。
【0031】留出に要した時間は67分、粗ラクチドの
重量は68.2kg、平均留出速度は1.02kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ98.3
%、92.7%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ95.8%、9
0.3%の収率となる。
【0032】[実施例7]乳酸プレポリマーとして光学
純度0.0% e.e. ,濃度88.0%(乳酸換算濃度)
のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重量平
均分子量2000,光学純度0.0% e.e. の乳酸プレ
ポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着された
100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kgと触媒
としてジオクチル酸錫7000g(10重量%)を投入
し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラクチド
を留去した。
【0033】留出に要した時間は76分、粗ラクチドの
重量は67.5kg、平均留出速度は0.89kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチドの含有率は97.4%であった。この含有率より
ラクチドの収率を計算すると93.9%の収率となる。
【0034】[実施例8]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量5000,光学純度99.1% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒として塩化錫7000g(10重量%)を投入
し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラクチド
を留去した。
【0035】留出に要した時間は72分、粗ラクチドの
重量は67.6kg、平均留出速度は0.94kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ97.5
%、91.3%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ94.2%、8
8.2%の収率となる。
【0036】[実施例9]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量5000,光学純度99.1% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。
【0037】攪拌装置及び蒸留装置の装着された100
Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kgと触媒として
塩化錫14000g(10重量%)を投入し、3Tor
rの減圧下で220℃に加熱し、ラクチドを留去した。
留出に要した時間は64分、粗ラクチドの重量は67.
7kg、平均留出速度は1.06kg/分であった。粗
ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラクチド、LL
−ラクチドの含有率はそれぞれ97.9%、91.5%
であった。この含有率より収率を計算するとラクチド、
LL−ラクチドそれぞれ94.7%、88.5%の収率
となる。
【0038】[比較例1]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫350g(0.5重量%)
を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラ
クチドを留去した。
【0039】留出に要した時間は121分、粗ラクチド
の重量は67.3kg、平均留出速度は0.56kg/
分であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中の
ラクチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ93.1
%、91.0%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ89.5%、8
7.5%の収率となる。
【0040】[比較例2]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫700g(1重量%)を投
入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱し、ラクチ
ドを留去した。
【0041】留出に要した時間は110分、粗ラクチド
の重量は67.2kg、平均留出速度は0.61kg/
分であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中の
ラクチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ94.9
%、92.1%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ91.1%、8
8.4%の収率となる。
【0042】[比較例3]乳酸プレポリマーとして光学
純度99.2% e.e. ,濃度90.2%(乳酸換算濃
度)のL−乳酸を加熱,減圧により脱水縮合して得た重
量平均分子量2000,光学純度99.2% e.e. の乳
酸プレポリマーを用いた。攪拌装置及び蒸留装置の装着
された100Lの反応容器に乳酸プレポリマー70kg
と触媒としてジオクチル酸錫21000g(30重量
%)を投入し、3Torrの減圧下で220℃に加熱
し、ラクチドを留去した。
【0043】留出に要した時間は64分、粗ラクチドの
重量は67.1kg、平均留出速度は1.05kg/分
であった。粗ラクチドの組成分析より粗ラクチド中のラ
クチド、LL−ラクチドの含有率はそれぞれ97.2
%、82.5%であった。この含有率より収率を計算す
るとラクチド、LL−ラクチドそれぞれ93.2%、7
9.1%の収率となる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、留出速度の増大によ
り、短い滞留時間で解重合反応を十分に行わせることが
でき、しかも滞留時間の減少により光学純度の低下を防
ぐことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器に乳酸プレポリマー及び触媒を
    加え、いわゆるバッチ式にラクチドを製造する方法であ
    って、触媒として1.1重量%以上25重量%以下の
    錫、ハロゲン化錫、或いは錫の有機酸塩を加え、圧力3
    0Torr以下、温度150℃以上260℃以下でラク
    チドを製造することを特徴とするラクチドの製造方法。
  2. 【請求項2】 乳酸プレポリマーの重量平均分子量が4
    000〜50000である請求項1記載のラクチドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 乳酸プレポリマーが光学純度90% e.
    e. 以上のL−乳酸プレポリマー或いはD−乳酸プレポ
    リマーである請求項1〜2記載のラクチドの製造方法。
JP7276008A 1995-10-24 1995-10-24 ラクチドの製造方法 Pending JPH09110860A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201680A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd ポリ乳酸からラクチドを製造する方法
JP2008201679A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd ポリ乳酸からラクチドを製造する方法

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JP2008201680A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd ポリ乳酸からラクチドを製造する方法
JP2008201679A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd ポリ乳酸からラクチドを製造する方法

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