JPH0910968A - レーザ加工方法およびレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工方法およびレーザ加工装置

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JPH0910968A
JPH0910968A JP7160230A JP16023095A JPH0910968A JP H0910968 A JPH0910968 A JP H0910968A JP 7160230 A JP7160230 A JP 7160230A JP 16023095 A JP16023095 A JP 16023095A JP H0910968 A JPH0910968 A JP H0910968A
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irradiating
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JP7160230A
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Yasushi Yamada
▲泰▼史 山田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、複雑な工程を要せずに試料表面を
簡単に洗浄することができ、試料表面に生成する付着物
の低減を図ることができるレーザ加工方法およびレーザ
加工装置を提供することを目的としている。 【構成】 有機物高分子材料を含んだ試料5にレーザ光
2を照射して該試料の所定表面領域の除去加工を行なう
レーザ加工方法において、前記試料5の所定表面領域の
除去加工後に、XYZステージ6を光軸方向に上昇させ
てデフォーカス状態で再度試料5の表面にレーザ光2を
照射することにより、試料5の表面の所定表面領域を含
んだ該領域よりも大きい領域にレーザ光2を照射するこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を用いて有機
物高分子材料を含んだ試料の表面除去加工を行なうレー
ザ加工方法およびレーザ加工装置に関し、特に、試料表
面のレーザ照射部周辺に付着した副生成物の除去を行な
うためのレーザ加工方法およびレーザ加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ光によって有機物高分子
材料を含んだ試料の表面を除去加工するときには、試料
表面のレーザ光照射領域近傍には、分解生成物が付着す
るため、レーザ加工処理後にこの付着物を除去する必要
がある。従来のこの種の除去方法としては、例えばアル
コール等の有機溶剤による洗浄か、加工中に試料の表面
にガスを吹き付ける等を行なうことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の付着物の除去方法である有機溶剤による洗浄
にあっては、付着物の除去後に試料の表面を乾燥する必
要があるため、工程が複雑になるという問題が発生して
しまった。また、ガスの吹き付けによる洗浄にあって
は、ガスを吹き付けるための専用の装置が必要となり、
やはり工程が複雑になってしまうという問題があった。
【0004】そこで本発明は、複雑な工程を要せずに試
料表面を簡単に洗浄することができ、試料表面に生成す
る付着物の低減を図ることができるレーザ加工方法およ
びレーザ加工装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、有機物高分子材料を含んだ
試料にレーザ光を照射して該試料の所定表面領域の除去
加工を行なうレーザ加工方法において、前記試料の所定
表面領域の除去加工後に、該表面の所定表面領域を含ん
だ該領域よりも大きい領域にレーザ光を再度照射するこ
とを特徴とするものである。
【0006】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、有機物高分子材料を含んだ試料にレーザ光を
照射して該試料の所定表面領域の除去加工を行なうレー
ザ加工方法において、前記試料の所定表面領域にレーザ
光を照射するとともに、該所定表面領域を含んだ該領域
よりも大きい領域に対して前記レーザ光と同時にあるい
は前記レーザ光に対して照射数が制御されたレーザ光を
照射することを特徴としている。
【0007】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るために、有機物高分子材料を含んだ試料の所定表面領
域にレーザ光を照射して、該試料の所定表面領域を除去
加工するレーザ照射手段を備えたレーザ加工装置におい
て、前記試料の所定表面領域を含んだ該領域よりも大き
い領域にレーザ光を照射する副レーザ照射手段を有する
ことを特徴としている。
【0008】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項3記載の発明において、有機物高分子
材料を含んだ試料の所定表面領域にレーザ光を照射し
て、該試料の所定表面領域を除去加工するレーザ照射手
段を備えたレーザ加工装置において、前記試料の所定表
面領域を含んだ該領域よりも大きい領域に対して、前記
レーザ照射手段によるレーザ照射と同時にあるいは前記
レーザ照射手段によるレーザ照射に対して照射数が制御
されたレーザ光を照射する副レーザ照射手段と、該副レ
ーザ照射手段のレーザ光強度を調節する調節手段と、有
することを特徴とするものである。
【0009】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項3または4記載の発明において、前記
レーザ照射手段および副レーザ照射手段が、レーザ光発
振器としてエキシマレーザを有するとともに、該エキシ
マレーザから照射されるレーザ光を前記所定表面領域と
所定表面領域を含んだ該領域よりも大きい領域に投影す
る投影手段を有することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】レーザアブレーション加工にあっては、有機物
高分子材料を含んだ試料にレーザ光を照射すると、照射
部の分子が瞬時に結合が解かれて爆発的に飛散する。こ
の分解生成物は照射部近傍に付着し易い。また、この付
着物は一般的に物理吸着であるため、試料の表面との結
合力が弱いものである。
【0011】これから、本発明者は、この付着物上にア
ブレーションと同様のレーザ光を除去加工閾値(アブレ
ーション閾値)以上で数回以上照射すると、その付着物
が雰囲気ガス内に拡散して表面が洗浄されることに着目
した。以下、本発明の作用を請求項毎に説明する。請求
項1記載の発明では、試料の所定表面領域の除去加工後
に、該表面の所定表面領域を含んだ該領域よりも大きい
領域にレーザ光が再度照射されるようになっている。し
たがって、照射部近傍に付着して試料表面との結合力が
弱い分解生成物が試料表面から簡単に雰囲気ガス内に拡
散されて試料の表面が洗浄される。この結果、複雑な工
程を要せずに試料表面に生成する付着物の低減が図られ
る。
【0012】請求項2記載の発明では、試料の所定表面
領域にレーザ光が照射されるとともに、該所定表面領域
を含んだ該領域よりも大きい領域に対して前記レーザ光
と同時にあるいは前記レーザ光に対して照射数が制御さ
れたレーザ光が照射されるようになっている。したがっ
て、照射部近傍に付着して試料表面との結合力が弱い分
解生成物が試料表面から簡単に雰囲気ガス内に拡散され
て試料の表面が洗浄される。この結果、複雑な工程を要
せずに試料表面に生成する付着物の低減が図られる。ま
た、試料の所定表面領域を除去加工している最中に試料
の表面の洗浄が行なわれるので、試料表面の加工時間が
大幅に短縮される。
【0013】請求項3記載の発明では、有機物高分子材
料を含んだ試料の所定表面領域にレーザ光を照射して、
該試料の所定表面領域を除去加工するレーザ照射手段に
加えて、試料の所定表面領域を含んだ該領域よりも大き
い領域にレーザ光を照射する副レーザ照射手段が設けら
れるので、試料の所定表面領域と所定表面領域を含んだ
該領域よりも大きい領域にレーザ光を照射させることが
でき、照射部近傍に付着して試料表面との結合力が弱い
分解生成物が試料表面から簡単に雰囲気ガス内に拡散さ
れて試料の表面が洗浄される。この結果、複雑な工程を
要せずに試料表面に生成する付着物の低減が図られる。
【0014】請求項4記載の発明では、有機物高分子材
料を含んだ試料の所定表面領域にレーザ光を照射して、
該試料の所定表面領域を除去加工するレーザ照射手段に
加えて、試料の所定表面領域を含んだ該領域よりも大き
い領域に対して、前記レーザ照射手段によるレーザ照射
と同時にあるいは前記レーザ照射手段によるレーザ照射
に対して照射数が制御されたレーザ光を照射する副レー
ザ照射手段と、該副レーザ照射手段のレーザ光強度を調
節する調節手段と、が設けられる。
【0015】したがって、請求項3記載の発明の作用に
加えて、副レーザ照射手段のレーザ光の強度をレーザ照
射手段のレーザ光の強度よりも小さくすれば、所定表面
領域の加工用のレーザ光と試料表面との結合力が弱い分
解生成物を試料表面から除去するためのレーザ光を区別
することができ、所定表面領域を必要以上に除去するの
を防止しつつ付着した分解生成物を効率良く除去するこ
とができる。
【0016】請求項5記載の発明では、レーザ照射手段
および副レーザ照射手段が、レーザ光発振器としてエキ
シマレーザを有するとともに、該エキシマレーザから照
射されるレーザ光を所定表面領域と所定表面領域を含ん
だ該領域よりも大きい領域に投影する投影手段を有す
る。したがって、レーザ光が試料表面の所定表面領域と
所定表面領域を含んだ該領域よりも大きい領域に容易に
導かれ、試料表面の付着した分解生成物の洗浄が容易に
行なわれる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係るレーザ加工方法およびその方法を達
成するためのレーザ加工装置の第1実施例を示す図であ
り、請求項1または3に対応している。まず、構成を説
明する。図1において、1はエキシマレーザからなるレ
ーザ発振器であり、このレーザ発振器1から出射された
レーザ光2は全反射ミラー3によって全反射され、縮小
レンズ4で縮小されて有機物高分子材料を含んだ試料5
上に投影照射される。この試料5は3次元方向に移動可
能なXYZステージ6に固定され、焦点方向に可動され
るようになっている。
【0018】本実施例では、レーザ発振器1、全反射ミ
ラー3、縮小レンズ4がレーザ照射手段7を構成し、こ
れら各部材にXYZステージ6を加えたものが副レーザ
照射手段8を構成している。また、全反射ミラー3およ
び縮小レンズ4が投影手段9を構成している。試料5の
所定表面領域の加工時にはXYZステージ6により試料
5が焦点位置付近に位置され、このときのレーザ光2の
強度は、レーザアブレーション閾値以上、レーザ波長、
パルス幅等で異なるが、例えば、248nm、KrFエキ
シマレーザで40mJ/パルス以上となっている。
【0019】この試料5の所定表面領域(以下、この所
定表面領域を単に照射部ともいう)を加工するために、
照射部にレーザ光を照射すると、照射部の分子が瞬時に
結合が解かれて爆発的に飛散する。この分解生成物は照
射部近傍に付着してしまう。この場合、この付着物は一
般的に物理吸着であるため、試料の表面との結合力が弱
いものである。
【0020】そこで、照射部の加工が終了したら、XY
Zステージ6を光軸方向に上昇させてデフォーカス状態
で再度試料5の表面にアブレーション閾値以上の数パル
スのレーザ光2を照射する。この際、デフォーカス状態
で試料5が照射されるので、その照射領域は照射部を含
んだ該領域よりも大きい領域となり、照射部の周囲に付
着した生成物が試料5の表面から除去される。なお、一
般にレーザ光2の1パルス当たりの除去量は0、1〜
0、3μm程度であるため、レーザ発振器1によってレ
ーザ光2を数回以上照射するのが好ましい。
【0021】このように本実施例では、照射部近傍に付
着して試料5表面との結合力が弱い付着生成物を試料5
表面から簡単に除去することができ、複雑な工程を要せ
ずに試料5表面に生成する付着物を低減させることがで
きる。また、レーザ発振器1をエキシマレーザから構成
するとともに、該エキシマレーザから照射されるレーザ
光2を照射部と照射部を含んだ該照射部よりも大きい領
域に投影する投影手段9を設けているため、レーザ光2
を試料5表面の照射部と照射部を含んだ該照射部よりも
大きい領域に容易に導くことができ、試料5表面に付着
した分解生成物の洗浄を容易に行なうことができる。
【0022】図2、3は本発明に係るレーザ加工方法お
よびその方法を達成するためのレーザ加工装置の第2実
施例を示す図であり、請求項2、4、5何れかに対応し
ている。なお、上記実施例と同様の構成には同一番号を
付して説明を省略する。図2において、レーザ発振器1
から出射されたレーザ光2はビームスプリッタ11によっ
て一方が全反射ミラー12に透過照射され、他方が前反射
ミラー13に反射される。全反射ミラー12に照射された一
方のレーザ光2は縮小レンズ14で縮小されて有機物高分
子材料を含んだ試料5上の照射部に反射され、この照射
部の除去加工を行なう。また、全反射ミラー13に反射さ
れた他方のレーザ光2は照射部を含んだ該領域よりも大
きい領域に照射され、照射部の周囲に付着した生成物を
試料5から除去する。また、ビームスプッリタ11と全反
射ミラー13の間にはシャッター15が介装されており、こ
のシャッター15は図示しないアクチュエータによってビ
ームスプリッタ11と全反射ミラー13の間の光路を解放、
遮断するようになっている。
【0023】本実施例では、レーザ発振器1、ビームス
プリッタ11、全反射ミラー12、縮小レンズ14がレーザ照
射手段16を構成し、レーザ発振器1、ビームスプリッタ
11、全反射ミラー13が副レーザ照射手段17を構成してい
る。また、照射部よりも大きい領域に照射されるレーザ
光2はビームスプッリタ11で強度が調整されて照射部に
照射されるものよりも強度が小さくなるように調整され
るようになっており、ビームスプリッタ11は副レーザ照
射手段16のレーザ光強度を調節する調節手段を構成して
いる。また、上述したビームスプリッタ11、全反射ミラ
ー12、全反射ミラー13、縮小レンズ14が投影手段18を構
成している。
【0024】このように構成される本実施例では、レー
ザ発振器1から出射される一方のレーザ光2を縮小レン
ズ14に縮小して照射部に照射することにより試料5の表
面がアブレーション加工されるとともに、レーザ発振器
1から出射される他方のレーザ光2をビームスプリッタ
11によって上記レーザ光の強度よりも小さく、かつ、全
反射ミラー13によってそのままの光路面積で照射部を含
んだ該領域よりも大きい領域に照射しているので、照射
部の周囲の付着生成物を容易に除去することができる。
また、ビームスプッリタ11と全反射ミラー13の間にシャ
ッター15を介装しているため、レーザ発振器1から照射
部よりも大領域部分にレーザ光2を照射する必要がない
場合はシャッター15を閉じ、照射する必要がある場合に
はシャッター15を解放することにより、照射数を調整し
て付着生成物を適宜除去することができる。
【0025】このように本実施例では、試料5の所定表
面領域にレーザ光2を照射するとともに、照射部よりも
大きい領域に対してレーザ光2を同時に照射しているた
め、上記第1実施例と同様の効果を得ることができる上
に、照射部を除去加工している最中に試料5の表面の洗
浄することができるので、試料5の表面の加工時間を大
幅に短縮することができる。
【0026】また、副レーザ照射手段17のレーザ光2の
強度をレーザ照射手段16のレーザ光2の強度よりも小さ
くしているので、照射部の加工用のレーザ光2と試料5
表面との結合力が弱い付着生成物を試料5表面から除去
するためのレーザ光2を区別することができ、照射部を
必要以上に除去するのを防止しつつ付着した分解生成物
を効率良く除去することができる。
【0027】また、レーザ発振器1をエキシマレーザか
ら構成するとともに、該エキシマレーザから照射される
レーザ光2を照射部と照射部を含んだ該照射部よりも大
きい領域に投影する投影手段18を設けているため、レー
ザ光2を試料5表面の照射部と照射部を含んだ該照射部
よりも大きい領域に容易に導くことができ、試料5表面
に付着した分解生成物の洗浄を容易に行なうことができ
る。
【0028】なお、本実施例では、照射部を含んだ該領
域よりも大きい領域に全反射ミラー13で斜方照射してい
るが、この斜方照射が加工精度に影響を与えるような場
合には、図3に示すような同軸照射をしても良い。図3
において、レーザ発振器1から出射されたレーザ光2は
ビームスプリッタ11によって一方が全反射ミラー12に透
過照射され、他方がビームスプリッタ21に反射される。
全反射ミラー12に照射された一方のレーザ光2は全反射
ミラー22で反射された後、縮小レンズ23で縮小された
後、ビームスプリッタ21で反射されて有機物高分子材料
を含んだ試料5上の照射部に反射され、この照射部の除
去加工を行なう。
【0029】また、ビームスプリッタ11に反射された他
方のレーザ光2はこのビームスプリッタ21を透過して照
射部を含んだ該領域よりも大きい領域に照射され、照射
部の周囲に付着した生成物を試料5から除去する。ま
た、ビームスプッリタ11とビームスプリッタ21の間には
シャッター24が介装されており、このシャッター24は図
示しないアクチュエータによってビームスプリッタ11と
ビームスプリッタ21の間の光路を解放、遮断するように
なっている。
【0030】本実施例では、レーザ発振器1、ビームス
プリッタ11、21、全反射ミラー12、22、および縮小レン
ズ23がレーザ照射手段25を構成し、レーザ発振器1、ビ
ームスプリッタ11、21が副レーザ照射手段26を構成して
いる。ビームスプリッタ11、21、全反射ミラー12、22、
および縮小レンズ23が投影手段27を構成している。ま
た、ビームスプリッタ11、21により他方のレーザ光2の
強度が調整されるようになっており、このビームスプリ
ッタ11、21は調節手段を構成している。
【0031】このように構成される本実施例では、レー
ザ発振器1から出射される一方のレーザ光2を縮小レン
ズ14で縮小した後、ビームスプリッタ21で反射させて照
射部に照射することにより試料5の表面がアブレーショ
ン加工されるとともに、レーザ発振器1から出射される
他方のレーザ光2をビームスプリッタ11、21によって上
記レーザ光の強度よりも小さくして上記レーザ光と同軸
的に照射部を含んだ該領域よりも大きい領域に照射して
いるので、照射部の周囲の付着生成物を容易に除去する
ことができる。また、ビームスプッリタ11とビームスプ
リッタ21のの間にシャッター24を介装しているため、レ
ーザ発振器1から照射部よりも大領域部分にレーザ光2
を照射する必要がない場合はシャッター15を閉じ、照射
する必要がある場合にはシャッター15を解放することに
より、照射数を調整して付着生成物を適宜除去すること
ができる。
【0032】図4、5は本発明に係るレーザ加工方法お
よびその方法を達成するためのレーザ加工装置の第2実
施例を示す図であり、請求項1または3に対応してい
る。図4において、31はエキシマレーザからなるレーザ
発振器であり、このレーザ発振器31とXYZステージ32
に載置された有機物高分子材料を含んだ試料33の間には
ホモジナザ34、マスク35、全反射ミラー36、レンズ37が
介装される。マスク35は図5(a)に示すように、小さ
なスリットが形成されたマスク35Aと大きい開口部が形
成されたマスク35Bが適宜選択して用いられる。
【0033】本実施例では、レーザ発振器31、マスク35
A、全反射ミラー36、レンズ37がレーザ照射手段39を構
成し、レーザ発振器31、マスク35B、全反射ミラー36、
レンズ37が副レーザ照射手段40を構成している。また、
マスク35A、35B、全反射ミラー36、レンズ37が投影手
段41を構成している。このように構成される本実施例で
は、照射部のアブレーション加工時には、ホモジナイザ
34を使用しないとともにマスク35Aを使用することによ
り、レーザ発振器31からアブレーション加工閾値以上の
強度で出射されたレーザ光38はマスク35Aによって光路
面積が絞られた後、全反射ミラー36に反射され、次い
で、レンズ37によって試料33の照射部に投影照射され、
照射部がアブレーション加工される。
【0034】この加工が終了したとき、照射部の周囲に
付着した生成物を除去する作業を行なうために、図4に
示すように、ホモジナイザ34を使用するとともにマスク
35Aを使用することにより、レーザ発振器31からアブレ
ーション加工閾値以上の強度で出射されたレーザ光38は
マスク35Bによって光路面積が拡大された後、全反射ミ
ラー36に反射され、次いで、レンズ37によって照射部よ
りも大きい領域に投影照射され、この領域に付着した生
成物が除去される。なお、レーザ発振器31から出射され
るレーザ光は上述したように数回以上である。また、こ
の除去作業の際には、ホモジナイザ34を用いることによ
り、平坦な表面形状を得ることができる。
【0035】このように本実施例にもあっても、照射部
近傍に付着して試料33表面との結合力が弱い付着生成物
を試料33表面から簡単に除去することができ、上記各実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、照射部近
傍に付着して試料表面との結合力が弱い付着した分解生
成物を試料表面から簡単に雰囲気ガス内に拡散させて試
料の表面を洗浄することができる。この結果、複雑な工
程を要せずに試料表面に生成する付着物の低減を図るこ
とができる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、照射部近傍
に付着して試料表面との結合力が弱い付着した分解生成
物を試料表面から簡単に雰囲気ガス内に拡散させて試料
の表面を洗浄することができる。この結果、複雑な工程
を要せずに試料表面に生成する付着物の低減を図ること
ができる。また、試料の所定表面領域を除去加工してい
る最中に試料の表面の洗浄を行なうことができるので、
試料表面の加工時間を大幅に短縮することができる。
【0038】請求項3記載の発明によれば、試料の所定
表面領域と所定表面領域を含んだ該領域よりも大きい領
域にレーザ光を照射させることができ、照射部近傍に付
着して試料表面との結合力が弱い分解生成物を試料表面
から簡単に雰囲気ガス内に拡散させて試料の表面を洗浄
することができる。この結果、複雑な工程を要せずに試
料表面に生成する付着物の低減を図ることができる。
【0039】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の効果に加えて、副レーザ照射手段のレーザ光
の強度をレーザ照射手段のレーザ光の強度よりも小さく
すれば、所定表面領域の加工用のレーザ光と試料表面と
の結合力が弱い付着した分解生成物を試料表面から除去
するためのレーザ光を区別することができ、所定表面領
域を必要以上に除去するのを防止しつつ付着した分解生
成物を効率良く除去することができる。
【0040】請求項5記載の発明によれば、レーザ光を
試料表面の所定表面領域と所定表面領域を含んだ該領域
よりも大きい領域に容易に導びくことができ、試料表面
の付着した分解生成物の洗浄を容易に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ加工方法を達成するための
レーザ加工装置の第1実施例を示す図である。
【図2】本発明に係るレーザ加工方法を達成するための
レーザ加工装置の第2実施例を示す図である。
【図3】第2実施例の他の態様のレーザ加工装置を示す
図である。
【図4】本発明に係るレーザ加工方法を達成するための
レーザ加工装置の第3実施例を示す図である。
【図5】(a)は第3実施例の照射部のアブレーション
加工用のマスクを示す図、(b)は照射部の周囲に付着
した生成物を除去するために使用されるマスクを示す図
である。
【符号の説明】
1、31 レーザ発振器(エキシマレーザ) 2、38 レーザ光 7、16、25、39 レーザ照射手段 8、17、26、40 副レーザ照射手段 9、18、27、41 投影手段 11、21 ビームスプリッタ(調節手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物高分子材料を含んだ試料にレーザ光
    を照射して該試料の所定表面領域の除去加工を行なうレ
    ーザ加工方法において、前記試料の所定表面領域の除去
    加工後に、該表面の所定表面領域を含んだ該領域よりも
    大きい領域にレーザ光を再度照射することを特徴とする
    レーザ加工方法。
  2. 【請求項2】有機物高分子材料を含んだ試料にレーザ光
    を照射して該試料の所定表面領域の除去加工を行なうレ
    ーザ加工方法において、前記試料の所定表面領域にレー
    ザ光を照射するとともに、該所定表面領域を含んだ該領
    域よりも大きい領域に対して前記レーザ光と同時にある
    いは前記レーザ光に対して照射数が制御されたレーザ光
    を照射することを特徴とするレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】有機物高分子材料を含んだ試料の所定表面
    領域にレーザ光を照射して、該試料の所定表面領域を除
    去加工するレーザ照射手段を備えたレーザ加工装置にお
    いて、前記試料の所定表面領域を含んだ該領域よりも大
    きい領域にレーザ光を照射する副レーザ照射手段を有す
    ることを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】有機物高分子材料を含んだ試料の所定表面
    領域にレーザ光を照射して、該試料の所定表面領域を除
    去加工するレーザ照射手段を備えたレーザ加工装置にお
    いて、前記試料の所定表面領域を含んだ該領域よりも大
    きい領域に対して、前記レーザ照射手段によるレーザ照
    射と同時にあるいは前記レーザ照射手段によるレーザ照
    射に対して照射数が制御されたレーザ光を照射する副レ
    ーザ照射手段と、該副レーザ照射手段のレーザ光強度を
    調節する調節手段と、有することを特徴とする請求項3
    記載のレーザ加工装置。
  5. 【請求項5】前記レーザ照射手段および副レーザ照射手
    段が、レーザ光発振器としてエキシマレーザを有すると
    ともに、該エキシマレーザから照射されるレーザ光を前
    記所定表面領域と所定表面領域を含んだ該領域よりも大
    きい領域に投影する投影手段を有することを特徴とする
    請求項3または4記載のレーザ加工装置。
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