JPH09108340A - 腹膜透析用自動注排液装置 - Google Patents

腹膜透析用自動注排液装置

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JPH09108340A
JPH09108340A JP7287807A JP28780795A JPH09108340A JP H09108340 A JPH09108340 A JP H09108340A JP 7287807 A JP7287807 A JP 7287807A JP 28780795 A JP28780795 A JP 28780795A JP H09108340 A JPH09108340 A JP H09108340A
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JP
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bag
dialysate
drainage
chamber
tube
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JP7287807A
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Takeshi Matsumoto
松本  剛
Tomoko Endo
朋子 遠藤
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Baxter International Inc
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Baxter International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続携行式腹膜透析のための慣用のバッグ及
びチューブを用いて腹膜透析を自動化できる、簡便な装
置を提供すること。 【解決手段】 透析液バッグと排液バッグとを分枝を備
えた可撓性のチューブによって接続してなる、バッグ連
結体を用いて腹膜透析を行うための自動注排液装置であ
って、(1)両バッグを気密的に収容するチャンバー
と、(2)チューブを閉塞又は開通させる排液バッグ側
及び透析液バッグ側の電動クランプと、(3)チャンバ
ー内を陰圧及び陽圧にするためのエアポンプとを含み、
そして(4)制御手段が、排液バッグ周囲を陰圧にして
腹腔内の透析液を排出させ、次いで透析液バッグ周囲の
雰囲気を陽圧にして透析液を腹腔内に注入させるよう、
圧力発生手段及び電動クランプを制御するものである、
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹膜透析療法にお
いて、腹膜透析液の交換を自動的に行うための装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】末期腎臓病の治療のための最も広く使用
されている腎臓透析方法は、血液透析である。血液透析
では、患者の血液は人工腎臓機器中の人工腎臓を通すこ
とによって清浄化される。透析中、静脈及び動脈ライン
が患者と人工腎臓との間で血液を運ぶ。患者血液中の老
廃物は、人工腎臓中の半透膜を横切る拡散によって除去
される。血液透析は一般に週3回必要であり、1回の透
析には透析センターで4〜5時間を要する。
【0003】一方、腹膜透析は、まだ血液透析ほど頻繁
に使用されてはいないが、末期腎臓病の治療のための承
認された方法であり、患者の日常生活を制約する度合い
が比較的小さいことから、一層ポピュラーな透析形態と
なりつつある。腹膜透析では、透析液がチューブ又はカ
テーテルを使用して患者の腹腔へ注入される。腹腔を区
切る腹膜は、天然の半透膜として作用する多数の細い血
管及び毛細血管床を含んでいる。この天然の膜は、血液
透析における人工膜に対比することができる。
【0004】腹膜透析においては、血中の老廃物が腹膜
を通って透析液中へ拡散し除去されるのに十分な時間に
わたって、透析液を患者の腹腔中に滞留させる。次いで
使用済みの透析液が、典型的には注入カテーテル又はチ
ューブによって腹腔から排出され、新しい透析液が使用
済みの老廃物含有排出液に代えて、注入カテーテル又は
チューブを通して腹腔内に注入される。
【0005】腹膜透析療法には、2つの形態が含まれ
る。そのうち連続的サイクリック腹膜透析(CCPD)
療法では、1日のうち一定時間内(例えば夜間)に、機
器を用いて集約的かつ自動的に腹腔内の透析液の注排液
が行われる。一方、連続携行式腹膜透析(CAPD)療
法の場合には、1日数回、腹腔内透析液の交換が数時間
毎に患者自身の手で行われている。
【0006】CAPD療法では、例えば、透析液の収容
されたソフトバッグ(透析液バッグ)と、使用済み透析
液を中に排出させるための空のソフトバッグ(排液バッ
グ)とがY字型の管の枝のうちの2つにチューブで接続
された構造のバッグ連結体が用いられる。通常、患者
は、腹腔内に設置されたカテーテルに接続された可撓性
チューブの先端に取り付けられたコネクターと、上記バ
ッグ連結体の第3の枝に取り付けられた対応するコネク
ターとを嵌合させて固定して、透析液の交換を行う。交
換に際しては、排液バッグを腹腔の位置より下方に置い
てその落差を利用して腹腔内の透析液を排液バッグ中へ
排出させ、排液終了後に、チューブのプライミングのた
めに透析液バッグから排液バッグへと少量の透析液を流
した後、透析液バッグを腹腔より高い位置に掲げること
によって、透析液バッグと患者腹腔との落差を用いて透
析液が腹腔内に注入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CAPD療法において
は、このように注排液に際して、腹腔の位置と透析液バ
ッグ及び排液バッグとの位置関係を常に適切に保つ必要
がある。このことは患者の注排液時のバッグとの位置関
係を制限するほか、腕力の弱い患者などでは、透析液バ
ッグを腹腔より高く持ち上げることに困難のある場合も
ある。また透析液交換に際して、透析液バッグ、排液バ
ッグ及び患者をつなぐチューブに付けられてるクランプ
を手で操作する必要があるが、その際、誤操作の可能性
があるほか、手指の不自由な患者等の場合、操作そのも
のが困難であり得る。更には、CAPDの管理上、排出
された使用済み透析液の重量を測定する必要があるが、
現行では患者が毎回の透析の度に、重量計に排液バッグ
を乗せてその重量を測定しており、煩雑さを強いること
となっている。
【0008】一方、CAPDにおける透析液の交換は1
日に数回を要するが、それが数時間ごとに患者の自身の
手で行われているため、患者の日常生活は、透析液の交
換時間の確保という必要によって制約を受けている。1
日の透析液交換回数としては4回が一般的であるが、そ
の場合、透析効率の点から4〜6時間ごとに交換を行う
のが望ましい。そのため、交換間隔をこの時間に近づけ
るため、朝、昼、夕方及び夜という5〜6時間ごとの間
隔で透析液の交換が行われる。その結果、睡眠のために
確保できる連続時間は、夜の交換時間と朝の交換時間と
の間に自ずと設定されてしまい、より長い睡眠時間を連
続して取ることができないことになる。
【0009】本発明の目的は、CAPDを含む腹膜透析
療法におけるこれらの問題を解消ないし軽減することに
ある。すなわち本発明の一目的は、患者の腹腔の位置よ
り低い位置に排液バッグを配置する必要を無くすことに
よって、落差を設け難い状況における容易な透析液交換
をも可能にすること、及び/又は透析液交換に際して透
析液バッグを腹腔より高く持ち上げる必要を無くすこと
によって腕力の弱い患者にも透析液交換を容易にするこ
とである。本発明の更なる一目的は、手で操作すること
による誤操作の機会を減少させて操作の安全性を改善し
且つ手指の不自由な患者にも容易操作可能にすることで
ある。本発明の尚も更なる一目的は、就寝中における透
析液の自動的な交換を可能にすることによって、より長
い連続睡眠時間を可能にすることである。加えて、就寝
中における透析液の自動交換を従来のサイクルに追加し
て行えるようにすることによって、透析効果を向上させ
る可能性を提供することも本発明の一目的である。更に
は、毎回の透析液交換後の排液量の測定という煩雑な作
業をなくすことも本発明の一目的である。また、自動的
に所望のスケジュールで複数サイクルの透析液交換を行
うことのできるコンパクトな装置を提供することも本発
明の一目的である。また、装置専用に設計された特別の
バッグ連結体でなく手作業による透析液交換のための既
存製品である使い捨てのバッグ連結体、例えば「ツイン
バッグ」(バクスター株式会社)をそのまま用いること
ができる、自動的に透析液交換を行う簡便な装置を提供
することも本発明の一目的である。更に、従来の自動化
された透析液注排液装置と異なり、たとえ故障時でも装
置からバッグ連結体を取り出して手作業で透析液交換を
行うことを許容する簡便な装置の提供も一目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
は、排液バッグと透析液バッグの双方又は何れか一方を
気密のチャンバー内に収容して、チャンバー内のバッグ
に所定の時に所定の順序で陰圧及び/又は陽圧を負荷し
つつチューブのクランプ手段を所定の順序で作動させて
排液及び注液を行わせることにより、排液バッグ及び/
又は透析バッグと腹腔との間に落差を設ける必要をなく
し、たとえ睡眠中にでも自動的に透析液交換を行うこと
のできる、腹膜透析用の自動注排液装置を提供する。
【0011】本発明のうち、排液バッグと透析液バッグ
の双方を気密のチャンバー内に収容して操作する装置
は、次の構成になるものである。すなわち、腹腔内に注
入すべき透析液を収容した透析液バッグと腹腔内から排
出される使用済み透析液を収容するための排液バッグと
を中間部に腹腔内カテーテルに連通する分枝を備えた可
撓性のチューブによって接続してなる、バッグ連結体を
用いて腹膜透析を行うための自動注排液装置であって、
(1)該チューブを外部に出した状態で該排液バッグ及
び該透析液バッグを気密的に内部に収容することのでき
る単一の又は別個のチャンバーを備えることと、(2)
該チューブを、該分枝部位と該排液バッグとの間におい
て閉塞又は開通させるよう制御手段によって電気的に制
御される排液バッグ側クランプ手段と、該チューブを、
該分枝部位と該透析液バッグとの間において閉塞又は開
通させるよう該制御手段によって電気的に制御される透
析液バッグ側クランプ手段とを備えることと、(3)チ
ャンバー内に収容された該排液バッグの周囲の雰囲気を
陰圧にするための圧力発生手段と、チャンバー内に収容
された該透析液バッグの周囲の雰囲気を陽圧にするため
の、該圧力発生手段と同一又は別個の圧力発生手段を備
えることと、そして(4)前記制御手段が、腹腔内から
該排液バッグ内へ使用済み透析液を排出させるため、チ
ャンバー内に収容された該排液バッグの周囲の雰囲気を
陰圧にするよう該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッ
グ側クランプ手段を開通位置にそして該透析液バッグ側
クランプ手段を閉塞位置にするよう制御する排液モード
において機能し、使用済み透析液の排出後、該透析液バ
ッグから腹腔内へ透析液を注入するため、チャンバー内
に収容された該透析液バッグの周囲の雰囲気を陽圧にす
るよう該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側クラ
ンプ手段を閉塞位置にそして該透析液バッグ側クランプ
手段を開通位置にするよう制御する注液モードにおいて
機能するものであることと、を特徴とする装置である。
【0012】上記における「バッグ連結体」におけるバ
ッグは、2個の分離したバッグであることも、また外壁
の一部において例えばヒートシールされたシート等を介
して連結された一体のバッグであることもできる。2個
の分離したバッグである場合には、それらを気密的に収
容することのできるチャンバーとしては、単一の又は別
個のチャンバーのいずれを用いてもよい。2個の分離し
たバッグを含むバッグ連結体の一例は、バクスター株式
会社によって販売されているダイアニールPDシリーズ
の腹膜透析液「ツインバッグ」であり、透析液の収容さ
れた透析液バッグと空の排液バッグとが、Y字型の分枝
管のうちの2つにチューブで接続された構成をとってい
る。
【0013】前記「腹腔内カテーテルに連通する分枝」
において、該腹腔内カテーテルと該分枝とは必ずしも直
接に接続されている必要はなく、1又はより多くのチュ
ーブが介在していてもよい。腹腔内カテーテルとバッグ
連結体のチューブとの連通には、透析液バッグと排液バ
ッグとの中間部にある分枝(例えばY字型の管等によっ
て構成される。)に直接、又はこれに取り付けられた可
撓性チューブを介して、取り付けられた例えばルアーロ
ック方式のコネクターの一方と、腹膜内カテーテルに接
続された可撓性チューブの末端に取り付けられたルアー
ロック方式による対応するコネクターとを嵌合させて固
定することによって行うことができるが、これに限られ
ない。
【0014】上記(1)における「チャンバー」は、蓋
を開いてバッグ連結体の各バッグを収容し且つチューブ
をチャンバーの外部に出した状態で該蓋を閉じることに
よって蓋とチャンバー本体との間及びチューブ外周とチ
ャンバーとの間が密着して空気の出入りが実質的に阻止
できるものであればよく、特に限定されない。
【0015】また上記「チャンバー」は、バッグ連結体
の2つのバッグが相互に分離しているものである場合に
は、単一のチャンバーとするか、2個の別個のチャンバ
ーとするかは任意である。
【0016】上記(2)における各「クランプ手段」
は、電気的に駆動でき、チューブを圧迫してその管腔を
閉塞できる位置と圧迫を解除してその閉塞を開通できる
位置をとることができるものである限り、任意の機構を
採用してよい。例えば非通電時に閉塞位置をとり通電時
に開通位置をとるソレノイドピンチバルブはその例であ
る。その他、空気圧式ピンチバルブ、電動式ピンチバル
ブも使用できるが、これらに限られない。また、例えば
非通電時に閉塞位置をとるタイプのクランプ手段へのチ
ューブの取りつけに際しては、クランプ手段に手動で通
電させる装置のクランプ手段スイッチをオンにしてクラ
ンプ手段に開通位置をとらせる構成としてもよく、ま
た、クランプ手段が閉塞位置にバネ等によって弾性的に
付勢されているなら、その付勢に抗して手でクランプ手
段を開通位置にしてチューブを挟み込めるような構成と
してもよい。またこれらのクランプ手段の設置位置は、
例えば、それぞれのチューブがチャンバーから出ている
位置の付近であってよいが、これに限られない。例え
ば、設置位置はチャンバー内としてもよく、また、装置
本体とは別体の、コードで連結された要素として設けて
もよい。
【0017】上記(3)における「圧力発生手段」は、
チャンバー内から空気を排出して排液バッグ周囲の雰囲
気を陰圧とすることにより腹腔内から排液バッグ内へと
使用済み透析液を吸い出すのに、又はチャンバー内に空
気を送り込んで透析液バッグ周囲の雰囲気を陽圧とする
ことにより透析液バッグから腹腔内へと透析液を送り込
むのに、それぞれ用いられる。圧力発生手段は、所定の
一定速度(Δv1 /単位時間)で空気の排出又は送り込
みを行うタイプの装置であってよい。その場合例えば排
液モードにおいて透析液が排液バッグに流入するにつれ
てチャンバー内におけるバッグ周囲の空間の容積(V)
は次第に減少していくため、チャンバー内の圧力(P)
低下へ向けての単位時間あたりのチャンバーの排気(Δ
1 :チャンバー内の圧力下)の寄与は大きくなるが、
その反面、チューブを通って排液バッグ内に単位時間あ
たりに流入してくる透析液(Δv2 )によるバッグの膨
張がチャンバー内におけるバッグ周囲の空間の容積
(V)を圧縮することによる圧力上昇への寄与も同様に
大きくなるため、Δv2 がΔv1 に一致した点におい
て、チャンバー内の圧力とバッグ内への透析液の流入速
度とが共に一定である定常状態が得られる。従って、所
定の一定速度で空気の排出を行う簡単な圧力発生手段を
用いて、実質的に一定速度での透析液排出が可能とな
る。同様の関係は注液モードにおいても成立するから、
所定の一定速度で空気の注入を行う簡単な圧力発生手段
を用いて、実質的に一定速度での透析液注入が可能とな
る。
【0018】透析液の排出及び注入のための陰圧及び陽
圧のレベルを設定するには、患者腹腔に対する装置内の
バッグの相対的高さすなわち落差、チューブの内径及び
腹腔内からバッグまでの全長等の予定の条件を設定した
後、腹腔内とバッグとの間で透析液の所望の移動速度が
得られるように、それぞれ行えばよい。適当な圧力レベ
ルは実験的に容易に決定できる。所望の圧力レベルの決
定後は、そのような圧力レベルが得られるよう、圧力発
生手段の能力を選択すればよい。腹膜透析液の腹腔内へ
の注入、排出の速度には特別の制限はないが、一応の目
安としては、例えば約200 mL/分程度が一般的であ
る。従って、設定した条件の長さ及び内径を有するチュ
ーブにおいて、管腔内壁による抵抗に逆らってこの速度
で透析液が流れるために必要な圧力に、腹腔のおよその
中心位置とバッグの位置との落差による圧力をそれぞれ
減算又は加算すれば、必要な陰圧及び陽圧の値はそれぞ
れ容易に求まる。
【0019】必要な陰圧及び陽圧が一旦決定されれば、
圧力発生手段の選択は、その陰圧及び陽圧を発生させる
能力があり且つそれぞれのチャンバー内圧力下での排気
及び空気注入速度として透析液の所望の移動速度に等し
い値を与えるように調整できるということを基準に行え
ばよい。
【0020】前記圧力発生手段としては、エアポンプを
用いることができ、例えば、ダイアフラム式エアポン
プ、ピストン式エアポンプ等が使用できる。該圧力発生
手段は、陰圧用、陽圧用にそれぞれ別個に備えることは
必須でなく、単一の圧力発生手段を共用してよい。共用
のためには、例えば、エアポンプの送気側ポートと排気
側ポートとにそれぞれ電気的に作動させることのできる
3ポート弁を設け、陰圧を生じさせる場合は排気側をチ
ャンバーと連通させ且つ送気側を外気と連通させるよう
に、そして陽圧を生じさせる場合にはその逆になるよう
に3ポート弁を作動させるよう制御手段で制御すればよ
い。また、チャンバー内を大気に対して連通するための
大気開放弁を設けてもよく、装置の作動中においてチャ
ンバー内を陰圧又は陽圧にする必要のない工程では制御
手段によってその大気開放弁に開放位置をとらせるよう
に制御してもよい。
【0021】上記(4)の「制御手段」は、各クランプ
手段、圧力発生手段、また該当する場合には圧力発生手
段と連携した3ポート弁、更には大気開放弁に電気的に
接続されており、これらの作動を制御する。制御手段
は、マイクロプロセッサ(CPU)、例えばインテル8
031マイクロプロセッサ等を利用して適宜構成でき
る。また制御手段は、後述のように、該当する場合、圧
力センサー手段、空気検出手段、ヒーター手段、温度セ
ンサー手段、圧迫手段、重量測定装置等と電気的に接続
されてこれらより信号を受け、該信号に応じて後述のよ
うに機能するよう構成することができる。制御手段は、
基本的には少なくとも、腹腔内の使用済み透析液を排液
バッグ内へ排出させる排液モードと、透析液バッグから
透析液を腹腔内へ注入する注液モードにおいて機能する
よう構成される。
【0022】上述のように制御手段は、排液モードにお
いては腹腔内の透析液をチューブを通して排液バッグに
流入させる一方透析液バッグへの又は透析液バッグから
の透析液の移動を阻止するよう、また、注液モードにお
いては透析液バッグ中の透析液をチューブを通して腹腔
内へ流入させる一方排液バッグからの又は排液バッグへ
の透析液の移動を阻止するよう、構成される。
【0023】本発明はまた、上記構成に加えて、排液モ
ードにおいて、チャンバー内に収容された該排液バッグ
の周囲の雰囲気の陰圧が所定の範囲を超えたときこれを
検出して該検出信号を制御手段に送る圧力センサー手段
を備えると共に、該信号を受けたとき制御手段が排液モ
ードを停止させるようにしてよい。更に、そのように停
止させた後は制御手段が引続き又は所定の時間をおいた
後注液モードを開始させるようにしてよい。
【0024】すなわち、排液モードにおいて腹腔内の使
用済み透析液が排液バッグ内へ排出されて終点付近にな
ると、腹腔内から排液バッグ内への透析液の流入速度が
減少しそのため排液バッグの膨張速度が低下するが、チ
ャンバー内の排気速度は一定(Δv1)であるから、チ
ャンバー内の気圧がそれまで定常的状態にあった陰圧か
ら急速に低下する。従って、陰圧が所定の範囲を超えた
ことを検出する圧力センサー手段を備えることによっ
て、排液の終了を検出することができる。このため前述
のように制御手段は、陰圧が所定の範囲を超えたことを
示す信号を該圧力センサー手段から受けたときに、排液
モードを停止させてその後に注液モードを開始させるよ
うに構成できる。このような構成は、排液の終点の検出
を容易にし、装置の小型軽量化のために有利である。こ
れに加えて、後述の排液バッグ側の重量測定手段を備え
る場合は、排液バッグ重量のモニタリングによって排液
モードが完了したか否かを制御手段が別個に判定できる
から、排液の完了前にチューブの捩れ等によって流れが
障害されたときに生ずる圧力低下を該圧力センサー手段
で検出し制御手段が排出モードを一旦停止させて、患者
に対し聴覚的及び/又は資格的なアラームを発するよう
に構成してもよい。圧力センサー手段としては、検出す
べき陰圧の範囲、例えば0〜−100 mmHgの範囲にお
いて作動できる任意の圧力センサーを用いてよい。その
ようなセンサーの例として、拡散型半導体圧力センサ
ー、静電容量式圧力センサー、静電容量型圧力トランス
デューサー、圧電セラミック圧力センサー、ストレンゲ
ージ接着型圧力センサーが挙げられる。検出すべき陰圧
としては、定常的状態における設定陰圧の、例えば20%
を超えて低下した陰圧である。このような圧力範囲に制
限することは、腹腔にかかる陰圧を大網の引込みが起こ
らないような範囲内に制御するうえで好ましい。
【0025】同様に、圧力センサー手段は、注液モード
の終点を検出するためにも使用できる。すなわち、透析
液注入の終点においては、透析液バッグから腹腔内への
透析液の注入がもはや起こらず透析液バッグの体積の収
縮が停止するため、透析液バッグの周りの気圧が急速に
上昇する。従って、透析液バッグを収容したチャンバー
内の陽圧が所定の範囲を超えたことを検出する圧力セン
サー手段を備えることによって、透析液の注入の終了を
検出することができる。従って、制御手段は、陽圧が所
定の範囲を超えたことを示す信号を該圧力センサー手段
から受けたとき、注液モードを終了し、全てのクランプ
を閉じた状態で装置を停止させることができる。これに
加えて、後述の透析液バッグ側の重量測定手段を備える
場合は、透析液バッグの重量のモニタリングによって注
液モードが完了したか否かを制御手段が別個に判定でき
るから、注液の完了前に流れの異常による圧力上昇が検
出されたときは制御手段が注液モードを一旦停止させ
て、聴覚的及び/又は資格的なアラームを発するように
構成してよい。圧力センサー手段としては、検出すべき
陽圧の範囲、例えば0〜+100 mmHgの範囲において
作動できる任意の圧力センサーを用いてよい。検出すべ
き陽圧としては、定常的状態における設定陽圧の、例え
ば20%を超えて上昇した陽圧である。そのような圧力セ
ンサーの例としては、上述の陰圧の検出に関して示した
ものと同様である。
【0026】本発明の装置は、チャンバー内の透析液バ
ッグが接触する面に、特に好ましくは透析液バッグが載
っている面に、透析液バッグ内の透析液の温度を透析患
者の体温に近づけるために加温するための加温手段を備
えることができる。好ましくは、透析液の加温目標温度
は35〜40℃である。加温手段は適宜選択してよいが、例
えば、既知のシリコンゴム被覆ヒータープレート、面状
発熱体、セラミックプレートヒーターのような板状のヒ
ーターを用いるのが好ましい。
【0027】また透析液の温度をモニターするため、例
えば、透析液バッグの表面例えば下面に接触するように
但し加温手段の加温面からは直接に熱を受けることを防
止する適当な断熱材を加温面との間に介在させた形で、
加温面上に温度センサー手段を設けることが可能であ
る。温度センサー手段からの信号を制御手段に送って、
温度に応じて加温手段を例えばオン/オフし又はその出
力を調節するようにすれば、透析液バッグ内の透析液の
温度を所定範囲に維持することができる。温度センサー
手段としては、熱電対、サーミスタ(NTC,PTC,
CTR)その他、上記加温温度の範囲で温度測定ができ
る簡便なセンサーを任意に使用してよい。
【0028】また、透析液温度が所定範囲にないことを
温度センサー手段が検出しているときは、制御手段が該
検出信号を受けて排液モード及び注液モードの開始を、
透析液温度が所定範囲になるまで遅らせるよう機能する
ように、制御手段を構成することが好ましい。
【0029】更に、本発明の装置は、分枝部位と透析液
バッグとの間のチューブ内の空気の存在を検出して該検
出信号を制御手段に送る空気検出手段を更に含んでよ
く、注液モードにおいて制御手段が該信号を受けたとき
透析液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にさせ且つ該圧
力発生手段を停止させるよう制御して該注液モードを終
了するように、該制御手段を構成することができる。空
気検出手段としては、例えば、超音波センサー、フォト
センサー、電磁流量センサー、静電容量式気泡センサー
が挙げられるがこれに限られない。
【0030】すなわち、該空気検出手段は、透析液バッ
グ内に存在し得る空気が注液モードの終点近くになって
チューブ内へ送り出されて腹腔内に入るのを防止するた
め、透析液バッグから分枝部位までの間のチューブ部分
において透析液の流れが途切れた時に空気の存在を検出
し、検出信号を制御手段へ送って注液モードを停止させ
るのに役立つ。従って、該空気検出手段は注液モードの
終点を検出するための前述の圧力センサー手段と共に使
用することができ、その場合、該空気検出手段と前述の
圧力センサー手段との少なくともいずれか一方からの検
出信号を受けたときに制御手段が注液モードを終了させ
るよう、制御手段を構成することができる。更に、後述
の透析液バッグ側の重量測定手段を備える場合は、透析
液バッグの重量のモニタリングによって注液モードが完
了したか否かを制御手段が別個に判定できるから、注液
モードの途中においてチューブ内に気泡が流入した場合
に、一旦注液モードを停止させて、後述のプライミング
に準じて透析液の少量を透析液バッグ側から排液バッグ
側へと流し、次いで注液モードに復帰するようクランプ
手段及び圧力発生手段を制御するように、制御手段を構
成してもよい。
【0031】また更に、本発明の装置は、チャンバー内
において、排液モード終了時の排液バッグの重量増加、
及び注液モード終了時の透析液バッグの重量減少を測定
するための重量測定手段を設けることができる。それに
より、患者は、該装置を使用する限り透析管理の必要上
不可欠である透析後のバッグの重量測定という作業から
解放される。これらの重量測定手段を設けた場合、更
に、重量測定手段に単位時間当たりの重量測定を行わせ
ることにより定常状態から逸脱した異常流量を検出する
ように構成し、チャンバー内の圧力変化の検出と合わせ
て異常検知システムとして機能させてもよい。また重量
測定手段を備える場合、透析液の排出量及び注入量をモ
ニターしつつそれぞれ1回の注排液当たり各バッグの容
量のうちの所望の量までに止めるように制御手段を構成
できるから、それにより、同一のバッグ連結体を用いて
複数サイクルの透析液交換を自動的に行ったり、腹腔内
の透析液の部分的交換を複数回反復して行う(タイダル
方式)等の、所望の方式で透析液交換を行うこともでき
る。
【0032】上記の重量測定手段の例としては、例えば
ロードセルが挙げられるがこれに限られない。ロードセ
ルとしては、ホッチンガー、ボールドウィン、メジャメ
ンツ、インコーポレイテッドによって製造されている精
密ロードセルタイプBBAが知られている。この単一ポ
イントロードセルは中心外れローディングもしくは残留
モーメントによって影響を受けない。該ロードセルを採
用する場合には、該ロードセルをチャンバー内に設置
し、排液バッグ/透析液バッグは、適当な硬質のプレー
ト等の支持体を介して該ロードセル上に載せられる。該
硬質のプレートと透析液バッグとの間には加温手段(例
えばシリコンゴム被覆ヒータープレート)を介在させる
ことができる。また加温手段自体が支持体として働き得
る硬質のものである場合には、ロードセル上に加温手段
を載せ、その上に透析液バッグを載せるようにしてもよ
い。
【0033】ロードセルからの信号は制御手段に送ら
れ、制御手段は該信号を受けて各バッグの重量変化(増
加/減少)を求め、適当な表示装置(液晶ディスプレ
イ、プリンターその他)に結果を表示させることができ
る。重量測定手段は排液バッグと透析液バッグの双方に
設けることが排出量と注入量との比較のために最も好ま
しい。しかしながら、透析液バッグ中の透析液のほぼ全
量である既知量が腹腔内に注入される場合には、注入量
は原則として一定である一方排液モード終了後の排液バ
ッグ中には使用済透析液と血液から透析液側へ移動した
水とが含まれているため、水の除去の量如何により排液
バッグの最終重量は変動し得る。したがって、重量測定
の目的を達成するには、重量測定手段を排液バッグ側に
のみ設けることもできる。
【0034】また、制御手段は、排液バッグの重量増加
の信号を受け、これと、前回の透析液注入での透析液バ
ッグの重量減少量とから、それら重量変化の差(すなわ
ち、増加量−減少量)を計算して表示装置に表示させる
ように更に構成しておくことができる。それにより患者
は、その値を見ることで血液からの水の除去量を直ちに
知ることができる。この場合、前回の透析液注入が、同
一の装置によって行われた場合は、装置のメモリーに記
憶させた重量減少量を用いるようにすればよいが、前回
の透析液注入が手作業で行われた場合にもそのときの注
液量の値を装置に入力できるよう、制御手段への入力手
段を備えることが好ましい。
【0035】更に本発明の装置は、チャンバーが排液バ
ッグ側チャンバーと透析液バッグ側チャンバーとの2つ
に分かれているものである場合において、バッグ連結体
のチューブの分枝部分を腹腔内カテーテルにコネクター
によって連通させた後に、前記排液モードに先立って、
該制御手段が、コネクター部位の洗浄のためにコネクタ
ーを通して排液バッグへと腹腔内の透析液の少量を流す
フラッシングと、透析液バッグ側のチューブから空気を
排除するために透析液バッグから排液バッグへと透析液
を流すプライミングとに必要な液量を該チューブに流す
のに要する短時間、該排液側チャンバー内を陰圧にする
よう該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側クラン
プ手段及び該透析液バッグ側クランプ手段を開通位置に
するよう制御するように構成してもよい。そのようにす
ることにより、腹腔内の透析液の少量をチューブを通し
て排液バッグ内へ流入させると同時に透析液バッグ内の
透析液の少量もチューブを通して排液バッグ側に流入さ
せることができる。これによって、該コネクターの部位
の流路が腹腔内からの透析液で排液バッグ側へと洗浄さ
れる一方、透析液バッグと該分枝部位までの間のチュー
ブ内に存在し得る空気が排液バッグ内へと押し流され
る。該コネクターは、例えば前記ツインバッグシステム
においては通常接続前ポビドンヨード等の消毒剤と接触
しているが、上記プライミングによりコネクター部位の
流路が排液バッグ方向に洗浄されて、接続操作の際の潜
在的汚染による感染の可能性が一層減少される。また、
透析液バッグからのチューブ内の空気が排除されるた
め、当初チューブ内に存在した空気が腹腔内に導入され
るのが防止される。このような操作を装置が自動的に行
うようにすることによって、確実なフラッシング及びプ
ライミングを患者の手を煩わせることなく行いつつ、感
染の機会を最小限に止めることができる。フラッシング
及びプライミングに最低限不可欠な液量は、関係するそ
れぞれの導管部分(コネクターから排液バッグ側クラン
プ手段まで、及び透析液バッグ側クランプ手段から分枝
部位まで)の流路の容積に相当する透析液量であり、透
析液全量に比して極く僅かな量に過ぎない。従ってこれ
より適宜多めの液量を、フラッシング及びプライミング
に必要な液量として設定し、そのような液量が流れるこ
とが十分に保証される短い時間の間だけ上記のように圧
力発生手段及びクランプ手段を操作するようにすればよ
い。本発明の上記及び以下に開示の何れの装置において
も、フラッシングは、コネクター部位における細菌の繁
殖の可能性を最小限にするために、通常はコネクターを
接続しバッグ連結体を装置に取り付けた直後に行われる
が、コネクターの接続後直ちに透析液交換を行う場合に
は、排液モードがコネクター部位の洗浄を兼ねるから独
立したフラッシングは省略してよく、透析液バッグ側チ
ューブのプライミングのみを注液モードに先立って(例
えば排液モードの前、最中又は後に)行えばよい。ま
た、接続後コネクター部位の汚染の可能性が極めて小さ
い場合(例えば、該部位を紫外線殺菌する装置と共に用
いるバクスター株式会社のUVフラッシュ ツインバッ
グシステムの場合等)も、コネクター部位の流路の洗浄
を行うためのフラッシングは必ずしも必要でない。その
場合にも、フラッシングを省略して透析液バッグ側のチ
ューブ内空気の排除を行うためのプライミングのみを行
うこととしてよく、またプライミングも、注液モード開
始より前の任意の時に行うように制御手段を構成してよ
い。
【0036】本発明の装置は更に、前記分枝部位の腹腔
側において、腹腔内カテーテルに連通する可撓性チュー
ブを閉塞又は開通させるよう、制御手段によって電気的
に作動される分枝側クランプ手段を更に備え且つ制御手
段が、腹腔内と何れかのバッグとの間での透析液の移動
の間該分枝側クランプ手段を開通位置にさせるよう制御
するように構成することができる。この分枝側クランプ
手段の機構は、排液バッグ側及び透析液バッグ側クラン
プ手段と同様のものであってよい。またこの分枝側クラ
ンプ手段は、装置本体とコードで接続された別個のもの
であってもよい。分枝側クランプ手段の採用は、フラッ
シングとプライミングを個体のプロセスとして行うこと
を可能にする。
【0037】チャンバーが排液バッグ側チャンバーと透
析液バッグ側チャンバーとの2つに分かれているもので
ある場合であって本発明の装置が該分枝側クランプ手段
を有するとき、本発明の装置は、該分枝を腹腔内カテー
テルと連通させた後に、前記排液モードに先立ち、該制
御手段が、(a)該チューブの該排液バッグ側部分をフ
ラッシングするのに必要な液量を該部分に流すのに要す
る短時間、該排液側チャンバー内を陰圧にするよう該圧
力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側及び分枝側クラ
ンプ手段を開通位置に及び該透析液バッグ側クランプ手
段を閉塞位置させるよう制御し、その後に(b)該チュ
ーブの該透析液バッグ側部分をプライミングするのに必
要な液量を該部分に流すのに要する短時間、該排液側チ
ャンバー内を該透析液チャンバーよりも陰圧にするよう
該圧力発生手段を制御し且つ該分枝側クランプ手段を閉
塞位置に及び該排液バッグ側及び透析液バッグ側クラン
プ手段を開通位置にさせるよう制御するか、上記
(b)、その後に(a)の順序で制御するか、又はフラ
ッシングを省いて上記(b)の制御を行うように構成し
てよく、また、前記排出モードの後に、該制御手段が上
記(b)の制御を行うものであるように構成してもよ
い。
【0038】上記プライミングモードの工程(a)と
(b)(又は(b)と(a))は、時間的に連続させて
行わせてもよいが、一方の工程を行った後任意の時間を
あけて他方の工程を行わせてもよい。
【0039】また本発明の装置は、該チャンバーが該排
液バッグと該透析液バッグとを共に収容する単一のチャ
ンバーよりなるものである場合、該透析液バッグの内部
を圧迫するための、該制御手段によって電気的に制御さ
れる圧迫手段を該チャンバー内に備え、該分枝を該腹腔
内カテーテルと連通させた後に、前記排液モードに先立
ち、該制御手段が、該バッグ連結体のチューブのフラッ
シング及びプライミングに必要な液量を該チューブを通
して該排液バッグ内へ流すのに要する短時間、該チャン
バー内を陰圧にするよう該圧力発生手段を制御し且つ該
排液バッグ側クランプ手段及び該透析液バッグ側クラン
プ手段を開通位置にするよう制御し且つ該透析液バッグ
を、該透析液バッグから該チューブを通って排液バッグ
への透析液の移動を起こさせるに必要な圧力で圧迫する
よう該圧迫手段を制御するものであるように構成するこ
とができる。
【0040】これにより、腹腔内から排液バッグへの透
析液の流れと共に透析液バッグから排液バッグへの透析
液の流れが生じ、コネクター部位の流路の洗浄と透析液
バッグから分枝部位までのチューブ内の空気の排除が行
われる。
【0041】また、独立したフラッシングを省略する場
合には、排液モードの最中にプライミングを行わせても
よい。
【0042】該圧迫手段は、例えば、チャンバーの蓋の
内側に取り付けられた、制御手段によって制御されるモ
ーター及びギアにより上下駆動又は回動されるプレート
とすることができるがこれに限られない。
【0043】更にまた本発明の装置は、該チャンバーが
該排液バッグと該透析液バッグとを共に収容する単一の
チャンバーよりなるものであり且つ前記分枝側クランプ
手段を有する場合、該分枝を該腹腔内カテーテルと連通
させた後、前記排液モードに先立ち、該制御手段が、
(a)該チューブの該腹腔内カテーテルに連通させた部
分から該排液バッグに至る部分までをフラッシングする
のに必要な液量を該チューブを通して該排液バッグ内へ
流すのに要する短時間、該チャンバー内を陰圧にするよ
う該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側及び分枝
側クランプ手段を開通位置に且つ該透析液バッグ側クラ
ンプ手段を閉塞位置にするよう制御し、その後に(b)
該チューブの透析液バッグ側のプライミングに必要な液
量を該チューブを通して該排液バッグ内へ流すのに要す
る短時間、該分枝側クランプ手段を閉塞位置に且つ該排
液バッグ側及び透析液バッグ側クランプ手段を開通位置
にするよう制御するか、上記(b)、その後に(a)の
順序で制御するか、又は上記(b)の制御を行うもので
あるように構成してもよい。
【0044】このタイプ装置の場合、透析液の充満した
透析液バッグが排液バッグに対して有する相対的に高い
水位を利用して、透析液バッグから排液バッグへと透析
液を自然に流すことによりプライミングが行われる。す
なわち分枝側クランプを閉塞位置にし排液側クランプ及
び透析液側クランプを開通位置にすることにより、透析
液は透析液バッグから排液バッグへと自然に流れる。コ
ネクター部位から排液バッグにかけてのフラッシングに
ついては他のタイプの装置と同様である。
【0045】本発明の装置は更に、該チャンバーが該排
液バッグと該透析液バッグとを共に収容する単一のチャ
ンバーよりなるものであり且つ前記分枝側クランプ手段
を有する場合、該透析液バッグの内部を圧迫するため
の、該制御手段によって電気的に制御される圧迫手段を
該チャンバー内に備え、そして該分枝を該腹腔内カテー
テルと連通させた後に、前記排液モードに先立ち、該制
御手段が、(a)該チューブの該腹腔内カテーテルに連
通させた部分から該排液バッグに至る部分までをフラッ
シングするのに必要な液量を該チューブを通して該排液
バッグ内へ流すのに要する短時間、該チャンバー内を陰
圧にするよう該圧力発生手段を制御し且つ該分枝側クラ
ンプ手段及び該排液バッグ側クランプ手段を開通位置に
且つ該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にするよ
う制御し、その後に(b)該チューブの該透析液バッグ
側のプライミングに必要な液量を該チューブを通して該
排液バッグ内へ流すのに要する短時間、該排液バッグ側
及び透析液バッグ側クランプ手段を開通位置に且つ該分
枝側クランプ手段を閉塞位置にし、且つ該透析液バッグ
を、該透析液バッグから該チューブを通って該排液バッ
グへの透析液の移動を起こさせるのに必要な圧力で圧迫
するよう該圧迫手段を制御するか、上記(b)その後に
(a)の順序で制御するか、又は上記(b)の制御を行
うものであるか、又は前記排液モードの後に、該制御手
段が上記(b)の制御を行うものであるように構成して
もよい。
【0046】このタイプの装置においては、先行のタイ
プのように透析液バッグから排液バッグへと透析液を自
然に流す代わりに、圧迫手段が透析液バッグを圧迫して
透析液を排液バッグへ流すために使用される。
【0047】以上の構成は、排液バッグ及び透析液バッ
グの双方をチャンバー内に収容してこれらに陰圧又は陽
圧を加えて注排液を行う装置についてのものであるが、
本発明は更に、排液バッグ又は透析液バッグの何れか一
方のみを収容するチャンバーを備えた装置をも提供す
る。
【0048】それらのうち第1のものは、上記において
用いているのと同様のバッグ連結体を用いて腹膜透析を
行うための自動注排液装置であって、(1)チューブを
外部に出した状態で排液バッグを気密的に内部に収容す
ることのできるチャンバーを備えることと、(2)チュ
ーブを、分枝部位と該排液バッグとの間において閉塞又
は開通させるよう制御手段によって電気的に制御される
排液バッグ側クランプ手段と、該チューブを、該分枝部
位と該透析液バッグとの間において閉塞又は開通させる
よう該制御手段によって電気的に制御される透析液バッ
グ側クランプ手段とを備えることと、(3)チャンバー
内に収容された該排液バッグの周囲の雰囲気を陰圧にす
るための圧力発生手段を備えることと、そして(4)前
記制御手段が、腹腔内から該排液バッグ内へ使用済み透
析液を排出させるため、チャンバー内に収容された該排
液バッグの周囲の雰囲気を陰圧にするよう該圧力発生手
段を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段を開通位置
にそして該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にす
るよう制御する排液モードにおいて機能し、使用済み透
析液の排出後、該透析液バッグから腹腔内へ透析液を注
入するため、該排液バッグ側クランプ手段を閉塞位置に
そして該透析液バッグ側クランプ手段を開通位置にする
よう制御する注液モードにおいて機能するものであるこ
とと、を特徴とする装置である。
【0049】該装置の使用に際しては、透析液バッグは
腹腔より高い位置に慣用の方法で吊り下げておかれる。
該装置の場合、装置は透析液バッグを収容せず、透析液
バッグ側のチューブのプライミング及び透析液の注入が
重力によって行われるため、装置を一層小型化且つ単純
化することができる一方、腹腔と排液バッグとの間に落
差を設け難い環境でも、支障無く透析液交換を行えると
いう利点を有する。
【0050】該装置において、排液モードにおける圧力
センサー手段、透析液のための加温手段、排液バッグの
ための重量測定手段、重量増加の表示手段、及び分枝側
クランプ手段の付加、並びにフラッシング及びプライミ
ング時の各クランプ手段、圧力(陰圧)発生手段の作動
の様式は、双方のバッグを単一のチャンバーに収容する
前記の装置の場合と同様であってよい。
【0051】また、両バッグのうち一方のみを収容する
装置の第2のものは、上記において用いているのと同様
のバッグ連結体を用いて腹膜透析を行うための自動注排
液装置であって、(1)該チューブを外部に出した状態
で該透析液バッグを気密的に内部に収容することのでき
る単一のチャンバーを備えることと、(2)該チューブ
を、該分枝部位と該排液バッグとの間において閉塞又は
開通させるよう制御手段によって電気的に制御される排
液バッグ側クランプ手段と、該チューブを、該分枝部位
と該透析液バッグとの間において閉塞又は開通させるよ
う該制御手段によって電気的に制御される透析液バッグ
側クランプ手段とを備えることと、(3)チャンバー内
に収容された該透析液バッグの周囲の雰囲気を陽圧にす
るための圧力発生手段を備えることと、そして(4)前
記制御手段が、腹腔内から該排液バッグ内へ使用済み透
析液を排出させるため、該排液バッグ側クランプ手段を
開通位置にそして該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞
位置にするよう制御する排液モードにおいて機能し、使
用済み透析液の排出後、該透析液バッグから腹腔内へ透
析液を注入するため、チャンバー内に収容された該透析
液バッグの周囲の雰囲気を陽圧にするよう該圧力発生手
段を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段を閉塞位置
にそして該透析液バッグ側クランプ手段を開通位置にす
るよう制御する注液モードにおいて機能するものである
ことと、を特徴とする装置である。
【0052】該装置の使用に際しては、排液バッグはベ
ッド下等の腹腔より低い位置に置かれる。該装置の場
合、装置は排液バッグを収容せず、コネクター部位のフ
ラッシング及び透析液の排出が重力によって行われるた
め、両方のバッグを収容して圧力を加えるチャンバーを
有する装置より一層小型且つ単純な装置とすることがで
きる一方、透析液バッグを腹腔より高くに維持しないで
も支障無く透析液交換を行えるという利点を有する。
【0053】該装置において、注液モードにおける圧力
センサー手段、透析液のための加温手段、注液バッグの
ための重量測定手段、重量減少の表示手段、及び分枝側
クランプ手段の付加、並びにフラッシング及びプライミ
ング時の各クランプ手段、圧力(陽圧)発生手段の作動
の様式は、双方のバッグを単一のチャンバーに収容する
前記の装置の場合と同様であってよい。
【0054】上記の本発明の各装置は、睡眠中に透析液
交換を行うことができるよう排液モード、及び該当する
場合はこれに先行するフラッシング及びプライミングモ
ードの開始時刻が、それぞれタイマー手段により設定で
きるように構成することが特に好ましい。これを行うに
は、使用者が所望の開始時刻を入力できるコントロール
パネルを本発明の装置に備え、該コントロールパネルの
キー操作によって所望の時刻に装置の各モードを開始さ
せるように、制御手段たるマイクロプロセッサをプログ
ラミングし、また該コントロールパネルには、時刻及び
タイマーに関する情報を表示させる表示装置(液晶ディ
スプレー等)を備えればよい。該表示装置には、他の情
報例えば透析液の温度、排液バッグ及び透析液バッグの
重量変化を表示させることができる。通常は排液モード
と注液モードとは(場合に応じプライミングモードを挟
んで)一連に行われるが、排液モード終了後一定時間放
置した後に注液モードを開始するように、装置をプログ
ラムできるようにしてもよい。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明は上記の通りの構成であ
り、種々の実施の形態及び各構成要素の具体的内容及び
それらの意義も各構成と共に上に記載した通りである。
以下に、本発明のうち、両方のバッグを収容する単一又
は2つのチャンバーを有する装置を例として、本発明を
一層詳細に説明する。
【0056】
【実施例】図1は、本発明の装置において使用すること
のできるバッグ連結体の一例の平面図を模式的に示す。
この例はバクスター株式会社によって販売されているダ
イアニールPDシリーズの腹膜透析液「ツインバッグ」
と本質的に同一である。図において1は排液バッグ、2
は透析液を収容した透析液バッグであり、両者は中間に
Y字型の分枝部3を介して可撓性チューブ4及び5によ
りそれぞれ接続されている。チューブ4及び5には手で
開閉できる手動クランプ6及び7が取り付けられてい
る。分枝部3の一つの枝には可撓性のチューブ8が繋が
っており、分枝側チューブ8の一端に取り付けられたコ
ネクター9の開口はキャップ10で保護されている。1
2はフランジブルシールであり、外部から力を加えるこ
とによりシールを開いてチューブ5と透析液バッグ2の
内部とを連通させることができる。使用に際して、コネ
クター9は、患者の腹腔内カテーテルから延びている患
者側チューブの先端に取り付けられたルアーコネクター
のような対応するコネクターと接続される。
【0057】〔実施例1〕 2つのチャンバーを備えた
装置 図2は、バッグ連結体の各バッグを収容し、患者側チュ
ーブ14の末端のコネクター16をバッグ側のコネクタ
ー9に接続した状態の、本発明の実施例1の装置の概要
を示す斜視図である。この実施例において、装置は、排
液側チャンバー18及び透析液側チャンバー19の2つ
の別個のチャンバーを有する。これらのチャンバーはそ
れぞれ蓋部20及び21を含み、これらの蓋部はそれぞ
れ図面後方においてヒンジ支持されており、図面前方側
において適宜なロック手段(図示せず)によりロックさ
れている。この状態で、各バッグは、チューブ4及び5
を外部に出した状態で各チャンバー内に気密的に収容さ
れている。また各チャンバーの内部は圧力発生手段とし
てのエアポンプに接続されている(図示せず)。各バッ
グからのチューブ4及び5の途中には、それぞれ排液バ
ッグ側電動クランプ24及び透析液バッグ側電動クラン
プ26が設けられている。これらの電動クランプは、非
通電時にはチューブを圧迫して管腔を閉塞させており、
通電時に圧迫を解除して管腔を開通させるように構成さ
れている。透析液側チューブ5の途中には更に空気検出
器としてのフォトセンサー28が設けられている。透析
液バッグ2の下には加温手段としてのシリコンゴム被覆
ヒータープレート30が備えられている。バッグ特に透
析液バッグが乗っている面は、バッグ内の気泡がチュー
ブ5内に入りにくいよう、バッグのチューブ側に向かっ
て幾分下降するように構成されている。装置の前部に
は、コントロールパネル32がある。コントロールパネ
ル32は、タイマーの設定を含む装置の作動の様式を設
定するために使用者が入力操作のためのキー群、透析液
温度、バッグの重量変化等を表示する液晶表示部を含
む。
【0058】図3は、チャンバーからチューブが出る部
位の構成を示す。図において、34はチューブ(すなわ
ちチューブ4又は5)、36は蓋部(すなわち20また
は21)であり、38はチャンバーの下側部分の立ち上
がった壁であり、これらの間に、シリコンゴムのパッキ
ン40及び42が備えられている。パッキン40及び4
2の、チューブ34が突出する部位には、それぞれチュ
ーブ34の直径より僅かに小さい断面半円形の溝が上下
に整合するように設けられており、下側のパッキン42
の溝にチューブを当てがって蓋部36を閉じてロックす
ると、上側のパッキン40の溝がチューブ34の上半分
に重なり、両パッキン40、42とチューブ34とは密
着して、空気の流通を遮断する。
【0059】図4は、図2の装置に、分枝側チューブ8
に取り付けられた分枝側電動クランプ44を更に加えた
装置を示す。図に表されたその他の構成については図2
の装置と同一である。分枝側電動クランプ34は、この
例では装置本体とコード46で繋がり装置本体の制御手
段よって制御される、別体の電動クランプであるが、装
置本体の適宜な箇所に本体と一体に設けてもよい。
【0060】図5は、本実施例の回路を示す。図におい
て、100はエアポンプであり、空気を図の矢印の方向
に送るように配置されている。エアポンプ100は、導
管102及び104を介してそれぞれ排液側チャンバー
18及び透析液側チャンバー19に接続されている。エ
アポンプ100と導管102及び104の間にはそれぞ
れ3ポート弁106及び108が備えられており、導管
102及び104は、それぞれ大気開放弁110及び1
12に接続している。エアポンプ100及びこれらの弁
は、市販のマイクロプロセッサーを含んだプログラムさ
れた制御手段114によって制御される。
【0061】すなわち排液モードにおいては、排液チャ
ンバー18側では、大気開放弁110が閉じられ、3ポ
ート弁106がエアポンプ100と導管102とを連通
させる配置にされ、透析液チャンバー19側では、3ポ
ート弁108はエアポンプ100を大気と連通させる配
置にされ、そして大気開放弁112は例えば開放位置に
される。また注液モードにおいては、これとは逆に、透
析液チャンバー19側では、大気開放弁112が閉じら
れ、3ポート弁108がエアポンプ100と導管104
とを連通させる配置にされ、排液チャンバー18側で
は、3ポート弁106はエアポンプ100を大気と連通
させる配置にされ、そして大気開放弁110は例えば開
放位置にされる。
【0062】制御手段114はまた、排液バッグ側電動
クランプ24及び透析液バッグ側電動クランプ26を、
また存在する場合には分枝側電動クランプ44をもプロ
グラムに従って作動させる。該プログラムは、コントロ
ールパネル32(図示せず)を介した使用者による、タ
イマー設定及び、排液量、注液量、フラッシング/プラ
イミングの順序等の設定を許容するように構成されてい
る。
【0063】透析液チャンバー19内には、バッグと接
触する位置に、温度センサー手段として例えばサーミス
タ116が備えられている。制御手段114は、サーミ
スタ116の出力から温度を求め、その結果に応じてヒ
ータープレート30への電力供給をオン/オフさせるこ
とにより、透析液バッグ2中の透析液温度を所定範囲に
調節する。また両チャンバー内には、それぞれ慣用の圧
力センサー116及び117が備えられている。制御手
段は、これらの圧力センサーを通じて各チャンバー内の
気圧をモニターし、排液モード及び注液モードにおいて
圧力の所定範囲を超える異常な下降又は上昇を検出した
ときは、排液又は注液を停止させる。また次に説明する
ロードセルによる各バッグの重量変化のモニタリングと
の組み合わせにより、異常な圧力変動が排液又は注液の
途中で(即ち、バッグの重量変化が所定の値に満たない
ときに)生じたときは一時的に排液又は注液を中断して
アラームを発するよう、また、より後の段階で生じたと
きは、排液又は注液の完了を意味するものとして排液又
は注液を停止させ、当初の設定に応じて次のモードに切
り替わるか又は透析液交換を終了するよう、制御手段は
構成されている。
【0064】各チャンバー内において各バッグは、(透
析液チャンバー19側では更にヒータープレート30
も)、それぞれロードセル120、122によって支え
られたプレート(図示せず)上に載っている。制御手段
114は、ロードセル120、122の出力をプレート
上のバッグの重量に換算し、各バッグの重量変化を経時
的にモニターすることができる。制御手段は、これによ
り、各バッグの重量変化が設定値に達したときそのサイ
クルの排液又は注液が完了したと判断するように構成さ
れている。従って、例えば腹腔内の透析液の一部を交換
するステップを反復して行うタイダル方式の場合には、
各バッグの重量変化が所定の値に達した段階で順次排液
モードと注液モードを切り換えるように制御手段を設定
することもできる。また、制御手段114は、コントロ
ールパネル32上の入力キーを介した使用者の要求に応
じて、排液モード及び注液モード終了時の最終的な重量
変化をコントロールパネル32の液晶表示装置に表示す
る。また、制御手段は、前回の透析液交換が手作業で行
われたものである場合にそのときの注液量をコントロー
ルパネル32から入力すれば排液バッグの最終的な重量
増加との差を計算して表示できるように、構成されてい
る。
【0065】実施例1の装置の主要な作動の流れは例え
ば次の通りであるがこれに限られない。最初の工程は、
バッグの取付け完了後直ちに行われてもよく、タイマー
により所定の時間の後に行われてもよい。各工程は連続
して行われても、タイマーにより所定の間隔を開けて行
われてもよい。
【0066】(1)図2の装置において、排液工程より
前にフラッシング/プライミングを行う場合。
【表1】 注:表中、Fはフラッシング、Pはプライミング、「排液」は排液モード、「注 液」は注液モードを表す。クランプの○は開通位置、×は閉塞位置を示す。以下 同じ。
【0067】(2)図2の装置において、排液を行いな
がらプライミングを行う場合。
【表2】
【0068】(3)図4の装置において、フラッシン
グ、プライミング(又はその逆、又はフラッシングを省
略)、排液、の順序で行う場合。
【表3】 注:プライミングをフラッシングより先に行う場合は、
表中のF,P欄が入れ代わる。
【0069】(4)図4の装置において、排液後にプラ
イミングを行う場合。
【表4】
【0070】〔実施例2〕両バッグ収容の単一のチャン
バー及び圧迫手段を備えた装置。 図6は、バッグ連結体の2つのバッグを1つのチャンバ
ー内に収容し、患者側チューブ14の末端のコネクター
16をバッグ側のコネクター9に接続した状態の、本発
明の実施例2の装置の概要を示す斜視図である。この実
施例においては、両バッグは単一のチャンバー48内に
収容されている。チャンバー48は蓋部50を含み、蓋
部50は図面後方においてヒンジ支持されており(図6
を参照)、図面前方側において解除可能な適宜のロック
手段(図示せず)によりロックされている。この状態
で、各バッグは、チューブ4及び5を該部に出した状態
でチャンバー48内に気密的に収容されている。またチ
ャンバー48の内部は圧力発生手段としてのエアポンプ
に接続されている(図示せず)。また、蓋部50の内側
には、透析液バッグ2上に、後で一層詳しく述べる圧迫
手段52が備えられている。圧迫手段52は、制御手段
によって作動されて、透析液バッグ2を上方から圧迫し
て、透析液バッグ2の内部を排液バッグ1の内部に対し
て陽圧にすることができ、透析液を透析液バッグ側から
排液バッグ側に流して強制的にプライミングを行うこと
ができる。図4に表されたその他の構成については、図
2の装置と同様であり、また図3の装置と同様、本体と
一体の又は本体とは別体の分枝側クランプ44を含める
こともできる。
【0071】図7及び8は、単一のチャンバー48’内
に下から透析液バッグ2、排液バッグ1の順に重ねて収
容される、上記具体例の変形を示す。この例においても
プライミングは圧迫手段52を用いて行われる。図8に
示されているように、排液バッグ1が実質的に空である
とき、排液バッグ1の壁を圧迫する力は向かい合った壁
を介してそのまま透析液バッグ2に伝えられて、透析液
バッグ2内の圧力を上昇させる一方、圧迫手段52は空
の排液バッグ1の約半分の部分しか圧迫しないためこれ
が排液バッグ1の内部に圧力を生じることがない。この
ため両バッグ間に圧力差が生じるため、これを利用し
て、チューブのプライミングを行うことができる。例え
ば、チャンバー48’内を陰圧にして圧迫手段52を作
動させることによりフラッシングと同時にプライミング
を行うことができる。また、更に分枝側電動クランプ4
4を設ければ、該クランプを閉塞位置にした状態で圧迫
手段52を作動させることにより、チャンバー48’内
を陰圧にすることなくプライミングを行うことができ
る。この装置では、重量測定手段であるロードセルは重
なった両バッグの重さの合計を測定するが、排液モード
での重量増加及び注液モードでの重量減少はそのまま各
バッグの重量減少及び重量増加として測定できる。
【0072】図9は、圧迫手段52の一例を示す。この
圧迫手段は、蓋部50に取り付けられたモータ部54
(減速ギアを含んでよい)を含む。モーター部54から
出た駆動シャフト56には、ラック58とかみ合う歯車
60が備えられている。ラック58には下端に圧迫プレ
ート62が取り付けられている。モーター部54は制御
手段によって作動され、駆動シャフト56の回転により
ラック58を下降させて圧迫プレート62により透析液
バッグ2を圧迫することができる。また圧迫工程が終了
したときは、モーター部54は逆回転され、それにより
圧迫プレート62は上昇して透析液バッグ2から離れ
る。駆動シャフト56は、蓋部50内に入る部位におい
て、周囲をシリコンゴム64によりシールされている。
【0073】図10は、圧迫手段の別の一例を示す。図
において、54は先の例と同様のモーター部、56は駆
動シャフト、58はラック、60はこれとかみ合う歯車
である。ラック58の下端から下方に延びる滑らかなロ
ッド66の下端は「く」の字型に屈曲した断面を有する
圧迫プレート68の一端にピン70を介して取り付けら
れている。圧迫プレート68の屈曲部は、チャンバーの
蓋部50より内側に延びた支持部材(図示せず)に支持
されたピン72によって支持されている。この例におい
ては、モーター部54は制御手段によって作動され、駆
動シャフト56の回転によりかみ合ったラック58を図
の実線の位置から破線の位置へと上昇させてロッド66
を引上げ、それによりピン70に支えられた圧迫プレー
ト68を回転させて、透析液バッグ2を圧迫することが
できる。ロッド66は、蓋部50を貫く部位においてそ
の周囲をシリコンゴム74でシールされている。
【0074】図11は、圧迫手段の更に別の一例を示
す。図において、76は蓋部内側に取り付けられたエア
バッグであり、制御手段の制御の下にエアポンプからエ
アーが導入されることにより膨張して、透析液バッグ2
を圧迫することができる。
【0075】実施例2の装置の主要な作動の流れは例え
ば次の通りである。
【0076】(1)図6の装置において、プライミング
/フラッシング、排液、の順に行う場合。
【表5】
【0077】(2)図6の装置において、排液の最中に
プライミングを行う場合。
【表6】
【0078】(3)図6の装置に更に分枝側44が備え
られた装置において、フラッシング、プライミング(又
はこの逆、又はフラッシングを省略)、排液、の順序で
行う場合。
【表7】 注:プライミングをフラッシングより先に行うときは、
表中のF,P欄が入れ代わる。
【0079】(4)図6の装置に更に分枝側44が備え
られた装置において、排液後にプライミングを行う場
合。
【表8】
【0080】〔実施例3〕両バッグ収容の単一のチャン
バーを備え、圧迫手段を備えない装置。 図12は、実施例3の装置を示す。該装置は、本体に取
り付けられた分枝側電動クランプ44を有する。また該
装置は、実施例2の装置に見られる圧迫手段を含まな
い。図に表された他の点に関しては、図6の装置と同様
である。本装置では、排液モードで装置を作動させるよ
り前に、分枝側電動クランプ44を閉じ排液側電動クラ
ンプ24及び透析液側クランプ26を開くことによっ
て、透析液で膨らんだ透析液バッグ2から空の排液バッ
グ1への透析液の自然な流れを起こさせ、それを利用し
てプライミングを行うことができる。
【0081】実施例3の装置の主要な作動の流れは例え
ば次の通りである。
【0082】(1)フラッシング、プライミング(又は
この逆、又はプライミングのみ)、排液、の順序で行う
場合。
【表9】 注:プライミングをフラッシングより先に行う場合は、
表中のF、P欄が入れ代わる。
【0083】〔実施例4〕 注液に落差を利用する装置 図13は、排液バッグ1のみを収容して透析液の自動交
換を行う本実施例の装置の概要を示す。装置は1つのチ
ャンバー80内に排液バッグ1のみを収容し、透析液バ
ッグは上方に吊るすか又は置かれている。電動クランプ
24及び26は、これまでの実施例と同様である。電動
クランプ44は実施例1及び2と同様、設けないことも
可能である。チャンバー80の内部を陰圧にするため
の、制御手段に制御されたエアポンプが設けられてい
る。空気回路は、図5の排液側の構成と同一である。こ
の装置は、透析液側チャンバーを含まないこと、及びプ
ライミング及び注液モードにおいて空気圧の代わりに落
差を利用して行う構成となっていること以外、電動クラ
ンプ手段の制御その他については実施例1の装置と基本
的に同じであり、実施例1と同様に排液バッグ用の重量
測定手段を備えてよい。注液モードの終点の検知は、例
えば、透析液バッグを吊るし又は置いている架台又は台
等に重量測定手段(ロードセル等)を組み込み、実施例
1と同様に制御手段によって重量変化をモニターするこ
とにより行なえばよい。また、制御装置により制御され
た加温手段(例えばシリコンゴム被覆ヒータープレー
ト)を上記架台又は台に備えることにより、透析液バッ
グを加温してもよい。この装置は先行の実施例の各装置
に比して構造が一層簡単で一層コンパクトであり、特
に、排液バッグ1と腹腔との間に落差を設けられないよ
うな環境において透析液交換を行うのに非常に簡便に使
用できるという利点がある。
【0084】〔実施例5〕 排液に落差を利用する装置 図14は、透析液バッグ2のみを収容して透析液の自動
交換を行う本実施例の装置の概要を示す。装置は1つの
チャンバー82内に透析液バッグ2のみを収容し、排液
バッグ1は下方に置かれ又は吊るされている。電動クラ
ンプ24、26及び44は、実施例4と同様である。チ
ャンバー82の内部を陽圧にするための、制御手段に制
御されるエアポンプが設けられている。空気回路は、図
5の透析液側の構成と同一である。この装置は、排液側
チャンバーを含まないこと、及びプライミング及び注液
モードにおいて空気圧の代わりに落差を利用して行う構
成となっていること以外、電動クランプ手段の制御等に
つき実施例1の装置と基本的に同じであり、実施例1と
同様に、透析液バッグ用の重量測定手段及び空気検出器
を備えてよい。排液モードの終点の検知は、例えば、排
液バッグを置き又は吊るしている台又は懸架装置に重量
測定手段(ロードセル等)を組み込み、実施例1と同様
に制御手段によって重量変化をモニターすることにより
行なえばよい。この装置は実施例1〜3の装置に比して
構造が一層簡単で一層コンパクトであり、特に、排液バ
ッグ1と腹腔との間に落差を設けることができさえすれ
ば、重い透析液バッグを高位置に吊るすことなく透析液
交換を行うのに非常に簡便に使用できるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バッグ連結体の平面図。
【図2】 実施例1の装置の斜視図
【図3】 チャンバーからチューブが出た状態を示す拡
大図。
【図4】 分枝側電動クランプを更に有する実施例1の
装置の斜視図。
【図5】 実施例1の装置の回路構成図。
【図6】 実施例2の装置の斜視図。
【図7】 実施例2の、バッグを重ねて収容する変形例
の斜視図。
【図8】 実施例2の、バッグを重ねて収容する変形例
の断面的概要図。
【図9】 圧迫手段の一例の一部断面図とした側面図。
【図10】 圧迫手段の別の一例の断面的概要図。
【図11】 圧迫手段の更に別の一例の断面的概要図。
【図12】 実施例3の装置の斜視図。
【図13】 実施例4の装置の斜視図
【図14】 実施例5の装置の斜視図。
【符号の説明】
1=排液バッグ、2=透析液バッグ、3=分枝部、4=
排液バッグ側チューブ、5=透析液バッグ側チューブ、
6=手動クランプ、7=手動クランプ、8=分枝側チュ
ーブ、9=コネクター、10=キャップ、12=フラン
ジブルシール、14=患者側チューブ、16=コネクタ
ー、18=排液側チャンバー、19=透析液側チャンバ
ー、20=蓋部、21=蓋部、24=排液バッグ側電動
クランプ、26=透析液バッグ側電動クランプ、28=
フォトセンサー、30=ヒータープレート、32=コン
トロールパネル、34=チューブ、36=蓋部、38=
壁、40=パッキン、42=パッキン、44=分枝側電
動クランプ、46=コード、48=チャンバー、48’
=チャンバー、50=蓋部、52=圧迫手段、54=モ
ーター部、56=駆動シャフト、58=ラック、60=
歯車、62=圧迫プレート、64=シリコンゴムシー
ル、66=ロッド、68=圧迫プレート、70=ピン、
72=ピン、74=シリコンゴムシール、80=チャン
バー、82=チャンバー、100=エアポンプ、102
=導管、104=導管、106=3ポート弁、108=
3ポート弁、110=大気開放弁、112=大気開放
弁、114=制御手段、116=サーミスタ、117=
圧力センサー、118=圧力センサー、120=ロード
セル、122=ロードセル

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腹腔内に注入すべき透析液を収容した透析
    液バッグと腹腔内から排出される使用済み透析液を収容
    するための排液バッグとを中間部に腹腔内カテーテルに
    連通する分枝を備えた可撓性のチューブによって接続し
    てなる、バッグ連結体を用いて腹膜透析を行うための自
    動注排液装置であって、(1)該チューブを外部に出し
    た状態で該排液バッグ及び該透析液バッグを気密的に内
    部に収容することのできる単一の又は別個のチャンバー
    を備えることと、(2)該チューブを、該分枝部位と該
    排液バッグとの間において閉塞又は開通させるよう制御
    手段によって電気的に制御される排液バッグ側クランプ
    手段と、該チューブを、該分枝部位と該透析液バッグと
    の間において閉塞又は開通させるよう該制御手段によっ
    て電気的に制御される透析液バッグ側クランプ手段とを
    備えることと、(3)チャンバー内に収容された該排液
    バッグの周囲の雰囲気を陰圧にするための圧力発生手段
    と、チャンバー内に収容された該透析液バッグの周囲の
    雰囲気を陽圧にするための、該圧力発生手段と同一又は
    別個の圧力発生手段を備えることと、そして(4)前記
    制御手段が、腹腔内から該排液バッグ内へ使用済み透析
    液を排出させるため、チャンバー内に収容された該排液
    バッグの周囲の雰囲気を陰圧にするよう該圧力発生手段
    を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段を開通位置に
    そして該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にする
    よう制御する排液モードにおいて機能し、使用済み透析
    液の排出後、該透析液バッグから腹腔内へ透析液を注入
    するため、チャンバー内に収容された該透析液バッグの
    周囲の雰囲気を陽圧にするよう該圧力発生手段を制御し
    且つ該排液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にそして該
    透析液バッグ側クランプ手段を開通位置にするよう制御
    する注液モードにおいて機能するものであることと、を
    特徴とする装置。
  2. 【請求項2】前記排液モードにおいて、チャンバー内に
    収容された該排液バッグの周囲の雰囲気の陰圧が所定の
    範囲を超えたときこれを検出して該検出信号を該制御手
    段に送る圧力センサー手段を備え、該制御手段が、該信
    号を受けたとき、該排液モードを停止させるか又は更に
    前記注液モードへと切り替わるものであることを更に特
    徴とする、請求項1の装置。
  3. 【請求項3】前記注液モードにおいて、チャンバー内に
    収容された該透析液バッグの周囲の雰囲気の陽圧が所定
    の範囲を超えたときこれを検出して該検出信号を該制御
    手段に送る圧力センサー手段を備え、該制御手段が、該
    信号を受けたとき該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞
    位置にさせ且つ該圧力発生手段を停止させるよう制御す
    ることを更に特徴とする、請求項1又は2の装置。
  4. 【請求項4】該透析液バッグ内の腹膜透析液を該チャン
    バー内において所定温度に加温して維持しておくための
    加温手段を更に備える、請求項1〜3の何れかの装置。
  5. 【請求項5】該分枝部位と該透析液バッグとの間におい
    て該チューブ内の空気の存在を検出し該検出信号を該制
    御手段に送る空気検出手段を更に含み、前記注液モード
    において該制御手段が該信号を受けたとき該透析液バッ
    グ側クランプ手段を閉塞位置にさせ且つ該圧力発生手段
    を停止させるよう制御することを更に特徴とする、請求
    項1〜4の何れかの装置。
  6. 【請求項6】前記排液モードにおける腹腔内からの透析
    液の排液に伴う該排液バッグの重量増加をチャンバー内
    において測定してその結果の信号を該制御手段に送る第
    1の重量測定手段を備える、請求項1乃至5の何れかの
    装置。
  7. 【請求項7】前記注液モードにおける腹腔内への透析液
    の注入に伴う該透析液バッグの重量減少をチャンバー内
    において測定してその結果の信号を該制御手段に送る第
    2の重量測定手段を備える、請求項1乃至6の何れかの
    装置。
  8. 【請求項8】表示装置を有し、該制御手段が、該重量増
    加量、該重量減少量、及び該重量増加量と該装置のメモ
    リーに記憶させてある又は入力された前回の該重量減少
    量との差のうち、少なくとも何れかを表示装置に表示さ
    せることを更に特徴とする、請求項7の装置。
  9. 【請求項9】該チャンバーが該排液バッグを収容する排
    液側チャンバーと該透析液バッグを収容する透析液側チ
    ャンバーとの2つの別個のチャンバーよりなるものであ
    る、請求項1〜8の何れかの装置。
  10. 【請求項10】該分枝を該腹腔内カテーテルと連通させ
    た後に、前記排液モードに先立ち、該制御手段が、該バ
    ッグ連結体のチューブのフラッシング及びプライミング
    に必要な液量を該排液バッグ内へ流すのに要する短時
    間、該排液側チャンバー内を陰圧にするよう該圧力発生
    手段を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段及び該透
    析液バッグ側クランプ手段を開通位置にするよう制御す
    るものであることを更に特徴とする、請求項9の装置。
  11. 【請求項11】前記排液モードを行いつつ、該透析液バ
    ッグ側チューブのプライミングを行うに必要な液量を該
    排液バッグ内へ流すのに要する短時間、該透析液バッグ
    側クランプ手段をも開通位置にするよう制御手段が更に
    機能するものであることを特徴とする、請求項9の装
    置。
  12. 【請求項12】該分枝の腹腔側において、腹腔内カテー
    テルに連通する可撓性チューブを閉塞又は開通させるよ
    う、制御手段によって電気的に作動される分枝側クラン
    プ手段を更に備え、該制御手段が、腹腔内と何れかのバ
    ッグとの間での透析液の移動の間該分枝側クランプ手段
    を開通位置にさせるよう制御することを更に特徴とす
    る、請求項9の装置。
  13. 【請求項13】該分枝を腹腔内カテーテルと連通させた
    後に、前記排液モードに先立ち、該制御手段が、 (a)該チューブの該腹腔内カテーテルに連通させた部
    分から該排液バッグに至る部分までをフラッシングする
    のに必要な液量をこれらの部分を通して該排液バッグ内
    へ流すのに要する短時間、該排液側チャンバー内を陰圧
    にするよう該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側
    及び分枝側クランプ手段を開通位置に及び該透析液バッ
    グ側クランプ手段を閉塞位置させるよう制御し、その後
    に(b)該チューブの該透析液バッグ側部分をプライミ
    ングするのに必要な液量を該部分を通して該排液バッグ
    内へ流すのに要する短時間、該排液側チャンバー内を該
    透析液チャンバーよりも陰圧にするよう該圧力発生手段
    を制御し且つ該分枝側クランプ手段を閉塞位置に及び該
    排液バッグ側及び透析液バッグ側クランプ手段を開通位
    置にさせるよう制御するか、 上記(b)、その後に(a)の順序で制御するか、又は
    上記(b)の制御を行うか、又は前記排出モードの後
    に、該制御手段が上記(b)の制御を行うものである、
    請求項12の装置。
  14. 【請求項14】該チャンバーが該排液バッグと該透析液
    バッグとを共に収容する単一のチャンバーよりなるもの
    である、請求項1〜8の何れかの装置。
  15. 【請求項15】該分枝の腹腔側において腹腔内カテーテ
    ルに連通する可撓性チューブを閉塞又は開通させるよ
    う、制御手段によって電気的に作動される分枝側クラン
    プ手段を更に備え、該制御手段が、腹腔内と何れかのバ
    ッグとの間での透析液の移動の間該分枝側クランプ手段
    を開通位置にさせるよう制御することを更に特徴とす
    る、請求項14の装置。
  16. 【請求項16】該透析液バッグの内部を圧迫するため
    の、該制御手段によって電気的に制御される圧迫手段を
    該チャンバー内に備え、該分枝を該腹腔内カテーテルと
    連通させた後に、前記排液モードに先立ち、該制御手段
    が、該バッグ連結体のチューブのフラッシング及びプラ
    イミングに必要な液量を該チューブを通して該排液バッ
    グ内へ流すのに要する短時間、該チャンバー内を陰圧に
    するよう該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側ク
    ランプ手段及び該透析液バッグ側クランプ手段を開通位
    置にするよう制御し且つ該透析液バッグを、該透析液バ
    ッグから該チューブを通って排液バッグへの透析液の移
    動を起こさせるに必要な圧力で圧迫するよう該圧迫手段
    を制御するものである、請求項14の装置。
  17. 【請求項17】該透析液バッグの内部を圧迫するため
    の、該制御手段によって電気的に制御される圧迫手段を
    該チャンバー内に備え、制御手段が、前記排液モードを
    行いつつ、該透析液バッグ側チューブのプライミングを
    行うに必要な液量を該チューブを通して該排液バッグ内
    へ流すのに要する短時間、該透析液バッグ側クランプ手
    段を開通位置にするよう制御し且つ該透析液バッグを、
    該透析液バッグから該チューブを通って排液バッグへの
    透析液の移動を起こさせるに必要な圧力で圧迫するよう
    該圧迫手段を制御するものである、請求項14の装置。
  18. 【請求項18】該分枝を該腹腔内カテーテルと連通させ
    た後、前記排液モードに先立ち、該制御手段が、 (a)該チューブの該腹腔内カテーテルに連通させた部
    分から該排液バッグに至る部分までをフラッシングする
    のに必要な液量を該チューブを通して該排液バッグ内へ
    流すのに要する短時間、該チャンバー内を陰圧にするよ
    う該圧力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側及び分枝
    側クランプ手段を開通位置に且つ該透析液バッグ側クラ
    ンプ手段を閉塞位置にするよう制御し、その後に(b)
    該チューブの透析液バッグ側のプライミングに必要な液
    量を該チューブを通して該排液バッグ内へ流すのに要す
    る短時間、該分枝側クランプ手段を閉塞位置に且つ該排
    液バッグ側及び透析液バッグ側クランプ手段を開通位置
    にするよう制御するか、 上記(b)、その後に(a)の順序で制御するか、又は
    上記(b)の制御を行うものである、請求項15の装
    置。
  19. 【請求項19】該透析液バッグの内部を圧迫するため
    の、該制御手段によって電気的に制御される圧迫手段を
    該チャンバー内に備えており、そして該分枝を該腹腔内
    カテーテルと連通させた後に、前記排液モードに先立
    ち、該制御手段が、 (a)該チューブの該腹腔内カテーテルに連通させた部
    分から該排液バッグに至る部分までをフラッシングする
    のに必要な液量を該チューブを通して該排液バッグ内へ
    流すのに要する短時間、該チャンバー内を陰圧にするよ
    う該圧力発生手段を制御し且つ該分枝側クランプ手段及
    び該排液バッグ側クランプ手段を開通位置に且つ該透析
    液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にするよう制御し、
    その後に(b)該チューブの該透析液バッグ側のプライ
    ミングに必要な液量を該チューブを通して該排液バッグ
    内へ流すのに要する短時間、該排液バッグ側及び透析液
    バッグ側クランプ手段を開通位置に且つ該分枝側クラン
    プ手段を閉塞位置にし、且つ該透析液バッグを、該透析
    液バッグから該チューブを通って該排液バッグへの透析
    液の移動を起こさせるのに必要な圧力で圧迫するよう該
    圧迫手段を制御するか、 上記(b)その後に(a)の順序で制御するか、又は上
    記(b)の制御を行うものであるか、又は前記排液モー
    ドの後に、該制御手段が上記(b)の制御を行うもので
    ある、請求項15の装置。
  20. 【請求項20】該制御手段による制御を所定の時間に行
    わせることのできる、タイマー手段を更に含むものであ
    る、請求項1〜19の装置。
  21. 【請求項21】腹腔内に注入すべき透析液を収容した透
    析液バッグと腹腔内から排出される使用済み透析液を収
    容するための排液バッグとを中間部に腹腔内カテーテル
    に連通する分枝を備えた可撓性のチューブによって接続
    してなる、バッグ連結体を用いて腹膜透析を行うための
    自動注排液装置であって、(1)該チューブを外部に出
    した状態で該排液バッグを気密的に内部に収容すること
    のできるチャンバーを備えることと、(2)該チューブ
    を、該分枝部位と該排液バッグとの間において閉塞又は
    開通させるよう制御手段によって電気的に制御される排
    液バッグ側クランプ手段と、該チューブを、該分枝部位
    と該透析液バッグとの間において閉塞又は開通させるよ
    う該制御手段によって電気的に制御される透析液バッグ
    側クランプ手段とを備えることと、(3)該チャンバー
    内に収容された該排液バッグの周囲の雰囲気を陰圧にす
    るための圧力発生手段を備えることと、そして(4)前
    記制御手段が、腹腔内から該排液バッグ内へ使用済み透
    析液を排出させるため、チャンバー内に収容された該排
    液バッグの周囲の雰囲気を陰圧にするよう該圧力発生手
    段を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段を開通位置
    にそして該透析液バッグ側クランプ手段を閉塞位置にす
    るよう制御する排液モードにおいて機能し、使用済み透
    析液の排出後、該透析液バッグから腹腔内へ透析液を注
    入するため、該排液バッグ側クランプ手段を閉塞位置に
    そして該透析液バッグ側クランプ手段を開通位置にする
    よう制御する注液モードにおいて機能するものであるこ
    とと、を特徴とする装置。
  22. 【請求項22】腹腔内に注入すべき透析液を収容した透
    析液バッグと腹腔内から排出される使用済み透析液を収
    容するための排液バッグとを中間部に腹腔内カテーテル
    に連通する分枝を備えた可撓性のチューブによって接続
    してなる、バッグ連結体を用いて腹膜透析を行うための
    自動注排液装置であって、(1)該チューブを外部に出
    した状態で該透析液バッグを気密的に内部に収容するこ
    とのできる単一のチャンバーを備えることと、(2)該
    チューブを、該分枝部位と該排液バッグとの間において
    閉塞又は開通させるよう制御手段によって電気的に制御
    される排液バッグ側クランプ手段と、該チューブを、該
    分枝部位と該透析液バッグとの間において閉塞又は開通
    させるよう該制御手段によって電気的に制御される透析
    液バッグ側クランプ手段とを備えることと、(3)チャ
    ンバー内に収容された該透析液バッグの周囲の雰囲気を
    陽圧にするための圧力発生手段を備えることと、そして
    (4)前記制御手段が、腹腔内から該排液バッグ内へ使
    用済み透析液を排出させるため、該排液バッグ側クラン
    プ手段を開通位置にそして該透析液バッグ側クランプ手
    段を閉塞位置にするよう制御する排液モードにおいて機
    能し、使用済み透析液の排出後、該透析液バッグから腹
    腔内へ透析液を注入するため、チャンバー内に収容され
    た該透析液バッグの周囲の雰囲気を陽圧にするよう該圧
    力発生手段を制御し且つ該排液バッグ側クランプ手段を
    閉塞位置にそして該透析液バッグ側クランプ手段を開通
    位置にするよう制御する注液モードにおいて機能するも
    のであることと、を特徴とする装置。
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