JPH09107827A - 養液栽培による植物育成方法 - Google Patents
養液栽培による植物育成方法Info
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- JPH09107827A JPH09107827A JP7267567A JP26756795A JPH09107827A JP H09107827 A JPH09107827 A JP H09107827A JP 7267567 A JP7267567 A JP 7267567A JP 26756795 A JP26756795 A JP 26756795A JP H09107827 A JPH09107827 A JP H09107827A
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- plant
- medium
- nutrient solution
- growing
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-
- Y02P60/216—
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に
与えることができ、育成コストを低減させて植物を育成
できる養液栽培による植物育成方法を提供すること。 【構成】 この育成方法は、植物Pを植えた培地14
に、給液パイプ3内の養液Lを供給して植物Pを育成す
る養液栽培による植物育成方法である。そして、植物P
の育成時には、給液パイプ3を培地14の上方に配置さ
せるとともに、上端15a側を給液パイプ3内の養液L
に浸して下端15b側を給液パイプ3の上部から下方へ
垂らすように不織布15を配設し、毛管現象を利用し
て、不織布15の下端15bから養液Lを培地14に滴
下して、植物Pを養液栽培することを特徴とする。
与えることができ、育成コストを低減させて植物を育成
できる養液栽培による植物育成方法を提供すること。 【構成】 この育成方法は、植物Pを植えた培地14
に、給液パイプ3内の養液Lを供給して植物Pを育成す
る養液栽培による植物育成方法である。そして、植物P
の育成時には、給液パイプ3を培地14の上方に配置さ
せるとともに、上端15a側を給液パイプ3内の養液L
に浸して下端15b側を給液パイプ3の上部から下方へ
垂らすように不織布15を配設し、毛管現象を利用し
て、不織布15の下端15bから養液Lを培地14に滴
下して、植物Pを養液栽培することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分欠乏状態とな
る水分ストレスを与えることにより、品質を向上させて
育成させることのできるトマト、メロン、イチゴ等の果
菜類や、ハネギ、ミツバ等の葉菜類の植物を、養液栽培
により育成する植物育成方法に関する。
る水分ストレスを与えることにより、品質を向上させて
育成させることのできるトマト、メロン、イチゴ等の果
菜類や、ハネギ、ミツバ等の葉菜類の植物を、養液栽培
により育成する植物育成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、トマトの養液栽培では、
水分欠乏状態となる水分ストレスを与えることにより、
外見を良好にしたりすることは勿論のこと、糖度を高く
する等の品質を向上させる育成方法が知られている。
水分欠乏状態となる水分ストレスを与えることにより、
外見を良好にしたりすることは勿論のこと、糖度を高く
する等の品質を向上させる育成方法が知られている。
【0003】そして、その育成方法は、具体的には、ロ
ックウール等からなって容積を6〜7リットル程度とし
た培地に、1株ずつ、トマトを植え、50m程度の長さ
の給液パイプに所定数のノズルを設け、ポンプを利用し
て、各ノズルから均等量の養液を各培地に滴下して、育
成していた。
ックウール等からなって容積を6〜7リットル程度とし
た培地に、1株ずつ、トマトを植え、50m程度の長さ
の給液パイプに所定数のノズルを設け、ポンプを利用し
て、各ノズルから均等量の養液を各培地に滴下して、育
成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の育成方
法では、養液の乾燥による含有物の析出、養液の化学反
応によって発生する沈殿物、循環する養液中に混入する
細根・水垢・培地の残さ等により、養液を点滴のように
滴下するためのノズルが詰まる場合があり、その場合に
は、養液が培地に供給されず、適度な水分ストレスの範
囲を超え、トマトを枯らしてしまう場合があった。
法では、養液の乾燥による含有物の析出、養液の化学反
応によって発生する沈殿物、循環する養液中に混入する
細根・水垢・培地の残さ等により、養液を点滴のように
滴下するためのノズルが詰まる場合があり、その場合に
は、養液が培地に供給されず、適度な水分ストレスの範
囲を超え、トマトを枯らしてしまう場合があった。
【0005】また、従来の育成方法では、使用する養液
点滴システムが各ノズルから均等量の養液を滴下させる
ために、給液パイプ内での養液の流れや圧力、あるい
は、ノズルからの養液吐出方法等の調整が必要となり、
その養液点滴システムが複雑で高価となっており、トマ
ト等の育成コストを上昇させていた。
点滴システムが各ノズルから均等量の養液を滴下させる
ために、給液パイプ内での養液の流れや圧力、あるい
は、ノズルからの養液吐出方法等の調整が必要となり、
その養液点滴システムが複雑で高価となっており、トマ
ト等の育成コストを上昇させていた。
【0006】さらに、従来の育成方法では、例えば、ト
マト1株当り、6〜7リットル程度の培地で育成してお
り、その培地に使用するロックウール等がその容積の9
0%以上の水分を保有してしまうことから、水分ストレ
スのための養液量をコントロールし難い場合があり、ま
た、ロックウールが、水の横拡散性に劣ることから、養
液の供給量を少なくすると、部分的に乾燥し、培地内の
養液分布が不均一となって、適確な水分ストレスを与え
難かった。
マト1株当り、6〜7リットル程度の培地で育成してお
り、その培地に使用するロックウール等がその容積の9
0%以上の水分を保有してしまうことから、水分ストレ
スのための養液量をコントロールし難い場合があり、ま
た、ロックウールが、水の横拡散性に劣ることから、養
液の供給量を少なくすると、部分的に乾燥し、培地内の
養液分布が不均一となって、適確な水分ストレスを与え
難かった。
【0007】本発明は、上述の課題を解決するもので、
適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与えること
ができ、育成コストを低減させて植物を育成できる養液
栽培による植物育成方法を提供することを目的とする。
適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与えること
ができ、育成コストを低減させて植物を育成できる養液
栽培による植物育成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1番目の
育成方法は、植物を植えた培地に、給液パイプ内の養液
を供給して前記植物を育成する養液栽培による植物育成
方法であって、前記給液パイプを前記培地の上方に配置
させるとともに、上端側を前記給液パイプ内の前記養液
に浸して下端側を前記給液パイプ上部から下方へ垂らす
ように吸水性資材を配設し、該吸水性資材の下端から前
記養液を前記培地に滴下して、前記植物を養液栽培する
ことを特徴とする。
育成方法は、植物を植えた培地に、給液パイプ内の養液
を供給して前記植物を育成する養液栽培による植物育成
方法であって、前記給液パイプを前記培地の上方に配置
させるとともに、上端側を前記給液パイプ内の前記養液
に浸して下端側を前記給液パイプ上部から下方へ垂らす
ように吸水性資材を配設し、該吸水性資材の下端から前
記養液を前記培地に滴下して、前記植物を養液栽培する
ことを特徴とする。
【0009】本発明に係る第2番目の育成方法は、植物
を植えた培地に、給液パイプ内の養液を供給して前記植
物を育成する養液栽培による植物育成方法であって、前
記培地を、前記植物の1株当り、200〜500mlとす
るとともに、前記植物の複数株の単位を1ユニットとし
て、1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する
育成ポットで区画して育成することを特徴とする。
を植えた培地に、給液パイプ内の養液を供給して前記植
物を育成する養液栽培による植物育成方法であって、前
記培地を、前記植物の1株当り、200〜500mlとす
るとともに、前記植物の複数株の単位を1ユニットとし
て、1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する
育成ポットで区画して育成することを特徴とする。
【0010】上記第1番目の育成方法と第2番目の育成
方法とは、併用することが望ましい。
方法とは、併用することが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0012】実施形態の育成方法で使用する装置M1
は、図1・2に示すように、水分欠乏状態の水分ストレ
スを与えてトマトPを養液栽培するもので、塩化ビニル
製の栽培ベッド1と、栽培ベッド1内に配設されて養液
Lを流す給液パイプ3と、充填した培地14に1ユニッ
トとしての10株ずつのトマトPを植えた複数の育成ポ
ット16と、給液パイプ3から各々の培地14の上方に
垂れて、各トマトPの2株毎に対応した数の吸水性資材
としての不織布15と、を備えて構成されるものであ
る。
は、図1・2に示すように、水分欠乏状態の水分ストレ
スを与えてトマトPを養液栽培するもので、塩化ビニル
製の栽培ベッド1と、栽培ベッド1内に配設されて養液
Lを流す給液パイプ3と、充填した培地14に1ユニッ
トとしての10株ずつのトマトPを植えた複数の育成ポ
ット16と、給液パイプ3から各々の培地14の上方に
垂れて、各トマトPの2株毎に対応した数の吸水性資材
としての不織布15と、を備えて構成されるものであ
る。
【0013】栽培ベッド1は、断面U字形として、複数
の支持ブロック2により支持されている。また、栽培ベ
ッド1は、一端に、養液Lを養液タンク5に排出する排
出パイプ6を接続させている。
の支持ブロック2により支持されている。また、栽培ベ
ッド1は、一端に、養液Lを養液タンク5に排出する排
出パイプ6を接続させている。
【0014】なお、養液Lは、植物の育成に必要な窒
素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無
機成分が含有されており、さらに、トマトPの根が水分
を吸収し難く、水分ストレスを生じ易いように、濃度
を、通常のEC(電気伝導度)2.4mS/cm より高くし
た4〜5mS/cm としている。ちなみに、実施形態の育成
方法は、トマトPに水分ストレスを与える方法として、
この高濃度の養液Lの供給による塩類ストレス(根が水
分を吸い難くなる)の方法と、与える養液量を少なくし
て培地14内の水分を減少させることによる方法と、を
併用して育成するものである。
素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無
機成分が含有されており、さらに、トマトPの根が水分
を吸収し難く、水分ストレスを生じ易いように、濃度
を、通常のEC(電気伝導度)2.4mS/cm より高くし
た4〜5mS/cm としている。ちなみに、実施形態の育成
方法は、トマトPに水分ストレスを与える方法として、
この高濃度の養液Lの供給による塩類ストレス(根が水
分を吸い難くなる)の方法と、与える養液量を少なくし
て培地14内の水分を減少させることによる方法と、を
併用して育成するものである。
【0015】給液パイプ3は、外径を40φとし、養液
タンク5の配置されたポンプ4から延びる供給パイプ4
aに接続されて、養液タンク5から離れた端部側から戻
るように、栽培装置1内で水平方向に配置されて、戻っ
た先端を開口させている。給液パイプ3の保持は、断面
J字形の複数の固定金具7に給液パイプ3を支持させ
て、クリップ8で固定金具7を栽培ベッド1に取り付け
ることにより、なされている。また、給液パイプ3に
は、上部周面に、パイプ3の軸方向に沿った貫通孔3a
が形成されている。
タンク5の配置されたポンプ4から延びる供給パイプ4
aに接続されて、養液タンク5から離れた端部側から戻
るように、栽培装置1内で水平方向に配置されて、戻っ
た先端を開口させている。給液パイプ3の保持は、断面
J字形の複数の固定金具7に給液パイプ3を支持させ
て、クリップ8で固定金具7を栽培ベッド1に取り付け
ることにより、なされている。また、給液パイプ3に
は、上部周面に、パイプ3の軸方向に沿った貫通孔3a
が形成されている。
【0016】なお、ポンプ4は、一日に数回、一定時間
作動するように、図示しない制御装置によって制御され
るように構成されている。
作動するように、図示しない制御装置によって制御され
るように構成されている。
【0017】栽培ベッド1内には、貫通孔3aが配置さ
れている給液パイプ3の直下に、スペーサ9が配置され
るとともに、スペーサ9の前方側に、各育成ポット16
を支持する支持台10が配設されている。支持台10の
上面には、根域加温ヒータ11が配置され、ヒータ11
の上面には、排水を促進するための厚さ2mm程度の不織
布12が配置されている。ヒータ11は、冬期の栽培を
考慮して、トマトPの根の機能低下や根腐れ萎ちょう症
等が生じないように配置されるもので、ヒータ11の表
面が18〜20℃程度を維持できるように熱電対を利用
した温度コントローラにより制御されている。
れている給液パイプ3の直下に、スペーサ9が配置され
るとともに、スペーサ9の前方側に、各育成ポット16
を支持する支持台10が配設されている。支持台10の
上面には、根域加温ヒータ11が配置され、ヒータ11
の上面には、排水を促進するための厚さ2mm程度の不織
布12が配置されている。ヒータ11は、冬期の栽培を
考慮して、トマトPの根の機能低下や根腐れ萎ちょう症
等が生じないように配置されるもので、ヒータ11の表
面が18〜20℃程度を維持できるように熱電対を利用
した温度コントローラにより制御されている。
【0018】不織布12の上部には、複数の育成ポット
16が配置され、各育成ポット16は、根を通さない透
水性を有した防根シート13(商品名「サンモア145
0」三井石油化学社製)から、上方を開口させた略直方
体の箱形状(長さ1m、幅7cm程度) に形成されて構成
され、内部には、培地14が充填されるとともに、1ユ
ニットとしての10株のトマトPが植えられている。各
育成ポット16は、その長手方向を給液パイプ3の軸方
向に沿わせて配列されている。
16が配置され、各育成ポット16は、根を通さない透
水性を有した防根シート13(商品名「サンモア145
0」三井石油化学社製)から、上方を開口させた略直方
体の箱形状(長さ1m、幅7cm程度) に形成されて構成
され、内部には、培地14が充填されるとともに、1ユ
ニットとしての10株のトマトPが植えられている。各
育成ポット16は、その長手方向を給液パイプ3の軸方
向に沿わせて配列されている。
【0019】各培地14は、細粒綿の粒状タイプのロッ
クウールから構成されるとともに、各育成ポット16の
培地14の容積は、トマトPの1株当りの容積を290
mlとなるように設定されている。
クウールから構成されるとともに、各育成ポット16の
培地14の容積は、トマトPの1株当りの容積を290
mlとなるように設定されている。
【0020】そして、各培地14の上方には、上端15
a側を貫通孔3aから給液パイプ3内に挿入させて養液
Lに浸し、下端15b側を各培地14における各トマト
Pの右方側の上方に垂らした吸水性資材としての不織布
15が配置されている。なお、養液Lの水面は、パイプ
3の上部から22mm下方の位置に設定されている。不織
布15は、厚さtを2〜4mm、幅Wを30〜60mmとし
たものの使用され、パイプ3の上部からの垂らし長さH
を30〜80mmとして、配置されている(図3・4参
照)。
a側を貫通孔3aから給液パイプ3内に挿入させて養液
Lに浸し、下端15b側を各培地14における各トマト
Pの右方側の上方に垂らした吸水性資材としての不織布
15が配置されている。なお、養液Lの水面は、パイプ
3の上部から22mm下方の位置に設定されている。不織
布15は、厚さtを2〜4mm、幅Wを30〜60mmとし
たものの使用され、パイプ3の上部からの垂らし長さH
を30〜80mmとして、配置されている(図3・4参
照)。
【0021】不織布15は、厚さt・幅W・給液パイプ
3から垂らす長さHを変えることにより、容易に培地1
4に対する養液Lの滴下量を調整することができ、例え
ば、厚さtを2.0mm、幅Wを50mmとした場合、垂ら
し長さHを20mmとすると、12ml/min、垂らし長さH
を30mmとすると、16ml/min、垂らし長さHを40mm
とすると、20ml/min、垂らし長さHを60mmとする
と、24ml/min、の養液Lを滴下することができた。
3から垂らす長さHを変えることにより、容易に培地1
4に対する養液Lの滴下量を調整することができ、例え
ば、厚さtを2.0mm、幅Wを50mmとした場合、垂ら
し長さHを20mmとすると、12ml/min、垂らし長さH
を30mmとすると、16ml/min、垂らし長さHを40mm
とすると、20ml/min、垂らし長さHを60mmとする
と、24ml/min、の養液Lを滴下することができた。
【0022】ちなみに、従来の養液点滴システムでは、
そのノズルから滴下させる量は、10〜20ml/minの範
囲であり、不織布15を利用しても、十分、その範囲内
の滴下量を調整して確保することができる。
そのノズルから滴下させる量は、10〜20ml/minの範
囲であり、不織布15を利用しても、十分、その範囲内
の滴下量を調整して確保することができる。
【0023】また、トマトPの1株当り対して、水分ス
トレスを与えて育成できる養液Lの量は、葉から蒸散す
る量が少ない冬期の雨・曇天日では、200ml/ 日、葉
から蒸散する量の多い夏期の晴天日では、1000ml/
日であり、一回のポンプ4の一定時間の作動により、時
期や天候に応じて、1株当り50〜200mlを与えるよ
うにして、1日に数回、養液Lを与え、水分ストレスを
与えつつトマトPを育成すれば良い。なお、不織布15
の厚さt・幅W・給液パイプ3から垂らす長さHを一定
にしておけば、養液Lの滴下量の総計は、時間の経過と
ともに比例的に増加するため、一回当りのポンプ4の作
動時間を設定しておけば、一回のポンプ4の作動によ
り、1株当りに滴下させる養液Lの量が一定となる。
トレスを与えて育成できる養液Lの量は、葉から蒸散す
る量が少ない冬期の雨・曇天日では、200ml/ 日、葉
から蒸散する量の多い夏期の晴天日では、1000ml/
日であり、一回のポンプ4の一定時間の作動により、時
期や天候に応じて、1株当り50〜200mlを与えるよ
うにして、1日に数回、養液Lを与え、水分ストレスを
与えつつトマトPを育成すれば良い。なお、不織布15
の厚さt・幅W・給液パイプ3から垂らす長さHを一定
にしておけば、養液Lの滴下量の総計は、時間の経過と
ともに比例的に増加するため、一回当りのポンプ4の作
動時間を設定しておけば、一回のポンプ4の作動によ
り、1株当りに滴下させる養液Lの量が一定となる。
【0024】そして、この育成装置M1でのトマトPの
栽培では、ポンプ4を制御する時間を設定しておき、一
日に所定回数・所定時間作動させれば、そのポンプ4の
作動時、養液タンク5から養液Lがポンプ4・供給パイ
プ4a・給液パイプ3・排出パイプ6・養液タンク5を
循環して流れ、上端15a側を給液パイプ3内に挿入し
た各不織布15が、給液パイプ3内を流れる養液Lを、
毛管現象を使用して、下端15b側から各培地14内に
滴下することとなる。その後、ポンプ4の作動が停止さ
れれば、給液パイプ3内の養液Lが排出パイプ6から養
液タンク5内に排出されることから、各不織布15から
各培地14への養液Lの滴下が停止され、各培地14内
のトマトPが水分ストレスを与えられた状態で育成され
ることとなる。
栽培では、ポンプ4を制御する時間を設定しておき、一
日に所定回数・所定時間作動させれば、そのポンプ4の
作動時、養液タンク5から養液Lがポンプ4・供給パイ
プ4a・給液パイプ3・排出パイプ6・養液タンク5を
循環して流れ、上端15a側を給液パイプ3内に挿入し
た各不織布15が、給液パイプ3内を流れる養液Lを、
毛管現象を使用して、下端15b側から各培地14内に
滴下することとなる。その後、ポンプ4の作動が停止さ
れれば、給液パイプ3内の養液Lが排出パイプ6から養
液タンク5内に排出されることから、各不織布15から
各培地14への養液Lの滴下が停止され、各培地14内
のトマトPが水分ストレスを与えられた状態で育成され
ることとなる。
【0025】この実施形態の育成方法では、以上のよう
に、従来のような、養液を滴下するノズルを有した養液
点滴システムを使用するのではなく、不織布15を使用
し、不織布15の上端15a側を培地14の上方に配置
させた給液パイプ3内の養液Lに浸し、不織布15の下
端15b側を給液パイプ3の上部から垂らし、毛管現象
を利用して、不織布15の下端15bから養液Lを培地
14に滴下して、トマトPを育成するものであり、不織
布15が詰まって養液Lが点滴不能となる事態を招き難
いことから、適度の水分ストレスを与えるように、確実
に養液Lを滴下することができる。
に、従来のような、養液を滴下するノズルを有した養液
点滴システムを使用するのではなく、不織布15を使用
し、不織布15の上端15a側を培地14の上方に配置
させた給液パイプ3内の養液Lに浸し、不織布15の下
端15b側を給液パイプ3の上部から垂らし、毛管現象
を利用して、不織布15の下端15bから養液Lを培地
14に滴下して、トマトPを育成するものであり、不織
布15が詰まって養液Lが点滴不能となる事態を招き難
いことから、適度の水分ストレスを与えるように、確実
に養液Lを滴下することができる。
【0026】また、従来の高価な養液点滴システムを使
用せずに、安価な不織布15を利用するだけで、トマト
Pに水分ストレスを与えて育成することができることか
ら、育成コストを低減することができる。
用せずに、安価な不織布15を利用するだけで、トマト
Pに水分ストレスを与えて育成することができることか
ら、育成コストを低減することができる。
【0027】そして、養液Lの滴下量は、不織布15の
厚さt・幅W・給液パイプ3から垂らす長さHを変える
ことにより、容易に調整することができる。
厚さt・幅W・給液パイプ3から垂らす長さHを変える
ことにより、容易に調整することができる。
【0028】なお、吸水性資材としては、実施形態の不
織布15の他、織布、紙、ウレタン等の連泡性のスポン
ジ、ロックウール等が例示できる。
織布15の他、織布、紙、ウレタン等の連泡性のスポン
ジ、ロックウール等が例示できる。
【0029】ちなみに、10aのハウス(株数6,66
7)に対し、従来の養液点滴システムを採用した場合に
は、資材コストが約1,167千円であり、さらにその
システムに栽培ベッド1等の栽培機器を加えた総コスト
は約4,236千円となるのに対し、実施形態の不織布
15の毛管現象を利用した点滴方式では、その資材コス
トが約252千円、さらに、栽培ベッド1等の栽培機器
を加えた総コストは約3,321千円となって、22%
のイニシャルコストの低減を図ることができた。
7)に対し、従来の養液点滴システムを採用した場合に
は、資材コストが約1,167千円であり、さらにその
システムに栽培ベッド1等の栽培機器を加えた総コスト
は約4,236千円となるのに対し、実施形態の不織布
15の毛管現象を利用した点滴方式では、その資材コス
トが約252千円、さらに、栽培ベッド1等の栽培機器
を加えた総コストは約3,321千円となって、22%
のイニシャルコストの低減を図ることができた。
【0030】さらに、実施形態の育成方法では、トマト
Pを植える培地14を、1株当り、従来の6〜7リット
ルの容積から、数十分の一の290mlの容積に減少させ
て、育成するものであり、培地14の容積を狭めたこと
から、部分的に乾燥する部位を低減できて、各培地14
内の養液分布を均一化し易く、かつ、トマトPの根域と
なるロックウール等の培地14における水分保有量を容
易に制限できることとなって、水分コントロールの調整
が行ない易く、適切な水分ストレスを容易に植物に与え
ることができる。
Pを植える培地14を、1株当り、従来の6〜7リット
ルの容積から、数十分の一の290mlの容積に減少させ
て、育成するものであり、培地14の容積を狭めたこと
から、部分的に乾燥する部位を低減できて、各培地14
内の養液分布を均一化し易く、かつ、トマトPの根域と
なるロックウール等の培地14における水分保有量を容
易に制限できることとなって、水分コントロールの調整
が行ない易く、適切な水分ストレスを容易に植物に与え
ることができる。
【0031】また、培地14の容積が狭まることから、
培地使用量を少なくでき、1株当りの育成コストを低減
することが可能となる。
培地使用量を少なくでき、1株当りの育成コストを低減
することが可能となる。
【0032】なお、培地14としては、実施形態のよう
なロックウールの他、セラミック、ピートモス、砂、れ
き、ウッドファイバー、ポリエステル糸の不織布等が例
示できる。
なロックウールの他、セラミック、ピートモス、砂、れ
き、ウッドファイバー、ポリエステル糸の不織布等が例
示できる。
【0033】ちなみに、培地14の容積を変えてトマト
Pの品質の一つである糖度として、実施形態のような1
株当りの培地14の容積を290ml、1株当りの培地1
4の容積を640ml、1株当りの培地14の容積を93
0mlとした場合について、調べた結果をつぎのような表
1に示す。なお、この容積を変えた糖度の試験は、培地
14の容積を変えた状態で実施形態の育成装置Mを利用
し、養液Lの滴下量を全て同一にして行なったものであ
る。
Pの品質の一つである糖度として、実施形態のような1
株当りの培地14の容積を290ml、1株当りの培地1
4の容積を640ml、1株当りの培地14の容積を93
0mlとした場合について、調べた結果をつぎのような表
1に示す。なお、この容積を変えた糖度の試験は、培地
14の容積を変えた状態で実施形態の育成装置Mを利用
し、養液Lの滴下量を全て同一にして行なったものであ
る。
【0034】
【表1】
【0035】この表からも解るように、トマトPの育成
では、1株当りの培地14の容積量が少なくなれば、糖
度が高くなって品質を向上させることができる。そし
て、トマトPの1株当りの培地14の容積は、200〜
500ml、望ましくは、300ml程度が望ましい。20
0ml未満では、強度のしおれによる株の枯死や尻腐れ果
実が多発してしまい、500mlを超えれば、水分ストレ
スを十分に与えることができず、果実糖度が上昇しない
からである。そして、300ml程度であれば、適度な水
分ストレスを与えることができ、好ましいからである。
では、1株当りの培地14の容積量が少なくなれば、糖
度が高くなって品質を向上させることができる。そし
て、トマトPの1株当りの培地14の容積は、200〜
500ml、望ましくは、300ml程度が望ましい。20
0ml未満では、強度のしおれによる株の枯死や尻腐れ果
実が多発してしまい、500mlを超えれば、水分ストレ
スを十分に与えることができず、果実糖度が上昇しない
からである。そして、300ml程度であれば、適度な水
分ストレスを与えることができ、好ましいからである。
【0036】さらに、トマトPの10株で1ユニットと
して、1ユニット毎の培地14を、防根シート13によ
り形成する育成ポット16で区画するため、1株毎に防
根シート13からなる育成ポットで区画する場合に比べ
て、ロールに巻かれた帯状の防根シート13から、上方
を開口させた略箱形状の1ユニット分の育成ポット16
を形成する方が、1株当りの育成ポット16の製作効率
や材料費が低減され、さらに、育成ポット16の栽培ベ
ッド1への運搬効率が良好となり、また、育成ポット1
6への所定量の培地14の充填作業も容易となる。
して、1ユニット毎の培地14を、防根シート13によ
り形成する育成ポット16で区画するため、1株毎に防
根シート13からなる育成ポットで区画する場合に比べ
て、ロールに巻かれた帯状の防根シート13から、上方
を開口させた略箱形状の1ユニット分の育成ポット16
を形成する方が、1株当りの育成ポット16の製作効率
や材料費が低減され、さらに、育成ポット16の栽培ベ
ッド1への運搬効率が良好となり、また、育成ポット1
6への所定量の培地14の充填作業も容易となる。
【0037】なお、育成ポット16の製作は、図5に示
すように、ロールに巻かれた帯状の防根シート13を切
断し、破線で示す部位を折り曲げた後、接着剤やステー
プラー等を利用して、上方を開口させて略直方体の箱形
状に形成すれば良い。
すように、ロールに巻かれた帯状の防根シート13を切
断し、破線で示す部位を折り曲げた後、接着剤やステー
プラー等を利用して、上方を開口させて略直方体の箱形
状に形成すれば良い。
【0038】ちなみに、実施形態では、10株で1ユニ
ットを構成する場合を示したが、1ユニットを2株以上
で構成すれば、上記と略同様な効果を得ることができ
る。ただし、10株を大きく超えるような、例えば、5
0〜数百株で1ユニットを構成するようにすれば、ロー
ル状に巻かれた帯状の防根シート13から、そのユニッ
ト分の育成ポットの製作に、育成ポットの大きさが大き
くなり過ぎ、手間がかかり、また、栽培ベッドへの育成
ポットの設置も容易に行なえなくなってしまうことか
ら、望ましくは、1ユニットは、2〜20株で構成する
ことが良い。
ットを構成する場合を示したが、1ユニットを2株以上
で構成すれば、上記と略同様な効果を得ることができ
る。ただし、10株を大きく超えるような、例えば、5
0〜数百株で1ユニットを構成するようにすれば、ロー
ル状に巻かれた帯状の防根シート13から、そのユニッ
ト分の育成ポットの製作に、育成ポットの大きさが大き
くなり過ぎ、手間がかかり、また、栽培ベッドへの育成
ポットの設置も容易に行なえなくなってしまうことか
ら、望ましくは、1ユニットは、2〜20株で構成する
ことが良い。
【0039】そして、実施形態のように、培地14の容
積を小さくし、養液Lを滴下する機構に吸水性資材とし
ての不織布15を利用するようにすれば、一層効果的
に、適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与える
ことができ、育成コストを低減させてトマトPを育成す
ることができる。
積を小さくし、養液Lを滴下する機構に吸水性資材とし
ての不織布15を利用するようにすれば、一層効果的
に、適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与える
ことができ、育成コストを低減させてトマトPを育成す
ることができる。
【0040】なお、実施形態では、トマトの育成につい
て説明したが、水分ストレスを与えることにより、品質
を向上させることができる植物であれば、他に、メロ
ン、イチゴ、ナス、ピーマン等の果菜類や、ハネギ、ミ
ツバ、カブ、コマツナ等の葉菜類の植物の育成に本発明
を利用することができる。
て説明したが、水分ストレスを与えることにより、品質
を向上させることができる植物であれば、他に、メロ
ン、イチゴ、ナス、ピーマン等の果菜類や、ハネギ、ミ
ツバ、カブ、コマツナ等の葉菜類の植物の育成に本発明
を利用することができる。
【0041】さらに、吸水性資材を利用する本発明の第
1番目の発明では、養液を培地に供給する場合の家庭菜
園の簡易給液システムや、植物の育苗にも利用すること
ができる。
1番目の発明では、養液を培地に供給する場合の家庭菜
園の簡易給液システムや、植物の育苗にも利用すること
ができる。
【0042】さらにまた、図2に示す育成装置M1のよ
うに、排出パイプ6を利用して養液Lを養液タンク5に
回収できるように構成すれば、養液Lを再利用できるた
め、養液Lの有効利用を図ることができる。
うに、排出パイプ6を利用して養液Lを養液タンク5に
回収できるように構成すれば、養液Lを再利用できるた
め、養液Lの有効利用を図ることができる。
【0043】さらに、図6に示すように、育成装置M2
として、育成装置M1の排出パイプ6を養液タンク5に
連結せずに、貯液タンク8に接続させるようにして、ト
マトPの育成時、防根シート13の育成ポット16で区
画した培地14に供給する養液Lを、回収せずにかけ流
しとして、育成するようにしても良い。この育成方法で
は、各ユニットが防根シート13で隔離されており、養
液Lも循環利用されないため、ユニット相互の水媒性病
原菌の伝染や蔓延を防止することができる。
として、育成装置M1の排出パイプ6を養液タンク5に
連結せずに、貯液タンク8に接続させるようにして、ト
マトPの育成時、防根シート13の育成ポット16で区
画した培地14に供給する養液Lを、回収せずにかけ流
しとして、育成するようにしても良い。この育成方法で
は、各ユニットが防根シート13で隔離されており、養
液Lも循環利用されないため、ユニット相互の水媒性病
原菌の伝染や蔓延を防止することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る第1番目の育成方法は、従
来のような、養液を滴下するノズルを有した養液点滴シ
ステムを使用するのではなく、吸水性資材を使用し、吸
水性資材の上端側を培地の上方に配置させた給液パイプ
内の養液に浸し、吸水性資材の下端側を給液パイプ上部
から垂らし、毛管現象を利用して、吸水性資材の下端か
ら養液を培地に滴下して、植物を育成するものであり、
吸水性資材が、詰まって養液が点滴不能となる事態を招
き難いことから、適度の水分ストレスを与えるように、
確実に養液を滴下することができる。
来のような、養液を滴下するノズルを有した養液点滴シ
ステムを使用するのではなく、吸水性資材を使用し、吸
水性資材の上端側を培地の上方に配置させた給液パイプ
内の養液に浸し、吸水性資材の下端側を給液パイプ上部
から垂らし、毛管現象を利用して、吸水性資材の下端か
ら養液を培地に滴下して、植物を育成するものであり、
吸水性資材が、詰まって養液が点滴不能となる事態を招
き難いことから、適度の水分ストレスを与えるように、
確実に養液を滴下することができる。
【0045】また、従来の高価な養液点滴システムを使
用せずに、安価な吸水性資材を利用するだけで、植物に
水分ストレスを与えて育成することができることから、
育成コストを低減することができる。
用せずに、安価な吸水性資材を利用するだけで、植物に
水分ストレスを与えて育成することができることから、
育成コストを低減することができる。
【0046】そして、養液の滴下量は、吸水性資材の厚
さ・幅・給液パイプから垂らす長さを変えることによ
り、容易に調整することができる。
さ・幅・給液パイプから垂らす長さを変えることによ
り、容易に調整することができる。
【0047】なお、吸水性資材としては、不織布、織
布、紙、ウレタン等の連泡性のスポンジ、ロックウール
等が例示できる。
布、紙、ウレタン等の連泡性のスポンジ、ロックウール
等が例示できる。
【0048】したがって、本発明に係る第1番目の育成
方法では、適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に
与えることができ、育成コストを低減させて植物を育成
することができる。
方法では、適切な水分欠乏状態の水分ストレスを容易に
与えることができ、育成コストを低減させて植物を育成
することができる。
【0049】本発明に係る第2番目の育成方法は、植物
を植える培地を、1株当り、従来の6〜7リットルの容
積から、数十分の一の200〜500mlの容積に減少さ
せ、さらに、植物の複数株の単位を1ユニットとして、
1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する育成
ポットで区画して育成するものであり、培地の容積を狭
めたことから、部分的に乾燥する部位を低減できて、培
地内の養液分布を均一化し易く、かつ、植物の根域とな
るロックウール等の培地における水分保有量を容易に制
限できることとなって、水分コントロールの調整が行な
い易く、適切な水分ストレスを容易に植物に与えること
ができる。
を植える培地を、1株当り、従来の6〜7リットルの容
積から、数十分の一の200〜500mlの容積に減少さ
せ、さらに、植物の複数株の単位を1ユニットとして、
1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する育成
ポットで区画して育成するものであり、培地の容積を狭
めたことから、部分的に乾燥する部位を低減できて、培
地内の養液分布を均一化し易く、かつ、植物の根域とな
るロックウール等の培地における水分保有量を容易に制
限できることとなって、水分コントロールの調整が行な
い易く、適切な水分ストレスを容易に植物に与えること
ができる。
【0050】また、培地の容積が狭まることから、培地
使用量を少なくでき、1株当りの育成コストを低減する
ことが可能となる。
使用量を少なくでき、1株当りの育成コストを低減する
ことが可能となる。
【0051】なお、培地としては、ロックウール、セラ
ミック、ピートモス、砂、れき、ウッドファイバー、不
織布等が例示できる。また、防根シートは、透水性を有
するが、植物の根は通さない細かい網目のシート材であ
る。
ミック、ピートモス、砂、れき、ウッドファイバー、不
織布等が例示できる。また、防根シートは、透水性を有
するが、植物の根は通さない細かい網目のシート材であ
る。
【0052】そして、植物の複数株を1ユニットとし
て、1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する
育成ポットで区画するため、1株毎に防根シートからな
る育成ポットで区画する場合に比べて、ロールに巻かれ
た帯状の防根シートから、上方を開口させた略箱形状の
1ユニット分の育成ポットを形成する方が、1株当りの
育成ポットの製作効率や材料費が低減され、さらに、育
成ポットの栽培ベッドへの運搬効率が良好となり、ま
た、育成ポットへの所定量の培地の充填作業も容易とな
る。
て、1ユニット毎の培地を、防根シートにより形成する
育成ポットで区画するため、1株毎に防根シートからな
る育成ポットで区画する場合に比べて、ロールに巻かれ
た帯状の防根シートから、上方を開口させた略箱形状の
1ユニット分の育成ポットを形成する方が、1株当りの
育成ポットの製作効率や材料費が低減され、さらに、育
成ポットの栽培ベッドへの運搬効率が良好となり、ま
た、育成ポットへの所定量の培地の充填作業も容易とな
る。
【0053】したがって、本発明に第2番目に係る育成
方法でも、育成前段階の育成ポットの作成や培地の準備
等が便利となり、また、育成中には、適切な水分欠乏状
態の水分ストレスを容易に与えることができ、育成コス
トを低減させて植物を育成することができる。
方法でも、育成前段階の育成ポットの作成や培地の準備
等が便利となり、また、育成中には、適切な水分欠乏状
態の水分ストレスを容易に与えることができ、育成コス
トを低減させて植物を育成することができる。
【0054】そして、本発明の第1番目の育成方法と2
番目の育成方法とを併用すれば、一層効果的に、適切な
水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与えることがで
き、育成コストを低減させて植物を育成することができ
る。
番目の育成方法とを併用すれば、一層効果的に、適切な
水分欠乏状態の水分ストレスを容易に与えることがで
き、育成コストを低減させて植物を育成することができ
る。
【図1】本発明の一実施形態に使用する育成装置を示す
断面図であり、図2のI−I部位を示す。
断面図であり、図2のI−I部位を示す。
【図2】同実施形態に使用する育成装置の断面図であ
り、図1のII−II部位を示す。
り、図1のII−II部位を示す。
【図3】同実施形態の不織布の配置状態を示す側面図で
ある。
ある。
【図4】同実施形態の不織布の配置状態を示す正面図で
ある。
ある。
【図5】同実施形態の育成ポットの製作を示す図であ
る。
る。
【図6】他の実施形態に使用する育成装置を示す断面図
である。
である。
3…給液パイプ、 13…防根シート、 14…培地、 15…(吸水性資材)不織布、 15a…上端、 15b…下端、 16…育成ポット、 L…養液、 P…(植物)トマト。
Claims (3)
- 【請求項1】 植物を植えた培地に、給液パイプ内の養
液を供給して前記植物を育成する養液栽培による植物育
成方法であって、 前記給液パイプを前記培地の上方に配置させるととも
に、上端側を前記給液パイプ内の前記養液に浸して下端
側を前記給液パイプ上部から下方へ垂らすように吸水性
資材を配設し、該吸水性資材の下端から前記養液を前記
培地に滴下して、前記植物を養液栽培することを特徴と
する養液栽培による植物育成方法。 - 【請求項2】 植物を植えた培地に、給液パイプ内の養
液を供給して前記植物を育成する養液栽培による植物育
成方法であって、 前記培地を、前記植物の1株当り、200〜500mlと
するとともに、 前記植物の複数株の単位を1ユニットとして、1ユニッ
ト毎の培地を、防根シートにより形成する育成ポットで
区画して育成することを特徴とする養液栽培による植物
育成方法。 - 【請求項3】 植物を植えた培地に、給液パイプ内の養
液を供給して前記植物を育成する養液栽培による植物育
成方法であって、 前記培地を、前記植物の1株当り、200〜500mlと
し、 前記植物の複数株の単位を1ユニットとして、1ユニッ
ト毎の培地を、防根シートにより形成する育成ポットで
区画し、 前記給液パイプを区画した前記培地の上方に配置させる
とともに、上端側を前記給液パイプ内の前記養液に浸し
て下端側を前記給液パイプ上部から下方へ垂らすように
吸水性資材を配設し、該吸水性資材の下端から前記養液
を前記培地に滴下して、前記植物を養液栽培することを
特徴とする養液栽培による植物育成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7267567A JPH09107827A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養液栽培による植物育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7267567A JPH09107827A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養液栽培による植物育成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09107827A true JPH09107827A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17446597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7267567A Withdrawn JPH09107827A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養液栽培による植物育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09107827A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006254776A (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-28 | Chubu Electric Power Co Inc | 植物の養液栽培方法および養液栽培装置 |
JP2011062138A (ja) * | 2009-09-17 | 2011-03-31 | National Agriculture & Food Research Organization | イチゴ苗の養成方法、及びイチゴ栽培方法 |
GB2514859A (en) * | 2013-04-17 | 2014-12-10 | Hanging Garden Uk Ltd | Hydroponic plant and root support |
-
1995
- 1995-10-17 JP JP7267567A patent/JPH09107827A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006254776A (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-28 | Chubu Electric Power Co Inc | 植物の養液栽培方法および養液栽培装置 |
JP2011062138A (ja) * | 2009-09-17 | 2011-03-31 | National Agriculture & Food Research Organization | イチゴ苗の養成方法、及びイチゴ栽培方法 |
GB2514859A (en) * | 2013-04-17 | 2014-12-10 | Hanging Garden Uk Ltd | Hydroponic plant and root support |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |