JPH09107014A - 基板保持装置および基板保持方法 - Google Patents

基板保持装置および基板保持方法

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JPH09107014A
JPH09107014A JP26267795A JP26267795A JPH09107014A JP H09107014 A JPH09107014 A JP H09107014A JP 26267795 A JP26267795 A JP 26267795A JP 26267795 A JP26267795 A JP 26267795A JP H09107014 A JPH09107014 A JP H09107014A
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JP
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substrate
elastic body
holding device
claw
substrate holding
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Application number
JP26267795A
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Inventor
Hideo Kashima
秀夫 鹿島
Toshimitsu Miyata
敏光 宮田
Masabumi Kanetomo
正文 金友
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】しゅう動による汚染の恐れがなく、基板裏面と
非接触で基板を保持することができる基板保持装置およ
び基板保持方法を提供する。 【解決手段】弾性変形可能な円板3を凹円板2の上部に
固定し、上記円板3上に配置された爪4によって、基板
(シリコンウエーハ)1の側面を押圧して保持する。 【効果】しゅう動機構を有していないため塵埃の発生が
なく、また、基板1との接触が側面の一部のみであるた
め、塵埃および重金属による基板1の裏面の汚染がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板保持装置およ
び基板保持方法に関し、詳しくは、半導体装置の製造に
おいて、半導体基板の裏面と接触することなしに、半導
体基板を保持することができる半導体基板の保持装置お
よびこれを用いた基板保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サブミクロンオーダのパターンルールが
要求される半導体装置の製造装置には、装置の低発塵
化、コンタミネーションの低減および小型化に加えて、
高スループット化が要求される。このような背景から、
搬送装置を中心に配置し、その放射線上に成膜、エッチ
ング、アニール等の異種類の処理室を備えたマルチプロ
セス装置が開発されている。
【0003】このようなマルチプロセス装置に使用され
る搬送装置としては、例えば特開平4ー199730に
は、アーム型の搬送装置が提案されている。図14は、
一般的なアーム型搬送装置を三角投影法によって示した
正面図である。図14に示したように、アーム型搬送装
置は、駆動部51、アーム部52、ハンド部53に大別
される。駆動部51によって、アーム部52を直進移動
および回転移動させて、ハンド53に積載された基板を
所望の位置に搬送する。上記基板は、ハンド53に単に
積載する方式が主流であり、保持する手段としては、基
板の裏面を直接ハンド53に吸引して密着させる、静電
または真空チャックと呼ばれる手段が一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単に基板をハ
ンドに積載する方式では、搬送速度は、基板が搬送中に
慣性力によって移動しない範囲内に抑えられるため、搬
送をさらに高速化するのは困難である。また、基板を積
載するハンドは、基板裏面の円周とハンドの側面が当接
できるような構造とするのが一般的である。この時の基
板の側面と接触する箇所の直径は、基板の直径に対して
余裕を持たせる必要がある。しかし、このような構成で
は、基板の受渡の際に基板が微動してしまうのは避けら
れず、この際、基板とハンドの間に磨耗が起こって、塵
埃の発生や基板の欠けの事故が発生する。
【0005】また、基板の裏面をハンドに接触させる方
式では、基板裏面がハンドと直接広範囲で接触せざるを
得ないので、ハンドから基板裏面への塵埃の移動と付着
および重金属汚染が起こりやすいなどの問題があった。
この場合、ハンドから基板裏面上に移動して付着された
塵埃は、基板表面に形成される各種パターン間の絶縁不
良の原因になり、上記重金属は、深い準位を形成するな
ど、半導体装置の動作不良、動作速度の低下等を起こす
原因になり、歩溜まりを著しく低下させてしまう。
【0006】本発明の目的は、従来の基板搬送手段の有
する上記問題を解決し、塵埃や重金属の発生や汚染の生
ずる恐れのない基板保持装置法およびそれを用いた基板
保持方法を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、しゅう動部を有さ
ず、かつ基板裏面とは非接触で基板を保持することがで
きる基板保持装置およびそれを用いた基板保持方法を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の基板保持装置は、弾性変形可能な弾性体
と、当該弾性体上に設けられた爪と、上記弾性体を弾性
変形させて、上記爪を上記弾性体の内径方向(内側)に
傾斜させる手段を少なくとも具備したことを特徴として
いる。
【0009】すなわち、弾性変形可能な弾性体を弾性変
形させることによって、上記弾性体上に設けられた爪
を、保持すべき基板の側面に押圧させて上記基板を保持
するものであり、しゅう動機構を有さず、また、基板と
の接触が基板の側面の一部のみであるため、塵埃や重金
属による基板裏面の汚染なしに、基板を確実に保持する
ことが可能になった。
【0010】上記本発明の基板保持装置は、複数の上記
弾性体が共通のベース台上に設けられ、上記弾性体はそ
れぞれ上記爪を具備し、かつ、保持すべき基板の側面に
上記爪が接触できる位置に上記弾性体がそれぞれ配置さ
れているように構成することができる。
【0011】また、一つの上記弾性体上に複数の上記爪
が設けられているように構成することもできる。
【0012】上記弾性体の形状としては、板状あるいは
十字形とすることができ、上記爪の少なくとも一部を、
弾性変形可能な弾性材からなるようにすることもでき
る。
【0013】さらに、上記基板を保持する力を所望値に
設定する手段あるいは上記基板を保持した際における上
記弾性体の弾性変形または駆動位置を検出する手段を具
備していることは有効であり、上記検出する手段として
は、上記基板を保持した際に上記弾性体に生じる歪み若
しくは変位を検出する手段あるいは上記弾性体が駆動若
しくは弾性変形した際に、上記弾性体と当該弾性体を支
持する支持部の間に流れる電気信号を検出する手段を用
いる。
【0014】上記弾性体は、静電気力、磁気力および圧
力差からなる群から選択された少なくとも一つからなる
駆動源によって弾性変形される。
【0015】複数個の上記爪が一つの板状弾性体の縁部
上に設けられ、上記板状弾性体は一つの凹板上に配置さ
れているように構成してもよい。
【0016】上記弾性体の縁部には板バネの一方の端部
が固定されており、上記爪は上記板バネの他方の端部上
に配置されているように構成してもよい。
【0017】上記弾性体は板バネからなり、当該板バネ
の一方の端部は駆動源に接し、上記板バネの他方の端部
上には上記爪が配置されているように構成してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】上記円板を弾性変形させる手段と
しては、たとえば上記凹円板と円板の間の空間を排気し
て減圧させ、上記円板を内側に弾性変形させることがで
きる。また、上記凹円板と円板の間の空間に、絶縁材、
電極および絶縁体からなる誘電体を配置して、上記電極
と円板間に電圧を印加してもよく、通電時に上記円板を
吸引する電磁力が生じるようなコイルを、上記空間内に
配置してもよい。ただし、上記排気を行なう場合は、上
記凹円板と円板が気密性を有するように、両者の縁部を
互いに密着させる必要があることはいうまでもない。な
お、上記吸引は、吸引力を制御可能として行なうことが
好ましい。
【0019】上記円板の弾性変形を検出する手段を備え
ていると、実用上好ましい。この検出手段としては、上
記円板に歪み測定器を配置する、上記凹円板の内部に上
記円板の変位を検出する変位検出器を配置する、および
上記円板が弾性変形した際に光軸が遮られるように、上
記凹円板の内部に投受光器を備えるなど、いくつかの手
段を用いることができる。
【0020】上記円板は厚さが一様である必要はなく、
微小な吸引力によって弾性変形が生ずるように、面内で
厚さが変化していてもよい。さらに、基板の側面と接触
する爪は、剛体である必要はなく、弾性を有している方
が実用上好ましい。
【0021】上記円板は、真空排気による吸引力、静電
力あるいは電磁力などによって、凹円板側に吸引され、
弾性変形を生ずる。薄い円板が弾性変形するにともなっ
て、薄い円板の円周上に配置された爪は、円板の内側に
傾く。爪が内側に傾くと、爪と基板の側面のみが互いに
接触し、基板の側面は爪によって押圧されて基板が保持
される。このような極めて簡単な構成により、基板の側
面のみの接触で、基板は確実に保持される。
【0022】本発明では、しゅう動箇所が全くないの
で、基板を保持する際に塵埃が発生する恐れはない。ま
た、上記基板と爪の接触は、基板の側面の数箇所のみで
行なわれるため、基板への塵埃の転写および汚染は著し
く低減される。
【0023】上記爪は剛性体で構成しても特に問題はな
いが、弾性体で爪を構成することによって、基板を保持
する際に爪に弾性変形が生じ、爪の弾性の強さで決まる
一定の保持力で基板は常に保持される。また、上記円板
の内側への吸引力を、排気速度や印加電圧などによって
制御することによって、上記円板を内側へ吸引する際に
おける弾性変形速度を、任意に制御することができ、基
板を軟かく保持することができる。したがって、基板の
保持力は常に一定に制御され、基板保持の際に生じる基
板の変形は効果的に抑制できる。また、基板の保持速度
を制御することによって、基板保持の際の基板の欠けが
皆無になる。
【0024】さらに、上記円板の弾性変形を、歪み測定
器、変位検出器または光検出器などを用いて検出するこ
とにより、基板の保持や解放の動作を確実に確認するこ
とができる。すなわち。本発明によって基板の有無を確
認することもできる。
【0025】上記基板の保持装置を、アーム型搬送装置
など、マルチプロセス装置用の搬送装置のハンド部に用
いることによって、さらに高速搬送が実現でき、しかも
基板の保持や解放動作を随時確認できるので、信頼性が
高く、塵埃や重金属などの発生または汚染がない極めて
クリーンな基板搬送が実現された。
【0026】
【実施例】
〈実施例1〉図1に本発明の第1の実施例を示した。な
お、他の図においても、同一符号は同一のものを示す。
図1に示したように、本実施例による基板保持装置は、
縁部が上方に突出した凹円板2、当該凹円板2の縁部上
に固定された円板3、当該円板3上に円周状に配置さ
れ、シリコンウエハ1の側面と接触する爪4、上記円板
3を吸引する吸引手段5を基本構成として具備してい
る。本実施例では、上記凹円板2および円板3はステン
レス鋼から形成され、爪4は樹脂系の材料で製作した。
また、保持すべき基板としては、直径が8インチのシリ
コンウエハ1を使用した。
【0027】本実施例は、吸引手段として真空排気を用
いた例であり、上記凹円板2の底面に真空排気用の排気
孔5を設け、ポンプ7によって排気した。このような構
成を有する基板保持装置を3式使用し、各基板保持装置
の爪4を8インチのシリコンウエハ1が通過可能な程度
の余裕を持たせた円周上の位置に、120度の間隔でベ
ース台6上に配置した。ベース台6には真空排気用の穴
5が設けられており、その一端は各々の排気孔5に気密
材を介して接続しており、他の一端は排気用管(図示せ
ず)に接続されている。
【0028】また、円板3上の偏芯した位置に固定され
た爪4は、シリコンウエハ1の側面と接する箇所が、円
錐状に加工されている。なお、ベース台6の形状および
基板保持装置の配置は、シリコンウエハ1の受渡先の形
状に対応して、任意の形状および配置に変更できること
はいうまでもない。
【0029】シリコンウエハ1の保持は、下記のように
して行なわれる。まず、ポンプ7によって凹円板2の内
部(凹円板2と円板3の間の空間)を排気して真空状態
にする。このようにすると、シリコンウエハ1が置かれ
る雰囲気は常圧雰囲気であるから、円板3は、上下の圧
力差によって凹円板2の内側に吸引されて、弾性変形を
生じる。本実施例では、円板3の厚さは微小な圧力差に
よって容易に弾性変形が生ずるように、0.05ミリと
した。円板3の厚さは、弾性変形時に生じる応力値が、
ステンレス綱の許容繰り返し応力以下の値とする必要が
あることは言うまでもない。
【0030】円板3の弾性変形にともなって、爪4が内
側に傾き、シリコンウエハ1の側面と接触して、シリコ
ンウエハ1が保持される。本実施例では、爪4は樹脂系
の材料から形成されているので、シリコンウエハ1を保
持する際に、基板の欠け等の事故の発生は極めて低い。
また、本実施例の基板保持装置は、図1から明らかなよ
うに、しゅう動機構を全く有していないため、塵埃の発
生が皆無である。
【0031】しかも、本実施例の基板保持装置が接触す
るのは、シリコンウエハ1の側面の一部のみで、他の部
分とは全く接触しないため、シリコンウエハ1裏面への
塵埃や重金属の汚染が生ずる恐れはなく、シリコンウエ
ハ1の保持を、極めてクリーンかつ確実に行なうことが
できた。
【0032】〈実施例2〉本発明の第2の実施例を、図
2を用いて説明する。図2に示したように、本実施例で
は、凹円板2の内部に、絶縁材9と電極10から成る静
電容量8が配置されている。上記電極10と円板3の間
に電圧を印加できるように、ケーブルによってそれぞれ
電源11と接続されている。
【0033】このケーブルは、上記凹円板2の内部に配
線されているので、ケーブルの接触によって生じた塵埃
が、シリコンウエハ1が置かれる空間に拡散して、汚染
が生ずる恐れはない。円板3は、上記実施例1で示した
円板状ではなく、より微小な力で弾性変形しやすい十字
形状とした。
【0034】電源11によって、電極10と円板3間に
数kVの電圧が印加されると、電極10と円板3間に静
電力が生じ、円板3が弾性変形し、上記実施例と同様に
してシリコンウエハ1が保持される。この際、シリコン
ウエハ1は、絶縁材で構成された爪4によって電気的に
絶縁されているので、印加された電圧によってシリコン
ウエハ1が帯電することはない。
【0035】〈実施例3〉本発明の第3の実施例を、図
3を用いて説明する。図3に示したように、本実施例で
は、凹円板2の内部にコイル12が配置されており、こ
のコイル12の両端はケーブルを介して電源11に接続
されている。円板3のコイル12と対向する領域には、
磁性材13が設けられており、電源11からコイル12
に電圧を印加することによって、コイル12と円板3の
間に電磁力が生じて、円板3が弾性変形し、上記実施例
1、2と同様にシリコンウエハ1が保持される。
【0036】〈実施例4〉本発明の第4の実施例を、図
4を用いて説明する。図〈に示したように、本実施例
は、樹脂系の材料の一部を除いて形成された板バネによ
って、爪4が構成されている点に特徴がある。爪4は板
バネで構成されているので弾性を有しており、シリコン
ウエハ1を保持する際に、爪4自体に弾性変形が生じ
る。そのため、シリコンウエハ1は、爪4のバネ強さ定
まる一定の保持力によって保持される。
【0037】本実施例では、爪4の一部を故意に細くす
ることによって、爪4にバネ性を持たせているが、爪4
の一部または全てを板バネで構成し、爪4の一部にバネ
性を持たせるようにしてもよい。
【0038】〈実施例5〉本発明の第5の実施例を、図
5を用いて説明する。図5は、上記第1の実施例で用い
たポンプ7の排気時間と到達圧力の相関を示している。
本実施例によれば、ポンプ7による排気速度を非常に緩
やかに加速して、円板3の弾性変位も排気速度に応じて
緩やかに増加させる。その結果、シリコンウエハ1は柔
らかく保持されて、シリコンウエハ1に対する保持力が
常に一定になるように制御されるので、シリコンウエハ
1の保持によって生ずる基板の変形が効果的に抑制され
る。
【0039】また、シリコンウエハ1の保持速度が制御
されるため、シリコンウエハ1を保持する際における基
板の欠けの発生が皆無になり、塵埃の発生が防止され
る。さらに、静電力や電磁力を使用した上記実施例2お
よび3においても、印加電圧を連続的に徐々に上昇させ
るこによって、本実施例と同様の効果が得られた。
【0040】また、上記排気速度矢員か電圧のみではな
く、凹円板2内部にバネなどの弾性体または容易に圧縮
変形可能な部材を配置しても、本実施例と同様の効果が
得られた。
【0041】〈実施例6〉本発明の第6の実施例を、図
6を用いて説明する。図6に示したように、本実施例
は、円板3の裏面上に歪み測定器14を設けた点に特徴
がある。
【0042】円板3の弾性変形の際に生じた歪み量を、
歪み測定器14によって監視することによって、シリコ
ンウエハ1の保持および解放の動作を容易に監視するこ
とが可能になり、信頼性が高い確実な受渡を行なうこと
ができた。
【0043】〈実施例7〉本発明の第7の実施例を、図
7を用いて説明する。図7に示したように、本実施例で
は、凹円板2内部に円板3の変位検出器15が配置され
ている。円板3が弾性変形した際の変位が、上記変位検
出器15によって測定されるので、上記実施例6と同様
に、シリコンウエハ1の保持、解放の動作を容易に監視
することができた。
【0044】また、円板3に開口部を設けて、シリコン
ウエハ1の有無を直接検出することによって、受渡動作
の確認をさらに確実に行なうことができた。
【0045】〈実施例8〉図8は本発明の第8の実施例
を示す。本実施例は、光を使用して円板3の変位を検出
した一例であり、円板3が弾性変形した際に、その光軸
を遮るように、投受光器16が凹円板2の内部に配置さ
れており、光の遮断を上記投受光器16によって検出
し、それによって上記円板3の変位が検出される。
【0046】〈実施例9〉図9は本発明の第9の実施例
を示す。本実施例は、凹円板2内部に絶縁材8を介して
電気接点17を設けた。電気接点17と円板3には、電
圧が印加可能なように電源11とケーブルで配線されて
いる。円板3が弾性変形を生じ、電気接点17と接触し
た際に伝達する電気信号を監視することによって、シリ
コンウエハ1の保持や解放の動作を確認できた。
【0047】〈実施例10〉本発明の第10の実施例
を、図10を用いて説明する。図10は円板3が弾性変
形した状態を示しており、円板3の厚さが、面内におい
て局部的に薄くなっている点に本実施例の特徴がある。
このような特異な構造を有しているため、図10に示し
たように、吸引力によって爪4を大きく傾斜させること
が可能になったほか、さらに微小な吸引力によって弾性
変形を生じさせることができた。
【0048】〈実施例11〉本発明の第11の実施例
を、図11を用いて説明する。円板3上に、くの字型に
折曲げた帯状の板バネ18の一方が固定され、他方には
爪4が配置されている。このような構成では、上記吸引
手段によって円板3が弾性変形された状態が、シリコン
ウエハ1を解放している状態となる。シリコンウエハ1
の保持は、吸引力を除いて円板3の弾性変形を解消する
ことによって行なわれる。円板3が上方に動くと、爪4
が設けられた帯状の板バネ18が上方に回転移動を行な
い、それによってシリコンウエハ1が保持される。
【0049】本実施例によれば、円板3および帯状の板
バネ18の弾性のみによって、シリコンウエハ1が保持
されているので、吸引力を発生するための駆動源に何ら
かの事故が生じた場合でも、シリコンウエハ1が解放さ
れてしまうことはなく、保持の状態を維持することがで
きる。また、本実施例では、上記作用によって爪4の傾
き角を大きくできるので、大口径のシリコンウエハ1を
保持することができるばかりでなく、板バネ18のバネ
強さを所望の値に設定することによって、シリコンウエ
ハ1の保持力を常に一定に保つことができる。
【0050】〈実施例12〉上記各実施例においては、
いずれも複数の基板保持装置を使用して一枚のシリコン
ウエハ1を保持した。しかし、本実施例では、図12に
示したように、単一の凹円板2と円板3を用い、この円
板3の縁部上に、シリコンウエハ1の側面と接触するた
めの3本の爪4を配置した。本実施れにおいても、凹円
板2と円板3をそれぞれ複数個用いた上記各実施例と同
様の効果が得られた。
【0051】〈実施例13〉図13は本発明の第13の
実施例を示すて。帯状の薄い板バネ18をくの字型に折
曲げ、その一端には爪4が配置され、他端には、上記圧
力、静電力、電磁力を使用した駆動源20と接続されて
いる。板バネ18は回転自在な回転軸19を介してベー
ス台6に支持されており、爪4と回転軸19間の距離と
回転軸19と駆動源20間の距離は、所定の比率を有し
ている。
【0052】駆動源20によって、回転軸19を中心に
して板バネ18の上記他端を下方に回転移動させると、
これにともなって爪4が配置された上記一端が上方に回
転移動して、シリコンウエハ1が保持される。
【0053】本実施例では、しゅう動部である回転軸1
9および駆動源20はベース台6内に納められ、しゅう
動部がシリコンウエハ1から直視できないように配置さ
れているので、回転軸19によって、シリコンウエハ1
が汚染される恐れはない。
【0054】本発明の上記基板保持装置は、駆動部、ア
ーム部およびハンド部を具備した周知のアーム型搬送装
置のハンド部に適用できる。すなわち上記駆動部によっ
て所定の動作を行うアーム部に取り付けられるハンド部
に、本発明の基板保持装置を使用することによって、従
来の基板搬送速度の上限を上回る高速搬送が実現され
た。
【0055】また、静電力や圧力などを用いて、シリコ
ンウエハ1の裏面を支持台に密着させて保持していた従
来の搬送装置においては、ハンド部のみを本発明による
基板保持装置を備えたハンドに交換することによって、
駆動源20を変更することなしに使用することができ、
クリーンで高信頼性の基板保持装置を、低い費用で得る
ことができる。
【0056】上記各実施例では、円板3は凹円板2に平
行に取付けた例を示したが、円板3をあらかじめ凸形状
に形成しておき、これを凹円板2上に取付けてもよい。
このようにすれば、爪4の傾きをさらに大きくできるの
で、さらに大口径の基板を保持することができる。
【0057】また、上記各実施例では、樹脂系の材料で
形成された爪4を用いたが、セラミック系または用途に
応じて母材に表面処理した材料で形成することができ、
爪4の材質を適宜選択することによって、高温、腐食雰
囲気、液中および常圧以外の圧力下など、各種雰囲気あ
るいは条件下で動作させることができる。そのため、例
えば分子線結晶成長装置、化学気相成長装置などの薄膜
形成装置、各種エッチング装置、光または電子線を用い
たパターン形成装置、洗浄装置などの半導体製造装置に
おける試料台、および宇宙空間での使用など、非常に多
くの装置または用途に適用することができる。
【0058】なお、本発明は、シリコンウエハの保持に
限定されるものではなく、他の半導体基板または液晶パ
ネルの他、各種のワークの保持に使用できることはいう
までもない。
【0059】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば、構成が極めて簡易である、基板裏面へ塵埃や重
金属による汚染が生ずる恐れがない、しゅう動機構を持
たないため、基板保持の際の塵埃の発生がなく、極めて
クリーンに確実に基板を保持できるなど、極めて大きな
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図、
【図2】本発明の第2の実施例を示す斜視図、
【図3】本発明の第3の実施例を示す斜視図、
【図4】本発明の第4の実施例を示す斜視図、
【図5】本発明の第5の実施例を示すポンプの排気時間
と到達圧力の相関図、
【図6】本発明の第6の実施例を示す斜視図、
【図7】本発明の第7の実施例を示す斜視図、
【図8】本発明の第8の実施例を示す斜視図、
【図9】本発明の第9の実施例を示す斜視図、
【図10】本発明の第10の実施例を示す斜視図、
【図11】本発明の第11の実施例を示す斜視図、
【図12】本発明の第12の実施例を示す斜視図、
【図13】本発明の第13の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…シリコンウエハ、2…凹円板、3…円板、4…爪、
5…排気孔、6…ベース台、7…ポンプ、8…静電容
量、9…絶縁材、10…電極、11…電源、12…コイ
ル、13…磁性体、14…歪み測定器、15…変位検出
器、16…投受光器、17…電気接点、18…板バネ、
19…回転軸、20…駆動源。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性変形可能な弾性体と、当該弾性体上に
    設けられた爪と、上記弾性体を弾性変形させて、上記爪
    を上記弾性体の内径方向に傾斜させる手段を少なくとも
    具備したことを特徴とする基板保持装置。
  2. 【請求項2】複数の上記弾性体が共通のベース台上に設
    けられ、上記弾性体はそれぞれ上記爪を具備し、かつ、
    保持すべき基板の側面に上記爪が接触できる位置に上記
    弾性体がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求
    項1に記載の基板保持装置。
  3. 【請求項3】一つの上記弾性体上に複数の上記爪が設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載の基板保持
    装置。
  4. 【請求項4】上記弾性体は板状であることを特徴とする
    請求項1から3のいずれか一に記載の基板保持装置。
  5. 【請求項5】上記弾性体の形状が十字形であることを特
    徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の基板保持
    装置。
  6. 【請求項6】上記爪の少なくとも一部が、弾性変形可能
    な弾性材からなることを特徴とする請求項1から5のい
    ずれか一に記載の基板保持装置。
  7. 【請求項7】上記基板を保持する力を所望値に設定する
    手段を具備していことを特徴とする請求項1から6のい
    ずれか一に記載の基板保持装置。
  8. 【請求項8】上記基板を保持した際における上記弾性体
    の弾性変形または駆動位置を検出する手段を具備してい
    ることを特徴とする請求項1から7のいずれか一に記載
    の基板保持装置。
  9. 【請求項9】上記検出する手段は、上記基板を保持した
    際に上記弾性体に生じる歪み若しくは変位を検出する手
    段であることを特徴とする請求項8に記載の基板保持装
    置。
  10. 【請求項10】上記検出する手段は、上記弾性体が駆動
    若しくは弾性変形した際に、上記弾性体と当該弾性体を
    支持する支持部の間に流れる電気信号を検出する手段で
    あることを特徴とする請求項8に記載の基板保持装置。
  11. 【請求項11】上記弾性体は、静電気力、磁気力および
    圧力差からなる群から選択された少なくとも一つからな
    る駆動源によって弾性変形されることを特徴とする請求
    項1から10のいずれか一に記載の基板保持装置。
  12. 【請求項12】複数個の上記爪が一つの板状弾性体の縁
    部上に設けられ、上記板状弾性体は一つの凹板上に配置
    されていることを特徴とする請求項1、3、4および5
    から11のいずれか一に記載の基板保持装置。
  13. 【請求項13】上記弾性体の縁部には板バネの一方の端
    部が固定されており、上記爪は上記板バネの他方の端部
    上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    基板保持装置。
  14. 【請求項14】上記弾性体は板バネからなり、当該板バ
    ネの一方の端部は駆動源に接し、上記板バネの他方の端
    部上には上記爪が配置されていることを特徴とする請求
    項1に記載の基板保持装置。
  15. 【請求項15】弾性変形可能な弾性体を弾性変形させる
    ことによって、上記弾性体上に設けられた爪を、保持す
    べき基板の側面に押圧させて上記基板を保持することを
    特徴とする基板保持方法。
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