JPH09106901A - 正特性サーミスタ素子 - Google Patents

正特性サーミスタ素子

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JPH09106901A
JPH09106901A JP26523495A JP26523495A JPH09106901A JP H09106901 A JPH09106901 A JP H09106901A JP 26523495 A JP26523495 A JP 26523495A JP 26523495 A JP26523495 A JP 26523495A JP H09106901 A JPH09106901 A JP H09106901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
specific resistance
overvoltage
center part
pct
Prior art date
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Pending
Application number
JP26523495A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Oda
大 小田
Kazuyuki Hamada
一之 浜田
Tetsuya Fujimoto
徹也 藤本
Masaru Kurahashi
優 倉橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09106901A publication Critical patent/JPH09106901A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信回路用保護素子として使用したような場
合、過電圧保護を確実に行い、かつ、過電流保護を短い
動作時間で行うことができるような正特性サーミスタ素
子を提供するものである。 【解決手段】 セラミック素体の対向する両主面に電極
が形成された正特性サーミスタ素子において、該セラミ
ック素体は電極面と垂直な方向に少なくとも三層からな
り、かつセラミック素体の略中央層部に高い比抵抗の層
が設けられている正特性サーミスタ素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信回路用保護素
子等として好適に使用することができる正特性サーミス
タ素子(以下、PTC素子と略記する。)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PTC素子はその特性を利用して
種々の分野に適用されており、例えば温度センサや電流
制御素子として使用されている。通信回路用保護素子、
特に過電圧、過電流保護部品としてPTC素子が使用さ
れるような場合、そのPTC素子としては、通信回路に
200V程度の過電圧が印加されたときには、素子の電
流制限作用により回路を保護すると共に、過電圧の印加
状態がなくなったときには復帰することができ、一方、
600Vといった非常に大きな過電圧が印加されたとき
には、素子が層状に破壊して回路を保護するようなPT
C素子が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のPTC素子を通
信回路用保護素子に使用し、600V印加での保護を行
うような場合、PTC素子の厚みが薄いと電圧印加によ
る層状破壊が起こり難くなったり、ショート破壊する恐
れがあるため、PTC素子の素子厚みを一定以上とし、
層状破壊を確実に起こすことが必要であった。しかしな
がら、通信回路用保護素子は、通常状態においては印加
電圧が48Vで過電流保護を行っており、素子厚みが過
度に厚いような場合には、良好な電流制限動作をしなか
ったり、あるいは長い動作時間を要するというようなこ
とが生じており、過電流保護と過電圧保護との両機能を
兼ね備え、要求特性を十分に満足するさらに優れたPT
C素子が望まれている。
【0004】本発明の目的は、通信回路用保護素子とし
て使用するような場合においても、600V以上の過電
圧が印加された場合には、発火等の重大な事故を起こす
ことなく通信回路等を確実に保護し、200V程度の過
電圧が印加された場合には、過電流制限素子として短時
間で確実に動作し得るようなPTC素子を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック素
体の対向する両主面に電極が形成された正特性サーミス
タ素子において、該セラミック素体は電極面と垂直な方
向に少なくとも三層からなり、かつセラミック素体の略
中央層部に高い比抵抗の層が設けられていることを特徴
とする正特性サーミスタ素子に関する。
【0006】本発明のPTC素子を過電圧、過電流保護
を目的とする通信回路用保護素子として使用したような
場合、良好な動作特性を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のPTC素子の好適な構成
とその製造法の一例を図1の三層構造のPTC素子を参
照しながら説明する。
【0008】図中、2、3および4はそれぞれ層状に設
けられたPTCセラミック素体であり、中央層部のセラ
ミック素体3の比抵抗(Ω・cm)が表面層のセラミッ
ク素体2および4の比抵抗に比べて大きい値を示すよう
に構成されている。また、セラミック素体の対向する両
主面には、Ag、Ag−Pd等からなる電極1および5
が設けられている。図示されていないが、電極には外部
との電気的接続を図るためにリード端子が半田により接
続されている。
【0009】本発明のPTC素子は以下のような方法に
より製造することができる。まず、セラミック素体2、
3および4の順に原料粉末を充填し、厚み方向に加圧成
形し、一体化する。その後焼成して焼結した後、電極1
および5をセラミック素体2および4の表面に取り付け
ることにより、PTC素子が得られる。
【0010】このような構成からなるPTC素子は、6
00Vといった非常に大きな過電圧が印加されたような
場合には、PTC素子中央部の高抵抗層に電界が集中す
ることになり、PTC素子の表面層と内部層との間に発
生する温度差により、PTC素子中央部において確実に
層状に割れる。すなわち、本発明では600Vといった
大きな過電圧が印加されたときには、素子厚みがいかな
る場合においても確実に素子の高い比抵抗の層の中央部
で層状の割れが生じ、回路を閉状態として電話回路等の
端末装置回路部分を保護することができる。一方、20
0V程度の印加時においては、過電流制限素子として、
短い動作時間で電流制限を行うことができ、しかも何回
でも復帰可能である。
【0011】セラミック素体としては、例えばBaTi
3 系の焼結体を基体として、これに微量の希土類を添
加して原子価制御を行い、半導体化したものが使用され
る。なお、比抵抗は添加物の種類と量、材料の純度等に
よって任意に変えることができる。
【0012】セラミック素体の略中央部の高い比抵抗の
層としては、比抵抗(Ω・cm)が他の層の1.5倍以
上、特に1.5〜5倍である高い比抵抗の層が好まし
い。
【0013】なお、本発明におけるPTC素子は、素子
厚みがいかなる場合においても確実に過電圧保護を行う
ことができるので、素子の大きさを自由に設計でき、特
に素子の厚みを薄く小型化することができ、過電流保護
としても十分に短い動作時間を有する素子を提供するこ
とができる。
【0014】本発明におけるセラミック素体の形状は特
に限定されず、円板状や矩形状が好適に使用され、ま
た、貫通孔を有するような円筒状等も使用することがで
きる。
【0015】以上、図1に基づいてセラミック素体が三
層構造の場合を説明したが、四層以上の多層構造でもよ
く、上記と同様の方法によりPTC素子を作製すること
ができる。
【0016】つぎに、本発明のPTC素子の有効性につ
いて、従来のものとの比較により示す。表1に、本発明
によるPTC素子と前記PTC素子と同サイズの従来
品、さらに、素子厚みを厚くした従来品の過電圧保護、
過電流保護に関する結果を示す。図2に過電圧保護に関
する試験回路図を示す。600V印加時に短絡2.2A
の電流が流れるように回路を設定しPTC素子6の試験
を実施した。また、図3に過電流保護に関する試験回路
図を示す。直流48V印加時に短絡260mAの電流が
流れるように回路を設定し試験を実施した。過電流保護
におけるPTC素子6の動作時間は回路に直列に挿入し
た抵抗体の両端電圧が最大電圧の半分に減衰するまでの
時間とした。
【0017】本発明と同サイズの従来品とを比較した場
合、600V−短絡2.2A印加時の過電圧保護におい
て、本発明品では10個の試料全てが素子中央部で層状
に割れ、過電圧印加から30分経過後も、発火等の異常
を示すものはなかった。一方、同サイズの従来品におい
ては、10個の試料のうち、3個がショート破壊を起こ
した。また、本発明品と素子厚みを厚くした従来品とを
比較した場合、過電圧保護に関してはどちらの素子も確
実に回路を保護することができる。しかし、48V−短
絡260mAにおける過電流保護に関して比較した場
合、本発明品の動作までの時間が3分程度であるのに対
し、素子厚みを厚くした従来品では10分程度と長い動
作時間を必要とした。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
PTC素子は動作特性に優れており、例えば通信回路用
保護素子として使用するような場合においても、600
V以上の電圧が印加されたときには層状に破壊して過電
圧保護を確実に行い、かつ、200V程度の過電圧が印
加されたときには過電流制限素子として、短い動作時間
で電流制限を行うことができる。
【0019】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPTC素子を示す縦断面図である。
【図2】過電圧保護に関する試験回路図である。
【図3】過電流保護に関する試験回路図である。
【符号の説明】
1 電極 2 セラミック素体(低い比抵抗の材料) 3 セラミック素体(高い比抵抗の材料) 4 セラミック素体(低い比抵抗の材料) 5 電極 6 PTC素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉橋 優 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック素体の対向する両主面に電
    極が形成された正特性サーミスタ素子において、該セラ
    ミック素体は電極面と垂直な方向に少なくとも三層から
    なり、かつセラミック素体の略中央層部に高い比抵抗の
    層が設けられていることを特徴とする正特性サーミスタ
    素子。
JP26523495A 1995-10-13 1995-10-13 正特性サーミスタ素子 Pending JPH09106901A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012036142A1 (ja) * 2010-09-17 2012-03-22 株式会社 村田製作所 正特性サーミスタ及び正特性サーミスタの製造方法
CN103426576A (zh) * 2013-07-25 2013-12-04 深圳市金瑞电子材料有限公司 具有多个零功率电阻值的高分子热敏电阻元件
CN111508672A (zh) * 2019-01-30 2020-08-07 富致科技股份有限公司 过电流保护装置

Cited By (4)

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WO2012036142A1 (ja) * 2010-09-17 2012-03-22 株式会社 村田製作所 正特性サーミスタ及び正特性サーミスタの製造方法
CN103426576A (zh) * 2013-07-25 2013-12-04 深圳市金瑞电子材料有限公司 具有多个零功率电阻值的高分子热敏电阻元件
CN103426576B (zh) * 2013-07-25 2016-04-20 深圳市金瑞电子材料有限公司 具有多个零功率电阻值的高分子热敏电阻元件
CN111508672A (zh) * 2019-01-30 2020-08-07 富致科技股份有限公司 过电流保护装置

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