JPH09105975A - カメラの閃光撮影制御装置 - Google Patents

カメラの閃光撮影制御装置

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JPH09105975A
JPH09105975A JP7265960A JP26596095A JPH09105975A JP H09105975 A JPH09105975 A JP H09105975A JP 7265960 A JP7265960 A JP 7265960A JP 26596095 A JP26596095 A JP 26596095A JP H09105975 A JPH09105975 A JP H09105975A
Authority
JP
Japan
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light
control
flash
dimming
circuit
Prior art date
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Pending
Application number
JP7265960A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeto Omori
滋人 大森
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラッシュ撮影における撮影写真の露出精度
を高める。 【解決手段】 フラッシュ回路9は調光回路7により調
光制御が行われる。調光回路7は複数の調光エリアを有
し、CPU1から入力される重みで各調光エリアの受光
量を加重平均した受光量に基づき所定のタイミングで発
光停止信号を発光制御信号生成回路8を介してフラッシ
ュ回路9に出力する。CPU1はエンコーダ5,6で検
出された被写体距離Dと焦点距離fとからf・β(像倍
率)を算出し、このf・β値に応じて上記各調光エリア
の重みが設定される。f・β値によりカメラの測距精度
(被写体位置の検出精度)を判別し、この判別結果に応
じて各調光エリアの重みを調整することにより調光精度
を高めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラッシュ撮影に
おけるフラッシュの発光量を露出制御値に応じて制御す
るカメラの閃光撮影制御装置に係り、特に撮影画面を複
数の領域に分割し、各分割領域で受光された被写体から
のフラッシュ光量に基づきフラッシュの発光量を制御す
る多分割調光制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記多分割調光制御によりフラッ
シュの発光量を制御するカメラの閃光撮影制御装置が知
られている。
【0003】例えば特開昭61−194430号公報、
特開昭61−215537号公報には、AEロック時あ
るいは焦点検出時に得られた調光領域内の複数の分割領
域の輝度値のうちの撮影画面中央部の輝度値と、他の分
割領域の輝度値から所定の演算により得られる輝度値と
に基づいて主被写体を中心に画面全体が適正露出となる
ように調光レベルを設定するものが示されている。
【0004】また、特開平2−87127号公報には、
フラッシュ発光前に自然光を測光し、この測光結果に基
づき調光領域内の各分割領域の重みを設定することによ
り画面内に部分的に高輝度部分が生じる場合にもフラッ
シュ撮影の露出を適正にするようにしたものが示されて
いる。
【0005】また、特開平3−233524号公報に
は、調光領域内の各分割領域に対応して焦点距離を測距
し、いずれの分割領域も合焦状態にない場合は、各分割
領域の重みを均等にし、画面全体を平均的に調光するこ
とにより主被写体に対する露出を可及的適正にするもの
が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】多分割調光制御は、フ
ラッシュ撮影時における撮影画面内の輝度分布のバラツ
キを考慮し、撮影画面を複数の領域に分割し、各分割領
域の輝度の調光制御に対する寄与率を加減することで主
被写体に対する露出を可及的適正に調整せんとするもの
であるが、かかる多分割調光制御を高精度に行うには、
撮影画面内の主被写体位置及び被写体距離をできるだけ
正確に検出することが重要である。
【0007】上記特開昭61−194430号公報、特
開昭61−215537号公報に記載のものは、一般に
フラッシュ撮影においては主被写体が撮影画面中央に配
置されることが多いという経験則に基づき撮影画面中央
の輝度値を加味した撮影画面内の輝度分布から撮影シー
ン(被写体の配置)を推定し、調光レベルを演算するよ
うにしているので、例えば主被写体が撮影画面中央に配
置されない場合や被写体距離の検出精度が低い場合は、
調光精度が低下することとなる。
【0008】また、特開平2−87127号公報のもの
は、例えば日中シンクロ撮影等における撮影画面内の太
陽光の影響を低減するように、太陽光が入射してくる領
域の調光の重みを調整するもので、主被写体の配置や距
離を考慮して分割領域の重みを調整し、調光制御を高め
るものではない。従って、上記特開昭61−19443
0号公報等のものと同様の問題を有する。
【0009】また、特開平3−233524号公報のも
のは、各分割領域に対応して焦点距離を検出するように
しているので、測距処理が複雑である。また、合焦精度
の高い分割領域を調光の基準エリアとするので、かかる
領域に実際に主被写体が位置していない場合等に調光ミ
スが生じるおそれがある。
【0010】また、上記公報のものは、いずれも調光レ
ベルが設定されるAF制御時等からレリーズ直前の間に
被写体が移動した場合でも被写体の移動に対する調光レ
ベルの補正が行われないので、かかる場合に調光ミスが
生じるおそれがある。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、撮影画面内の主被写体の位置、大きさ及び移動
を判別し、この判別結果に応じて調光領域内の各分割領
域の調光制御における重みを調整することにより好適な
フラッシュ撮影が可能なカメラの閃光撮影制御装置を提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の調光エ
リアを有する受光手段を備え、閃光源から発光された閃
光の被写体からの反射光を上記受光手段で受光し、各調
光エリアの受光量の加重平均値に基づいて上記閃光源の
発光量を制御するカメラの閃光撮影制御装置において、
焦点距離を検出する焦点距離検出手段と、上記焦点距離
に基づき上記受光手段の各受光エリアの重みを設定する
重み設定手段とを備えたものである(請求項1)。
【0013】上記構成によれば、閃光撮影に際し、設定
された撮影レンズの焦点距離が検出され、この検出結果
に基づき複数の調光エリアを有する受光手段の各調光エ
リアの重みが設定される。閃光源から閃光が発光される
と、この閃光の被写体からの反射光が複数の調光エリア
を有する受光手段で受光され、各調光エリアの受光量に
上記重みを加重した平均値に基づき所定のタイミングで
上記閃光源の発光を停止することにより発光量が制御さ
れる。
【0014】また、本発明は、複数の調光エリアを有す
る受光手段を備え、閃光源から発光された閃光の被写体
からの反射光を上記受光手段で受光し、各調光エリアの
受光量の加重平均値に基づいて上記閃光源の発光量を制
御するカメラの閃光撮影制御装置において、被写体距離
を検出する距離検出手段と、検出された焦点距離と被写
体距離とから像倍率を演算する倍率演算手段と、算出さ
れた像倍率に基づき上記受光手段の各調光エリアの重み
を設定する重み設定手段とを備えたものである(請求項
2)。
【0015】上記構成によれば、閃光撮影に際し、被写
体距離が検出され、この検出結果に基づき複数の調光エ
リアを有する受光手段の各調光エリアの重みが設定され
る。閃光源から閃光が発光されると、この閃光の被写体
からの反射光が複数の調光エリアを有する受光手段で受
光され、各調光エリアの受光量に上記重みを加重した平
均値に基づき所定のタイミングで上記閃光源の発光を停
止することにより発光量が制御される。
【0016】また、本発明は、複数の調光エリアを有す
る受光手段を備え、閃光源から発光された閃光の被写体
からの反射光を上記受光手段で受光し、各調光エリアの
受光量の加重平均値に基づいて上記閃光源の発光量を制
御するカメラの閃光撮影制御装置において、被写体距離
を検出する距離検出手段と、検出された焦点距離と被写
体距離とから像倍率を演算する倍率演算手段と、検出さ
れた焦点距離と算出された像倍率との乗算値に基づき上
記受光手段の各調光エリアの重みを設定する重み設定手
段とを備えたものである(請求項3)。
【0017】上記構成によれば、閃光撮影に際し、設定
された撮影レンズの焦点距離と被写体距離とが検出さ
れ、この焦点距離と被写体距離とから像倍率が算出され
る。更に、この像倍率と上記焦点距離とが乗算され、こ
の乗算値に基づき複数の調光エリアを有する受光手段の
各調光エリアの重みが設定される。閃光源から閃光が発
光されると、この閃光の被写体からの反射光が複数の調
光エリアを有する受光手段で受光され、各調光エリアの
受光量に上記重みを加重した平均値に基づき所定のタイ
ミングで上記閃光源の発光を停止することにより発光量
が制御される。
【0018】また、本発明は、上記カメラの閃光撮影制
御装置において、撮影画面中央の輝度を測光する測光手
段と、レリーズ直前とそれ以前にそれぞれ上記輝度を測
光する測光制御手段と、レリーズ直前に検出された輝度
とそれ以前に検出された輝度との輝度差に基づき撮影画
面中央の被写体の移動を判別する移動判別手段と、上記
移動判別手段の判別結果に基づき上記焦点距離と像倍率
との乗算値を補正する補正手段とを備えたものである
(請求項4)。
【0019】上記構成によれば、閃光撮影に際し、例え
ば焦点調節時に設定された撮影レンズの焦点距離と被写
体距離とが検出され、この焦点距離と被写体距離とから
像倍率が算出される。更に、この像倍率と上記焦点距離
とが乗算され、この乗算値に基づき複数の調光エリアを
有する受光手段の各調光エリアの重みが設定される。
【0020】また、上記焦点調節時に撮影画面中央の輝
度が測光されるとともに、レリーズ直前に再度上記輝度
が測光され、両輝度の輝度差に基づき被写体の移動が判
別される。そして、この判別結果に基づき上記各調光エ
リアの重みが補正される。
【0021】レリーズにより閃光源から閃光が発光され
ると、この閃光の被写体からの反射光が複数の調光エリ
アを有する受光手段で受光され、各調光エリアの受光量
に上記補正された重みを加重した平均値に基づき所定の
タイミングで上記閃光源の発光を停止することにより発
光量が制御される。
【0022】また、本発明は、上記カメラの閃光撮影制
御装置において、複数の測光エリアを有する測光手段
と、レリーズ直前とそれ以前にそれぞれ被写体の輝度を
測光する測光制御手段と、レリーズ以前に検出された各
測光エリアの輝度から主被写体の輝度を演算する第1の
輝度演算手段と、レリーズ直前に検出された各測光エリ
アの輝度から各調光エリアに対応する輝度を演算する第
2の輝度演算手段と、上記各調光エリアに対応する輝度
と上記主被写体の輝度との輝度差に基づき既に設定され
た各調光エリアの重みを補正する補正手段とを備えたも
のである(請求項5)。
【0023】上記構成によれば、閃光撮影に際し、例え
ば焦点調節時に設定された撮影レンズの焦点距離と被写
体距離とが検出され、この焦点距離と被写体距離とから
像倍率が算出される。更に、この像倍率と上記焦点距離
とが乗算され、この乗算値に基づき複数の調光エリアを
有する受光手段の各調光エリアの重みが設定される。
【0024】また、上記焦点調節時に被写体の輝度が測
光され、この測光結果の各測光エリアの輝度値から主被
写体の輝度が演算されるとともに、レリーズ直前に再度
被写体の輝度が測光され、この測光結果の各測光エリア
の輝度値から上記受光手段の各調光エリアに対応する位
置の輝度が演算される。そして、上記各調光エリア毎に
演算された輝度と上記主被写体の輝度との輝度差に基づ
き既に設定された各調光エリアの重みが補正される。
【0025】レリーズにより閃光源から閃光が発光され
ると、この閃光の被写体からの反射光が複数の調光エリ
アを有する受光手段で受光され、各調光エリアの受光量
に上記補正された重みを加重した平均値に基づき所定の
タイミングで上記閃光源の発光を停止することにより発
光量が制御される。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るカメラの閃
光撮影制御装置に関する制御回路のブロック図である。
【0027】同図において、CPU1はマイクロコンピ
ュータからなり、カメラの撮影動作を集中制御する制御
回路である。カメラは上記フラシュマチック制御(以
下、FM制御という。)による発光制御機能とTTL
(Through the taking Lens)ダイレクト測光方式の調
光制御による発光制御機能とを有し、上記CPU1は上
記FM制御及び調光制御によるフラッシュ回路9の発光
タイミング及び発光量も制御する。
【0028】CPU1は上記FM制御における発光停止
タイミングをカウントするためのカウンタ101を内蔵
している。
【0029】DX回路2はフィルム容器に付されたDX
コードを光学的手段、磁気的手段等を用いて読み取るも
のである。DXコードにはフィルム感度(ISO感度)
のデータが含まれている。
【0030】測光回路3は被写体輝度を測光するもので
ある。測光回路3は、被写体を複数の領域に分割して測
光する多分割測光センサを有し、各分割領域で得られた
測光データをCPU1に出力する。測光回路3は、図3
に示すように、14個の測光エリアS0〜S13に分割
された測光窓(測光領域)301を有するICチップか
らなり、図2に示すように、カメラ10のファインダ光
学系12の上部に設けられている。
【0031】測光回路3は、図5に示すように、長方形
の測光領域301内にハニカム状に13個の六角形の測
光エリアS1〜S13が設けられ、これら測光エリアS
1〜S13を囲むエリアが測光エリアS0となってい
る。また、測光回路3は、ファインダ視野枠18内の略
中央部の画像を測光し得るように配置されている。
【0032】CPU1は、フィルム感度と上記測光回路
3から入力される測光データとから露出制御値を算出す
る。また、この測光データは調光制御によるフラッシュ
回路9の発光制御にも用いられ、CPU1はこの測光デ
ータに基づき、後述する調光回路7への重みデータを算
出する。この重みデータの算出については後述する。
【0033】AF回路4は位相差検出方式によりカメラ
の焦点を自動的に調節するものである。AF回路4は、
図6に示すように、ファインダ視野枠18内の略中央の
画像を2つに分離して取り込むAFセンサ41を有して
いる。
【0034】上記AF回路4は、図2に示すように、メ
インミラー13の下方位置であって撮影レンズ11に対
してフィルム面Fと等価な結像位置に設けられ、撮影レ
ンズ11及びメインミラー13を透過した光像の一部が
メインミラー13の背面に設けられたサブミラー15に
より下方位置に反射され、更にミラー16でAFセンサ
41に導かれるようになっている。
【0035】AFセンサ41と上記ミラー16間にはセ
パレータレンズ17が設けられ、上記光像はこのセパレ
ータレンズ17で分離された後、それぞれAFセンサ4
1の基準部AF0と参照部AF1とに結像される。
【0036】AF回路4は、基準部AF0に取り込まれ
た基準画像と参照部AF1に取り込まれた参照画像との
結像位置のずれから合焦データを算出し、CPU1に出
力する。CPU1は、この合焦データに基づき撮影レン
ズ11内の焦点調節用のレンズ群111を移動させて焦
点を自動調節する。
【0037】なお、本実施の形態ではAFセンサ41を
1個だけ用いたシングル測距方式を採用しているが、複
数のAFセンサを用いたマルチ測距方式を採用してもよ
い。
【0038】エンコーダ5は被写体距離Dを検出するエ
ンコーダである。エンコーダ5は撮影レンズ11の静止
側(境胴側)と回転側(焦点調節用レンズ駆動側)に対
向配置された、例えば位置をコード化したビットマーク
部材とこのビットマーク部材の各ビットの情報を読み取
る読取部材とから構成され、上記焦点調節用レンズ群1
11の繰出量に応じた距離情報をコードデータとしてC
PU1に出力する。
【0039】エンコーダ6は焦点距離fを検出するエン
コーダである。エンコーダ6は、エンコーダ5と同様の
構成を有し、撮影レンズ11の焦点距離fに応じた情報
をコードデータとしてCPU1に出力する。
【0040】調光回路7はTTLダイレクト測光により
フラッシュ回路9の発光停止タイミングを検出する回路
である。調光回路7は、被写体を複数の領域に分割して
この被写体からのフラッシュの反射光を受光する多分割
調光センサを有し、各分割領域(以下、調光エリアとい
う)の受光量に基づきフラッシュ回路9の発光停止タイ
ミングを検出し、このタイミングで発光停止信号ST1
を発光制御信号生成回路8に出力する。
【0041】上記調光回路7は、図4に示すように、4
個の調光エリアに分割された受光窓(調光領域)701
を有するICチップからなり、図2に示すように、上記
AF回路4の上方位置に、その光軸をフィルム面Fの方
向に向けて設けられている。調光回路7は、図7に示す
ように、長方形の調光領域701内に横方向に配列され
た3個の正方形の調光エリアCA1〜CA3とこれらの
エリアを囲む調光エリアCA0とを有している。上記フ
ィルム面Fで反射された光は上記受光窓701に導か
れ、被写体からの反射光が上記調光エリアCA0〜CA
3に分割されて受光される。
【0042】このように調光領域701を分割している
のは、ポートレート撮影における主被写体に対する調光
を確実に行うとともに、主被写体が画面の周辺に配置さ
れた場合にもこの主被写体に対する調光を比較的容易に
できるようにするためである。
【0043】本実施の形態では、ハイビジョン、パノラ
マ及び標準の各サイズのプリントが可能な横長の露光領
域Gを有しており、上記横長の調光領域701のサイズ
は、図7〜図9に示すように、いずれのプリントフォー
マットで撮影された場合にも有効に多分割調光をし得る
ように、上記3種類のプリントフォーマットが重複する
領域内に含まれるサイズとなっている。
【0044】すなわち、露光領域Gのサイズを横寸法W
G、縦寸法HGとすると、寸法比WG/HGはハイビジョンフ
ォーマット(以下、Hフォーマットという。)のプリン
ト領域GHのアスペクト比16/9と略同一となってお
り、標準フォーマット(以下、Cフォーマットとい
う。)で撮影される場合、プリント領域GCの縦寸法HC
は露光領域Gの縦寸法HGと略同一で、横寸法WCは露光
領域Gの横寸法WGの略4/3となり(図8参照)、パ
ノラマフォーマット(以下、Pフォーマットという。)
で撮影される場合、プリント領域GPの横寸法WPは露光
領域Gの横寸法WGと略同一で、縦寸法HPは露光領域G
の縦寸法HGの略2/3となる(図9参照)ので、調光
領域701の横寸法Wは露光領域Gの横寸法WGの略8
0%以下、調光領域701の縦寸法Hは露光領域Gの縦
寸法HGの略60%以下となり、調光領域701の面積
Sは露光領域Gの面積SGの略50%以下となってい
る。
【0045】また、調光エリアCA1〜CA3は、図1
0に示すように、ポートレート撮影においては主被写体
のみの反射光で調光が成し得るように、上記露光領域G
に対して所定のサイズに設定されている。すなわち、本
実施の形態では、各調光エリアCA1〜CA3の横寸法
W′は露光領域Gの横寸法WGの略20%以下、各調光
エリアCA1〜CA3の縦寸法H′は露光領域Gの縦寸
法HGの略10%以下に設定され、調光エリアCA1〜
CA3の面積S′は露光領域Gの面積SGの略10%以
下となっている。
【0046】なお、本実施の形態では調光エリアCA1
〜CA3は全て同一サイズで構成しているが、少なくと
も1個の調光エリアを上記サイズに設定しても良い。
【0047】また、調光回路7は、図11に示すよう
に、調光エリアCA2が露光領域Gの中央のAFセンサ
41の測距エリア411と重複する位置に配置され、調
光エリアCA2のサイズは、縦寸法H′が測距エリア4
11の縦寸法HAFの略3倍、横寸法W′が測距エリア4
11の横寸法HAFと略同一となるように設定されてい
る。これは、AFセンサ41と調光回路7との間の位置
精度を緩和し、多少の位置ずれがある場合にも確実に調
光エリアCA2が測距エリア411内に含まれ、主被写
体からの反射光に基づく他分割調光制御を確実に行える
ようにするためである。
【0048】なお、本実施の形態では、調光領域701
の中央部の調光エリアCA2を測距エリア411に重複
させるようにしているが、調光エリアCA1またはCA
3を測距エリア411に重複させるようにしてもよい。
【0049】また、マルチ測距方式を採用する場合、図
12に示すように、中央の調光エリアCA1,CA2,
CA3がそれぞれ測距エリア411,412,413と
重複するように配置するとよい。
【0050】図13は、調光回路の回路構成図である。
調光回路7は、受光部71と発光停止信号生成部72と
からなる。受光部71は上記4つの調光エリアCA0〜
CA3に入射したフラッシュ光をそれぞれ受光する同一
回路構成の受光回路711〜714とこれら受光回路7
11〜714で受光された各受信号をCPU1から入力
された重みデータに基づき加重して加算する加算回路7
15とにより構成されている。
【0051】受光回路711は、SPC(Silicon Phot
o Cell)からなる受光素子711a、受光素子711a
で検出された光電流を増幅するオペアンプからなる増幅
器711b及び増幅器711aの出力電流を対数圧縮す
る帰還ダイオード711cで構成されている。受光素子
711aはオペアンプ711bの両入力端間に接続さ
れ、帰還ダイオード711cはオペアンプ711bの出
力端と逆相入力端間に接続されている。
【0052】加算回路715は、各受光回路711〜7
14に対応して4個のアンプを有し、各アンプの出力電
流を加算する。各アンプのゲインはCPU1から入力さ
れた重みデータに基づき設定され、これにより受光回路
711〜714の出力電流は重み付けされて加算され
る。すなわち、受光回路711〜714の各出力電流を
I1,I2,I3,I4とし、各アンプのゲインをA
1,A2,A3,A4とすると、加算回路715からは
I=(A1・I1+A2・I2+A3・I3+A4・I
4)の光電流が出力される。
【0053】発光停止信号生成部72は、調光用トラン
ジスタTr1、ダイオードD1、コンデンサC1、可変
電圧源VR、スイッチ回路SW1及びコンパレータCO
MPからなり、上記受光部71で検出された光電流を上
記コンデンサC1で電圧VCに変換し、この電圧VCが上
記可変電圧源VRで設定される基準電圧VR(調光レベ
ル)に達すると、コンパレータCOMPから発光停止信
号ST1を出力するようになっている。
【0054】調光用トランジスタTr1はnpn型トラ
ンジスタからなり、そのエミッタは定電圧源に接続さ
れ、そのコレクタはコンパレータCOMPの逆相入力端
に接続されている。ダイオードD1は上記トランジスタ
Tr1のベースにバイアス電圧を与えるとともに、受光
部71から入力される光電流の電源側への流出を阻止す
るもので、上記定電圧源とベース間に順方向に接続され
ている。
【0055】また、コンパレータCOMPの逆相入力端
とアース間に上記コンデンサC1とスイッチ回路SW1
とが並列接続され、コンパレータCOMPの正相入力端
とアース間に上記可変電圧源VRが接続されている。
【0056】上記スイッチ回路SW1はコンデンサC1
の残留電荷を放電するための放電回路を構成するもの
で、CPU1から入力される調光開始信号(パルス信
号)により開閉が制御される。上記可変電圧源VRはフ
ィルム感度に応じて基準電圧VRが設定可能になされ、
CPU1からの調光レベル信号に基づき所定の基準電圧
Rが設定される。
【0057】調光開始信号が入力されると、スイッチ回
路SW1が一瞬、オフになり、コンデンサの残留電荷が
スイッチ回路SW1を介して放電され、調光が開始され
る。受光回路711では、受光素子711aで光電変換
された光電流が増幅器711bから対数圧縮されて出力
される。同様に、受光回路712〜714で検出された
各光電流が対数圧縮されて出力される。
【0058】受光回路711〜714から出力された各
電流は、加算回路715で各調光エリアに対応する重み
が加重された後、加算されて発光停止信号生成部72の
トランジスタTr1のベースに入力される。
【0059】トランジスタTr1のベースに受光部71
からの出力電流が入力されると、そのコレクタ電流がコ
ンデンサC1に流入し、コンデンサC1が充電される。
そして、この充電電圧VCが基準電圧VRを越えると、コ
ンパレータCOMPの出力レベルがハイレベルからロー
レベルに反転し、この反転信号が発光停止信号ST1と
して出力される。
【0060】上記のように、発光停止信号ST1は受光
回路711〜714の全受光電流の加重加算値を用いて
生成されるので、この発光停止信号ST1により調光制
御が行われると、フラッシュ回路9は調光エリアCA0
〜CA3の加重平均露出値が適正となるようにその発光
量が制御される。
【0061】発光制御信号生成回路8は、上記調光回路
7から出力される発光停止信号ST1とCPU1から出
力される発光開始信号ST0及びFM制御に基づく発光
停止信号ST2とからフラッシュ回路9の発光開始及び
発光停止のタイミングを指示する発光制御信号SFLを
生成するものである。
【0062】上記発光開始信号ST0はローレベルから
ハイレベルに反転する立上り信号であり、上記発光停止
信号ST1,ST2はハイレベルからローレベルに反転
する立下り信号である。
【0063】フラッシュ撮影においては、CPU1で撮
影レンズ11に設定された絞り値Fとエンコーダ5で検
出され被写体距離Dとからフラッシュ回路9の適正な発
光量が算出され、更にこの発光量からフラッシュの発光
時間TFMが算出される。
【0064】そして、CPU1から発光開始信号ST0
が出力されると、同時にカウンタ101で上記発光時間
FMのカウントが開始され、この発光時間TFMのカウン
トが終了すると、上記発光停止信号ST2が出力され
る。
【0065】上記発光制御信号生成回路8では、発光開
始信号ST0のタイミングで発光開始を指示し、発光停
止信号ST1,ST2の出力タイミングのうち、いずれ
か早く出力されるタイミングで発光停止を指示する発光
制御信号SFL1(以下、早着制御信号SFL1とい
う。)が出力される。
【0066】なお、発光開始信号ST0のタイミングで
発光開始を指示し、発光停止信号ST1,ST2の出力
タイミングのうち、いずれか遅く出力されるタイミング
で発光停止を指示する発光制御信号SFL2(以下、両
着制御信号SFL2という。)が出力されるようにして
もよい。
【0067】図14は、上記早着制御信号SFL1を生
成する発光制御信号生成回路8の回路図である。同図に
示す回路は、AND回路により発光制御信号生成回路8
を構成したものである。AND回路81からは、図15
に示すように、発光開始信号ST0、発光停止信号ST
1及び発光停止信号ST2の論理和信号が出力される。
【0068】なお、図15は発光停止信号ST1が発光
停止信号ST2より早く出力された場合のタイムチャー
トで、AND回路81の出力信号SFL1は、発光開始
信号ST0の立上りタイミングで立ち上り(オンにな
り)、発光停止信号ST1の立下りタイミングで立ち下
がる(オフになる)信号となっている。
【0069】発光停止信号ST2が発光停止信号ST1
より早く出力された場合は、AND回路81の出力信号
SFL1は発光停止信号ST2の立下りタイミングで立
ち下がる(オフになる)信号となる。
【0070】図16は、上記両着制御信号SFL2を生
成する回路例を示す図である。同図に示す回路は、OR
回路83により発光停止信号ST1及び発光停止信号S
T12の論理積を取り、AND回路82によりこの論理
積信号と発光開始信号ST0との論理和を取り、この論
理和信号を発光制御信号SFL2として出力するように
したものである。
【0071】OR回路83から出力される論理積信号
は、発光開始信号ST1又は発光停止信号ST2のいず
れか遅く出力されるタイミングでハイレベルからローレ
ベルに反転する信号で、発光開始信号ST1及び発光停
止信号ST2のうち、遅く出力される信号を検出する信
号である。従って、AND回路82から出力される上記
論理積信号と発光開始信号ST0との論理和信号(発光
制御信号SFL2)は、図17に示すように、発光開始
信号ST0の立上りタイミングで立ち上り(オンにな
り)、遅く出力される発光停止信号ST2の立下りタイ
ミングで立ち下がる(オフになる)信号となる。
【0072】なお、図17は発光停止信号ST1が発光
停止信号ST2より早く出力された場合のタイムチャー
トで、発光停止信号ST2が発光停止信号ST1より早
く出力された場合は、AND回路82の出力信号SFL
2は発光停止信号ST1の立下りタイミングで立ち下が
る(オフになる)信号となる。
【0073】フラッシュ回路9は閃光を発生する回路
で、例えば図18に示す回路で構成されている。
【0074】フラッシュ回路9は、電源電池E、電池電
圧VBATを所定の直流高圧電圧に変換するDC−DCコ
ンバータ91、コンバータ出力を整流するダイオードD
2、フラッシュの放電エネルギーを蓄積するメインコン
デンサCM、メインコンデンサCMの蓄積電荷を放電する
ことにより閃光を発生するキセノン管92、キセノン管
92にトリガー電圧を印加するトリガー回路93及び発
光制御信号SFL1(又はSFL2)によりキセノン管
92の発光制御を行うIGBTからなるスイッチング素
子94から構成されている。
【0075】上記電源電池EはDC−DCコンバータ9
1の入力端に並列接続され、メインコンデンサCMはD
C−DCコンバータ91の出力端に上記ダイオードD2
を介して並列接続されている。また、メインコンデンサ
Mにはキセノン管92、ダイオードD3及びIGBT
94の直列回路が並列に接続されている。
【0076】トリガー回路93は、主として昇圧トラン
スTからなり、このトランスTの一次巻線L1の一方端
は抵抗R1及びコンデンサC2の直列回路を介してメイ
ンコンデンサCMの正極に接続され、二次巻線L2の一
方端はキセノン管92のトリガー端子に接続され、一次
巻線L1及び二次巻線L2の他方端は共にメインコンデ
ンサCMの負極(アースライン)に接続されている。ま
た、抵抗R1とコンデンサC2の接続点aはダイオード
D3のカソードに接続されるとともに、コンデンサC3
を介してダイオードD3のアノードに接続されている。
また、ダイオードD3のアノードと上記アースラインに
は抵抗R2が設けられている。
【0077】上記DC−DCコンバータ91はCPU1
から入力される充電制御信号SCにより駆動が制御さ
れ、この駆動制御によりメインコンデンサCMの充電が
制御される。
【0078】上記構成において、充電制御信号SCによ
りDC−DCコンバータ91を起動すると、DC−DC
コンバータ91から電池電圧VBATを数100V(例え
ば300〜400V)に昇圧された電圧が出力され、こ
の昇圧電圧でメインコンデンサCMが充電される。同時
にコンデンサC2が抵抗R1を通して、また、コンデン
サC3が抵抗R1,R2を通してそれぞれ図示に示す極
性に充電される。
【0079】メインコンデンサCMの充電完了後、IG
BT94に発光制御信号SFLが入力されると、発光制
御信号SFLのハイレベル(図15,図17のタイミン
グA参照)で、IGBT94がオン状態になり、等価的
にキセノン管92及びダイオードD3の直列回路がメイ
ンコンデンサCMに並列接続され、メインコンデンサCM
の蓄積電荷の放電経路が形成される。
【0080】同時にコンデンサC2,C3の+側がIG
BT94を介してアースラインに接地され、コンデンサ
C2の蓄積電荷がIGBT94を介して流れることによ
り昇圧トランスTの二次巻線に誘起された数kVの高電
圧がトリガー電圧としてキセノン管92に印加される一
方、キセノン管92にはメインコンデンサCMの電圧と
上記コンデンサC3の電圧とを加算した電圧、すなわ
ち、メインコンデンサCMの略2倍の電圧が印加され、
これによりメインコンデンサCMの蓄積電荷がキセノン
管92、ダイオードD3及びIGBT94の直列回路に
放電されて閃光発光が行われる。
【0081】この後、発光制御信号SFLがハイレベル
からローレベルに反転すると(図15,図17のタイミ
ングB参照)、IGBT94がオフ状態になり、キセノ
ン管92の放電経路が遮断されて発光が停止される。従
って、IGBT94のオン期間を制御することによりフ
ラッシュ回路9の発光量が制御される。
【0082】上記構成において、フラッシュ撮影では、
CPU1により絞り値F、被写体距離D及びその被写体
距離Dの検出精度に基づきFM制御による調光時間TFM
が設定されるとともに、撮影レンズ11のAF制御の精
度及び撮影直前の主被写体輝度の変動に基づき調光回路
7の各調光エリアCA0〜CA3の加重平均値の重みが
設定される。
【0083】また、CPU1からフラッシュ回路9に充
電制御信号SCが出力され、フラッシュ回路9の充電が
行われる。この充電完了後、所定のタイミングでCPU
1から発光制御信号生成回路8に発光開始信号ST0が
出力されるととともに、調光回路7に調光レベル信号と
調光開始信号とが出力される。また、CPU1により上
記FM制御による調光時間TFMがカウントされる。
【0084】上記発光開始信号ST0は発光制御信号生
成回路8を介してそのままフラッシュ回路9に入力さ
れ、この入力タイミングでフラッシュが発光される。
【0085】この後、上記調光時間TFMのカウントアッ
プのタイミングでCPU1から発光制御信号生成回路8
に発光停止信号ST2が出力され、調光回路7で受光し
た上記フラッシュ光の被写体からの反射光量が所定の調
光レベルに達すると、調光回路7から発光制御信号生成
回路8に発光停止信号ST1が出力される。
【0086】発光制御信号生成回路8では発光停止信号
ST1又はST2のいずれか早く出力されタイミングで
発光停止信号が生成され、この発光停止信号がフラッシ
ュ回路9に出力されて発光が停止される。
【0087】すなわち、フラッシュ発光と同時にFM制
御による発光制御と調光制御による発光制御とが同時に
開始され、カメラの制御条件又は被写体の条件に応じて
いずれかの制御でフラッシュの発光量が制御される。
【0088】次に、本発明に係るカメラの閃光撮影制御
装置の発光制御動作について具体的に説明する。
【0089】図19は、FM制御及び調光制御の各発光
制御における露出の補正値を設定するフローチャートで
ある。
【0090】FM制御においては、被写体距離の検出精
度の誤差、すなわち、撮影レンズ11の駆動制御の制御
誤差により算出されたフラッシュの発光制御値の精度が
低下し、撮影写真の露出が適正露出からずれる。
【0091】また、調光制御においては、下記表1に示
すように、撮影画面内の被写体の反射率のバラツキによ
りフラッシュ光の反射光量が変動し、撮影写真の露出が
適正露出からずれる。すなわち、被写体が黒色、紺色等
の全体的に暗い色の場合、被写体から反射されたフラッ
シュ光の強さが小さく、フラッシュ光の受光量が所定の
調光レベルに達するまで長時間を要するので、フラッシ
ュ光の発光量が適正値より過大になり、撮影写真の露出
はオーバーとなる。
【0092】一方、被写体が白色、黄色等の全体的に明
るい色の場合、上記フラッシュ光の反射光の強さは大き
く、フラッシュ光の受光量は短時間で所定の調光レベル
に達するので、フラッシュ光の発光量が適正値より不足
し、撮影写真の露出はアンダーとなる。
【0093】
【表1】
【0094】図19のフローチャートは、撮影レンズ1
1の駆動制御の精度及び被写体距離に応じてFM制御及
び調光制御の各発光制御における露出の補正値を設定す
るようにしたものである。このフローチャートはレリー
ズが行われる前の、例えばレリーズスイッチを半押しし
たときの撮影準備動作において実行される。
【0095】このフローチャートに移行すると、まず、
フラグFMENが「1」にセットされているか否かが判
別される(#2)。
【0096】このフラグFMENはFM制御の可否を示
すフラグで、例えばFM制御と調光制御とが切換スイッ
チにより選択可能な場合は、この切換スイッチにより調
光制御が設定されると、「0」にリセットされる。ま
た、フラッシュバウンス、ワイヤレスフラッシュ又はワ
イヤードシンクロ等の機能を有するフラッシュ装置にお
いて、かかる機能が選択された場合やFM制御が好適に
行えない拡散板等が装着された場合もフラグFMENは
「0」にリセットされる。
【0097】フラグFMENが「0」にリセットされて
いれば(#2でNO)、FM制御を行う価値がないの
で、#20に移行し、調光制御の補正値TTL_SFT
が「0」に設定される(すなわち、補正を行わないよう
に設定される)とともに、FM制御の発光停止信号ST
2の出力が禁止(図中、「FM発光停止信号 OFF」
で示す。)されて、リターンする。
【0098】なお、調光制御の補正値TTL_SFT及
び、後述するFM制御の補正値FM_SFTはそれぞれ
フラッシュの制御発光量の補正値で、撮影写真の露出値
における補正量(アペックス値,単位〔EV〕)で設定
される。
【0099】フラグFMENが「1」にセットされてい
れば(#2でYES)、FM制御が可能であるから、更
に被写体距離Dが1m以上であるか否かが判別される
(#4)。D<1mであれば(近接撮影であれば)、調
光制御の補正値TTL_SFTが「0」に設定されると
ともに、FM制御の補正値FM_SFTが「+1」に設
定されて(#6)、リターンし、D≧1mであれば、#
8に移行する。
【0100】上記被写体距離Dによる判別は、近接撮影
では拡散板が装着される可能性が高いので、#4,#6
で被写体が所定の距離以内の場合は拡散板が装着される
と推定し、この拡散板によるフラッシュ光量の低減分を
補正するようにしたものである。
【0101】なお、本実施例では被写体距離による近接
撮影の判別基準を「1m」としているが、判別基準はこ
れに限定されるものではなく、適宜の値を基準値に設定
することができる。また、FM制御の補正値FM_SF
Tも「+1」に限定されるものではなく、経験的、実験
的に得られる適宜の補正値を設定することができる。
【0102】#8に移行すると、FM制御に対し影響の
大きい上記被写体距離Dの算出精度を焦点距離fと像倍
率βとの積f・βから判別し、その判別結果に応じてF
M制御及び調光制御の補正値FM_SFT,TTL_SF
Tがそれぞれ設定されて(#8〜#20)、リターンす
る。
【0103】なお、上記像倍率βは、CPU1によりエ
ンコーダ5で検出された被写体距離Dとエンコーダ6で
検出された焦点距離fとからβ=k・f/D(k;比例
係数)の演算式で算出される。また、f・βは撮影レン
ズ11の所定の基準位置(例えば∞位置)の繰出量に相
当し、f・βが大きいほど、この繰出量は大きくなる。
【0104】撮影レンズ11の繰出量、すなわち、基準
位置からのレンズ駆動量が大きくなるほど、レンズ駆動
量に対する誤差は相対的に小さくなるから、f・βの値
から撮影レンズ11の駆動制御の精度を推定することが
できる。
【0105】本実施の形態ではf・βの値から撮影レン
ズ11の駆動制御の精度を判別し、この判別結果に応じ
てFM制御及び調光制御の補正値FM_SFT,TTL_
SFTをそれぞれ設定するようにしている。
【0106】すなわち、#8,#12,#16でf・β
を、f・β>K1,K1≧f・β>K2,K2≧
f・β>K3,K3≧f・βの4つの領域に分類し、
FM制御及び調光制御の補正値FM_SFT,TTL_S
FTをf・βの領域に応じて以下のように設定してい
る。なお、K1〜K3は、所定の閾値で各カメラの撮影
レンズの駆動機構の特性に応じて設定されるものであ
る。
【0107】 f・β>K1のとき(#8でNO) (1) TTL_SFT=「+SFT1=+ΔETTL(K
1)」 (2) FM_SFT=「0」 (#10) K1≧f・β>K2のとき(#12でNO) (1) TTL_SFT=「+ΔETTL(f・β)」 (2) FM_SFT=「0」 (#14) K2≧f・β>K3のとき(#16でNO) (1) TTL_SFT=「0」 (2) FM_SFT=「+ΔEFM(f・β)」 (#1
8) K3≧f・βのとき(#16でYES) (1) TTL_SFT=「0」 (2) FM発光停止信号 OFF (#20) なお、上記ΔETTL(f・β)は、例えば図20に示す
予め設定されたプログラム線図に基づきf・βの値に応
じて設定される調光制御の補正値であり、上記ΔE
FM(f・β)は、例えば図21に示す予め設定されたプ
ログラム線図に基づきf・βの値に応じて設定されるF
M制御の補正値である。
【0108】上記は撮影レンズ11の繰出量が大き
く、レンズ駆動の制御誤差がFM制御に与える影響が極
めて小さい領域、すなわち、FM制御の精度が非常に高
い領域である。この領域では制御誤差の影響を殆ど受け
ないので、FM制御の補正は行われない。
【0109】しかし、例えばマクロ撮影のように拡散板
が装着された状態でFM制御によるフラッシュ撮影が行
われると、近距離の被写体が遠距離の被写体と誤判断さ
れ、撮影写真の仕上がりが露出オーバーとなるおそれが
ある。このため、この領域では、可及的調光制御により
発光制御を行うとともに、調光制御の補正値TTL_S
FTを+SFT1(最大補正値)に設定し、上記露出オ
ーバーを抑制するようにしている。
【0110】上記はFM制御の精度が比較的良好の領
域である。この領域においても制御誤差の影響は小さい
ので、FM制御の補正は行わないようにしているが、調
光制御の補正値TTL_SFTはf・βに応じた+ΔE
TTL(f・β)で補正し、上記露出オーバーの抑制効果
がf・βに応じて(すなわち、撮影レンズ11の繰出量
に応じて)滑らかになるようにしている。
【0111】上記はFM制御の精度が不良の領域であ
る。この領域では、調光制御の補正は行わず、FM制御
の補正値FM_SFTをf・βに応じた+ΔEFM(f・
β)で補正し、精度不良に基づくFM制御による発光量
をf・βに応じて(すなわち、撮影レンズ11の繰出量
に応じて)滑らかに補正するようにしている。
【0112】調光制御の補正値TTL_SFTを「0」
にしているので、被写体が黒い色の場合、調光制御が行
われると、露出オーバーとなる傾向があるが、FM制御
が行われると、FM制御の補正値FM_SFTを+ΔE
FM(f・β)に設定しているので、可及的レンズ駆動の
制御誤差に基づく露出のずれを補正しつつ、上記露出オ
ーバーを抑制することができる。
【0113】上記はFM制御の精度が非常に悪い領域
である。この領域ではFM制御によるフラッシュ撮影は
適切でないので、FM制御を禁止し、調光制御のみでフ
ラッシュの発光量を制御するようにしている。
【0114】次に、調光制御における各調光エリアCA
0〜CA3の受光量の加重平均値を演算する際の重み設
定について、説明する。
【0115】図22,図23は、多分割調光制御におけ
る各調光エリアCA0〜CA3の重みを設定するフロー
チャートである。
【0116】このフローチャートも図19のフローチャ
ートと同様に、レリーズが行われる前の撮影準備動作に
おいて実行される。
【0117】このフローチャートに移行すると、まず、
フラグDVENが「1」にセットされているか否かが判
別される(#30)。フラグDVENは被写体距離Dが
検出可能な撮影レンズが装着されているか否かを示すフ
ラグで、被写体距離Dが検出可能であれば、「1」がセ
ットされている。このフラグDVENはカメラ本体に撮
影レンズが装着されると、その撮影レンズの種類が判別
され、この判別結果に基づき設定される。
【0118】フラグDVENが「1」にセットされてい
なければ(#30でNO)、調光エリアCA0,CA
1,CA2,CA3に対する重みWT(0),WT(1),W
T(2),WT(3)がそれぞれWT(0)=1,WT(1)=WT
(2)=WT(3)=1/4に設定されて(#32)、#70
に移行する。
【0119】なお、上記WT(0)=1,WT(1)=WT
(2)=WT(3)=1/4に重みを設定すると、撮影画面全
体が略均等に平均化されて調光される。
【0120】フラグDVENが「1」にセットされてい
れば(#30でYES)、更に像倍率βが所定の倍率B
1を越えているか否か(マクロ撮影か否か)が判別され
(#34)、β>B1(マクロ撮影)であれば(#34
でNO)、上記WT(0),WT(1),WT(2),WT(3)が
全て「1」に設定されて(#36)、#70に移行す
る。
【0121】マクロ撮影では、通常、中央に主被写体が
配置されるので、画面周辺の調光エリアCA0に対する
画面中央の調光エリアCA1〜CA3のウェイトを相対
的に大きくして画面中央を中心にした調光が行われるよ
うにするものである。
【0122】なお、上記マクロ撮影の判断は、AF制御
で検出される焦点距離fに基づいて行うことも可能であ
るが、この方法は、マクロ撮影ではカメラ保持者の僅か
の前後移動で焦点が大きくずれ、判断結果の信頼性が低
いので、本実施の形態では像倍率で上記判断を行ってい
る。
【0123】β≦B1であれば(#34でYES)、更
に像倍率βが所定の倍率B2(<B1)以上であるか否
か(一般的な撮影か否か)が判別され(#38)、B2
≧β(中程度のマクロ撮影)であれば(#38でYE
S)、f・βの値を補正することなく(#40)、#4
4に移行し、B1≧β≧B2(一般的な撮影)であれば
(#38でNO)、f・βの値が(f・β−ε1)に補
正されて(#40)、#44に移行する。
【0124】なお、上記ε1は予め設定された所定の補
正値である。また、撮影画面が一般的な撮影の場合にf
・βを補正しているのは、この場合は画面中央以外に主
被写体が存在する可能性があるため、マクロ撮影よりは
より周辺部を加味した調光が行われるように、後述のス
テップで重みWT(0)〜WT(3)を設定するためである。
【0125】#44に移行すると、撮影画面中央の測光
エリアS7(図5参照)の測光データD7Bが取り込ま
れ、続いて、この測光データD7BとAF制御時に検出
された上記測光エリアS7の測光データD7Aとの誤差
ΔD=|D7A−D7B|が所定値η以下であるか否か
が判別される(#46)。この判別は、AF制御時から
レリーズ直前の間に主被写体が移動したか否かを画面中
央の輝度変化から推定するものである。
【0126】|D7A−D7B|≦η、すなわち、主被
写体が移動していないと推定されるときは(#46でY
ES)、f・βの値を補正することなく(#48)、#
52に移行し、|D7A−D7B|>η、すなわち、主
被写体が移動していると推定されるときは(#46でN
O)、f・βの値が(f・β−ε2)に補正されて(#
50)、#52に移行する。
【0127】なお、上記ε2は予め設定された所定の補
正値である。主被写体が移動したと推定される場合にf
・βを補正しているのは、#40の場合と同様に画面中
央以外に主被写体が存在する可能性があるので、より周
辺部を加味した調光が行われるように、重みWT(0)〜
WT(3)を設定するためである。
【0128】続いて#52〜#68で、f・βの値から
AF制御におけるレンズ駆動の精度を推定し、この推定
結果に基づき各調光エリアCA0〜CA3の重みWT
(0)〜WT(3)が設定される。すなわち、f・βを、
(A)f・β>K4,(B)K4≧f・β>K5,
(C)K5≧f・β>K6,(D)K6≧f・β>K
7,(E)K7≧f・βの5つの領域に分類し、各調光
エリアCA0〜CA3の重みWT(0)〜WT(3)をf・β
の領域に応じて、以下のように設定している。
【0129】 (A)f・β>K4のとき(#52でNO) WT(0)=1/4 WT(1)=WT(2)=WT(3)=1 (#54) (B)K4≧f・β>K5とき(#56でNO) WT(0)=1/2 WT(1)=WT(2)=WT(3)=1 (#58) (C)K5≧f・β>K6のとき(#60でNO) WT(0)=WT(1)=WT(2)=WT(3)=1 (#62) (D)K6≧f・β>K7のとき(#64でYES) WT(0)=1 WT(1)=WT(2)=WT(3)=1/2 (#66) (E)K7≧f・βのとき(#64でYES) WT(0)=1 WT(1)=WT(2)=WT(3)=1/4 (#68) なお、上述のようにf・βが大きいほど、AF制御にお
けるレンズ駆動の制御精度は高くなるので、上記(A)
〜(E)の順に制御精度は低下している。
【0130】上記(A)は最も制御精度が高い場合で、
撮影画面周辺の調光エリアCA0の重みを撮影画面中央
部の調光エリアCA1〜CA3の1/4にし、調光エリ
アCA1〜CA3によりスポット的に調光が行われるよ
うにしたものである。
【0131】上記(C)は制御精度が標準的な精度の場
合で、調光エリアCA0〜CA3の各重みを均等にする
ことにより調光エリアCA0よりは中央部の調光エリア
CA1〜CA3を重視した調光を行うようにしたもので
ある。
【0132】上記(E)は最も制御精度が低い場合で、
調光エリアCA1〜CA3の重みを調光エリアCA0の
1/4にし、画面全体が略均等に平均して調光を行うも
のである。
【0133】上記(B)は制御精度が上記(A)と
(C)の中間の場合であり、調光エリアCA0の重みを
調光エリアCA1〜CA3の1/2にし、(A)の場合
の調光制御による撮影写真の露出と(C)の場合の調光
制御による撮影写真の露出との間の段差を低減するよう
にしている。
【0134】また、上記(D)は制御精度が上記(C)
と(E)の中間の場合であり、調光エリアCA1〜CA
3の重みを調光エリアCA0の1/2にし、(C)の場
合の調光制御による撮影写真の露出と(E)の場合の調
光制御による撮影写真の露出との間の段差を低減するよ
うにしている。
【0135】レンズ駆動の制御精度に基づく各調光エリ
アCA0〜CA3の重みWT(0)〜WT(3)の設定が終了
すると、続いてAF制御時に測光回路3で得られた測光
データから被写体輝度BVS2が演算される(#7
0)。被写体輝度BVS2は、各測光エリアS0〜S1
3毎に得られた14個の測光データに所定の演算処理を
施して算出される。
【0136】続いて、測光回路3により再度測光が行わ
れ(#72)、この測光データから調光回路7の各調光
エリアCA0〜CA3に対応する位置の輝度C_S(i)
(i=0,1,2,3)が演算される(#74)。各輝
度C_S(i)は、各測光エリアS0〜S13毎に得られた
14個の測光データに所定の演算処理を施して算出され
る。
【0137】続いて、#76〜#90でAF制御時の被
写体輝度BVS2と上記調光エリアCA0〜CA3に対
応する輝度各C_S(i)との輝度差から各調光エリアCA
0〜CA3における被写体の移動が推定され、この推定
結果に応じて各調光エリアCA0〜CA3に対する重み
WT(0)〜WT(3)の調整が行われる。
【0138】すなわち、調光エリア数をカウントするカ
ウンタiが0に設定され(#76)、調光エリアCA0
に対応する輝度C_S(0)と上記被写体輝度BVS2との
輝度差|BVS2−C_S(0)|が、(a)ξ1<|BV
S2−C_S(0)|,(b)ξ2<|BVS2−C_S(0)
|≦ξ1,(c)|BVS2−C_S(0)|<ξ2のいず
れの範囲に含まれるかが判別される(#78,#82,
#86)。なお、ξ1,ξ2は所定の判別基準値であ
る。
【0139】上記判別は、AF制御時からレリーズ直前
の間に調光エリアCA0内の主被写体が移動しているか
否かを調光エリアCA0の輝度変化から推定するもので
ある。
【0140】(a)は輝度差が大きく、調光エリアCA
0において、主被写体が移動した可能性が高いと推定さ
れる場合である。(c)は輝度差が小さく、調光エリア
CA0において、主被写体が移動した可能性が低いと推
定される場合である。また、(b)は、上記(a)と
(c)の中間の場合で、調光エリアCA0において、主
被写体が移動した可能性が中程度と推定される場合であ
る。
【0141】上記各判別結果に応じて調光エリアCA0
に対する重みWT(0)は、以下のように調整される。 (a)ξ1<|BVS2−C_S(0)|のとき(#78で
NO) WT(0)をWT(0)/4に変更する(#80)。 (b)ξ2<|BVS2−C_S(0)|≦ξ1とき(#8
2でNO) WT(0)をWT(0)/2に変更する(#84)。 (c)|BVS2−C_S(0)|<ξ2のとき(#82で
YES) WT(0)は変更しない(#86)。
【0142】(c)は、調光エリアCA0における主被
写体の移動が殆どないので、既に設定されている調光エ
リアCA0に対する重みWT(0)は変更しないが、
(b)、(a)の場合は、この順に調光エリアCA0に
おける主被写体の移動量が大きく、レリーズ直前で主被
写体が調光エリアCA0内に存在する可能性が低いと推
定されるので、既に設定されている調光エリアCA0に
対する重みWT(0)をこの順に段階的に小さくし、調光
エリアCA0の調光制御におけるウェイトを小さくして
いる。
【0143】調光エリアCA0に対する重みWT(0)の
調整が終了すると、カウンタiが1だけインクリメント
された後(#88)、そのカウント値が「4」になって
いるか否かが判別される(#90)。この場合は、i<
4であるから(#90でNO)、#76に戻り、上記と
同様の処理により調光エリアCA1に対する重みWT
(1)の調整が行われる。
【0144】以下、同様にして調光エリアCA2,CA
3に対する重みWT(1)の調整が終了すると(#90で
YES)、設定された各調光エリアCA0〜CA3に対
する重みWT(0)〜WT(3)のデータが調光回路7に出力
され(#92)、重み設定処理を終了する。
【0145】図24,図25は、上記多分割調光制御に
よりフラッシュ撮影を行った場合の撮影写真の露出効果
を示す図である。図24は、背景に反射物がなく撮影画
面内の背景部分ではフラッシ光が主被写体の後方に抜け
る撮影シーン(以下、背景無反射シーンという。)の場
合を示し、図25は、背景に金屏風等の反射物があり、
撮影画面内の背景部分でフラッシュ光がかなり反射され
る撮影シーン(以下、背景反射シーンという。)の場合
を示している。
【0146】両図において、横軸は撮影画面内における
主被写体の位置を示し、縦軸は撮影写真の露出を示して
いる。また、露出特性(1)は上記図22,図23のフ
ローチャートに基づく多分割調光を行った場合、露出特
性(2)は上記フローチャートにおける#46〜#5
0,#70〜#90の処理を行わなかった場合、露出特
性(3)は、多分割調光を行わない場合の特性である。
【0147】背景無反射シーンでは、反射光量が全体的
に少ないので、調光回路7の受光量が所定の調光レベル
に達するまでに時間を要し、撮影写真の露出がオーバー
傾向になる。特に多分割調光を行わず、撮影画面全体で
平均調光を行う場合は、主被写体の位置に拘らず、露出
オーバーとなる(特性(3)参照)。
【0148】多分調光制御を行う場合は、主被写体が撮
影画面中央に位置するほど、調光制御における画面中央
の調光エリアCA1〜CA3のウェイトが大きく設定さ
れるので、主被写体からのフラッシュ光の反射光が適正
に受光され、撮影写真の露出を適正値にすることができ
る。
【0149】しかし、主被写体が撮影画面周辺に配置さ
れると、主被写体からのフラッシュ光の反射光量が少な
くなるので、周辺に配置されるほど撮影写真の露出は露
出オーバー傾向となる。特にAF制御時とレリーズ直前
の間に主被写体が画面周辺に移動した場合、AF制御時
に設定された撮影画面中央にウェイトをおいた調光制御
によりフラッシュ撮影が行われると、露出オーバーの度
合いがより大きくなる(特性(2)参照)。
【0150】本実施の形態では、AF制御時とレリーズ
直前の間に主被写体が画面周辺に移動した場合、この移
動量に応じて調光制御における中央の調光エリアCA1
〜CA3のウェイトを相対的に低くしているので、上記
露出オーバーの増大を抑制する効果がある(特性
(1),(2)を比較参照)。
【0151】一方、背景反射シーンでは、背景の反射物
によるフラッシュ光の反射光量が大き過ぎるので、背景
無反射シーンとは逆に調光回路の受光量が短時間で所定
の調光レベルに達し、撮影写真の露出はアンダー傾向に
なる。
【0152】多分調光制御を行う場合、主被写体が撮影
画面中央に位置するほど、主被写体からのフラッシュ光
の反射光が適正に受光され、撮影写真の露出を適正値に
することができる点は、背景無反射シーンと同様である
が、主被写体が撮影画面周辺に配置される場合は、背景
の反射物からのフラッシュ光の反射光量が大きいので、
主被写体が周辺に配置されるほど撮影写真の露出は露出
アンダー傾向となる。
【0153】この場合もAF制御時とレリーズ直前の間
に主被写体が画面周辺に移動した場合、AF制御時に設
定された撮影画面中央にウェイトをおいた調光制御によ
りフラッシュ撮影が行われると、露出アンダーの度合い
がより大きくなるが(特性(2)参照)、本実施の形態
では、AF制御時とレリーズ直前の間に主被写体が画面
周辺に移動した場合、この移動量に応じて調光制御にお
ける中央の調光エリアCA1〜CA3のウェイトを相対
的に低くしているので、上記露出アンダーを抑制する効
果がある(特性(1),(2)を比較参照)。
【0154】なお、、本フローチャートには含めていな
いが、AF制御からレリーズの間に手ぶれが発生する
と、被写体の撮影画面内の位置が変動するので、この場
合にも上記WT(0),WT(1),WT(2),WT(3)を設定
するようにするとよい。例えば焦点距離fを所定値F1
と比較し、f>F1であれば(ズーム撮影であれば)、
手ぶれの影響が大きくなるから、上記WT(0),WT
(1),WT(2),WT(3)をWT(0)=1、WT(1)=WT
(2)=WT(3)=1/4に設定し、画面全体による平均調
光を行うようにする。
【0155】次に、本発明に係る閃光撮影制御装置によ
りフラッシュ撮影を行った場合の撮影写真の露出効果に
ついて説明する。
【0156】表2は、早着制御信号SFL1によりフラ
ッシュ回路9の発光停止を制御するようにした場合の各
種条件における発光制御方式の一例を示すものである。
【0157】
【表2】
【0158】同表の調光制御における「露出不足」は、
被写体が明るい色のため、短時間に調光レベルに達し、
撮影写真の露出が適正露出よりアンダーとなる場合であ
り、調光制御における「露出超過」は、被写体が暗い色
のため、調光レベルに達するまでに長時間を要し、撮影
写真の露出が適正露出よりオーバーとなる場合である。
また、調光制御における「適正露出」は、被写体が中間
色で適正に調光され、撮影写真の露出が適正露出となる
場合である。
【0159】また、FM制御における「露出超過」は、
撮影レンズ11のレンズ駆動の制御誤差により撮影写真
の露出が適正露出よりオーバーとなる場合であり、「露
出不足」は、上記制御誤差により撮影写真の露出が適正
露出よりアンダーとなる場合である。また、FM制御に
おける「適正露出」は上記制御誤差の影響が殆どなく、
撮影写真の露出が適正露出となる場合である。
【0160】同表の9つのマトリックスは、FM制御に
おけるフラッシュ撮影の露出条件と調光制御におけるフ
ラッシュ撮影の露出条件との組み合わせを示し、各マト
リックス内の「調光」,「FM」は、対応する露出条件
の場合に適用されるフラッシュ回路9の発光制御方式を
示している。
【0161】例えば調光制御における「露出不足」の条
件とFM制御における「露出超過」の露出とが重なった
場合は、発光制御信号生成回路8には調光回路7からの
発光停止信号ST1がCPU1からの発光停止信号ST
2より早く入力され、フラッシュ回路9が調光制御によ
り発光制御されることを示している。逆に調光制御にお
ける「露出超過」の条件とFM制御における「露出不
足」の条件とが重なった場合は、上記発光停止信号ST
2が上記発光停止信号ST1より早く入力され、フラッ
シュ回路9がFM制御により発光制御されることを示し
ている。
【0162】また、「FM/調光」は、フラッシュ回路
9の発光制御方式が一義的に定まらず、上記発光停止信
号ST1又はST2のいずれか早く発光制御信号生成回
路8に入力される信号でフラッシュ回路9の発光が制御
されることを示している。
【0163】表3は、上記表2において、FM制御及び
調光制御によるフラッシュ撮影の各露出の変動幅を±
2.0EVとした場合の各種条件における撮影写真の露
出結果を示したものである。
【0164】
【表3】
【0165】フラッシュ撮影の条件を、上記FM制御及
び調光制御の条件「露出不足」,「適正露出」,「露出
超過」を用いて(FM-露出条件,調光-露出条件)で表
わすとすると、表3において、(FM-超過,調光-不
足)、(FM-適正,調光-不足)及び(FM-超過,調
光-適正)では調光制御が行われるので、撮影写真の露
出は調光制御に基づく露出値となり、被写体が明るい色
の場合は、その露出が2EVアンダーとなる。一方、
(FM-適正,調光-超過)、(FM-不足,調光-適正)
及び(FM-不足,調光-超過)ではFM制御が行われる
ので、撮影写真の露出はFM制御に基づく露出値とな
り、レンズ駆動の制御誤差が大きくなる近距離撮影で
は、その露出が2EVアンダーとなる。
【0166】(FM-超過,調光-超過)、(FM-適
正,調光-適正)及び(FM-不足,調光-不足)では発
光制御がFM制御又は調光制御のいずれかの方式となる
が、両方式の露出の変動幅は同じであるので、いずれが
適用されても(FM-超過,調光-超過)では撮影写真の
露出が2EVオーバーとなり、(FM-不足,調光-不
足)では撮影写真の露出が2EVオーバーとなる。
【0167】表3のケースでは、中距離若しくは遠距離
に存在する暗い色の被写体をフラッシュ撮影する場合、
FM制御方式によりフラッシュの発光制御が行われるの
で、調光制御方式によりフラッシュ撮影をした場合の露
出オーバーを低減することができる(表3の斜字体部分
参照)。
【0168】表4は、上記表3において、FM制御によ
る発光制御量を+1.5EV補正したものである。すな
わち、FM制御によるフラッシュ撮影写真の露出を+
1.5EVだけシフトするようにしたものである。
【0169】
【表4】
【0170】表4のケースでは、(FM-超過,調光-超
過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,調
光-不足)ではいずれも調光制御の方が露出値が小さい
ので、調光回路7からの発光停止信号ST1がCPU1
からの発光停止信号ST2より早く発光制御信号生成回
路8に入力され、フラッシュ回路9が調光制御により発
光制御される。従って、撮影写真の露出は調光制御によ
る露出値となっている。
【0171】表4のケースでは、表3のケースに比し
て、中距離若しくは遠距離に存在する暗い色の被写体を
調光制御によりフラッシュ撮影した場合の露出オーバー
をより低減することができるとともに、中間色の被写体
に対するフラッシュ撮影の露出のバラツキを低減するこ
とができる(表4の斜字体部分参照)。
【0172】表5は、上記表3において、調光制御によ
る発光制御量を+1.5EV補正したものである。すな
わち、調光制御によるフラッシュ撮影写真の露出を+
1.5EVだけシフトするようにしたものである。
【0173】
【表5】
【0174】表5のケースでは、(FM-超過,調光-超
過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,調
光-不足)ではいずれもFM制御の方が露出値が小さい
ので、CPU1からの発光停止信号ST2が調光回路7
からの発光停止信号ST1より早く発光制御信号生成回
路8に入力され、フラッシュ回路9がFM制御により発
光制御される。従って、撮影写真の露出はFM制御によ
る露出値となっている。
【0175】表5のケースでは、表3のケースに比して
近距離若しくは中距離に存在する明るい色及び中間色の
被写体を調光制御によりフラッシュ撮影した場合の露出
アンダーの度合い及びバラツキを低減することができる
(表5の斜字体部分参照)。
【0176】表6は、上記表3において、FM制御によ
る発光制御量を−1.5EV補正したものである。ま
た、表7は、上記表3において、FM制御による発光制
御量を−1.5EV補正したものである。
【0177】
【表6】
【0178】
【表7】
【0179】表6のケースでは、(FM-超過,調光-超
過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,調
光-不足)ではいずれもFM制御の方が露出値が小さい
ので、CPU1からの発光停止信号ST2が調光回路7
からの発光停止信号ST1より早く発光制御信号生成回
路8に入力され、フラッシュ回路9がFM制御により発
光制御される。従って、撮影写真の露出はFM制御によ
る露出値となっている。
【0180】一方、表7のケースでは、(FM-超過,
調光-超過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不
足,調光-不足)ではいずれも調光制御の方が露出値が
小さいので、調光回路7からの発光停止信号ST1がC
PU1からの発光停止信号ST2より早く発光制御信号
生成回路8に入力され、フラッシュ回路9が調光制御に
より発光制御される。従って、撮影写真の露出は調光制
御による露出値となっている。
【0181】表6,表7のケースでは、全体的に撮影写
真の露出がアンダー傾向となるため、意識的に露出アン
ダーでフラッシュ撮影を行う場合に効果的である。例え
ば拡散板を用いてマクロ撮影を行うときは、撮影レンズ
11の繰出量が大きいにも拘らず、被写体は近距離に位
置しているので、フラッシュの光量を抑えて露出アンダ
ーで撮影する必要があるが、このような場合にはFM制
御又は調光制御による露出値をマイナス補正することに
より好適な露出を得ることができる。
【0182】表8は、発光信号生成回路8を図16に示
す回路で構成し、両着制御信号SFL2によりフラッシ
ュ回路9の発光停止を制御するようにした場合の各種条
件における発光制御方式を示したものである。
【0183】
【表8】
【0184】同表の「露出不足」、「適正露出」、「露
出超過」、「調光」、「FM」及び「FM/調光」の意
義は上記表2のものと同一である。
【0185】両着制御信号SFL2によりフラッシュ回
路9の発光停止を制御する場合は、実質的に調光回路7
からの発光停止信号ST1とCPU1からの発光停止信
号ST2のうち、いずれか遅く発光制御信号生成回路8
に入力される発光停止信号によりフラッシュ回路9の発
光停止を制御するものであるから、表8は、表2にお
て、「FM」と「調光」とを入れ換えたものとなってい
る。
【0186】表9は、上記表8において、FM制御及び
調光制御によるフラッシュ撮影の各露出の変動幅を±
2.0EVとした場合の各種条件における撮影写真の露
出結果を示したものである。
【0187】
【表9】
【0188】表9のケースでは、近距離若しくは中距離
に存在する白い色の被写体をフラッシュ撮影する場合、
FM制御方式によりフラッシュの発光制御が行われるの
で、調光制御方式によりフラッシュ撮影をした場合の露
出アンダーを低減することができる(表9の斜字体部分
参照)。
【0189】表10は、上記表9において、FM制御に
よる発光制御量を+1.5EV補正したものである。ま
た、表11は、上記表9において、調光制御による発光
制御量を+1.5EV補正したものである。
【0190】
【表10】
【0191】
【表11】
【0192】表10のケースでは、(FM-超過,調光-
超過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,
調光-不足)ではいずれもFM制御の方が露出値が大き
く、CPU1からの発光停止信号ST2が調光回路7か
らの発光停止信号ST1より遅く発光制御信号生成回路
8に入力されるので、フラッシュ回路9はFM制御によ
り発光制御される。従って、撮影写真の露出はFM制御
による露出値となっている。
【0193】一方、表11のケースでは、(FM-超
過,調光-超過)、(FM-適正,調光−適正)及び(F
M−不足,調光-不足)ではいずれも調光制御の方が露
出値が大きく、調光回路7からの発光停止信号ST1が
CPU1からの発光停止信号ST2より遅く発光制御信
号生成回路8に入力されるので、フラッシュ回路9は調
光制御により発光制御される。従って、撮影写真の露出
は調光制御による露出値となっている。
【0194】表10,表11のケースでは、全体的に撮
影写真の露出がオーバー傾向となるため、意識的に露出
オーバーでフラッシュ撮影を行う場合に効果的である。
例えば光量制限を行うNDフィルター等を用いてフラッ
シュ撮影を行う場合にはFM制御又は調光制御による露
出値をプラス補正することにより好適な露出を得ること
ができる。
【0195】表12は、上記表9において、FM制御に
よる発光制御量を−1.5EV補正したものである。す
なわち、FM制御によるフラッシュ撮影写真の露出を−
1.5EVだけシフトするようにしたものである。
【0196】
【表12】
【0197】表12のケースでは、(FM-超過,調光-
超過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,
調光-不足)ではいずれも調光制御の方が露出値が大き
いので、調光回路7からの発光停止信号ST1がCPU
1からの発光停止信号ST2より遅く発光制御信号生成
回路8に入力され、フラッシュ回路9が調光制御により
発光制御される。従って、撮影写真の露出は調光制御に
よる露出値となっている。
【0198】表12のケースでは、表9のケースに比し
て近距離若しくは中距離に存在する明るい色及び中間色
の被写体を調光制御方式によりフラッシュ撮影した場合
の露出オーバーの度合い及びバラツキを低減することが
できる(表12の斜字体部分参照)。
【0199】表13は、上記表9において、調光制御に
よる発光制御量を−1.5EV補正したものである。す
なわち、調光制御によるフラッシュ撮影写真の露出を+
1.5EVだけシフトするようにしたものである。
【0200】
【表13】
【0201】表13のケースでは、(FM-超過,調光-
超過)、(FM-適正,調光-適正)及び(FM-不足,
調光-不足)ではいずれもFM制御の方が露出値が大き
いので、CPU1からの発光停止信号ST2が調光回路
7からの発光停止信号ST1より遅く発光制御信号生成
回路8に入力され、フラッシュ回路9がFM制御により
発光制御される。従って、撮影写真の露出はFM制御に
よる露出値となっている。
【0202】表13のケースでは、表9のケースに比し
て近距離若しくは中距離に存在する黒い色の被写体を調
光制御方式によりフラッシュ撮影した場合の露出オーバ
ーを低減することができる(表13の斜字体部分参
照)。
【0203】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の調光エリアに分割された受光手段を備え、閃光源
から発光された閃光の被写体からの反射光を上記受光手
段で受光し、各調光エリアの受光量の加重平均値に基づ
いて上記閃光源の発光量を制御するカメラの閃光撮影制
御装置において、撮影レンズの焦点距離に基づき上記受
光手段の各受光エリアの重みを設定するようにしたの
で、例えば手ブレにより撮影画面内で主被写体が移動し
易いズーム撮影においても各受光エリアの重みを均等に
し、画面全体で平均調光することにより主被写体の適正
露出からのずれを低減することができる。
【0204】また、像倍率に基づき上記受光手段の各調
光エリアの重みを設定するようにしたので、例えばマク
ロ撮影か否かの判別が容易にでき、マクロ撮影の場合も
好適にフラッシュ光の調光を行うことができる。
【0205】また、焦点距離と像倍率との乗算値に基づ
き上記受光手段の各調光エリアの重みを設定するように
したので、上記乗算値から撮影レンズの駆動制御の精度
を推定することにより撮影画面内の主被写体の大きさが
判別でき、主被写体の大きさに応じてフラッシュ光の調
光を好適に行うことができる。
【0206】また、レリーズ直前とそれ以前にそれぞれ
検出した撮影画面中央の輝度の輝度差に基づき被写体の
移動を判別し、この判別結果に応じて上記焦点距離と像
倍率との乗算値を補正し、この補正後の乗算値に基づき
各調光エリアの重みを設定するようにしたので、レリー
ズ直前に撮影画面の構成が変化した場合にも変化後の被
写体に対してフラッシュ光の調光を好適に行うことがで
きる。
【0207】また、レリーズ直前とそれ以前にそれぞれ
被写体の輝度を測光し、レリーズ直前の輝度値から算出
された各調光エリアに対応する輝度とレリーズ以前の輝
度値から算出された主被写体の輝度との輝度差に基づき
既に設定された各調光エリアの重みを補正するようにし
たので、レリーズ直前に主被写体が移動した場合にも各
調光エリア毎に発光制御における重みが補正され、主被
写体の適正露出からのずれをより低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラの閃光撮影制御装置に関す
る制御回路のブロック図である。
【図2】カメラに設けられた各種センサとフラッシュ回
路の位置関係を示す図である。
【図3】測光回路を示す図である。
【図4】調光回路を示す図である。
【図5】多分割測光回路の各分割領域及びファインダ視
野枠内における測光位置を示す図である。
【図6】AFセンサのファインダ視野枠内における測光
位置を示す図である。
【図7】多分割調光回路の各調光エリア及び露光領域内
におけるハイビジョンフォーマットエリアとの関係を示
す図である。
【図8】多分割調光回路の各調光エリア及び露光領域内
における標準フォーマットエリアとの関係を示す図であ
る。
【図9】多分割調光回路の各調光エリア及び露光領域内
におけるパノラマフォーマットエリアとの関係を示す図
である。
【図10】ポートレート撮影における多分割調光回路の
調光エリアのサイズと被写体のサイズとの関係を示す図
である。
【図11】測光エリアと調光エリアとの関係を示す図で
ある。
【図12】マルチ測距方式における測光エリアと調光エ
リアとの関係を示す図である。
【図13】調光回路の回路構成図である。
【図14】発光停止信号ST1,ST2の出力タイミン
グのうち、早く出力されるタイミングで発光停止を指示
する発光制御信号SFL1を生成する回路例を示す図で
ある。
【図15】図14の回路の動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図16】発光停止信号ST1,ST2の出力タイミン
グのうち、遅く出力されるタイミングで発光停止を指示
する発光制御信号SFL2を生成する回路例を示す図で
ある。
【図17】図16の回路の動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図18】フラッシュ回路の回路構成図である。
【図19】FM制御及び調光制御の各発光制御における
露出の補正値を設定するフローチャートである。
【図20】調光制御における露出補正値を設定するため
のプログラム線図である。
【図21】FM制御における露出補正値を設定するため
のプログラム線図である。
【図22】調光制御における各調光エリアCA0〜CA
3の重みを設定するフローチャートである。
【図23】調光制御における各調光エリアCA0〜CA
3の重みを設定するフローチャートである。
【図24】背景無反射シーンにおいて、多分割調光によ
るフラッシュ撮影を行った場合の露出効果を示す図であ
る。
【図25】背景反射シーンにおいて、多分割調光による
フラッシュ撮影を行った場合の露出効果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 CPU(重み設定手段、倍率演算手段、移動判別手
段、補正手段、測光制御手段、第1,第2の輝度演算手
段) 101 カウンタ 2 DX回路 3 測光回路(測光手段) 31 測光センサ 301 測光窓 4 AF回路 41 AFセンサ 5 エンコーダ(距離検出手段) 6 エンコーダ(焦点距離検出手段) 7 調光回路 71 受光部 701 受光窓 711〜714 受光回路(受光手段) 711a 受光素子 711b 増幅器 711c ダイオード 715 加算回路 72 発光停止信号生成部 8 発光制御信号生成回路 81,82 AND回路 83 OR回路 9 フラッシュ回路 91 DC−DCコンバータ 92 キセノン管 93 トリガー回路 94 スイッチング素子(IGBT) 10 カメラ 11 撮影レンズ 12 ファインダ光学系 13 メインミラー 14 ペンタプリズム 15 サブミラー 16 ミラー 17 セパレータレンズ CM メインコンデンサ C1,C2,C3 コンデンサ COMP コンパレータ D1,D2,D3 ダイオード E 電池 R1,R2,R3 抵抗 SW1 スイッチ回路 Tr トランジスタ VR 可変電圧源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の調光エリアを有する受光手段を備
    え、閃光源から発光された閃光の被写体からの反射光を
    上記受光手段で受光し、各調光エリアの受光量の加重平
    均値に基づいて上記閃光源の発光量を制御するカメラの
    閃光撮影制御装置において、焦点距離を検出する焦点距
    離検出手段と、上記焦点距離に基づき上記受光手段の各
    受光エリアの重みを設定する重み設定手段とを備えたこ
    とを特徴とするカメラの閃光撮影制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の調光エリアを有する受光手段を備
    え、閃光源から発光された閃光の被写体からの反射光を
    上記受光手段で受光し、各調光エリアの受光量の加重平
    均値に基づいて上記閃光源の発光量を制御するカメラの
    閃光撮影制御装置において、被写体距離を検出する距離
    検出手段と、検出された焦点距離と被写体距離とから像
    倍率を演算する倍率演算手段と、算出された像倍率に基
    づき上記受光手段の各調光エリアの重みを設定する重み
    設定手段とを備えたことを特徴とするカメラの閃光撮影
    制御装置。
  3. 【請求項3】 複数の調光エリアを有する受光手段を備
    え、閃光源から発光された閃光の被写体からの反射光を
    上記受光手段で受光し、各調光エリアの受光量の加重平
    均値に基づいて上記閃光源の発光量を制御するカメラの
    閃光撮影制御装置において、被写体距離を検出する距離
    検出手段と、検出された焦点距離と被写体距離とから像
    倍率を演算する倍率演算手段と、検出された焦点距離と
    算出された像倍率との乗算値に基づき上記受光手段の各
    調光エリアの重みを設定する重み設定手段とを備えたこ
    とを特徴とするカメラの閃光撮影制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のカメラの閃光撮影制御装
    置において、撮影画面中央の輝度を測光する測光手段
    と、レリーズ直前とそれ以前にそれぞれ上記輝度を測光
    する測光制御手段と、レリーズ直前に検出された輝度と
    それ以前に検出された輝度との輝度差に基づき撮影画面
    中央の被写体の移動を判別する移動判別手段と、上記移
    動判別手段の判別結果に基づき上記焦点距離と像倍率と
    の乗算値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
    るカメラの閃光撮影制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のカメラの閃光撮影制御装
    置において、複数の測光エリアを有する測光手段と、レ
    リーズ直前とそれ以前にそれぞれ被写体の輝度を測光す
    る測光制御手段と、レリーズ以前に検出された各測光エ
    リアの輝度から主被写体の輝度を演算する第1の輝度演
    算手段と、レリーズ直前に検出された各測光エリアの輝
    度から各調光エリアに対応する輝度を演算する第2の輝
    度演算手段と、上記各調光エリアに対応する輝度と上記
    主被写体の輝度との輝度差に基づき既に設定された各調
    光エリアの重みを補正する補正手段とを備えたことを特
    徴とするカメラの閃光撮影制御装置。
JP7265960A 1995-10-04 1995-10-13 カメラの閃光撮影制御装置 Pending JPH09105975A (ja)

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JP7265960A JPH09105975A (ja) 1995-10-13 1995-10-13 カメラの閃光撮影制御装置
US08/724,822 US5815743A (en) 1995-10-04 1996-10-02 Flash-assisted photographing system and a device for use in the same
US09/075,317 US5892987A (en) 1995-10-04 1998-05-11 Flash-assisted photographing system and a device for use in the same

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008104156A (ja) * 2006-09-22 2008-05-01 Fujifilm Corp デジタルカメラおよびその制御方法
US8026976B2 (en) 2006-09-22 2011-09-27 Fujifilm Corporation Digital camera and method for controlling emission amount of flash

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