JPH09105601A - 寸法測定用基準器 - Google Patents

寸法測定用基準器

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Publication number
JPH09105601A
JPH09105601A JP26434395A JP26434395A JPH09105601A JP H09105601 A JPH09105601 A JP H09105601A JP 26434395 A JP26434395 A JP 26434395A JP 26434395 A JP26434395 A JP 26434395A JP H09105601 A JPH09105601 A JP H09105601A
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JP
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gauge
bearing
master
block
master gauge
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JP26434395A
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English (en)
Inventor
Masayuki Konno
雅之 今野
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Sony Manufacturing Systems Corp
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Sony Precision Technology Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器の精度の測定の操作性を大幅に向上し、
かつX,Yテーブルの無い機器あるいはX,Yテーブル
を有する機器に使用して好適な寸法測定用基準器を得
る。 【解決手段】 機器の座標軸精度を測定するための基準
器であって、両端面に回転中心となる軸受穴4,5を有
するマスターゲージ本体1と、マスターゲージ本体1上
に配列された複数の等ピッチ間隔の筒型形状からなるブ
ロックゲージ2とから構成し、マスターゲージ本体1を
機器の座標軸方向に回転可能に軸受けできるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤やフライス盤
等の工作機械、1軸のリニアガイド又はX,Yテーブル
を用いた位置又は形状の測定器等の座標精度を測定する
ための寸法測定用基準器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フライス盤等のテーブルはX軸方
向及びY軸方向あるいはZ軸方向へ移動させることがで
き、このテーブルの移動量を基準にして当該テーブル上
に位置固定した各種の加工物を加工することができる。
そして、このようなテーブルは精確な動きが要求される
ことからX軸及びY軸あるいはZ軸の各座標精度を測定
することが必要となり、この座標精度を測定する測定器
として従来から図9に示すような測定用基準器がある。
【0003】図9において、符号81が測定用基準器の
本体フレームであり、長尺状の金属部材から構成されて
いる。この本体フレーム81の平坦な上面にはその長手
方向に沿って精確なピッチ間隔(一例として10〜50
mm)でもって角形の複数のプロックゲージ82,82
・・・が配列されている。各ブロックゲージ82は各々
の一側面のゲージ面間のピッチ間距離を基準値として設
定してある。尚、本体フレーム81の底面は測定用基準
器を水平に設置して使用する場合の基準面83となるよ
うに平坦加工され、また、本体フレーム81の端面は測
定用基準器を垂直に立てて使用した場合の基準面84と
なるように平坦加工されている。
【0004】次に、測定用基準器を使用してフライス盤
のテーブルの座標精度を測定する手順を図10について
説明する。
【0005】始めに、測定用基準器の本体フレーム81
をフライス盤85のテーブル86上に設置する。この
際、本体フレーム81は測定しようとするテーブル86
の移動方向、例えばテーブル86のX軸座標を測定する
場合では、本体フレーム81の長手方向をX軸座標方向
に沿って設置固定する。一方、テーブル86の上方側で
フライス盤85の適所に目盛計87aを有するピックテ
スタ87を支持する。
【0006】ここで、予備調整としてテーブル86をX
軸座標のスタート位置である零点位置セットした後、ピ
ックテスタ87を本体フレーム81の最外端のブロック
ゲージ82のゲージ面に接触させ目盛計87aをアジャ
スト調整する。
【0007】かくして、テーブル86をX軸方向へ移動
しピックテスタ87で各ブロックゲージ82,82間の
ピッチ距離を測定しなからテーブル86の各移動量を測
定し、このときの誤差に応じてテーブル86の座標精度
を設定し直すことができる。
【0008】また、テーブル86のY軸座標を測定する
場合には、本体フレーム81の長手方向をY軸座標方向
に沿って設置固定し、以下、上述したX軸座標の測定と
同様にして行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな測定用基準器ではテーブル86を移動するとき、測
定し終わったブロックゲージ82と干渉するため、これ
を回避するためにピックテスタ87を測定し終わったブ
ロックゲージ82から一旦離すことが必要である。この
操作は従来の場合は例えばテーブル86のX軸座標の測
定のときには、テーブル86をY軸方向へ後退してピッ
クテスタ87からブロックゲージ82を離したあと、テ
ーブル86をX軸方向へ所定量移動しその後、テーブル
86を再びX軸座標上へ移動し直してから次のブロック
ゲージ82の測定を行うようにしていることから、測定
の操作に極めて多大な手数を要すると共に、テーブルを
一旦、測定座標以外の方向へ移動するのでその分、誤差
が生じ易いといった問題がある。
【0010】また、従来のブロックゲージ82は角形で
あるためピックテスタによる測定点が面部分であり、従
って、ブロックゲージ82のピッチ間隔の精度を出す上
でブロックゲージの平面度及びブロック間の平行度を高
く設定しなければならず、このように加工することは製
造が極めて困難であると共に、高コストに成らざるを得
ない。
【0011】また、従来の測定用基準器は本体フレーム
81とブロックゲージ82とが一体型の構成であるた
め、テーブルの無い工作機械例えば旋盤等には使用不可
能である。
【0012】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、機器の精度の測定の操作性を大
幅に向上し、かつX,Yテーブルの無い機器あるいは
X,Yテーブルを有する機器に使用して好適な寸法測定
用基準器を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明による寸法測定用基準器は、機器の寸法精度
を測定するための基準器であって、回転中心軸手段を有
するマスターゲージと、マスターゲージ上に当該マスタ
ーゲージの回転方向と直交方向に配列された複数の等ピ
ッチ間隔のブロックゲージとから構成したものである。
【0014】このように構成した寸法測定用基準器は、
マスターゲージの回転中心軸手段を機器の主軸に回転可
能にセットし、機器の座標精度を測定するに当たっては
ピックテスタを始めのブロックゲージに位置決めしたあ
と、ピックテスタを隣のブロックゲージへ移動する際、
機器の座標上からマスターゲージを移動することなく当
該マスターゲージを回転操作してピックテスタからブロ
ックゲージを離すことができ、その後、機器の主軸を座
標に沿って所定量移動したあと、マスターゲージを再び
元の位置へ回動操作することによって、隣りのブロック
ゲージをピックテスタによって作業性よく測定すること
ができる。
【0015】また、本発明の寸法測定用基準器は、マス
ターゲージをその回転中心軸手段を本体フレームの軸受
手段に回転可能に支持して使用できるようにしたので、
本体フレームを利用して機器のテーブル上に位置固定す
ることができる。そして、ピックテスタによるブロック
ゲージの測定操作は、本体フレームに対してマスターゲ
ージを回転操作することでピックテスタからブロックゲ
ージの干渉を避けることができる。
【0016】さらに、本発明の寸法測定用基準器は、ブ
ロックゲージ自体が弧面を有する筒型形状であるため、
ピックテスタは筒型形状の曲面の母線に接触するように
なり、このため、容易にブロックゲージ間の平行度を出
すことができ、従って、測定基準を容易に形成すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による寸法測定用基
準器の実施例を図面を参照して説明する。図1は本例に
よる寸法測定用基準器の斜視図である。
【0018】符号1が寸法測定用基準器のマスターゲー
ジ本体であり、長尺状の円筒体の上下部を平坦加工した
金属部材から構成されている。マスターゲージ1の上面
の平坦面1aには所定の精確なピッチ間隔(例えば10
〜50mm)で筒型形状の複数のブロックゲージ2,2
・・・が配列されている。この場合、ブロックゲージ2
のピッチ間隔Pは一側方のゲージ外周面間の距離に設定
されている。また、ブロックゲージ2の固定手段として
はブロックゲージ2の上面の座繰り穴2aから挿入した
固定ねじ3をマスターゲージ本体1にねじ込み式に固定
されている。
【0019】尚、ここで筒型形状というのは好ましい実
施例の総称であり、座繰り穴2aを有する円筒形状に限
ることなく、外周面が弧面状であればその他、楕円形状
等であってもよい。また、ねじ部を有する円柱形状や楕
円柱形状で、直接、マスターゲージ本体1にねじ込み固
定してもよい。さらに、ブロックゲージ2の形状は回転
操作時に多少不利があるが四角形状や多角形状であって
も使用可能である。
【0020】また、マスターゲージ本体1の両端面の中
心に当該マスターゲージ本体1の回転中心となるすり鉢
状の軸受穴4,5が形成されている。尚、6はマスター
ゲージ本体1を回転操作するためのハンドルである。
【0021】次に、上述のように構成した本発明の寸法
測定用基準器を使用して例えば旋盤の送り台の座標精度
を測定する手順を図2について説明する。
【0022】まず、マスターゲージ本体1を旋盤にセッ
トするために一方側の軸受穴4を旋盤の主軸台7のセン
ター軸8に軸受けし、他方側の軸受穴5を心押台9のセ
ンター軸10に軸受けする。この際、マスターゲージ本
体1のブロックゲージ2を上方に向けた状態で回転可能
に支持する。
【0023】一方、旋盤の送り台11と一体に移動する
部材にはステー12を介して目盛計13を有するピック
テスタ14を支持する。
【0024】ここで、座標測定の予備調整として送り台
11を座標のスタート位置である零点位置にセットした
後、ピックテスタ14をブロックゲージ2の外側面に接
触させ目盛計13をアジャスト調整する。
【0025】かくして、送り台11を送り方向へ移動し
ピックテスタ14で各ブロックゲージ2,2間のピッチ
距離を測定しながら、このピッチ距離に対応した送り台
11の移動量を測定し比較するものであり、そこで、本
発明ではブロックゲージ2にピックテスタ14を接触さ
せた状態から隣のブロックゲージ2にピックテスタ14
を移動する操作として、マスターゲージ本体1を軸受穴
4,5(図1参照)を中心として所定角度回転させるこ
とで、ピックテスタ14からブロックゲージ2を逃がす
ことができ、従って、マスターゲージ本体1を回転させ
た状態で送り台11を送り方向へ移動させることによっ
てピックテスタ14に触れることなくブロックゲージ2
を通過させることができる。そして、ブロックゲージ2
の通過後、再びマスターゲージ本体1を回転させブロッ
クゲージ2を上方へ位置させたあと、隣りのブロックゲ
ージ2にピックテスタ14を接触させることでブロック
ゲージ2,2間のピッチ距離に対する送り台11の実際
の移動距離を測定することができる。以下、ブロックゲ
ージ2に対するピックテスタ14の移動操作は同様にし
て行われる。
【0026】尚、旋盤の両センター軸8,10で軸受け
されたマスターゲージ本体1はフリーに回転可能である
ため、実際にはブロックゲージ2が上方に向いた位置で
保持できるように図示しない保持手段により支持され
る。
【0027】このように本発明によれば、送り台11の
座標測定においてピックテスタ14のブロックゲージ
2,2間の移動操作に際してマスターゲージ本体1を軸
受穴4,5を回転中心として回転操作することで、ピッ
クテスタ14とブロックゲージ2との干渉を回避しピッ
クテスタ14の通過後にマスターゲージ本体1を再び元
の位置に回動させるだけでよいため、旋盤の送り台11
の座標測定の手数を大幅に削減することができると共
に、測定誤差の生じない測定が可能となる。
【0028】また、本発明の寸法測定用基準器は実施例
では旋盤の送り台11の座標測定に適用した場合につい
て説明したが、その他、測定用のセンター軸を有する機
器の座標を測定するための基準器として広く適用可能で
ある。
【0029】ところで、上述した本発明の寸法測定用基
準器は旋盤等の送り台の座標測定以外、例えばフライス
盤等のX,Y軸テーブルの座標測定にも使用可能であ
る。この場合は、マスターゲージ本体1は支持フレーム
に回転可能に支持されて使用される。
【0030】以下、支持フレームの構成を図3及び図4
について説明する。支持フレームは全体を符号15で示
す。この支持フレーム15の両端部には軸受フレーム1
6,17が一体的に立設され、両軸受フレーム16,1
7に軸受手段を介して上述したマスターゲージ本体1が
回転可能に支持されている。
【0031】一方の軸受フレーム16の軸受手段は次の
ように構成されている。軸受フレーム16の中ほどには
筒状孔18が開口され、筒状孔18内には中心にすり鉢
状の軸受部19を有する筒状の軸受用部材20と、この
軸受用部材20を軸受け方向へばね付勢するコイルばね
21と、筒状のばね受用部材22が収容されている。軸
受部19には鋼製等からなるボール23がはめ込まれ、
このボール23は中心に開口孔を有するカバー24で覆
い、カバー24は軸受用部材20にねじ固定されてい
る。これによって、ボール23はその一部がカバー24
の開口部から突出した状態で保持されている。
【0032】また、ばね受用部材22は軸受フレーム1
6の外端部にねじ25aで固定したプレート板25にね
じ込んだ調整用押ねじ26で受けている。この調整用押
ねじ26は止めねじ26aで回転止めがなされている。
【0033】尚、ばね受用部材22はコイルばね21で
最も押し込まれたとき上述した筒状孔18の内壁に形成
した段部18aに係合するようになっている。また、筒
状孔18の内端開口部には軸受用部材20の脱出防止の
ためのフランジ16aを有している。
【0034】他方の軸受フレーム17の軸受手段は、す
り鉢状の軸受部27を有する軸受用部材28がこれに一
体に設けられたねじ部28aを軸受フレーム17にねじ
込まれて固定されている。そして、軸受部27には鋼製
等からなるボール29がはめ込まれ、このボール29は
中心に開口孔を有するカバー30で覆い、カバー30は
軸受フレーム17にねじ固定されている。これによっ
て、ボール29はその一部がカバー30の開口部から突
出した状態で保持されている。
【0035】尚、上述した両ボール23,29の他の保
持手段として、カバー24,30を用いずそれぞれの軸
受用部材20,28に接着剤等で固着するようにしても
よい。
【0036】ここで、支持フレーム15にマスターゲー
ジ本体1を軸受けする手順としては、まず、軸受フレー
ム17に固定した軸受用部材28の軸受部27に支持さ
れているボール29にマスターゲージ本体1の他端側の
軸受穴5を係合すると共に、軸受フレーム16に設けた
軸受用部材20の軸受部19に支持されているボール2
3にマスターゲージ本体1の一方側の軸受穴4を係合し
た状態で調整用押ねじ26を回転して挿入し、ばね受用
部材22を介して圧縮するコイルばね21のばね力によ
って軸受用部材20を押し出すことによって両ボール2
3,29が所定の挟持圧で保持され、マスターゲージ本
体1がボール23,29を回転中心として回転自在な状
態に軸受けすることができる。この際、調整用押ねじ2
6によって押し出されたばね受用部材22は筒状孔18
の段部18aに突き当たるため、ボール23,29の挟
持力は実質的にコイルばね21のばね力のみとなり、こ
の結果、一定な保持力でマスターゲージ本体1を保持す
ることができる。
【0037】また、上述した回転自在なマスターゲージ
本体1は通常の状態ではブロックゲージ2を上方へ向け
た状態で回転しないように固定することが必要であり、
このため、マスターゲージ本体1の固定手段の一例とし
て、図5に示すように例えばマスターゲージ本体1の中
央部の下面より先端面に弧状の凹部31aを有する位置
決めピン31を垂設すると共に、この位置決めピン31
と対応する支持フレーム15面にビス32及びばね33
を介してストッパボール34の一部が突出するような構
成にすることで、位置決めピン31の凹部31aがスト
ッパボール34に係合され、マスターゲージ本体1の位
置決めを行っている。尚、マスターゲージ本体1を回転
可能にフリーにした状態が図6である。また、ストッパ
ボール34は上述した実施例とは逆に位置決めピン31
の先端部にストッパボール34を支持し、支持フレーム
15側に当該ボール34が係合する凹部を設けるように
してもよい。さらに、固定手段としては上述のマスター
ゲージ本体1の中央部の下面に設けるかわりに、マスタ
ーゲージ本体1の側面に設けてもよい。
【0038】尚、支持フレーム15の底面は測定用基準
器を水平に設置して使用する場合の基準面35となるよ
うに平坦加工され、また、支持フレーム15の端面は測
定用基準器を垂直に立てて使用した場合の基準面36と
なるように平坦加工されている。また、37は支持フレ
ーム15を工作機械のテーブルに固定するための孔を有
する取付部である。
【0039】また、マスターゲージ本体1の側面や支持
フレーム15の取付部37を位置出し基準面とし、機器
のテーブルの被測定座標軸と支持フレーム15の測定軸
(すなわち、マスターゲージ本体1の測定軸)を平行出
しに使用するようにしてもよい。
【0040】次に、上述のように構成した本発明の寸法
測定用基準器を使用してフライス盤のテーブルの座標精
度を測定する手順を図7について説明する。
【0041】始めに、測定用基準器の支持フレーム15
を図示しないフライス盤のテーブル上に設置する。この
際、支持フレーム15は測定しようとするテーブルの移
動方向、例えばテーブルのX軸座標を測定する場合に
は、支持フレーム15の長手方向をX軸座標方向に沿っ
て設置固定する。一方、テーブルの上方側でフライス盤
の適所に目盛計38を有するピックテスタ39を支持す
る。
【0042】ここで、予備調整としてテーブルをX軸座
標のスタート位置である零点位置セットした後、ピック
テスタ39をブロックゲージ2の外周面に接触させ目盛
計38をアジャスト調整する。
【0043】かくして、ブロックゲージ2にピックテス
タ39を接触させた状態から隣りのブロックゲージ2に
ピックテスタ39を接触させる操作として、従来のよう
にテーブルをY軸方向へ移動することなくマスターゲー
ジ本体1を矢印で示すように軸受穴4,5(図4参照)
を中心として回転させることで、ピックテスタ39から
ブロックゲージ2を逃がすことができ、従って、マスタ
ーゲージ本体1を回転させた状態でテーブルをX軸座標
方向に移動させることによってピックテスタ39に触れ
ることなくブロックゲージ2を通過させることができ
る。そして、ブロックゲージ2の通過後、再びマスター
ゲージ本体1を元の位置に回転させたあと、隣りのブロ
ックゲージ2にピックテスタ39を接触させればよい。
【0044】尚、テーブルのY軸座標を測定する場合に
は、支持フレーム15の長手方向をY軸座標方向に沿っ
て設置固定し、以下、上述したX軸座標の測定と同様に
して行われる。
【0045】このようにテーブルの座標の測定におい
て、ピックテスタ39のブロックゲージ2,2間の移動
操作に際してテーブルを測定座標と異なる方向へ移動す
ることなくマスターゲージ本体1を回転動作することに
よって、ピックテスタ39とブロックゲージ2との干渉
を回避するようにし、ブロックゲージ2の通過後、再び
マスターゲージ本体1を元の位置に回動させるだけでよ
いため、テーブルの座標測定の手数を大幅に削減するこ
とができると共に、測定誤差の生じない精確な測定がで
きる。
【0046】また、本発明ではブロックゲージ2を筒型
形状としたことで、ピックテスタ39が筒型形状の曲面
の母線線に接触するため、ブロックゲージ2,2間の平
行度は上述した母線を利用して容易に出すことができ、
よって、測定基準を容易に形成することができ、しか
も、ブロックゲージ18の製作も容易である。
【0047】図8にマスターゲージ本体1の軸受手段の
別の構成を示す。図4と異なる点は軸受フレーム16側
においては、軸受部19及びボール23に変えて軸受用
部材20から突出した円錐状軸40の先端部をマスター
ゲージ本体1の軸受孔4に係合している。また、軸受フ
レーム17側においては、軸受部27及びボール29に
変えて軸受用部材28から突出した円錐状軸41の先端
部をマスターゲージ本体1の軸受孔5に係合したもので
ある。
【0048】このような軸受手段を構成したことによっ
て、マスターゲージ本体1の回転機構を得ることがで
き、この場合は図4に示した軸受手段に比較して軸受け
を構成する部品点数が低減できると共に、支持フレーム
15に対してマスターゲージ本体1の組付け作業を短時
間で行うことができる。
【0049】尚、マスターゲージ本体1を支持フレーム
15から取り外すには、調整用押ねじ26を緩めること
で図4の構成においては軸受用部材20と共にボール2
3が後退してマスターゲージ本体1の軸受穴4との軸受
け状態が解除され、また、図8の構成においては軸受用
部材20と共に円錐状軸40が後退してマスターゲージ
本体1の軸受穴4との軸受け状態が解除され、これによ
って、マスターゲージ本体1は支持フレーム15から容
易に取り外すことができる。
【0050】また、マスターゲージ本体1を支持フレー
ム15から取り外す場合の他の方法としては、支持フレ
ーム15と両軸受フレーム16,17とが一体構造では
なく、支持フレーム15に対して軸受フレーム16及び
軸受フレーム17または一方の軸受フレームを組み合わ
せ構造とし、当該支持フレーム15から取り外しあるい
は両軸受フレーム16,17の間隔が広がるように構成
しておくことで、調整用押しねじ26を緩めることなく
マスターゲージ本体1を支持フレーム15から取り外し
できるようにすることも可能である。
【0051】また、さらに別の方法として支持フレーム
15部分を不要とし、それぞれ分離した両軸受フレーム
16,17をマグネットチャック方式でテーブルに固定
してもよい。この場合は軸受フレーム16,17の少な
くとも一方にマスターゲージ本体1の回転中心軸と直交
し、かつテーブル面に平行な方向に両軸受フレーム1
6,17のセンター合わせを行うための微調整可能な調
整機構を設けるとマスターゲージ本体1の精確な軸受け
が作業性よく行える。
【0052】さらに、軸受フレーム16に設けた軸受用
部材20やコイルばね21、ばね受用部材22及び調整
用押しねじ26からなる軸受調整手段は、マスターゲー
ジ本体1を回転させたときに測定軸方向への変位を防止
することを目的とした好ましい実施例であり必ずしも必
要とする構成要件ではなく、従って、当該目的を達成で
きるものであればその他の構成及び方法であってもよ
い。
【0053】本発明は、上述しかつ図面に示した実施例
に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内
で種々の変形実施が可能である。
【0054】支持フレーム15に対するマスターゲージ
本体1の回転可能な軸受け構造は上述した実施例に限る
ことなく、その他の構成も種々可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明の寸法測定用
基準器は、回転中心軸手段を有するマスターゲージと、
マスターゲージ上に当該マスターゲージの回転方向と直
交方向に配列された複数の等ピッチ間隔のブロックゲー
ジとから構成したので、マスターゲージを機器の測定座
標軸と直交方向に回転操作することができるようにな
り、これによって、ピックテスタのブロックゲージ間の
移動操作を迅速に行うことができ、座標測定の手数を大
幅に削減することができると共に、測定誤差の生じない
測定が可能となる。また、この種の基準器は旋盤等の
X,Yテーブルのない機器の座標精度を測定するのに好
適である。
【0056】また、本発明の寸法測定用基準器は、マス
ターゲージをその回転中心軸手段を本体フレームの軸受
手段に回転可能に支持して使用できるようにしたので、
フライス盤等のX,Yテーブルを有する機器の座標精度
の測定の手数を大幅に削減することができる。
【0057】また、本発明の寸法測定用基準器は、ブロ
ックゲージ自体が弧面を有する筒型形状であるため、ピ
ックテスタが筒型形状の曲面の母線に接触し、ピックテ
スタが面接触するブロックゲージと異なりブロックゲー
ジ間の平行度を容易に出すことができ、かつ容易に測定
基準を形成することができ、しかも、ブロックゲージの
製作も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の寸法測定用基準器の斜視図である。
【図2】図1の寸法測定用基準器の使用例の斜視図であ
る。
【図3】本発明の別の使用例の寸法測定用基準器の一部
破断斜視図である。
【図4】同じく要部を断面で示した側面図である。
【図5】マスターゲージ本体の位置決め状態の図であ
る。
【図6】マスターゲージ本体の位置決め解除状態の図で
ある。
【図7】図3の寸法測定用基準器の使用例の斜視図であ
る。
【図8】マスターゲージ本体の別の軸受機構の例の図4
と同様の側面図である。
【図9】従来の測定基準器の斜視図である。
【図10】従来の測定基準器の使用例の斜視図である。
【符号の説明】
1 マスターゲージ本体 2 ブロックゲージ 4,5 軸受穴 15 支持フレーム 16,17 軸受フレーム 20,28 軸受用部材 21 コイルばね 22 ばね受用部材 23,29 ボール 26 調整用押ねじ 31 位置決めピン 39 ピックテスタ 40,41 円錐状軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器の寸法精度を測定するための基準器
    であって、 回転中心軸手段を有するマスターゲージと、 上記マスターゲージ上に当該マスターゲージの回転方向
    と直交方向に配列された複数の等ピッチ間隔のブロック
    ゲージと、から構成したことを特徴とする寸法測定用基
    準器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の寸法測定用基準器におい
    て、 上記マスターゲージの上記回転中心軸手段を支持する一
    対の軸受手段を有し、機器のテーブル上に設置される本
    体フレームを備えたことを特徴とする寸法測定用基準
    器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の寸法測定用基準器におい
    て、 上記軸受手段は少なくとも一方の軸受手段に上記マスタ
    ーゲージの軸受調整・着脱機構を備えたことを特徴とす
    る寸法測定用基準器。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の寸法測定用基準器
    において、上記ブロックゲージは隣接するゲージ面が弧
    面を有する筒型形状であることを特徴とする寸法測定用
    基準器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105180743A (zh) * 2015-10-08 2015-12-23 江苏科新汽车装饰件有限公司 一种管梁支架检具
CN107339925A (zh) * 2017-08-23 2017-11-10 中航飞机起落架有限责任公司 一种高可靠性关节轴承点位检测装置及检测方法

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