JPH09104191A - 非接触icカード - Google Patents

非接触icカード

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JPH09104191A
JPH09104191A JP7289202A JP28920295A JPH09104191A JP H09104191 A JPH09104191 A JP H09104191A JP 7289202 A JP7289202 A JP 7289202A JP 28920295 A JP28920295 A JP 28920295A JP H09104191 A JPH09104191 A JP H09104191A
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card
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JP7289202A
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Katsumi Ozaki
勝美 尾崎
Hiroshi Aisaka
宏 逢坂
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICモジュール(電子部品)を射出成形にて
作製された上フタあるいは下フタとなる2枚の樹脂板間
に固定する非接触ICカードであって、機械的強度の高
い非接触ICカードを提供する。 【解決手段】 射出成形により作製されて互いに嵌合す
る2枚の樹脂板からなる上フタおよび下フタ間にループ
アンテナを有するICモジュールを挾持し、前記2枚の
フタの外周部に設けられたエネルギーダイレクタおよび
突起部からなる溶着リブのエネルギーダイレクタを超音
波により溶融して該2枚のフタを溶着固定し、且つルー
プアンテナを有するICモジュールを固定して装着した
非接触ICカードであって、前記上フタおよびまたは下
フタの、ICモジュール装着領域の回りの肉厚を、IC
モジュール装着領域の肉厚よりも厚くし、且つ、前記上
フタおよびまたは下フタの、ICモジュール装着領域の
回りに、カードの長辺および短辺に平行となるリブ(突
起)を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,機械的強度の高い非接
触ICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】CPUを内蔵したICカードは、高度な
セキュリティーを有するため、種々の分野での利用が期
待でき、新しい情報記録媒体として、特に磁気カードに
代わる情報記録媒体として注目を集めており、次第に普
及しつつある。ICカードは、一般にはCOB(Chi
p on Board)の形態をとったICモジュール
を搭載しており、ICモジュールの各接続用端子電極
と、R/W(リーダライタ)のコンタクト部とを接触さ
せて電気的に接続して、I/Oラインを形成し、I/O
ラインを通じて情報の読み出し、書き込みが行われてい
る。このICカードに搭載されるICモジュールは、通
常、図8に示すような構造をしており、基材801の一
方の面には、銅箔層806部分に、下地めっきとしてN
iめっき層807を介して金めっき層808を施したC
LK(クロック)ライン、I/Oライン、Vcc(電源)
ライン、RST(リセット)ライン、GND(グラン
ド)ライン用等の端子802を持っており、これらの各
端子と基材801の他方の面に搭載されたICチップ
(半導体素子)803の電極パッド803Aとをワイヤ
804を介して電気的に接続し、ICチップ(半導体素
子)803側を樹脂805で封止している。尚、図8に
おいて、基材801の表裏の銅箔部806の電気的導通
はスルーホール809を介してなされている。
【0003】このような、ICカードは、ICカードの
回路と外部のデータ処理装置との情報交換のため、電気
的かつ機械的に接続するための接続用端子電極を有して
いることより、IC回路の機密性の確保、静電気破壊に
対する対策、端子電極の電気接続不良、ICカードの読
み取り機構が複雑、等様々な問題を含んでおり。且つ、
ICカードをICカードの読み取り装置に挿入または装
着するという、人による動作が必要であり、利用分野に
よっては効率が悪く、複雑とされた。これらの問題に対
応するものとして、接続用端子電極を使用しないで非接
触で端末装置と通信できるものとして、更には、形態状
態で使用でき、遠隔のデータ処理装置との情報交換が可
能なICカードの出現が望まれ、非接触ICカードが出
てきた。この非接触ICカードの1例を挙げて簡単に説
明しておく。端末装置から非接触で電源の供給を受ける
非接触ICカードの場合は、一般には、図7(a)に示
すような機能構成で、端末装置よりデータの送受信及び
電力の供給を受けるための一つまたは複数のアンテナコ
イル720A、720Bと、送受信データの変復調を行
うインターフェース部730と、送られた電磁波より電
力を生成し他の回路に供給する電源部760と、上記回
路の制御を行う制御部740とを持つものであり、端末
装置780との通信時にのみ、非接触で電力の供給を受
ける電源部760により制御部740、メモリ部750
を動作可能として、データ処理を行っていた。非接触I
Cカードに表示等の付属機能がある場合にも、電源部7
60により端末装置との通信時にのみに表示等の付属機
能を可能としていた。尚、アンテナコイル720Aはデ
ータの送受信用、アンテナコイル720Bは電力供給用
であるが一つのアンテナコイルで両者を共用している場
合もある。770はデータ表示等を行う表示部でLCD
パネル等からなる。このような従来の非接触ICカード
においては、端末装置780から非接触で電力の供給を
受ける電源部760の他に電源供給用電源部を持たない
ため、端末装置との通信時以外の時には、制御部74
0、メモリ部750等内部回路を動作可能とできず、結
果としてデータ処理ができず問題となってきて、最近で
は、電池を内蔵するものや、発電機能を持つ非接触IC
カードも提案されるようになってきた。
【0004】このような状況のもと、現在では、非接触
ICカードの、スキー場のリフトの改札システムへの適
用が増加しつつある。このシステムでは、券種、日付な
どの記録されたIC装置(モジュール)を、ホルダーに
入れ、例えば、腕部などに装着しておき、リフトのゲー
トにおいて、そのICカードをした腕部を改札装置の所
定の領域に近づけるだけで、非接触で改札が行える。し
たがって、スキーヤーはゲートを通過するだけでリフト
券のチエックが行え、また係員の削減も可能である。
【0005】このシステムで用いられる非接触ICカー
ドの形状は、カード型のものや、正方形で平板のタグ形
状のものなどである。そして、この非接触ICカードの
製造方法としては、射出成形により、上フタおよび下フ
タからなる樹脂板を製造して、電子部品(ICモジュー
ル)を接着剤にて上フタあるいは下フタに固定した後
に、超音波を用い、前記樹脂板の上フタあるいは下フタ
の外周部に設けられたエネルギーダイレクタと突起部か
らなる溶着リブを溶融して、上フタあるいは下フタを溶
着固定していた。または、図1(a)に示す本実施例の
ように、何らかの方法により、ICモジュールを接着剤
を用いずに固定しながら射出成形にて作製された上フタ
あるいは下フタとなる2枚の樹脂間に固定する方法が取
られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
の、非接触ICカードにおいては、電子部品(ICモジ
ュール)を射出成形にて作製された上フタあるいは下フ
タとなる2枚の樹脂間に固定して、該2枚の樹脂の外周
部を溶着固定して用いられていた。しかしながら、スキ
ー場にてスキーヤーが転倒した際など、外部からの力が
カードに加わり、カードが変形することにより、電子部
品が破壊される、あるいは反復記録媒体の印字内容の消
去や再印字が出来ない等の問題が生じており、その対応
が求められていた。
【0007】本発明は、このような状況のもと、ICモ
ジュール(電子部品)を射出成形にて作製された上フタ
あるいは下フタとなる2枚の樹脂板間に固定する非接触
ICカードにおいて、機械的強度の高い非接触ICカー
ドを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の非接触ICカー
ドは、射出成形により作製されて互いに嵌合する2枚の
樹脂板からなる上フタおよび下フタ間にループアンテナ
を有するICモジュールを挾持し、前記2枚のフタの外
周部に設けられたエネルギーダイレクタおよび突起部か
らなる溶着リブのエネルギーダイレクタを超音波により
溶融して該2枚のフタを溶着固定し、且つループアンテ
ナを有するICモジュールを固定して装着した非接触I
Cカードであって、前記上フタおよびまたは下フタの、
ICモジュール装着領域の回りに、カードの長辺および
短辺に平行となるリブ(突起)を設けたことを特徴とす
るものである。また、本発明の非接触ICカードは、射
出成形により作製されて互いに嵌合する2枚の樹脂板か
らなる上フタおよび下フタ間にループアンテナを有する
ICモジュールを挾持し、前記2枚のフタの外周部に設
けられたエネルギーダイレクタおよび突起部からなる溶
着リブのエネルギーダイレクタを超音波により溶融して
該2枚のフタを溶着固定し、且つループアンテナを有す
るICモジュールを固定して装着した非接触ICカード
であって、前記上フタおよびまたは下フタの、ICモジ
ュール装着領域の回りの肉厚を、ICモジュール装着領
域の肉厚よりも厚くしたことを特徴とするものである。
そしてまた、本発明の非接触ICカードは、射出成形に
より作製されて互いに嵌合する2枚の樹脂板からなる上
フタおよび下フタ間にループアンテナを有するICモジ
ュールを挾持し、前記2枚のフタの外周部に設けられた
エネルギーダイレクタおよび突起部からなる溶着リブの
エネルギーダイレクタを超音波により溶融して該2枚の
フタを溶着固定し、且つループアンテナを有するICモ
ジュールを固定して装着した非接触ICカードであっ
て、前記上フタおよびまたは下フタの、ICモジュール
装着領域の回りの肉厚を、ICモジュール装着領域の肉
厚よりも厚くし、且つ、前記上フタおよびまたは下フタ
の、ICモジュール装着領域の回りに、カードの長辺お
よび短辺に平行となるリブ(突起)を設けたことを特徴
とするものである。そして、上記の非接触ICカード
は、少なくとも上フタと下フタの一方に、外周部に沿っ
てエネルギーダイレクタおよび突起部からなる第一の溶
着リブを設け、超音波により、該溶着リブのエネルギー
ダイレクト部を溶融させ、前記2枚のフタを溶着固定
し、且つ上フタと下フタの一方に、ICモジュールのル
ープアンテナ領域内のアンテナ回路がない位置に、エネ
ルギーダイレクタおよび突起部からなる第二の溶着リブ
を設け、超音波により、該溶着リブのエネルギーダイレ
クト部を溶融させ、前記2枚のフタを溶着固定したもの
で、ICモジュールはループアンテナ領域内のアンテナ
回路がない位置に貫通孔を設け、前記第二の溶着リブと
嵌合し、少なくとも前記2枚のフタの一方にICモジュ
ールの回転を防止する固定部を設けていることを特徴と
するものである。
【0009】
【作用】本発明の非接触ICカードは、上記のような構
成にすることにより、ICモジュール(電子部品)を射
出成形にて作製された上フタあるいは下フタとなる2枚
の樹脂板間に固定する非接触ICカードであって、機械
的強度の高い非接触ICカードの提供を可能とするもの
である。詳しくは、上フタおよびまたは下フタの、IC
モジュール装着領域の回りに、カードの長辺および短辺
に平行となるリブ(突起)を設けることにより、または
上フタおよびまたは下フタの、ICモジュール装着領域
の回りの肉厚を、ICモジュール装着領域の肉厚よりも
厚くしたことにより、または、上フタおよびまたは下フ
タの、ICモジュール装着領域の回りの肉厚を、ICモ
ジュール装着領域の肉厚よりも厚くし、且つ、前記上フ
タおよびまたは下フタの、ICモジュール装着領域の回
りに、カードの長辺および短辺に平行となるリブ(突
起)を設けたことにより、機械的強度の高い非接触IC
カードの提供を可能としている。そして、非接触ICカ
ードが、射出成形により作製されて互いに嵌合する上フ
タおよび下フタとなる2枚の樹脂板間にICモジュール
を固定し、少なくとも前記2枚の樹脂板の一方の外周部
に設けられたエネルギーダイレクタおよび突起部からな
る溶着リブのエネルギーダイレクタを超音波により溶融
して該2枚の樹脂板を溶着固定し、且つループアンテナ
を有するICモジュールを固定した非接触ICカードで
あって、少なくとも上フタおよび下フタとなる2枚の樹
脂板の一方に、外周部に沿ってエネルギーダイレクタお
よび突起部からなる第一の溶着リブを設け、超音波によ
り、該溶着リブのエネルギーダイレクト部を溶融させ、
前記2枚の樹脂板を溶着固定し、ICモジュールのルー
プアンテナ領域内のアンテナ回路がない位置に、エネル
ギーダイレクタおよび突起部からなる第二の溶着リブを
設け、超音波により、該溶着リブのエネルギーダイレク
ト部を溶融させ、前記2枚の樹脂板を溶着固定してお
り、且つ、ICモジュールはループアンテナ領域内のア
ンテナ回路がない位置に貫通孔を設け、前記第二の溶着
リブと嵌合し、少なくとも前記2枚の樹脂板の一方にI
Cモジュールの回転を防止する固定部を設けていること
により、ICモジュール全体を確実に固定し、接着剤で
固定する必要がないものとしている。
【0010】
【実施例】本発明の非接触ICカードの実施例を挙げ、
図にもとづいて説明する。先ず、実施例1を挙げて図1
を用いて説明する。図1(a)は、本実施例の非接触I
Cカードの断面図で、図1(b)は上フタとICモジュ
ールの位置関係を示した平面図であり、図2(a)
(イ)は上フタの平面図、図2(a)(ロ)はその断面
図、図2(b)(イ)は下フタの平面図、図2(b)
(ロ)はその断面図を示しいる。尚、図1(a)、図2
(a)(ロ)、図2(b)(ロ)は、それぞれ、図1
(b)のA1−A2に対応する位置の断面を示してい
る。また、図3(a)、図3(b)はそれぞれ、超音波
により上フタと下フタとを溶着固定する第一溶着リブ
部、第二溶着リブ部を説明するための図である。図1、
図2、図3中、100は非接触ICカード、110は上
フタ、111は固定部、120は下フタ、130はIC
モジュール、131はループアンテナ、132は電子回
路部、140はリブ、141は厚肉部、150は第一溶
着リブ、151は突起、152は凹部、153はエネル
ギーダイレクタ、153Aは突起部、153Bは凸部、
160は第二溶着リブ、161は突起、162は凹部、
163はエネルギーダイレクタである。本実施例の非接
触ICカード100は、非接触で外部回路と通信を行う
ことができるようにループアンテナ131をもつICモ
ジュール130を上フタ110、下フタ120間に接着
剤を用いずに固定したもので、図1(a)に示すよう
に、図3(b)に示す第二溶着リブ160のエネルギー
ダイレクタ163を超音波にて溶融させてこの部分で両
フタを溶着固定するとともに、第二溶着リブ160の突
起161部とループアンテナ131の貫通孔とを嵌合さ
せ、且つ、ICモジュール130が回転しないように上
フタ110に設けられた固定部111にて固定してあ
る。非接触ICカード100の外周部は、下フタ120
に設けられた図3(a)に示す、突起151とエネルギ
ーダイレクタ153からなる第一溶着リブのエネルギー
ダイレクタ153部を、凹部152に嵌合させながら超
音波により溶融させて、上フタ110と下フタ120と
を溶着固定している。
【0011】そして、本実施例の非接触ICカードは、
下フタ120の、ICモジュール装着領域の回りに、カ
ードの長辺および短辺に平行となるリブ(突起)140
を設けており、且つ、下フタ120の、ICモジュール
装着領域の回りに、ICモジュール装着領域の肉厚1.
0mmよりも厚い肉厚1.2mmを持つ厚肉部141を
設けている。リブ(突起)140はカードの長辺に平行
に2辺と短辺に平行に2辺設けており、その幅は0.6
mmで、高さは厚肉部面の位置から1.0mmであり、
ICカードとした際には、その先端面が上フタ面に略接
するようになるが、若干離れた状態である。長辺側の2
本のリブ140は、それぞれカード中心から22.5m
mの位置に、短辺側の2本のリブは、それぞれカード中
心から28.0mmの位置に設けている。尚、下フタの
外形寸法は82.6(mm)×51.0(mm)で、上
フタの外形寸法は85.6(mm)×54.0(mm)
である。また、上フタの肉厚は1.0mmである。
【0012】上フタ110と下フタ120は射出成形に
より樹脂により互いに嵌合するように、作製されるが、
樹脂としては、超音波により両フタの溶着を行うため、
熱可塑性樹脂であれば種類によらず利用できるが、中で
も非結晶性樹脂が溶着性に優れ好ましい。しかし、結晶
性の樹脂であっても強力な超音波エネルギーをかければ
溶着する。利用できる非結晶性樹脂としては、ABS樹
脂(アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合樹
脂)、SAN(アクリルニトリルスチレン共重合樹
脂)、アクリル樹脂、スチロール樹脂、ポリサンフォン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ノリル樹脂、塩化ビニル
等が挙げられる。また利用できる結晶性樹脂としては、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂等か挙げら
れる。
【0013】図5は、本実施例のICモジュール130
を示したものであるが、これに限定はされない。図5に
おいて、プリント回路基板133上には、CPU、メモ
リ、アナログIC等の半導体装置134が搭載されお
り、更にキヤパシター135等の電子回路部品、その他
が実装されている。プリント回路基板133は、通常、
両面に配線が施され、スルホール(図示していない)を
介して、両面の回路は導通するように作製されている。
131はループアンテナで、本実施例においては、この
ループアンテナ131の略中心には貫通孔131Aが設
けられ、貫通孔131Aと図1(a)に示す第二溶着リ
ブ160の図3(b)に示す突起161とを嵌合できる
ようにしている。尚、ループアンテナ131はプリント
回路基板133上のアンテナ端子136に接続されてい
る。
【0014】超音波による溶着について、もう少し説明
しておく。図3(a)に示すように、下フタに設けられ
た突起151とエネルギーダイレクタ153からなる第
一の溶着リブ150のエネルギーダイレクタ153と、
上フタに設けられた凹部152とは、嵌合するように、
それぞれ形成されているが、エネルギーダイレクタ15
3の突起部153Aと凸部153Bと、凹部152とに
ついては、凸部153Bの高さbよりも凹部152の深
さcが大きく、突起部151の高さaと凸部153Bの
高さbとの和(a+b)はcよりも大きくしておく。こ
のように形成しておくと、超音波溶着の前に、上フタ、
下フタを嵌合状態ににすることができ、取扱がし易くな
る。図3(b)に示す、上フタに設けられた突起161
とエネルギーダイレクタ163からなる第二の溶着リブ
160のエネルギーダイレクタ163と、上フタに設け
られた凹部162との関係も同様である。
【0015】次に、本発明の非接触ICカードの製造方
法の実施例を図4に基づいて説明する。図4は、上記本
発明の非接触ICカードの製造する際の工程を示したも
のである。先ず、所定形状に射出成形された上フタ11
0、下フタ120と、ループアンテナ131のアンテナ
回路部でない所定の位置に貫通孔131Aを設けたIC
モジュールを用意する。(図4(a)) 図4(a)(イ)、図4(a)(ロ)は、それぞれ上フ
タ110、下フタ120で、図1(b)のA1−A2に
相当する位置の断面を示している。図4(ハ)は、IC
モジュールで平面図を示している。また、図4(ハ)の
A3−A4も図1(b)のA1−A2に相当する位置で
ある。次に、上フタ110に設けられた第二溶着リブ1
60の突起部161にICモジュール130の貫通孔部
を嵌合して、固定部111にて、所定の位置にICモジ
ュール130を固定する。(図4(b)) 次いで、下フタ120に設けた、図3(a)に示す第一
の溶着リブ150のエネルギーダイレクタ153を上フ
タ110に設けられた凹部152と嵌合させる。このと
き、図3(b)に示す第二の溶着リブ160のエネルギ
ーダイレクタ163も下フタ120に設けられた凹部1
62と嵌合する。(図4(c)) この状態で、下フタ120と上フタ110間とを加圧し
ながら超音波をかけると、第一の溶着リブ150のエネ
ルギーダイレクタ153の凸部153および第二の溶着
リブ160のエネルギーダイレクタ163の凸部に超音
波エネルギーが集中し、この部分が溶融し、加圧により
この部分で両フタは溶着される。超音波を停止すると、
溶融した樹脂は固化して、加圧を停止後も両フタは固定
される。超音波溶着するための装置としては、超音波溶
着装置BRANSON 8400(900W)を用い
た。この装置を使用した際の、好ましい溶着条件は、超
音波周波数20〜40KHz、溶着時間0.1〜0.2
秒、保持時間0.2〜0.3秒であった。尚、溶着時
間、保持時間をこれ以上のばすと外観を損ね、品質が落
ちることとなる。
【0016】次に、本発明の非接触ICカードの実施例
2を挙げる。本実施例の非接触ICカードは、実施例1
において、上フタの肉厚部がない構造のもので、上フタ
については、ICモジュール領域と同じ厚さにICモジ
ュール領域の回りを作製したものであり、図は省略す
る。本実施例の非接触ICカードの作製方法も実施例1
の場合と同じである。
【0017】次に、上記実施例の非接触ICカードに対
する曲げ強度試験の結果を、表1に示す。但し、比較例
としては、リブ140と厚肉部141を持たない点以外
は、実施例1の非接触ICカードとほぼ同じ構造の非接
触ICカードを用いた。尚、曲げ強度試験の方法は図6
に示すように、上フタ側から略カード中心部に力(荷
重)を加えるようにして行った。図6(a)に示すたわ
み量は力(荷重)が0の場合と、図6(b)に示す力
(荷重)を加えた場合のカード中心部の位置の変位で表
した。表1中の数値は所定のたわみ量を得る力(荷重)
で、単位は〔gf〕である。 上記のように、厚肉部を設けることによっても機械的強
度が増えることが分かる。
【0018】尚、上記試験では下フタのICモジュール
領域の回りにリブを設けることによる、効果がはっきり
とでていないが、上フタないし下フタに実施例1や実施
例2のようなリブを設けた場合、リブを設けた箇所での
押圧や曲げに対しては、リブにより上フタ、下フタが接
することにより、リブを設けない場合(比較例)に比
べ、変形に対する強度が大きいことは明らかである。し
たがって、結局、実施例1のように、下フタのICモジ
ュール領域の回りにリブを設け、且つ、下フタのICモ
ジュール領域の回りを厚肉にすると強度的に一層効果が
あることが分かる。
【0019】
【効果】本発明の非接触ICカードは、上記のように、
ICモジュール(電子部品)を射出成形にて作製された
上フタあるいは下フタとなる2枚の樹脂板間に固定する
非接触ICカードであって、機械的強度の高い非接触I
Cカードの提供を可能とするものである。さらには、I
Cモジュール(電子部品)を上フタないし下フタに接着
剤により固定する工程を必要としないもので、機械的強
度の高い非接触ICカードの提供を可能とするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の非接触ICカードの概略図
【図2】実施例1の非接触ICカードの上フタ及び下フ
タの概略図
【図3】溶着部を説明するための拡大図
【図4】実施例の非接触ICカードの製造方法を説明す
るための工程図
【図5】実施例の非接触ICカードに用いられたICモ
ジュールの概略図
【図6】曲げ強度試験の方法を説明するための図
【図7】従来の非接触ICカードの機能概略構成図
【図8】従来のICカードの概略図
【符号の説明】
100 非接触ICカード 110 上フタ 111 固定部 120 下フタ 130 ICモジュール 131 ループアンテナ 131A 貫通孔 132 電子回路部 133 プリント回路基板 134 半導体装置 135 キヤパシター 136 アンテナ端子 140 リブ 141 厚肉部 150 第一溶着リブ 151 突起 152 凹部 153 エネルギーダイレク
タ 153A 突起部 153B 凸部 160 第二溶着リブ 161 突起 162 凹部 163 エネルギーダイレク
タ 720A、720B アンテナコイル 730 インターフェース部 740 制御部 750 メモリ部 760 電源部 770 表示部 780 端末装置 801 基材 802 接続用端子電極 803 ICチップ(半導体
素子) 804 ワイヤ 805 樹脂 806 銅箔層 807 Niめっき層 808 金めっき層 809 スルーホール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形により作製されて互いに嵌合す
    る2枚の樹脂板からなる上フタおよび下フタ間にループ
    アンテナを有するICモジュールを挾持し、前記2枚の
    フタの外周部に設けられたエネルギーダイレクタおよび
    突起部からなる溶着リブのエネルギーダイレクタを超音
    波により溶融して該2枚のフタを溶着固定し、且つルー
    プアンテナを有するICモジュールを固定して装着した
    非接触ICカードであって、前記上フタおよびまたは下
    フタの、ICモジュール装着領域の回りに、カードの長
    辺および短辺に平行となるリブを設けたことを特徴とす
    る非接触ICカード。
  2. 【請求項2】 射出成形により作製されて互いに嵌合す
    る2枚の樹脂板からなる上フタおよび下フタ間にループ
    アンテナを有するICモジュールを挾持し、前記2枚の
    フタの外周部に設けられたエネルギーダイレクタおよび
    突起部からなる溶着リブのエネルギーダイレクタを超音
    波により溶融して該2枚のフタを溶着固定し、且つルー
    プアンテナを有するICモジュールを固定して装着した
    非接触ICカードであって、前記上フタおよびまたは下
    フタの、ICモジュール装着領域の回りの肉厚を、IC
    モジュール装着領域の肉厚よりも厚くしたことを特徴と
    する非接触ICカード。
  3. 【請求項3】 射出成形により作製されて互いに嵌合す
    る2枚の樹脂板からなる上フタおよび下フタ間にループ
    アンテナを有するICモジュールを挾持し、前記2枚の
    フタの外周部に設けられたエネルギーダイレクタおよび
    突起部からなる溶着リブのエネルギーダイレクタを超音
    波により溶融して該2枚のフタを溶着固定し、且つルー
    プアンテナを有するICモジュールを固定して装着した
    非接触ICカードであって、前記上フタおよびまたは下
    フタの、ICモジュール装着領域の回りの肉厚を、IC
    モジュール装着領域の肉厚よりも厚くし、且つ、前記上
    フタおよびまたは下フタの、ICモジュール装着領域の
    回りに、カードの長辺および短辺に平行となるリブを設
    けたことを特徴とする非接触ICカード。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の非接触ICカー
    ドは、少なくとも上フタと下フタの一方に、外周部に沿
    ってエネルギーダイレクタおよび突起部からなる第一の
    溶着リブを設け、超音波により、該溶着リブのエネルギ
    ーダイレクト部を溶融させ、前記2枚のフタを溶着固定
    し、且つ上フタと下フタの一方に、ICモジュールのル
    ープアンテナ領域内のアンテナ回路がない位置に、エネ
    ルギーダイレクタおよび突起部からなる第二の溶着リブ
    を設け、超音波により、該溶着リブのエネルギーダイレ
    クト部を溶融させ、前記2枚のフタを溶着固定したもの
    で、ICモジュールはループアンテナ領域内のアンテナ
    回路がない位置に貫通孔を設け、前記第二の溶着リブと
    嵌合し、少なくとも前記2枚のフタの一方にICモジュ
    ールの回転を防止する固定部を設けていることを特徴と
    する非接触ICカード。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030061503A (ko) * 2002-01-14 2003-07-22 지식정보기술 주식회사 고주파 비접촉식 기록매체를 내장한 소형 디스크
JP2010152662A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Mitsubishi Electric Corp Rfidタグ及びその製造方法

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