JPH09103094A - ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法 - Google Patents
ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法Info
- Publication number
- JPH09103094A JPH09103094A JP25765395A JP25765395A JPH09103094A JP H09103094 A JPH09103094 A JP H09103094A JP 25765395 A JP25765395 A JP 25765395A JP 25765395 A JP25765395 A JP 25765395A JP H09103094 A JPH09103094 A JP H09103094A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- acceleration
- stepping motor
- zero
- stopping
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 迅速かつ安定な運転制御が可能なステッピン
グモータの緩起動・緩停止・速度変更方法を提供する。 【解決手段】 ステッピングモータを起動・停止又は速
度変更する際に、速度を増加又は減少させるための加速
度又は速度の変化パターンを所定の曲線関数に基づき発
生させ、この変化パターンを用いてパルス周波数を変化
させるものとし、上記曲線関数による加速度の値は、始
めのうち(1,2)はほとんどゼロに近い大きさであ
り、それから(3)徐々に大きくなり、その後(5)、
徐々に小さくなり、終わり(6,7)にはほとんどゼロ
に近い大きさからゼロになるように変化する。
グモータの緩起動・緩停止・速度変更方法を提供する。 【解決手段】 ステッピングモータを起動・停止又は速
度変更する際に、速度を増加又は減少させるための加速
度又は速度の変化パターンを所定の曲線関数に基づき発
生させ、この変化パターンを用いてパルス周波数を変化
させるものとし、上記曲線関数による加速度の値は、始
めのうち(1,2)はほとんどゼロに近い大きさであ
り、それから(3)徐々に大きくなり、その後(5)、
徐々に小さくなり、終わり(6,7)にはほとんどゼロ
に近い大きさからゼロになるように変化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タの運転方法に係り、特に、迅速かつ安定な運転制御が
可能なステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更
方法に関するものである。
タの運転方法に係り、特に、迅速かつ安定な運転制御が
可能なステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータは与えられた指令パ
ルスに1対1で対応してロータがステップ的に回転す
る。しかし、急に高速度で起動・停止又は速度変更する
と、慣性のため指令パルスとロータのステップ角との対
応関係が食い違ってしまう。これを脱調と呼び、ステッ
ピングモータを扱う上の重要なポイントとなっている。
ルスに1対1で対応してロータがステップ的に回転す
る。しかし、急に高速度で起動・停止又は速度変更する
と、慣性のため指令パルスとロータのステップ角との対
応関係が食い違ってしまう。これを脱調と呼び、ステッ
ピングモータを扱う上の重要なポイントとなっている。
【0003】従来、脱調を防止する運転方法として、台
形パターン又は三角パターンが一般に知られいてる。こ
れは、図6に示されるように、速度(角速度)の時間変
化のパターンをグラフに示すと台形状を呈するからであ
る。この方法は、起動時、一定速度(又は速度ゼロ)で
立ち上げ、徐々に速度を大きくする。このときの速度変
化は直線的であり、従って加速度が一定である。所望の
速度に達したら等速度で運転する。停止しようとすると
きは、徐々に速度を小さくし停止する。このときの速度
変化も直線的であり、加速度が一定である。途中で速度
変更するときは、開始時の現在速度から目標速度まで直
線的に速度変化させる。
形パターン又は三角パターンが一般に知られいてる。こ
れは、図6に示されるように、速度(角速度)の時間変
化のパターンをグラフに示すと台形状を呈するからであ
る。この方法は、起動時、一定速度(又は速度ゼロ)で
立ち上げ、徐々に速度を大きくする。このときの速度変
化は直線的であり、従って加速度が一定である。所望の
速度に達したら等速度で運転する。停止しようとすると
きは、徐々に速度を小さくし停止する。このときの速度
変化も直線的であり、加速度が一定である。途中で速度
変更するときは、開始時の現在速度から目標速度まで直
線的に速度変化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記台形パターンにつ
いて加速度に着目すると、加速・減速においては加速度
が一定であり、起動時及び停止時、或いは一定加速から
等速度に移るとき及び等速度から一定減速に移るときに
は、急激な加速度が発生する。
いて加速度に着目すると、加速・減速においては加速度
が一定であり、起動時及び停止時、或いは一定加速から
等速度に移るとき及び等速度から一定減速に移るときに
は、急激な加速度が発生する。
【0005】この急激な加速度がステッピングモータに
もたらす悪影響を停止時を例にとって説明する。ステッ
ピングモータは停止時、慣性のため、図7に示されるよ
うに、停止するべき位置71を通り過ぎてしまう。これ
をオーバーシュート72と呼ぶ。通常は、通り過ぎてか
ら逆戻りして反対側に通り過ぎ、これ(軸振動と呼ぶ)
を繰り返しながら、徐々に振幅を狭めて本来の位置に収
束する。このことを整定(又は軸振動の整定)と呼ぶ。
図7(a)は整定に要する時間が短い例、図7(b)は
整定に要する時間が長い例を示している。また、オーバ
ーシュート72が大きすぎて本来の位置71に戻れず、
1ステップ分先の安定位置に飛んでしまうと、前記した
脱調となる。整定に要する時間は、オーバーシュートの
大きさ、ステッピングモータの慣性、相毎のステータ対
ロータ位置関係等に依存する。オーバーシュートの大き
さは、停止前後の速度差即ち加速度に依存する。従っ
て、急激な加速度があれば、整定に要する時間は長くな
る。ここでステッピングモータが整定しきらないうちに
別の動作に入ると脱調する可能性が高いので、ステッピ
ングモータの運転には整定時間を十分に確保することが
要求される。このため、動作から別の動作への俊敏な移
行が困難となる。
もたらす悪影響を停止時を例にとって説明する。ステッ
ピングモータは停止時、慣性のため、図7に示されるよ
うに、停止するべき位置71を通り過ぎてしまう。これ
をオーバーシュート72と呼ぶ。通常は、通り過ぎてか
ら逆戻りして反対側に通り過ぎ、これ(軸振動と呼ぶ)
を繰り返しながら、徐々に振幅を狭めて本来の位置に収
束する。このことを整定(又は軸振動の整定)と呼ぶ。
図7(a)は整定に要する時間が短い例、図7(b)は
整定に要する時間が長い例を示している。また、オーバ
ーシュート72が大きすぎて本来の位置71に戻れず、
1ステップ分先の安定位置に飛んでしまうと、前記した
脱調となる。整定に要する時間は、オーバーシュートの
大きさ、ステッピングモータの慣性、相毎のステータ対
ロータ位置関係等に依存する。オーバーシュートの大き
さは、停止前後の速度差即ち加速度に依存する。従っ
て、急激な加速度があれば、整定に要する時間は長くな
る。ここでステッピングモータが整定しきらないうちに
別の動作に入ると脱調する可能性が高いので、ステッピ
ングモータの運転には整定時間を十分に確保することが
要求される。このため、動作から別の動作への俊敏な移
行が困難となる。
【0006】また、一定加速から等速度、等速度から一
定減速に移るときに発生する加速度も、余りに急激であ
ると脱調するので限界がある。従って、等速度部分での
速度を大きくするには長時間の加速が必要となり、なか
なか最高速度にならない。これは、ある位置から他の位
置へできるだけ短時間で移動しようとするときの制約と
なる。
定減速に移るときに発生する加速度も、余りに急激であ
ると脱調するので限界がある。従って、等速度部分での
速度を大きくするには長時間の加速が必要となり、なか
なか最高速度にならない。これは、ある位置から他の位
置へできるだけ短時間で移動しようとするときの制約と
なる。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、迅速かつ安定な運転制御が可能なステッピングモー
タの緩起動・緩停止・速度変更方法を提供することにあ
る。
し、迅速かつ安定な運転制御が可能なステッピングモー
タの緩起動・緩停止・速度変更方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ステッピングモータを起動・停止又は速度
変更する際に、速度を増加又は減少させるための加速度
又は速度の変化パターンを所定の曲線関数に基づき発生
させ、この変化パターンを用いてパルス周波数を変化さ
せるものとし、上記曲線関数による加速度の値は、始め
のうちはほとんどゼロに近い大きさであり、それから徐
々に大きくなり、その後、徐々に小さくなり、終わりに
はほとんどゼロに近い大きさからゼロになるように変化
するものである。
に本発明は、ステッピングモータを起動・停止又は速度
変更する際に、速度を増加又は減少させるための加速度
又は速度の変化パターンを所定の曲線関数に基づき発生
させ、この変化パターンを用いてパルス周波数を変化さ
せるものとし、上記曲線関数による加速度の値は、始め
のうちはほとんどゼロに近い大きさであり、それから徐
々に大きくなり、その後、徐々に小さくなり、終わりに
はほとんどゼロに近い大きさからゼロになるように変化
するものである。
【0009】上記加速度又は速度が、三角関数に基づき
発生されてもよい。
発生されてもよい。
【0010】上記加速度又は速度が、加減速開始時の現
在速度と目標速度との差から振幅が決まり、加減速開始
から終了までの時間から周期が決まる三角関数波に基づ
いてもよい。
在速度と目標速度との差から振幅が決まり、加減速開始
から終了までの時間から周期が決まる三角関数波に基づ
いてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1の速度変化グラフは、従来は
図6に従って運転する場合に対応する本願発明による運
転パターンを示している。図示されるように、起動時
(これを加速開始時点1とする)には角速度ωはほとん
どゼロであり、起動直後(加速開始直後2)でも角速度
ωは非常に小さい。即ち、加速開始時点1から加速開始
直後2にかけて加速度αは曲線的に増えているけれども
ほとんどゼロに近い大きさである。しかし、それからは
角速度ωが急速に曲線的に上昇している(加速漸増期
3)。これは、加速度αが一定でなく徐々に大きくなっ
ているからである。やがて、角速度ωの勾配は、従来で
は考えられないくらい急峻になる(最大加速期4)。そ
の後、加速度αが徐々に小さくなるので速度の上昇が緩
和される(加速漸減期5)。終わり頃には、加速度αが
ほとんどゼロに近い大きさとなるため、角速度ωはしだ
いに一定に近付き、等速度運転に近付く(加速終了直前
6)。ここで加速度αがゼロとなり加速が終わる(加速
終了時点7)。等速度運転から停止しようとするとき
は、起動時と全く逆に速度が変化する。加速度の変化は
方向を逆にしただけであり、起動時と同じ方法であるこ
とが判る。
図6に従って運転する場合に対応する本願発明による運
転パターンを示している。図示されるように、起動時
(これを加速開始時点1とする)には角速度ωはほとん
どゼロであり、起動直後(加速開始直後2)でも角速度
ωは非常に小さい。即ち、加速開始時点1から加速開始
直後2にかけて加速度αは曲線的に増えているけれども
ほとんどゼロに近い大きさである。しかし、それからは
角速度ωが急速に曲線的に上昇している(加速漸増期
3)。これは、加速度αが一定でなく徐々に大きくなっ
ているからである。やがて、角速度ωの勾配は、従来で
は考えられないくらい急峻になる(最大加速期4)。そ
の後、加速度αが徐々に小さくなるので速度の上昇が緩
和される(加速漸減期5)。終わり頃には、加速度αが
ほとんどゼロに近い大きさとなるため、角速度ωはしだ
いに一定に近付き、等速度運転に近付く(加速終了直前
6)。ここで加速度αがゼロとなり加速が終わる(加速
終了時点7)。等速度運転から停止しようとするとき
は、起動時と全く逆に速度が変化する。加速度の変化は
方向を逆にしただけであり、起動時と同じ方法であるこ
とが判る。
【0012】ここで、停止時の速度変化を見るために、
円A内を拡大して図2に示す。この図には、図6の円A
内も合わせて示される。従来パターン22では停止時2
1の直前まで角加速度αは一定で、停止時21に突然ゼ
ロとなる。停止時21の角加速度α=Δω/Δtは、従
来パターン22ではかなり大きい。これに比べ、本発明
パターン23では、停止時21よりも前から角加速度α
は小さくなっており、停止時21の角加速度α=Δω/
Δtは、はるかに小さい。従って、慣性モーメントM=
Iαも従来パターン22より本発明パターン23のほう
がはるかに小さいことになる。本発明パターン23の場
合、このように慣性力が小さいためにオーバーシュート
はほとんど生じない。
円A内を拡大して図2に示す。この図には、図6の円A
内も合わせて示される。従来パターン22では停止時2
1の直前まで角加速度αは一定で、停止時21に突然ゼ
ロとなる。停止時21の角加速度α=Δω/Δtは、従
来パターン22ではかなり大きい。これに比べ、本発明
パターン23では、停止時21よりも前から角加速度α
は小さくなっており、停止時21の角加速度α=Δω/
Δtは、はるかに小さい。従って、慣性モーメントM=
Iαも従来パターン22より本発明パターン23のほう
がはるかに小さいことになる。本発明パターン23の場
合、このように慣性力が小さいためにオーバーシュート
はほとんど生じない。
【0013】次に、図1の運転パターンを発生させる方
法を図3により説明する。
法を図3により説明する。
【0014】本発明にあっては、加速度又は速度の変化
パターンを曲線関数に基づき発生させる。ここでは曲線
関数に三角関数を用いる。この場合、加速度の変化パタ
ーンも速度の変化パターンも三角関数になる。このため
に必要なデータは、加減速開始時の現在速度V1 、速度
変更しようとする目標速度V2 、及び加減速開始から終
了までの期間(加減速時間と呼ぶ)Tである。
パターンを曲線関数に基づき発生させる。ここでは曲線
関数に三角関数を用いる。この場合、加速度の変化パタ
ーンも速度の変化パターンも三角関数になる。このため
に必要なデータは、加減速開始時の現在速度V1 、速度
変更しようとする目標速度V2 、及び加減速開始から終
了までの期間(加減速時間と呼ぶ)Tである。
【0015】加減速時間Tは、速度変化量と加減速レー
トとから決定する。ここで、速度変化量とは目標速度V
2 −現在速度V1 であり、加減速レートとは、速度が1
000pps(pulse per sec ;パルス毎秒)変化する
ときの時間(sec)と定義する。加減速時間Tは、 T=加減速レート×速度変化量/10000 となる。
トとから決定する。ここで、速度変化量とは目標速度V
2 −現在速度V1 であり、加減速レートとは、速度が1
000pps(pulse per sec ;パルス毎秒)変化する
ときの時間(sec)と定義する。加減速時間Tは、 T=加減速レート×速度変化量/10000 となる。
【0016】このときの速度変化は、時間tにおける瞬
時速度vが、 v=V1 +(V2 −V1 )(cos((t/T+1)
π)+1)/2 で示される。即ち、瞬時速度vは、加減速開始時の現在
速度と目標速度との差の1/2を振幅とし、加減速開始
から終了までの期間を半周期とし、初期位相πを有する
余弦波を、現在速度と目標速度との中間にずらしたもの
となる。このようにして図3の速度変化のパターン31
が決定される。そこで、この瞬時速度vを用い、τ=1
/vにより、時間tにおけるパルス出力周期τを求め、
随時、パルス出力周期τのパルス出力を行うようにす
る。
時速度vが、 v=V1 +(V2 −V1 )(cos((t/T+1)
π)+1)/2 で示される。即ち、瞬時速度vは、加減速開始時の現在
速度と目標速度との差の1/2を振幅とし、加減速開始
から終了までの期間を半周期とし、初期位相πを有する
余弦波を、現在速度と目標速度との中間にずらしたもの
となる。このようにして図3の速度変化のパターン31
が決定される。そこで、この瞬時速度vを用い、τ=1
/vにより、時間tにおけるパルス出力周期τを求め、
随時、パルス出力周期τのパルス出力を行うようにす
る。
【0017】図示されるように、時間t=0からt=T
まで、ステッピングモータは余弦波状に変化する瞬時速
度vで回転する。この三角関数パターン31は、図1の
運転パターンにおける緩起動・緩停止・速度変更を実現
する好適な例となる。この三角関数パターン31の場
合、図2の停止時にあってはαは極めて小さくω=0と
なる瞬間にα=0に収束する。
まで、ステッピングモータは余弦波状に変化する瞬時速
度vで回転する。この三角関数パターン31は、図1の
運転パターンにおける緩起動・緩停止・速度変更を実現
する好適な例となる。この三角関数パターン31の場
合、図2の停止時にあってはαは極めて小さくω=0と
なる瞬間にα=0に収束する。
【0018】次に、本発明の運転方法を組み込んだステ
ッピングモータ運転装置を説明する。図4に示されるよ
うに、内部にデジタル信号処理回路を具備するステッピ
ングモータ運転装置41は、応用システムの制御盤42
とステッピングモータのドライブユニット43との間に
設置される。制御盤42には、操作ボタン44、計器4
5、シーケンサ、パソコンなどが含まれる。アクチュエ
ータを構成するステッピングモータ46は回転角度に応
じて移動量、例えばシリンダ47のストロークを生じる
ようになっている。このステッピングモータ運転装置4
1は、移動量によって移動速度が異なるようにパルスを
出力する。また、移動量によってそのパルス出力の制御
方式も異なる。まず、現在位置と指令位置との差を所定
の周期毎に偏差として計算し、この偏差が、制御不感帯
(ステッピングモータの制御できる限界=1ステップ
分)以内なら停止とする。偏差が予め設定したパルス制
御区間以内ならパルス数制御方式を行う。パルス数制御
方式においては、偏差と加減速レートとから速度が決定
される。
ッピングモータ運転装置を説明する。図4に示されるよ
うに、内部にデジタル信号処理回路を具備するステッピ
ングモータ運転装置41は、応用システムの制御盤42
とステッピングモータのドライブユニット43との間に
設置される。制御盤42には、操作ボタン44、計器4
5、シーケンサ、パソコンなどが含まれる。アクチュエ
ータを構成するステッピングモータ46は回転角度に応
じて移動量、例えばシリンダ47のストロークを生じる
ようになっている。このステッピングモータ運転装置4
1は、移動量によって移動速度が異なるようにパルスを
出力する。また、移動量によってそのパルス出力の制御
方式も異なる。まず、現在位置と指令位置との差を所定
の周期毎に偏差として計算し、この偏差が、制御不感帯
(ステッピングモータの制御できる限界=1ステップ
分)以内なら停止とする。偏差が予め設定したパルス制
御区間以内ならパルス数制御方式を行う。パルス数制御
方式においては、偏差と加減速レートとから速度が決定
される。
【0019】偏差がパルス制御区間を越えているとき速
度制御方式を行う。速度制御方式は、さらに偏差の大き
さにより、3種類の速度設定ルールを有する。即ち、図
5に示されるように、偏差が下位規定値51以下なら低
速の規定速度52が与えられ、偏差が上位規定値53以
上なら高速の規定速度54が与えられ、偏差が下位規定
値51と上位規定値53との間なら、低速の規定速度5
2と高速の規定速度54との勾配で速度が与えられる。
この速度設定ルールにより設定される速度が、目標速度
V2 となる。従って、移動量の大小によって目標速度V
2 が異なる。
度制御方式を行う。速度制御方式は、さらに偏差の大き
さにより、3種類の速度設定ルールを有する。即ち、図
5に示されるように、偏差が下位規定値51以下なら低
速の規定速度52が与えられ、偏差が上位規定値53以
上なら高速の規定速度54が与えられ、偏差が下位規定
値51と上位規定値53との間なら、低速の規定速度5
2と高速の規定速度54との勾配で速度が与えられる。
この速度設定ルールにより設定される速度が、目標速度
V2 となる。従って、移動量の大小によって目標速度V
2 が異なる。
【0020】速度制御方式では、図3で説明したよう
に、目標速度V2 、現在速度V1 をもとに加減速時間
T、瞬時速度vを計算し、速度変化のパターンが決定さ
れる。このような速度制御方式を採用することにより、
図1に示されるように、ある速度11である目標位置に
向けて動作している途中で目標位置が変更された場合、
直ちに新しい速度12が決定され、速度11からその速
度12まで、及び速度12から目標位置で停止するまで
の速度変化のパターンも即時決定される。
に、目標速度V2 、現在速度V1 をもとに加減速時間
T、瞬時速度vを計算し、速度変化のパターンが決定さ
れる。このような速度制御方式を採用することにより、
図1に示されるように、ある速度11である目標位置に
向けて動作している途中で目標位置が変更された場合、
直ちに新しい速度12が決定され、速度11からその速
度12まで、及び速度12から目標位置で停止するまで
の速度変化のパターンも即時決定される。
【0021】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0022】(1)ほとんど整定した状態で速度変化が
終了するので、脱調する可能性がなくなり安定した運転
制御が可能となる。
終了するので、脱調する可能性がなくなり安定した運転
制御が可能となる。
【0023】(2)整定時の余分な軸振動がなくなり、
エネルギ消費が低下するので、発熱や騒音が低下する。
エネルギ消費が低下するので、発熱や騒音が低下する。
【0024】(3)整定に要する時間が短くなるので、
整定を待つために指令を禁止する時間が短縮され、動作
から別の動作への俊敏な移行が可能となる。
整定を待つために指令を禁止する時間が短縮され、動作
から別の動作への俊敏な移行が可能となる。
【0025】(4)位置、速度等の目標値が随時変化し
てもリアルタイムで応答することができる。
てもリアルタイムで応答することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による運転パターンを示す速度変
化図である。
化図である。
【図2】図1の運転パターンの部分拡大による速度変化
図である。
図である。
【図3】本発明の運転パターンを発生させる方法を示す
速度変化図である。
速度変化図である。
【図4】本発明の運転方法を組み込んだステッピングモ
ータ運転装置を用いた応用システムのブロック図であ
る。
ータ運転装置を用いた応用システムのブロック図であ
る。
【図5】本発明の応用に係る速度制御方式を示す偏差対
速度変換図である。
速度変換図である。
【図6】従来技術による運転パターンを示す速度変化図
である。
である。
【図7】ステッピングモータの軸振動を示す位置変化図
である。
である。
1 加速開始時点 2 加速開始直後 3 加速漸増期 4 最大加速期 5 加速漸減期 6 加速終了直前 7 加速終了時点
Claims (3)
- 【請求項1】 ステッピングモータを起動・停止又は速
度変更する際に、速度を増加又は減少させるための加速
度又は速度の変化パターンを所定の曲線関数に基づき発
生させ、この変化パターンを用いてパルス周波数を変化
させるものとし、上記曲線関数による加速度の値は、始
めのうちはほとんどゼロに近い大きさであり、それから
徐々に大きくなり、その後、徐々に小さくなり、終わり
にはほとんどゼロに近い大きさからゼロになるように変
化することを特徴とするステッピングモータの緩起動・
緩停止・速度変更方法。 - 【請求項2】 上記加速度又は速度が、三角関数に基づ
き発生されることを特徴とする請求項1記載のステッピ
ングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法。 - 【請求項3】 上記加速度又は速度が、加減速開始時の
現在速度と目標速度との差から振幅が決まり、加減速開
始から終了までの時間から周期が決まる三角関数波に基
づくことを特徴とする請求項1又は2記載のステッピン
グモータの緩起動・緩停止・速度変更方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25765395A JPH09103094A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25765395A JPH09103094A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09103094A true JPH09103094A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17309245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25765395A Pending JPH09103094A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09103094A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004215765A (ja) * | 2003-01-10 | 2004-08-05 | Yamasa Kk | スロットマシン |
JP2008137449A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Nsk Ltd | 電動式ステアリング装置 |
JP2015023702A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | キヤノン株式会社 | ステッピングモータの制御装置、光学機器、ステッピングモータの制御方法、及びプログラム |
CN109510566A (zh) * | 2018-12-19 | 2019-03-22 | 苏州奥宝杰电机科技有限公司 | 电机加速方法、电机控制方法、电机及工业吊扇 |
WO2022202331A1 (ja) * | 2021-03-23 | 2022-09-29 | ミネベアミツミ株式会社 | モータ制御装置、モータ制御方法およびモータ制御プログラム |
-
1995
- 1995-10-04 JP JP25765395A patent/JPH09103094A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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