JPH09101288A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH09101288A
JPH09101288A JP7258505A JP25850595A JPH09101288A JP H09101288 A JPH09101288 A JP H09101288A JP 7258505 A JP7258505 A JP 7258505A JP 25850595 A JP25850595 A JP 25850595A JP H09101288 A JPH09101288 A JP H09101288A
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ultrasonic
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wavelength
probe
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Izumi Sato
泉 佐藤
Masahiro Kitatsume
正弘 北爪
Masatoshi Tajima
正敏 田島
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水膜の厚さの変化による探傷感度の変動をなく
し、探傷精度及び再現性などの向上を図る。 【解決手段】超音波探触子の振動子24が発生した超音
波パルスが遅延材23の凹凸部23aを通じて水膜40
に入射する。透過波a1,a2の一部が被検査材41の
表面で反射し、反射波b1,b2が超音波探触子20の
凹凸部23aの凸部(A)、凹部(B)に戻る。凹部
(B)の経路での反射は、溝の深さが1/4波長であり
往復では1/2波長になり、凸部(A)での反射波b1
と、凹部(B)での反射波b2は位相が1/2波長(1
80度)反転し、打ち消し合い、超音波探触子20の表
面(凹凸部23a)での反射が無い場合と同じになり、
波高レベルの干渉が発生せず、被検査材41又は超音波
探触子20の移動に伴う水膜40の厚さが変化した際の
探傷感度が変動しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道レール、厚板
鋼材、ビレット鋼材などの被検査材の探傷を行う際に、
被検査材と水膜とを介して音響結合を図って超音波パル
スを送信し、かつ、反射波を受信する超音波探触子に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の鉄道などのレール(被検査
材)に対する超音波での探傷の計測状態を示す斜視図で
あり、図9は、その電気的構成を示すブロック図であ
る。また、図10は超音波探触子と被検査材との接合状
態を説明するための図である。図8、図9及び図10に
おいて、この例では、探傷対象のレール(被検査材)1
に、超音波探傷装置2と接続されるケーブル3の先端に
設けられた超音波探触子4を移動させてレール1の探傷
を行っている。この場合、図9及び図10に示すように
探触子ホルダ4aに固定された超音波探触子4とレール
1との間の水膜5を介して探傷を行っている。この超音
波探触子4のレール1と対向する表面部材(遅延材)は
平滑な構造となっている。この表面部材及び水膜5を介
して被検査材のレール1と音響結合が図られている。
【0003】図9に示す超音波探傷装置2では、超音波
探触子4又はレール1を水膜5を介して移動させてい
る。この際、送信部7が一定周期で出力する送信信号が
超音波探触子4に入力され、内部の図示しない振動子か
らの超音波パルスが水膜5を介してレール1に入射され
る。この超音波パルスがレール1の傷で反射し、この反
射波が超音波探触子4の振動子で受信される。
【0004】この受信波信号が受信部8に入力され、こ
こで増幅などを行い、信号処理部9のゲート回路を通じ
て受信波信号を抽出する。さらに、信号処理部9でデジ
タル信号化処理を行い、受信波を判定レベルと比較して
レール1における傷を検出し、この傷データと図示しな
い走行距離センサからの移動量に基づいたレール1の位
置などをブラウン管(CRT)などの表示部10で画面
表示している。
【0005】また、信号処理部9が出力する傷波形やレ
ール1の位置などの探傷情報を記録装置11のメモリな
どに記憶して保存し、さらに、必要に応じて記録紙に印
字して出力している。このような探傷では、この探傷を
行う際の被検査材のレール1又は超音波探触子4の移動
に伴って、水膜5の厚さが変化して、その探傷感度が変
動し、所望の一定値を維持できないという問題点があ
る。
【0006】図11は送信超音波パルスの透過と多重反
射による探傷感度の変動を説明するための図であり、図
12は透過波及び多重反射波の位相状態から探傷感度の
変動を説明するための図である。また、図13は水膜厚
さの変化に対する探傷感度の変動を示す特性図である。
図11において、超音波探触子4の振動子4cで発生し
た送信超音波パルスが遅延材を介して超音波探触子4の
表面から水膜5に入射する。この送信超音波パルスは水
膜5を透過波aとして通過し、レール1の被検査材の表
面から入射する。同時に透過波aの一部が被検査材の表
面で反射して、この反射波が超音波探触子4の表面方向
に戻って反射し、再度、レール1の被検査材の表面に向
かうことになる。すなわち、多重反射波bが発生する。
【0007】この場合、図12(A)に示すように、水
膜5内で透過波aと多重反射波bの位相が反転している
と打ち消し合ってレール1の被検査材表面から入射する
透過波aの波高レベルが低下する。また、図12(B)
に示すように水膜5内の透過波aと多重反射波bが同相
の場合、透過波aと多重反射波bの波高レベルが加算さ
れて、レール1の被検査材表面から入射する透過波aの
波高レベルが高くなる。したがって、探傷を行う際の被
検査材のレール1又は超音波探触子4の移動に伴って水
膜5の厚さが変化すると、その探傷感度が変動すること
になる。例えば、図13に示すように、水膜5の厚さが
0.2mm,0.6mmで、その感度(dB)が大きく
低下し、また、水膜5の厚さが0.4mmで、その感度
(dB)が高くなる。このように従来の超音波探触子で
は、水膜5の厚さの変化による探傷感度が大きく変動
(10dB程度)してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の超音波探触子では、探傷を行う際の被検査材
のレール1又は超音波探触子4の移動に伴って水膜5の
厚さが変化する。このため一定値の探傷感度が要求され
る場合の、その探傷精度が悪化し、かつ、確実な再現性
が得られないという欠点がある。
【0009】本発明は、このような従来の技術における
欠点を解決するものであり、被検査材又は超音波探触子
の移動に伴う水膜の厚さの変化による探傷感度の変動を
なくして、探傷精度が向上し、かつ、その再現性などが
向上する超音波探触子を提供することを解決課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を達成するため
に、本発明は、水膜を介して被検査材と音響結合し、超
音波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する超音波探
触子であり、超音波パルスを送信し、かつ、反射波を受
信する表面部材に少なくとも1/4波長の深さの複数の
溝を設けている。
【0011】また、本発明の超音波探触子は、1/4波
長の深さの溝の長手方向を、水膜が流れる方向に形成し
ている。さらに、本発明の超音波探触子は溝に代えて少
なくとも1/4波長の深さの円柱状、三角柱状、多角柱
状、楕円柱状を含むくぼみを設けている。また、本発明
の超音波探触子は、溝の幅、及び、溝と溝の間隔、又
は、くぼみの開口幅、及び、くぼみとくぼみの間隔を1
波長付近としている。
【0012】さらに、本発明の超音波探触子は超音波パ
ルスを送信し、かつ、反射波を受信する表面部材におけ
るくぼみの開口面積と、平坦部の面積を同一に形成して
いる。また、本発明は水膜を介して被検査材と音響結合
し、超音波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する超
音波探触子であり、反射波を受信する振動子と、反射波
を遅延する遅延材と、超音波探触子の表面となる遅延材
の一方側に設けられ、1/4波長の厚さ、かつ、水と遅
延材の音響インピーダンスの相乗平均となる音響インピ
ーダンスの整合膜とを備えている。
【0013】このように本発明の超音波探触子は、超音
波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する表面部材
に、1波長付近の間隔で設けた1/4波長の深さの溝や
くぼみでの反射波と、平坦部での反射波とが入り混じっ
て入射する。この際、溝やくぼみの経路での反射波は、
その溝の深さが1/4波長であるため往復では1/2波
長の長さになり、この溝やくぼみの凹部での反射波と平
坦部のでの反射波との位相が1/2波長(180度)反
転して打ち消される。
【0014】したがって、超音波探触子の表面での反射
が無い場合と同じ動作になり、波高レベルが低下した
り、波高レベルが高くなるなどの干渉が発生しなくな
る。すなわち、被検査材又は超音波探触子の移動に伴う
水膜の厚さが変化しても、その探傷感度が変動しなくな
る。この結果、探傷精度及び再現性などが向上すること
になる。
【0015】また、本発明は、溝の長手方向を水膜の流
れ方向に形成しているため、被検査材又は超音波探触子
の移動に伴う水膜の水がスムーズに流れて、安定した音
響結合が得られるようになる。さらに、超音波探触子の
表面が被検査材と接触する際の磨耗、損傷状態を視覚的
に確認し易くなる。さらに、超音波探触子の表面となる
遅延材の他方側に配置された1/4波長の厚さ、かつ、
水と遅延材の音響インピーダンスの相乗平均となる音響
インピーダンスの整合膜によって、反射波が再反射せず
に、多重反射波が極めて少なくなり、透過波との干渉が
発生しなくなる。この結果、水膜の厚さの変化による探
傷感度の変動が少なくなり、超音波探触子の表面での反
射が無い場合と同じ動作が得られ、探傷精度及び再現性
が向上することになる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の超音波探触子の実
施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発
明の超音波探触子の第1の実施形態の構成を示す断面図
及び底面図である。図1において、この超音波探触子2
0は従前の図8に示した鉄道などのレール(被検査材)
に対する超音波による探傷を行うものであり、外装体
(筐体)21に、図示しない超音波探傷装置の送受信部
に接続されるケーブル22が接続されている。
【0017】また、外装体21内には、この開口面から
挿入して固定された遅延材23が配置されている。この
遅延材23の外装体21内側(一方側)に、超音波パル
スを発生し、かつ、反射波が入射され、その電気変換し
た受信信号を出力する振動子24が取り付けられてい
る。遅延材23の他方側は溝状の凹凸が形成された凹凸
部23aとなっている。
【0018】この凹凸部23aの溝は深さは振動子24
が送出する超音波信号の波長の1/4とする。尚以下の
説明では波長は全てλで現わす。さらに、溝(凹部)の
幅及び平坦部(凸部)の幅は、凹凸部23aでの凹部の
反射波と凸部による反射波とが分離せずに、入り混じっ
て確実に打ち消すように経験的な値である約1λとす
る。
【0019】次に、この第1の実施形態における動作及
び機能について説明する。図2は超音波探触子20の凹
凸部23aによる送信超音波パルスの透過と多重反射に
よる探傷感度の変動を説明するための図である。図3は
透過波及び多重反射波の位相状態から探傷感度の変動を
説明するための図である。図2において、超音波探触子
20の振動子24が発生した超音波パルスが遅延材23
の凹凸部23aを通じて水膜40に入射する。この送信
超音波パルスは凹凸部23aの凸部(A)から、水膜4
0を透過波a1として通過し、被検査材41の表面から
入射する。同時に透過波a1の一部が被検査材41の表
面で反射して、この反射波b1が超音波探触子20の凹
凸部23aの凸部(A)に戻る。
【0020】また、送信超音波パルスは凹凸部23aの
凹部(B)から水膜40を透過波a2として通過し、被
検査材41の表面から入射する。同時に透過波a2の一
部が被検査材41の表面で反射して、この反射波b2が
超音波探触子20の凹凸部23aの凹部(B)に戻るこ
とになる。このように、超音波探触子20の振動子24
が送出した超音波パルスは、凹凸部23aの凸部(A)
と凹部(B)の二種類の経路で反射することになる。こ
こで凹部(B)の経路での反射は、その溝の深さが1/
4波長であり、往復では1/2波長の長さになる。この
場合、凸部(A)と凹部(B)の二種類の経路での反射
波が水膜40内で入り混じることになる。したがって、
図3に示すように凸部(A)での反射波b1と、凹部
(B)での反射波b2は位相が1/2波長(180度)
反転しており、主に水膜40内で打ち消される。すなわ
ち、超音波探触子20の表面(凹凸部23a)での反射
が無い場合と同じ動作になる。このように超音波探触子
20の表面(凹凸部23a)での反射が無いことにな
り、従前の図11(A)(B)で説明したように波高レ
ベルが低下したり、波高レベルが高くなるなどの干渉が
発生しなくなり、被検査材41又は超音波探触子20の
移動に伴う水膜40の厚さが変化しても、その探傷感度
が変動しなくなる。
【0021】図4は、この水膜厚さの変化に対する探傷
感度の変動を示す特性図である。図4において、超音波
探触子20の凹凸部23aを設けない改善前では、水膜
40の厚さが0.2mm,0.6mmで、その感度(d
B)が大きく低下し、また、水膜40の厚さが0.4m
mでその感度(dB)が極めて高くなっており、水膜の
厚さの変化による探傷感度の変動が発生している。
【0022】これに対して、この第1の実施形態のよう
に超音波探触子20の凹凸部23aを設けた改善後で
は、水膜40の厚さが0.2mm,0.6mmで、その
感度(dB)がやや低下し、また、水膜40の厚さが
0.4mmでその感度(dB)がやや高くなっている。
したがって、改善前に10dB程度あった水膜の厚さの
変化による探傷感度の変動が1〜2dB程度のフラット
な特性に改善されており、超音波探触子20の表面(凹
凸部23a)での反射が無い場合と同じ動作が得られ、
その再現性が向上するとになる。
【0023】また、この第1の実施形態では、超音波探
触子20の凹凸部23aの凹凸の溝を水膜の流れる方向
に形成すると、スムーズな水の流れが出来るようにな
り、安定した音響結合が得られるようになる。さらに、
超音波探触子20の移動に伴って、その表面が被検査材
と接触する場合が多く、磨耗、損傷が発生し易い。この
凹凸部23aの磨耗、損傷状態を視覚的に確認し易くな
る。
【0024】図5は、超音波探触子20の遅延材23の
凹凸部23aの変形例を示す底面図である。この例は、
超音波探触子20の遅延材23の表面に凹凸部23aに
代えて円柱状くぼみ45を多数形成したものである。こ
の円柱状くぼみ45も、その深さを1/4λとし、か
つ、円柱状くぼみ45の開口の幅、及び、円柱状くぼみ
45の間の平坦部を約1λにすることによって、前記の
溝の凹凸部23aと同様に動作して、同様の効果が得ら
れる。
【0025】なお、円柱状くぼみ45に代えて四角柱
状、三角柱状、多角柱状、楕円柱状のくぼみでも同様の
効果がある。この場合も、深さを1/4λとし、かつ、
開口の幅、及び、この間の平坦部を約1λに設定する。
また、このくぼみは、くぼみと平坦部とで位相が反転し
た二つの反射波が入り混じって打ち消すようにしている
ため、くぼみの合計の開口面積と、平坦部の合計の面積
を同一に形成し、かつ、約1λ間隔でくぼみ部と平坦部
とをとなり合うように形成すれば効果的である。
【0026】図6は第2の実施形態の構成を示す側面図
である。図6において、この例は図1の構成と同様の遅
延材23の一方側には振動子24が取り付けられ、遅延
材23の他方側に凹凸部23aに代えた整合膜50が配
置されている。この整合膜50は水膜51を介して被検
査材52と接合している。整合膜50はその厚さが1/
4λであり、かつ、音響インピーダンスが、遅延材23
の音響インピーダンスZ1と水(水膜51)の音響イン
ピーダンスZ2の相乗平均値の部材を用いる。
【0027】次に、この第2の実施形態における動作及
び機能について説明する。この超音波探触子は、遅延材
23に整合膜50を設けており、この整合膜50と水膜
51を介して被検査材52と接合している。この場合、
整合膜50はその厚さが1/4λである。そして、整合
膜50の音響インピーダンスが、遅延材23の音響イン
ピーダンスZ1と水(水膜51)の音響インピーダンス
Z2の相乗平均値となっており、遅延材23と水膜51
とのインピーダンスの値が近似し、そのインピーダンス
が整合する。したがって、送信超音波パルスが、遅延材
23、整合膜50、水膜51を介して、被検査材52に
透過し、その際の反射波が整合膜50に到達した際に、
この整合膜50の表面(超音波探触子の表面)で反射す
ることなく、遅延材23へ容易に入射される。
【0028】したがって、水膜51での多重反射波が極
めて少なくなり、透過波との干渉が発生しなくなる。こ
の結果、水膜の厚さの変化による探傷感度の変動が少な
くなり、超音波探触子20の表面での反射が無い場合と
同じ動作が得られ、その再現性が向上することになる。
その改善例は図4に示す特性と同様の特性が得られる。
すなわち、改善前に10dB程度あった水膜の厚さの変
化による探傷感度の変動が1〜2dB程度のフラットな
特性に改善される。
【0029】なお、この第1及び第2の実施形態では、
遅延材の一方側に一つの振動子を設けた例をもって説明
したが、他の構成タイプにも、そのまま適用できる。例
えば、図7(A)に示すように斜め方向で超音波パルス
を送信し、かつ、反射波を受信する斜角タイプにもその
まま適用可能である。さらに、図7(B)に示すように
送受信用の別個の振動子を遅延部材などに配置して超音
波パルスを送信し、かつ、反射波の受信を行う垂直分割
タイプにもそのまま適用可能である。
【0030】尚、上記の実施形態にあっては、凹凸部2
3a、整合幕50を1/4λとした場合を例にとってる
が、1/4λの奇数倍の3/4λ、5/4λ等であって
もよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波探触
子によれば、約1波長間隔で設けた1/4波長の深さの
溝やくぼみと平坦部に反射波が入り混じって入射する。
この際、溝やくぼみ経路での1/2波長の長さを通過し
た反射波の位相が、平坦部での反射波と1/2波長反転
して打ち消されるため、超音波探触子の表面での反射が
無い場合と同じ動作になり、波高レベルが低下したり、
波高レベルが高くなるなどの干渉が発生しなくなる。こ
れによって、被検査材又は超音波探触子の移動に伴う水
膜の厚さが変化しても、その探傷感度が変動しなくな
り、その探傷精度及び再現性などが向上するようにな
る。
【0032】また、本発明は、溝の長手方向を水膜の流
れ方向に形成しているため、被検査材又は超音波探触子
の移動に伴う水膜の水がスムーズに流れて、安定した音
響結合が得られると共に、超音波探触子の表面が被検査
材と接触する際の磨耗、損傷状態を視覚的に容易に確認
できるようになる。さらに、超音波探触子の表面となる
遅延材の一方側に配置された1/4波長の厚さ、かつ、
水と遅延材の音響インピーダンスの相乗平均となる音響
インピーダンスの整合膜によって、反射波が表面で反射
せずに、水膜での多重反射波が極めて少なくなって透過
波との干渉が発生しなくなる。この結果、水膜の厚さの
変化による探傷感度の変動が少なくなり、超音波探触子
の表面での反射が無い場合と同じ動作が得られ、探傷精
度及び再現性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波探触子の第1の実施形態の構成
を示す断面図及び底面図
【図2】図1に示す超音波探触子の凹凸部での送信超音
波パルスの透過と多重反射による探傷感度の変動を説明
するための図
【図3】第1実施形態にあって透過波及び多重反射波の
位相状態から探傷感度の変動を説明するための図
【図4】第1実施形態にあって水膜厚さの変化に対する
探傷感度の変動を示す特性図
【図5】第1実施形態にあって超音波探触子の変形例を
示す断面図及び底面図
【図6】第2の実施形態の構成を示す側面図
【図7】第1及び第2の実施形態の適用例を示す側面図 (A)は斜め方向で超音波パルスを送信し、かつ、反射
波を受信する斜角タイプの概略構成を示す図 (B)は送受信用の別個の振動子を設けた垂直分割タイ
プの概略構成を示す図
【図8】従来の被検査材に対する超音波による探傷の計
測状態を示す斜視図
【図9】図8に示す構成の電気的構成を示すブロック図
【図10】従来例にあって超音波探触子と被検査材との
接合状態を説明するための図
【図11】従来例にあって送信超音波パルスの透過と多
重反射による探傷感度の変動を説明するための図
【図12】従来例にあって透過波及び多重反射波の位相
状態から探傷感度の変動を説明するための図 (A)は透過波と多重反射波の位相が反転した状態を示
す波形図 (B)は透過波と多重反射波が同相の場合を示す波形図
【図13】従来例にあって水膜厚さの変化に対する探傷
感度の変動を示す特性図
【符号の説明】
20:超音波探触子 21:外装体(筐体) 22:ケーブル 23:遅延材 24:振動子 23a:凹凸部 40,51:水膜 41,52:被検査材 45:円柱状くぼみ 50:整合膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水膜を介して被検査材と音響結合し、超音
    波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する超音波探触
    子に於いて、 超音波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する表面部
    材に少なくとも1/4波長の深さの複数の溝を設けたこ
    とを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の超音波探触子に於いて、 1/4波長の深さの溝の長手方向を、水膜が流れる方向
    に形成することを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の超音波探触子に於い
    て、 溝に代えて少なくとも1/4波長の深さの円柱状、三角
    柱状、多角柱状、楕円柱状を含むくぼみを設けたことを
    特徴とする超音波探触子。
  4. 【請求項4】前記請求項1,2又は3記載の超音波探触
    子に於いて、 溝の幅、及び、溝と溝の間隔、又は、くぼみの開口幅、
    及び、くぼみとくぼみの間隔を1波長付近とすることを
    特徴とする超音波探触子。
  5. 【請求項5】前記請求項1,2又は3記載の超音波探触
    子において、 超音波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する表面部
    材におけるくぼみの開口面積と、平坦部の面積を同一に
    形成することを特徴とする超音波探触子。
  6. 【請求項6】水膜を介して被検査材と音響結合し、超音
    波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する超音波探触
    子に於いて、 超音波パルスを送信し、かつ、反射波を受信する振動子
    と、 前記振動子と一方側と接合して設けられる遅延材と、 この超音波探触子の表面となる前記遅延材の他方側に設
    けられ、1/4波長の厚さ、かつ、水と前記遅延材の音
    響インピーダンスの相乗平均となる音響インピーダンス
    の整合膜と、 を備えることを特徴とする超音波探触子。
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