JPH09100499A - 高密度・高濃度粒状洗剤の製造方法 - Google Patents

高密度・高濃度粒状洗剤の製造方法

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JPH09100499A
JPH09100499A JP8042811A JP4281196A JPH09100499A JP H09100499 A JPH09100499 A JP H09100499A JP 8042811 A JP8042811 A JP 8042811A JP 4281196 A JP4281196 A JP 4281196A JP H09100499 A JPH09100499 A JP H09100499A
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unneutralized
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sulfonic acid
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JP8042811A
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Yoshinobu Miyamoto
好信 宮本
Hirotaka Muratomi
浩隆 村冨
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SANKYO YUSHI KK
Original Assignee
SANKYO YUSHI KK
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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D17/00Detergent materials or soaps characterised by their shape or physical properties
    • C11D17/06Powder; Flakes; Free-flowing mixtures; Sheets
    • C11D17/065High-density particulate detergent compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D11/00Special methods for preparing compositions containing mixtures of detergents
    • C11D11/04Special methods for preparing compositions containing mixtures of detergents by chemical means, e.g. by sulfonating in the presence of other compounding ingredients followed by neutralising

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 未中和アルキルベンゼンスルホン酸を直接中
和して流動性、白度、易溶性に優れた高密度・高濃度粒
状洗剤を製造できる実用的な方法である。 【構成】 未中和アルキルベンゼンスルホン酸1モルに
対し4モル以上の粒径30〜500μmの無水炭酸ナト
リウムと0.1モル以上の粒状又は薄片状の無水水酸化
ナトリウム又は無水水酸化カリウムの混合物を低周速撹
拌装置、例えばリボンミキサー内で攪拌しながら実質的
に無水の未中和アルキルベンゼンスルホン酸を添加し温
度が90℃を越えないように緩やかに混合してアルキル
ベンゼンスルホン酸の一部分を中和して部分中和物にす
る第1工程、該部分中和物にその他の洗剤配合成分を添
加し強力混練剪断装置、例えばスクリュー押出機内で混
練してアルキルベンゼンスルホン酸を完全に中和する第
2工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度・高濃度粒状洗
剤、特に洗濯用洗剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粒状洗剤、特に一般家庭で使用する洗濯
用粒状洗剤は、かつては低密度・低濃度でかさ高なもの
が消費者に好まれ、原料組成物の水溶液を噴霧乾燥する
ことにより製造されていたが、省資源や包装費、配送費
の低減を目的として高密度・高濃度の粒状洗剤が登場し
普及するに至った。しかし一方では流動性、易溶性も要
求されるので、いったん噴霧乾燥物を作り、これを粉
砕、圧縮して高密度・高濃度の粒状洗剤とする方法(特
公平6−80160号)が取られている。しかし噴霧乾
燥はかなりの熱エネルギーを消費する。また噴霧乾燥塔
は広い敷地面積を必要とし建設費もかさむ。そこでアル
キルベンゼンスルホン酸のような未中和のスルホン化物
又は/及び硫酸化物を炭酸ナトリウムで中和し粒状化す
る方法が提案された。特公平2−7360号には、未中
和のスルホン化物又は/及び硫酸化物(以下未中和物と
いう)を、該未中和物1モルに対し2〜10モルの炭酸
ナトリウム及び1〜10モルの水分と共に強力剪断装置
内で中和、混合し、40℃以下に冷却後、粉末状ゼオラ
イト及びその他の洗剤配合物と共に粉砕ないしは解砕し
て造粒することよりなる超濃縮粉末洗剤の製法が開示さ
れている。しかし現時点では商業化されるに至っていな
い。また工業的に許容し得る時間内に40℃以下まで冷
却するには強制冷却装置(例えば流動床冷却装置)を必
要とし、やはりコスト上昇を招く。また特開平2−86
700号公報には水性界面活性剤ペーストと洗浄性ビル
ダーを混合し、均一なドウ状となし、これをドライアイ
スなどにより−25〜20℃に冷却し、微細に混合分散
し造粒する製造方法が提案されているが、実生産に際し
ては膨大なランニングコストがかかる。
【0003】本発明者らは、アルキルベンゼンスルホン
酸と無水炭酸ナトリウムとの直接中和反応について検討
した結果、下記の知見を得た。 (1)工業材料として市販されている無水炭酸ナトリウ
ム(平均粒径50〜500μm)とアルキルベンゼンス
ルホン酸との直接中和反応は不活発で、強力混練剪断装
置内で混練しても工業的に許容し得る時間内に完結しな
い。粒径10μm以下に微粉砕した無水炭酸ナトリウム
を使用すれば中和反応完結時間は短くなるが、反応が活
発になりすぎて制御が困難になり温度が急上昇して中和
生成物が黄変する恐れがある。また無水炭酸ナトリウム
を微粉砕することはコスト上昇を招く。 (2)無水炭酸ナトリウムとアルキルベンゼンスルホン
酸との混合物に水を添加して含水系で強力に混合する
と、中和反応は活発に進行するが、原料の状態(例えば
無水炭酸ナトリウムの平均粒径や粒度分布)や反応環境
(例えば気温)の僅かな変化で反応速度が大きく変化
し、温度が急上昇して中和生成物が黄変することがあ
り、安定した工程管理、品質管理が困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、未中和アル
キルベンゼンスルホン酸を直接中和して流動性、白度、
易溶性に優れた高密度・高濃度粒状洗剤を製造できる実
用的な方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に関る高密度・高
濃度粒状洗剤の製造方法は、未中和アルキルベンゼンス
ルホン酸1モルに対し4モル以上の粒径30〜500μ
mの無水炭酸ナトリウムと0.1モル以上の粒状又は薄
片(フレーク)状の無水水酸化ナトリウム又は無水水酸
化カリウムの混合物を低周速撹拌装置内で撹拌しながら
実質的に無水の未中和アルキルベンゼンスルホン酸を添
加し温度が90℃を越えないように緩やかに混合してア
ルキルベンゼンスルホン酸の一部分を中和して部分中和
物にする第1工程、該部分中和物にその他の洗剤配合成
分を添加し強力混練剪断装置内で混練してアルキルベン
ゼンスルホン酸を完全に中和する第2工程を含むことを
特徴とする。
【0006】本発明における第1の要点は、反応性が良
い粒状又は薄片状の無水水酸化ナトリウム又は無水水酸
化カリウムを加えて未中和アルキルベンゼンスルホン酸
と反応させ、反応熱によりこの非水反応系の温度を上昇
させて、室温では反応速度が遅く実用的でない未中和ア
ルキルベンゼンスルホン酸と無水炭酸ナトリウムの中和
反応を開始させることである。第2の要点は、この段階
で未中和アルキルベンゼンスルホン酸の中和が急速に進
行して温度が急上昇し混合物が黄変したりしないよう
に、低周速撹拌装置内で緩やかに混合して混合物の温度
が90℃を越えないように制御することである。低周速
撹拌装置とは、リボン、パドル、ゲート、アンカー等の
回転羽根形状を持ち、その外周速(リボン等の掻き取り
速度)が2m/秒以下のものとここに定義するもので、
例えばリボンミキサー、ドラムミキサー、パドルミキサ
ー、回転円筒形ミキサーなどが例示される。本発明の実
施に当たっては低周速撹拌装置の回転羽根の外周速は1
m/秒以下とすることが望ましい。このような条件では
アルキルベンゼンスルホン酸の中和率は50〜80%の
範囲である。未中和アルキルベンゼンスルホン酸は、液
滴の周囲に無水炭酸ナトリウムの粉末が付着した「まま
こ」或は「だま」の状態で存在する。次いでこの部分中
和物にその他の洗剤配合成分を添加し強力混練剪断装置
内で混練する。強力混練剪断装置としては、例えばスク
リュー式押出機、コンティニアスニーダなどが例示され
る。ここでは強力混練剪断作用により前記の「ままこ」
或は「だま」が潰されてアルキルベンゼンスルホン酸は
完全に中和される。この段階では新たに添加されたその
他の洗剤配合成分により増量されているので、残りの中
和反応が進行しても温度が急上昇することはない。最後
に完全中和した生成物を任意の方法により粒状化すれば
高密度・高濃度粒状洗剤が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】無水炭酸ナトリウムとしては粒径
30〜500μmのものを使用する。粒径30μm以下
のものは工業材料として入手することが困難である。工
業材料として入手できる無水炭酸ナトリウムを粉砕すれ
ば粒径30μm未満にすることもできるが、装置及び工
程が増えるのでコスト的に不利である。本発明によれば
工業的に入手できる粒径のものを使用できるので、あえ
て粒径30μm未満にする必要がない。一方、非水系で
は炭酸ナトリウムの反応はその表面で起こるので、粒径
が500μmを越えるものは、反応する表層の面積が小
さくなりすぎ、共に添加した水酸化ナトリウム又は水酸
化カリウムの反応による温度上昇下でも反応性が悪く、
工業的に許容し得る時間内に所定の反応度を得ることが
困難になる。無水炭酸ナトリウムは未中和アルキルベン
ゼンスルホン酸1モルに対し4モル以上、好ましくは4
〜6モルの範囲で使用する。4モル未満では部分中和物
が餅状になり易く、混合及び後工程での取り扱いが困難
になる。6モル以上使用することはさしつかえないが、
相対的に界面活性成分の含有量が低くなり高濃度化の目
的を達成できない。
【0008】第1工程における粒状又は薄片(フレー
ク)状の無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウム
の使用量は、未中和アルキルベンゼンスルホン酸1モル
に対し0.1モル以上1.0モル以下とすることが望ま
しい。0.1モル未満では無水炭酸ナトリウムと未中和
アルキルベンゼンスルホン酸の反応が活発になる温度ま
で上昇せず、1.0モルを越えて使用すると反応温度が
90℃を越えないように制御することが困難になる。無
水水酸化ナトリウムと無水水酸化カリウムは併用しても
良い。その場合は合計量として上記の量を使用する。無
水炭酸ナトリウムの粒径と、無水水酸化ナトリウム又は
無水水酸化カリウムの添加量との間には逆相関関係があ
る。無水炭酸ナトリウムの粒径が大きい(粗い)場合は
無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウムの添加量
を多いめに、無水炭酸ナトリウムの粒径が小さい(細か
い)場合は無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウ
ムの添加量を少なめ目にするのが良い。例えば、市販品
として入手が容易な平均粒径80〜120μmの炭酸ナ
トリウムを未中和アルキルベンゼンスルホン酸1モルに
対し4〜6モル使用した場合、無水水酸化ナトリウム又
は無水水酸化カリウムの添加量は0.5〜1.0モル、
好ましくは0.6〜0.8モルの範囲である。0.5モ
ル未満では反応温度の上昇が遅く、工業的に許容し得る
時間内に所定の反応度を得ることが困難になる。また
1.0モルを越えると反応温度の上昇が早くなり、反応
系の温度制御が困難になる。
【0009】粒状の無水水酸化ナトリウム又は無水水酸
化カリウムを使用する場合は、粒径3mm以下のものを
使用することが好ましい。非水系では粒状水酸化ナトリ
ウム又は粒状水酸化カリウムの反応もその表面で起こる
ので、粒径3mmを越えるものは反応速度が遅くなり好
ましくない。
【0010】無水炭酸ナトリウム及び粒状又は薄片(フ
レーク)状の無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリ
ウムの混合物と未中和アルキルベンゼンスルホン酸とを
混合して反応させ、しかも反応を完結せず反応物の温度
が90℃を越えないようにするためには、低周速撹拌装
置を使用し緩やかに混合することが重要であるが、上記
のごとく無水炭酸ナトリウムの粒径の大小に応じて無水
水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウムの使用割合、
低周速撹拌装置内での撹拌速度、撹拌時間、或は未中和
アルキルベンゼンスルホン酸の添加速度を増減すること
により温度を制御することができる。反応促進剤として
水を添加した場合(先行技術)は中和反応が水相におい
て行われるため、中和反応を大きく加速し中和反応度の
コントロールを著しく困難にすると共に添加された水分
は中和生成物を粘稠にし、後工程における作業性及び最
終製品の流動性に悪影響を及ぼすのに対し、本発明では
中和反応度の制御と温度制御が容易であると共に、外部
から水を導入しないため第1工程の部分中和物は流動性
が良く後工程における作業性及び最終製品の流動性が優
れている。
【0011】本発明で使用する未中和アルキルベンゼン
スルホン酸としては、従来から広く界面活性剤原料とし
て使用されている平均炭素数10〜16のアルキル基を
有する直鎖のアルキルベンゼンスルホン酸が環境保全の
観点から好ましい。
【0012】第2工程において、第1工程生成物に添加
するその他の洗剤配合成分とは、洗浄力、製品物性及び
商品特性を考慮して予め決定された比率で配合されるす
べての洗剤配合成分から、第1工程及び第2工程におけ
る無水炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウム又は水酸化
カリウムとアルキルベンゼンスルホン酸との反応により
生成するアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アル
キルベンゼンスルホン酸カリウム及び過剰の無水炭酸ナ
トリウムを除いた成分であり、以下のものが例示され
る。
【0013】界面活性剤としては、実質的に無水のもの
で、平均炭素数10〜16のアルキル基を有するアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエー
テル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホ
ン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケ
ニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はそ
のエステル、アミノ酸型界面活性剤、アシルアミノ酸型
界面活性剤などのアニオン界面活性剤、或はポリオキシ
アルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アル
カノールアミド又はアルキレンオキサイド付加物、蔗糖
脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリンモノエステル、アル
キルアミンオキサイドなどのノニオン界面活性剤の中か
ら、洗浄力に重点を置いて適宜選択できる。
【0014】界面活性剤以外の成分としては、炭酸塩、
硫酸塩、珪酸塩などのアルカリ剤が挙げられる。炭酸ナ
トリウムは第1工程で最初に添加したもののほか、さら
に追加することもできる。このほか、エタン−1,1−
ジホルホン酸塩等のホスホン酸の塩、2−ホスホノブタ
ン−1,2−ジカルボン酸等のホスホノカルボン酸の
塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸の塩、
ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等のアミ
ノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸、ポリアコニット酸等の
高分子電解質、ポリエチレングリコール、ポリビニルピ
ロリドン等の非電離高分子、蓚酸、クエン酸等の有機酸
塩、アルミノ珪酸塩(ゼオライト)等の有機、無機キレ
ート剤、ポリオキシメチレングリコール、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセ
ルロースなどの再汚染防止剤が挙げられる。第1工程生
成物は温度があまり高くならないので、蛍光染料及び香
料などもこの段階で添加することができる。
【0015】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。
【0016】
【実施例1】低周速撹拌装置としてリボンミキサー(相
互産業株式会社製)を使用し、その中で粒状無水炭酸ナ
トリウム(平均粒径100μm)420kg及び粒状の
無水水酸化ナトリウム(粒径3mmのパール状)22k
gを撹拌しながら実質的に無水の未中和直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸300kgを滴下しリボンミキサーの
回転羽根の外周速0.3m/秒で5分間混合した。アル
キルベンゼンスルホン酸に対する無水炭酸ナトリウムの
モル比は約4.3、無水水酸化ナトリウムのモル比は約
0.6であった。リボンミキサー中の粉体は自由流動性
で温度は65℃であった。反応温度より見て、この第1
工程における直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の中和率
は60%程度と推定される。この部分中和物に粉末石
鹸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ノ
ニオン界面活性剤)、ポリエチレングリコール、粉末状
ゼオライト、蛍光染料及び香料を合計267kg添加・
混合し、強制冷却することなくそのまま強力混練剪断装
置としてのスクリュー式押出機(不二パウダル株式会社
製,ペレッターW:EXDFJ−18)内で圧縮・混練
して直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を完全に中和する
と共に押出部に送り開孔を有する金網に押しつけて金網
の開孔部より円柱状の押出物を得た。円柱状に押し出さ
れた押出物をハンマーミル(ホソカワミクロン株式会社
製)で粉砕し粒径約2.5mmに整粒した。製品は流動
性で、見掛け比重は0.75〜0.85g/cm3 の範
囲であった。
【0017】
【実施例2】実施例1で使用したリボンミキサー内で無
水炭酸ナトリウム(平均粒径100μm)420kg及
び粒状の無水水酸化ナトリウム(粒径3mmのパール
状)30kgを撹拌しながら実質的に無水の未中和直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸300kgを滴下し、リボ
ンミキサーの回転羽根の外周速0.3m/秒で5分間混
合した。アルキルベンゼンスルホン酸に対する無水炭酸
ナトリウムのモル比は約4.4、無水水酸化ナトリウム
のモル比は約0.8であった。リボンミキサー中の粉体
は自由流動性で温度は80℃であった。反応温度より見
て、この第1工程における直鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸の中和率は80%程度と推定される。この部分中和
物に粉末石鹸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル(ノニオン界面活性剤)、ポリエチレングリコー
ル、粉末状ゼオライト、蛍光染料及び香料を合計267
kg添加・混合し、強制冷却することなくそのまま実施
例1で使用したスクリュー式押出機内で圧縮・混練して
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を完全に中和すると共
に押出部に送り、開孔を有する金網に押しつけて金網の
開孔部より円柱状の押出物を得た。円柱状に押し出され
た押出物をハンマーミルで粉砕し粒径約2.5mmに整
粒した。製品は流動性で、見掛け比重は0.75〜0.
85g/cm3 の範囲であった。
【0018】
【比較例1】実施例1で使用したリボンミキサー内で無
水炭酸ナトリウム(平均粒径100μm)420kg及
び48%水酸化ナトリウム水溶液52kgを撹拌しなが
ら実施例1で使用した未中和直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸300kgを滴下しリボンミキサーの回転羽根の
外周速0.3m/秒で5分間混合した。アルキルベンゼ
ンスルホン酸に対する無水炭酸ナトリウムのモル比は約
4.4、水酸化ナトリウムのモル比は約0.7、水酸化
ナトリウム水溶液の形で添加された水のモル比は約1.
5であった。ミキサー中の粉体の温度は95℃で、中和
物はやや褐色を帯びたので、この時点で配合を中止し
た。
【0019】実施例1及び実施例2で得られた洗剤及び
及び市販の高密度・高濃度粒状洗剤について、溶解性及
び粉体白度を測定した。
【0020】溶解性は、一つの洗剤につき3個の200
mlのビーカーを用意し、それぞれに10℃の冷水を2
00ml入れた。これを恒温槽に入れ、マグネチックス
ターラーで撹拌している中へ洗剤を同時に0.332g
(50g/30リットルに相当)投入した。この時点を
開始時点として、2分後に1個、5分後に1個、10分
後に1個取り出し、それぞれを重量既知のガラスフィル
ターで吸引濾過し、乾燥後、重量を測定し、ガラスフィ
ルターの重量を差し引いた値を洗剤残留量とした。ガラ
スフィルター上の残留物の中にはゼオライト等の水不溶
分が含まれており、各洗剤で配合割合が異なる。そこで
水不溶分をあらかじめ測定し、上記の洗剤残留量測定値
より差し引いて水可溶分の溶解性で各洗剤を比較した。
水不溶分の測定方法は、25℃の水を使用して、上記と
同じ条件で40分間撹拌し、その後同様に濾過、乾燥し
重量を測定した。水可溶分の洗剤残留率は、(洗剤残留
量−水不溶分)÷(試料−水不溶分)×100で示され
る。洗剤残留量及び水不溶分の測定値を表1に、水可溶
分の洗剤残留率を表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】粉体白度は下記の基準により目視で評価し
た。評価結果を表3に示す。 ◎:純白、透明感のある白さ ○:白色、透明感はないが、ほとんど着色のない状態 △:クリーム色、全体的に黄色味を帯びているか、淡茶
褐色の粒子が少量(10%以内)混在している。 ×:淡黄色、全体が黄変しているか、淡茶褐色の粒子が
10%以上混在している。
【0024】
【表3】
【0025】
【実施例3】粒状の無水水酸化ナトリウム(粒径3mm
のパール状)22kgの代りに、薄片(フレーク)状の
無水水酸化カリウム31kg(アルキルベンゼンスルホ
ン酸に対するモル比は約0.6)を使用した以外は実施
例1と同様にして粒径約2.5mmに整粒した高密度・
高濃度粒状洗剤を得た。製品は流動性で、見掛け比重は
0.75〜0.85g/cm3 の範囲で、性状は実施例
1の製品とほぼ同じであった。
【0026】
【発明の効果】未中和アルキルベンゼンスルホン酸を直
接中和して流動性、白度、易溶性に優れた高密度・高濃
度粒状洗剤を製造できる。無水炭酸ナトリウムの粒径の
大小に応じて無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリ
ウムの添加割合、低周速撹拌装置内での撹拌速度、撹拌
時間、或は未中和アルキルベンゼンスルホン酸の添加速
度を増減することにより中和反応度及び温度を制御する
ことができる。反応促進剤として水を添加した場合(先
行技術)は中和反応が水相において行われるため、中和
反応を大きく加速し中和反応度のコントロールを著しく
困難にすると共に添加された水分は中和生成物を粘稠に
し、後工程における作業性及び最終製品の流動性に悪影
響を及ぼすのに対し、本発明では中和反応度の制御と温
度制御が容易であると共に、外部から水を導入しないた
め第一工程の部分中和物は流動性が良く、後工程におけ
る作業性及び最終製品の流動性が優れている。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未中和アルキルベンゼンスルホン酸1モ
    ルに対し4モル以上の粒径30〜500μmの無水炭酸
    ナトリウムと0.1モル以上の粒状又は薄片状の無水水
    酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウムの混合物を低周
    速撹拌装置内で撹拌しながら実質的に無水の未中和アル
    キルベンゼンスルホン酸を添加し温度が90℃を越えな
    いように緩やかに混合してアルキルベンゼンスルホン酸
    の一部分を中和して部分中和物にする第1工程、該部分
    中和物にその他の洗剤配合成分を添加し強力混練剪断装
    置内で混練してアルキルベンゼンスルホン酸を完全に中
    和する第2工程を含むことを特徴とする高密度・高濃度
    粒状洗剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1工程における無水炭酸ナトリウムの
    使用量が未中和アルキルベンゼンスルホン酸1モルに対
    し4モル以上6モル以下である請求項1に記載の高密度
    ・高濃度粒状洗剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1工程における無水水酸化ナトリウム
    又は無水水酸化カリウムの使用量が未中和アルキルベン
    ゼンスルホン酸1モルに対し0.1モル以上1.0モル
    以下である請求項1に記載の高密度・高濃度粒状洗剤の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 粒径3mm以下の粒状の無水水酸化ナト
    リウム又は無水水酸化カリウムを使用する請求項1に記
    載の高密度・高濃度粒状洗剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1工程において無水炭酸ナトリウムと
    無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウムの混合物
    に、未中和アルキルベンゼンスルホン酸を滴下すること
    により逐次添加する請求項1に記載の高密度・高濃度粒
    状洗剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 低周速撹拌装置の撹拌機の外周速を1m
    /秒以下とする請求項1に記載の高密度・高濃度粒状洗
    剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1工程の低周速撹拌装置における撹拌
    速度、無水水酸化ナトリウム又は無水水酸化カリウムの
    添加割合、或は未中和アルキルベンゼンスルホン酸の添
    加速度を増減して温度が90℃を越えないように制御す
    る請求項1に記載の高密度・高濃度粒状洗剤の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 第1工程で生成したアルキルベンゼンス
    ルホン酸の部分中和物に添加するその他の洗剤配合成分
    が、粉末石鹸、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
    剤、アルカリ剤、無機電解質、キレート剤、再汚染防止
    剤、蛍光染料及び香料からなる群から選ばれる1種又は
    2種以上である請求項1に記載の高密度・高濃度粒状洗
    剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1工程で生成したアルキルベンゼンス
    ルホン酸の部分中和物に添加するその他の洗剤配合成分
    が、粉末石鹸、ノニオン界面活性剤及び粉末状ゼオライ
    トを含むものである請求項1に記載の高密度・高濃度粒
    状洗剤の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010067736A1 (ja) * 2008-12-09 2010-06-17 花王株式会社 洗剤粒子群の製造方法
CN114085723A (zh) * 2021-11-08 2022-02-25 黄山加佳荧光材料有限公司 一种用于香皂的绿色荧光乳液制备方法

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