JPH089993Y2 - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents

圧電型電気音響変換器

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JPH089993Y2
JPH089993Y2 JP1989102912U JP10291289U JPH089993Y2 JP H089993 Y2 JPH089993 Y2 JP H089993Y2 JP 1989102912 U JP1989102912 U JP 1989102912U JP 10291289 U JP10291289 U JP 10291289U JP H089993 Y2 JPH089993 Y2 JP H089993Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電話機のレシーバー等に用いられる圧電型
電気音響変換器に関し、特にリード線を直接外部に引き
出したものに関する。
〔従来の技術〕
従来、リード線付きの圧電型電気音響変換器は、圧電
振動子を前面ケースと裏面ケースとの間に収納してなる
ものが多用されている。圧電振動子は、金属振動板と、
この金属振動板の表面に貼付された圧電磁器とから構成
されている。また、各ケースは金属板絞り物が多く用い
られている。そして、前記圧電振動子を構成する金属振
動板及び圧電磁器のそれぞれに、圧電磁器に電圧を印加
するためのリード線が電気的に接続されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
前記のような構成になる圧電型電気音響変換器では、
通常、金属振動板として42Alloyが用いられ、前面ケー
スとしてアルミニウムが用いられ、また裏面ケースとし
て鉄が用いられる。ここで、前記各構成部材の熱膨張率
に着目すると、金属振動板を構成する42Alloyは5×10
-6であり、前面ケースを構成するアルミニウムは23×10
-6、また裏面ケースを構成する鉄は11.7×10-6である。
これらの数値から明らかなように、前面ケースと金属振
動板との間には、ほぼ18×10-6程の熱膨張率の差があ
り、また裏面ケースと金属振動板との間にはほぼ7×10
-6程の差がある。このように、表面側あるいは裏面側の
何れをとっても、金属振動板と各ケースとの間には、相
当の大きな熱膨張率の差がある。
このような熱膨張率の差によって、温度変化時に各部
材間でズレが発生する。特に熱膨張と熱収縮との間に発
生するズレに関するヒステリシスがあり、各部材間で初
期状態に戻ることが困難である。これは機械的衝撃につ
いても同様である。このような理由により、金属振動板
が歪み、その振動特性が変化する。
ところで、実開昭64-13900号公報に示される圧電型電
気音響変換器においては、リード線の厚みに起因する金
属振動板と表面ケースとの挟持部分からの音漏れを防止
することを目的として、金属振動板と前面ケースとの間
にシリコン樹脂等の弾性体を介在させることが示されて
いる。このような構成においては、シリコン樹脂等から
なる弾性体により、前述したようなケースと金属振動板
の熱膨張率の差によるズレを吸収することが可能であ
る。
しかし、前記公報に示された従来技術は、音漏れを防
ぐことを目的としているために、弾性体としてリード線
を覆い、このリード線の厚みを充分に吸収し得る程度の
相当な厚みが必要となってくる。このために、この弾性
体を金属振動板に形成する際にスクリーン印刷を行うこ
とができず、製造上量産に適していないという問題があ
る。
また、圧電磁器にリード線を接続した後に、このリー
ド線を覆うように弾性体を設ける必要があり、または、
リード線の外れが発生したり、使用中に断線したリード
線を交換するために弾性体そのものも交換する必要があ
るなど、製造工程上及びメンテナンス上も好ましくな
い。
さらに、弾性体が形成されていない裏面側では、金属
振動板と裏面ケースとが直接当接するために、熱膨張や
機械的衝撃に対しては弱く、振動特性の変化が大きい。
この考案は、各構成部材の熱膨張率の差及び機械的衝
撃による特性の変化を抑えることができる。とともに、
製造が容易な圧電型電気音響変換器を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この考案に係る圧電型電気音響変換器は、圧電磁器が
貼着された金属振動板の周辺部を前面ケース及び裏面ケ
ースで挟持してなるものである。そして、前面ケース及
び裏面ケースに挟持される金属振動板の周辺部の両面
に、シリコン樹脂を直接スクリーン印刷して形成された
シリコン弾性層を設けられている。
〔作用〕
この考案においては、金属振動板の前面ケースとの当
接部、及び裏面ケースとの当接部には、金属振動板の周
辺部の両面にそれぞれシリコン樹脂を直接スクリーン印
刷して形成されたシリコン弾性層が設けられている。し
たがって、各構成部材の熱膨張率の差によって、熱収縮
等の際に各構成部材間にズレが生じたような場合には、
前記シリコン弾性層でこのズレを吸収することができ、
金属振動板が撓むのを防止することができる。
また、前記各シリコン弾性層は、熱膨張率の差による
ズレを吸収する機能さえ有していればよいので、その厚
みをあまり強くする必要はなく、各シリコン弾性層は、
金属振動板の周辺部の両面にシリコン樹脂をスクリーン
印刷して直接形成され、製造が容易である。
さらに、金属振動板の周辺部の両面にシリコン弾性層
が形成されているので、金属振動板に対する耐機械的衝
撃性が向上する。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例による圧電型電気音響変換
器の断面構成図、第2図はその分解斜視図である。
これらの図に示すように、本実施例の圧電型電気音響
変換器は、圧電振動子1と、この圧電振動子1を収納す
る前面ケース2及び裏面ケース3とから構成されてい
る。
前記圧電振動子1は、金属振動板4と、この金属振動
板4の表面に貼り付けられた圧電磁器5とからなってい
る。金属振動板4は、42Alloyからなり、厚み100μm、
直径32mmの円形状に形成されている。また、圧電磁器5
は、チタン酸ジルコル酸鉛からなり、前記金属振動板4
より小さい直径23mmの円形状に形成されている。金属振
動板4の周辺部表面で前面ケース2との当接部には、シ
リコン樹脂を印刷してなる表面側シリコン弾性層6がリ
ング状に形成されている。シリコン樹脂は、熱による変
質がなく耐熱材料であり、またスクリーン印刷形成によ
って表面平坦膜の形成が容易であることから使用され
る。また、金属振動板4の周辺部裏面で裏面ケース3と
の当接部には、前記表面側のシリコン弾性層6と対向す
るようにシリコン樹脂を印刷してなる裏面側シリコン弾
性層7がリング状に形成されている。このシリコン弾性
層6,7の厚みとしては、20〜200μm程度が好ましい。シ
リコン弾性層6の厚みが、20μm未満では、各部材間で
の熱膨張率の差に起因するズレや機械的衝撃を緩和する
作用を充分に達成することができず、また、シリコン弾
性層6の表面を平坦にすることは困難であり、表面に凹
凸が発生する。このシリコン弾性層6の表面に凹凸が発
生すると、前面ケース2と裏面ケース3とで金属振動板
4を挟持し、カシメによって固定するにあたり、カシメ
が一様にならず、金属振動板4の初期の振動特性が変化
してしまうことがある。
前面ケース2はアルミニウムからなり、キャップ状に
形成されている。中央部には複数の放音孔2aが形成され
ている。また、外周部には、前記金属振動板4の表面側
シリコン弾性層6に当接する振動子保持部2bが形成され
ている。
裏面ケース3は鉄からなり、皿状に形成されている。
その中央部には漏洩孔3aが形成されており、この漏洩孔
3aを覆うように、周波数特性を平坦化するための音響抵
抗材8が設けられている。また、裏面ケース3の外周端
部には、前記金属振動板4の裏面側シリコン弾性層7に
接触するように圧電振動子保持部3bが形成されている。
そして、この裏面ケース3の圧電振動子保持部3bを抱き
込むように、前記前面ケース2の外周端部2cがかしめら
れている。
前記圧電磁器5の表面には、リード線9がはんだ付け
されており、また金属振動板4の圧電磁器5を貼付した
側の表面にも、同様にリード線10がはんだ付けされてい
る。各リード線9,10にはビニール等の被覆が施されてお
り、前面ケース2に接触してもショートしないようにな
っている。そして、これらの各リード線9,10は、金属振
動板4の表面側シリコン弾性層6の上部を越えて、かつ
前面ケース2の外周部2cの一部に設けられた切欠き孔2d
を通って外部に引き出されている。
次に、前記圧電型電気音響変換器の製造方法を簡単に
説明する。
まず、チタン酸ジルコル酸鉛のシートを円形に打つ抜
き、これを所定の温度で焼成して磁器とする。次に、前
記圧電磁器5の表面に銀電極を形成する。次に、これに
高電圧を印加することにより分極し、圧電磁器5とす
る。この分極された圧電磁器5を、42Alloyのシートを
打ち抜いて形成された金属振動板4の上に貼り付ける。
この状態で、金属振動板4の圧電磁器5が貼り付けられ
た部分以外の領域、すなわち周辺部の表面に、スクリー
ン印刷法により約100μmの厚さでシリコン樹脂をリン
グ状に印刷する。乾燥後、同様に金属振動板4の周辺部
裏面に、約20〜30μmの厚さでシリコン樹脂を印刷す
る。そして、この圧電振動子1を乾燥し、熱硬化させ
て、表面及び裏面にシリコン弾性層6,7が形成された圧
電振動子1を得る。
次に、圧電磁器5の銀電極が形成された面にリード線
9をはんだ付けするとともに、金属振動板4の外周部
で、シリコン弾性層6が形成されていない部分にリード
線10をはんだ付けする。このような状態で、各シリコン
弾性層6,7を介して圧電振動子1の外周部を挟むように
前面ケース2及び裏面ケース3を装着し、前面ケース2
の外周部をかしめることによって第1図に示すような圧
電型電気音響変換器を得る。
次に作用効果について説明する。
このような構成になる圧電型電気音響変換器では、リ
ード線9,10から信号が印加されると、圧電振動子1に電
圧が印加され、信号に応じて変形をこの金属振動板4に
生じさせて、音波を発生させる。この音波は、前面ケー
ス2の放音孔2aを通して放音される。
そして、環境変化により各構成部材が熱膨張したり、
あるいは熱収縮したりした場合には、各構成部材、すな
わち金属振動板4と各ケース2,3の熱膨張率の差によっ
て各構成部材間にズレが生ずるが、各シリコン弾性層6,
7によって前記ズレが吸収されることとなり、金属振動
板4の撓みを防止することができる。したがって、特性
の変動を抑えることができる。これは機械的衝撃の場合
も同様である。
熱衝撃及び機械的衝撃を加えたときの特性の変動を、
従来例と比較して第3図に示す。図中、実線で示す特性
が初期特性、破線で示す特性が、従来例に各衝撃を加え
たときの特性である。なお、熱衝撃は、−40℃と85℃と
をそれぞれ交互に1時間ずつ維持しながら10サイクル変
化させ、また機械的衝撃は、1mの高さからコンクリート
床に10回落下させたものである。また従来例としては、
金属振動板4の表面側にのみ、厚み100μmの弾性体を
設けたものである。
この第3図から明らかなように、熱衝撃や機械的衝撃
があった場合には、従来例では低周波数域において音圧
レベルが低下し、最高3dBの変化となる。この変化は、
金属振動板とケースとの間で熱膨張による構成部材間の
ズレが生じ、圧電振動子の振動特性が変動したものと思
われる。
これに対し、本実施例のものでは、熱衝撃や機械的衝
撃があった場合にも初期特性から殆ど変化はなく、最大
でも0.5dB以内の変化に押さえることができた。特に本
実施例では、熱膨張率の差の大きい前面ケース2と金属
振動板4との間のシリコン弾性層6の厚みを裏面側の層
7に比較して厚くしており、その効果が大きくなる。
また本実施例においては、各シリコン弾性層6,7をス
クリーン印刷によって形成することができるので、量産
性に適している。また、各シリコン弾性層6,7を形成し
た後に、リード線9,10をはんだ付けするので、製造プロ
セスが非常に容易になり、またリード線9,10のメンテナ
ンス作業も容易となる。
〔考案の効果〕
以上のように本考案では、圧電振動子を構成する金属
振動板と各ケースとの間に、金属振動板の周辺部の両面
に直接スクリーン印刷して形成されたシリコン樹脂層が
あるので、各構成部材の熱膨張率の差や機械的衝撃によ
るズレを吸収して金属振動板の撓みを防止することがで
き、安定した特性の圧電型電気音響変換器を得ることが
できる。また、前記シリコン弾性層を金属振動板に直接
印刷形成できるため、量産性に適した構造となり、また
部品点数を抑えることができる。
さらに、弾性層と金属振動板とは一体化した部材であ
りそれぞれ別々の部材にはなっていないので、所定位置
に容易に弾性層を配置することができ、圧電型電気音響
変換器の組立工程時に位置ずれを起こすことはない。ま
た、リード線が弾性層中に沈み込んで、前面ケース及び
裏面ケースとで挟持されることになるため、空気漏洩を
防止する効果も得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例による圧電型電気音響変換器
の断面構成図、第2図はその分解斜視図、第3図は本考
案の一実施例による圧電型電気音響変換器の作用効果を
説明するための図である。 1……圧電振動子、2……前面ケース、3……裏面ケー
ス、4……金属振動板、5……圧電磁器、6……表面側
シリコン弾性層、7……裏面側シリコン弾性層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電磁器が貼着された金属振動板の周辺部
    を前面ケース及び裏面ケースで挟持してなる圧電型電気
    音響変換器において、 前記前面ケース及び裏面ケースに挟持される金属振動板
    の周辺部の両面に、シリコン樹脂を直接スクリーン印刷
    して形成されたシリコン弾性層を設けたことを特徴とす
    る圧電型電気音響変換器。
JP1989102912U 1989-08-31 1989-08-31 圧電型電気音響変換器 Expired - Lifetime JPH089993Y2 (ja)

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