JPH0899416A - インクジェット装置用ポンプの作動方法 - Google Patents

インクジェット装置用ポンプの作動方法

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JPH0899416A
JPH0899416A JP26109295A JP26109295A JPH0899416A JP H0899416 A JPH0899416 A JP H0899416A JP 26109295 A JP26109295 A JP 26109295A JP 26109295 A JP26109295 A JP 26109295A JP H0899416 A JPH0899416 A JP H0899416A
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orifice
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absorber
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット装置のインクジェットヘッド
のキャッピング開放時においてヘッドのオリフィス側に
液(インク)溜りが生じないようした吐出回復方法を提
供する。 【解決手段】 吐出回復時には、まずキャップ3を前進
させ、ヘッドのサブタンク1のオリフィス2面にキャッ
プ3の吸収体10を当接させてキャッピングした後、負
圧吸引ポンプ6によりキャップ3を介してオリフィス2
からインクを吸引する。この吸引終了後、キャップ3を
オリフィス2から離間させ、開放状態とし、その開放状
態でポンプ6により空吸引を行なう。これにより吸収体
10に含まれていたインクが吸引され、吸収体10内に
残存しなくなる。空吸引終了後、再度キャップ3を前進
させ、オリフィス2面に吸収体10を当接させて短時間
キャッピングを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吐出回復方法に係
り、さらに詳しくは液体を飛翔的液滴として吐出する液
体噴射記録装置のオリフィス部分に対して負圧吸引によ
る吐出回復動作を行なうようにした吐出回復方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録装置は、液流路を満たして
いるインク等の液体に対して記録信号に応じた圧力を加
え、液流路の先端に形成されたオリフィスから液体を飛
翔的液滴として吐出し、記録媒体に対してドット記録を
行なう記録装置で、インクジェットプリンタなどとも呼
ばれている。
【0003】この種の液体噴射記録装置においては1つ
又は複数個のオリフィスが形成された記録ヘッドに対し
て機械的な衝撃や、急激な温度変化などが与えられる
と、液流路内に空気が浸入したり、液中の溶存気体が発
生して正常なメニスカスが破壊され、記録信号に応じて
液滴の吐出が行なわれなくなるか、あるいは吐出されて
もスプラッシュ、サテライトなどと呼ばれるように、液
滴がさらに分散してしまう不良印字の状態が生じてしま
う。
【0004】そしてこのような不吐出状態や不良印字を
回復させるために、オリフィス側から負圧によりインク
を吸引し、正常なメニスカスを回復させる吐出回復機構
が設けられている。
【0005】この吐出回復機構は、例えば記録ヘッドの
ホームポジションの部分に設けられており、記録ヘッド
がホームポジションに戻った場合にオリフィス部分に密
着されるキャップを備えており、このキャップをオリフ
ィス部分に嵌合させて、負圧吸引を行ない、オリフィス
部分から液体を吸引することにより、正常なメニスカス
を形成させようとするものである。
【0006】図1〜図3に従来のこの種の吐出回復機構
の概略構造を示す。
【0007】各図において符号1で示すものは図示して
いないキャリッジ上に設けられたサブタンクで、このサ
ブタンク1の先端部に、複数個のオリフィス2(マルチ
オリフィス)が形成されている。
【0008】このサブタンク1内には図示していないメ
インタンクから常にインク等の液体が供給されており、
オリフィス2側に連続する液流路内に常時液体を供給し
得る構成とされている。
【0009】一方、装置の固定部側には吐出回復機構が
設けられている。この吐出回復機構はキャップ3を有
し、このキャップ3内には弾性部材4が収容されてい
る。また、この弾性部材4の先端部には凹部7が形成さ
れており、この凹部7はチューブ5を介して負圧吸引ポ
ンプ6に接続されている。
【0010】以上のような構成のもとにおいて、吐出回
復動作を行なうには、オリフィス2の部分がキャップ3
と対向した状態においてキャップ3を前進させ、弾性部
材4をオリフィス2全体を囲むように押し付け、負圧吸
引ポンプ6を作動させチューブ5を介して凹部7内を負
圧状態とし、オリフィス2から液体の吸引を行なう。
【0011】このような動作により前述したようにメニ
スカスが正常な状態を回復し、正常な記録が行なえる状
態となるわけである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上のような
構造の負圧による吐出回復機構を採用すると次に述べる
ような欠点がある。
【0013】すなわち、キャップ3をオリフィス2を囲
むようにして密着させキャッピングを行ない、負圧吸引
を行なった後、キャッピング開放時において図2に示す
ように吸引されたインク8は凹部7中にあるためオリフ
ィス2側と弾性部材4側の両方向にそれぞれ表面張力に
より引っぱられる。
【0014】このとき、仮にオリフィス2側の周囲を液
滴が付着しないように撥水性にしても液体の一部が残
り、図3に示すようにオリフィス2の周囲に液溜り9を
生じる。
【0015】このようにオリフィス2の先端に液溜り9
が生じると不吐出状態、あるいは不安定吐出状態が生じ
ることが極めて多い。
【0016】特にマルチオリフィスタイプの記録ヘッド
においては弾性部材4の凹部7の開口面積が極めて大き
くなるため、液体を保持しにくくなり、オリフィス2側
に液溜り9がより多く発生するようになる。
【0017】本発明は以上のような従来の欠点を除去す
るためになされたもので、キャッピング開放時において
オリフィス側に液溜りが生じないようにした吐出回復方
法を提供することを課題としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
の課題を解決するために、インクを吐出するインクジェ
ットヘッドのオリフィスのキャッピングを行うキャッピ
ング状態と前記オリフィスを開放する開放状態とをとり
得るキャップと、該キャップに配され、前記インクジェ
ットヘッドの前記オリフィスが設けられたオリフィス面
に当接し得る吸収体と、を具備するインクジェット装置
の吐出回復方法であって、前記オリフィス面に前記吸収
体が当接するように前記キャップによって前記キャッピ
ングを行う工程と、前記キャップが前記キャッピング状
態にあるときに、前記キャップを介して前記オリフィス
からインクを排出する工程と、前記オリフィスからのイ
ンクの排出を終了せしめ、しかる後前記キャッピング状
態から前記開放状態へ前記キャップを移行させる工程
と、前記キャップが前記開放状態にあるときに、前記吸
収体に吸収され残存したインクを排出する工程と、を有
する吐出回復方法を採用した。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。
【0020】図4及び図5は本発明の一実施形態を説明
するもので、各図中図1〜図3と同一部分には同一符号
を付し、その説明は省略する。
【0021】本実施形態にあっては、図4に示すように
キャップ3内に設けられたゴムあるいは合成樹脂からな
る弾性部材の先端に形成された凹部7中に液体の吸収体
10を設けた。
【0022】この吸収体10としては発泡合成樹脂など
のような多孔質のような材料を採用した。
【0023】この吸収体10は一度液体によって湿潤さ
れると、液体噴射記録装置に用いられる液体は非常に乾
燥しにくく、室温においては数ヶ月間に渡って膨潤し続
けることができる。
【0024】なお、キャップ3全体を弾性部材から構成
してもよいのはもちろんである。
【0025】以上のような構造のもとに実際の吐出回復
動作は次のようにして行なわれる。
【0026】図5は本発明の実施形態における吐出回復
機構の動作を説明するタイミングチャート図で、まず、
オリフィス2がキャップ3と対向する位置にきた場合、
まずキャップ3が前進し、吸収体10がオリフィス2と
接触を開始する。
【0027】この最初の接触時においては吸収体10は
十分な弾力があるため、緩衝作用があり、キャップ3が
密閉する前に吸収体10がオリフィス2側に接触する。
従って、キャップ3内の空気が圧縮されてオリフィス2
側へ浸入する不都合は生じない。
【0028】そして、吸収体10が圧縮されて弾性部材
4とオリフィス2とが完全に密着した後、図5に示すよ
うに吸収動作が行なわれる。この吸収動作は手動又は自
動によりポンプ等を作動させて行なう。
【0029】この負圧吸引動作が行なわれた後、やがて
キャップ3はオリフィス2側から離れる。そしてキャッ
プ3が離れたと同時に空吸引が行なわれる。
【0030】この空吸引を行なうことによって吸収体1
0に含まれていた液体も吸引され、余分な液体が吸収体
10内に存在しない状態となる。従って吸収体10内の
液体が乾燥するなどの不都合は生じない。
【0031】この空吸引までが完了した状態を図5に符
号Aで示す。
【0032】続いてさらにキャップ3が前進し、短時間
ではあるがキャップ3の密着が行なわれ吸収体10がオ
リフィス2と接触する。
【0033】従って、もしオリフィス2側に液溜りが存
在していたとしても、この2度目の接触によって吸収体
10により液溜りは完全に吸収させることができる。
【0034】このように空吸引と再度のキャッピング動
作を行なうことにより、液溜りの発生を完全に除去する
ことができ、不吐出状態は全く生じないようになる。
【0035】この完全に吐出回復動作が終了した時点を
図5に符号Bで示す。
【0036】なお、再度のキャッピング動作は必ずしも
必要ではなく、吸収体10の機能が完全であるならば空
吸引の段階で吐出回復動作の1サイクルは完全に終了さ
せてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インクを吐出するインクジェットヘッドのオ
リフィスのキャッピングを行うキャッピング状態と前記
オリフィスを開放する開放状態とをとり得るキャップ
と、該キャップに配され、前記インクジェットヘッドの
前記オリフィスが設けられたオリフィス面に当接し得る
吸収体と、を具備するインクジェット装置の吐出回復方
法であって、前記オリフィス面に前記吸収体が当接する
ように前記キャップによって前記キャッピングを行う工
程と、前記キャップが前記キャッピング状態にあるとき
に、前記キャップを介して前記オリフィスからインクを
排出する工程と、前記オリフィスからのインクの排出を
終了せしめ、しかる後前記キャッピング状態から前記開
放状態へ前記キャップを移行させる工程と、前記キャッ
プが前記開放状態にあるときに、前記吸収体に吸収され
残存したインクを排出する工程と、を有する吐出回復方
法を採用したので、回復用のインクの排出(本吸引)と
吸収体に吸収され残存したインクの排出(空吸引)との
それぞれを極めて安定して行うことができ、オリフィス
側の液溜りを確実に防止し、不良吐出や不吐出を確実に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の吐出回復機構を説明する概略構成図であ
る。
【図2】同機構によるキャッピング開放時の状態を説明
する概略構成図である。
【図3】同機構の動作で液溜りが形成された状態を示す
説明図である。
【図4】本発明の一実施形態の吐出回復機構を説明する
概略構成図である。
【図5】同機構による吐出回復動作を説明するタイミン
グチャート図である。
【符号の説明】
1 サブタンク 2 オリフィス 3 キャップ 4 弾性部材 5 チューブ 6 負圧吸引ポンプ 7 凹部 8 インク 9 液溜り 10 吸収体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 インクジェット装置用ポンプの作動
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを飛翔滴と
して吐出するオリフィスを密閉するためのキャップに接
続され、該キャップ内に圧力変化を生起させてオリフィ
スからインクを排出することによりオリフィスからのイ
ンク吐出状態の回復動作を行なうためのインクジェット
装置用ポンプの作動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット装置(液体噴射装置)
は、インク流路を満たしているインク等の液体に対して
記録信号に応じた圧力を加え、インク流路の先端に形成
されたオリフィスからインクを飛翔滴として吐出し、記
録媒体に対してドット記録を行なう装置であり、インク
ジェットプリンタなどとも呼ばれている。
【0003】この種のインクジェット装置において1つ
又は複数個のオリフィスが形成された記録ヘッドに対し
て機械的な衝撃や急激な温度変化などが与えられると、
インク流路内に空気が浸入したり、インク中の溶存気体
が発生して正常なメニスカスが破壊され、記録信号に応
じてインクの吐出が行なわれなくなってしまったり、
るいは吐出されてもスプラッシュ、サテライトなどと呼
ばれるようなインク滴の分散などの不良印字の状態が生
じてしまうことがある。
【0004】このような不吐出状態や不良印字状態を回
復させるために、オリフィスから負圧によってインクを
吸引し、正常なメニスカスを回復させる吐出回復機構が
設けられている。この吐出回復機構は、例えば記録ヘッ
ドのホームポジションの部分に設けられている。吐出回
復機構は、記録ヘッドがホームポジションに戻ったとき
にオリフィスを密閉するためのキャップを備えている。
このキャップによってオリフィスを密閉して負圧吸引を
行ない、オリフィスからインクを吸引することにより、
正常なメニスカスを形成させようとするものである。
【0005】図1〜図3は、従来のインクジェット装置
の吐出回復機構を説明するための模式的側面図である。
【0006】各図において符号1で示すものは図示し
ていないキャリッジ上に設けられたサブタンクである。
このサブタンク1の先端部複数個のオリフィス2(マ
ルチオリフィス)が形成されているサブタンク1内に
は図示していないメインタンクから常にインクが供給さ
れており、オリフィス2に連通するインク流路内に常時
インクを供給し得る構成とされている。
【0007】一方、装置の固定部側には吐出回復機構が
設けられている。この吐出回復機構はキャップ3を有
し、このキャップ3は内部に弾性部材4を収容して有す
る。また、この弾性部材4の先端部には凹部7が形成さ
れており、この凹部7はチューブ5を介して吸引ポンプ
6に接続されている。
【0008】以上のような構成のもとにおいて吐出回復
動作を行なうには、オリフィス2の部分がキャップ3と
対向した状態においてキャップ3を前進させ、弾性部材
4をオリフィス2全体を囲むように押し付けて密閉状態
とし、吸引ポンプ6を作動させチューブ5を介して凹
部7内を負圧状態とし、オリフィス2からインクの吸引
を行なう。このような動作によってメニスカスが正常な
状態を回復し、正常な記録を行ない得る状態となるわけ
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上のよう
吐出回復機構において、次に述べるような問題があっ
た。
【0010】すなわち、キャップ3オリフィス2を囲
むように密閉した密閉状態で負圧吸引を行なうことによ
図2に示すように吸引されて凹部7に残ったインク8
は、キャップを開放する際にオリフィス2側と弾性部材
4側の両方向にそれぞれ表面張力により引っぱられる。
【0011】このとき、たとえオリフィス2側の周囲を
が付着しないように撥水性にしても、インクの一部は
残ってしまうので、図3に示すようにオリフィス2の周
囲にインク溜り9生じる。このようにオリフィス2の
先端にインク溜り9が生じると不吐出状態、あるいは
不安定吐出状態が生じることがある。特に、マルチオリ
フィスタイプの記録ヘッドにおいては弾性部材4の凹部
7の開口面積が極めて大きくなるためこの部分でインク
を保持しにくくなり、オリフィス2側にインク溜り9が
発生しやすくなってしまう。
【0012】一方、キャップを開放した開放状態におい
て弾性部材4の凹部7内やキャップ3とポンプ6とを接
続するチューブ5内に残ったインクは、凹部7内やチュ
ーブ5内で乾燥し固着することがある。この固着インク
がチューブ5をふさいでしまうと、ポンプ6による安定
的な吸引回復を行えない場合が発生する。
【0013】更に、上述した吐出回復機構においてキャ
ップが密閉状態から開放状態に移行するときや開放状態
から密閉状態に移行するときにポンプを作動させてしま
うと、キャップ内に急激な圧力変動が発生してオリフィ
スからインクが飛び散り正常なインク吐出状態が破壊さ
れたりあるいは装置内が汚れたり、またキャップ内の圧
力変動の影響を受けてポンプのトルク変動が大きくなる
結果ポンプが傷んだりすることがある、という問題があ
った。
【0014】本発明の目的は、以上のような従来の問題
を解決するための新規なインクジェット装置用ポンプの
作動方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
装置用ポンプの作動方法は、インクを吐出するオリフィ
スを密閉する密閉状態と前記オリフィスを開放する開放
状態とをとり得るキャップに接続され、該キャップ内に
圧力変化を生起させるためのインクジェット装置用ポン
プの作動方法であって、前記キャップが前記密閉状態に
あるときに前記ポンプを作動して前記キャップ内に圧力
変化を生起させることにより前記オリフィスからインク
を排出する工程と、前記キャップが前記開放状態にある
ときに前記ポンプを作動することにより前記キャップ内
インクを排出する工程と、を含み、前記キャップが前
記密閉状態から前記開放状態に移行するときと前記開放
状態から前記密閉状態に移行するときとには前記ポンプ
を作動しないことを特徴とする
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0017】図4は、本発明の実施の形態としての一実
施例に係る吐出回復機構を示す模式的側面図である。図
4において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付し
その説明は省略する。
【0018】本実施例において、図4に示すように、キ
ャップ3はその内部にゴムあるいは合成樹脂からなる
性部材4を有し、その先端に形成された凹部7中にはイ
ンクの吸収体10が設けられている。この吸収体10と
しては発泡合成樹脂などのような多孔質の材料採用
されている。インクジェット装置において用いられるイ
ンクは乾燥しにくいので、吸収体10は一度インクによ
って湿潤されると室温において数ヶ月間にわたって膨潤
し続けることができる。なお、キャップ3全体を弾性部
材から構成してもよい。
【0019】以上のような構造のもとに、本実施例に係
吐出回復動作は次のようにして行なわれる。図5は
実施例に係る吐出回復動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【0020】オリフィス2がキャップ3と対向する位置
きたらキャップ3が前進し、吸収体10がオリフィス
2と接触を開始する。この最初の接触時におい吸収体
10は十分な弾力があるた緩衝作用があり、キャッ
プ3が密閉する前に吸収体10がオリフィス2側に接触
する。従って、キャップ3内の空気が圧縮されてオリフ
ィス2から侵入する不都合は生じない。
【0021】そして、吸収体10が圧縮されて弾性部材
オリフィス2を密閉した密閉状態となった後、図5
に示すように吸引排出動作が行なわれる。この吸引排出
動作は手動又は自動によりポンプ等を作動させて行な
う。
【0022】この吸引動作が行なわれた後、キャップ3
はオリフィス2側から離れる。そしてキャップ3が離れ
と同時にポンプ6の作動によって空吸引が行なわれ
る。この空吸引を行なうことによって、吸収体10に含
まれていたインクやチューブ5内に残留していたインク
吸引排出され、余分なインクが吸収体10内やチュー
ブ5内に存在しない状態となる。これにより、吸収体1
0内のインクやチューブ5内のインクが乾燥して固着す
などの不都合は生じない。
【0023】この空吸引までが完了した時点を、図5に
符号Aで示す。
【0024】続いてキャップ3が再度前進し、短時間
ではあるがキャップ3の密着が行なわれ吸収体10がオ
リフィス2と接触する。もしオリフィス2側にインク
りが存在していたとしても、この2度目の接触の際に
収体10によってインク溜りは完全に吸収させることが
できる。このような吐出回復動作を行なうことにより、
インク溜りの発生を防止することができ、不吐出状態
生じないようにすることができる。
【0025】以上の吐出回復動作が終了した時点を
5に符号Bで示す。
【0026】なお、再度のキャッピング動作は必ずしも
必要ではなく、吸収体10の機能が完全であるならば空
吸引の段階で吐出回復動作の1サイクル終了させても
よい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャップ密閉状態でのオリフィスからのインクの排出と
キャップ開放状態でのキャップ内に残留したインクの排
出とを行うので、キャップ内や接続用チューブ内に余分
なインクが残留することがなくなり、残留インクの固着
によって良好な回復が行えなくなることがあるという従
来の問題を解決することができる。しかも、本発明によ
れば、キャップが密閉状態から開放状態に移行するとき
と開放状態から密閉状態に移行するときとにはポンプを
作動しない、すなわちキャップ内の大気連通状態が変化
するときにはポンプを作動しないので、キャップ内に急
激な圧力変動が発生してオリフィスからインクが飛び散
り正常なインク吐出状態が破壊されたり装置内が汚れた
りすることがなく、またポンプ作動時のトルク変動が小
さいのでポンプ作動を安定的に確実に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の吐出回復機構を示す模式的側面図であ
る。
【図2】従来の吐出回復機構の問題を説明するための模
式的側面図である。
【図3】従来の吐出回復機構の問題を説明するための模
式的部分側面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る吐出回復機構を示す模
式的側面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る吐出回復動作を説明す
ためのタイミングチャートある。
【符号の説明】 1 サブタンク 2 オリフィス 3 キャップ 4 弾性部材 5 チューブ 6 吸引ポンプ 7 凹部 8 インク 9 インク溜り 10 吸収体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインクジェットヘッド
    のオリフィスのキャッピングを行うキャッピング状態と
    前記オリフィスを開放する開放状態とをとり得るキャッ
    プと、該キャップに配され、前記インクジェットヘッド
    の前記オリフィスが設けられたオリフィス面に当接し得
    る吸収体と、を具備するインクジェット装置の吐出回復
    方法であって、 前記オリフィス面に前記吸収体が当接するように前記キ
    ャップによって前記キャッピングを行う工程と、 前記キャップが前記キャッピング状態にあるときに、前
    記キャップを介して前記オリフィスからインクを排出す
    る工程と、 前記オリフィスからのインクの排出を終了せしめ、しか
    る後前記キャッピング状態から前記開放状態へ前記キャ
    ップを移行させる工程と、 前記キャップが前記開放状態にあるときに、前記吸収体
    に吸収され残存したインクを排出する工程と、を有する
    ことを特徴とする吐出回復方法。
  2. 【請求項2】 前記吸収体に吸収され残存したインクの
    排出が行われた後、前記開放状態から前記キャッピング
    状態へ前記キャップを移行させる工程を更に有すること
    を特徴とする請求項1に記載の吐出回復方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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