JPH0899268A - 研磨用工具とその製造方法 - Google Patents

研磨用工具とその製造方法

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Publication number
JPH0899268A
JPH0899268A JP26460094A JP26460094A JPH0899268A JP H0899268 A JPH0899268 A JP H0899268A JP 26460094 A JP26460094 A JP 26460094A JP 26460094 A JP26460094 A JP 26460094A JP H0899268 A JPH0899268 A JP H0899268A
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JP
Japan
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polishing tool
polishing
solid lubricant
abrasive
polyimide resin
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Pending
Application number
JP26460094A
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English (en)
Inventor
Shinji Yokoyama
真司 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研磨抵抗を減少させたことによる被加工物の
面精度の向上および工具弾性の抑制による被加工物のフ
チダレの防止を実現する研磨用工具を得る。 【構成】 ポリイミド樹脂1の粉体とその溶媒となるN
−メチルピロリドンとの樹脂溶液を得る。これに二硫化
モリブデン2を混合する。この混合物を乾燥させた後、
粉砕する。この粉体を成形・焼成し、台金3に貼り付け
て研磨用工具4を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部品・機械部品・
セラミックス・金属等の加工に適した研磨用工具とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、研磨用工具として、例えば「光応
用技術・1988・III8・P27(社団法人:日本
オプトメカトロニクス協会)」に記載されるような工具
が知られている。上記工具は、図5および図6に示すよ
うに、鋳鉄・アルミ等の台皿31の表面に、ピッチ32
または発泡ポリウレタン等の材質のシートを張り、被加
工物と同じ曲率を持たせるように構成されている。ピッ
チ32の皿は砥粒の刃先突出量を微小化かつ平準化し、
切込み深さのごく浅い加工を可能とし、シートはその面
形状の変化の少なさ(剛性の高さ)により高速加工に対
応できる特徴を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来技
術においては以下のような欠点がある。すなわち、ピッ
チの皿はその特性上、比較的軟質な工具であるので低速
加工での高い品質を得る加工には向いているが、高速加
工では皿の形状維持が困難であり不向きである。硬質の
ピッチ皿で高速加工を行う例もあるが、被加工物との密
着抵抗や耐熱性の低さにより高い品質が得られにくいと
いう欠点がある。
【0004】さらに、シートの皿は工具自体の剛性が高
いので高速加工は可能になるが、シートの柔軟性により
被加工物端部がシートに潜り込んで加工されるので、フ
チダレを生じやすいという欠点がある。また、工具表面
の形状が壊れた際は新たにシートを貼り直す手間が生じ
るという欠点がある。
【0005】請求項1および3の目的は、被加工物との
研磨抵抗を減少させたことによる被加工物の面精度の向
上および工具弾性の抑制による被加工物のフチダレの防
止を実現する研磨用工具の提供にある。
【0006】請求項2の目的は、研磨抵抗の減少や面精
度低下の防止だけでなく、耐熱性の高い工具にすること
により高速加工を可能とし、加工速度の向上を実現させ
た研磨用工具の提供にある。
【0007】請求項4および5の目的は、工具中に気孔
を設けて研磨抵抗を減じさせるとともに、工具表面の潤
滑性能のムラによる面精度の低下を防止した工具の製造
方法の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被加
工物をその表面に研磨材を介して擦り合わせることによ
り鏡面に加工する研磨用工具において、ポリイミド樹脂
に固体潤滑剤を体積比で10〜80%分散して固定した
ことを特徴とする研磨用工具である。
【0009】請求項2の発明は、前記固体潤滑剤のうち
体積比で5〜20%を研磨材に置換したことを特徴とす
る請求項1記載の研磨用工具である。
【0010】請求項3の発明は、前記研磨用工具の硬さ
がバーコル硬度で84〜90であることを特徴とする請
求項1記載の研磨用工具である。
【0011】請求項4の発明は、ポリイミド樹脂を溶媒
に溶解する工程と、前記溶液に固体潤滑剤を混合する工
程と、この混合体を乾燥して粉砕する工程と、粉体を成
形・焼成して成形体を得る工程と、成形体を研磨用工具
の台金に貼り付ける工程とから成ることを特徴とする研
磨用工具の製造方法である。
【0012】請求項5の発明は、前記溶液に固体潤滑剤
を混合する工程において、さらに研磨材を混合したこと
を特徴とする請求項4記載の研磨用工具の製造方法であ
る。
【0013】
【作用】請求項1の作用は、固体潤滑剤がポリイミド樹
脂中に分散配置されているので、被加工物が研磨材を介
して研磨用工具表面と擦り合わされる際に、研磨抵抗を
減じさせることができる。また、工具表面は被加工物や
研磨材との擦り合わせにより被加工物の表面形状に馴染
んでいく。これにより、工具表面形状の修正を簡単なラ
ッピングにて行うことを可能にする。
【0014】請求項2の作用は、研磨材をポリイミド樹
脂中に分散配置することにより、固定砥粒の作用を被加
工物に与えることができ、加工速度の向上に寄与する。
また、研磨材を固体潤滑剤の5〜20%とすることによ
り加工抵抗の増加を抑えつつ、固定砥粒作用を研磨用工
具に与えることができる。
【0015】請求項3の作用は、研磨用工具自体の硬度
をバーコル硬度で84以上に設定することにより、工具
表面の弾性を抑え、被加工物のフチダレを防止する。ま
た、バーコル硬度を90以下に設定することにより、工
具表面に適度な弾性を与えて研磨材の無理な切込みによ
る被加工物へのキズの発生を抑える。
【0016】請求項4の作用は、樹脂溶液に固定潤滑剤
を混合して乾燥させることにより、樹脂に対して固体潤
滑剤を均一に分散させることができる。また、混合物を
乾燥後に粉砕・成形することにより、研磨用工具中に気
孔を設けることを可能とし、加工中の研磨材の保持およ
び研磨抵抗の減少を実現させる。
【0017】請求項5の作用は、研磨材をポリイミド樹
脂中に配置することにより、固定砥粒作用を付加するこ
とができる。
【0018】
【実施例1】図1および図2は本実施例を示し、図1は
製造工程を示すフローチャート、図2は研磨用工具の側
面図である。本実施例では、研磨抵抗減少および面精度
向上を目的とした研磨用工具の製造方法について説明す
る。
【0019】ポリイミド樹脂1の粉体とその溶媒となる
N−メチルピロリドンとを重量比が1:2となるように
混合・溶解し、樹脂溶液を得る。この樹脂溶液に固体潤
滑剤となる二硫化モリブデン(砥粒約5μm)2を前記
ポリイミド樹脂1に対して体積比で1:1となるように
秤量し、前記樹脂溶液と混合する。この混合物を70℃
の乾燥炉で24h乾燥させる。
【0020】次に、充分に乾燥したことを確認し、カッ
ターミキサーにて100μm以下の粉体となるように粉
砕する。この粉体を気孔率(成形体中にしめる気孔の体
積の割合)が30%となるように成形する。ここで得ら
れた成形体を乾燥炉で180℃・4hの条件で焼成し、
台金3に貼り付けて研磨用工具4を得る。
【0021】上記製法によれば、ポリイミド樹脂中に固
体潤滑剤である二硫化モリブデンが均一に分散配置され
ているので、被加工物が研磨材を介して研磨用工具表面
に擦り合わされた際に、被加工物が工具と接触しても二
硫化モリブデンの潤滑作用により、研磨抵抗が増大する
ことがない。これにより、加工機の剛性を必要以上に高
くする必要がなくなり、また研磨抵抗による被加工物の
面精度の低下を防ぐことができる。
【0022】固体潤滑剤の割合はポリイミド樹脂に対し
て体積比で10%より小さくなると潤滑作用が低下し過
ぎてしまい、80%より大きくなると樹脂量の低下に伴
って砥石構造が脆くなりすぎてしまう。また、粉体を成
形・焼成することにより、砥石構造中に気孔を生じさせ
ることができる。この気孔の存在により、研磨抵抗の軽
減を可能として上記と同様の効果が得られるとともに、
研磨材の保持機能を持ち、シートと同様の固定砥粒作用
を持たせることを可能にする。
【0023】さらに、焼成後のバーコル硬度は約87に
なるが、84未満になると工具表面の弾性が大きくなり
すぎ、被加工物の端部が加工中に潜り込んでしまい加工
後の面形状にフチダレを生じてしまう。また、バーコル
硬度が90を越えると、加工中に研磨材が工具表面に弾
性保持されなくなってしまい、引っ掻きによるキズを生
じやすくなってしまう。
【0024】
【実施例2】図3および図4は本実施例を示し、図3は
製造工程を示すフローチャート、図4は研磨用工具の側
面図である。本実施例では、研磨皿中に研磨材を微量に
添加することにより固定砥粒作用を付加し、加工速度の
向上を狙った研磨用工具の製造方法について説明する。
【0025】ポリイミド樹脂11の粉体とその溶媒とな
るN−メチルピロリドンとを重量比が1:2となるよう
に混合・溶解し、樹脂溶液を得る。該樹脂溶液に固体潤
滑剤となる二硫化タングステン(粒径約3μm)12を
前記ポリイミド樹脂11に対して、体積比で1:1とな
るように秤量し、前記樹脂溶液と混合する。この混合物
に研磨材となる酸化セリウム砥粒13を二硫化タングス
テン12に対して体積比で5%となるように秤量したも
のを添加し、充分に混合・分散させる。
【0026】上記混合物を水槽内に滴下し、混合物中の
N−メチルピロリドンを水中に溶出させ、固形物を得る
(水中乾燥法)。この固形物を前記実施例1と同様の方
法で粉砕・成形・焼成し、台金14に貼り付けて研磨用
工具15を得る。
【0027】上記研磨用工具によれば、前記実施例1と
同様に固体潤滑剤の作用による研磨抵抗の軽減や面精度
の向上等の効果が得られるのはもちろんのこと、研磨材
をポリイミド樹脂中に配置することにより、固定砥粒作
用を付加することができ、加工速度を向上させることが
できる。
【0028】尚、研磨材の量が固体潤滑剤に対して体積
比で5%よりも少なくなると、加工速度の向上が研磨材
添加なしの場合と比較してごく小さいものになってしま
う。また、20%を超えると、研磨材と被加工物との間
に研磨抵抗を生じてしまい、固体潤滑剤の効果を相殺し
てしまう。
【0029】また、本実施例では砥粒に酸化セリウムを
用いたが、被加工物の硬さや供給する研磨材によりダイ
ヤモンド,酸化ジルコニウム,酸化アルミニウム,CB
N,SiCおよびベンガラ等の砥粒を用いてもよい。ま
た、固体潤滑剤には二硫化モリブデンや二硫化タングス
テンを用いたが、黒鉛,弗化炭素およびPTFE等を用
いてもよい。これら、研磨材と固体潤滑剤は任意の組合
せをとることができる。
【0030】本発明においては、結合材にポリイミド樹
脂を用いたが、耐熱性,耐摩耗性および膨潤等を考慮す
るとポリイミド樹脂が最も優れている。
【0031】
【発明の効果】請求項1の効果は、固体潤滑剤により被
加工物との加工抵抗を減じることができ、被加工物の面
精度の向上を可能にする。請求項2の効果は、固定砥粒
作用により加工速度の向上を実現させる。請求項3の効
果は、フチダレが無く且つキズの発生が無い被加工物を
得ることができる。
【0032】請求項4の効果は、工具表面の潤滑性能の
ムラによる面精度低下を防止でき、気孔の生成により被
加工物との加工抵抗を減じることができ、被加工物の面
精度の向上および加工機の剛性低減を可能にする。請求
項5の効果は、固定砥粒作用により加工速度の向上を実
現させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示すフローチャートである。
【図2】実施例1を示す側面図である。
【図3】実施例2を示すフローチャートである。
【図4】実施例2を示す側面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,11 ポリイミド樹脂 2 二硫化モリブデン 3,14 台金 4,15 研磨用工具 12 二硫化タングステン 13 酸化セリウム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物をその表面に研磨材を介して擦
    り合わせることにより鏡面に加工する研磨用工具におい
    て、ポリイミド樹脂に固体潤滑剤を体積比で10〜80
    %分散して固定したことを特徴とする研磨用工具。
  2. 【請求項2】 前記固体潤滑剤のうち体積比で5〜20
    %を研磨材に置換したことを特徴とする請求項1記載の
    研磨用工具。
  3. 【請求項3】 前記研磨用工具の硬さがバーコル硬度で
    84〜90であることを特徴とする請求項1記載の研磨
    用工具。
  4. 【請求項4】 ポリイミド樹脂を溶媒に溶解する工程
    と、前記溶液に固体潤滑剤を混合する工程と、この混合
    体を乾燥して粉砕する工程と、粉体を成形・焼成して成
    形体を得る工程と、成形体を研磨用工具の台金に貼り付
    ける工程とから成ることを特徴とする研磨用工具の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記溶液に固体潤滑剤を混合する工程に
    おいて、さらに研磨材を混合したことを特徴とする請求
    項4記載の研磨用工具の製造方法。
JP26460094A 1994-10-03 1994-10-03 研磨用工具とその製造方法 Pending JPH0899268A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008537704A (ja) * 2005-04-08 2008-09-25 フエロ コーポレーション 有機高分子眼科基材のスラリー組成物及び研磨方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021119