JPH089892B2 - 耐火壁 - Google Patents

耐火壁

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JPH089892B2
JPH089892B2 JP30234486A JP30234486A JPH089892B2 JP H089892 B2 JPH089892 B2 JP H089892B2 JP 30234486 A JP30234486 A JP 30234486A JP 30234486 A JP30234486 A JP 30234486A JP H089892 B2 JPH089892 B2 JP H089892B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、間仕切壁や内外一体の外壁等の耐火壁に関
するものであり、軽量でありながら、断熱性,耐水性お
よび耐火性等に優れた作用を有する耐火壁を提供するも
のである。
[従来の技術] 防火性に優れた作用を奏する耐火壁は、石膏ボードが
安価であることから前記石膏ボードを主要ボードとする
ものが一般的構造である。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、前記石膏ボードを主要ボードとする耐火壁
は、該耐火壁の主体をなす石膏ボードが、(1)十分な
断熱性を有していない、(2)耐湿性や耐水性を有して
いない、(3)火災時の火や熱に露呈されると、収縮,
亀裂,爆裂等が発生する、(4)十分な耐火性能を発揮
させるためには厚さ50mm以上にしなければならなく、重
量の点で取り扱い容易性に欠ける等の欠点を有してい
る。
このため、シラスバルーンやパーライト等の軽量骨材
の配合により、断熱性能と軽量性とを改良し、撥水剤の
配合により耐湿性や耐水性を改良し、ガラス繊維,ロッ
クウール,セラミック繊維等の配合により、耐水性と軽
量性とを改良する試みもなされたが、未だ各性能が十分
ではなく、特に近年における高度の耐火性への要求を満
足することができないばかりか、製造価格も高騰する等
の欠点を有している。
これに対して、本発明は、耐火性,耐湿性,耐水性,
断熱性,軽量性等において優れた特性を有しており、し
かも安価に製造し得る耐火壁を提供し得たものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明の耐火壁は、外枠と間柱とで構成される枠体に
対する表面壁と裏面壁とが形成されているものであり、
前記表面壁は、少なくとも、密度170kg/m3以下のガラス
繊維ニードルパンチングマットに少なくとも無機繊維を
含有するシリコーン樹脂を被覆または含浸させてなる密
度200kg/m3以下の防水・防火性のガラス繊維マットから
なる最内層と、ロックウールシージングボードおよび耐
火珪酸カルシウムボードの中から選択される単独あるい
は複合ボードからなる最外層とを具備しており、また、
前記裏面壁は、少なくとも、ロックウールシージングボ
ード,耐火珪酸カルシウムボード,および石膏ボードの
中から選択される単独あるいは複合ボードからなる最外
層を具備しているものである。
すなわち、本発明の耐火壁の最も基本的な構造は、第
1図に示される通り、金属製の外枠1,1と間柱2,2,……
とで構成される枠体3に対して、該枠体3の表面に接し
て形成されている最内層4と該最内層4に積層されてい
る最外層5とからなる表面壁6と、同じく前記枠体3の
裏面に接して形成されている最外層7からなる裏面壁8
とで構成されるものであり、前記本発明の耐火壁におけ
る表面壁6は、最内層4が枠体3の表面に接しており、
かつ最外層5が該表面壁6の外表面層とされていること
が必要であり、また、裏面壁8は、最外層7が該裏面壁
8の外表面層とされていることが必要である。
前記構成からなる本発明の耐火壁における表面壁の最
内層は、密度170kg/m3以下のガラス繊維ニードルパンチ
ングマットに少なくとも無機繊維を含有するシリコーン
樹脂を被覆または含浸させてなる密度200kg/m3以下の防
水・防火性のガラス繊維マットによって構成されている
もので、圧縮復元性に優れた性質を有するガラス繊維ニ
ードルパンチングマットを、繊維状チタン酸カリウム,
セピオライト,アタパルジャイト,微細セラミックウー
ル,ワラストナイト等の無機繊維が必須の含有成分とし
て添加されており、必要に応じて、酸化チタン,ジルコ
ニア,酸化珪素,アルミナ等の耐熱粉末やゾル,マイ
カ,バーミキュライト等の耐熱断熱性箔片状無機物、水
酸化アルミニウム,クレイ,珪酸アルミニウム,炭酸カ
ルシウム等の吸熱分解型無機粉末等の無機物質、更に
は、難燃剤、例えば、リン酸エステル型,有機ハロゲン
化合物型,ホスファゼン化合物型などの有機難燃剤、焼
石膏,明ばん,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウム,
ハイドロタルサイト系ケイ酸アルミニウムなどの結晶水
放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型および相転換型な
どの無機化合物からなる吸熱分解型無機化合物やアンチ
モン化合物等の無機難燃剤等が添加されているシリコー
ン樹脂ワニスで処理することによって得られるものであ
る。なお、前記シリコーン樹脂ワニス中には、通常、硬
化剤や硬化促進剤、例えば金属カルボン酸塩,有機スズ
化合物,チタンキレート化合物,三級アミン化合物,過
酸化物および白金系触媒などが適宜添加されているもの
であることは勿論である。
前記ガラス繊維ニードルパンチングマットに適用され
るシリコーン樹脂ワニス中のシリコーン樹脂は、前記マ
ットに撥水性能を具備せしめるもので、シリコーン樹脂
としては、一般的には、水素原子,ビニル基,アリル
基,アリール基,ヒドロキシル基,炭素数1〜4のアル
コキシル基,アミノ基,メルカプト基などの置換基が少
なくとも1個以上含まれているたとえばポリジメチルシ
ロキサン系シリコーン樹脂,ポリジフェニルシロキサン
系シリコーン樹脂,ポリメチルフェニルシロキサン系シ
リコーン樹脂およびこれらを他の樹脂で変性したエポキ
シ変性シリコーン樹脂,ポリエステル変性シリコーン樹
脂,脂肪酸変性シリコーン樹脂,アルキッド変性シリコ
ーン樹脂,アミノ樹脂変性シリコーン樹脂などのオルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂をはじめ、ポリアク
リルオキシアルキルアルコキシシラン系シリコーン樹脂
やポリビニル系シリコーン樹脂などが使用される。ま
た、前記シリコーン樹脂ワニスにおいては、該シリコー
ン樹脂ワニス中の各成分が均一に溶解あるいは分散せし
められるような溶剤、例えばナフサ,ガソリン,ベンゼ
ン,あるいはキシレン等の石油系溶剤を利用したシリコ
ーン樹脂ワニスが好適に利用される。
前記シリコーン樹脂ワニスにおける必須の含有成分た
る繊維状チタン酸カリウム,ワラストナイト,セピオラ
イト,アタパルジャイト等の微細無機繊維の量は、シリ
コーン樹脂100重量部に対して微細無機繊維5〜400重量
部程度が好ましくは、また、この無機繊維と前述の無機
物質とが併用される場合には、無機繊維の10〜90重量%
が無機物質で置き換えられて併用されることが好まし
い。
ガラス繊維ニードルパンチングマットに適用される前
記シリコーン樹脂ワニスの適用量は、式(W2−W1)/W1
×100(式中W2はシリコーン樹脂ワニスが適用され、こ
れが硬化された後のマットの重量、W1はシリコーン樹脂
ワニスが適用される前のマットの重量)で表示されるシ
リコーン樹脂ワニスの適用率(x)が20〜80(%)程度
となるようになされるのが良い。また、ガラス繊維ニー
ドルパンチングマットに含浸もしくは塗布されたシリコ
ーン樹脂ワニスを硬化させるための硬化手段としては、
室温硬化,加熱硬化,紫外線硬化,電子線硬化等の方法
があるが、例えば加熱硬化の場合には90〜200℃程度で
2〜3時間程度の処理を行なうことによって硬化させ得
るものである。
本発明の耐火壁における表面壁の最外層は、ロックウ
ールシージングボードまたは耐火珪酸カルシウムボード
あるいはこれらの両者の複合ボードからなるもので、ま
た、裏面壁の最外層は、ロックウールシージングボー
ド,耐火珪酸カルシウムボード,および石膏ボードの中
から選択される単独あるいは複合ボードからなるもので
ある。以下、ロックウールシージングボードと耐火珪酸
カルシウムボードと石膏ボードとについて説明する。
ロックウールシージングボード ロックウールシージングボードは、固形成分が、ロッ
クウールと、セピオライト,アタパルジャイト,珪酸カ
ルシウム,アスベスト等の燒結性を有する無機繊維と無
機充填剤とならかる無機質成分85〜95重量%、フェノー
ル系樹脂,澱粉,PVA等の有機結合剤成分5〜15重量%、
結合助剤0.05〜3.5重量%からなり、しかも、総有機物
含有量が15重量%以下に抑えられている固形成分混合物
を水中に懸濁させた水性スラリーを、抄造,脱水し、得
られた抄造ボードを裂利に成形,乾燥,硬化させた比重
0.3以上のボードである。
ロックウールシージングボードの製造工程について説
明する。
(A) 水性スラリー調製工程(第1工程) 無機質成分、結合剤成分および結合助剤からなる混合
物を、該混合物の10〜100倍に相当する水中に懸濁さ
せ、各成分が水中に分散せしめられている水性スラリー
を得るもので、水性スラリー中の固形成分が、鉱物質繊
維,燒結性を有する無機繊維,有機繊維,無機物,結合
剤,結合助剤によって構成されているものである。
(1) 鉱物質繊維 本発明においては鉱物質繊維としてその粒状綿を利用
するのが好ましい。鉱物質繊維の粒状綿は、普通平均繊
維径3〜7μ、繊維長30〜40mm以下の単繊維が集合した
粒径5〜50mm程度の粒状径をなすものである。このよう
な鉱物質繊維を使用して得られるスラリーは、鉱物質繊
維の前記形状により、スラリー中での均一性に優れ特に
抄造工程で適度の濾水性を具備するという特徴を有す
る。これに対して、非粒状の鉱物質繊維やガラス繊維を
使用した場合には、抄造工程でのスラリーの濾水時間が
早すぎたり、あるいはスラリー中での固形成分の分散不
良が生じたり等の欠点が現出される。
(2) 燒結性を有する無機繊維 温度800℃〜1000℃で燒結性を有する無機繊維で、ア
スベスト繊維,珪酸カルシウム繊維,セピオライト,ア
タパルジャイト等が用いられる。
(3) 有機繊維 有機繊維としては、クラフトパルプ、再生パルプ、故
紙パルプ等のパルプおよびビニロン、ポバール、レーヨ
ン、綿等の天然または合成有機繊維が挙げられる。
水性スラリー中における有機繊維は、該水性スラリー
中のもう一方の固形主成分である鉱物質繊維粒状綿の交
さ結合点を包括して粘着する作用および結合剤のリテン
ション向上作用を果すものであり、更に、この有機繊維
成分自体の有する弾性もが発現され、鉱物質繊維粒状綿
を補強する作用を奏し、得られるボードに十分な機械的
強度を具備させるものである。
(4) 無機充填剤 無機充填剤は、得られるボードの表面平滑性、軽量
化、難燃化、防火性向上、更には製造コストのダウン等
の目的で使用されるもので、例えば、炭酸カルシウム,
クレイ,マイカ,石膏,タルク,チタン酸,水酸化アル
ミニウム,三酸化アンチモン,バーミキュライト,シリ
カ粉末,パーライト,シラスバルーン等の無機物が利用
される。
(5) 有機結合剤 有機結合剤は、フェノール樹脂を主体とし、PVA、澱
粉等が使用される。
前記フェノール樹脂としては、得られるボードへの耐
水性の付与,機械的強度の付与等の観点から、フェノー
ル,二核体フェノール(ビスフェノールA,臭素化ビスフ
ェノールA,ビスフェノールS等),クレゾール,キシレ
ノール,P−アルキルフェノール等を配合したフェノール
類1モルとホルマリン,パラホルムアルデヒド等のアル
デヒド類1.0〜3.5モルとを、アミン系またはアンモニア
系またはアルカリ土類金属系触媒の存在下で縮合,脱
水,乾燥,粉末化して得られるレゾール型のフェノール
樹脂、フェノール性水酸基を末端カルボン酸化合物また
は末端エポキシ化合物でエステル化またはエーテル化
し、場合によりアンモニア等で水酸基隣接メチロールと
の環化処理を行なったフェノール樹脂、前記フェノール
樹脂を一般市販のノボラック樹脂,メラミン樹脂,エポ
キシ樹脂,尿素樹脂等で変性、混合したり、あるいは熱
可塑性樹脂を混合させてなるフェノール樹脂等が好適に
使用される。
利用される粉末状フェノール樹脂は、粒度100〜500メ
ッシュのものが好ましい。これは粒度が100メッシュを
通過しないような粗大なものはボードの抄造原料である
水性スラリー中での分散性が悪くなり、結合剤としての
性能が劣り、かつ均質なボードが得難くなるためであ
り、また500メッシュを通過してしまうような微小粉末
では抄造工程で白水中への流出ロスが大きくなる等の欠
点を生ずるためである。
他の有機結合剤としては、例えばコーンスターチ,タ
ピオカ等のデンプン、グアールガム,CM等の植物ガム等
の天然の樹脂、ポリビニルアルコール,アクリル系エマ
ルジョン,酢酸ビニル系エマルジョン等の合成樹脂等の
熱水可溶性または膨潤性樹脂等が前記フェノール樹脂と
ともに使用されることも存する。なお、前記天然または
合成樹脂は得られるボードに良好な耐水特性を付与する
ことはできないが、乾燥強度(常態強度)がフェノール
樹脂より大であること、安価であることなどの利点を有
するものである。
(6) 結合助剤 結合助剤は、湿式抄造法を利用した鉱物質繊維ボード
の製造工程中の抄造工程において、バインダーたる前記
粉末状フェノール樹脂や熱水可溶性または膨潤性樹脂を
ウエットマットに効果的にリテンションさせ、固着させ
るための作用を果すもので、この種の鉱物質繊維ボード
の湿式抄造法において結合助剤として通常利用されるア
ニオン系またはカチオン系凝集剤が使用される。
結合助剤としてアニオン系凝集剤を利用した場合には
該凝集剤による凝集効果を高めるために硫酸ばん土を併
用するのが好ましく、例えばアニオン系凝集剤たるポリ
アクリルアミド0.05〜1.5重量%、硫酸ばん土0.1〜2.0
重量%程度で使用するのが好ましい。なお、この場合に
は、抄造原料である水性スラリーのpHは4.5〜6.8にな
る。また、この場合、硫酸ばん土を2.0重量%以上添加
することも可能であるが、不必要に多量の硫酸ばん土を
添加すると、鉱物質繊維粒状綿の酸加水分解が起るた
め、結局、得られる鉱物質繊維ボードの強度を低下させ
ることになるので、硫酸ばん土の添加量は2重量%以下
に抑えておくのが好ましい。更に、高分子系凝集剤の場
合にはその添加量は0.05重量%で十分凝集効果を発揮
し、0.8〜1.2重量%で凝集効果は最高となるが、1.5重
量%を越えると、今度は逆に一旦凝集したフロックが再
分散する現象を生ずるため、高分子系凝集剤の添加量は
最高1.5重量%までに抑えておく必要がある。
前記鉱物質繊維,燒結性を有する無機繊維,有機繊
維,無機充填剤,有機結合剤,結合助剤等を固形成分と
する前記水性スラリーにおいて、得られるボードの軽量
性,難燃性,断熱性等の観点から、鉱物質繊維,燒結性
を有する無機繊維,無機充填剤の合計量は固形成分中の
85〜95重量%とされるのが好ましく、また抄造時の有機
結合剤のリテンションの観点から、燒結性を有する無機
繊維と有機繊維との合計量は3重量%以上とされるのが
好ましい。また更に、ボードの軽量性という点から、鉱
物質繊維は、固形成分中の50重量%以上であることが好
ましい。更に、有機結合剤は、これが全固形成分中の5
重量%未満の場合には、満足すべきボードの強度および
耐水性等が得られないこと、および15重量%を越えると
抄造時における結合剤のリテンションが悪くなり、添加
量の割合に応じた強度効果がなく、また得られるボード
が準不燃グレードを維持できなくなるため、全固形成分
中の5〜15重量%に調整されていることが好ましい。な
お、結合剤中のフェノール樹脂と熱水可溶性または膨潤
性の天然または合成樹脂の配合割合は、得られるボード
の耐水性能を左右するものであるが、一般には、略等重
量比の配合割合が好適である。また、全固形成分中の総
有機物含有量が15重量%を越える場合には、得られるボ
ードが準不燃グレードを満足し得なくなるため、総有機
物含有量は全固形成分中の15重量%以下に抑えられるも
のである。
(B) 抄造ボード作製工程(第2工程) 前記水性スラリー調整工程(第1工程)で得られた水
性スラリーを、例えば長網式(フォードリニヤータイ
プ)、丸網式(オリバータイプ)等の抄造機を使用して
抄造,脱水し、抄造ボードを作製する。
(C) 抄造ボード成型、乾燥、硬化工程(第3工程) 第3工程たる最終工程として、得られた抄造ボードを
成型した後、乾燥、硬化を完了させ、通常、比重0.3以
上のロックウールシージングボードを得るものである。
なお、得られるロックウールシージングボードの比重が
0.3未満の場合には、該ボードにおける常態強度,耐水
性,釘打性,施工性等が不足することとなる。
以上の第1,第2,第3工程からなるロックウールシージ
ングボードの製造工程において、その第1工程では、結
合剤たる粉末状フェノール樹脂の粒度が100メッシュを
通過しないような粗大なものを避けることにより、該粉
末状フェノール樹脂が水性スラリー中へ略均一に分散さ
れ、しかも該粉末フェノール樹脂が非水溶性であるか
ら、水性スラリーの形成過程ではママ粉の形成、べたつ
きあるいは粘度増加等の弊害を生ずることなく容易に水
性スラリーを形成し得るし、しかも前記結合剤が原料配
合槽配管、ポンプ等に付着することもなく、抄造金網が
汚されることも避けられる。
また、前記鉱物質繊維,燒結性を有する無機繊維,無
機充填剤,有機繊維,結合剤,結合助剤の各成分が水中
に略均一に分散せしめられてなる水性スラリーは、抄造
工程中の濾水時において、結合剤以外の諸材料が総合さ
れて濾材的役割を果し、粉末状結合剤を均一な分散状態
のまま繊維間隙に残留させ、その位置に保持し、ほとん
ど水分のみを脱水させる作用を果すものであり、このと
き白水中に流出する前記粉末状樹脂は、投入量の1〜3
%程度にとどまるものである。
耐火珪酸カルシウムボード 厚さ6mm以上のJIS A 5418に適合する標準密度0.9〜1.
2の珪酸カルシウム板が好適に使用される。
石膏ボード 厚さ7mm以上のJIS A 6901に適合する標準密度0.7〜0.
95の石膏ボードや、ガラス繊維,シラスバルーン等が配
合されている耐火性改良型の石膏ボードが使用される。
本発明の耐火壁は、前記した通り、金属製の外枠1,1
と間柱2,2……とで構成される枠体3に対して、表面壁
6と裏面壁8とを具備しているものであり、表面壁6
は、前述の最外層5と最内層4との間に石膏ボードから
なる中間層を具備したり、また、最外層5の表面には、
金属製の表面材や装飾ペイント,装飾シート等が付され
たりするものである。また、裏面壁8は、前述の最外層
7の内側に、前述の表面壁6における最内層4を構成し
ている防水・防火性のガラス繊維マットと同構造のガラ
ス繊維マットからなる最内層を具備したり、更には、最
外層の表面には、金属製の表面材や装飾ペイント,装飾
シート等が付されたりするものである。なお、前記金属
製の表面材としては、亜鉛鉄板,ステンレス,アルミニ
ウム等の金属製表面材およびこれら金属製表面材の表面
を装飾性と耐候性とを向上させるために、表面にフッ素
系あるいはアクリル系の樹脂コートおよび/または凹凸
模様を施した金属製表面材が使用される。また、装飾シ
ートとしては、紙,塩化ビニル樹脂シート等からなる装
飾性を有する壁紙やシートが使用される。
[実施例] 以下、本発明の耐火壁の具体的な構成を実施例に基づ
いて説明する。
実施例1 第1図において、鉄製の外枠(1000mm×1000mm)1と
該外枠1に取付けられている2本の鉄製の間柱2,2とか
らなる枠体3に対する表面壁6が、前記枠体3の表面に
接する最内層4と、前記最内層4に積層されている最外
層5とで構成されており、前記枠体3に対する裏面壁8
が、前記枠体3の裏面に接する最外層7のみで構成され
ているところの、本発明の耐火壁の1実施品たる内,外
−体壁構造[i]を得た。
なお、表面壁6と裏面壁8との各層の構成は次の通り
である。
最内層4 密度100kg/m3,厚さ10mmのガラス繊維ニードルパンチ
ングマットに下記組成のシリコーン樹脂ワニスを、該ワ
ニスに適用率(x)40%で含浸し、110℃,2.5時間の熱
風乾燥により硬化させた、密度200kg/m3の厚さ10mmを有
する防水・防火性繊維マット。
シリコーン樹脂ワニスの組成 (1) シリコーン樹脂 ……15重量部 (2) ソルベントナフサ ……50重量部 (3) 繊維状チタン酸カリウム ……30重量部 (4) 水酸化アルミニウム …… 5重量部 最外層5 下記組成からなるロックウールシージングボード固形
成分の4重量%水分散液による水性スラリーを抄造,プ
レス成形し、250℃で1時間、続いて170℃で1時間乾燥
することによて得られた、厚さ18mm,比重0.4の準不燃合
格のロックウールシージングボード。
ロックウールシージングボード固形成分 (1) ロックウール粒状綿 ……58重量部 (2) パルプ …… 2重量部 (3) セピオライト ……10重量部 (4) フェノール樹脂 …… 5重量部 (5) PVA …… 3重量部 (6) ポリアクリルアミド …… 1重量部 (7) 硫酸バンド …… 1重量部 最外層7 厚さ6mmの耐火石膏ボード[Zタイプ:吉野石膏
(株)製]. 実施例2 第2図において、前記実施例1における枠体3と同一
構造をなす枠体に対して、表面壁9が、最内層10と中間
層11と最外層12とで構成されており、また裏面壁13が最
内層14と中間層15と最外層16とで構成されているところ
の、本発明の1実施例品たる耐火壁[ii]を得た。
なお、表面壁9と裏面壁13とにおける各層の構成は次
の通りである。
最内層10および14 前記実施例1における最内層4と同一構成の防水・防
火性のガラス繊維マット。
中間層11および15 厚さ9mmの耐火石膏ボード[Zタイプ:吉野石膏
(株)製]。
最外層12および16 前記実施例1における最外層5と同一構造のロックウ
ールシージングボード。
実施例3 第3図において、前記実施例1における枠体3と同一
構造をなす枠体に対し、表面壁17が、最内層18と中間層
19と表面に金属製の表面材20が貼着されている最外層21
とで構成されており、また裏面壁22が最外層23のみで構
成されているところの、本発明の1実施例品たる耐火壁
[iii]を得た。
なお、表面壁17と裏面壁22との各層の構成は次の通り
である。
最内層18 密度100kg/m3,厚さ5mmのガラス繊維ニードルパンチン
グマットに、前記実施例1における最内層4を得るため
の防火・防水処理加工と同一の処方による防水・防火処
理加工を施した厚さ5mm,密度200kg/cm3の防水・防火性
ガラス繊維マット。
中間層19 前記実施例1における最外層5たるロックウールシー
ジングボードを得た際の処方と同一の処方により得られ
た厚さ12mmのロックウールシージングボード。
金属製の表面材20 厚さ1.5mmのステンレス板。
最外層21 厚さ10mmの標準密度0.9〜1.2の珪酸カルシウムボード
[大建工業(株)製] 最外層23 厚さ9mmの耐火石膏ボード[Zタイプ:吉野石膏
(株)製]。
実施例4 第4図において、前記実施例1における枠体3と同一
構造をなす枠体に対して、表面壁23が、最内層24と中間
層25と表面に金属製の表面材26が貼着されている最外層
27とで構成されており、また裏面壁28が最外層29のみで
構成されているところの、本発明の1実施例品たる耐火
壁[iv]を得た。
なお、表面壁23と裏面壁29との各層の構成は次の通り
である。
最内層24 前記実施例1における最内層4と同一構成の防水・防
火性のガラス繊維マット。
中間層25 前記実施例1における最外層5と同一構成のロックウ
ールシージングボード。
表面材26 厚さ1.5mmのステンレス板。
最外層27 厚さ10mmの標準密度0.9〜1.2の珪酸カルシウムボード
[大建設工業(株)製]。
最外層29 厚さ9mmの耐火石膏ボード[Zタイプ:吉野石膏
(株)製]。
比較例 前記実施例1における枠体3と同一構造をなす枠体に
対して、厚さ21mmの耐火石膏ボード[Zタイプ:吉野石
膏(株)製]からなる表面壁と、同じ耐火石膏ボードか
らなる裏面壁とを具備する比較のための耐火壁(1)を
得た。
実験 前記各実施例および比較例で得られた内外一体壁の耐
火壁を、JIS A 1304に準拠して作成した簡易小型垂直試
験炉にて耐火試験に付した結果の測定温度を表にて示
す。
なお、前記試験において、枠体の温度および裏面壁の
温度の各測定箇所は第5図および第6図に示す通りであ
る。
[発明の作用および効果] 本発明の耐火壁は、前記各実施例における耐火壁の試
験結果より明らかな通り、耐火性能において優れるとと
もに軽量であることによる取り扱い容易性をも有するも
のであり、かつ、耐水性においても優れた効果を奏する
ものである。
従って、本発明においては、取付け,取り外しが極め
て容易に行なえる耐火・防火作用を奏する耐火壁が安価
に得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の耐火壁のそれぞれ別の実施例
品を示す模型断面図、第5図は前記耐火壁の耐火試験に
おける温度測定位置を説明する平面図、第6図は同じく
背面図である。 1:外枠、2:間柱、3:枠体、4:最内層、5:最外層、6:表面
壁、8:裏面壁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外枠と間柱とで構成される枠体に対する表
    面壁と裏面壁とを具備する耐火壁において、前記表面壁
    は、少なくとも、密度170kg/m3以下のガラス繊維ニード
    ルパンチングマットに少なくとも無機繊維を含有するシ
    リコーン樹脂を被覆または含浸させてなる密度200kg/m3
    以下の防水・防火性のガラス繊維マットからなる最内層
    と、ロックウールシージングボードおよび耐火珪酸カル
    シウムボードの中から選択される単独あるいは複合ボー
    ドからなる最外層とを具備しており、また、前記裏面壁
    は、少なくとも、ロックウールシージングボード,耐火
    珪酸カルシウムボード,および石膏ボードの中から選択
    される単独あるいは複合ボードからなる最外層を具備し
    ていることを特徴とする耐火壁。
JP30234486A 1986-12-18 1986-12-18 耐火壁 Expired - Lifetime JPH089892B2 (ja)

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