JPH0898691A - 血小板糖タンパク質GPIa遺伝子のイントロン配列および血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型判定法 - Google Patents

血小板糖タンパク質GPIa遺伝子のイントロン配列および血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型判定法

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JPH0898691A
JPH0898691A JP6237995A JP23799594A JPH0898691A JP H0898691 A JPH0898691 A JP H0898691A JP 6237995 A JP6237995 A JP 6237995A JP 23799594 A JP23799594 A JP 23799594A JP H0898691 A JPH0898691 A JP H0898691A
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gene
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hpa
platelet
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JP6237995A
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Kazunori Shimada
和典 島田
Takuya Koshizaka
卓也 越坂
Satsuki Kobayashi
五月 小林
Naoko Tsurumoto
直子 鶴本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト血小板表面の糖タンパク質GPIaをコ
ードする遺伝子上の、血小板表面抗原HPA−5の遺伝
子型を決定する点変異部位の3塩基下流に介在するイン
トロン遺伝子の配列を決定し、これを利用して血小板表
面抗原HPA−5の遺伝子型を遺伝子増幅法により判定
する。遺伝子増幅法では、型特異的プライマーと、非型
特異的プライマーからなるプライマーセットを用いて、
血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型を決定する点変異
部位を含む一定領域を型特異的に増幅処理し、増幅の有
無により遺伝子型を判定する。 【効果】 HPA−5の遺伝子型が簡便かつ正確に判定
でき、血小板型の不一致に起因する疾患の予測、予防に
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血小板表面の糖タンパ
ク質GPIaの遺伝子中に介在するイントロンのDNA
配列を有するDNA、その断片からなるオリゴヌクレオ
チド、並びにそれを用いてHPA−5の遺伝子型を判定
する方法および試薬に関する。血小板遺伝子型の判定は
血小板の表面抗原型に起因する疾患の予測および予防に
有用である。
【0002】
【従来の技術】血小板輸血の際不応状態となる血小板輸
血不応状態 (PTR) の症例より、血小板表面抗原が見
い出され、更に、新生児同種免疫性血小板減少性紫斑病
(NAITP)や血小板輸血後紫斑病(PTP)にも血
小板表面抗原が関与していることが明らかになってき
た。
【0003】血小板表面抗原は血小板の膜表面の糖タン
パク質上に存在するアロ抗原で、現在HPA−1〜HP
A−5の5種類が既に知られており、更に数種類存在す
ることが学会等で報告されている。血小板表面抗原型
は、この糖タンパク質をコードする遺伝子の点変異によ
りアミノ酸が変異したアロ抗原により決定され、HPA
−1〜HPA−5の各々についてa型とb型の2種類に
分類される。この血小板表面抗原型の不一致に起因し
て、上記のPTR、NAITP、PTPなどの疾患が引
き起こされる可能性が示唆されている。
【0004】現在、PTRの患者からは糖タンパク質G
PIb上に存在するHPA−2に対する抗体である抗H
PA−2抗体が高頻度に検出されている。また、NAI
TPの場合は、母体から糖タンパク質GPIII a上に存
在するHPA−1とHPA−4に対する抗体が高頻度に
検出されており、それぞれ疾患との関連が示唆されてい
る。糖タンパク質GPIIb上に存在するHPA−3と糖
タンパク質GPIa上に存在するHPA−5について
は、現段階では疾患との特異性は確認されていないが、
PTRとNAITPの両方の症例において、これらに対
する抗体が検出されたという報告がある。疾患との関連
性を検討するには、まず正確に型判定が行われることが
必要だが、HPA−5については、現段階ではヒトの抗
血清を使用した方法しかなく、型の不一致と疾患の関連
等のデータは少ないのが現状である。従って、HPA−
5について簡便かつ正確な型判定方法が待望されてい
る。
【0005】血小板表面抗原型を判定する従来の方法に
は、ヒト抗血清を用いるMPHA法および、遺伝子型を
判定するプローブ法とRFLP法があるが、HPA−5
の型判定には抗血清を用いるMPHA法が利用できるの
みであった。この方法は、検査する血小板を丸底のプレ
ートにコーティングし、HPA−5のa型、b型のそれ
ぞれに対する抗体(抗HPA−5a抗体、抗HPA−5
b抗体)の存在が確認されているヒト血清と反応させ
る。コーティングした血小板に、反応させたヒト血清中
の抗HPA−5抗体(a型及びb型)に対する抗原が存
在すると、抗原抗体反応により抗体が結合する。次に抗
ヒト抗体を感作させた赤血球を反応させると、ヒト抗体
である抗HPA−5抗体に結合し、プレート上では凝集
像を呈する。逆に、プレート上の血小板に目的とする抗
原が存在せず、抗体が反応しなかった場合は、赤血球は
自らの重さで丸底プレートの底に沈澱してしまう。この
ように凝集の有無により判定を行うことができ、具体的
には、HPA−5の抗原型がa/aのホモの場合、a型
の抗血清で凝集像を呈し、b型の抗血清では沈澱像を呈
する。a/bのヘテロの場合、a型の抗血清、b型の抗
血清とも凝集像を呈する。b/bのホモの場合、a型の
抗血清では沈澱像を呈し、b型の抗血清では凝集像を呈
する。
【0006】この方法の問題点は、検査に使用できるよ
うな抗血清の調達が困難であることが挙げられる。HP
A−5も他の血小板表面抗原と同様にa型とb型の存在
比率が大きく異なるため、抗体を有する血清が発見され
にくい。また、検査に使用するには、抗血清が高力価の
抗HPA−5抗体を有すること、他の血小板表面抗原に
対する抗体を持たないことなどの条件を満たす必要があ
る。更に、この方法では多種多様な抗体を含むヒト抗血
清を用いるため、非特異の反応が起こる可能性も否定で
きない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来の血小板表面抗原HPA−5の型判定法の問題
点を解決し、操作が簡易で正確な判定法およびそれに用
いる試薬を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは先に、従来
の血小板表面抗原型の判定法の欠点を解消するものとし
て、HPA−1〜4の遺伝子型については遺伝子増幅法
を用いた簡便かつ正確な判定方法を提案した。この方法
は、血小板表面抗原型を決定する点変異部位を含む一定
領域を、型特異的プライマーを含むプライマーセットを
用いて増幅できるかどうかをみることにより判定するも
のである。
【0009】GPIaについては、VLAタンパク質の
一部としてそのアミノ酸配列および遺伝子配列は既知で
あるが(Takada,Y. & Hemler M.E., Journal of Cell B
iology, vol. 109, 397-407 頁) 、その遺伝子配列はm
RNAより解読された情報である。この遺伝子配列を基
にプライマーを設定し、ヒトのゲノム遺伝子をサンプル
として、遺伝子増幅法を用いてHPA−5の遺伝子型の
判定を行ったところ、非常に大きな増幅産物が検出さ
れ、正確な型判定は困難であった。そこで、本発明者等
が検討した結果、ヒトゲノム遺伝子ではGPIa遺伝子
中にイントロンが介在していること、具体的には、HP
A−5の抗原性を決定する点変異の3塩基下流から約2,
100 塩基対のイントロンが存在することが判明した。
【0010】mRNAより解読された遺伝子配列よりプ
ライマーを設定して遺伝子増幅を行う場合は、サンプル
よりmRNAの抽出、RNAからDNAへの逆転写とい
う2段階の過程を経て、増幅反応に必要な鋳型遺伝子を
作製するか、あるいは全長2,200 塩基対以上の遺伝子増
幅を行わなくてはならないことになる。しかしながら、
mRNAは取り扱いや保存が困難であり、ゲノム遺伝子
を鋳型とすることが望ましい。また2,200 塩基対以上の
遺伝子増幅による判定は酵素の伸長能力に起因する増幅
効率の点で問題がある。従って、遺伝子増幅法により血
小板表面抗原型を判定する方法においては、少なくとも
一方のプライマーはイントロン内に設定して、ゲノム遺
伝子を鋳型として遺伝子増幅を行うことが望ましく、そ
のためには、イントロンの遺伝子配列を明らかにするこ
とが必要である。本発明者等は、既知のGPIaの遺伝
子配列より設定したプライマーセットにより、イントロ
ンを含む全長約2,200 塩基対の配列を増幅し、プラスミ
ドベクターを用いてクローニング後、ダイデオキシ法を
用いて遺伝子配列の解析を行った。その結果、全長約2,
100 塩基対のイントロンのうち、上流側767 塩基対と下
流側340 塩基対の配列が明らかになった。
【0011】イントロンの配列決定により、遺伝子増幅
法を用いる方法、プローブを用いる方法、制限酵素を用
いる方法など、各種の遺伝子型判定法が可能となるが、
特に、遺伝子増幅法による判定方法が有利である。この
方法によれば、希少な抗血清の発見と調達が必要であっ
た従来の判定法と異なり、HPA−5の型判定に必要な
試薬を安定に供給することが可能であるとともに、操作
が簡易で正確な判定を行うことができる。
【0012】すなわち、本発明の要旨は、ヒト血小板表
面の糖タンパク質GPIaをコードする遺伝子配列の間
であって、血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型を決定
する点変異部位の3塩基下流に介在するイントロンのD
NA配列を有するDNAである。このDNAは、上流側
に配列番号1に示す塩基配列を有し、下流側に配列番号
2に示す塩基配列を有する。さらに、本発明は、このD
NAのセンス側またはアンチセンス側に存在する少なく
とも10塩基の長さのDNA配列を含むオリゴヌクレオチ
ド、およびこのオリゴヌクレオチドを用いて、血小板表
面抗原HPA−5の遺伝子型を判定する方法にも関す
る。
【0013】上記方法は、遺伝子増幅法によるのが好適
であり、より詳細には、(1) 血小板表面抗原HPA−5
の遺伝子型を決定する点変異部位に応じた塩基配列を3'
末端あるいはその近傍に有する型特異的プライマーと、
非型特異的プライマーからなるプライマーセットを用い
て、前記点変異部位を含む一定領域を型特異的に増幅処
理する工程、および(2) それぞれの型特異的プライマー
を含むプライマーセットを用いて行った遺伝子増幅によ
り得られる増幅産物の検出を行い、その有無により遺伝
子型を判定する工程、を含む、遺伝子増幅法によって血
小板表面抗原HPA−5の遺伝子型を判定する方法にお
いて、型特異的プライマーまたは非型特異的プライマー
のいずれかが上記オリゴヌクレオチドである方法であ
る。
【0014】さらに、本発明は、HPA−5a型または
b型の点変異部位に対応した塩基配列を3'末端あるいは
その近傍に有する型特異的プライマーと、非型特異的プ
ライマーからなるプライマーセットを含む、血小板表面
抗原HPA−5遺伝子型判定用キットにも関する。
【0015】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明の、ヒトゲノムDNAにおいて血小
板表面の糖タンパク質GPIaをコードする遺伝子配列
の間に介在するイントロンの遺伝子配列は次のようにし
て決定された。
【0017】前述のように、GPIaはVLAタンパク
質の一部として知られており、その遺伝子配列はmRN
Aより解析されたものが既知である。この既知の配列に
基づいてイントロンを含む領域を増幅するプライマーを
設定し、これを用いてヒトゲノムDNAから調製したサ
ンプルを増幅処理した。この増幅処理はポリメラーゼチ
ェインリアクション法(PCR法)等により行うことが
できる。PCR法は常法により、DNAの熱変性、アニ
ーリングおよび耐熱性ポリメラーゼによるDNA鎖の伸
長を繰り返すことにより行えばよい。この増幅処理によ
り、プライマーに挟まれた部分、すなわちイントロンを
含む領域を増幅できる。
【0018】増幅産物は、アガロース電気泳動後バンド
を切り出し、抽出する等の適宜方法で分離する。塩基配
列の決定はこの増幅産物を使用しても可能であるが、ク
ローニングを行った後に行うのが好ましい。クローニン
グは、例えば実施例に記載の、プラスミドに組み込む方
法で行うことができる。目的とするイントロン部分を含
有するDNAが組み込まれたプラスミドを用いて、ダイ
デオキシ法等により配列を決定する。
【0019】その結果、イントロンは約2,100 塩基対で
あり、HPA−5の抗原性を決定する点変異部位の3塩
基下流に存在することが判明し、このイントロン配列の
うち上流側767 塩基対と下流側340 塩基対の配列が解明
された。これらはそれぞれ、後記配列表において配列番
号1および2として示されている。
【0020】図1に今回決定したイントロンの上流の配
列を、既知のGPIaの配列の一部と共に示す。同図中
にはHPA−5の抗原性を決定する点変異の位置、イン
トロンの開始点、および増幅に使用するプライマーHP
A−5F(後述)の位置が記載されている。図2に今回
決定したイントロンの下流の配列を、既知のGPIaの
配列の一部とともに示す。同図中には増幅に使用するプ
ライマーHPA−5R(後述)の位置およびイントロン
の終了点が記載されている。
【0021】このように、血小板表面抗原HPA−5が
存在する糖タンパク質GPIaをコードする遺伝子には
約2,100 塩基対のイントロンが介在し、しかもその位置
は点変異部位の近傍であるため、HPA−5の遺伝子型
の判定法においてはイントロン部分の遺伝子配列を利用
することになる。判定法としては、遺伝子増幅法、プロ
ーブを用いる方法、制限酵素を用いる方法等があるが、
特に遺伝子増幅法を用いる方法が有利である。
【0022】本発明の遺伝子増幅法を用いるHPA−5
の型判定方法は、次の手順によりHPA−5の抗原性を
決定する遺伝子の点変異を含む一定領域の増幅の有無を
検出することにより遺伝子型を判定するものである。
【0023】(1) 遺伝子を型特異的プライマーと非型特
異的プライマーからなるプライマーセットにより増幅処
理する。
【0024】(2) 増幅産物の有無の検出により遺伝子型
を判定する。
【0025】この方法に使用するサンプルは、ヒトのゲ
ノム遺伝子である。
【0026】下記にHPA−5a型と5b型を決定する
点変異部位を含む遺伝子配列のセンス側を9塩基示す。
矢印の部分が点変異部位であり、GあるいはAと点変異
することによりアミノ酸が変異し、抗原性を生じる。
【0027】
【数1】
【0028】本発明方法では、この点変異の検出を遺伝
子増幅法により行う際に、3’末端あるいはその近傍に
上記点変異部位を導入した2種類の型特異的プライマー
(HPA−5a型特異的プライマーおよびHPA−5b
型特異的プライマー)を設計し、各々を片側としたプラ
イマーセット(HPA−5aセットおよびHPA−5b
セット)を用いて2種類の増幅処理を行うことを特徴と
する。3’末端あるいはその近傍に点変異部位を導入し
たプライマーを用い、適正温度で遺伝子増幅を行った場
合、3’末端およびその近傍がマッチした場合とミスマ
ッチを起こした場合では、増幅効率に極端な差が生じ
る。理由として考えられるのは、3’末端およびその近
傍にミスマッチがある場合、増幅反応時のアニーリング
の過程でプライマーの3’末端と鋳型となる遺伝子が2
重鎖を形成できず、立体構造的に次の過程である伸長反
応が起こりにくくなるためと考えられる。本発明ではこ
の性質を利用することにより遺伝子上の点変異を検出
し、遺伝子型を判定することに特徴がある。
【0029】増幅処理は上記型特異的プライマーと、そ
れに対になるように設計した非型特異的プライマーを用
いる。型特異的プライマーをセンス側に設定する場合、
このプライマーの3’末端またはその近傍が上記点変異
部位となるようにするので、アンチモンセンス側に設定
される非型特異的プライマーはイントロンの配列に基づ
く。また、型特異的プライマーをアンチセンス側に設定
する場合は、点変異部位の3塩基対下流よりイントロン
配列となるため、型特異的プライマーがイントロン配列
を含むように設定され、センス側の非型特異的プライマ
ーは既知のGPIa遺伝子の上流に設定される。また、
型特異的プライマーおよび非型特異的プライマーを含む
プライマーセットは、点変異部位を含む一定領域、すな
わち、点変異部位を含む数十〜数百塩基対程度の範囲の
増幅の有無を見るように設定する。各プライマーの長さ
は、塩基配列によっても異なるが通常10〜30塩基程度が
好ましい。
【0030】HPA−5a型、HPA−5b型特異的プ
ライマーおよび非型特異的プライマーの好適態様として
は実施例に記載の配列があるが、何らこれに限定される
ものではなく、上記の条件を満たすプライマーであれば
増幅の条件に応じ種々の種類のものが使用できる。型特
異的プライマーとしては3’末端または近くに上記点変
異部位を有し、長さが10〜30塩基の範囲でセンス側ある
いはアンチセンス側に設定できる。非型特異的プライマ
ーとしては、イントロン内またはGPIa遺伝子の上流部分
に任意に設定できる。HPA−5の場合、イントロンの
開始点付近にAの繰り返し配列が存在するため、センス
側に型特異的プライマー、アンチセンス側に非型特異的
プライマーを設定することが好ましい。
【0031】遺伝子の増幅にはポリメラーゼチェインリ
アクション法(PCR法)等が使用できる。PCR法は
常法に従い、遺伝子を熱変性した後、温度を下げて上記
プライマーセットをアニールさせ、次いで耐熱性ポリメ
ラーゼ、dNTPs(dATP、dCTP、dGTP、
TTP)によって伸長させる。この熱変性→アニーリン
グ→伸長の工程を繰り返すことにより、プライマーセッ
トに挟まれた遺伝子部分を増幅できる。
【0032】遺伝子増幅の際の増幅産物の産生量は、遺
伝子増幅用の溶液の調製時に持ち込む遺伝子の量と増幅
反応時の繰り返しの回数等によって調節できる。これら
の増幅産物が検出可能で、かつ非特異的増幅反応が起こ
らないように適宜決定すれば良い。
【0033】PCR法を用いた遺伝子増幅を行う場合、
熱変性とアニーリング温度の適正化が重要となる。熱変
性時の温度は、高すぎると耐熱性のポリメラーゼがダメ
ージを受け、増幅の効率が低下する。逆に、低すぎると
熱変性がうまく行われず、十分に1本鎖にならないため
増幅の効率が低下する。アニーリング時の温度は、高す
ぎるとプライマーが鋳型の遺伝子にアニーリングしにく
くなり、増幅効率が低下する。逆に、低すぎると2つの
問題が生ずる。1つは、HPA−5aおよび5bの型特
異的プライマーは3’末端あるいはその近傍以外の配列
は同じため、温度が低いとミスアニーリングを起こし、
本来では伸長反応が起こらない遺伝子を鋳型としても増
幅反応が起こってしまう。つまり5a、5bとも増幅効
率に差がなくなり、全てa/bのヘテロとして判定され
る可能性がある。2つ目はプライマーが全く別の領域に
ミスアニーリングを起こし、別の増幅産物を生じてしま
うことである。このことは判定の妨げとなるだけでな
く、目的の遺伝子増幅とは別の増幅反応にプライマー、
ポリメラーゼ、dNTPが消費されてしまい、目的の増
幅産物の産生が少なくなってしまうこともある。
【0034】温度条件の適正化のうちアニーリングの温
度については、設定したプライマーの長さ、塩基配列、
GC含量、そして型特異的プライマーの場合は点変異部
位の導入位置なども関係してくる。短いプライマー、G
C含量の少ないプライマーおよびミスマッチを含むプラ
イマーのアニーリング温度は低下する。標的遺伝子に対
する特異性の向上と増幅効率の向上は、適宜プライマー
の配列を工夫し、アニーリング温度を適正化すればよ
い。より良い判定結果を得るためには上記諸条件を個々
にではなく全体として調節することが必要となる。
【0035】上記のようにして増幅処理を行った後、増
幅産物の検出を行い、その有無により遺伝子型を判定す
る。増幅産物の有無の検出には、ある程度その増幅産物
が目的としているものかどうかの判定ができる方法が望
ましい。それには、配列自体の相同性を見たり、増幅産
物の大きさが判定できればよい。本発明の方法でいう増
幅産物の有無の「無」は増幅効率の歴然とした差によっ
て検出できないということで、全くの「無」ではない。
つまり、高感度の検出方法を用いると本来の「無」を
「有」として検出してしまうことがあり、かえって判定
が混乱することがある。簡便で、有用な方法にアガロー
スゲルによる電気泳動法がある。電気泳動後、エチジウ
ムブロマイドで遺伝子を染色し、紫外線照射下で観察す
ると、増幅効率の差が歴然とした結果として検出され、
さらに増幅産物の大きさも判別できるため容易に判定が
できる。
【0036】ヒトは必ずHPA−5a遺伝子とHPA−
5b遺伝子の少なくとも一方は持っているので(遺伝子
欠損症の場合は除く)、電気泳動による検出の場合、少
なくともどちらかに対応するバンドは検出される。検出
される増幅産物のバンドが5aのプライマーセットのみ
ならばHPA−5はa/aのホモ、5bのプライマーセ
ットのみならばb/bのホモ、両方検出されればa/b
のヘテロと判定できる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0038】
【実施例1】イントロン遺伝子配列の解析 <ターゲット遺伝子の増幅>解析に使用するゲノムDN
Aは、ヒト全血よりDNA抽出キット(住友金属工業)
を使用して調製した。
【0039】既知のGPIaの遺伝子配列より、HPA
−5の抗原性を決定する点変異の下流に存在するイント
ロンを含む領域を増幅するプライマーを下記のように設
定した。既知のGPIaの配列はmRNAより解析した
ため、イントロンの全長は不明であった。
【0040】 HPA−5F:5'−ACACCATTACAGACGTGCTC−3' HPA−5R:5'−AAGAGCTCGAATTGCTGAACC−3' このプライマーをDNA合成機により合成して使用し、
下記組成の遺伝子増幅液25μlを調製して遺伝子増幅を
行った。
【0041】 10mM トリス塩酸緩衝液pH 8.3 50mM 塩化カリウム 1.5 mM 塩化マグネシウム 0.001 % ゼラチン 100 μM dNTPs 1μM HPA−5F 1μM HPA−5R 25U/ml タックポリメラーゼ 20μg/ml ゲノムDNA 上記、遺伝子増幅液にミネラルオイルを適量添加し、サ
ーマルサイクラー (QTP-1 、日本ジェネティクス) にセ
ットした。温度条件は、95℃で1分→65℃で1分→72℃
で1分のサイクルを30回繰り返して遺伝子を増幅した。
【0042】その結果、約2,200 塩基対の増幅産物が検
出され、イントロンは全長約2,100塩基対であることが
判明した。
【0043】<TAクローニング>この増幅産物をアガ
ロースゲルで電気泳動の後、ターゲットのバンドを切り
出し、ゲルからの抽出を行った。抽出した増幅産物は、
プラスミドpUC19 (東洋紡) より作製したTベクタ
ーにクローニングし、16℃、一晩ライゲーション反応
〔DNAライゲーションキット (宝酒造) 使用〕させた
後、E.coli. JM109 のコンピテントセル(コンピテント
ハイ、東洋紡)を形質転換し組み込み体を作製した。。
アンピシリン(宝酒造)、イソプロピル−β−D−チオ
ガラクトピラノシド (IPTG、宝酒造) 、5−ブロモ
−4−クロル−3−インドリル−β−D−ガラクトシド
(X−gal、宝酒造)を含む、エルブロス(LB)プ
レートで37℃、一晩培養し、形質転換された菌の選別
を、X−galの発色の有無によって行った。選別した
菌は別のLBプレートにサブクローニングの後、液体の
LB培地で37℃、一晩培養を行った。
【0044】<プラスミドの精製>培養した菌を遠心分
離で集め、アルカリ−SDS法にてプラスミドの抽出を
行った。抽出したプラスミドはRNase処理を行い、
さらにポリエチレングリコール(PEG)沈澱を行って
精製をした。精製したプラスミドの一部を制限酵素(Eco
RI およびHind III) 処理し、目的とする約2,200 塩基
対の遺伝子が組み込まれていることを確認した。
【0045】<遺伝子シークエンス>精製したプラス
ミドをサンプルとしてダイデオキシ法を用いた遺伝子シ
ークエンスを行った。蛍光物質で標識されたシークエン
スプライマーはpUC19用に設定された市販品 (オー
トシークエンシングキット、ファルマシア) を用い、オ
ートシークエンサー (ファルマシア) を使用して、上流
側と下流側の両方からシークエンスを行った。
【0046】上流側からの解析の結果、前記<ターゲッ
ト遺伝子の増幅>の項で使用したプライマーHPA−5
Fに対応する塩基配列の76塩基下流にイントロンの配
列が存在していることが分かった。この位置はHPA−
5の抗原性を決定する点変異の3塩基下流である。それ
とは逆に下流側からの解析の結果より、HPA−5Rに
対応する塩基配列の60塩基上流までがイントロンの配
列であることが確認された。
【0047】<遺伝子シークエンス>ここまでの方法
では、全長約2,100 塩基対のイントロンのうち、上流、
下流、各々の側から300 塩基程度しか解析できないた
め、制限酵素を使用して断片とし、組み合わせて解析し
ていくことにした。種々の制限酵素を試した結果、まず
プラスミドをHincIIで処理し、約1,700 塩基対の挿
入断片 (一部pUC19の配列を含む)と約500 塩基対
の挿入断片を含むプラスミド (全長約3,200 塩基対) に
分けた。後者はそのまま前述のライゲーションキットに
よりセルフライゲーションを行い、コンピテントセルに
組み込んで培養した。前者は更にRsaIで処理した
後、アルカリホスファターゼ処理したブラントエンドの
プラスミド (pUC18SmaI/BAP、ファルマシ
ア)にクローニングを行い、ライゲーション反応の後、
E.coli. JM109 のコンピテントセルに組み込んで培養を
行った。プラスミド精製後、制限酵素処理して挿入断片
の大きさを概算した結果、約900、約400 、約300 、約2
00 塩基対の断片が確認された。以上4種類の大きさの
断片を含むプラスミドと前述のセルフライゲーションし
たプラスミド、およびRsaI処理せず、1,700 塩基対
の断片のまま組み込んだプラスミドについて、ダイデオ
キシ法の遺伝子シークエンスを行った。
【0048】結果 1)セルフライゲーションした約500 塩基対の断片 上流の配列が、前記<遺伝子シークエンス>の項で判
明した上流側の配列と一致した。上流と下流から解析し
た結果、大きさは約470 塩基であることが分かった。
【0049】2) 約1,700 塩基対の断片 下流の配列が前記<遺伝子シークエンス>の項で判断
した下流の配列と一致した。
【0050】3) 約900 塩基対の断片 下流の配列が上記約1,700 塩基対の断片の下流、および
<遺伝子シークエンス>の項で判明した下流の配列と
一致した。このことからこの断片はイントロンの下流末
端部分であることが分かった。
【0051】4) 約400 塩基対の断片 上流の配列が約1,700 塩基対の断片の上流部分と一致し
た。上流と下流から解析した結果、ほとんどの部分が重
なり、大きさは約380 塩基であることが分かった。
【0052】5) 約300 塩基対、約200 塩基対の断片 ともに、上流と下流から解析した結果、完全に重なり、
約310 塩基と約210 塩基であることが分かった。
【0053】<遺伝子シークエンス> (1) セルフライゲーションした、約500 塩基対の断片を
含むプラスミドの配列が、今回遺伝子増幅法によって遺
伝子型の判定を行う際に重要なので、それを確認するこ
と、(2) 約400 塩基対の断片の上流末端と約500 塩基対
の断片の下流末端が接触するかどうかの確認すること、
および(3) イントロン下流域のシークエンスが下流→上
流の一方向のシークエンスの結果しかないため、上流→
下流についても確認をすること、以上の3点を行うため
に4種類の蛍光標識プライマーをこれまで解析した配列
をもとに設定し、合成した。このプライマーを使用し、
前記<遺伝子シークエンス>の項で使用した全長を含
むプラスミドを使用してシークエンスを行った。
【0054】その結果、イントロン上流の配列を決定
し、セルフライゲーションした約500塩基対の配列に続
いて約400 塩基対の断片が接続することを確認した。更
に、イントロン下流末端部分についても上流→下流の解
析が可能であり、この部分の配列も決定した。
【0055】<遺伝子シークエンス>判明したイント
ロンの配列を基に、イントロンの開始点から約140 塩基
程度下流にリバース側のプライマーを設定し合成した。
このプライマーと前記<遺伝子シークエンス>で使用
したプライマーHPA−5Fを使用して数種類の検体に
ついて遺伝子増幅を行ったところ、全て目的とする大き
さのバンドが検出された。この増幅断片を前記<TAク
ローニング><プラスミドの抽出>の項で記載したと同
様の方法で処理した後にシークエンスを行い、配列を解
析したところ、本イントロンの上流部分は安定な配列で
あることが分かった。
【0056】以上の結果より、イントロンの上流767 塩
基の配列 (配列表の配列番号1)および下流340 塩基の
配列(配列表の配列番号2)が決定された。
【0057】
【実施例2】遺伝子増幅法によるHPA−5の遺伝子型判定 <サンプル調製法>サンプルはヒト全血から抽出したゲ
ノム遺伝子を用いた。抽出にはスマイテストHPAジェ
ノタイプ(住友金属)を使用した。全血に血球溶解液を
加えて血球成分を破壊し、遠心分離を行って核分画を集
めた。これにグアニジンを含むタンパク溶解液を加えて
核膜を破壊し、ゲノム遺伝子を溶出させた。この液に抽
出液を加えて遺伝子を析出させ、遠心分離によって沈澱
させ、集めた。この沈澱物を洗浄液で洗浄し、乾燥後に
滅菌水を加えて溶かし、サンプルとした。サンプル中の
遺伝子量は260 nmの吸光度を測定して概算した。
【0058】<遺伝子増幅>HPA−5aの点変異部位
(G)を3' 末端に有するセンズ側の型特異的プライマ
ー (5a) 、HPA−5bの点変異部位(A)を3' 末
端に有するセンス側の型特異的プライマー (5b) 、お
よびイントロンの配列をもとに設定したアンチセンス側
の非型特異的プライマー (5R) の3種類のプライマー
を合成した。
【0059】 5a:5' −GTCTACCTGTTTACTATCAAAG−3’ (配列番号3) 5b:5’−GTCTACCTGTTTACTATCAAAA−3’ (配列番号4) 5R:5’−TGTAAACCATACTATCTGTGC−3’ (配列番号5) プライマー5aとプライマー5Rとを組み合わせたプラ
イマーセット5a、およびプライマー5bとプライマー
5Rとを組み合わせたプライマーセット5bについて遺
伝子増幅液を作製し、上記で得たサンプルについて遺伝
子増幅によってHPA−5の遺伝子型判定を行った。
【0060】液組成 10mM トリス塩酸緩衝液pH 8.3 50mM 塩化カリウム 1.5 mM 塩化マグネシウム 0.001 % ゼラチン 100 μM dNTPs 1μM 5aまたは5b 1μM 5R 25U/ml タックポリメラーゼ 20μg/ml ゲノムDNA 25μl スケールで行い、ミネラルオイルを一滴重層して
サーマルサイクラー(QTP−1、日本ジェネティク
ス)にセットし、温度条件は95℃で1分→62℃で1分→
72℃で1分のサイクルを30サイクル繰り返して増幅を行
った。アニーリング温度を60℃まで下げるとフォールス
ポジティブのバンドが検出され、逆に65℃まで上げると
バンドが薄くなった。
【0061】<検出および判定>増幅反応終了後、エチ
ジウムブロマイドを含む2%アガロースゲルで100 V、
15分程度電気泳動を行い、紫外線照射下で写真撮影して
ターゲットの位置のバンドの有無を検出した。判定は下
記の一覧表に示すようにして行った。
【0062】
【表1】
【0063】<結果>21検体について検出および判定を
行った結果は、以下に示す通りである。但し、存在比率
の低い、a/b型とb/b型の検体については、既に血
清学的にHPA−5の型がa/b型、およびb/b型で
あることが証明されている検体を使用しており、実際の
存在比率と今回の出現頻度とは無関係である。
【0064】HPA−5 a/a 19 検体 HPA−5 a/b 1 検体 HPA−5 b/b 1 検体
【0065】
【実施例3】型特異的プライマー、非型特異的プライマ
ーともプライマーの塩基数、設定位置について種々の変
更を行って試験した結果、温度および液組成条件を調製
することによって、いくつかの組み合わせで検出および
判定が可能であった。
【0066】例えば、実施例2で示したものと同様のプ
ライマーセットで、液組成のマグネシウム濃度を 1.5mM
から倍濃度の 3.0mMにした場合、アニーリング温度65℃
で目的とするバンドの検出が可能であり、HPA−5の
遺伝子型が判定できた。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、型特異的プライマーを
用いた遺伝子増幅法によって、HPA−5の遺伝子型が
簡便かつ正確に判定できる。血小板型の判定は、血小板
型の不一致に起因する疾患の予測、予防に必要であるの
で、本発明により、HPA−5の遺伝子型が簡便かつ正
確に判定できることは極めて有用である。
【0068】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:767 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源: 生物名:ヒト 配列 GTAAAAAAAA AAAAATAAAC TAATAGTTTA ACTGCTTTAG TACTGGTAAT TGAACTTGCA 60 TTTGGAAAGA AAAATTTATT ATTATCTGAA TGATAATTTG CACAGATAGT ATGGTTTACA 120 TTTCATCATT TTTGAGGATG TCCCCATTAA GTTATGGATT TCAAAAATCA CATTAACAAG 180 GAAAAACTAG AGTTGAATGT ATAGTGTACT GCCATTTTCC ATGAGAGGTC CCTGTATATA 240 TAGTCTCTTA TGCCCCTAAA GCCCTTATTA GTGCCCATCG TTTATTGAAA TATGCGGCAC 300 ACACAACCAC TTTGTGGTAT TTCTCTAGGT ATCACATGTA ATTTTTTGCG ATAAAGACAA 360 CAATAACAGG GCAATGCTTT CCTGTTATCA GTTGACAGTG AAAAACAGAA GTTTCAACCA 420 AGCACTTTGT AAATTCCTTG TGATCTCAGA TGCTTCCTAC ATTAGTTTAG TCAGGAAGTG 480 TCATTGCTTA GTGTAACATT TAGGCATGCT ATCCAACTCT TGAAGTTTCA AGTCCTTCCA 540 CAAAAAAACA CCATACATTA ACATGGCAAA GCATAATTTT TCCAATTTGT GGACTGAACT 600 CTCTAAATCC ATGTATATAA GTGTAGTCGA CCTCCATGAA ATAAAAGAGA GGACAACCAA 660 ATTGAAGGCA CAGATTGACA TAGAAGGTTA TATGCTCCTT AGTATATAAG AAGAGGAGAA 720 GCTGATGTAA ATAGTAAATA CTATGTTTAA GTATTGTGAT ATTTTGT 767 配列番号:2 配列の長さ:340 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源: 生物名:ヒト 配列 TGGGACTGCT TTGTCACCCG GCTGTGTGCA CTGGTTGGTA TAGCTGACTG CAGGCCCTAT 60 TCCTAGGCTA GCATTCCTCC TTCTTCAGCC TCCTGAGAGC TAGGACTACA GCTGTGTGCC 120 ACCACTCCTG GCTACCTTTT ACAAAAATGT TTTATAGAGA CCAAGGTCTC ACTATTGCTC 180 AAGCAGGTCT CAAATCCCTG GCTTCAAGAT AGTCCTTCTG CCTCAGCCTC TGGAGTCTTT 240 GGGATTACAG GCATGAGCCA CCACACCCCA GCTGCTCTGA ATTTTAATTA TACAAGTTGT 300 AAGGTTTGCT TTAATCATCC TTTTGTTTCC CCTTTGCAAG 340 配列番号:3 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTCTACCTGT TTACTATCAA AG 22 配列番号:4 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTCTACCTGT TTACTATCAA AA 22 配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TGTAAACCAT ACTATCTGTG C 21
【図面の簡単な説明】
【図1】既知のGPIaの配列の一部およびイントロン
の上流の配列を示す図である。
【図2】イントロンの下流の配列および既知のGPIa
の配列の一部を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴本 直子 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト血小板表面に存在する糖タンパク質
    GPIaをコードする遺伝子上の、血小板表面抗原HP
    A−5の遺伝子型を決定する点変異部位の3塩基下流に
    介在するイントロン遺伝子のDNA配列を有するDN
    A。
  2. 【請求項2】 上流側に配列番号1に示す塩基配列を有
    し、下流側に配列番号2に示す塩基配列を有する、請求
    項1記載のDNA。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のDNAのセンス側または
    アンチセンス側に存在する少なくとも10塩基の長さのD
    NA配列を含むオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のオリゴヌクレオチドを用
    いて、血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型を判定する
    方法。
  5. 【請求項5】 遺伝子増幅法により行う請求項4記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 (1) 血小板表面抗原HPA−5の遺伝子
    型を決定する点変異部位に応じた塩基配列を3'末端ある
    いはその近傍に有する型特異的プライマーと、非型特異
    的プライマーからなるプライマーセットを用いて、前記
    点変異部位を含む一定領域を型特異的に増幅処理する工
    程、および(2) それぞれの型特異的プライマーを含むプ
    ライマーセットを用いて行った遺伝子増幅により得られ
    る増幅産物の検出を行い、その有無により遺伝子型を判
    定する工程、を含む、遺伝子増幅法によって血小板表面
    抗原HPA−5の遺伝子型を判定する方法において、型
    特異的プライマーまたは非型特異的プライマーのいずれ
    かが請求項3記載のオリゴヌクレオチドである方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法で用いるプライマー
    セットであって、HPA−5a型またはb型の点変異部
    位に対応した塩基配列を3'末端あるいはその近傍に有す
    る型特異的プライマーと、非型特異的プライマーからな
    るプライマーセットを含む、血小板表面抗原HPA−5
    遺伝子型判定用キット。
JP6237995A 1994-09-30 1994-09-30 血小板糖タンパク質GPIa遺伝子のイントロン配列および血小板表面抗原HPA−5の遺伝子型判定法 Pending JPH0898691A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106987632A (zh) * 2017-04-13 2017-07-28 苏州国科思倍达生物技术有限公司 一种能特异性检测Swia抗原基因的试剂及检测方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106987632A (zh) * 2017-04-13 2017-07-28 苏州国科思倍达生物技术有限公司 一种能特异性检测Swia抗原基因的试剂及检测方法

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