JPH089861Y2 - 車両用灯具のスイッチ構造 - Google Patents

車両用灯具のスイッチ構造

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JPH089861Y2
JPH089861Y2 JP1991034898U JP3489891U JPH089861Y2 JP H089861 Y2 JPH089861 Y2 JP H089861Y2 JP 1991034898 U JP1991034898 U JP 1991034898U JP 3489891 U JP3489891 U JP 3489891U JP H089861 Y2 JPH089861 Y2 JP H089861Y2
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武重 田沢
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Ichikoh Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用灯具の光源バル
ブの端子に対してスイッチの固定端子を弾性的に圧接せ
しめた構造のスイッチに関するものであって、例えばル
ームランプなどのように運転席の近傍に設置される灯具
点滅操作用スイッチとして好適である。
【0002】
【従来の技術】図5はこの種のスイッチの従来例を示す
平面図であり、そのA−A′断面を図6に示す。1は配
線基板であって3個の位置決め突起1a,1b,1cが
設けられている。2は光源バルブであって固定端子3A
に接触,導通している。上記の固定端子3Aにはフック
状部3aが形成されており、このフック状部3aを前記
の位置決め突起1bに係合し、リベット3cによって基
板1に固定されている。この固定端子3Aは板金加工し
て構成されており、その一端を折り曲げてバネ片3dが
形成されている。前記光源バルブ2は、その端子を上記
バネ片3dに当接せしめ、該バネ片の弾力によって圧接
されている。4は手動式の操作レバーであって、枢支ピ
ン5により基板1に枢着されている。この手動操作レバ
ー4の一端には可動接点として作用するボール6が配置
され、スプリング7によって押し出し方向に付勢されて
いる。
【0003】前記手動操作レバー4を枢支ピン5を中心
として回動させた場合にボール6が描く軌跡円弧に沿
い、かつ前記固定端子3Aを介して対向離間せしめて固
定端子3B,3Cが設けられている。これらの固定端子
3B,3Cは、それぞれフック状部3aを位置決め突起
1a,1cに係合せしめ、枢支ピン5を中心として放射
状に配列され、リベット3cによって基板1に固定され
ている。
【0004】上記従来例の車両用灯具のスイッチ構造に
よれば、図5の状態では固定端子3Aと同3Bとがボー
ル6を介して導通され、光源バルブ2が固定端子3Bに
導通されている。操作レバー4を図5の左回り(反時計
方向)に操作してボール6を固定端子3Aと同3Cとに
接触させると、光源バルブ2の端子は固定端子3Cに導
通される。上記の操作に際してボール6は固定端子3A
を乗り越えて固定端子3A,3Cの間に落ち込むので、
操作者は節度感の有る手応えを受ける。また、上記の節
度力によってスイッチの操作位置(導通状態)が安定に
保持され、振動を受けても安全である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】図5,図6に示した従
来例のスイッチ構造によれば、 a.光源バルブ2およびスイッチ機構のアースを適宜に
取ることを前提として、光源バルブとスイッチとの間を
電線で接続する必要が無いこと。
【0006】b.操作者が節度感の有る手応えを受ける
ので操作フィーリングが良く、誤操作のおそれが無いこ
と。および、 c.耐振性に優れていること。
【0007】などの長所を有しているが、ボール6をス
プリング7で付勢している構造であるため構造が複雑で
構成部品点数が多く、組立作業が難かしい。
【0008】特に、組立作業の途中でボール6がスプリ
ング7に弾かれて飛び出し、脱落したり紛失したりする
といったトラブルが有り、熟練した作業員であっても多
大の労力と時間とを要、製品の検査合格率が低い。
【0009】本考案は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、 a.光源バルブ2およびスイッチ機構のアースを適宜に
取ることを前提として、光源バルブとスイッチとの間を
電線で接続する必要が無いこと。
【0010】b.操作者が節度感の有る手応えを受ける
ので操作フィーリングが良く、該操作のおそれが無いこ
と。および、 c.耐振性に優れていること。
【0011】といった従来例の長所を損ねることなく、
構造が簡単で組立作業の容易なスイッチ構造を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの構成として本考案に係る車両用灯具のスイッチ構造
は、車両用灯具の光源バルブの端子に圧接,導通される
バネ片に一体連設された第1の固定端子と、上記第1の
固定端子に対向して回動可能に軸支された電気絶縁性材
料製の手動操作レバーと、上記手動操作レバーに取り付
けられて上記第1の固定端子に接触,導通する可動端子
と、上記可動端子の回動軌跡円弧に沿って前記第1の
定端子に隣接せしめて設置された第2の固定端子とを具
備している車両用灯具のスイッチにおいて、前記第1の
固定端子および第2の固定端子のそれぞれに凹形半球面
状の固定接点を形成するとともに、前記手動操作レバー
が上記の固定接点に対向している部分を切り欠いて空間
を形成し、上記手動操作レバーと別体に断面L字状の板
バネよりなる可動接片を構成するとともに、L字状の片
方の辺から半球面状に膨出する可動接点を形成し、該L
字状の片方の片を前記の切り欠かれた空間に臨ましめて
他方の辺を手動操作レバーに埋設固定し、この板バネよ
りなる可動接片のバネ弾性によって可動接点を固定接点
に圧接せしめ、かつ該板バネよりなる可動接片が前記の
切り欠かれた空間内で撓んで可動接点が固定接点から離
間する方向に変位し得る構造としたことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記の構成によれば、板バネよりなる可動接片
の凸形可動接点が、固定端子の凹形固定接点に嵌まり合
うので節度感が得られ、かつ、上記の嵌まり合いによっ
て耐振性に優れている(振動を受けても導通状態が変化
しない)。
【0014】その上、ボール・スプリング手段を用いて
いないので組立作業が容易であり、別段の熟練を要しな
い。
【0015】
【実施例】図3は本考案に係る車両用灯具のスイッチ構
造の1実施例を示す平面図であって、前述の従来例にお
ける図5に対応する図である。そのB−B′断面を図4
に示す。1は回路基板、2は光源バルブである。回路基
板1に対して電気絶縁性材料(本例においては合成樹
脂)製の操作レバー8が枢支ピン5によって回動自在に
枢着されている。上記操作レバー8が光源バルブ2の方
に向いている側の端部近傍に、基板1に対向する切欠8
aを設ける。これにより、図示の空間cが形成される。
【0016】一方、断面L字状の第1の固定端子9Aを
構成し、リベット10により基板1に固定する。L字状
の一辺はバネ片9aとして作用し、光源バルブ2の端子
に圧接せしめられる。上記第1の固定端子9Aを介し
て、その両側に対向離間せしめて第2の固定端子9B,
9Cが設けられる。図3に示した1d,1eは、前記操
作レバー8の回動を制限しているストッパである。図4
に鎖線で囲んで示したD部の拡大図を図1に示すととも
に、該部の分解斜視図を図2に示す。
【0017】可動接片11は断面L字状をなし、その長
辺(図において水平の辺)の先端付近が下方に膨出して
可動接点11aを構成している。その短辺(図において
垂直の辺)は合成樹脂製の操作レバー8に埋設,固定さ
れている。これにより該可動接片11の長辺は板バネと
して作用し、操作レバー8の切欠8によって形成され
ている空間c内で撓み得る。切り欠き残された部分8b
は、図3に示したストッパ1d,1eに当接して操作レ
バー8の回動角度を規制するために必要な強度と剛性と
を維持している。
【0018】図2に示すように、前記の可動接点11a
は半球面状に下方に凸なる形に膨出し、固定接点9cは
上方に凹なる半球面状(詳しくは、半球面の一部を形成
する形状)をなしている。上記の可動接点11aが図2
の矢印eのように第1の固定端子9Aおよび第2の固定
端子9Bに圧接して球面状凹部に嵌合すると第1の固定
端子9Aと第2の固定端子9Bが導通される。図2に示
した9bは図外の光源バルブの端子に嵌合する孔ないし
凹部であり、これにより該光源バルブの端子が第1の
定端子9A,可動接片11を介して第2の固定端子9B
に導通される。この状態で、凸形の可動接点11aが凹
形の固定接点9cに嵌合しているので、振動や衝撃を受
けても操作レバー8が回動して接触導通状態が自然に変
化するおそれが無い。また、操作レバー8を回すときは
可動接点11aが固定接点9c外に乗り上げた後、他の
固定接点(例えば図2の9c′)に落ち込むので、操作
者は節度感を与えられ、フィーリングが良い。上述のご
とく本実施例は、図6に示した従来例のようなボール・
スプリング手段を用いることなく節度を与えられている
ので、ボール・スプリング手段に関する組立作業の困難
が無い。
【0019】
【考案の効果】上述のごとく車両用灯具の光源バルブの
端子に圧接,導通されるバネ片に一体連設された第1の
固定端子と、上記第1の固定端子に対向して回動可能に
軸支された電気絶縁性材料製の手動操作レバーと、上記
手動操作レバーに取り付けられて上記第1の固定端子に
接触,導通する可動端子と、上記可動端子の回動軌跡円
弧に沿って前記第1の固定端子に隣接せしめて設置され
第2の固定端子とを具備している車両用灯具のスイッ
チに本考案を適用して、前記第1の固定端子および第2
の固定端子のそれぞれに凹形半球面状の固定接点を形成
するとともに、前記手動操作レバーが上記の固定接点
対向している部分を切り欠いて空間を形成し、上記手動
操作レバーと別体に断面L字状の板バネよりなる可動接
片を構成するとともに、L字状の片方の辺から半球面状
に膨出する可動接点を形成し、該L字状の片方の片を前
記の切り欠かれた空間に臨ましめて他方の辺を手動操作
レバーに埋設固定し、この板バネよりなる可動接片のバ
ネ弾性によって可動接点を固定接点に圧接せしめ、かつ
該板バネよりなる可動接片が前記の切り欠かれた空間内
で撓んで可動接点が固定接点から離間する方向に変位し
得る構造にすると、a.光源バルブ2およびスイッチ機
構のアースを適宜に取ることを前提として、光源バルブ
とスイッチとの間を電線で接続する必要が無いこと。
【0020】b.操作者が節度感の有る手応えを受ける
ので操作フィーリングが良く、該操作のおそれが無いこ
と。および、 c.耐振性に優れていること。
【0021】といった従来例の長所を損ねることなく、
構造が簡単で組立作業の容易なスイッチを構成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施例における要部断面図
【図2】上記要部の分解斜視図
【図3】前記実施例の平面図
【図4】上記図3のB−B′断面図
【図5】従来例のスイッチ構造の平面図
【図6】上記図5のA−A′断面図
【符号の説明】
1…基板、1a,1b,1c…位置決め突起、1d,1
e…ストッパ、2…光源バルブ、3A,3B,3C…固
定端子、3a…フック状部、3c…リベット、3d…バ
ネ片、4…操作レバー、5…枢支ピン、6…ボール、7
…スプリング、8…操作レバー、8a…切欠、9A…第
1の固定端子、9B,9C…第2の固定端子、9a…バ
ネ片、9c…半球状凹形の固定接点、10…リベット、
11…可動接片、11a…可動接点、11b…埋設部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用灯具の光源バルブの端子に圧接,
    導通されるバネ片に一体連設された第1の固定端子と、
    上記第1の固定端子に対向して回動可能に軸支された電
    気絶縁性材料製の手動操作レバーと、上記手動操作レバ
    ーに取り付けられて上記第1の固定端子に接触,導通す
    る可動端子と、上記可動端子の回動軌跡円弧に沿って前
    第1の固定端子に隣接せしめて設置された第2の固定
    端子とを具備している車両用灯具のスイッチにおいて、 前記第1の固定端子および第2の固定端子のそれぞれ
    凹形半球面状の固定接点を形成するとともに、前記手動
    操作レバーが上記の固定接点に対向している部分を切り
    欠いて空間を形成し、上記手動操作レバーと別体に断面
    L字状の板バネよりなる可動接片を構成するとともに、
    L字状の片方の辺から半球面状に膨出する可動接点を形
    成し、該L字状の片方の片を前記の切り欠かれた空間に
    臨ましめて他方の辺を手動操作レバーに埋設固定し、こ
    の板バネよりなる可動接片のバネ弾性によって可動接点
    を固定接点に圧接せしめ、かつ該板バネよりなる可動接
    片が前記の切り欠かれた空間内で撓んで可動接点が固定
    接点から離間する方向に変位し得る構造としたことを特
    徴とする、車両用灯具のスイッチ構造。
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