JPH089771B2 - 分子流発生装置 - Google Patents

分子流発生装置

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JPH089771B2
JPH089771B2 JP25086887A JP25086887A JPH089771B2 JP H089771 B2 JPH089771 B2 JP H089771B2 JP 25086887 A JP25086887 A JP 25086887A JP 25086887 A JP25086887 A JP 25086887A JP H089771 B2 JPH089771 B2 JP H089771B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、蒸発材料を用いて分子流を発生させるも
のであって、例えばそれ単独、あるいはイオン照射との
併用で薄膜作製等に用いられる分子流発生装置に関す
る。
〔従来の技術〕 従来の分子流発生装置には、第5図に示すような電子
ビーム加熱によるものや第6図に示すようなイオンビー
ムスパッタによるもの等がある。
第5図の装置は、電子ビーム蒸発源とも呼ばれるもの
であり、真空容器(図示省略。以下同じ)内において、
水冷式のるつぼ4内に収納した蒸発材料6に対してフィ
ラメント8から引き出した電子ビーム10を当てて加熱
し、それによって当該蒸発材料6の蒸気12を発生させる
ようにしている。
第6図の装置は、真空容器内において、イオン源18か
ら引き出した不活性ガスイオン等のイオンビーム20を蒸
発材料としてのターゲット16に当て、それによって当該
ターゲット16からスパッタ粒子22を発生させるようにし
ている。
前者の蒸気12あるいは後者のスパッタ粒子22はいずれ
も分子流とも呼べるものであり、例えばこれらを真空容
器内で基板(図示省略。以下同じ)に入射させることに
よって、当該基板の表面に薄膜を作製することができ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、第5図の装置においては次のような問題が
ある。
フィラメント8から高電圧によって電子ビーム10を
引き出し、かつそれを偏向装置によって蒸発材料6の方
へ偏向させる必要がある等の理由から、装置が複雑で高
価になる。
使用につれて蒸発材料6が減るとその温度がすぐに
変わると共に、これをフィードバック制御しているもの
の温度制御であるため応答性が良くない等の理由から、
蒸発速度の制御が容易でない。
蒸発材料6からの輻射熱によって成膜しようとする
基板の温度が上昇すると共に、真空容器の温度上昇によ
って脱ガスが起こるため、良質の膜が得られない場合が
ある。
フィラメント8から電子ビーム10を引き出すために
大電力(例えばKWオーダー)を必要とする。
蒸発材料6が絶縁物の場合、電子ビーム10の照射に
伴ってその表面が負に帯電し、それによって電子ビーム
10の軌道がずれる等するため、絶縁材料の蒸発が困難で
ある。
一方、第6図のような装置においては次のような問題
がある。
イオン源18が複雑である等の理由から、装置が複雑
で高価になる。
スパッタ率の点でイオンビーム20のターゲット16へ
の入射角がほぼ決り、スパッタ粒子22の利用率の点でタ
ーゲット16と基板との相対位置がほぼ決まるため、装置
の構造や配置が大幅に制限される。
ターゲット16から入射イオンの一部が散乱イオンと
なって飛び出すため、これによって基板上の膜が損傷を
受ける。
イオン源18を用いるため大電力(一般的に電子ビー
ム加熱よりも大電力)を必要とする。
そこでこの発明は、上記のような問題点を解決した分
子流発生装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の分子流発生装置は、有底筒状で少なくとも
中間部が二重構造をした容器であってその一端部に開口
部を有しその底部内に蒸発材料が収納されるものと、前
記容器の底部内に設けられた第1の電極と、前記容器の
一部に設けられた第2の電極と、前記第1および第2の
電極間に高周波電力を供給する手段と、前記容器内にガ
スを導入する手段とを備えることを特徴とする。
〔作用〕
前記容器の底部内に蒸発材料を収納し、そして当該容
器内を真空排気すると共にそこにガスを導入して所定範
囲の真空度に維持しておき、第1および第2の電極間に
高周波電力を供給すると、容器内に高周波放電によるプ
ラズマが発生する。そしてこのプラズマ中のイオンが蒸
発材料をスパッタしてスパッタ粒子を発生させ、このス
パッタ粒子が分子流として容器の開口部から外部へ放出
される。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例に係る分子流発生装置
を示す縦断面図である。
この実施例においては、容器26は、外筒261の端部内
に有底の内筒262を挿入したような構造をしており、そ
れによってその中間部を二重構造にしている。この容器
26は、この例では例えば石英ガラス、パイレックスガラ
ス、セラミックス等の耐熱性の絶縁物から成る。
そして容器26の(より正確にはその外筒261)の一端
部に開口部26aを設けており、かつその(より正確には
その内筒262の)底部を内外貫通するように、この例で
は先の尖った棒状の第1の電極30を設けている。この電
極30の貫通部分は、もちろん真空シールされている。そ
してこの容器26の底部内に電極30を覆うように、蒸発材
料28を収納している。
この蒸発材料28の種類としては、例えばW、Mo、Al、
Fe等の金属、あるいは絶縁物等の所望のものが採り得
る。またその形状や形態も、容器26内に入りさえすれば
特定のものに限定されるものではなく、例えば塊状、粒
状、粉状等でも良い。
電極30の形状も、上記以外のもの、例えば第2図に示
すような椀状、第3図に示すような平板状、第4図に示
すような傘状等でも良い。第2図〜第4図のような場
合、蒸発材料28と接触する部分はメッシュにしても良
く、そのようにすれば接触面積をより大きく取ることが
できる。またいずれの場合も、当該電極30の材料として
は、例えばAl、Mo、ステンレス等を用いれば良く、特に
温度が上昇する場合は水冷にしても良い。
第1図に戻って、容器26の外筒261の外周部には、帯
状の第2の電極32を配置している。
そして、電極30と電極32間に高周波電力を供給する手
段として、両者間にこの例ではコンデンサ38を介して、
かつ電極32が大地側になるように高周波電源40を接続し
ており、これから例えば1MHz以上の周波数の高周波電力
を供給するようにしている。
また、容器26内に放電維持用のガスGを導入する手段
として、この例では二重構造になった部分にガス導入管
34を接続し、その途中にガス流量調節器36を設けてい
る。このガスGとしては、スパッタ用のHe、Ne、Ar、Xe
等の不活性ガスが、あるいは化合物を作るような場合は
必要に応じて、不活性ガスと酸素、窒素、水素化炭素等
のガスとの混合ガスが採り得る。
この装置を使用するに当たっては、容器26の部分全体
を真空容器内に設置しても良いし、あるいは2点鎖線で
示すように、容器26の開口部26aの部分のみを真空容器4
6の内側(真空側)に入れるようにしても良い。
この装置の動作を説明すると、例えば真空容器を真空
排気することによって容器26内を真空排気すると共に、
当該容器26内に前述したようなガスGを導入してそこを
例えば10-4〜10-1Torr程度の真空度に維持した状態で、
高周波電源40から電極30と電極32との間に高周波電力を
供給すると、容器26内に高周波放電が発生し、それによ
ってプラズマ42が発生する。
そしてこのプラズマ42中のイオンが蒸発材料28をスパ
ッタしてスパッタ粒子を発生させ、このスパッタ粒子が
分子流44として容器26の開口部26aから外部に放出され
る。
従ってこの分子流44を、例えば同じ真空容器内に設け
た基板にそれ単独で入射させたり、あるいはそれとイオ
ン照射とを併用したりすることにより、当該基板の表面
に薄膜を作製することができる。
その場合、容器26が仮に単なる(即ち一重の)筒状で
あれば、スパッタ粒子が容器26の内壁全面に付着して蒸
発材料28の辺りから電極32の内側辺りまでを覆うため、
蒸発材料28が導体の場合は、それによって放電が不安定
になったり停止したりするが、この例では容器26の中間
部を二重構造にしていて、二重になってプラズマ42から
陰になる部分の壁面にはスパッタ粒子が付着しないた
め、放電が不安定になったり停止したりすることはな
い。
また、コンデンサ38を用いると共に電極32を大地電位
にするのは、蒸発材料28の表面をプラズマ42中の電子に
よって負電位に自己バイアスさせ、それによってプラズ
マ42中のイオンを加速して蒸発材料28をスパッタし易く
する上で好ましいからであり、これは蒸発材料28が絶縁
物の場合に特に有効である。
尚、容器26の側壁は、必要に応じて冷却しても良い。
また、開口部26aの部分には必要に応じてノズルを取
り付けても良く、あるいは開口部26aの代わりに、例え
ば第2図に示すように1以上の小孔26bを設けても良
い。
また、真空容器内の真空度悪化を防止するために、例
えば第2図に示すように、容器26の開口部(小孔26b)
に近い所に真空排気口48を設けてそこから容器26内に排
気するようにしても良い。
また、容器26の外側からプラズマ42の発生領域に、例
えば第2図に示すような一対の磁極50によって容器26を
横切る方向に、あるいは磁極50の代わりに円筒コイルを
用いることによって容器26の軸方向に、磁界を印加して
も良く、そのようにすればプラズマ42の密度が増大する
ため、分子流44の発生効率が向上する。第2図中のφは
磁束の例である。
また、前述したような第2の電極32を設ける代わり
に、例えば第3図に示すように、容器26の外筒261を金
属でできた部分261aと絶縁物でできた部分261bとで構成
し、この金属でできた部分261aを第2の電極に兼用して
それと第1の電極30間に高周波電力を供給するようにし
ても良い。
上記のような装置の特徴を列挙すれば次の通りであ
る。
第5図の装置におけるような電子ビーム10の引出し
や偏向等に必要が複雑な構造、あるいは第6図の装置に
おけるような構造の複雑なイオン源18等を用いる必要が
ないため、構造が簡単であり安価になる。
容器26内のガス圧や高周波電力でプラズマ42の密度
等を制御することによって、蒸発材料28の蒸発速度、即
ち分子流44の発生速度を容易に制御することができる。
高周波電源40のパワーは通常は例えば数百W程度、
高々1KW程度で良いので、使用電力を著しく小さくでき
る。
構造的に一つにまとまっているため、第6図の装置
と違って装置の構造や配置に対する制限が少ない。
蒸発材料28は容器26の底部に入りさえすれば良いの
で、その形状が特定のものに限定されない。従って例え
ば、ホウ素のように固定材料が得られないものでも利用
可能である。
蒸発材料28が絶縁物であっても、前述したようにそ
の表面に自己バイアスがかかるため、絶縁材料の蒸発が
可能である。
プラズマ42からの輻射熱が小さいため、基板や真空
容器の温度上昇が殆ど無く、そのため真空容器からの脱
ガスも少なくなる。従って良質の膜作製を行うことがで
きる。
基板の表面がプラズマ42にさらされることはなく、
しかも第6図の装置と違って散乱イオンが飛び出すこと
もないので、基板上の膜に与える損傷を低減できる。従
ってこの点からも良質の膜作製を行うことができる。
分子流44以外の余分なものが殆んど放出されないの
で、膜作製を行っている基板の回りの雰囲気を良質な状
態に保つことができ、この点からも良質の膜作製を行う
ことができる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明の分子流発生装置によれば、構
造が簡単で安価になると共に、蒸発速度の制御も容易に
なり、かつ使用電力も小さくなる。また装置の構造や配
置に対する制限が少なく、しかも蒸発材料の形状が特定
のものに限定されず、かつ絶縁材料の蒸発も可能であ
る。
また、基板や真空容器の温度上昇を生じさせることが
殆どなく、また不所望な粒子による基板上の膜への損傷
を低減でき、かつ膜作製中の基板の回りの雰囲気を良質
な状態に保つことができるので、良質の膜作製を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、それぞれ、実施例に係る分子流
発生装置を示す縦断面図である。第4図は、第1の電極
の他の例を示す縦断面図である。第5図は、従来の電子
ビーム加熱による分子流発生装置を示す概略図である。
第6図は、従来のイオンビームスパッタによる分子流発
生装置を示す概略図である。 26……容器、26a……開口部、26b……小孔、28……蒸発
材料、30……第1の電極、32……第2の電極、34……ガ
ス導入管、40……高周波電源、42……プラズマ、44……
分子流。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有底筒状で少なくとも中間部が二重構造を
    した容器であってその一端部に開口部を有しその底部内
    に蒸発材料が収納されるものと、前記容器の底部内に設
    けられた第1の電極と、前記容器の一部に設けられた第
    2の電極と、前記第1および第2の電極間に高周波電力
    を供給する手段と、前記容器内にガスを導入する手段と
    を備えることを特徴とする分子流発生装置。
JP25086887A 1987-10-05 1987-10-05 分子流発生装置 Expired - Fee Related JPH089771B2 (ja)

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