JPH0897452A - 非晶質光電変換素子形成方法 - Google Patents

非晶質光電変換素子形成方法

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JPH0897452A
JPH0897452A JP6232818A JP23281894A JPH0897452A JP H0897452 A JPH0897452 A JP H0897452A JP 6232818 A JP6232818 A JP 6232818A JP 23281894 A JP23281894 A JP 23281894A JP H0897452 A JPH0897452 A JP H0897452A
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thin film
semiconductor thin
type semiconductor
solar cell
photoelectric conversion
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JP6232818A
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Kimihiko Saito
公彦 斎藤
Yoshinori Ashida
芳徳 芦田
Nobuyuki Ishiguro
信行 石黒
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板、第一の電極、第一のドープ型半導体
薄膜、実質的に真性な半導体薄膜、第二のドープ型半導
体薄膜、第二の電極の構成からなる、積層して形成され
る非晶質太陽電池の形成工程において、第二のドープ型
半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう工程を有するこ
とを特徴とする非晶質光電変換素子形成方法。 【効果】 従来技術で使用されている材料を用いた太
陽電池に比べ、太陽電池特性の開放端電圧、曲線因子が
極めて向上し、優れた特性の太陽電池が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質シリコン太陽電
池等の非晶質光電変換素子の高性能化に関し、とくに、
高変換効率でかつ高信頼性の非晶質シリコン太陽電池を
製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非晶質シリコン太陽電池は、電卓
や時計を駆動するための、出力の小さいエネルギー供給
源としてすでに実用化されている。しかしながら、電力
用に用いる出力の大きいエネルギー供給源としては、未
だ満足させる性能に到達せず、性能向上をめざして、各
種の検討が実施されている。太陽電池の光電変換効率は
開放端電圧、短絡光電流ならびに曲線因子の積で表さ
れ、各種の検討の結果、短絡光電流ならびに曲線因子に
ついては、特定した非晶質半導体の物性から推算される
理論的予想値に近い結果、例えば短絡光電流では19mA/c
m2、曲線因子では、0.78という結果が報告されている。
また、開放端電圧は光電変換素子を構成する各層の材料
物性を考慮した場合に推算される電圧に近い値が得られ
ている。このような現状と理論的結果から、電力用途を
目指した、高変換効率でかつ高信頼性の非晶質光電変換
素子を開発していくには、構成各層の欠陥を結晶性の材
料に近づけるのが第一の課題である。しかしながら、各
種の多くの検討の結果、材料欠陥を極端に減少させる技
術の開発・進捗等は飽和傾向にある。
【0003】一方、高変換効率化に対し、狭バンドギャ
ップを有する真性半導体層を適用した単一の真性半導体
層を持つ光電変換素子や、バンドギャップの異なる、真
性半導体層を有する素子をモノリシックに、かつ連続的
に積層形成したタンデム型光電変換素子があり、特に、
このタンデム型積層構造光電変換素子は、真性半導体層
が比較的薄く設計できるために、耐光性の点においても
改善されることが見出され、高変換効率かつ高信頼性の
光電変換素子の構造として、多くの研究が報告されてい
る。
【0004】しかして、非晶質半導体において、バンド
ギャップを変更するために、非晶質シリコン中の結合水
素量を制御する成膜方法等の成膜技術の適用や、異種の
元素を添加する、一般に称されている化合物半導体と同
様の試行が行われており、これらの方法により形成され
た材料が、先に述べた狭バンドギャップ真性半導体層
や、タンデム型積層構造光電変換素子の真性半導体層に
適用されている。異種元素の添加については、非晶質シ
リコン半導体に、炭素原子や窒素原子を加えることによ
り、広いバンドギャップ材料を、また、錫原子やゲルマ
ニウム原子を添加し、狭いバンドギャップ材料を作製し
ている。しかしながら、珪素原子がマトリックスである
材料中に、異種の原子を数%〜10数%を添加すると、
材料中に多数の欠陥が発生する。この発生する欠陥量を
極力低減するために、種々の成膜条件や成膜方法が検討
され、欠陥量は徐々に減少してきたが、異種元素混合に
本質的に基づく欠陥低減には、限界があり、ある程度の
欠陥発生は止むを得ないものであり、バンドギャップを
広くしたり、狭くした材料の欠陥は大きく、避けられな
いものである。従って、これらの材料を適用している単
一の真性半導体層を持つ光電変換素子やタンデム型積層
構造光電変換素子においては、バンドギャップから期待
される開放端電圧、曲線因子、短絡光電流を得ることが
出来ず、期待される変換効率を大きく下回っている。
【0005】また、非晶質シリコン中の結合水素量を制
御する成膜技術として、例えば、成膜と水素プラズマ処
理を繰り返す成膜方法においては、結合水素量を制御さ
せることによりバンドギャップも制御されるが、水素プ
ラズマ処理によるダメージにより、界面等の品質が劣化
し、従って、これにおいてもバンドギャップから期待さ
れる開放端電圧、曲線因子、短絡光電流を得ることが出
来ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
積層構造光電変換素子の、各構成層およびその界面の品
質を改善し、非晶質光電変換素子の変換効率、特に、曲
線因子、開放端電圧を高めることを目的とする。従来の
非晶質半導体において、すでに述べたように、バンドギ
ャップを変更するために、非晶質シリコン中の結合水素
量を制御する成膜技術の適用や、異種の元素を添加し、
一般に称されている化合物半導体と同様の試行が行われ
ており、それらの材料が、先に述べた単一の真性半導体
層を持つ光電変換素子やタンデム型積層構造光電変換素
子の真性半導体層に適用されている。
【0007】すなわち、異種元素添加材料としては、非
晶質シリコン半導体に、炭素原子や窒素原子を加えるこ
とにより、広いバンドギャップ材料を、また、錫原子や
ゲルマニウム原子を添加し、狭いバンドギャップ材料を
作製している。しかしながら、珪素原子がマトリックス
である材料中に、異種の原子を数%〜10数%を添加す
ると、材料中に多数の欠陥が発生する。この発生する欠
陥量を極力低減するために、種々の成膜条件や成膜方法
が検討され、欠陥量は徐々に減少してきたが、異種元素
混合に本質的に基づく欠陥低減には、限界があり、ある
程度の欠陥発生は止む得ないものであり、バンドギャッ
プを広くしたり、狭くした材料の欠陥は大きく、避けら
れないものである。従って、これらの材料を適用してい
る単一の真性半導体層を持つ光電変換素子やタンデム型
積層構造光電変換素子においては、バンドギャップから
期待される開放端電圧、曲線因子、短絡光電流を得るこ
とが出来ず、期待される変換効率を大きく下回ってい
る。従って、異種元素の混合系の非晶質シリコン材料に
おいては、これらの問題を解決することは、本質的に困
難であった。
【0008】また、非晶質シリコン中の結合水素量を制
御する成膜技術として、例えば、成膜と水素プラズマ処
理を繰り返す成膜方法においては、材料自体の欠陥量は
水素プラズマ処理により低減されるが、水素プラズマ処
理によるダメージにより、界面等の品質が劣化し、従っ
て、これにおいてもバンドギャップから期待される開放
端電圧、曲線因子、短絡光電流を得ることが出来ていな
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、鋭
意検討した結果、これら低品質の真性半導体層やその界
面を、光電変換素子作製後熱アニールを施すことによっ
て改善することができ、かくして、曲線因子、開放端電
圧及び短絡光電流を改善した非晶質光電変換素子を作製
することができることを見いだした。
【0010】すなわち、本発明は、基板、第一の電極、
第一のドープ型半導体薄膜、実質的に真性な半導体薄
膜、第二のドープ型半導体薄膜、第二の電極の構成から
なる、非晶質光電変換素子の形成工程において、該第二
のドープ型半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう工程
を有することを特徴とする非晶質光電変換素子形成方法
であり、また、基板、第一の電極、第一のドープ型半導
体薄膜、第一の実質的に真性な半導体薄膜、第二のドー
プ型半導体薄膜、第三のドープ型半導体薄膜、第二の実
質的に真性な半導体薄膜、第四のドープ型半導体薄膜、
第二の電極の構成からなるタンデム型積層構造非晶質光
電変換素子において、該第二のドープ型半導体薄膜形成
後に熱アニールを行なう工程を有すること、もしくは該
第四のドープ型半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう
工程を有すること、もしくはその両工程を有することを
特徴とする非晶質光電変換素子形成方法を要旨とするも
のである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いう熱アニール工程とは、成膜操作が終了後、該成膜し
たばかりの薄膜を、特定の温度に特定時間保持する操作
を云う。具体的操作としては、便宜上、成膜工程と同じ
く、成膜室真空中での抵抗加熱による熱アニールがもっ
とも好ましいが、加熱方法についてはその他、電子ビー
ム加熱、ハロゲンランプ等による赤外光を利用した加
熱、高周波誘導による加熱等を用いても何ら本発明の妨
げとなるものではない。また、アニール雰囲気として
は、真空中で行うことが望ましいが、成膜表面との反応
性の低い、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスや窒素等
の雰囲気中、もしくはこの熱雰囲気によりアニールを行
ってもなんら本発明の妨げとなるものではないのであ
る。
【0012】なお、アニール温度については、特に臨界
的な条件はないが、通常、50〜300℃程度であり、好ま
しくは、70〜200 ℃程度である。アニール温度があまり
高すぎるのは成膜した膜の特性を悪化させるので好まし
くなく、また、あまり低い温度は、アニールの効果がな
いので、通常成膜温度付近の適当な温度を選択すること
が好ましい。なお、成膜温度より低い温度を採用する場
合、もしくは、アニール温度を途中で低くすること等も
勿論可能であるが、かかる場合は、これも特に臨界的な
条件ではないが、降温速度については、20℃/分以下、
0.5 ℃/分以上程度であることが望ましい。また、成膜
温度が高い場合で、アニール温度の設定がこれより低い
場合は、加熱を停止するだけでもよいが、通常あまり降
温速度が大なるのは好ましくなく適宜温度制御しながら
アニール操作を行うことが好ましい。なお、アニール時
間については、アニール温度に強く依存するが、最も効
果的かつ短時間であるものが生産上好ましく、具体的に
は、1 分〜100 時間程度である。
【0013】また、本発明における非晶質半導体を用い
た太陽電池構造は、具体的には、ガラス板/酸化スズを
基板として用い、p型半導体層/i型半導体層/n型半
導体層の順に形成・積層し、第二電極として、銀を用い
た構造が最も一般的な構造であり( この場合は、p型半
導体層が第一のドープ型半導体薄膜、n型半導体層が第
二のドープ型半導体薄膜と云うことになる )、また、タ
ンデム型積層構造光電変換素子においては、ガラス板/
酸化スズを基板して用い、p型半導体層/i型半導体層
/n型半導体層/p型半導体層/i型半導体層/n型半
導体層の順に形成・積層し、第二電極として、銀を用い
た構造が最も一般的な構造である( この場合は、p型半
導体層が第一または第三のドープ型半導体薄膜、n型半
導体層が第二または第四のドープ型半導体薄膜と云うこ
とになる )。
【0014】ただし、逆に、基板側を透光でない基板や
第一電極を用いた場合には、第二電極として透光性の透
明電極を用いることになり、熱アニール工程について
は、p型半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう工程を
有すること、タンデム型積層構造光電変換素子において
は、第一のp型半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう
工程を有すること、もしくは、第二のp型半導体薄膜形
成後に熱アニールを行なう工程を有すること、もしくは
その両者を有する形成方法に換わることは、構成配備に
より明らかである。
【0015】本発明でいう実質的に真性な半導体薄膜と
は、非晶質シリコン薄膜であり、シリコン以外に、水
素、フッ素を始めとして、ゲルマニウム、錫、炭素、窒
素、酸素等の本薄膜のバンドギャップを制御する異種元
素を含んでも構わない。また、これら異種元素の混合と
して含まれても構わないものである。ここでいう実質的
に真性な半導体薄膜とは、非晶質シリコン太陽電池の光
活性領域を形成するものである。これら真性半導体薄膜
は、分子内にシリコンを有する化合物等から、プラズマ
CVD(化学気相堆積)法や光CVD、熱CVD(化学
気相堆積)法を適用することにより容易に形成される。
【0016】プラズマを用いたCVD法による当該真性
半導体薄膜の形成について、具体的に説明する。プラズ
マを発生させることは、プラズマ発生用電極に、直流ま
たは交流の電圧を印加することにより可能であり、交流
の周波数は、20kHz から100MHzを用いることが可能であ
る。特に、商用電力の周波数である50kHz や60kHz 、電
波法上、認められている13.56MHzが、利用上好ましい周
波数である。しかしながら、このプラズマ発生用の周波
数(直流も含め)は、本発明を実施する上において、何
ら支障を与えるものではない。プラズマを発生させる電
力は、電力密度換算において、0.001mW/cm2 〜100W/cm2
を用いる。
【0017】原料ガスは、一般式Sin H2n+2 (n;1以上
の正の整数)で表されるシラン化合物、SiH n X4-n(X;
ハロゲン原子でフッ素原子、塩素原子、n;1 以上4 まで
の正の整数)、Si2 H n X6-n(X;ハロゲン原子でフッ素
原子、塩素原子、n;1以上6までの正の整数)等で表され
るハロゲン化シラン化合物であり、具体的、かつ産業上
利用しやすい原料ガスは、モノシラン(SiH4 ) 、ジシラ
ン(Si2H6) 、トリシラン(Si3H8) 、四フッ化珪素(Si
F4 ) 、ジフルオロシラン(SiH2 F2) 、トリフルオロシ
ラン(SiHF3) 、モノフルオロシラン(SiH3 F) 、ヘキサ
フルオロジシラン(Si2F6) である。これらの原料ガス
は、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム等)や水素ガスに
より希釈して用いてもよい。希釈された当該原料ガス
は、体積濃度により表現して、1 〜100 %である。
【0018】また、上記示されたガス以外に、バンドギ
ャップを制御する異種元素を含んだガスとして、モノゲ
ルマン、四塩化ゲルマニウム、スタナン、四塩化スズ、
フッ化スズ、また、メタン、エタン等の飽和炭化水素化
合物、エチレン、アセチレン等の不飽和炭化水素化合
物、メチルシラン、ジメチルシラン、ジシリルメタン、
ジメチルジシラン等の有機シラン化合物、窒素、亜酸化
窒素、酸素、二酸化炭素、水蒸気等を混合させても構わ
ない。これらのガスを成膜原料と反応性ガス、不活性ガ
ス、支持ガスとの混合ガスとして導入しても本発明の妨
げとはならない。希釈された当該原料ガスは、体積濃度
により表現して、1 〜100 %である。また、ごく微量の
ジボランやフォスフィンを意図的に原料ガスと同時に混
合し、当該実質的に真性な半導体薄膜にボロン原子やリ
ン原子を微量添加すること等、真性半導体薄膜形成にお
ける従来技術を併用することについては、なんら、本発
明の効果を妨げるものではない。
【0019】原料ガスの導入は、ガス流量計を通して行
われ、その流量は、1cc/min 〜1000cc/minである。形成
温度は 50 〜400 ℃、好ましくは50〜350 ℃であり、形
成圧力は0.01〜100Torr、好ましくは0.03〜1.5Torr で
行われる。プラズマCVD法以外に、光CVD法や熱C
VD法も当該実質的に真性な半導体薄膜の形成に供する
ことは可能であり、本発明を実施するうえにおいて、特
に制限されるものではない。
【0020】当該実質的に真性な半導体薄膜の厚みは、
単一の真性な半導体層を持つ光電変換素子については、
50〜10000nm 、タンデム型積層構造光電変換素子につい
ては、第一の実質的に真性な半導体薄膜は、10〜200nm
であり、第二の実質的に真性な半導体薄膜は、50〜5000
nmである。
【0021】単一の真性な半導体層を持つ光電変換素
子、もしくは、タンデム型積層構造光電変換素子に用い
られるp型の半導体薄膜としては、p型の非晶質シリコ
ン、非晶質シリコンカ−バイド、微結晶シリコン、微結
晶シリコンカ−バイドまたは炭素含有微結晶シリコン薄
膜、炭素含有量の異なる非晶質シリコンカ−バイドの多
層積層膜、非晶質シリコンと非晶質カーボンの多層積層
膜などが好適に用いられる。形成手段としては、プラズ
マCVD(化学気相堆積)法や光CVD(化学気相堆
積)法が用いられる。原料としては、シリコン化合物と
して、シラン、ジシラン、トリシランが用いられる。
【0022】また、p型の導電性を賦与するものとして
は、ジボラン、トリメチルボロン、三フッ化ボロン等が
好ましい。さらに、炭素含有化合物としては、メタン、
エタン等の飽和炭化水素やエチレン、アセチレン等の不
飽和炭化水素やモノメチルシラン、ジメチルシランなど
のアルキルシランが用いられる。これらの混合ガスに、
必要に応じてヘリウムやアルゴン等の不活性ガスや水素
により希釈されることは、本発明を何ら妨げるものでは
ない。むしろ、微結晶系シリコン薄膜を形成する場合に
は、大量の水素で希釈することは、より好ましいことで
ある。形成条件としては、膜厚は2 〜50nm、特に好まし
くは、5 〜20nmであり、形成温度は50〜400 ℃、好まし
くは50〜250 ℃、特に好ましくは75〜250 ℃であり、形
成圧力は0.01〜5Torr 、好ましくは0.03〜1.5Torr 、特
に好ましくは0.035 〜1.0Torr で行われる。プラズマC
VDで形成される場合は、高周波電力0.01mW/cm2〜10W/
cm 2 の範囲で行われる。特に、微結晶シリコン系薄膜を
形成する場合には、高周波電力0.5 〜10W/cm2 の範囲で
行うことが好ましい。
【0023】単一の真性な半導体層を持つ光電変換素
子、もしくは、タンデム型積層構造光電変換素子に用い
られるn型半導体薄膜はn型の微結晶薄膜やn型のアモ
ルファス薄膜が有効に用いられる。これらは、n型の微
結晶シリコン薄膜、炭素含有微結晶シリコン薄膜、微結
晶シリコンカーバイド薄膜、アモルファスシリコン薄
膜、アモルファスシリコンカーボン薄膜、アモルファス
シリコンゲルマン薄膜等を有効に用いることができる。
【0024】これらn型半導体薄膜は、分子内にシリコ
ンを有する化合物、ゲルマン、シリルゲルマン等の分子
内にゲルマニウムを有する化合物、炭化水素ガス等か
ら、目的とする半導体薄膜に応じて適宜選択される原料
に、ホスフィンやアルシン等の周期律表の第6族の化合
物、ならびに水素を混合して、プラズマCVD(化学気
相堆積)法や光CVD(化学気相堆積)法を適用するこ
とにより容易に形成される。さらに、当該原料ガスをヘ
リウムやアルゴン等の不活性ガスで希釈することは、な
んら、本発明の効果を妨げるものではない。むしろ、微
結晶シリコン系薄膜の場合には、多量の水素で希釈する
ことは、より好ましいことである。形成条件は、形成温
度は50〜400 ℃、好ましくは100 〜350 ℃であり、形成
圧力は0.01〜5Torr 、好ましくは0.03〜1.5Torr で行わ
れる。プラズマCVDで形成される場合は、高周波電力
0.01〜10W/cm2 の範囲で行われる。特に、微結晶シリコ
ン系薄膜を形成する場合には、高周波電力0.1 〜10W/cm
2 の範囲で行うことが好ましい。n型半導体薄膜の膜厚
は、10〜50nmで十分である。
【0025】本発明において、用いるに好ましい原料ガ
スについてさらに具体的な示例をあげて説明する。分子
内にシリコンを有する化合物については、モノシラン、
ジシラン、トリシラン等の水素化シリコン、モノメチル
シラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメ
チルシラン、エチルシラン、ジエチルシラン等のアルキ
ル基置換の水素化シリコン、ビニルシラン、ジビニルシ
ラン、トリビニルシラン、ビニルジシラン、ジビニルジ
シラン、プロペニルシラン、エテニルシラン等のラジカ
ル重合可能の不飽和炭化水素基を分子内に有する水素化
シリコン、これら水素化シリコンの水素が一部またはす
べてフッ素で置換されたフッ化シリコンを有効に用いる
ことができる。
【0026】炭化水素ガスの具体的示例として、メタ
ン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、アセチ
レン等の炭化水素ガスが有用である。これら炭化水素ガ
スは、炭素含有微結晶シリコン薄膜、微結晶シリコンカ
ーバイド薄膜等の形成において、光学的バンドギャップ
を変更するときに用いると便利である。また、この目的
においては、アルキル基置換の水素化シリコン、ラジカ
ル重合可能の不飽和炭化水素基を分子内に有する水素化
シリコン、これら水素化シリコンの水素が一部またはす
べてフッ素で置換されたフッ化シリコン等の材料も有用
である。
【0027】本発明でいう基板とは、当該基板上に形成
される太陽電池がその形態を保持可能な形状を有する厚
みや表面形状や形成時の温度に耐える材質であり、基板
としての形態を有するものであれば、本発明を実施する
に、何ら制限は受けない。具体的には、ホウケイ酸ガラ
ス、青板ガラス、石英ガラス等のガラス板、アルミナ、
窒化ホウ素、シリコンとうのセラミックス板、アルミニ
ウム、ステンレス、クロム、チタン、モリブデン等の金
属板やこれら金属をコーティングしたセラミックス板、
ガラス板、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリ
イミド等の高分子からなるシート、フィルムやこれら
に、前記金属をコーティングした板が用いられる。
【0028】本発明において電極とは、透明性電極や金
属電極であり、その透過性についは、特に限定されるも
のではないが、光発電層に太陽光の入射が必要であるた
めに、いずれか一方の電極、ないしは両方の電極は、太
陽光が入射できるように、透明性の電極材料を選択され
る必要がある。透明電極としては、酸化スズ、酸化イン
ジウム、酸化亜鉛等の金属酸化物や透光性の金属等を有
効に用いることができる。金属電極としては、アルミニ
ウム、クロム、ニッケル−クロム、銀、金、白金等の金
属の中から適宜、選択して用いることができる。
【0029】また、本発明では、太陽電池を構成する最
低限不可欠である半導体および材料の構成を示してきた
が、p型半導体層とi型半導体層、i型半導体層とn型
半導体層、第一の電極と第一のp型半導体層、さらにタ
ンデム型積層構造光電変換素子においては、第一のn型
半導体層と第二のp型半導体層等の界面に太陽電池性能
向上を図る界面層が導入されることは、本発明実施上、
何ら制限されるものではなく、実際、これらの界面層が
目的に合わせ、自由に使用されることは、明らかなこと
であり、本発明を阻害するものではない。これらの半導
体層の成膜方法についても、プラズマCVD法、光CV
D法、蒸着法、スパッタリング法があり、特に限定され
るものではなく、好ましくは、プラズマCVDあるいは
光CVD法が、成膜上、便宜な方法である。
【0030】
【実施例】
実施例1 非晶質シリコン太陽電池の形成装置としては、プラズマ
CVDを適用できる成膜装置を用いた。本装置は、試料
仕込み/取り出し室、p型およびn型半導体薄膜を形成
するドープ膜成膜室および実質的に真性な半導体薄膜を
形成するi層成膜室の3室から構成される。
【0031】まず、酸化スズからなる透明電極付きガラ
ス基板を仕込み室に設置したのち、真空排気を行い、基
板加熱した。真空度1×10-6Torrまで真空排気し、160
℃、30分加熱を行った。次に、ドープ膜成膜室に基板を
搬送し、p型非晶質シリコンカ−バイド薄膜を形成し
た。p型非晶質シリコンカ−バイド薄膜の作製は原料ガ
スとして、モノシラン/ジボラン/メタン/水素を4/0.
06/5/26 の割合で導入し、圧力0.15Torr、形成温度160
℃において、高周波電力0.05W/cm2 印加して、プラズマ
CVD法により実施した。p型非晶質シリコンカ−バイ
ド薄膜の形成速度は0.5A/sであり、成膜時間を150 秒と
して、膜厚8nm に形成した。p型非晶質シリコンカ−バ
イド薄膜の成膜を一旦停止し、残留ガスの真空排気を行
ったのち、モノシラン/メタン/水素を5/5/12.5の割合
で導入し、圧力0.1Torr 、形成温度160℃において、高
周波電力0.06W/cm2 印加して、プラズマCVD法によ
り、p/i界面層として10nm形成した。次にi層成膜室
に当該基板を移送し、モノシラン10cc/ min を導入し
て、圧力0.15Torr、形成温度160 ℃の条件でプラズマC
VD法によりアモルファスシリコン薄膜を500nm の膜厚
で、実質的に真性の半導体層を形成した。プラズマCV
D法は13.56MHzの高周波放電を利用した。この時の、高
周波電力は0.1W/cm2であった。i型半導体薄膜形成後、
ドープ層成膜室に再度、当該基板を移送した。モノシラ
ン/ホスフィン/水素からなる原料ガスをそれぞれの流
量が0.5/0.06/120の割合になるように導入した。圧力0.
2Torr 、形成温度160℃の条件でプラズマCVD法によ
りn型半導体薄膜40nmの膜厚に形成した。プラズマCV
D法は13.56MHzの高周波放電を利用した。この時の、高
周波電力は0.8W/cm2であった。次にこのにn型半導体成
膜室において、真空度1×10-6Torrまで真空排気し、16
0 ℃、120 分加熱アニールを行なった。ついで、薄膜形
成装置から取り出し、真空蒸着にて銀電極を形成した。
【0032】AM1.5 、100mW/cm2 の光をソーラーシュミ
レータにより、照射して当該非晶質シリコン太陽電池の
光電特性を測定した。この結果、開放端電圧が0.91V 、
曲線因子0.75、短絡光電流16.7mA/cm2で、光電変換効率
は11.4%と極めて優れたものであった。
【0033】実施例2 実施例1において、熱アニール条件を50℃、80時間に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.91V 、曲線因
子0.74、短絡光電流16.7mA/cm2で、光電変換効率は11.2
%と極めて優れたものであった。
【0034】実施例3 実施例1において、熱アニール条件を300 ℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.90V 、曲線因
子0.73、短絡光電流16.8mA/cm2で、光電変換効率は11.0
%と極めて優れたものであった。
【0035】実施例4 実施例1において、実質的に真性の半導体薄膜の形成条
件を以下のとおり変更して太陽電池を作製した。p型半
導体薄膜、n型半導体薄膜、p/i界面層及び熱アニー
ル条件については、実施例1と同じである。実質的に真
性の半導体層は、モノシシラン5cc/min 、メタン4cc/mi
n 、水素15cc/minを導入して、圧力0.10Torr、形成温度
160 ℃、高周波電力は0.06W/cm2 の条件でプラズマCV
D法により100nm の膜厚で形成した。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が1.00V 、曲線因
子0.75、短絡光電流5.2mA/cm2 で、光電変換効率は3.9
%と極めて優れたものであった。
【0036】実施例5 実施例4において、熱アニール条件を50℃、80時間に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.99V 、曲線因
子0.74、短絡光電流5.1mA/cm2 で、光電変換効率は3.7
%と極めて優れたものであった。
【0037】実施例6 実施例4において、熱アニール条件を300℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.99V 、曲線因
子0.73、短絡光電流5.2mA/cm2 で、光電変換効率は3.8
%と極めて優れたものであった。
【0038】実施例7 実施例1において、実質的に真性の半導体薄膜の形成条
件を以下のとおり変更して太陽電池を作製した。p型半
導体薄膜、n型半導体薄膜、p/i界面層及び熱アニー
ル条件については、実施例1と同じである。
【0039】実質的に真性の半導体層は、モノシラン10
cc/min、水素10cc/minを導入して、圧力0.15Torr、形成
温度160 ℃、高周波電力は0.1W/cm2の条件でプラズマC
VD法により4nm のアモルファスシリコン膜を成膜した
後、水素10cc/min、アルゴン2cc/minを導入して、圧力
0.15Torr、高周波電力は0.6W/cm2、温度160 ℃の条件で
プラズマCVD法により薄膜を処理する工程を25回繰り
返すことにより、100nm の膜厚で形成した。得られた太
陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.98V 、
曲線因子0.76、短絡光電流5.9mA/cm2 で、光電変換効率
は4.4 %と極めて優れたものであった。
【0040】実施例8 実施例7において、熱アニール条件を50℃、80時間に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.98V 、曲線因
子0.75、短絡光電流5.8mA/cm2 で、光電変換効率は4.3
%と極めて優れたものであった。
【0041】実施例9 実施例7において、熱アニール条件を300 ℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的に
真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面層
については、実施例1と同じである。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が0.97V 、曲線因
子0.74、短絡光電流6.0mA/cm2 で、光電変換効率は4.3
%と極めて優れたものであった。
【0042】実施例10 実施例1において実質的に真性の半導体薄膜の形成条件
を以下のとおり変更して太陽電池を作製した。p型半導
体薄膜、n型半導体薄膜、p/i界面層及び熱アニール
条件については、実施例1と同じである。
【0043】実質的に真性の半導体層は、モノシラン30
cc/min、モノゲルマン4cc/min 、水素70cc/minを導入し
て、圧力0.15Torr、形成温度160 ℃、高周波電力は0.1W
/cm 2 の条件でプラズマCVD法により100nmの膜厚で形
成した。得られた太陽電池の性能を650nm以上光透過フ
ィルター下で測定したところ、開放端電圧が0.67V 、曲
線因子0.66、短絡光電流8.5mA/cm2 で、光電変換効率は
3.8 %と極めて優れたものであった。
【0044】実施例11 実施例10において、熱アニール条件を50℃、80時間に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的
に真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面
層については、実施例1と同じである。得られた太陽電
池の性能を650nm 以上光透過フィルター下で測定したと
ころ、開放端電圧が0.67V 、曲線因子0.67、短絡光電流
8.6mA/cm2 で、光電変換効率は3.9 %と極めて優れたも
のであった。
【0045】実施例12 実施例10において、熱アニール条件を300℃、10分に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、実質的
に真性な半導体薄膜、n型半導体薄膜およびp/i界面
層については、実施例1と同じである。得られた太陽電
池の性能を650nm 以上光透過フィルター下で測定したと
ころ、開放端電圧が0.66V 、曲線因子0.66、短絡光電流
8.6mA/cm2 で、光電変換効率は3.7 %と極めて優れたも
のであった。
【0046】実施例13 実施例1に示した装置において、タンデム型光電変換素
子を作製した。まず、酸化スズからなる透明電極付きガ
ラス基板を仕込み室に設置したのち、真空排気を行い、
基板加熱した。真空度1 ×10-6Torrまで真空排気し、16
0 ℃、30分加熱を行った。次に、ドープ膜成膜室に基板
を搬送し、p型非晶質シリコンカ−バイド薄膜を形成し
た。p型非晶質シリコンカ−バイド薄膜の作製は原料ガ
スとして、モノシラン/ジボラン/メタン/水素を4/0.
06/5/26の割合で導入し、圧力0.15Torr、形成温度160
℃において、高周波電力0.05W/cm2 印加して、プラズマ
CVD法により実施した。p型非晶質シリコンカ−バイ
ド薄膜の形成速度は0.5 A/sであり、成膜時間を150 秒
として、膜厚8nm に形成した。p型非晶質シリコンカ−
バイド薄膜の成膜を一旦停止し、残留ガスの真空排気を
行ったのち、モノシラン/メタン/水素を5/5/12.5の割
合で導入し、圧力0.1Torr 、形成温度160 ℃において、
高周波電力0.06W/cm2 印加して、プラズマCVD法によ
り、p/i界面層として10nm形成した。次にi層成膜室
に当該基板を移送し、モノシラン5cc/min 、水素80cc/m
inを導入して、圧力0.15Torr、形成温度100℃、高周波
電力は0.1W/cm2の条件でプラズマCVD法により80nmの
膜厚で形成した。プラズマCVD法は13.56MHzの高周波
放電を利用した。この時の、高周波電力は0.1W/cm2であ
った。i型半導体薄膜形成後、ドープ層成膜室に再度、
当該基板を移送した。モノシラン/ホスフィン/水素か
らなる原料ガスをそれぞれの流量が0.5/0.06/120の割合
になるように導入した。圧力0.2Torr 、形成温度160℃
の条件でプラズマCVD法によりn型半導体薄膜40nmの
膜厚に形成した。プラズマCVD法は13.56MHzの高周波
放電を利用した。この時の、高周波電力は0.8W/cm2であ
った。次にこのn型半導体成膜室において、真空度1 ×
10-6Torrまで真空排気し、160 ℃、120 分加熱アニール
を行なった。
【0047】更に、第二のp型半導体層を形成するため
に、第一のp型非晶質シリコンカ−バイド薄膜の作製と
同様に、原料ガスとして、モノシラン/ジボラン/メタ
ン/水素を4/0.06/5/26 の割合で導入し、圧力0.15Tor
r、形成温度160 ℃において、高周波電力0.05W/cm2
加して、プラズマCVD法により膜厚8nm を形成した。
さきと同様に、p型非晶質シリコンカ−バイド薄膜の成
膜を一旦停止し、残留ガスの真空排気を行ったのち、モ
ノシラン/メタン/水素を5/5/12.5の割合で導入し、圧
力0.1Torr 、形成温度160 ℃において、高周波電力0.06
W/cm2 印加して、プラズマCVD法により、p/i界面
層として10nm形成した。次にi層成膜室に当該基板を移
送し、モノシシラン10cc/minを導入して、圧力0.05Tor
r、形成温度160 ℃の条件で、13.56MHzの高周波放電プ
ラズマCVD法により、高周波電力は0.1W/cm2を用い
て、アモルファスシリコン薄膜を400nm の膜厚で、第二
の実質的に真性の半導体層を形成した。第二の実質的に
真性の半導体薄膜形成後、ドープ層成膜室に再度、当該
基板を移送した。モノシラン/ホスフィン/水素からな
る原料ガスをそれぞれの流量が0.5/0.06/120の割合にな
るように導入した。圧力0.2Torr 、形成温度160 ℃の条
件でプラズマCVD法により第二のn型半導体薄膜40nm
の膜厚に形成した。プラズマCVD法は13.56MHzの高周
波放電を利用した。この時の、高周波電力は0.8W/cm2
あった。ついで、薄膜形成装置から取り出し、真空蒸着
にて銀電極を形成した。
【0048】AM1.5 、100mW/cm2 の光をソーラーシュミ
レータにより、照射して当該非晶質シリコン太陽電池の
光電特性を測定した。この結果、開放端電圧が1.83V 、
曲線因子0.76という極めて高い値を得て、本発明の効果
を確認したうえに、短絡光電流8.0mA/cm2 、と大きい値
であり、結果として、光電変換効率は11.1%と優れたも
のであった。
【0049】実施例14 実施例13において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第2の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0050】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後ではなく、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半
導体成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、16
0 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた太陽電
池の性能を測定したところ、開放端電圧が1.84V 、曲線
因子0.77、短絡光電流8.0mA/cm2 で、光電変換効率は1
1.3%と極めて優れたものであった。
【0051】実施例15 実施例13において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第2の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0052】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後及び、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半導体
成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、160
℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が1.84V 、曲線因
子0.77、短絡光電流8.1mA/cm2 で、光電変換効率は11.5
%と極めて優れたものであった。
【0053】実施例16 実施例13において、第一の実質的に真性な半導体薄膜
の形成条件を以下のとおり変更して太陽電池を作製し
た。第一及び第二のp型半導体薄膜、第一及び第二のn
型半導体薄膜、第二の実質的に真性な半導体薄膜、p/
i界面層及び熱アニール工程については、実施例13と
同じである。
【0054】第一の実質的に真性の半導体層は、実質的
に真性の半導体層は、モノシシラン10cc/min、水素10cc
/minを導入して、圧力0.15Torr、形成温度160 ℃、高周
波電力は0.1W/cm2の条件でプラズマCVD法により40nm
のアモルファスシリコン膜を成膜した後、水素10cc/mi
n、アルゴン2cc/min を導入して、圧力0.15Torr、高周
波電力は0.6W/cm2、温度160 ℃の条件でプラズマCVD
法により薄膜を処理する工程を25回繰り返すことによ
り、80nmの膜厚で形成した。得られた太陽電池の性能を
測定したところ、開放端電圧が1.86V 、曲線因子0.77、
短絡光電流8.2mA/cm2 で、光電変換効率は11.7%と極め
て優れたものであった。
【0055】実施例17 実施例16において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第二の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0056】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後ではなく、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半
導体成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、16
0 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた太陽電
池の性能を測定したところ、開放端電圧が1.86V 、曲線
因子0.78、短絡光電流8.2mA/cm2 で、光電変換効率は1
1.9%と極めて優れたものであった。
【0057】実施例18 実施例16において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第二の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0058】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後及び、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半導体
成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、160
℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が1.86V 、曲線因
子0.78、短絡光電流8.3mA/cm2 で、光電変換効率は12.0
%と極めて優れたものであった。
【0059】実施例19 実施例13において、第一及び第二の実質的に真性な半
導体薄膜の形成条件を以下のとおり変更して太陽電池を
作製した。第一及び第二のp型半導体薄膜、第一及び第
二のn型半導体薄膜、第二の実質的に真性な半導体薄
膜、p/i界面層及びアニールについては、実施例13
と同じである。
【0060】第一の実質的に真性の半導体層は、モノシ
シラン10cc/minを導入して、圧力0.05Torr、形成温度16
0 ℃の条件で、13.56MHzの高周波放電プラズマCVD法
により、高周波電力は0.1W/cm2を用いて、アモルファス
シリコン薄膜を200nm の膜厚で形成した。また第二の実
質的に真性の半導体層は、モノシシラン30cc/min、モノ
ゲルマン4cc/min 、水素70cc/minを導入して、圧力0.15
Torr、形成温度160 ℃、高周波電力は0.1W/cm2の条件で
プラズマCVD法により100nm の膜厚で形成した。得ら
れた太陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が1.
52V 、曲線因子0.68、短絡光電流11.0mA/cm2で、光電変
換効率は11.4%と極めて優れたものであった。
【0061】実施例20 実施例19において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第2の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0062】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後ではなく、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半
導体成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、16
0 ℃、120分加熱アニールを行なった。得られた太陽電
池の性能を測定したところ、開放端電圧が1.54V、曲線
因子0.70、短絡光電流11.2mA/cm2で、光電変換効率は1
2.1%と極めて優れたものであった。
【0063】実施例21 実施例19において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。第一及び第二のp型半導体
薄膜、第一及び第二のn型半導体薄膜、第一及び第2の
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例13と同じである。
【0064】熱アニール工程を第一のn型半導体薄膜成
膜後及び、第二のn型半導体薄膜成膜後に、n型半導体
成膜室において、真空度1 ×10-6Torrの中にて、160
℃、120分加熱アニールを行なった。得られた太陽電池
の性能を測定したところ、開放端電圧が1.55V 、曲線因
子0.70、短絡光電流11.2mA/cm2で、光電変換効率は12.1
%と極めて優れたものであった。
【0065】比較例1 実施例1において、熱アニールを行なわずして太陽電池
を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄膜、
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例1と同じである。得られた太陽電池の性能を
測定したところ、開放端電圧が0.88V 、曲線因子0.72、
短絡光電流16.5mA/cm2で、光電変換効率は10.5%であっ
た。
【0066】比較例2 実施例1において、熱アニール工程を以下のとおり変更
して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型
半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面
層については、実施例1と同じである。
【0067】熱アニール工程をn型半導体薄膜成膜後で
はなく、実質的に真性な半導体薄膜成膜後に、n型半導
体成膜室に搬送して、真空度1 ×10-6Torrの中におい
て、160 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた
太陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.88V
、曲線因子0.72、短絡光電流16.6mA/cm2で、光電変換
効率は10.5%と、開放端電圧及び曲線因子についてアニ
ールによる太陽電池特性の改善はみられなかった。
【0068】比較例3 実施例1において、熱アニール条件を38℃、200 時間に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二の
n型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i
界面層については、実施例1と同じである。得られた太
陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.89V 、
曲線因子0.70、短絡光電流16.5mA/cm2で、光電変換効率
は10.3%と、開放端電圧及び曲線因子についてアニール
による太陽電池特性の改善はみられなかった。
【0069】比較例4 実施例1において、熱アニール条件を350 ℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn
型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界
面層については、実施例1と同じである。得られた太陽
電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.86V 、曲
線因子0.68、短絡光電流16.1mA/cm2で、光電変換効率は
9.4 %と、太陽電池特性は低下した。
【0070】比較例5 実施例4において、熱アニールを行なわずして太陽電池
を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄膜、
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例4と同じである。得られた太陽電池の性能を
測定したところ、開放端電圧が0.92V 、曲線因子0.68、
短絡光電流5.0mA/cm2 で、光電変換効率は3.1 %であっ
た。
【0071】比較例6 実施例4において、熱アニール工程を以下のとおり変更
して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型
半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面
層については、実施例4と同じである。
【0072】熱アニール工程をn型半導体薄膜成膜後で
はなく、実質的に真性な半導体薄膜成膜後に、n型半導
体成膜室に搬送して、真空度1 ×10-6Torrの中におい
て、160 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた
太陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.92V
、曲線因子0.68、短絡光電流5.1mA/cm2 で、光電変換
効率は3.2 %と、開放端電圧及び曲線因子についてアニ
ールによる太陽電池特性の改善はみられなかった。
【0073】比較例7 実施例4において、熱アニール条件を38℃、200 時間に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二の
n型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i
界面層については、実施例4と同じである。得られた太
陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.92V 、
曲線因子0.68、短絡光電流5.1mA/cm2 で、光電変換効率
は3.2 %と、開放端電圧及び曲線因子についてアニール
による太陽電池特性の改善はみられなかった。
【0074】比較例8 実施例4において、熱アニール条件を350 ℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn
型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界
面層については、実施例4と同じである。得られた太陽
電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.89V 、曲
線因子0.67、短絡光電流5.0mA/cm2 で、光電変換効率は
3.0 %と、太陽電池特性は低下した。
【0075】比較例9 実施例7において、熱アニールを行なわずして太陽電池
を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄膜、
実質的に真性の半導体層およびp/i界面層について
は、実施例7と同じである。得られた太陽電池の性能を
測定したところ、開放端電圧が0.89V 、曲線因子0.70、
短絡光電流5.6mA/cm2 で、光電変換効率は3.5 %であっ
た。
【0076】比較例10 実施例7において、熱アニール工程を以下のとおり変更
して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型
半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面
層については、実施例7と同じである。
【0077】熱アニール工程をn型半導体薄膜成膜後で
はなく、実質的に真性な半導体薄膜成膜後に、n型半導
体成膜室に搬送して、真空度1 ×10-6Torrの中におい
て、160 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた
太陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.89V
、曲線因子0.70、短絡光電流5.7mA/cm2 で、光電変換
効率は3.6 %と、開放端電圧及び曲線因子についてアニ
ールによる太陽電池特性の改善はみられなかった。
【0078】比較例11 実施例7において、熱アニール条件を38℃、200時間に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二の
n型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i
界面層については、実施例7と同じである。得られた太
陽電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.90V 、
曲線因子0.71、短絡光電流5.7mA/cm2 で、光電変換効率
は3.6 %と、開放端電圧及び曲線因子についてアニール
による太陽電池特性の大きな改善はみられなかった。
【0079】比較例12 実施例7において、熱アニール条件を350 ℃、10分に変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn
型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界
面層については、実施例7と同じである。得られた太陽
電池の性能を測定したところ、開放端電圧が0.86V 、曲
線因子0.67、短絡光電流5.5mA/cm2 で、光電変換効率は
3.2 %と、太陽電池特性は低下した。
【0080】比較例13 実施例10において、熱アニールを行なわずして太陽電
池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄
膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面層につい
ては、実施例10と同じである。得られた太陽電池の性
能を650nm 以上光透過フィルター下で測定したところ、
開放端電圧が0.61V 、曲線因子0.64、短絡光電流8.5mA/
cm2 で、光電変換効率は3.3 %であった。
【0081】比較例14 実施例10において、熱アニール工程を以下のとおり変
更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn
型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界
面層については、実施例10と同じである。
【0082】熱アニール工程をn型半導体薄膜成膜後で
はなく、実質的に真性な半導体薄膜成膜後に、n型半導
体成膜室に搬送して、真空度1 ×10-6Torrの中におい
て、160 ℃、120 分加熱アニールを行なった。得られた
太陽電池の性能を650nm 以上光透過フィルター下で測定
したところ、開放端電圧が0.61V 、曲線因子0.63、短絡
光電流8.6mA/cm2 で、光電変換効率は3.3 %と、開放端
電圧及び曲線因子についてアニールによる太陽電池特性
の改善はみられなかった。
【0083】比較例15 実施例10において、熱アニール条件を38℃、200 時間
に変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二
のn型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/
i界面層については、実施例10と同じである。得られ
た太陽電池の性能を650nm 以上光透過フィルター下で測
定したところ、開放端電圧が0.61V、曲線因子0.63、短
絡光電流8.5mA/cm2 で、光電変換効率は3.3 %と、開放
端電圧及び曲線因子についてアニールによる太陽電池特
性の改善はみられなかった。
【0084】比較例16 実施例10において、熱アニール条件を350 ℃、10分に
変更して太陽電池を作製した。p型半導体薄膜、第二の
n型半導体薄膜、実質的に真性の半導体層およびp/i
界面層については、実施例10と同じである。得られた
太陽電池の性能を650nm以上光透過フィルター下で測定
したところ、開放端電圧が0.55V 、曲線因子0.58、短絡
光電流8.1mA/cm2 で、光電変換効率は2.6%と、太陽電
池特性は低下した。
【0085】比較例17 実施例13において、熱アニールを行なわずして太陽電
池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄
膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面層につい
ては、実施例13と同じである。得られた太陽電池の性
能を測定したところ、開放端電圧が1.78V 、曲線因子0.
70、短絡光電流7.9mA/cm2 で、光電変換効率は9.8 %で
あった。
【0086】比較例18 実施例16において、熱アニールを行なわずして太陽電
池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄
膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面層につい
ては、実施例16と同じである。得られた太陽電池の性
能を測定したところ、開放端電圧が1.84V 、曲線因子0.
74、短絡光電流8.1mA/cm2 で、光電変換効率は11.0%で
あった。
【0087】比較例19 実施例19において、熱アニールを行なわずして太陽電
池を作製した。p型半導体薄膜、第二のn型半導体薄
膜、実質的に真性の半導体層およびp/i界面層につい
ては、実施例19と同じである。得られた太陽電池の性
能を測定したところ、開放端電圧が1.49V 、曲線因子0.
66、短絡光電流10.8mA/cm2で、光電変換効率は10.6%で
あった。
【0088】
【発明の効果】以上の実施例ならびに比較例から明らか
なように、第二のドープ型半導体薄膜形成後に熱アニー
ルを行なう工程を加え、また、タンデム型積層構造光電
変換素子においては、第二のドープ型半導体薄膜形成後
に熱アニールを行なう工程、もしくは第四のドープ型半
導体薄膜形成後に熱アニールを行なう工程、もしくはそ
の両工程を加えた結果、従来技術で使用されている材料
を用いた太陽電池に比べ、太陽電池特性の開放端電圧、
曲線因子が極めて向上し、優れた特性の太陽電池が形成
された。すなわち、本発明は実用レベルにおいて、非晶
質シリコン太陽電池の光電変換効率の改善に大きく貢献
するものである。このように、本発明は電力用太陽電池
に要求される高変換効率を可能にする技術を提供できる
ものであり、エネルギー産業にとって、きわめて有用な
発明であると云うべきである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、第一の電極、第一のドープ型半導
    体薄膜、実質的に真性な半導体薄膜、第二のドープ型半
    導体薄膜、第二の電極の構成からなる、非晶質光電変換
    素子の形成工程において、該第二のドープ型半導体薄膜
    形成後に熱アニールを行なう工程を有することを特徴と
    する非晶質光電変換素子形成方法。
  2. 【請求項2】 基板、第一の電極、第一のドープ型半導
    体薄膜、第一の実質的に真性な半導体薄膜、第二のドー
    プ型半導体薄膜、第三のドープ型半導体薄膜、第二の実
    質的に真性な半導体薄膜、第四のドープ型半導体薄膜、
    第二の電極の構成からなるタンデム型積層構造非晶質光
    電変換素子において、該第二のドープ型半導体薄膜形成
    後に熱アニールを行なう工程を有すること、もしくは該
    第四のドープ型半導体薄膜形成後に熱アニールを行なう
    工程を有すること、もしくはその両工程を有することを
    特徴とする非晶質光電変換素子形成方法。
  3. 【請求項3】 熱アニール温度が50〜300℃である
    請求項1または2記載の方法。
JP6232818A 1994-09-28 1994-09-28 非晶質光電変換素子形成方法 Pending JPH0897452A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009164251A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 光電変換装置の製造方法

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JP2009164251A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 光電変換装置の製造方法

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