JPH0897334A - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents
樹脂封止型半導体装置Info
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- JPH0897334A JPH0897334A JP23490494A JP23490494A JPH0897334A JP H0897334 A JPH0897334 A JP H0897334A JP 23490494 A JP23490494 A JP 23490494A JP 23490494 A JP23490494 A JP 23490494A JP H0897334 A JPH0897334 A JP H0897334A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂封止体6で封止された熱拡散部材1を有
する樹脂封止型半導体装置の信頼性を高める。 【構成】 樹脂封止体6で封止された熱拡散部材1を有
する樹脂封止型半導体装置において、前記樹脂封止体6
と熱拡散部材1との間にゴム状樹脂層7を設ける。前記
ゴム状樹脂層の厚さを10[μm]乃至200[μm]
に設定する。前記ゴム状樹脂層の弾性率を5[MPa]
乃至1[GPa]に設定する。
する樹脂封止型半導体装置の信頼性を高める。 【構成】 樹脂封止体6で封止された熱拡散部材1を有
する樹脂封止型半導体装置において、前記樹脂封止体6
と熱拡散部材1との間にゴム状樹脂層7を設ける。前記
ゴム状樹脂層の厚さを10[μm]乃至200[μm]
に設定する。前記ゴム状樹脂層の弾性率を5[MPa]
乃至1[GPa]に設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂封止型半導体装置
に関し、特に、樹脂封止体で封止された熱拡散部材を有
する樹脂封止型半導体装置に関するものである。
に関し、特に、樹脂封止体で封止された熱拡散部材を有
する樹脂封止型半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止型半導体装置として、QFP
(Quad Flat Package)構造を採用する樹脂封止型半導
体装置がある。この種の樹脂封止型半導体装置は、半導
体ペレットに塔載された回路システムの動作熱を如何に
して効率良く外部に放出するかが技術的な課題となって
いる。
(Quad Flat Package)構造を採用する樹脂封止型半導
体装置がある。この種の樹脂封止型半導体装置は、半導
体ペレットに塔載された回路システムの動作熱を如何に
して効率良く外部に放出するかが技術的な課題となって
いる。
【0003】そこで、前記課題を解決する技術として、
例えば日経マイクロデバイス〔1991年5号、第94
頁乃至第106頁〕に記載されているように、樹脂封止
体で封止された熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装
置が開発されている。この熱拡散部材を有する樹脂封止
型半導体装置は、半導体ペレットに塔載された回路シス
テムの動作熱を熱拡散部材によって樹脂封止体、インナ
ーリード等に拡散し、樹脂封止体の外部に半導体ペレッ
トの動作熱を放出している。
例えば日経マイクロデバイス〔1991年5号、第94
頁乃至第106頁〕に記載されているように、樹脂封止
体で封止された熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装
置が開発されている。この熱拡散部材を有する樹脂封止
型半導体装置は、半導体ペレットに塔載された回路シス
テムの動作熱を熱拡散部材によって樹脂封止体、インナ
ーリード等に拡散し、樹脂封止体の外部に半導体ペレッ
トの動作熱を放出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置は以下の問題
を生じる。
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置は以下の問題
を生じる。
【0005】前記樹脂封止型半導体装置は製品完成後の
温度サイクル試験時や実装基板に実装する実装時に熱処
理(熱履歴)が施されるが、この熱処理時において、樹脂
封止体の樹脂と熱拡散部材との熱膨張係数の差に起因す
る熱応力が両者間の界面に発生する。このため、樹脂封
止体と熱拡散部材との間に剥離が生じ、また、樹脂封止
体にクラック(亀裂)が生じ、樹脂封止体型半導体装置の
信頼性が低下する。
温度サイクル試験時や実装基板に実装する実装時に熱処
理(熱履歴)が施されるが、この熱処理時において、樹脂
封止体の樹脂と熱拡散部材との熱膨張係数の差に起因す
る熱応力が両者間の界面に発生する。このため、樹脂封
止体と熱拡散部材との間に剥離が生じ、また、樹脂封止
体にクラック(亀裂)が生じ、樹脂封止体型半導体装置の
信頼性が低下する。
【0006】本発明の目的は、樹脂封止体で封止された
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の信頼性を高
めることが可能な技術を提供することにある。
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の信頼性を高
めることが可能な技術を提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0009】樹脂封止体で封止された熱拡散部材を有す
る樹脂封止型半導体装置において、前記樹脂封止体の樹
脂と熱拡散部材との間にゴム状樹脂層を設ける。
る樹脂封止型半導体装置において、前記樹脂封止体の樹
脂と熱拡散部材との間にゴム状樹脂層を設ける。
【0010】
【作用】上述した手段によれば、製品完成後の温度サイ
クル試験時や実装基板に実装する実装時の熱処理(熱履
歴)時において、樹脂封止体の樹脂と熱拡散部材との熱
膨張係数の差に起因する熱応力をゴム状樹脂層で緩和す
ることができるので、樹脂封止体と熱拡散部材との剥離
を防止することができると共に、樹脂封止体のクラック
を防止することができる。この結果、樹脂封止体で封止
された熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の信頼
性を高めることができる。
クル試験時や実装基板に実装する実装時の熱処理(熱履
歴)時において、樹脂封止体の樹脂と熱拡散部材との熱
膨張係数の差に起因する熱応力をゴム状樹脂層で緩和す
ることができるので、樹脂封止体と熱拡散部材との剥離
を防止することができると共に、樹脂封止体のクラック
を防止することができる。この結果、樹脂封止体で封止
された熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の信頼
性を高めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の構成について、熱拡散部材を
有する樹脂封止型半導体装置に本発明を適用した実施例
とともに説明する。なお、実施例を説明するための全図
において、同一機能を有するものは同一符号を付け、そ
の繰り返しの説明は省略する。
有する樹脂封止型半導体装置に本発明を適用した実施例
とともに説明する。なお、実施例を説明するための全図
において、同一機能を有するものは同一符号を付け、そ
の繰り返しの説明は省略する。
【0012】(実 施 例 1)本発明の実施例1である
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の概略構成を
図1(断面図)に示す。
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の概略構成を
図1(断面図)に示す。
【0013】図1に示すように、樹脂封止型半導体装置
は、熱拡散部材1のペレット塔載面上に半導体ペレット
2を塔載している。半導体ペレット2は、熱拡散部材1
のペレット塔載面上に接着層3を介在して接着固定され
る。接着層3は、例えば、銀が添加された熱硬化性のエ
ポキシ系樹脂又はシリコーン樹脂或は半田(Pb−Sn
系合金)等で形成される。
は、熱拡散部材1のペレット塔載面上に半導体ペレット
2を塔載している。半導体ペレット2は、熱拡散部材1
のペレット塔載面上に接着層3を介在して接着固定され
る。接着層3は、例えば、銀が添加された熱硬化性のエ
ポキシ系樹脂又はシリコーン樹脂或は半田(Pb−Sn
系合金)等で形成される。
【0014】前記半導体ペレット2は例えば平面が方形
状に形成された単結晶珪素基板を主体に構成される。こ
の半導体ペレット2の主面には記憶回路システム、論理
回路システム、或はそれらの混合回路システムが塔載さ
れる。また、半導体ペレット2の主面上には、この半導
体ペレット2の各辺に沿って配列された複数の外部端子
2Aが配置される。
状に形成された単結晶珪素基板を主体に構成される。こ
の半導体ペレット2の主面には記憶回路システム、論理
回路システム、或はそれらの混合回路システムが塔載さ
れる。また、半導体ペレット2の主面上には、この半導
体ペレット2の各辺に沿って配列された複数の外部端子
2Aが配置される。
【0015】前記半導体ペレット2の外周囲の外側に
は、この半導体ペレット2の各辺に沿って配列された複
数のインナーリード5Aが配置される。複数のインナー
リード5Aの夫々はボンディングワイヤ4を介して半導
体ペレット2の複数の外部端子2Aの夫々に電気的に接
続される。
は、この半導体ペレット2の各辺に沿って配列された複
数のインナーリード5Aが配置される。複数のインナー
リード5Aの夫々はボンディングワイヤ4を介して半導
体ペレット2の複数の外部端子2Aの夫々に電気的に接
続される。
【0016】前記熱拡散部材1、半導体ペレット2、ボ
ンディングワイヤ4、インナーリード5A等は例えば平
面が方形状に成形された樹脂封止体6で封止される。樹
脂封止体6は、低応力化を図る目的として、例えばフェ
ノール系硬化剤、シリコーンゴム及びフィラーが添加さ
れたエポキシ系の樹脂6Aで形成される。この樹脂封止
体6は例えばトランスファモールド法で成形される。
ンディングワイヤ4、インナーリード5A等は例えば平
面が方形状に成形された樹脂封止体6で封止される。樹
脂封止体6は、低応力化を図る目的として、例えばフェ
ノール系硬化剤、シリコーンゴム及びフィラーが添加さ
れたエポキシ系の樹脂6Aで形成される。この樹脂封止
体6は例えばトランスファモールド法で成形される。
【0017】前記樹脂封止体6の外側にはこの樹脂封止
体6の各辺に沿って配列された複数のアウターリード5
Bが配置される。この複数のアウターリード5Bの夫々
は複数のインナーリード5Aの夫々に一体化される。つ
まり、本実施例の樹脂封止型半導体装置は、樹脂封止体
6の各辺の外側にアウターリード5Bを配列したQFP
構造(4方向リード配列構造)で構成される。
体6の各辺に沿って配列された複数のアウターリード5
Bが配置される。この複数のアウターリード5Bの夫々
は複数のインナーリード5Aの夫々に一体化される。つ
まり、本実施例の樹脂封止型半導体装置は、樹脂封止体
6の各辺の外側にアウターリード5Bを配列したQFP
構造(4方向リード配列構造)で構成される。
【0018】前記アウターリード5Bは、樹脂封止体6
を成形した後、リードフレームから切断され、ガルウィ
ング形状に成形される。リードフレームは、例えばFe
−Ni(例えばNi含有率42又は50[%])合金、C
u系合金等で形成される。
を成形した後、リードフレームから切断され、ガルウィ
ング形状に成形される。リードフレームは、例えばFe
−Ni(例えばNi含有率42又は50[%])合金、C
u系合金等で形成される。
【0019】前記熱拡散部材1のペレット塔載面と対向
するその裏面は樹脂封止体6から露出される。この熱拡
散部材1には半導体ペレット2に塔載された回路システ
ムの動作で発生する熱が伝達され、熱拡散部材1に伝達
された熱は熱拡散部材1によって樹脂封止体6、インナ
ーリード5A等に拡散される。つまり、樹脂封止型半導
体装置は、半導体ペレット2に塔載された回路システム
の動作熱を熱拡散部材1によって樹脂封止体6、インナ
ーリード5A等に拡散し、樹脂封止体6の外部に半導体
ペレット2の動作熱を放出している。
するその裏面は樹脂封止体6から露出される。この熱拡
散部材1には半導体ペレット2に塔載された回路システ
ムの動作で発生する熱が伝達され、熱拡散部材1に伝達
された熱は熱拡散部材1によって樹脂封止体6、インナ
ーリード5A等に拡散される。つまり、樹脂封止型半導
体装置は、半導体ペレット2に塔載された回路システム
の動作熱を熱拡散部材1によって樹脂封止体6、インナ
ーリード5A等に拡散し、樹脂封止体6の外部に半導体
ペレット2の動作熱を放出している。
【0020】前記熱拡散部材1は、一般的に前述のリー
ドフレームと同一の材料で形成される。具体的にはFe
−Ni(例えばNi含有率42又は50[%])合金、
Cu系合金等で形成される。
ドフレームと同一の材料で形成される。具体的にはFe
−Ni(例えばNi含有率42又は50[%])合金、
Cu系合金等で形成される。
【0021】前記樹脂封止体6の樹脂6Aと熱拡散部材
1との間にはゴム状樹脂層7が設けられる。本実施例の
ゴム状樹脂層7は、熱拡散部材1のペレット塔載面上に
接着層3を介在して半導体ペレット2が接着固定され、
熱拡散部材1の裏面が樹脂封止体6から露出しているの
で、半導体ペレット2の接着領域を除く熱拡散部材1の
ペレット塔載面、熱拡散部材1の厚さ方向の側面の夫々
と樹脂封止体6の樹脂6Aとの間に設けられる。
1との間にはゴム状樹脂層7が設けられる。本実施例の
ゴム状樹脂層7は、熱拡散部材1のペレット塔載面上に
接着層3を介在して半導体ペレット2が接着固定され、
熱拡散部材1の裏面が樹脂封止体6から露出しているの
で、半導体ペレット2の接着領域を除く熱拡散部材1の
ペレット塔載面、熱拡散部材1の厚さ方向の側面の夫々
と樹脂封止体6の樹脂6Aとの間に設けられる。
【0022】前記ゴム状樹脂層7は、製品完成後の環境
試験である温度サイクル時や実装基板の実装面上に樹脂
封止型半導体装置を実装する実装時の熱処理時にゴム状
態である例えばシリコームゴム、ポリブタジエンゴム等
の合成ゴムや天然ゴムで形成される。このゴム状樹脂層
7は、製品完成後の環境試験である温度サイクル時や実
装時の熱処理時においてゴム状態であるので、樹脂封止
体6の樹脂6Aと熱拡散部材1との熱膨張係数の差に起
因する熱応力を緩和することができる。
試験である温度サイクル時や実装基板の実装面上に樹脂
封止型半導体装置を実装する実装時の熱処理時にゴム状
態である例えばシリコームゴム、ポリブタジエンゴム等
の合成ゴムや天然ゴムで形成される。このゴム状樹脂層
7は、製品完成後の環境試験である温度サイクル時や実
装時の熱処理時においてゴム状態であるので、樹脂封止
体6の樹脂6Aと熱拡散部材1との熱膨張係数の差に起
因する熱応力を緩和することができる。
【0023】前記ゴム状樹脂層7の膜厚は10[μm]
乃至200[μm]に設定するのが望ましい。ゴム状樹
脂層7の膜厚が10[μm]より薄いと、温度サイクル
時や実装時において、樹脂封止体6の樹脂6Aと熱拡散
部材1との熱膨張係数の差に起因する熱応力を充分に緩
和することができず、図2(ゴム状樹脂層の膜厚と樹脂
封止体のクラック発生率との関係を表した図)に示すよ
うに、樹脂封止体6にクラック(亀裂)が発生する。一
方、ゴム状樹脂層7の厚さが200[μm]より厚い
と、熱応力の緩和を行うことはできるが、ゴム状樹脂層
7の変形量が大きくなり、図3(ゴム状樹脂層の膜厚と
剥離発生率との関係を表した図)に示すように、熱拡散
部材1、樹脂封止体6の夫々とゴム状樹脂層7との間に
剥離が生じる。つまり、ゴム状樹脂層7の膜厚を10
[μm]乃至200[μm]に設定することにより、樹
脂封止体6と熱拡散部材1との剥離を防止することがで
きると共に、樹脂封止体6のクラックを防止することが
できる。
乃至200[μm]に設定するのが望ましい。ゴム状樹
脂層7の膜厚が10[μm]より薄いと、温度サイクル
時や実装時において、樹脂封止体6の樹脂6Aと熱拡散
部材1との熱膨張係数の差に起因する熱応力を充分に緩
和することができず、図2(ゴム状樹脂層の膜厚と樹脂
封止体のクラック発生率との関係を表した図)に示すよ
うに、樹脂封止体6にクラック(亀裂)が発生する。一
方、ゴム状樹脂層7の厚さが200[μm]より厚い
と、熱応力の緩和を行うことはできるが、ゴム状樹脂層
7の変形量が大きくなり、図3(ゴム状樹脂層の膜厚と
剥離発生率との関係を表した図)に示すように、熱拡散
部材1、樹脂封止体6の夫々とゴム状樹脂層7との間に
剥離が生じる。つまり、ゴム状樹脂層7の膜厚を10
[μm]乃至200[μm]に設定することにより、樹
脂封止体6と熱拡散部材1との剥離を防止することがで
きると共に、樹脂封止体6のクラックを防止することが
できる。
【0024】さらに、前記ゴム状樹脂層7の弾性率は室
温で5[MPa]乃至1[GPa]に設定するのが望ま
しい。ゴム状樹脂層7の弾性率が5[MPa]より低い
と、温度サイクル時や実装時にゴム状樹脂層7が容易に
変形し、図4(ゴム状樹脂層の弾性率と剥離発生率との
関係を表した図)に示すように、熱拡散部材1、樹脂封
止体6の夫々とゴム状樹脂層7との間に剥離が生じる。
一方、ゴム状樹脂層7の弾性率が1[GPa]より高い
と、ゴム状樹脂層7が硬いため、充分に熱応力を緩和す
ることができず、図5(ゴム状樹脂層の弾性率と樹脂封
止体のクラック生率との関係を表した図)に示すよう
に、樹脂封止体6にクラックが発生する。つまり、ゴム
状樹脂層7の弾性率を室温で5[MPa]乃至1[GP
a]に設定することにより、樹脂封止体6と熱拡散部材
1との剥離を防止することができると共に、樹脂封止体
6のクラックを防止することができる。
温で5[MPa]乃至1[GPa]に設定するのが望ま
しい。ゴム状樹脂層7の弾性率が5[MPa]より低い
と、温度サイクル時や実装時にゴム状樹脂層7が容易に
変形し、図4(ゴム状樹脂層の弾性率と剥離発生率との
関係を表した図)に示すように、熱拡散部材1、樹脂封
止体6の夫々とゴム状樹脂層7との間に剥離が生じる。
一方、ゴム状樹脂層7の弾性率が1[GPa]より高い
と、ゴム状樹脂層7が硬いため、充分に熱応力を緩和す
ることができず、図5(ゴム状樹脂層の弾性率と樹脂封
止体のクラック生率との関係を表した図)に示すよう
に、樹脂封止体6にクラックが発生する。つまり、ゴム
状樹脂層7の弾性率を室温で5[MPa]乃至1[GP
a]に設定することにより、樹脂封止体6と熱拡散部材
1との剥離を防止することができると共に、樹脂封止体
6のクラックを防止することができる。
【0025】前記ゴム状樹脂層7は、樹脂封止体6を成
形する成形工程前において、溶剤で溶解された前述の合
成ゴムや天然ゴムをスピンコート法又はポッティング法
で熱拡散部材1の表面に塗布し、その後、熱処理を施し
て溶剤を除去することにより形成できる。
形する成形工程前において、溶剤で溶解された前述の合
成ゴムや天然ゴムをスピンコート法又はポッティング法
で熱拡散部材1の表面に塗布し、その後、熱処理を施し
て溶剤を除去することにより形成できる。
【0026】なお、前記ゴム状樹脂層7は、前述の合成
ゴムや天然ゴムを溶解した液中に熱拡散部材1を浸し、
熱拡散部材1の表面上に塗布する浸漬法で形成してもよ
い。
ゴムや天然ゴムを溶解した液中に熱拡散部材1を浸し、
熱拡散部材1の表面上に塗布する浸漬法で形成してもよ
い。
【0027】また、前記樹脂封止体6は、例えばシリコ
ーン樹脂、ポリイミド樹脂で形成してもよい。
ーン樹脂、ポリイミド樹脂で形成してもよい。
【0028】また、前記ゴム状樹脂層7は、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂で形成してもよい。この熱
可塑性樹脂は、合成ゴムや天然ゴムほどではないが樹脂
封止体6の耐クラック性を高めることができる。
エチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂で形成してもよい。この熱
可塑性樹脂は、合成ゴムや天然ゴムほどではないが樹脂
封止体6の耐クラック性を高めることができる。
【0029】このように、樹脂封止体6で封止された熱
拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装置において、前
記樹脂封止体6の樹脂6Aと熱拡散部材1との間にゴム
状樹脂層7を設ける。この構成により、製品完成後の環
境試験である温度サイクル時や実装基板の実装面上に樹
脂封止型半導体装置を実装する実装時において、熱拡散
部材1と樹脂封止体6の樹脂6Aとの熱膨張係数の差に
起因する熱応力をゴム状樹脂層7で緩和することができ
るので、樹脂封止体6と熱拡散部材1との剥離を防止す
ることができると共に、樹脂封止体6のクラックを防止
することができる。この結果、樹脂封止体6で封止され
た熱拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装置の信頼性
を高めることができる。
拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装置において、前
記樹脂封止体6の樹脂6Aと熱拡散部材1との間にゴム
状樹脂層7を設ける。この構成により、製品完成後の環
境試験である温度サイクル時や実装基板の実装面上に樹
脂封止型半導体装置を実装する実装時において、熱拡散
部材1と樹脂封止体6の樹脂6Aとの熱膨張係数の差に
起因する熱応力をゴム状樹脂層7で緩和することができ
るので、樹脂封止体6と熱拡散部材1との剥離を防止す
ることができると共に、樹脂封止体6のクラックを防止
することができる。この結果、樹脂封止体6で封止され
た熱拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装置の信頼性
を高めることができる。
【0030】(実 施 例 2)本発明の実施例2である
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の概略構成を
図6(断面図)に示す。
熱拡散部材を有する樹脂封止型半導体装置の概略構成を
図6(断面図)に示す。
【0031】図6に示すように、樹脂封止型半導体装置
は、前述の実施例1と同様に、熱拡散部材1、半導体ペ
レット2、ボンディングワイヤ4、インナーリード5A
等を樹脂封止体6で封止し、この樹脂封止体6の各辺の
外側にアウターリードを配置したQFP構造(4方向リ
ード配列構造)で構成される。
は、前述の実施例1と同様に、熱拡散部材1、半導体ペ
レット2、ボンディングワイヤ4、インナーリード5A
等を樹脂封止体6で封止し、この樹脂封止体6の各辺の
外側にアウターリードを配置したQFP構造(4方向リ
ード配列構造)で構成される。
【0032】前記熱拡散部材1は絶縁フィルム8を介在
してインナーリード5Aに支持される。この熱拡散部材
1のペレット塔載面上には接着層3を介在して半導体ペ
レット2が接着固定され、そのペレット塔載面と対向す
る裏面は樹脂封止体6の樹脂6Aで覆われている。
してインナーリード5Aに支持される。この熱拡散部材
1のペレット塔載面上には接着層3を介在して半導体ペ
レット2が接着固定され、そのペレット塔載面と対向す
る裏面は樹脂封止体6の樹脂6Aで覆われている。
【0033】前記熱拡散部材1と樹脂封止体6の樹脂6
Aとの間には、前述の実施例1と同様に、ゴム状樹脂層
7が設けられる。本実施例のゴム状樹脂層7は、熱拡散
部材1のペレット塔載面上に接着層3を介在して半導体
ペレット2が接着固定され、熱拡散部材1の裏面が樹脂
封止体6の樹脂6Aで覆われているので、半導体ペレッ
ト2の接着領域を除く熱拡散部材1のペレット塔載面、
熱拡散部材1の厚さ方向の側面、熱拡散部材1の裏面の
夫々と樹脂封止体6の樹脂6Aとの間に設けられる。こ
のように、熱拡散部材1と封止樹脂6Aとの間にゴム状
樹脂層7を設けることにより、前述の実施例1と同様
に、熱拡散部材1と樹脂封止体6の樹脂6Aとの熱膨張
係数の差に起因する熱応力をゴム状樹脂層7で緩和する
ことができるので、樹脂封止体6と熱拡散部材1との剥
離を防止することができると共に、樹脂封止体6のクラ
ックを防止することができる。この結果、樹脂封止体6
で封止された熱拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装
置の信頼性を高めることができる。
Aとの間には、前述の実施例1と同様に、ゴム状樹脂層
7が設けられる。本実施例のゴム状樹脂層7は、熱拡散
部材1のペレット塔載面上に接着層3を介在して半導体
ペレット2が接着固定され、熱拡散部材1の裏面が樹脂
封止体6の樹脂6Aで覆われているので、半導体ペレッ
ト2の接着領域を除く熱拡散部材1のペレット塔載面、
熱拡散部材1の厚さ方向の側面、熱拡散部材1の裏面の
夫々と樹脂封止体6の樹脂6Aとの間に設けられる。こ
のように、熱拡散部材1と封止樹脂6Aとの間にゴム状
樹脂層7を設けることにより、前述の実施例1と同様
に、熱拡散部材1と樹脂封止体6の樹脂6Aとの熱膨張
係数の差に起因する熱応力をゴム状樹脂層7で緩和する
ことができるので、樹脂封止体6と熱拡散部材1との剥
離を防止することができると共に、樹脂封止体6のクラ
ックを防止することができる。この結果、樹脂封止体6
で封止された熱拡散部材1を有する樹脂封止型半導体装
置の信頼性を高めることができる。
【0034】なお、本実施例において、熱拡散部材1は
絶縁フィルム8を介在してインナーリード5Aに支持さ
れているが、熱拡散部材1の表面の支持領域もゴム状樹
脂層7で覆われているので、インナーリード5Aに、直
接、熱拡散部材1を支持してもよい。
絶縁フィルム8を介在してインナーリード5Aに支持さ
れているが、熱拡散部材1の表面の支持領域もゴム状樹
脂層7で覆われているので、インナーリード5Aに、直
接、熱拡散部材1を支持してもよい。
【0035】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
【0036】例えば、本発明は、熱拡散部材のペレット
塔載面と対向するその裏面を樹脂封止体から露出させた
単体構造のパワートランジスタに適用できる。
塔載面と対向するその裏面を樹脂封止体から露出させた
単体構造のパワートランジスタに適用できる。
【0037】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0038】樹脂封止体で封止された熱拡散部材を有す
る樹脂封止型半導体装置の信頼性を高めることができ
る。
る樹脂封止型半導体装置の信頼性を高めることができ
る。
【図1】本発明の実施例1である熱拡散部材を有する樹
脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図。
脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図。
【図2】ゴム状樹脂層の膜厚と樹脂封止体のクラック発
生率との関係を表した図。
生率との関係を表した図。
【図3】ゴム状樹脂層の膜厚と剥離発生率との関係を表
した図。
した図。
【図4】ゴム状樹脂層の弾性率と剥離発生率との関係を
表した図。
表した図。
【図5】ゴム状樹脂層の弾性率と樹脂封止体のクラック
発生率との関係を表した図。
発生率との関係を表した図。
【図6】本発明の実施例2である熱拡散部材を有する樹
脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図。
脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図。
1…熱拡散部材、2…半導体ペレット、3…接着層、4
…ボンディングワイヤ、5A…インナーリード、5B…
アウターリード、6…樹脂封止体、6A…樹脂、7…ゴ
ム状樹脂層、8…絶縁フィルム。
…ボンディングワイヤ、5A…インナーリード、5B…
アウターリード、6…樹脂封止体、6A…樹脂、7…ゴ
ム状樹脂層、8…絶縁フィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 正克 北海道亀田郡七飯町字中島145番地 日立 北海セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 野瀬 藤明 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 北村 輝夫 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 本多 厚 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂封止体で封止された熱拡散部材を有
する樹脂封止型半導体装置において、前記樹脂封止体の
樹脂と熱拡散部材との間にゴム状樹脂層を設けたことを
特徴とする樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項2】 前記ゴム状樹脂層の厚さを10[μm]
乃至200[μm]に設定したことを特徴とする請求項
1に記載の樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項3】 前記ゴム状樹脂層の弾性率を5[MP
a]乃至1[GPa]に設定したことを特徴とする請求
項1又は請求項2に記載の樹脂封止型半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23490494A JPH0897334A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 樹脂封止型半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23490494A JPH0897334A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 樹脂封止型半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0897334A true JPH0897334A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=16978126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23490494A Pending JPH0897334A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 樹脂封止型半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0897334A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6388339B1 (en) | 1999-10-29 | 2002-05-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | Sealed-by-resin type semiconductor device and liquid crystal display module including the same |
JP2002314004A (ja) * | 2001-04-17 | 2002-10-25 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 樹脂封止型半導体装置用金属ベース絶縁基板とそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法 |
JP2006086342A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Toyota Motor Corp | 樹脂封入型半導体装置 |
JP2012028561A (ja) * | 2010-07-23 | 2012-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体装置 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23490494A patent/JPH0897334A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6388339B1 (en) | 1999-10-29 | 2002-05-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | Sealed-by-resin type semiconductor device and liquid crystal display module including the same |
JP2002314004A (ja) * | 2001-04-17 | 2002-10-25 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 樹脂封止型半導体装置用金属ベース絶縁基板とそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法 |
JP2006086342A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Toyota Motor Corp | 樹脂封入型半導体装置 |
JP2012028561A (ja) * | 2010-07-23 | 2012-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体装置 |
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