JPH089634B2 - アミジノフェニルアラニン誘導体およびそれらの製法 - Google Patents
アミジノフェニルアラニン誘導体およびそれらの製法Info
- Publication number
- JPH089634B2 JPH089634B2 JP4115555A JP11555592A JPH089634B2 JP H089634 B2 JPH089634 B2 JP H089634B2 JP 4115555 A JP4115555 A JP 4115555A JP 11555592 A JP11555592 A JP 11555592A JP H089634 B2 JPH089634 B2 JP H089634B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- acid
- carbon atoms
- asp
- aph
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K5/00—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K5/04—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
- C07K5/06—Dipeptides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K5/00—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K5/04—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
- C07K5/06—Dipeptides
- C07K5/06104—Dipeptides with the first amino acid being acidic
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P7/00—Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
- A61P7/02—Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K5/00—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K5/02—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link
- C07K5/0215—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link containing natural amino acids, forming a peptide bond via their side chain functional group, e.g. epsilon-Lys, gamma-Glu
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K9/00—Peptides having up to 20 amino acids, containing saccharide radicals and having a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K9/001—Peptides having up to 20 amino acids, containing saccharide radicals and having a fully defined sequence; Derivatives thereof the peptide sequence having less than 12 amino acids and not being part of a ring structure
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Hematology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
【0001】本発明はアミジノフェニルアラニン誘導
体、これら化合物の合成、それらの使用、およびこれら
化合物を含む薬剤に関する。
体、これら化合物の合成、それらの使用、およびこれら
化合物を含む薬剤に関する。
【0002】多くの病理生理学的条件が血漿中の主たる
トロンビン阻害剤であるアンチトロンビンIII(AT II
I)の消費を招くことは知られている。AT IIIの減少は
血栓症の危険を増大し、またとりわけ先天性AT III欠
乏症にみられる。その値が正常の75%を下回ると血栓
塞栓性合併症を招く。これらの合併症は往々にして手術
後播種性血管凝固の形で、およびショック状態で生じ
る。多くの場合、これには生命にかかわる血餅発生を伴
う。血栓症障害の治療および予防医学においては様々な
作用様式の抗凝固剤が今日までに用いられている。血栓
症の危険に急速に対応するのに用いられる物質は、例え
ばAT III、ヘパリンであり、最近ではヒルジンも用い
られている。クマリンおよびインダンジオン誘導体を用
いた長期的予防も行われる。しかしながら、前述の抗凝
固剤には相当な欠点を伴うことがある。
トロンビン阻害剤であるアンチトロンビンIII(AT II
I)の消費を招くことは知られている。AT IIIの減少は
血栓症の危険を増大し、またとりわけ先天性AT III欠
乏症にみられる。その値が正常の75%を下回ると血栓
塞栓性合併症を招く。これらの合併症は往々にして手術
後播種性血管凝固の形で、およびショック状態で生じ
る。多くの場合、これには生命にかかわる血餅発生を伴
う。血栓症障害の治療および予防医学においては様々な
作用様式の抗凝固剤が今日までに用いられている。血栓
症の危険に急速に対応するのに用いられる物質は、例え
ばAT III、ヘパリンであり、最近ではヒルジンも用い
られている。クマリンおよびインダンジオン誘導体を用
いた長期的予防も行われる。しかしながら、前述の抗凝
固剤には相当な欠点を伴うことがある。
【0003】例えば、ヘパリンの場合にはそのポリサッ
カライド構造の故に非経口投与しか可能でなく、またそ
の効果は機能性アンチトロンビンIIIレベルに依存もす
る。クマリンはタンパク生合成を直接妨げるが、これは
ビタミンK依存性凝固因子II、VII、IXおよびXがもは
や十分な量で利用し得なくなり、そのために凝固ポテン
シャルが低下するためである。このため、得られる効果
はタイムラグのあるものとなる。知られている副作用は
出血性皮膚壊死、悪心および脱毛である。
カライド構造の故に非経口投与しか可能でなく、またそ
の効果は機能性アンチトロンビンIIIレベルに依存もす
る。クマリンはタンパク生合成を直接妨げるが、これは
ビタミンK依存性凝固因子II、VII、IXおよびXがもは
や十分な量で利用し得なくなり、そのために凝固ポテン
シャルが低下するためである。このため、得られる効果
はタイムラグのあるものとなる。知られている副作用は
出血性皮膚壊死、悪心および脱毛である。
【0004】これに対し、低分子量トロンビン阻害剤に
は、補助因子とは無関係に直接活性中心に結合する、従
っていわば酵素をブロックすることによってトロンビン
に直接作用するという長所がある。これら物質の化学構
造は、経口投与の可能性があることを意味している。
は、補助因子とは無関係に直接活性中心に結合する、従
っていわば酵素をブロックすることによってトロンビン
に直接作用するという長所がある。これら物質の化学構
造は、経口投与の可能性があることを意味している。
【0005】特によく知られているのは、アルギニンに
基づく、およびアミジノフェニルアラニンに基づくアミ
ノ酸誘導体である。第1の群には、D−フェニルアラニ
ル−L−プロリル−アルギニンアルデヒドおよび(2R,
4R)−4−メチル−1−〔N2−(3−メチル−1,2,
3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−
アルギニル〕−2−ピペリジンカルボン酸一水和物
(“MD805”)などの化合物が含まれる。MD 8
05は治療にも用いられる拮抗性特異的トロンビン阻害
剤である。もう一つの知られているアミジノフェニルア
ラニン誘導体はβ−ナフチルスルホニル−グリシル−
R,S−4−アミジノフェニルアラニルピペリジン(N
APAP)である。NAPAPの誘導体はEP 023
6 163およびEP 0236 164に記載されてい
る。これらにおいては、グリシン(NH2−CH2−CO
OH)がNH2−CHR1−COOH(式中R1は低級ア
ルキル基、低級ヒドロキシアルキル基、フェニル基また
は4−ヒドロキシフェニル基である)なる構造の別のア
ミノ酸によって置き換えられている。4−アミジノフェ
ニルアラニン(Aph)はメチル化してN−メチル−A
phとすることができる。
基づく、およびアミジノフェニルアラニンに基づくアミ
ノ酸誘導体である。第1の群には、D−フェニルアラニ
ル−L−プロリル−アルギニンアルデヒドおよび(2R,
4R)−4−メチル−1−〔N2−(3−メチル−1,2,
3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−
アルギニル〕−2−ピペリジンカルボン酸一水和物
(“MD805”)などの化合物が含まれる。MD 8
05は治療にも用いられる拮抗性特異的トロンビン阻害
剤である。もう一つの知られているアミジノフェニルア
ラニン誘導体はβ−ナフチルスルホニル−グリシル−
R,S−4−アミジノフェニルアラニルピペリジン(N
APAP)である。NAPAPの誘導体はEP 023
6 163およびEP 0236 164に記載されてい
る。これらにおいては、グリシン(NH2−CH2−CO
OH)がNH2−CHR1−COOH(式中R1は低級ア
ルキル基、低級ヒドロキシアルキル基、フェニル基また
は4−ヒドロキシフェニル基である)なる構造の別のア
ミノ酸によって置き換えられている。4−アミジノフェ
ニルアラニン(Aph)はメチル化してN−メチル−A
phとすることができる。
【0006】さらに、NAPAPをアリールスルホニ
ル、“ブリッジ”グリシンおよびピペリジン環について
様々に誘導体化することも記載されている。これによる
場合最適なのはN−末端のα−またはβ−ナフチルスル
ホニル基であるのに対し、ヘテロアリールスルホニル基
例えば8−キノリンスルホニルは10の何乗も劣る。こ
れら化合物のもう一つの欠点(これは特にNAPAP構
造に関係するが)は、許容度が低い、薬剤動態挙動が好
ましくない、そして場合によっては特異性が低すぎる
(この点については特に過度の抗トリプシン活性を挙げ
るべきであろう)点である。p−アミジノフェニルアラ
ニン含有物質の経口投与は、腸内酵素および肝酵素に対
する安定性が至適でないために該物質があまりにも急速
に腸内および肝臓内で代謝されてしまうことによって妨
げられる。NAPAPのピペリジンとプロリンで置き換
えて許容度を向上しより好ましい薬剤動態を得ることが
できる。しかしながら、プロリン化合物の極めて重大な
欠点はトロンビン阻害作用がNAPAPに比べ100倍
も失われ望ましくない点である。さらに、今のところ、
置換分を導入することによりこれら化合物のトロンビン
およびトリプシンに対する特異性を顕著に向上させるこ
とはできない。
ル、“ブリッジ”グリシンおよびピペリジン環について
様々に誘導体化することも記載されている。これによる
場合最適なのはN−末端のα−またはβ−ナフチルスル
ホニル基であるのに対し、ヘテロアリールスルホニル基
例えば8−キノリンスルホニルは10の何乗も劣る。こ
れら化合物のもう一つの欠点(これは特にNAPAP構
造に関係するが)は、許容度が低い、薬剤動態挙動が好
ましくない、そして場合によっては特異性が低すぎる
(この点については特に過度の抗トリプシン活性を挙げ
るべきであろう)点である。p−アミジノフェニルアラ
ニン含有物質の経口投与は、腸内酵素および肝酵素に対
する安定性が至適でないために該物質があまりにも急速
に腸内および肝臓内で代謝されてしまうことによって妨
げられる。NAPAPのピペリジンとプロリンで置き換
えて許容度を向上しより好ましい薬剤動態を得ることが
できる。しかしながら、プロリン化合物の極めて重大な
欠点はトロンビン阻害作用がNAPAPに比べ100倍
も失われ望ましくない点である。さらに、今のところ、
置換分を導入することによりこれら化合物のトロンビン
およびトリプシンに対する特異性を顕著に向上させるこ
とはできない。
【0007】従って、本発明の目的は、アミジノフェニ
ルアラニンに基づく、かつ抗血栓症活性について既知化
合物よりも優れそして高い酵素耐性、改善された許容
度、改善された特異性および改善された薬剤動態を有す
る新規化合物を提供することにある。
ルアラニンに基づく、かつ抗血栓症活性について既知化
合物よりも優れそして高い酵素耐性、改善された許容
度、改善された特異性および改善された薬剤動態を有す
る新規化合物を提供することにある。
【0008】本発明は、従って、式I
【化2】 (式中、R′はαまたはβ位で結合されそして3個以下
の炭素原子を有するアルキル基および/または各々3個
以下の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていて
もよいナフタレン環であるか、またはαまたはβ位で結
合されそして3個以下の炭素原子で構成されるアルキル
基および/または各々3個以下の炭素原子を有するアル
コキシ基で置換されていてもよいテトラリン環もしくは
インダン環であるか、または4個以下の炭素原子を含む
アルキル基でおよび/または3個以下のO−X(式中/
は酸素でありそしてXは水素、メチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピルまたはtert.−ブチルであ
る)なる構造の基でおよび/または1個の−COOY
(式中Yは水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−
プロピル、tert.−ブチル、i−ブチル、i−ペン
チルまたはネオ−ペンチルである)なる構造の基で置換
されていてもよいフェニル環であるか、または3個以下
の炭素原子を含む好ましくは5個以下のアルキル基で誘
導体化されたクロマン系であり、R1はA−B(式中A
は−(CH2)n−であり、nは1〜4でありそしてB
は所望によりエステル化(該エステルは17個以下の炭
素原子を有するアルコールを含む)されていてもよい、
またはアミド形態にあるカルボキシ官能基およびスルホ
ン酸官能基より成る群より選ばれる酸官能基である)な
る構造の基であるか、またはA−B−C(式中Aは前記
の意味を有し、Bはカルボニルまたはスルホニルであ
り、そして基CはNに結合したα、β、γまたはδアミ
ノ酸からまたはN−グリコシド的に連結したウロン酸の
基から誘導される)なる構造の基であり、そしてR2お
よびR3は同一であるかまたは異なってもよく、そして
4個以下の炭素原子を有するアルキル基であるか、また
は一緒になって、8個以下の環員を有しそしてヒドロキ
シル基または3個以下の炭素原子を有するヒドロキシア
ルキル基で誘導体化されていてもよい複素環を形成し、
またこのヒドロキシル基は所望によりエステル化(相当
する酸は17個以下の炭素原子を含むカルボン酸であ
る)された形であり、そして式中、*印を付した炭素原
子はRまたはS構造をとるがR構造をとるのが好まし
い)で示される化合物に関する。
の炭素原子を有するアルキル基および/または各々3個
以下の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていて
もよいナフタレン環であるか、またはαまたはβ位で結
合されそして3個以下の炭素原子で構成されるアルキル
基および/または各々3個以下の炭素原子を有するアル
コキシ基で置換されていてもよいテトラリン環もしくは
インダン環であるか、または4個以下の炭素原子を含む
アルキル基でおよび/または3個以下のO−X(式中/
は酸素でありそしてXは水素、メチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピルまたはtert.−ブチルであ
る)なる構造の基でおよび/または1個の−COOY
(式中Yは水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−
プロピル、tert.−ブチル、i−ブチル、i−ペン
チルまたはネオ−ペンチルである)なる構造の基で置換
されていてもよいフェニル環であるか、または3個以下
の炭素原子を含む好ましくは5個以下のアルキル基で誘
導体化されたクロマン系であり、R1はA−B(式中A
は−(CH2)n−であり、nは1〜4でありそしてB
は所望によりエステル化(該エステルは17個以下の炭
素原子を有するアルコールを含む)されていてもよい、
またはアミド形態にあるカルボキシ官能基およびスルホ
ン酸官能基より成る群より選ばれる酸官能基である)な
る構造の基であるか、またはA−B−C(式中Aは前記
の意味を有し、Bはカルボニルまたはスルホニルであ
り、そして基CはNに結合したα、β、γまたはδアミ
ノ酸からまたはN−グリコシド的に連結したウロン酸の
基から誘導される)なる構造の基であり、そしてR2お
よびR3は同一であるかまたは異なってもよく、そして
4個以下の炭素原子を有するアルキル基であるか、また
は一緒になって、8個以下の環員を有しそしてヒドロキ
シル基または3個以下の炭素原子を有するヒドロキシア
ルキル基で誘導体化されていてもよい複素環を形成し、
またこのヒドロキシル基は所望によりエステル化(相当
する酸は17個以下の炭素原子を含むカルボン酸であ
る)された形であり、そして式中、*印を付した炭素原
子はRまたはS構造をとるがR構造をとるのが好まし
い)で示される化合物に関する。
【0009】これらの新規化合物は、式Iにおけるアミ
ノ酸R1が酸性アミノ酸であるという特徴を有する。酸
性アミノ酸の例は、タンパクに存在するアミノ酸、グル
タミン酸およびアスパラギン酸またはシステイン酸のほ
か非天然アミノ酸例えばアミノアジピン酸または3−ホ
スホノアラニンまたは2−アミノ−3−ボロプロピオン
酸などである。非対称置換炭素原子の結果としてこれら
のアミノ酸はカイラル物質なので、これらのアミノ酸を
用いて調製される新規化合物も異なる活性を有するとこ
ろ、より高い活性の最終化合物を与えるのは主として相
当するアミノ酸のL体である。
ノ酸R1が酸性アミノ酸であるという特徴を有する。酸
性アミノ酸の例は、タンパクに存在するアミノ酸、グル
タミン酸およびアスパラギン酸またはシステイン酸のほ
か非天然アミノ酸例えばアミノアジピン酸または3−ホ
スホノアラニンまたは2−アミノ−3−ボロプロピオン
酸などである。非対称置換炭素原子の結果としてこれら
のアミノ酸はカイラル物質なので、これらのアミノ酸を
用いて調製される新規化合物も異なる活性を有するとこ
ろ、より高い活性の最終化合物を与えるのは主として相
当するアミノ酸のL体である。
【0010】R1の構造において特定された基Aは好ま
しくはnが1または2という数のものであって、1とい
う数が格別に好ましい。基Cがアミノ酸の場合、これは
好ましくはα、β、γ、またはδ−アミノ酸を意味す
る。かかるアミノ酸の例は、α−アミノアジピン酸、α
−アミノ酪酸、γ−アミノ酪酸、4−アミノ安息香酸、
2−アミノ安息香酸、ε−アミノカプロン酸、1−アミ
ノシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノシクロヘキサ
ンカルボン酸、3−アミノシクロヘキサンカルボン酸、
4−アミノシクロヘキサンカルボン酸、1−アミノシク
ロペンタンカルボン酸、2−アミノ−4,5−ジメチル
−3−フェノキサゾン−1,8−ジカルボン酸、2−ア
ミノ−3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、α−アミ
ノ−イソ酪酸、アミノヒドロキシ酪酸、β−アミノイソ
酪酸、アラニン、β−アラニン、デヒドロアラニン、C
−アリルグリシン、アリイン、2−アミノ−3−メチル
ブチル−1,3−チアゾリン−5−カルボン酸、6−ア
ミノペニシラン酸、α−アミノピメリン酸、1−アミノ
シクロプロパンカルボン酸、アスパラギン、アスパラギ
ン酸、α−アミノスベリン酸、アゼチジンカルボン酸、
アジリジンカルボン酸、バイキアイン(baikiaine)、
C−ベンジルフェニルアラニン、カナバニン、シトルリ
ン、システイン、シスタチオン、ジエンコリック酸(dj
enkolic acid)、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニ
ン、4−スルホニルフェニルアラニン、2,2−ジメチ
ル−1,3−チアゾリジン−4−カルボン酸、フェリニ
ン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヘキサヒド
ロニコチン酸、ホモシステイン、ヒスチジン、ホモセリ
ン、δ−ヒドロキシリジン、γ−ヒドロキシプロリン、
β−ヒドロキシプロリン、イソロイシン、イソセリン、
イソバリン、キノレニン(kynorenine)、ランチオニ
ン、ロイセニン、ロイシン、リセルギン酸、メチオニ
ン、ミモシン、ミナリン(minaline)、ノルロイシン、
ノルバリン、パントニン、ピペコリック酸、ペニシラミ
ン、フェニルアラニン、C−フェニルグリシン、ピコリ
ン酸、プロリン、デヒドロプロリン、β−フェニルセリ
ン、2−ピリジルアラニン、5−ピロリドン−2−カル
ボン酸、3−ピラゾリルアラニン、キノキサリン−2−
カルボン酸、ロゼオニン、サルコシン、セレノシステイ
ン、セレノメチオニン、セリン、スタチン、1,3−チ
アゾール−2−イルアラニン、β−(1,3−チアゾール
−2−イル)アラニン、トレオニン、チロニン、チロキ
シン、1,3−チアゾリン−2−カルボン酸、ter−ロイ
シン、トリプトファン、トリプタチオニン、チロシン、
バリンである。これらのアミノ酸は、光学活性がある場
合にはDまたはL体であってよい。
しくはnが1または2という数のものであって、1とい
う数が格別に好ましい。基Cがアミノ酸の場合、これは
好ましくはα、β、γ、またはδ−アミノ酸を意味す
る。かかるアミノ酸の例は、α−アミノアジピン酸、α
−アミノ酪酸、γ−アミノ酪酸、4−アミノ安息香酸、
2−アミノ安息香酸、ε−アミノカプロン酸、1−アミ
ノシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノシクロヘキサ
ンカルボン酸、3−アミノシクロヘキサンカルボン酸、
4−アミノシクロヘキサンカルボン酸、1−アミノシク
ロペンタンカルボン酸、2−アミノ−4,5−ジメチル
−3−フェノキサゾン−1,8−ジカルボン酸、2−ア
ミノ−3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、α−アミ
ノ−イソ酪酸、アミノヒドロキシ酪酸、β−アミノイソ
酪酸、アラニン、β−アラニン、デヒドロアラニン、C
−アリルグリシン、アリイン、2−アミノ−3−メチル
ブチル−1,3−チアゾリン−5−カルボン酸、6−ア
ミノペニシラン酸、α−アミノピメリン酸、1−アミノ
シクロプロパンカルボン酸、アスパラギン、アスパラギ
ン酸、α−アミノスベリン酸、アゼチジンカルボン酸、
アジリジンカルボン酸、バイキアイン(baikiaine)、
C−ベンジルフェニルアラニン、カナバニン、シトルリ
ン、システイン、シスタチオン、ジエンコリック酸(dj
enkolic acid)、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニ
ン、4−スルホニルフェニルアラニン、2,2−ジメチ
ル−1,3−チアゾリジン−4−カルボン酸、フェリニ
ン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヘキサヒド
ロニコチン酸、ホモシステイン、ヒスチジン、ホモセリ
ン、δ−ヒドロキシリジン、γ−ヒドロキシプロリン、
β−ヒドロキシプロリン、イソロイシン、イソセリン、
イソバリン、キノレニン(kynorenine)、ランチオニ
ン、ロイセニン、ロイシン、リセルギン酸、メチオニ
ン、ミモシン、ミナリン(minaline)、ノルロイシン、
ノルバリン、パントニン、ピペコリック酸、ペニシラミ
ン、フェニルアラニン、C−フェニルグリシン、ピコリ
ン酸、プロリン、デヒドロプロリン、β−フェニルセリ
ン、2−ピリジルアラニン、5−ピロリドン−2−カル
ボン酸、3−ピラゾリルアラニン、キノキサリン−2−
カルボン酸、ロゼオニン、サルコシン、セレノシステイ
ン、セレノメチオニン、セリン、スタチン、1,3−チ
アゾール−2−イルアラニン、β−(1,3−チアゾール
−2−イル)アラニン、トレオニン、チロニン、チロキ
シン、1,3−チアゾリン−2−カルボン酸、ter−ロイ
シン、トリプトファン、トリプタチオニン、チロシン、
バリンである。これらのアミノ酸は、光学活性がある場
合にはDまたはL体であってよい。
【0011】Cが例えばD−またはL−グルタミン酸ま
たはアスパラギン酸を包含するアミジノジカルボン酸で
ある場合、これらカルボキシル基の一方は誘導体化され
ていてもよく、またαカルボキシル基が誘導体化されて
いるのが好ましい。このタイプの誘導体は好ましくは例
えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ベン
ジルアミン、ピペリジンまたはモルホリンから誘導され
たアミドである。
たはアスパラギン酸を包含するアミジノジカルボン酸で
ある場合、これらカルボキシル基の一方は誘導体化され
ていてもよく、またαカルボキシル基が誘導体化されて
いるのが好ましい。このタイプの誘導体は好ましくは例
えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ベン
ジルアミン、ピペリジンまたはモルホリンから誘導され
たアミドである。
【0012】基CがN−グリコシド的に連結したウロン
酸である場合には、このタイプの化合物は次式により表
わすことができる:
酸である場合には、このタイプの化合物は次式により表
わすことができる:
【化3】 式中X1=−H, −OH, −CH3, O−アセチル X2=−H, −OH, −CH3, O−アセチル X3=−H, −OH, −CH3, O−アセチル
【0013】驚くべきことに、これら新規化合物は極め
て強力なトロンビン阻害剤である。腸および肝ホモジネ
ートに対する、およびトリプシンおよびキモトリプシン
に対する安定性が既知化合物に比べ決定的に向上すると
いうことも驚くべきことである。
て強力なトロンビン阻害剤である。腸および肝ホモジネ
ートに対する、およびトリプシンおよびキモトリプシン
に対する安定性が既知化合物に比べ決定的に向上すると
いうことも驚くべきことである。
【0014】驚くべきことに、本発明による化合物の活
性および特異性が基R′により大きく影響されることも
見出された。R′がβ−ナフチルスルホニルおよびR1
がAspである化合物はトロンビンおよびトリプシンの
阻害について酷似した活性、すなわち低特異性を有す
る。対トロンビン特異性は、スルホン酸残基R′にアル
キル基および/またはアルコキシ基および/またはヒド
ロキシル基および/またはカルボキシル基(これらには
好ましくは3個以下の炭素原子を有する基、特に好まし
くはメチルおよび/またはメトキシ基が包含される)を
導入することにより著しく高めることができる。すなわ
ち、このタイプの一以上の基により置換することによっ
て特にそして驚くべきことに、増大したトロンビン阻害
と同時に低下したトリプシン阻害を示す性質をもった物
質が得られる。
性および特異性が基R′により大きく影響されることも
見出された。R′がβ−ナフチルスルホニルおよびR1
がAspである化合物はトロンビンおよびトリプシンの
阻害について酷似した活性、すなわち低特異性を有す
る。対トロンビン特異性は、スルホン酸残基R′にアル
キル基および/またはアルコキシ基および/またはヒド
ロキシル基および/またはカルボキシル基(これらには
好ましくは3個以下の炭素原子を有する基、特に好まし
くはメチルおよび/またはメトキシ基が包含される)を
導入することにより著しく高めることができる。すなわ
ち、このタイプの一以上の基により置換することによっ
て特にそして驚くべきことに、増大したトロンビン阻害
と同時に低下したトリプシン阻害を示す性質をもった物
質が得られる。
【0015】すなわち、ここに記載される優れた化合物
を与える誘導化パターンによりトロンビン阻害剤として
興味あるこの物質群の物質の性質に決定的に影響を与え
ることができる。
を与える誘導化パターンによりトロンビン阻害剤として
興味あるこの物質群の物質の性質に決定的に影響を与え
ることができる。
【0016】ki値より明白となるところの格別な活性
を有する本発明による構造は、R′=フェニルおよびR
1=−CH2−COOH(すなわちL−Asp)を基本と
するもの、およびR′が4個以下の炭素原子を含むアル
キル基またはO−X(式中O=酸素および、X=水素、
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはte
rt.−ブチル)なる構造の基または−COOY(式中Y
=水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、tert.−ブチル、i−ブチル、i−ペンチルまたは
ネオ−ペンチル)なる構造の基を有するそれらより導か
れる化合物である。
を有する本発明による構造は、R′=フェニルおよびR
1=−CH2−COOH(すなわちL−Asp)を基本と
するもの、およびR′が4個以下の炭素原子を含むアル
キル基またはO−X(式中O=酸素および、X=水素、
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはte
rt.−ブチル)なる構造の基または−COOY(式中Y
=水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、tert.−ブチル、i−ブチル、i−ペンチルまたは
ネオ−ペンチル)なる構造の基を有するそれらより導か
れる化合物である。
【0017】より狭い意味において、かつ以下の例に限
定されるものではないとの前提において、R′として適
切かつ好ましいのは以下の基である: 6,7−ジメトキシナフチル− (β−Dmn) 5−メトキシナフチル− (β−Mns) 2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン− (Pmc) 5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン− (Thn) 5,6,7,8−テトラメチルナフチル− (Tmn) フェニル− (Phl) 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル− (Mtr) 2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル− (Pme) 4−メトキシ−2,3,4,5,6−テトラメチルフェニル− (Mte) 4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルフェニル− (Htr) 4−カルボキシフェニル− (Cph)
定されるものではないとの前提において、R′として適
切かつ好ましいのは以下の基である: 6,7−ジメトキシナフチル− (β−Dmn) 5−メトキシナフチル− (β−Mns) 2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン− (Pmc) 5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン− (Thn) 5,6,7,8−テトラメチルナフチル− (Tmn) フェニル− (Phl) 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル− (Mtr) 2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル− (Pme) 4−メトキシ−2,3,4,5,6−テトラメチルフェニル− (Mte) 4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルフェニル− (Htr) 4−カルボキシフェニル− (Cph)
【0018】Mtr基はこのは関連で極めて特別な活性
を有する、すなわちこれは4−メトキシ−2,3,6−ト
リメチルベンゼンスルホニルクロライドから導かれる構
造形態をとる。
を有する、すなわちこれは4−メトキシ−2,3,6−ト
リメチルベンゼンスルホニルクロライドから導かれる構
造形態をとる。
【0019】基Cとして適しているのはα−、β−、γ
−またはδ−アミノ酸およびそれらの誘導体、およびN
−グリコシド的に連結したウロン酸例えばβ−D−アミ
ノグルクロン酸である。
−またはδ−アミノ酸およびそれらの誘導体、およびN
−グリコシド的に連結したウロン酸例えばβ−D−アミ
ノグルクロン酸である。
【0020】驚くべきことに、本発明化合物は、改善さ
れた許容度をも有し、それ故従来技術の化合物よりも優
れている。すなわち、例えば、LD50(ラット、i.
v.)は化合物β−ナフチルスルホニル−L−Asp−
D,L−Aph−Pipについては約120mg/kgと測
定されたのに対し、NAPAPについてのこの値は約2
0mg/kgである。さらに、基R′のもう一つのカルボキ
シル基が本発明化合物の許容度を更に改善しているとい
うことも見出した。
れた許容度をも有し、それ故従来技術の化合物よりも優
れている。すなわち、例えば、LD50(ラット、i.
v.)は化合物β−ナフチルスルホニル−L−Asp−
D,L−Aph−Pipについては約120mg/kgと測
定されたのに対し、NAPAPについてのこの値は約2
0mg/kgである。さらに、基R′のもう一つのカルボキ
シル基が本発明化合物の許容度を更に改善しているとい
うことも見出した。
【0021】酸性基による本発明の阻害剤の許容度向上
は、ヒスタミン放出の低下および血圧降下の低下となっ
て現われる。
は、ヒスタミン放出の低下および血圧降下の低下となっ
て現われる。
【0022】これらの化合物は、強力なアンチトロンビ
ン活性、特異性およびより好ましい許容度のほかに、酵
素、例えばトリプシンやキモトリプシン、および肝臓お
よび腸ホモジネートに対する改善された安定性を有して
いるため、興味ある抗凝固剤群である。
ン活性、特異性およびより好ましい許容度のほかに、酵
素、例えばトリプシンやキモトリプシン、および肝臓お
よび腸ホモジネートに対する改善された安定性を有して
いるため、興味ある抗凝固剤群である。
【0023】述べるべき本発明化合物のもう一つの長所
は、これらの化合物を格別に魅力的にしている経口バイ
オアベイラビリティである。
は、これらの化合物を格別に魅力的にしている経口バイ
オアベイラビリティである。
【0024】本発明化合物は、血餅形成を防止するため
の治療用抗血栓症剤として、あるいは診断に用いること
ができる。
の治療用抗血栓症剤として、あるいは診断に用いること
ができる。
【0025】さらに本発明はこれらの物質の誘導体の提
供、特にエステル化合物の提供にも関する。これらは、
アミノ酸R1のカルボキシル基が17個以下の炭素原子
を有する脂肪族アルコールでエステル化されるという特
徴を有する。従って、このタイプのエステルはメチル、
エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、tert.−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキ
サデシルまたはヘプタデシルアルコールなどのアルコー
ルから誘導される。アルコールによる誘導体化により本
発明物質の脂溶性が向上するが、これは好ましい腸吸収
性に反映される。
供、特にエステル化合物の提供にも関する。これらは、
アミノ酸R1のカルボキシル基が17個以下の炭素原子
を有する脂肪族アルコールでエステル化されるという特
徴を有する。従って、このタイプのエステルはメチル、
エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、tert.−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキ
サデシルまたはヘプタデシルアルコールなどのアルコー
ルから誘導される。アルコールによる誘導体化により本
発明物質の脂溶性が向上するが、これは好ましい腸吸収
性に反映される。
【0026】ラジカルR2およびR3にヒドロキシル官能
基が存在する場合には、それらは所望によりカルボン酸
でエステル化されていてもよい。かかるカルボン酸の例
は酢酸、コハク酸、ピバリン酸、ヘキサンカルボン酸、
オクタンカルボン酸、デカンカルボン酸、ドデカンカル
ボン酸またはヘキサデカンカルボン酸である。
基が存在する場合には、それらは所望によりカルボン酸
でエステル化されていてもよい。かかるカルボン酸の例
は酢酸、コハク酸、ピバリン酸、ヘキサンカルボン酸、
オクタンカルボン酸、デカンカルボン酸、ドデカンカル
ボン酸またはヘキサデカンカルボン酸である。
【0027】アミジノ官能基は塩基作用の故に、通常塩
の形をとるので、本発明によるトロンビン阻害剤は様々
な塩の形でも存在し得る。さらに塩の形は、化合物の溶
解度および治療投与時の吸収性に相当な効果を有する。
塩の形としては、ホルメート、アセテート、カプロエー
ト、オレエートまたは16個以下の炭素原子を有するカ
ルボン酸の塩、クロライド、ブロマイド、ヨーダイド、
10個以下の炭素原子を有するアルカンスルホネート、
ジカルボン酸の塩およびトリカルボン酸例えばシトレー
トまたはタータレートなどを挙げることができる。
の形をとるので、本発明によるトロンビン阻害剤は様々
な塩の形でも存在し得る。さらに塩の形は、化合物の溶
解度および治療投与時の吸収性に相当な効果を有する。
塩の形としては、ホルメート、アセテート、カプロエー
ト、オレエートまたは16個以下の炭素原子を有するカ
ルボン酸の塩、クロライド、ブロマイド、ヨーダイド、
10個以下の炭素原子を有するアルカンスルホネート、
ジカルボン酸の塩およびトリカルボン酸例えばシトレー
トまたはタータレートなどを挙げることができる。
【0028】以下のものが特に好ましい:式I(式中
R′はβ−ナフチルであり、R1は−CH2−COOX
(Xは水素である)でありそしてR2およびR3は一緒に
なってピペリジンを表わす)の化合物。
R′はβ−ナフチルであり、R1は−CH2−COOX
(Xは水素である)でありそしてR2およびR3は一緒に
なってピペリジンを表わす)の化合物。
【0029】式I(式中R′はβ−6,7−ジメトキシ
ナフチルであり、R1は−CH2−COOX(Xは水素で
ある)でありそしてR2およびR3は一緒になってピペリ
ジンを表わす)の化合物。
ナフチルであり、R1は−CH2−COOX(Xは水素で
ある)でありそしてR2およびR3は一緒になってピペリ
ジンを表わす)の化合物。
【0030】式I(式中R′はβ−テトラリンであり、
R1は−CH2−COOX(Xは水素である)でありそし
てR2およびR3は一緒になってピペリジンを表わす)の
化合物。
R1は−CH2−COOX(Xは水素である)でありそし
てR2およびR3は一緒になってピペリジンを表わす)の
化合物。
【0031】式I(式中R′は4−メトキシ−2,3,6
−トリメチルフェニルであり、R1は−CH2−COOX
(Xは水素である)であり、そしてR2およびR3は一緒
になってピペリジンを表わす)の化合物。
−トリメチルフェニルであり、R1は−CH2−COOX
(Xは水素である)であり、そしてR2およびR3は一緒
になってピペリジンを表わす)の化合物。
【0032】式I(式中R′は4−カルボキシフェニル
であり、R1は−CH2−COOX(Xは水素である)で
ありそしてR2およびR3は一緒になってピペリジンを表
わす)の化合物。
であり、R1は−CH2−COOX(Xは水素である)で
ありそしてR2およびR3は一緒になってピペリジンを表
わす)の化合物。
【0033】式I(式中R′は4−ヒドロキシ−2,3,
6−トリメチルフェニルであり、R 1は−CH2−COO
X(Xは水素である)でありそしてR2およびR3は一緒
になってピペリジンを表わす)の化合物。
6−トリメチルフェニルであり、R 1は−CH2−COO
X(Xは水素である)でありそしてR2およびR3は一緒
になってピペリジンを表わす)の化合物。
【0034】式I(式中R′は2,2,5,7,8−ペンタ
メチルクロマンであり、R1は−CH2−COOX(Xは
水素である)でありそしてR2およびR3は一緒になって
ピペリジンを表わす)の化合物。
メチルクロマンであり、R1は−CH2−COOX(Xは
水素である)でありそしてR2およびR3は一緒になって
ピペリジンを表わす)の化合物。
【0035】式I(式中Xは17個以下の炭素原子を有
するアルコール残基である)の化合物。
するアルコール残基である)の化合物。
【0036】式I(式中R1は−(CH2)n−SO3H(n
=1〜4)なる構造を有する)の化合物。
=1〜4)なる構造を有する)の化合物。
【0037】式I(式中R1は−(CH2)n−PO(OH)2
(n=1〜4)なる構造を有する)の化合物。
(n=1〜4)なる構造を有する)の化合物。
【0038】式I(式中R2およびR3は一緒になって3
−ヒドロキシメチルピペリジンを表わす)の化合物。
−ヒドロキシメチルピペリジンを表わす)の化合物。
【0039】式I(式中ヒドロキシ官能は17個以下の
炭素原子を含むカルボン酸でエステル化されている)の
化合物。
炭素原子を含むカルボン酸でエステル化されている)の
化合物。
【0040】さらに本発明は、保護された(protectiv
e)酸性アミノ酸をそのα位カルボキシル基を介してシ
アノフェニルアラニンアミド誘導体のα−アミノ官能基
に結合させ、N−α保護基を除去し、スルホニルクロラ
イドをこの窒素基に結合させ、シアノ基をアミジノ官能
基に変え、そして適切な場合には前記酸性アミノ酸の第
三官能基に存在する保護基を除去することより成る、式
Iの化合物の製造方法に関する。
e)酸性アミノ酸をそのα位カルボキシル基を介してシ
アノフェニルアラニンアミド誘導体のα−アミノ官能基
に結合させ、N−α保護基を除去し、スルホニルクロラ
イドをこの窒素基に結合させ、シアノ基をアミジノ官能
基に変え、そして適切な場合には前記酸性アミノ酸の第
三官能基に存在する保護基を除去することより成る、式
Iの化合物の製造方法に関する。
【0041】酸性アミノ酸(これには特にアスパラギン
酸(Asp)またはグルタミン酸(Glu)というアミ
ノ酸が包含される)の取込みは保護されたアミノ酸の使
用による必要がある。これとの関係ではN−α官能基を
保護基でブロックすることが必要である。このために好
ましいものとして用いられる保護基はウレタン型の基、
例えば tert.−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベ
ンジルオキシカルボニル(ZまたはCbo)、ビフェニ
ルイソプロピルオキシカルボニル(Bpoc)、ジメト
キシジメチルベンジルオキシカルボニル(Ddz)また
は9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmo
c)などである。これとの関連で側鎖官能基におけるカ
ルボキシル基をマスクするように特に留意する必要があ
る。
酸(Asp)またはグルタミン酸(Glu)というアミ
ノ酸が包含される)の取込みは保護されたアミノ酸の使
用による必要がある。これとの関係ではN−α官能基を
保護基でブロックすることが必要である。このために好
ましいものとして用いられる保護基はウレタン型の基、
例えば tert.−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベ
ンジルオキシカルボニル(ZまたはCbo)、ビフェニ
ルイソプロピルオキシカルボニル(Bpoc)、ジメト
キシジメチルベンジルオキシカルボニル(Ddz)また
は9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmo
c)などである。これとの関連で側鎖官能基におけるカ
ルボキシル基をマスクするように特に留意する必要があ
る。
【0042】この目的に好ましいものとして用いられる
のは、合成後必要に応じて除去できるエステルである。
側鎖基マスキングを合成後に除去することを意図する場
合には、tert.−ブチルエステルを用いるのが好まし
い。適当なN−αの保護基は例えば、塩基で除去し得る
Fmoc基、または極めて酸に不安定なBpocまたは
Ddz基などである。最終化合物における酸性アミノ官
能基中の側鎖官能基をエステル化されたままにしておく
ためには、相当するN−α−Z−保護アミノ酸α−ter
t.−ブチルエステルを必要とされるアルコールでエステ
ル化するのが好ましく、そのZ基は水素添加分解により
除去し、適当なスルホニルクロライドをそのアミノ酸誘
導体と反応させ、tert.−ブチルエステルを加水分解に
より除去しそして単離生成物をシアノフェニルアラニン
誘導体のアミノ官能に結合させる。スルファミド結合の
生成は、一般に、標準方法により、適切なスルホニルク
ロライドを酸性アミノ酸のアミノ基に結合させることに
よって行われる。R′にフェノール基を含む化合物は、
相当する保護されたフェノールエステル、特に好ましく
は tert.−ブチルエーテル、を介して製造されるが、そ
れはスルホニルクロライドへの転化およびスルファミド
結合の生成の後に、酸分解により除去されて必要な最終
化合物を与える。
のは、合成後必要に応じて除去できるエステルである。
側鎖基マスキングを合成後に除去することを意図する場
合には、tert.−ブチルエステルを用いるのが好まし
い。適当なN−αの保護基は例えば、塩基で除去し得る
Fmoc基、または極めて酸に不安定なBpocまたは
Ddz基などである。最終化合物における酸性アミノ官
能基中の側鎖官能基をエステル化されたままにしておく
ためには、相当するN−α−Z−保護アミノ酸α−ter
t.−ブチルエステルを必要とされるアルコールでエステ
ル化するのが好ましく、そのZ基は水素添加分解により
除去し、適当なスルホニルクロライドをそのアミノ酸誘
導体と反応させ、tert.−ブチルエステルを加水分解に
より除去しそして単離生成物をシアノフェニルアラニン
誘導体のアミノ官能に結合させる。スルファミド結合の
生成は、一般に、標準方法により、適切なスルホニルク
ロライドを酸性アミノ酸のアミノ基に結合させることに
よって行われる。R′にフェノール基を含む化合物は、
相当する保護されたフェノールエステル、特に好ましく
は tert.−ブチルエーテル、を介して製造されるが、そ
れはスルホニルクロライドへの転化およびスルファミド
結合の生成の後に、酸分解により除去されて必要な最終
化合物を与える。
【0043】遊離フェノール基はさらに他の既知の方法
によって、例えば脱メチル化剤、特に好ましくは有機溶
媒中の三臭化硼素、を用いて製造することができ、また
ジクロロメタンを好ましいものとして挙げることができ
る。
によって、例えば脱メチル化剤、特に好ましくは有機溶
媒中の三臭化硼素、を用いて製造することができ、また
ジクロロメタンを好ましいものとして挙げることができ
る。
【0044】第二の可能性は、まず酸性アミノ酸へのス
ルファミド結合を生成させそして次にそれをp−シアノ
フェニルアラニン誘導体に縮合させることである。アリ
ールスルホニルアミノ酸 tert.−ブチルエステルまたは
ヘテロアリールスルホニルアミノ酸 tert.−ブチルエス
テルの製造には、相当するスルホニルクロライドとアミ
ノ酸 tert.−ブチルエステルα−メチルエステルを塩基
例えばN−メチルモルホリンまたはジイソプロピルエチ
ルアミンを添加したジメチルホルムアミド中で反応させ
る。メチルエステルはアルカリで加水分解され、そして
Aphまたはシアノフェニルアラニン誘導体への結合は
カルボジイミド反応によって行われる。スルホン酸基
(B=SO3H)、好ましくはシステインスルホン酸を
有する本発明化合物は、N−α−保護システインスルホ
ン酸を用いて製造することができた。このためには、B
oc基をアミノ酸の窒素に結合し、そしてこの化合物を
シアノフェニルアラニンピペリジンに結合させる。保護
基を除去した後、必要なスルホニルクロライドをそれと
反応させる。さらに、遊離スルフヒドリル官能基を有す
る相当するシステイン化合物を製造し、次にそれを酸化
剤、例えば過蟻酸、を用いてスルホン酸に転化すること
も適切である。このためにBoc−Cys(SStB
u)またはBoc−Cys(Trt)を用いるのが好ま
しい。それら酸化反応は硫黄保護基の除去後に行われ
る。
ルファミド結合を生成させそして次にそれをp−シアノ
フェニルアラニン誘導体に縮合させることである。アリ
ールスルホニルアミノ酸 tert.−ブチルエステルまたは
ヘテロアリールスルホニルアミノ酸 tert.−ブチルエス
テルの製造には、相当するスルホニルクロライドとアミ
ノ酸 tert.−ブチルエステルα−メチルエステルを塩基
例えばN−メチルモルホリンまたはジイソプロピルエチ
ルアミンを添加したジメチルホルムアミド中で反応させ
る。メチルエステルはアルカリで加水分解され、そして
Aphまたはシアノフェニルアラニン誘導体への結合は
カルボジイミド反応によって行われる。スルホン酸基
(B=SO3H)、好ましくはシステインスルホン酸を
有する本発明化合物は、N−α−保護システインスルホ
ン酸を用いて製造することができた。このためには、B
oc基をアミノ酸の窒素に結合し、そしてこの化合物を
シアノフェニルアラニンピペリジンに結合させる。保護
基を除去した後、必要なスルホニルクロライドをそれと
反応させる。さらに、遊離スルフヒドリル官能基を有す
る相当するシステイン化合物を製造し、次にそれを酸化
剤、例えば過蟻酸、を用いてスルホン酸に転化すること
も適切である。このためにBoc−Cys(SStB
u)またはBoc−Cys(Trt)を用いるのが好ま
しい。それら酸化反応は硫黄保護基の除去後に行われ
る。
【0045】α−、β−、γ−またはδ−アミノ酸の基
に由来する基Cを有する本発明化合物は、自体知られた
方法により製造される。N−保護された酸性アミノ酸、
例えばアスパラギン酸(最後的なスルホンアミド構造は
保護基として導入するのが好ましい)をカルボキシル−
保護アミノ酸に結合するのが好ましい。α−カルボキシ
ル官能基はこの場合好ましくはメチルエステルとして保
護される。その結合は、好ましくは、カルボジイミド型
の縮合剤、好ましくはジシクロヘキシルカルボジイミド
を用いて行われる。ヒドロキシベンゾトリアゾールをそ
の反応に加えることができる。ジメチルホルムアミドを
溶媒して用いるのが好ましい。
に由来する基Cを有する本発明化合物は、自体知られた
方法により製造される。N−保護された酸性アミノ酸、
例えばアスパラギン酸(最後的なスルホンアミド構造は
保護基として導入するのが好ましい)をカルボキシル−
保護アミノ酸に結合するのが好ましい。α−カルボキシ
ル官能基はこの場合好ましくはメチルエステルとして保
護される。その結合は、好ましくは、カルボジイミド型
の縮合剤、好ましくはジシクロヘキシルカルボジイミド
を用いて行われる。ヒドロキシベンゾトリアゾールをそ
の反応に加えることができる。ジメチルホルムアミドを
溶媒して用いるのが好ましい。
【0046】物質単離後、α−位のカルボキシル基を脱
保護するが、これはメチルエステルの場合には加水分解
によって行われる。
保護するが、これはメチルエステルの場合には加水分解
によって行われる。
【0047】これら前駆体を次に、既述の方法を用いて
シアノフェニルアラニンのアミノ官能基に結合させそし
てさらに反応させる、すなわちアミジノ官能基を作る。
基CがN−グリコシド的に連結したウロン酸である本発
明化合物の製造には、まずN−αおよびC−α保護酸性
アミノ酸を適切に保護された炭水化物部分に連結させ
る。その製造は文献、例えば A. Klemer et al.; J. Ca
rbohydrate Chemistry,7 (4), 785〜797 (1988)または
T. Takeda et al.; Carbohydrate Research, 207, 71〜
79 (1990)または L. Urge et al.; Tetrahedron Letter
s, 32 (9), 3445〜3448 (1991)または R. Walczyna et
al.; Carbohydrate Research;180, 147〜151 (1988)
から自体知られた方法により行われる。アミノ酸の窒素
保護基を除去した後、スルホニルクロライドを前述の如
く結合させ、そしてC−αカルボキシル基を除去する。
次いでC−末端部分のアミノ基に結合させるが、これに
は好ましくはアミジノフェニルアラニンアミド、特に好
ましくはD−4−アミジノフェニルアラニンピペリダイ
ドを用いる。ウロン酸の脱保護後、物質を常法、例えば
ゲル浸透クロマトグラフィーまたはイオン交換クロマト
グラフィーにより精製される。
シアノフェニルアラニンのアミノ官能基に結合させそし
てさらに反応させる、すなわちアミジノ官能基を作る。
基CがN−グリコシド的に連結したウロン酸である本発
明化合物の製造には、まずN−αおよびC−α保護酸性
アミノ酸を適切に保護された炭水化物部分に連結させ
る。その製造は文献、例えば A. Klemer et al.; J. Ca
rbohydrate Chemistry,7 (4), 785〜797 (1988)または
T. Takeda et al.; Carbohydrate Research, 207, 71〜
79 (1990)または L. Urge et al.; Tetrahedron Letter
s, 32 (9), 3445〜3448 (1991)または R. Walczyna et
al.; Carbohydrate Research;180, 147〜151 (1988)
から自体知られた方法により行われる。アミノ酸の窒素
保護基を除去した後、スルホニルクロライドを前述の如
く結合させ、そしてC−αカルボキシル基を除去する。
次いでC−末端部分のアミノ基に結合させるが、これに
は好ましくはアミジノフェニルアラニンアミド、特に好
ましくはD−4−アミジノフェニルアラニンピペリダイ
ドを用いる。ウロン酸の脱保護後、物質を常法、例えば
ゲル浸透クロマトグラフィーまたはイオン交換クロマト
グラフィーにより精製される。
【0048】アミジノ官能基を生成させるには、p−シ
アノフェニルアラニン化合物をピリジンおよびトリエチ
ルアミンに溶解しそして硫化水素を飽和させる。2〜3
日後その溶液を希塩酸に撹拌添加し、そして沈殿を単離
する。メチル化剤、好ましくは沃化メチルでメチル化
し、そしてアルコール例えばメタノール中でアンモニウ
ム塩例えば酢酸アンモニウムと反応させるとアミジノ官
能基を有するペプチド誘導体が生成する。酸分解のため
に酢酸中のHClまたはトリフルオロ酢酸で処理すると
目的物が得られる。次いでメタノール中 RSephadex L
H−20でのゲル浸透クロマトグラフィーにかけると純
物質が得られる。最終化合物を同定についてはNMRお
よび質量分析により、そして純度についてはHPLCお
よび薄層クロマトグラフィーにより検査する。目的とす
る塩の形に変えるにはイオン交換クロマトグラフィーを
用いるのが好ましい。これは、適切な化合物をカルボキ
シメチル化イオン交換樹脂、例えばCM−RFractogelに
結合させ、そして目的の酸で溶出させることによって行
われる。最終生成物は凍結乾燥により結晶の形で得られ
る。目的とする他の塩の形のものは酢酸塩から得られ
る。
アノフェニルアラニン化合物をピリジンおよびトリエチ
ルアミンに溶解しそして硫化水素を飽和させる。2〜3
日後その溶液を希塩酸に撹拌添加し、そして沈殿を単離
する。メチル化剤、好ましくは沃化メチルでメチル化
し、そしてアルコール例えばメタノール中でアンモニウ
ム塩例えば酢酸アンモニウムと反応させるとアミジノ官
能基を有するペプチド誘導体が生成する。酸分解のため
に酢酸中のHClまたはトリフルオロ酢酸で処理すると
目的物が得られる。次いでメタノール中 RSephadex L
H−20でのゲル浸透クロマトグラフィーにかけると純
物質が得られる。最終化合物を同定についてはNMRお
よび質量分析により、そして純度についてはHPLCお
よび薄層クロマトグラフィーにより検査する。目的とす
る塩の形に変えるにはイオン交換クロマトグラフィーを
用いるのが好ましい。これは、適切な化合物をカルボキ
シメチル化イオン交換樹脂、例えばCM−RFractogelに
結合させ、そして目的の酸で溶出させることによって行
われる。最終生成物は凍結乾燥により結晶の形で得られ
る。目的とする他の塩の形のものは酢酸塩から得られ
る。
【0049】本発明阻害剤を様々な基準に従って活性評
価のためにテストするが、これらは好ましくは、Kiお
よびIC50およびインビボおよびインビトロ部分トロン
ボプラスチン時間(PTT)の測定である。特異性のテ
ストのために、各種セリンプロテアーゼ、特にトロンビ
ンおよびトリプシンについてのIC50値を測定する。本
発明物質の安定性は該物質のサンプルを純粋酵素、好ま
しくはトリプシン、キモトリプシンまたはパパインと、
あるいは肝臓または腸ホモジネートとインキュベート
し、そしてそれら溶液から時間間隔をおいてサンプルを
採取しそしてそれらを好ましくはHPLCにより測定す
ることにより測定される。このようにして、従来技術に
比べ特許請求の範囲に記載された化合物の方が安定であ
りかつ分解も緩慢であることを示すことができる。特許
請求の範囲に記載された化合物は、従来より記載されて
いる低分子量阻害剤を上回る相当な抗血栓症ポテンシャ
ルを有する特異的でかつ高活性のトロンビン阻害剤であ
り、またそれらは、場合によっては、化合物Mtr−L
−Asp−D−Aph−Pipに対して示すことができ
たように、経腸投与が可能であるという点でも優れてい
る。
価のためにテストするが、これらは好ましくは、Kiお
よびIC50およびインビボおよびインビトロ部分トロン
ボプラスチン時間(PTT)の測定である。特異性のテ
ストのために、各種セリンプロテアーゼ、特にトロンビ
ンおよびトリプシンについてのIC50値を測定する。本
発明物質の安定性は該物質のサンプルを純粋酵素、好ま
しくはトリプシン、キモトリプシンまたはパパインと、
あるいは肝臓または腸ホモジネートとインキュベート
し、そしてそれら溶液から時間間隔をおいてサンプルを
採取しそしてそれらを好ましくはHPLCにより測定す
ることにより測定される。このようにして、従来技術に
比べ特許請求の範囲に記載された化合物の方が安定であ
りかつ分解も緩慢であることを示すことができる。特許
請求の範囲に記載された化合物は、従来より記載されて
いる低分子量阻害剤を上回る相当な抗血栓症ポテンシャ
ルを有する特異的でかつ高活性のトロンビン阻害剤であ
り、またそれらは、場合によっては、化合物Mtr−L
−Asp−D−Aph−Pipに対して示すことができ
たように、経腸投与が可能であるという点でも優れてい
る。
【0050】さらに本発明は式Iの化合物を含む診断剤
または治療剤に関する。
または治療剤に関する。
【0051】さらに本発明は、式Iの化合物を診断助剤
の、あるいは抗血栓症作用を有する医薬の製造方法に用
いることに関する。
の、あるいは抗血栓症作用を有する医薬の製造方法に用
いることに関する。
【0052】省略形: Aph アミジノフェニルアラニン NAPAP β−ナフチルスルホニル−グリシル−
D,L−p−アミジノフェニルアラニン−ピペリダイド Asp アスパラギン酸 Asn アスパラギン Glu グルタミン酸 Cys(SO2H) システインスルホン酸 β−Dmn 6,7−ジメトキシナフチル β−Mns 5−メトキシナフチル Pmc 2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン Thn 5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン Tmn 5,6,7,8−テトラメチルナフチル Phl フェニル− Mtr 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニ
ル−4−メチルフェニル Pme 2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル
− Mte 4−メトキシ−2,3,5,6−テトラメ
チルフェニル− Htr 4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチル
フェニル− Cph 4−カルボキシフェニル− Z(Cbo) ベンジルオキシカルボニル− Boc tert.−ブチルオキシカルボニル Bpoc ビフェニルイソプロピルオキシカルボニ
ル− Ddz ジメトキシジメチルベンジルオキシカル
ボニル Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル Pip ピペリジン OtBu tert.−ブチルエステル OMe メチルエステル OEt エチルエステル OiBu iso−ブチルエステル(sec−ブチルエ
ステル) OiPr iso−プロピルエステル OnPe neo−ペンチルエステル TLC 薄層クロマトグラフィー DCCI ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF ジメチルホルムアミド FAB−MS 高速原子衝撃質量分析 DIPEA ジイソプロピルエチルアミン HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
D,L−p−アミジノフェニルアラニン−ピペリダイド Asp アスパラギン酸 Asn アスパラギン Glu グルタミン酸 Cys(SO2H) システインスルホン酸 β−Dmn 6,7−ジメトキシナフチル β−Mns 5−メトキシナフチル Pmc 2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン Thn 5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン Tmn 5,6,7,8−テトラメチルナフチル Phl フェニル− Mtr 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニ
ル−4−メチルフェニル Pme 2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル
− Mte 4−メトキシ−2,3,5,6−テトラメ
チルフェニル− Htr 4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチル
フェニル− Cph 4−カルボキシフェニル− Z(Cbo) ベンジルオキシカルボニル− Boc tert.−ブチルオキシカルボニル Bpoc ビフェニルイソプロピルオキシカルボニ
ル− Ddz ジメトキシジメチルベンジルオキシカル
ボニル Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル Pip ピペリジン OtBu tert.−ブチルエステル OMe メチルエステル OEt エチルエステル OiBu iso−ブチルエステル(sec−ブチルエ
ステル) OiPr iso−プロピルエステル OnPe neo−ペンチルエステル TLC 薄層クロマトグラフィー DCCI ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF ジメチルホルムアミド FAB−MS 高速原子衝撃質量分析 DIPEA ジイソプロピルエチルアミン HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
【0053】以下の実施例により本発明をより詳しく説
明する。β−ナフチルスルホニル−L−アスパラギン酸
D−p−アミジノフェニル−アラニル−ピペリダイド
明する。β−ナフチルスルホニル−L−アスパラギン酸
D−p−アミジノフェニル−アラニル−ピペリダイド
【0054】1. Boc−D−p−シアノフェニルア
ラニル−ピペリダイド 50g(255ミリモル)のp−シアノベンジルブロマ
イド、55g(255ミリモル)のジエチルアセトアミ
ドマロネートおよび2gの沃化カリウムを無水ジオキサ
ン250ml中で加熱沸騰させた。これに3時間かけてナ
トリウム6g(260ミリモル)の用時調製エタノール
溶液を滴加した。さらに3時間還流後、混合物を80°
まで冷却し、そして3時間かけて170mlの3N水酸化
ナトリウム溶液を添加した。その混合物を95°に4時
間加熱した。冷却後、pHを6NHClで1に調節し、そ
してジオキサンを蒸発させた。析出した沈殿を濾別し
た。pHを水酸化ナトリウム溶液で9に調節し、そして酢
酸エチルで2回抽出した。水性相を再び塩酸でpH1に調
節するとN−アセチル−シアノフェニルアラニンが晶析
した。結晶を集め、数回水洗しそして高度真空下に乾燥
した。 収量:47g(理論の79.2%) 純度検査:TLC Rf=0.5(クロロホルム 50/
メタノール10/氷酢酸 2.5//容量部)
ラニル−ピペリダイド 50g(255ミリモル)のp−シアノベンジルブロマ
イド、55g(255ミリモル)のジエチルアセトアミ
ドマロネートおよび2gの沃化カリウムを無水ジオキサ
ン250ml中で加熱沸騰させた。これに3時間かけてナ
トリウム6g(260ミリモル)の用時調製エタノール
溶液を滴加した。さらに3時間還流後、混合物を80°
まで冷却し、そして3時間かけて170mlの3N水酸化
ナトリウム溶液を添加した。その混合物を95°に4時
間加熱した。冷却後、pHを6NHClで1に調節し、そ
してジオキサンを蒸発させた。析出した沈殿を濾別し
た。pHを水酸化ナトリウム溶液で9に調節し、そして酢
酸エチルで2回抽出した。水性相を再び塩酸でpH1に調
節するとN−アセチル−シアノフェニルアラニンが晶析
した。結晶を集め、数回水洗しそして高度真空下に乾燥
した。 収量:47g(理論の79.2%) 純度検査:TLC Rf=0.5(クロロホルム 50/
メタノール10/氷酢酸 2.5//容量部)
【0055】24gのこの生成物を3リットルの水に3
N水酸化ナトリウム溶液の添加により溶解し、そしてpH
を6〜6.5に調節した。これに500mgのアシラーゼ
を添加し、そしてその混合物を37°に4日間インキュ
ベートした。この後、溶液を限外濾過にかけてアシラー
ゼを除去し、次いで1リットル容量となるまで濃縮し
た。pH1に調節後、酢酸エチルで数回抽出した。有機相
を少量の濃縮ブラインで洗浄しそして硫酸ナトリウムで
乾燥し、そして溶媒を蒸発させた。8.2gのN−アセ
チル−D−シアノフェニルアラニン(理論の68%)を
得た。22mlの氷酢酸および4.3mlの濃塩酸を40ml
の水と共に8gのこの化合物に添加し、そしてその混合
物を24時間加熱沸騰させた。脱離(elimination)溶
液を蒸発させ、そして付着痕跡量の酸をメタノールを用
いて伴出した後、メタノール/ジエチルエーテルを用い
て再沈殿を行った。収量:6.6g(理論の85%)
N水酸化ナトリウム溶液の添加により溶解し、そしてpH
を6〜6.5に調節した。これに500mgのアシラーゼ
を添加し、そしてその混合物を37°に4日間インキュ
ベートした。この後、溶液を限外濾過にかけてアシラー
ゼを除去し、次いで1リットル容量となるまで濃縮し
た。pH1に調節後、酢酸エチルで数回抽出した。有機相
を少量の濃縮ブラインで洗浄しそして硫酸ナトリウムで
乾燥し、そして溶媒を蒸発させた。8.2gのN−アセ
チル−D−シアノフェニルアラニン(理論の68%)を
得た。22mlの氷酢酸および4.3mlの濃塩酸を40ml
の水と共に8gのこの化合物に添加し、そしてその混合
物を24時間加熱沸騰させた。脱離(elimination)溶
液を蒸発させ、そして付着痕跡量の酸をメタノールを用
いて伴出した後、メタノール/ジエチルエーテルを用い
て再沈殿を行った。収量:6.6g(理論の85%)
【0056】5gの塩酸D−シアノフェニルアラニンを
7.5mlのジイソプロピルエチルアミンを添加した14m
lの水に溶解した。これに6gの tert.−ブチルオキシ
カルボニル−オキシイミノ−2−フェニルアセトニトリ
ルのジオキサン17ml中の溶液を添加し、そしてその混
合物を一夜撹拌した。40mlの水および50mlの酢酸エ
チルを添加した。水性相を分離し、そして有機相をもう
一度1M重炭酸カリウムで抽出した。合一した水性相を
もう一度10mlのジエチルエーテルで洗浄し、次いで塩
酸でpH3に調節した。酢酸エチルで3回抽出し、そして
有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄しそして硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を蒸発除去して5.6g(78
%)のBoc−D−シアノフェニルアラニンを得た。
3.26g(10ミリモル)のBoc−D−シアノフェ
ニルアラニン、1.49g(11ミリモル)のHOBt
および2.42g(12ミリモル)のDCCIを50ml
のDMFに溶解しそして1時間撹拌した。1mlのピペリ
ジンを添加し、そしてその混合物を一夜撹拌した。沈殿
したジシクロヘキシル尿素を濾去し、DMFを留去し、
そして残留物を酢酸エチルにとった。重炭酸カリウムで
3回、1M重硫酸カリウムおよび飽和ブラインで3回洗
浄を行った。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして溶
媒を留去して3.16g(80%)のBoc−D−シア
ノフェニルアラニルピペリダイドを得た。 純度検査:TLC Rf=0.27(クロロホルム)
7.5mlのジイソプロピルエチルアミンを添加した14m
lの水に溶解した。これに6gの tert.−ブチルオキシ
カルボニル−オキシイミノ−2−フェニルアセトニトリ
ルのジオキサン17ml中の溶液を添加し、そしてその混
合物を一夜撹拌した。40mlの水および50mlの酢酸エ
チルを添加した。水性相を分離し、そして有機相をもう
一度1M重炭酸カリウムで抽出した。合一した水性相を
もう一度10mlのジエチルエーテルで洗浄し、次いで塩
酸でpH3に調節した。酢酸エチルで3回抽出し、そして
有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄しそして硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を蒸発除去して5.6g(78
%)のBoc−D−シアノフェニルアラニンを得た。
3.26g(10ミリモル)のBoc−D−シアノフェ
ニルアラニン、1.49g(11ミリモル)のHOBt
および2.42g(12ミリモル)のDCCIを50ml
のDMFに溶解しそして1時間撹拌した。1mlのピペリ
ジンを添加し、そしてその混合物を一夜撹拌した。沈殿
したジシクロヘキシル尿素を濾去し、DMFを留去し、
そして残留物を酢酸エチルにとった。重炭酸カリウムで
3回、1M重硫酸カリウムおよび飽和ブラインで3回洗
浄を行った。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして溶
媒を留去して3.16g(80%)のBoc−D−シア
ノフェニルアラニルピペリダイドを得た。 純度検査:TLC Rf=0.27(クロロホルム)
【0057】2. D−シアノフェニルアラニル−ピペ
リジン塩酸塩 このBoc−保護化合物3gを氷酢酸中1.2N HCl
50mlに溶解し、そして室温で30分間乾燥した。脱
離試薬を真空留去し、次いでトルエンと共に伴出させ、
そして残留物を少量のジエチルエーテルと共に磨砕し
た。結晶を集めて真空乾燥した。 収量:2.2g(理論の90%)
リジン塩酸塩 このBoc−保護化合物3gを氷酢酸中1.2N HCl
50mlに溶解し、そして室温で30分間乾燥した。脱
離試薬を真空留去し、次いでトルエンと共に伴出させ、
そして残留物を少量のジエチルエーテルと共に磨砕し
た。結晶を集めて真空乾燥した。 収量:2.2g(理論の90%)
【0058】3. Ddz−Asp(tBu)−D−シア
ノフェニルアラニルピペリダイド 2.88g(7ミリモル)のDdz−Asp(tBu)、
1.04gのHOBt、1.73gのDCCIおよび2.
06g(7ミリモル)のシアノフェニルアラニルピペリ
ダイド塩酸塩を50mlのDMFに溶解した。2.4ml
(14ミリモル)のジイソプロピル−エチルアミンを添
加後、室温、暗所で1日撹拌した。溶媒を真空留去し、
残留物を酢酸エチルにとり、そして1M重硫酸カリウム
溶液で3回、重炭酸カリウム溶液で3回、そして濃縮ブ
ラインで2回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥
し、そして溶媒を蒸発除去した。残留物をジイソプロピ
ルエーテルで磨砕し、そして結晶を集めそして乾燥し
た。3.86g(理論の85%)のDdz−Asp(t
Bu)−D−シアノフェニルアラニルピペリダイドを得
た。
ノフェニルアラニルピペリダイド 2.88g(7ミリモル)のDdz−Asp(tBu)、
1.04gのHOBt、1.73gのDCCIおよび2.
06g(7ミリモル)のシアノフェニルアラニルピペリ
ダイド塩酸塩を50mlのDMFに溶解した。2.4ml
(14ミリモル)のジイソプロピル−エチルアミンを添
加後、室温、暗所で1日撹拌した。溶媒を真空留去し、
残留物を酢酸エチルにとり、そして1M重硫酸カリウム
溶液で3回、重炭酸カリウム溶液で3回、そして濃縮ブ
ラインで2回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥
し、そして溶媒を蒸発除去した。残留物をジイソプロピ
ルエーテルで磨砕し、そして結晶を集めそして乾燥し
た。3.86g(理論の85%)のDdz−Asp(t
Bu)−D−シアノフェニルアラニルピペリダイドを得
た。
【0059】4. β−ナフチルスルホニル−Asp(t
Bu)−D−シアノフェニルアラニルピペリダイド 3.25g(5ミリモル)のDdz−Asp(tBu)−
D−シアノフェニルアラニルピペリダイドを200mlの
ジクロロメタン中5%強度トリフルオロ酢酸に溶解し、
そして室温で30分間撹拌した。その混合物を2M重炭
酸ナトリウム溶液に注加し、そして有機相を重炭酸ナト
リウム溶液で2回、そして濃縮ブラインで1回洗浄し
た。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を蒸発除去し、そし
て油状残留物をジイソプロピルエーテルで3回抽出し
た。その油状残留物を1.71ml(10ミリモル)を添
加したジクロロメタンに溶解し、そして1.13g(5
ミリモル)のβ−ナフチルスルホニルクロライドをこれ
に撹拌しながら添加した。その混合物を室温で一夜撹拌
し、次いで有機相を各々NaHCO3溶液、重硫酸カリ
ウム溶液および塩化ナトリウム溶液を用いて3回洗浄し
た。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を留
去し、そして生成物質をそれ以上精製することなく以後
の反応に用いた。
Bu)−D−シアノフェニルアラニルピペリダイド 3.25g(5ミリモル)のDdz−Asp(tBu)−
D−シアノフェニルアラニルピペリダイドを200mlの
ジクロロメタン中5%強度トリフルオロ酢酸に溶解し、
そして室温で30分間撹拌した。その混合物を2M重炭
酸ナトリウム溶液に注加し、そして有機相を重炭酸ナト
リウム溶液で2回、そして濃縮ブラインで1回洗浄し
た。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を蒸発除去し、そし
て油状残留物をジイソプロピルエーテルで3回抽出し
た。その油状残留物を1.71ml(10ミリモル)を添
加したジクロロメタンに溶解し、そして1.13g(5
ミリモル)のβ−ナフチルスルホニルクロライドをこれ
に撹拌しながら添加した。その混合物を室温で一夜撹拌
し、次いで有機相を各々NaHCO3溶液、重硫酸カリ
ウム溶液および塩化ナトリウム溶液を用いて3回洗浄し
た。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を留
去し、そして生成物質をそれ以上精製することなく以後
の反応に用いた。
【0060】5. β−ナフチルスルホニル−Asp(t
Bu)−D−アミジノフェニルアラニルピペリダイド 4. で得られた化合物を30mlの乾燥ピリジンを溶解
し、そして1mlのトリエチルアミンを添加後、気体状硫
化水素を3時間通じた。その混合物を室温に3日間放置
し、次に100gの氷と50mlの濃塩酸の混合物に添加
した。その沈殿を吸収濾取しそして水洗した。そのチオ
アミドを乾燥し、次いで50mlのアセトンにとり、そし
て1.5mlの沃化メチルを添加した。その混合物を30
分間還流沸騰させた。冷却後、ジエチルエーテルを用い
て沈殿を誘導した。沈殿をジクロロメタンに溶解し、そ
して2回水洗した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、
そして溶媒を除去し、次いで残留物を30mlの乾燥メタ
ノールにとり、そして200mgの酢酸アンモニウムを添
加した。その混合物を60°に3時間加熱した。溶媒を
真空蒸発除去した。生成物をメタノール中Sephadex L
H−20でのクロマトグラフィーによる精製に付した。 収量:630mg 純度検査:TLC:Rf=0.55(クロロホルム 50
/メタノール 10/氷酢酸 2.5//容量) FAB−MS:M+H 636
Bu)−D−アミジノフェニルアラニルピペリダイド 4. で得られた化合物を30mlの乾燥ピリジンを溶解
し、そして1mlのトリエチルアミンを添加後、気体状硫
化水素を3時間通じた。その混合物を室温に3日間放置
し、次に100gの氷と50mlの濃塩酸の混合物に添加
した。その沈殿を吸収濾取しそして水洗した。そのチオ
アミドを乾燥し、次いで50mlのアセトンにとり、そし
て1.5mlの沃化メチルを添加した。その混合物を30
分間還流沸騰させた。冷却後、ジエチルエーテルを用い
て沈殿を誘導した。沈殿をジクロロメタンに溶解し、そ
して2回水洗した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、
そして溶媒を除去し、次いで残留物を30mlの乾燥メタ
ノールにとり、そして200mgの酢酸アンモニウムを添
加した。その混合物を60°に3時間加熱した。溶媒を
真空蒸発除去した。生成物をメタノール中Sephadex L
H−20でのクロマトグラフィーによる精製に付した。 収量:630mg 純度検査:TLC:Rf=0.55(クロロホルム 50
/メタノール 10/氷酢酸 2.5//容量) FAB−MS:M+H 636
【0061】6. β−ナフチルスルホニル−Asp−
D−アミジノ−フェニルアラニルピペリダイド 5. で単離された物質500mgを氷酢酸中1.2N HC
l 5mlに溶解しそして室温で1時間撹拌した。溶媒を
蒸発除去後、残留物をジエチルエーテルを用いて磨砕し
そしてフィルターフリット上に集めた。生成物を五酸化
燐で高度真空下に乾燥した。粗製物質を水に溶解し、そ
してCM−Fractogelイオン交換体に結合した。5%強
度酢酸を用いて溶出を行った。凍結乾燥により290mg
の酢酸塩を得た。13C−NMR分光法により正しい構造
であることを確認した。 FAB−MS:M+H 580
D−アミジノ−フェニルアラニルピペリダイド 5. で単離された物質500mgを氷酢酸中1.2N HC
l 5mlに溶解しそして室温で1時間撹拌した。溶媒を
蒸発除去後、残留物をジエチルエーテルを用いて磨砕し
そしてフィルターフリット上に集めた。生成物を五酸化
燐で高度真空下に乾燥した。粗製物質を水に溶解し、そ
してCM−Fractogelイオン交換体に結合した。5%強
度酢酸を用いて溶出を行った。凍結乾燥により290mg
の酢酸塩を得た。13C−NMR分光法により正しい構造
であることを確認した。 FAB−MS:M+H 580
【0062】6,7−ジメトキシ−β−ナフタレンスル
ホニル−L−Asp−D−p−アミジノ−フェニルアラ
ニルピペリダイド 前記の例と同様に製造を行った。β−ナフタレン−スル
ホニルクロライドに代えて6,7−ジメトキシ−β−ナ
フタレン−スルホニルクロライドを用いた。 FAB−MS:M+H 640
ホニル−L−Asp−D−p−アミジノ−フェニルアラ
ニルピペリダイド 前記の例と同様に製造を行った。β−ナフタレン−スル
ホニルクロライドに代えて6,7−ジメトキシ−β−ナ
フタレン−スルホニルクロライドを用いた。 FAB−MS:M+H 640
【0063】5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフタ
レンスルホニル−L−Asp−D−p−アミジノフェニ
ルアラニルピペリダイド 5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフタレンスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて5,6,7,8−テ
トラヒドロ−β−ナフタレンスルホニル−L−Asp−
D−p−アミジノフェニルアラニルピペリダイドを製造
した。 FAB−MS:M+H 584
レンスルホニル−L−Asp−D−p−アミジノフェニ
ルアラニルピペリダイド 5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフタレンスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて5,6,7,8−テ
トラヒドロ−β−ナフタレンスルホニル−L−Asp−
D−p−アミジノフェニルアラニルピペリダイドを製造
した。 FAB−MS:M+H 584
【0064】4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェ
ニルスルホニル−L−Asp−D−p−アミジノフェニ
ルアラニルピペリダイド 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル−L−Asp
−D−p−アミジノフェニルアラニルピペリダイドを製
造した。 FAB−MS:M+H 602
ニルスルホニル−L−Asp−D−p−アミジノフェニ
ルアラニルピペリダイド 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル−L−Asp
−D−p−アミジノフェニルアラニルピペリダイドを製
造した。 FAB−MS:M+H 602
【0065】4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェ
ニルスルホニル−L−Cys(SO3H)−D−p−アミ
ジノフェニルアラニルピペリダイド 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル−L−Cys
(SO3H)−D−p−アミジノフェニルアラニルピペリ
ダイドを製造した。 FAB−MS:M+H 638
ニルスルホニル−L−Cys(SO3H)−D−p−アミ
ジノフェニルアラニルピペリダイド 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルクロライドおよび前記方法を用いて4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル−L−Cys
(SO3H)−D−p−アミジノフェニルアラニルピペリ
ダイドを製造した。 FAB−MS:M+H 638
【0066】4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェ
ニルスルホニル−L−アスパラギニル−N−〔β−D−
グルコピラノシル)ウロン酸〕−D−p−アミジノフェ
ニルアラニルピペリダイド (Mtr−L−Asp(β−D−アミノグルクロン酸)−
D−Aph−pip) 1. メチル(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−
グルコピラノシルアミン)−ウロネート 2gのメチル(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D
−グルコピラノシルアジド)ウロネートを200mlの酢
酸エチル/メタノール(2:1;V:V)に溶解し、2
gのパラジウム/チャコールを添加し、トリエチルアミ
ンでpH7.5に調節しそして1時間水素を通じて処理し
た。反応混合物を濾過し、そして溶媒を蒸発除去させ
た。 収量:1.9g 純度検査:TLC Rf=0.35(ジクロロメタン:
アセトン/2:1)
ニルスルホニル−L−アスパラギニル−N−〔β−D−
グルコピラノシル)ウロン酸〕−D−p−アミジノフェ
ニルアラニルピペリダイド (Mtr−L−Asp(β−D−アミノグルクロン酸)−
D−Aph−pip) 1. メチル(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−
グルコピラノシルアミン)−ウロネート 2gのメチル(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D
−グルコピラノシルアジド)ウロネートを200mlの酢
酸エチル/メタノール(2:1;V:V)に溶解し、2
gのパラジウム/チャコールを添加し、トリエチルアミ
ンでpH7.5に調節しそして1時間水素を通じて処理し
た。反応混合物を濾過し、そして溶媒を蒸発除去させ
た。 収量:1.9g 純度検査:TLC Rf=0.35(ジクロロメタン:
アセトン/2:1)
【0067】2. 2−N−(Z)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン tert.ブチル
エステル 1.26gのZ−アスパラギン酸α−tert.−ブチルエス
テル、0.9gのHOBtおよび1.4gのジシクロヘキ
シルカルボジイミドを100mlのTHFに溶解し、そし
て0℃で第1段階で得たもの1.4gを添加した。その
混合物を室温で一夜撹拌し、そして溶媒を真空蒸発除去
した。残留物をクロロホルムにとり、水洗し、硫酸ナト
リウムで乾燥し、そして溶媒を留去した。残留物をクロ
ロホルム/アセトン(6:1/V:V)を用いてシリカ
ゲルで精製した。 収量:1.7g 純度検査:TLC Rf=0.72(クロロホルム:ア
セトン/6:1)
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン tert.ブチル
エステル 1.26gのZ−アスパラギン酸α−tert.−ブチルエス
テル、0.9gのHOBtおよび1.4gのジシクロヘキ
シルカルボジイミドを100mlのTHFに溶解し、そし
て0℃で第1段階で得たもの1.4gを添加した。その
混合物を室温で一夜撹拌し、そして溶媒を真空蒸発除去
した。残留物をクロロホルムにとり、水洗し、硫酸ナト
リウムで乾燥し、そして溶媒を留去した。残留物をクロ
ロホルム/アセトン(6:1/V:V)を用いてシリカ
ゲルで精製した。 収量:1.7g 純度検査:TLC Rf=0.72(クロロホルム:ア
セトン/6:1)
【0068】3. 4−N−〔メチル(2,3,4−トリ
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)ウロネー
ト〕−L−アスパラギン tert.ブチルエステル 第2段階で得たもの0.9gを20mlのメタノールに溶
解し、スパーテル先端一杯のパラジウム/チャコールを
添加し、そしてその混合物を5時間水素添加した。触媒
を濾去後溶媒を留去し、そして残留物(0.75g)を
それ以上精製することなく次の反応に用いた。
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)ウロネー
ト〕−L−アスパラギン tert.ブチルエステル 第2段階で得たもの0.9gを20mlのメタノールに溶
解し、スパーテル先端一杯のパラジウム/チャコールを
添加し、そしてその混合物を5時間水素添加した。触媒
を濾去後溶媒を留去し、そして残留物(0.75g)を
それ以上精製することなく次の反応に用いた。
【0069】4. 2−N−(4−メトキシ−2,3,6−
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン tert.ブチ
ルエステル 前段階で得たもの1.73g、1.2mlのジイソプロピル
エチルアミンおよび0.8gのMtrクロライドを80m
lのDMFに溶解しそして室温で一夜撹拌した。溶媒を
真空蒸発除去し、そして残留物を酢酸エチルにとり、3
回水洗した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして真
空下に蒸発させた。ジクロロメタン/アセトン(3:1
/V:V)を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィー
により更に精製した。 収量:1.57g 純度検査:TLC Rf=0.87(ジクロロメタン:
メタノール/10:1)
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン tert.ブチ
ルエステル 前段階で得たもの1.73g、1.2mlのジイソプロピル
エチルアミンおよび0.8gのMtrクロライドを80m
lのDMFに溶解しそして室温で一夜撹拌した。溶媒を
真空蒸発除去し、そして残留物を酢酸エチルにとり、3
回水洗した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして真
空下に蒸発させた。ジクロロメタン/アセトン(3:1
/V:V)を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィー
により更に精製した。 収量:1.57g 純度検査:TLC Rf=0.87(ジクロロメタン:
メタノール/10:1)
【0070】5. 2−N−(4−メトキシ−2,3,6−
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン 第4段階で得られたもの2.2gを50mlのトリフルオ
ロ酢酸/ジクロロメタン(1:1/V:V)に溶解しそ
して室温で1時間撹拌した。その酸性混合物を真空留去
しそして付着痕跡量の酸をトルエンを用いて真空蒸発除
去した。生成物をそれ以上精製することなく次の反応に
用いた。 収量:1.2g 純度検査:TLC Rf=0.7(クロロホルム:メタ
ノール/3:1)
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギン 第4段階で得られたもの2.2gを50mlのトリフルオ
ロ酢酸/ジクロロメタン(1:1/V:V)に溶解しそ
して室温で1時間撹拌した。その酸性混合物を真空留去
しそして付着痕跡量の酸をトルエンを用いて真空蒸発除
去した。生成物をそれ以上精製することなく次の反応に
用いた。 収量:1.2g 純度検査:TLC Rf=0.7(クロロホルム:メタ
ノール/3:1)
【0071】6. 2−N−(4−メトキシ−2,3,6−
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギニル−D−4−
アミジノフェニルアラニンピペリダイド 前段階で得られたもの1.0g、0.23gのHOBtお
よび0.37gのDCCIを50mlのDMFに溶解しそ
して4℃で30分間撹拌した。次に0.4gのD−4−
アミジノフェニルアラニン−ピペリジンおよび0.5ml
のN−メチルモルホリンを添加した。その混合物を室温
で一夜撹拌し、濾過し、そして溶媒を真空蒸発除去し
た。粗製生成物をクロロホルム/メタノール(5:1)
を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた。 収量:1.2g 純度検査:TLC Rf=0.7(クロロホルム:メタ
ノール/3:1)
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラ
ノシル)ウロネート〕−L−アスパラギニル−D−4−
アミジノフェニルアラニンピペリダイド 前段階で得られたもの1.0g、0.23gのHOBtお
よび0.37gのDCCIを50mlのDMFに溶解しそ
して4℃で30分間撹拌した。次に0.4gのD−4−
アミジノフェニルアラニン−ピペリジンおよび0.5ml
のN−メチルモルホリンを添加した。その混合物を室温
で一夜撹拌し、濾過し、そして溶媒を真空蒸発除去し
た。粗製生成物をクロロホルム/メタノール(5:1)
を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた。 収量:1.2g 純度検査:TLC Rf=0.7(クロロホルム:メタ
ノール/3:1)
【0072】7. 2−N−(4−メトキシ−2,3,6−
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(β−D−グルコピラノシル)ウロネート〕−L−アス
パラギニル−D−4−アミジノフェニルアラニンピペリ
ダイド 前段階で得られたもの1.1gを50mlのメタノールに
溶解しそして1N 水酸化ナトリウム溶液でpH9に調節
した。pH8.5〜9で2時間後、その混合物をメタノー
ル性HClで中和しそして溶媒を真空蒸発除去した。残
留物をメタノール中SephadexR LH−20でのクロマト
グラフィーにかけた。 収量:0.9g 純度検査:TLC Rf=0.34(クロロホルム:メ
タノール:水/40:20:1)
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−〔メチル
(β−D−グルコピラノシル)ウロネート〕−L−アス
パラギニル−D−4−アミジノフェニルアラニンピペリ
ダイド 前段階で得られたもの1.1gを50mlのメタノールに
溶解しそして1N 水酸化ナトリウム溶液でpH9に調節
した。pH8.5〜9で2時間後、その混合物をメタノー
ル性HClで中和しそして溶媒を真空蒸発除去した。残
留物をメタノール中SephadexR LH−20でのクロマト
グラフィーにかけた。 収量:0.9g 純度検査:TLC Rf=0.34(クロロホルム:メ
タノール:水/40:20:1)
【0073】8. 2−N−(4−メトキシ−2,3,6−
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−(β−D−グ
ルコピラノシル)ウロネート〕−L−アスパラギニル−
D−4−アミジノフェニルアラニンピペリダイド 最終段階で得られたもの0.9gを100mlのクロロホ
ルム:メタノール:水(40:20:1/V:V:V)
にとり、そして0.2gの水酸化バリウムを添加した。
その混合物を室温で3時間撹拌し、メタノール中HCl
でpH3.5に調節し、そして溶媒を蒸発除去した。残留
物をメタノール中 SephadexR LH−20でのクロマト
グラフィーにかけた。 収量:0.72g 純度検査:TLC Rf=0.32(クロロホルム:メ
タノール:水/8:6:1) FAB−MS:777
トリメチルベンゼンスルホニル)−4−N−(β−D−グ
ルコピラノシル)ウロネート〕−L−アスパラギニル−
D−4−アミジノフェニルアラニンピペリダイド 最終段階で得られたもの0.9gを100mlのクロロホ
ルム:メタノール:水(40:20:1/V:V:V)
にとり、そして0.2gの水酸化バリウムを添加した。
その混合物を室温で3時間撹拌し、メタノール中HCl
でpH3.5に調節し、そして溶媒を蒸発除去した。残留
物をメタノール中 SephadexR LH−20でのクロマト
グラフィーにかけた。 収量:0.72g 純度検査:TLC Rf=0.32(クロロホルム:メ
タノール:水/8:6:1) FAB−MS:777
【0074】4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベン
ゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(γ−アミノ酪酸)
−D−Aph−ピペリダイド 1. 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンス
ルホニル−L−アスパラギン酸(tert.−ブチル γ−ア
ミノブチレート)−D−シアノフェニルアラニンピペリ
ダイド 1gのMtr−Asp−D−シアノフェニルアラニンピ
ペリダイドを30mlのDMFに溶解し、そして0.34m
lのジイソプロピルエチルアミン、0.39gのHOB
t、0.42gの tert.−ブチルγ−アミノブチレート
および0.66gのジシクロヘキシルカルボジイミドを
添加した。その混合物をまず氷浴中で1時間撹拌し次い
で室温で一夜撹拌した。析出したジシクロヘキシル尿素
を濾去しそして溶媒を真空蒸発除去した。油状残留物を
酢酸エチルにとりそして各々水、1M重炭酸カリウム溶
液、1M重硫酸カリウム溶液および飽和ブラインで2回
洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。 収量:1.1g 純度検査:TLC Rf=0.89(クロロホルム:メ
タノール/9:1)
ゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(γ−アミノ酪酸)
−D−Aph−ピペリダイド 1. 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンス
ルホニル−L−アスパラギン酸(tert.−ブチル γ−ア
ミノブチレート)−D−シアノフェニルアラニンピペリ
ダイド 1gのMtr−Asp−D−シアノフェニルアラニンピ
ペリダイドを30mlのDMFに溶解し、そして0.34m
lのジイソプロピルエチルアミン、0.39gのHOB
t、0.42gの tert.−ブチルγ−アミノブチレート
および0.66gのジシクロヘキシルカルボジイミドを
添加した。その混合物をまず氷浴中で1時間撹拌し次い
で室温で一夜撹拌した。析出したジシクロヘキシル尿素
を濾去しそして溶媒を真空蒸発除去した。油状残留物を
酢酸エチルにとりそして各々水、1M重炭酸カリウム溶
液、1M重硫酸カリウム溶液および飽和ブラインで2回
洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。 収量:1.1g 純度検査:TLC Rf=0.89(クロロホルム:メ
タノール/9:1)
【0075】2. 4−メトキシ−2,3,6−トリメチ
ルベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(tert.−
ブチル γ−アミノブチレート)−D−Aph−ピペリダ
イド そのシアノ基を第1の例の第5段階におけると同様にア
ミジノ基に転化した。 収量:500mg 純度検査:TLC Rf=0.4(クロロホルム:メタ
ノール:酢酸/50:10:2.5)
ルベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(tert.−
ブチル γ−アミノブチレート)−D−Aph−ピペリダ
イド そのシアノ基を第1の例の第5段階におけると同様にア
ミジノ基に転化した。 収量:500mg 純度検査:TLC Rf=0.4(クロロホルム:メタ
ノール:酢酸/50:10:2.5)
【0076】3. 4−メトキシ−2,3,6−トリメチ
ルベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(γ−アミ
ノ酪酸)−D−Aph−ピペリダイド 前段階で得られたもの400mgを15mlの1.2N HC
l/酢酸にとりそして室温で90分撹拌した。その酸性
混合物を留去しそしてトルエンと2回混合しそしてトル
エンを蒸発除去した。その粗製生成物を3mlのメタノー
ルに溶解しそして50mlのジエチルエーテルに滴加する
ことによって晶析した。沈殿を集めそして真空乾燥し
た。 収量:320mg 純度検査:TLC Rf=0.25(クロロホルム:メ
タノール:酢酸/50:10:2.5) FAB−MS:686
ルベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸(γ−アミ
ノ酪酸)−D−Aph−ピペリダイド 前段階で得られたもの400mgを15mlの1.2N HC
l/酢酸にとりそして室温で90分撹拌した。その酸性
混合物を留去しそしてトルエンと2回混合しそしてトル
エンを蒸発除去した。その粗製生成物を3mlのメタノー
ルに溶解しそして50mlのジエチルエーテルに滴加する
ことによって晶析した。沈殿を集めそして真空乾燥し
た。 収量:320mg 純度検査:TLC Rf=0.25(クロロホルム:メ
タノール:酢酸/50:10:2.5) FAB−MS:686
【0077】第1段階でアシラーゼによるラセミ体分割
を省略して、相当するラセミ体D,L−シアノフェニル
アラニンピペリダイドを同様に本発明化合物に転化した
ところ、それらも同様に極めて強力なトロンビン阻害剤
である。
を省略して、相当するラセミ体D,L−シアノフェニル
アラニンピペリダイドを同様に本発明化合物に転化した
ところ、それらも同様に極めて強力なトロンビン阻害剤
である。
【0078】本発明化合物* リスト β−ナフチルスルホニル−L−Glu−D−Aph−P
ip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D−Aph−P
ip β−ナフチルスルホニル−D−Asp−D,L−Aph
−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D,L−Aph
−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D,L−Aph
−3−ヒドロキシメチルピペリダイド β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OtBu)−D−
Aph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OMe)−D−A
ph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OEt)−D−A
ph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OiBu)−D−
Aph−Pip Mtr−D−Asp−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OMe)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OEt)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OiBu)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OiPr)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp−D−Aph−Pip Mte−L−Asp−D−Aph−Pip Mte−L−Asp(OiBu)−D,L−Aph−Pi
p
ip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D−Aph−P
ip β−ナフチルスルホニル−D−Asp−D,L−Aph
−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D,L−Aph
−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp−D,L−Aph
−3−ヒドロキシメチルピペリダイド β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OtBu)−D−
Aph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OMe)−D−A
ph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OEt)−D−A
ph−Pip β−ナフチルスルホニル−L−Asp(OiBu)−D−
Aph−Pip Mtr−D−Asp−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OMe)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OEt)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OiBu)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(OiPr)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp−D−Aph−Pip Mte−L−Asp−D−Aph−Pip Mte−L−Asp(OiBu)−D,L−Aph−Pi
p
【0079】Htr−L−Asp(OtBu)−D−Ap
h−Pip Htr−L−Asp−D−Aph−Pip Mtr−L−Glu−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Asn−D−Aph−Pip Mtr−D−Asn−D,L−Aph−Pip Thn−L−Asn−D−Aph−Pip Pme−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Pme−L−Asp−D−Aph−Pip Pme−L−Asp(OtBu)−D,L−Aph−Pi
p Phl−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Phl−L−Asp−D−Aph−Pip β−Dmn−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pi
p β−Dmn−L−Asp−D−Aph−Pip Tos−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Tos−L−Asp−D−Aph−Pip Pmc−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Pmc−L−Asp−D−Aph−Pip
h−Pip Htr−L−Asp−D−Aph−Pip Mtr−L−Glu−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Asn−D−Aph−Pip Mtr−D−Asn−D,L−Aph−Pip Thn−L−Asn−D−Aph−Pip Pme−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Pme−L−Asp−D−Aph−Pip Pme−L−Asp(OtBu)−D,L−Aph−Pi
p Phl−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Phl−L−Asp−D−Aph−Pip β−Dmn−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pi
p β−Dmn−L−Asp−D−Aph−Pip Tos−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Tos−L−Asp−D−Aph−Pip Pmc−L−Asp(OtBu)−D−Aph−Pip Pmc−L−Asp−D−Aph−Pip
【0080】β−Mns−L−Asp(OnPe)−D−
Aph−Pip β−Mns−L−Asp−D−Aph−Pip Cph−L−Asp(OtBu)−D,L−Aph−Pi
p Cph−L−Asp−D,L−Aph−Pip Phl−L−Cys(SO3H)−D−Aph−Pip Mtr−L−Cys(SO3H)−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Cys(SO3H)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(γ−アミノ酪酸)−D−Aph−P
ip Mtr−L−Asp(L−トレオニン)−D−Aph−P
ip Mtr−L−Asp(L−フェニルアラニン)−Aph−
Pip Mtr−L−Asn〔(β−D−グルコピラノシル)ウ
ロネート〕−D−Aph−Pip * アミジノ官能基についての塩の形のものは特定され
ていない。
Aph−Pip β−Mns−L−Asp−D−Aph−Pip Cph−L−Asp(OtBu)−D,L−Aph−Pi
p Cph−L−Asp−D,L−Aph−Pip Phl−L−Cys(SO3H)−D−Aph−Pip Mtr−L−Cys(SO3H)−D,L−Aph−Pip Mtr−L−Cys(SO3H)−D−Aph−Pip Mtr−L−Asp(γ−アミノ酪酸)−D−Aph−P
ip Mtr−L−Asp(L−トレオニン)−D−Aph−P
ip Mtr−L−Asp(L−フェニルアラニン)−Aph−
Pip Mtr−L−Asn〔(β−D−グルコピラノシル)ウ
ロネート〕−D−Aph−Pip * アミジノ官能基についての塩の形のものは特定され
ていない。
【0081】トロンビンに対する阻害定数の測定 前記物質についての阻害測定(Ki)を既知の酵素動態
法により測定した。使用したヒトトロンビンの純度は活
性部位滴定により87%であると測定された。Ki測定
用のアッセイ溶液は、緩衝液(50mM tris−HCl、
75mM NaCl、pH7.8、37℃)、100pM トロ
ンビン、0.1mM 基質S2238(Kabi)および0〜
0.2μMの範囲の阻害剤から構成した。阻害剤と酵素を
10分間予めインキュベートし、そして発色原性基質S
2238を添加することにより反応を開始させた。非直
線回帰によりKi値(表1)および阻害のタイプを与え
る堅固結合に対する数式を用いて動態を評価した。阻害
のタイプはすべての阻害剤に対して90%以上拮抗的で
あることがわかった。
法により測定した。使用したヒトトロンビンの純度は活
性部位滴定により87%であると測定された。Ki測定
用のアッセイ溶液は、緩衝液(50mM tris−HCl、
75mM NaCl、pH7.8、37℃)、100pM トロ
ンビン、0.1mM 基質S2238(Kabi)および0〜
0.2μMの範囲の阻害剤から構成した。阻害剤と酵素を
10分間予めインキュベートし、そして発色原性基質S
2238を添加することにより反応を開始させた。非直
線回帰によりKi値(表1)および阻害のタイプを与え
る堅固結合に対する数式を用いて動態を評価した。阻害
のタイプはすべての阻害剤に対して90%以上拮抗的で
あることがわかった。
【0082】阻害剤の特異性の測定 トロンビンおよびトリプシンに対する阻害剤の特異性を
測定した。特異性は、トリプシンおよびトロンビンに対
するKi値の比(表1)として定義される。酵素活性の
約50%阻害をひきおこす阻害剤濃度をIC50と呼んだ
(100%は非阻害酵素に相当する)。トリプシンに対
するIC50は次のようにして測定した:ウシ膵臓からの
トリプシンを25mM tris−HCl、10mM CaC
l2、pH7.8中の漸増濃度の阻害剤と共に37℃で10
分間予めインキュベートした。基質である Chromozym
TRY(7.1×10-5M)を添加することにより酵素
反応を開始させた。pNAの放出を1時間後に405nm
で測定した。トロンビンに対するIC50値を、ヒトトロ
ンビン、緩衝液(50mM tris−HCl,50mM NaC
l,pH7.8)および5×10-5M S2238を用いた
ほかは同様の方法により測定した。トロンビンおよびト
リプシンに対するIC50値からKi値を算出した(Ki=
IC50/S+KM)。トリプシンおよびトロンビン値の
比から特異性が明らかとなった。結果を表1にまとめ
る。
測定した。特異性は、トリプシンおよびトロンビンに対
するKi値の比(表1)として定義される。酵素活性の
約50%阻害をひきおこす阻害剤濃度をIC50と呼んだ
(100%は非阻害酵素に相当する)。トリプシンに対
するIC50は次のようにして測定した:ウシ膵臓からの
トリプシンを25mM tris−HCl、10mM CaC
l2、pH7.8中の漸増濃度の阻害剤と共に37℃で10
分間予めインキュベートした。基質である Chromozym
TRY(7.1×10-5M)を添加することにより酵素
反応を開始させた。pNAの放出を1時間後に405nm
で測定した。トロンビンに対するIC50値を、ヒトトロ
ンビン、緩衝液(50mM tris−HCl,50mM NaC
l,pH7.8)および5×10-5M S2238を用いた
ほかは同様の方法により測定した。トロンビンおよびト
リプシンに対するIC50値からKi値を算出した(Ki=
IC50/S+KM)。トリプシンおよびトロンビン値の
比から特異性が明らかとなった。結果を表1にまとめ
る。
【0083】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G01N 33/53 L (72)発明者 ライナー・コチンスキー ドイツ連邦共和国デー−3575キルヒハイ ン.アム・ハイドヴオルフ18 (72)発明者 ツエネツク・コーラル ドイツ連邦共和国デー−3550マルブルク. ドイチユハウスシユトラーセ20
Claims (3)
- 【請求項1】 式I 【化1】 (式中、 R′はαまたはβ位で結合されそして3個以下の炭素原
子を有するアルキル基および/または各々3個以下の炭
素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよいナ
フタレン環であるか、またはαまたはβ位で結合されそ
して3個以下の炭素原子で構成されるアルキル基および
/または各々3個以下の炭素原子を有するアルコキシ基
で置換されていてもよいテトラリン環もしくはインダン
環であるか、または4個以下の炭素原子を含むアルキル
基でおよび/または3個以下のO−X(式中Oは酸素で
ありそしてXは水素、メチル、エチル、n−プロピル、
i−プロピルまたはtert.−ブチルである)なる構
造の基でおよび/または1個の−COOY(式中Yは水
素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、t
ert.−ブチル、i−ブチル、i−ペンチルまたはネ
オ−ペンチルである)なる構造の基で置換されていても
よいフェニル環であるか、または3個以下の炭素原子を
含む好ましくは5個以下のアルキル基で誘導体化された
クロマン系であり、 R1はA−B(式中Aは−(CH2)n−であり、nは
1〜4でありそしてBは所望によりエステル化(該エス
テルは17個以下の炭素原子を有するアルコールを含
む)されていてもよい、またはアミド形態にあるカルボ
キシ官能基およびスルホン酸官能基より成る群より選ば
れる酸官能基である)なる構造の基であるか、またはA
−B−C(式中Aは前記の意味を有し、Bはカルボニル
またはスルホニルであり、そして基CはNに結合した
α、β、γまたはδアミノ酸からまたはN−グリコシド
的に連結したウロン酸の基から誘導される)なる構造の
基であり、そして R2およびR3は同一であるかまたは異なってもよく、
そして4個以下の炭素原子を有するアルキル基である
か、または一緒になって、8個以下の環員を有しそして
ヒドロキシル基または3個以下の炭素原子を有するヒド
ロキシアルキル基で誘導体化されていてもよい複素環を
形成し、またこのヒドロキシル基は所望によりエステル
化(相当する酸は17個以下の炭素原子を含むカルボン
酸である)された形であり、そして 式中、*印を付した炭素原子はRまたはS構造をとるが
R構造をとるのが好ましい) で示される化合物。 - 【請求項2】 保護された酸性アミノ酸をそのα位カル
ボキシル基を介してp−シアノフェニルアラニンアミド
誘導体のα−アミノ官能基に結合させ、N−α保護基を
除去し、スルホニルクロライドをこの窒素基に結合さ
せ、シアノ基をアミジノ官能基に変え、そして適切な場
合には前記酸性アミノ酸の第三官能基に存在する保護基
を除去することより成る請求項1記載の式Iの化合物の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の化合物を含有する抗血栓
症治療剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4115468:1 | 1991-05-11 | ||
DE4115468A DE4115468A1 (de) | 1991-05-11 | 1991-05-11 | Amidinophenylalaninderivate, verfahren zu deren herstellung, deren verwendung und diese enthaltende mittel als antikoagulantien |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155898A JPH05155898A (ja) | 1993-06-22 |
JPH089634B2 true JPH089634B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=6431497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4115555A Expired - Fee Related JPH089634B2 (ja) | 1991-05-11 | 1992-05-08 | アミジノフェニルアラニン誘導体およびそれらの製法 |
Country Status (20)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US5457114A (ja) |
EP (1) | EP0513543B1 (ja) |
JP (1) | JPH089634B2 (ja) |
KR (1) | KR920021503A (ja) |
CN (1) | CN1039125C (ja) |
AT (1) | ATE129503T1 (ja) |
AU (1) | AU651196B2 (ja) |
CA (1) | CA2068263A1 (ja) |
CY (1) | CY2121B1 (ja) |
DE (2) | DE4115468A1 (ja) |
DK (1) | DK0513543T3 (ja) |
ES (1) | ES2079719T3 (ja) |
GR (1) | GR3018182T3 (ja) |
HK (1) | HK1006717A1 (ja) |
IE (1) | IE68884B1 (ja) |
IL (1) | IL101819A (ja) |
MX (1) | MX9202166A (ja) |
NO (1) | NO921835L (ja) |
NZ (1) | NZ242668A (ja) |
RU (1) | RU2088591C1 (ja) |
Families Citing this family (34)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4206858A1 (de) * | 1992-03-05 | 1993-09-09 | Behringwerke Ag | Glycopeptid-derivate, verfahren zu ihrer herstellung und diese verbindungen enthaltende pharmazeutische mittel |
AU675981B2 (en) * | 1992-12-02 | 1997-02-27 | Bristol-Myers Squibb Company | Guanidinyl-substituted heterocyclic thrombin inhibitors |
US5780631A (en) * | 1993-06-03 | 1998-07-14 | Astra Aktiebolag | Starting materials in the synthesis of thrombin and kininogenase inhibitors |
SE9301916D0 (sv) * | 1993-06-03 | 1993-06-03 | Ab Astra | New peptides derivatives |
US6984627B1 (en) | 1993-06-03 | 2006-01-10 | Astrazeneca Ab | Peptide derivatives |
DE4342154A1 (de) * | 1993-12-10 | 1995-06-14 | Behringwerke Ag | Amidinophenylalaninderivate, Verfahren zu deren Herstellung, deren Verwendung und diese enthaltende Mittel als Antikoagulantien |
DE4344919A1 (de) * | 1993-12-30 | 1995-07-06 | Behringwerke Ag | Verfahren zur Bestimmung der Thrombozytenaggregation |
DE4421052A1 (de) | 1994-06-17 | 1995-12-21 | Basf Ag | Neue Thrombininhibitoren, ihre Herstellung und Verwendung |
SE9404196D0 (sv) * | 1994-12-02 | 1994-12-02 | Astra Ab | New antithrombotic formulation |
DE19514104C2 (de) * | 1995-04-13 | 1997-05-28 | Behringwerke Ag | Beschichtung für in den Blutstrom oder in das Gewebe des menschlichen Körpers einbringbares Biomaterial |
KR0173034B1 (ko) * | 1995-04-28 | 1999-03-30 | 성재갑 | 선택적 트롬빈 억제제 |
CA2342471C (en) * | 1995-06-06 | 2002-10-29 | Judith L. Treadway | Heterocyclecarbonylmethyl amine intermediates |
US5766932A (en) * | 1995-12-20 | 1998-06-16 | Hoechst Marion Roussel, Inc. | Process for preparing N-acetyl(L)-4-cyanophenylalanine from a mixture of the corresponding D,L ethyl esters using subtilisin |
ATE222293T1 (de) * | 1995-12-20 | 2002-08-15 | Aventis Pharma Inc | Verfahren zur herstellung von n-acetyl(l)-4- cyanophenylalanin ac-(l)-phe(4-cn)-phe(4-cn)-oh und n-acetyl-(l)-p-amidinophenylalanin- cyclohexylglycin-beta-(3-n-methylpyridinium)- alanin ac-(l)-paph-chg-palme(3)-nh2 |
TW541316B (en) | 1995-12-21 | 2003-07-11 | Astrazeneca Ab | Prodrugs of thrombin inhibitors |
US5840733A (en) * | 1996-07-01 | 1998-11-24 | Redcell, Canada, Inc. | Methods and compositions for producing novel conjugates of thrombin inhibitors and endogenous carriers resulting in anti-thrombins with extended lifetimes |
KR19990074598A (ko) * | 1998-03-12 | 1999-10-05 | 성재갑 | 고체상 반응을 이용한 벤즈아미딘 유도체의 신규한 제조방법 |
JP4369052B2 (ja) | 1998-06-17 | 2009-11-18 | ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン | 抗血栓症化合物 |
US6307090B1 (en) | 1999-01-22 | 2001-10-23 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Acylated oligopeptide derivatives having cell signal inhibiting activity |
CA2368733C (en) * | 1999-03-23 | 2014-10-07 | Terrence R. Burke, Jr. | Phenylalanine derivatives |
US7226991B1 (en) * | 1999-03-23 | 2007-06-05 | United States Of America, Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services | Phenylalanine derivatives |
US7871981B2 (en) * | 1999-10-22 | 2011-01-18 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Inhibition of cell motility, angiogenesis, and metastasis |
US7132392B1 (en) | 1999-10-22 | 2006-11-07 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Inhibition of cell motility and angiogenesis by inhibitors of Grb2-SH2-domain |
TWI289566B (en) * | 1999-12-07 | 2007-11-11 | N.V.Organon | Antithrombotic compound |
US6277877B1 (en) | 2000-08-15 | 2001-08-21 | Pfizer, Inc. | Substituted n-(indole-2-carbonyl)glycinamides and derivates as glycogen phosphorylase inhibitors |
US7425537B2 (en) * | 2000-08-22 | 2008-09-16 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | SH2 domain binding inhibitors |
EP1383792A2 (en) * | 2000-08-22 | 2004-01-28 | THE GOVERNMENT OF THE UNITED STATES OF AMERICA, as represented by THE SECRETARY, DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES | Sh2 domain binding inhibitors |
DE10049937A1 (de) * | 2000-10-06 | 2002-04-11 | Knoll Ag | Niedermolekulare Inhibitoren von Serinproteasen mit Polyhydroxyalkyl- und Polyhydroxycycloalkylresten |
US20040138104A1 (en) * | 2003-01-14 | 2004-07-15 | The Government Of The United States Of America Represented By The Secretary, | Peptides |
WO2004091598A1 (en) * | 2003-04-18 | 2004-10-28 | Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) | Use of beta-aminoisobutyric acid for the treatment of diseases linked to the accumulation of triglycerides and cholesterol |
DE10330900B4 (de) * | 2003-07-01 | 2006-09-14 | Leibniz-Institut Für Polymerforschung Dresden E.V. | Biomaterial mit einem modularen Beschichtungssystem zur Anwendung in Medizinprodukten mit direktem Blutkontakt |
US20050119163A1 (en) * | 2003-09-18 | 2005-06-02 | The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary, | SH2 domain binding inhibitors |
GB0507577D0 (en) | 2005-04-14 | 2005-05-18 | Novartis Ag | Organic compounds |
TWI389899B (zh) * | 2006-08-08 | 2013-03-21 | Msd Oss Bv | 具口服活性之凝血酶抑制劑 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE155954C (ja) * | ||||
DE235866C (ja) * | ||||
SE8203887D0 (sv) * | 1982-06-23 | 1982-06-23 | Kabivitrum Ab | Nya trombininhiberande foreningar |
PT84170B (pt) * | 1986-01-24 | 1989-03-30 | Sanofi Sa | Processo para a preparacao de derivados n alfa-substituidos das n alfa-aril-sulfonilaminoacil d-amidinofenil-alaninamidas |
PT84171B (pt) * | 1986-01-24 | 1989-03-30 | Sanofi Sa | Processo para a preparacao de derivados das n alfa-aril-sulfonilamiminoacil-p- -amidinofenil-alaninamidas, bem como dos seus derivados de sintese e das composicoes farmaceuticas que os contem |
DE4111394A1 (de) * | 1991-04-09 | 1992-10-15 | Behringwerke Ag | Amidinophenylalaninderivate, verfahren zu deren herstellung, deren verwendung und diese enthaltende mittel |
US5220050A (en) * | 1991-05-17 | 1993-06-15 | G. D. Searle & Co. | Peptide mimetic compounds useful as platelet aggregation inhibitors |
-
1991
- 1991-05-11 DE DE4115468A patent/DE4115468A1/de not_active Ceased
-
1992
- 1992-04-16 AT AT92106584T patent/ATE129503T1/de not_active IP Right Cessation
- 1992-04-16 DK DK92106584.3T patent/DK0513543T3/da active
- 1992-04-16 EP EP92106584A patent/EP0513543B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1992-04-16 DE DE59204094T patent/DE59204094D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-04-16 ES ES92106584T patent/ES2079719T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-05-08 AU AU16086/92A patent/AU651196B2/en not_active Ceased
- 1992-05-08 NZ NZ242668A patent/NZ242668A/en unknown
- 1992-05-08 NO NO92921835A patent/NO921835L/no not_active Application Discontinuation
- 1992-05-08 JP JP4115555A patent/JPH089634B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-08 MX MX9202166A patent/MX9202166A/es not_active IP Right Cessation
- 1992-05-08 RU SU925011567A patent/RU2088591C1/ru active
- 1992-05-08 CA CA002068263A patent/CA2068263A1/en not_active Abandoned
- 1992-05-09 CN CN92103438A patent/CN1039125C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-10 IL IL101819A patent/IL101819A/xx not_active IP Right Cessation
- 1992-05-11 KR KR1019920008047A patent/KR920021503A/ko not_active Application Discontinuation
- 1992-07-01 IE IE921491A patent/IE68884B1/en not_active IP Right Cessation
-
1994
- 1994-01-25 US US08/190,682 patent/US5457114A/en not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-06-07 US US08/475,691 patent/US5627283A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-11-22 GR GR950403306T patent/GR3018182T3/el unknown
-
1998
- 1998-06-22 HK HK98105873A patent/HK1006717A1/xx not_active IP Right Cessation
- 1998-10-16 CY CY9800042A patent/CY2121B1/xx unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0513543A1 (de) | 1992-11-19 |
DE59204094D1 (de) | 1995-11-30 |
CY2121B1 (en) | 2002-04-26 |
DK0513543T3 (da) | 1996-02-26 |
KR920021503A (ko) | 1992-12-18 |
ATE129503T1 (de) | 1995-11-15 |
CN1067249A (zh) | 1992-12-23 |
NZ242668A (en) | 1994-06-27 |
EP0513543B1 (de) | 1995-10-25 |
DE4115468A1 (de) | 1992-11-12 |
NO921835L (no) | 1992-11-12 |
IE68884B1 (en) | 1996-07-24 |
CA2068263A1 (en) | 1992-11-12 |
GR3018182T3 (en) | 1996-02-29 |
CN1039125C (zh) | 1998-07-15 |
RU2088591C1 (ru) | 1997-08-27 |
US5627283A (en) | 1997-05-06 |
MX9202166A (es) | 1992-11-01 |
NO921835D0 (no) | 1992-05-08 |
HK1006717A1 (en) | 1999-03-12 |
JPH05155898A (ja) | 1993-06-22 |
ES2079719T3 (es) | 1996-01-16 |
AU651196B2 (en) | 1994-07-14 |
AU1608692A (en) | 1992-11-12 |
IE921491A1 (en) | 1992-11-18 |
US5457114A (en) | 1995-10-10 |
IL101819A (en) | 1997-04-15 |
IL101819A0 (en) | 1992-12-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5627283A (en) | Amidinophenylalanine derivatives, a process for the preparation thereof, use thereof and agents containing these as anticoagulants | |
FI88398C (fi) | Foerfarande foer framstaellning av peptidanaloger | |
JP3453357B2 (ja) | トロンビンの阻害剤および基質 | |
US20060189689A1 (en) | Arginine mimetics as factor Xa inhibitors | |
US4713369A (en) | Oligopeptidylargininol derivatives and their homologs, a process for their preparation, their use and agents containing them | |
SK63194A3 (en) | Peptide derivatives | |
US4927809A (en) | Oligopeptidyl nitrile derivatives, agents containing them and their use | |
US5274098A (en) | Amidinophenylalanine derivatives, process for their preparation, their use and compositions containing them | |
JP4820517B2 (ja) | 抗血栓性化合物 | |
US20090117185A1 (en) | 2-(Aminomethyl)-5-Chlorobenzylamide Derivatives and their use as Inhibitors of the Clotting Factor Xa | |
JP3448119B2 (ja) | アミジノフェニルアラニン誘導体、その製造方法およびそれを含有する抗凝血剤 | |
AU658267B2 (en) | Glycopeptide derivatives, a process for their preparation and pharmaceutical agents containing these compounds | |
US6235707B1 (en) | Anticoagulant peptidyl-arginine aldehyde derivatives | |
US3891692A (en) | N-(cyclopropylalkoxycarbonyl)amino acids | |
JP2004083427A (ja) | 環状ヘキサペプチド及びプロテアソーム阻害剤 | |
JPH07316056A (ja) | エラスターゼ阻害用医薬組成物 | |
JPS6110553A (ja) | プロリン誘導体 | |
MXPA02005278A (en) | Antithrombotic compound |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |