JPH0895531A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Publication number
JPH0895531A
JPH0895531A JP25461594A JP25461594A JPH0895531A JP H0895531 A JPH0895531 A JP H0895531A JP 25461594 A JP25461594 A JP 25461594A JP 25461594 A JP25461594 A JP 25461594A JP H0895531 A JPH0895531 A JP H0895531A
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JP
Japan
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liquid crystal
gradation
circuit
pulse width
gradation control
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JP25461594A
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Inventor
Masayuki Shimizu
雅幸 清水
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各階調数毎の階調レベルを制御することによ
り、所望の階調表示を行うようにする。 【構成】 階調制御回路17では、バイナリカウンタ3
1からバイナリコードに応じたタイミングパルスをパラ
レルにデコード回路32に出力する。また、揮発性メモ
リであるRAM33には、液晶の特性やユーザの仕様、
液晶表示パネルの画面サイズ、表示階調数等に応じて液
晶駆動パルスのパルス幅を指定するデコード値を階調制
御用パターンデータ入力端子18aで入力して記憶す
る。そして、階調制御選択モードスイッチ18cを使っ
てラッチ回路34にRAM33のデコード値をラッチさ
せ、デコード回路32でバイナリカウンタ31からのタ
イミングパルスを選択してオア回路35で加算し、階調
制御クロックCKCBを形成する。この階調制御クロッ
クCKCBは、表示階調データに基づいて、液晶駆動パ
ルスを作成して液晶を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示パネルを使っ
て多階調表示を行う液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、TN(Twisted Nematic
)液晶を用いた液晶表示パネルを使って階調表示する
場合は、表示する階調データに応じた実効電圧を制御す
ることで行っている。この液晶表示装置の階調制御にお
ける実効電圧の制御は、階調データに応じた電圧印加時
間、あるいは印加電圧値を変えることで行なっている。
【0003】例えば、印加電圧(Vop)の実効値を制
御して多階調表示する場合は、液晶に印加する電圧を徐
々に上げていくと、液晶分子の配向ベクトルが電界方向
に向きをそろえるように立ち上がり始める。
【0004】図8は、TN液晶に印加される実効電圧と
輝度との関係を示す線図である。図8に示すように、し
きい値電圧(VOFF )を超えたあたりから急激に旋光性
を失って透過光が遮断され、黒い表示があらわれる。そ
して、印加電圧をさらに上げると徐々に輝度が上昇し、
飽和電圧(VON)以上の実効電圧を印加することによっ
て、コントラストの高い良好な表示が得られる 従来、電圧印加時間を可変して8階調表示を行う場合
は、図8のTN液晶の特性線図のしきい値電圧(VOF
F)〜 飽和電圧(VON)までの間(T1)を8等分した
電圧の印加時間を選択することにより、各階調を表示し
ている。
【0005】このように、従来の多階調の表示制御で
は、電圧平均化法を用いて、映像信号の階調数に応じた
液晶駆動電圧パルスのパルス幅を制御(PWM)するこ
とにより行っている。具体的には、以下に述べる階調制
御回路1を用いて階調数に応じた液晶駆動パルスのパル
ス幅を設定している。
【0006】図9は、従来の階調制御回路1の構成を示
す図である。図9に示すように、バイナリカウンタ2の
CK端子には、内部基本クロックCK1が入力されると
ともに、RESET端子には、バイナリカウンタ2をリ
セットするカウンタリセット信号CKN1が入力され
る。
【0007】このバイナリカウンタ2は、8ビットの同
期式立下がりバイナリカウンタを構成しており、内部基
本クロックパルスCK1に基づいて順次デコード回路3
に複数のカウント値からなるタイミング信号が出力され
る。デコード回路3では、このバイナリカウンタ2から
出力される8つのバイナリデータのうち、選択されたデ
ータのNAND(否定的論理積)をとって、このNAN
D出力をさらにOR回路4で加算することにより、1H
(1水平走査期間)を均等に7等分する6個の階調制御
クロック信号CKCBを作り出すものである。そして、
この均等な液晶駆動パルスの階調制御クロック信号CK
CBは、内部基本クロックCK2によって同期させて、
反転Q出力端子からバッファ6を介して出力される。
【0008】図10は、上記した内部基本クロックパル
スCK1,CK2のクロックタイミングと、1H区間毎
にバイナリカウンタ2をリセットするカウンタリセット
信号CKN1のパルスと、これらの信号に基づいてデコ
ード回路3で作成される階調制御クロック信号CKCB
のタイミングチャートである。図9に示すように、バイ
ナリカウンタ2に入力されるCK1と、これに基づいて
作成される階調制御クロック信号CKCBを出力するC
K2との位相をずらし、1H区間毎に出力されるカウン
タリセット信号CKN1と次のCKN1との間に階調制
御クロック信号CKCBが等間隔(間隔a)で所定のパ
ルスが6発入るようにタイミングが設定されている。
【0009】この出力された階調制御クロック信号CK
CBは、例えば8階調表示の場合、図10に示すよう
に、CKN1から次のCKN1までの1水平走査区間
(1H区間)を等間隔で6発のパルスを入れることによ
り、7つの液晶駆動パルスを作成し、この各液晶駆動パ
ルスを0〜7まで選択的に印加することによって8階調
を表示するものである。
【0010】このように、従来の液晶駆動パルスのパル
ス幅を制御する階調制御クロック信号CKCBは、上記
したデコード回路3で選択するカウント値によって固定
的に設定されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の液晶表示装置にあっては、階調制御する液晶
駆動パルスのパルス幅を決定する階調制御クロック信号
CKCBの出力タイミングが例えば等間隔であって、そ
の出力タイミングがデコード回路3のカウント値によっ
て固定されていることから、常に同じパターンの液晶駆
動パルスを階調数に応じて出力していた。このため、階
調制御クロック信号CKCBのタイミングは、図8に示
すTN(Twisted Nematic )液晶に合せると、図11に
示すSTN(Super Twisted Nematic )液晶のように、
しきい値電圧(VOFF )〜飽和電圧(VON)までの間
(T2)が狭い液晶の階調制御に利用することができ
ず、また、その逆の場合も同様に利用できない。
【0012】また、図8のTN液晶の特性線図に見られ
るように、しきい値電圧(VOFF )と飽和電圧(VON)
付近では、輝度の変化量が少なく、その中間部分では変
化量が大きくなるという特性があるため、同じパルス幅
を持った液晶駆動パルスを階調数に応じて印加するだけ
では適正な階調表示ができないという問題がある。
【0013】さらに、数値上の階調レベルとユーザの視
認感覚による階調レベルとに差がある場合は、視認感覚
の階調レベルに近づけるように階調レベルを補正する必
要がある。しかし、従来の液晶駆動パルスでは、パルス
幅が固定されているため、階調数に応じて個別に階調レ
ベルを調整することができないという問題がある。
【0014】また、画面サイズの異なる液晶表示パネル
と交換する場合は、1H区間における内部基本クロック
パルスCK1,CK2の数が画面サイズによって変って
くるため、画面サイズに合ったCK1,CK2のカウン
ト値に応じて液晶を駆動する必要がある。しかし、従来
の液晶表示装置では、異なった画面サイズの液晶表示パ
ネルに対応させて適宜カウント値を変えることができな
いという問題があった。
【0015】また、異なった階調数で多階調表示する場
合は、所定周期毎に出力される液晶駆動パルスのパルス
数を変える必要がある。しかし、従来の液晶表示装置
は、液晶駆動パルスのパルス数を調整することができな
いことから、例えば、8階調表示用のドライバをそれ以
外の多階調表示用のドライバとして利用できないという
問題があった。
【0016】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であって、液晶の特性やユーザの視認感覚等に応じて各
階調数毎の階調レベルを制御して所望の階調表示を行っ
たり、液晶表示パネルの画面サイズや異なった階調数の
表示制御にも対応することができる液晶表示装置を提供
することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、請求項1に記載されるように、基本クロックをカウ
ントして複数のカウント値を出力するカウント手段と、
所定周期毎に液晶に印加する複数の液晶駆動パルスの各
階調毎のパルス幅データを記憶するパルス幅データ記憶
手段と、N階調に対応する(N−1)個のパルス幅をモ
ード別に複数組所定モードに設定するモード選択手段
と、該モード選択手段で設定されたモードに基づいて、
前記パルス幅データ記憶手段から出力されるパルス幅デ
ータと、前記カウント手段から出力されるカウント値に
より、任意の階調に応じたパルス幅からなる階調制御信
号を生成する階調制御信号生成手段と、を備えたことに
より、上記目的を達成する。
【0018】また、請求項1記載の液晶表示装置は、例
えば、請求項2に記載されるように、前記階調制御生成
手段は、前記パルス幅データ記憶手段に記憶された所定
モードのパルス幅データを一旦保持するラッチ手段を備
えるようにしてもよい。
【0019】また、請求項2記載の液晶表示装置は、例
えば、請求項3に記載されるように、前記階調制御生成
手段は、さらに、前記カウント手段から出力されるカウ
ント値と、前記ラッチ手段が保持した前記所定モードの
パルス幅データと、によってデータ変換を行うデコーダ
手段を備えるようにしてもよい。
【0020】また、請求項1、請求項2又は請求項3記
載の液晶表示装置は、例えば、請求項4に記載されるよ
うに、前記カウント手段は、前記基本クロックを分周し
て、複数のバイナリコードデータを生成するバイナリカ
ウンタであってもよい。
【0021】また、請求項1記載の液晶表示装置は、例
えば、請求項5に記載されるように、前記液晶表示装置
に内蔵され、液晶表示の表示階調数に応じて液晶駆動パ
ルスのパルス幅を制御して階調制御を行なう、少なくと
も前記カウント手段と、前記パルス幅データ記憶手段
と、前記階調制御信号作成手段とを1チップ化して半導
体集積回路にまとめるようにしてもよい。
【0022】
【作用】請求項1記載の液晶表示装置では、カウント手
段で基本クロックをカウントして複数のカウント値を出
力するとともに、パルス幅データ設定手段で所定周期毎
に液晶に印加する複数の液晶駆動パルスの各階調毎のパ
ルス幅データを設定し、モード選択手段でN階調に対応
する(N−1)個のパルス幅をモード別に複数組所定モ
ードに設定し、階調制御信号生成手段により前記モード
選択手段で設定されたモードに基づいて、前記パルス幅
データ記憶手段から出力されるパルス幅データと、前記
カウント手段から出力されるカウント値により、任意の
階調に応じたパルス幅からなる階調制御信号を生成する
ようにする。
【0023】従って、液晶表示パネルを交換して液晶の
種類や画面サイズを変えたり、ユーザ仕様等を変更する
場合でも、モード選択手段により任意のモードを選択し
てパルス幅データ記憶手段に記憶されたパルス幅データ
を使って液晶駆動パルスのパルス幅を制御することか
ら、所望の階調制御が行なえる。
【0024】請求項2記載の液晶表示装置では、前記階
調制御生成手段に前記パルス幅データ記憶手段に記憶さ
れた所定モードのパルス幅データを一旦保持するラッチ
手段を備えている。
【0025】従って、パルス幅データ記憶手段にモード
別に記憶させたパルス幅データのうち、所望のモードの
パルス幅データをラッチ手段でラッチした後、一斉に階
調制御信号作成手段に出力するため、効率良く階調制御
信号を作成することができる。
【0026】請求項3記載の液晶表示装置では、前記階
調制御生成手段に、さらに、前記カウント手段から出力
されるカウント値と、前記ラッチ手段が保持した前記所
定モードのパルス幅データと、によってデータ変換を行
うデコーダ手段とを備えている。
【0027】従って、種々のパルス幅データを容易に作
成することができるため、所望の階調制御を行うことが
できる。請求項4記載の液晶表示装置では、前記カウン
ト手段を前記基本クロックを分周して、複数のバイナリ
コードデータを生成するバイナリカウンタとしている。
【0028】従って、このバイナリカウンタから出力さ
れるカウント値をパルス幅データ記憶手段に記憶された
パルス幅データに基づいて階調制御信号作成手段で選択
することにより、所望のパルス幅の階調制御信号が得ら
れる。
【0029】請求項5記載の液晶表示装置では、液晶表
示の表示階調数に応じて液晶駆動パルスのパルス幅を制
御して階調制御する少なくともカウント手段、パルス幅
データ記憶手段、及び階調制御信号作成手段とを1チッ
プ化して半導体集積回路にまとめている。
【0030】従って、液晶表示装置が小型化して、低コ
スト化できるとともに、信頼性を向上させることができ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1〜図7は、本発明の液晶表示装置を説明す
る図であり、本実施例では、主に黒レベルから白レベル
までの8つの階調を表示する8階調表示の他、6階調表
示や5階調表示を行なっている。
【0032】図1は、本実施例に係る液晶テレビ11の
構成を示すブロック図であり、液晶に印加する液晶駆動
パルスのパルス幅を制御(PWM制御)して液晶表示パ
ネルに表示する階調レベルを調節するものである。
【0033】この液晶テレビ11は、アンテナ12、チ
ューナ13、受信回路14、同期回路15、A/D変換
器16、階調制御回路17、スイッチ部18、コントロ
ーラ19、インターフェース回路20、液晶モジュール
21、信号側駆動回路22、走査側駆動回路23、液晶
表示パネル24などから構成されている。
【0034】本実施例の液晶表示装置は、液晶の特性や
各種液晶駆動方法によって表示される階調レベルが異な
って見えることから、液晶駆動パルスのパルス幅を制御
することによって、適正な階調レベルで表示されるよう
に階調制御するものである。また、本実施例の液晶表示
装置は、液晶表示パネル24の画面サイズを変更した
り、表示階調数を変更する場合にも、これに対応した階
調制御を行なうことができる。
【0035】アンテナ12は、受信電波をチューナ13
に供給し、チューナ13は、コントローラ19から入力
されるチューニング制御信号VTに従って指定チャネル
を選択して、アンテナ12から供給される受信電波を中
間周波信号に変換して受信回路14に出力する。
【0036】受信回路14は、中間周波増幅回路、映像
検波回路、映像増幅回路、クロマ回路等により構成さ
れ、チューナ13から入力される中間周波信号を映像検
波回路により映像検波を行ってカラー映像信号を取り出
し、このカラー映像信号の中から音声信号を取り出して
図示しない音声回路に出力し、映像増幅回路によりカラ
ー映像信号を増幅してクロマ回路に出力する。クロマ回
路は、カラー映像信号からR,G,Bの各色映像信号を
分離してA/D変換器16に出力する。同期回路15
は、カラー映像信号の中から水平同期信号Hsyncと
垂直同期信号Vsyncを取り出してコントローラ19
に出力する。
【0037】A/D変換器16は、図示していないがサ
ンプリング回路とコンパレータ回路とエンコーダ回路か
ら構成されている。機能的にはR,G,Bのアナログ信
号をサンプリングしてコンパレータによってA/D変換
(RHH〜RLLの範囲で等分)した後、エンコーダ回路で
3ビットのデジタル表示データに変換する。
【0038】階調制御回路17は、各階調毎に液晶に印
加する液晶駆動パルスのパルス幅を調節した階調制御ク
ロック信号CKCBを作成して、信号側駆動回路22に
出力するもので、種々のパターンのパルス幅を持った液
晶駆動パルスを出力することにより、各階調レベルを調
整するものである。基本的な階調制御方法としては、入
力される表示データの階調数に応じたパルス数を1H毎
に信号側駆動回路22に出力することで、液晶に印加さ
れる実効電圧を変えて階調を制御するものである。そし
て、この階調制御回路17では、各階調毎に印加するパ
ルス幅を変えるように制御することで、液晶の種類や温
度、あるいは実際の視認状況等に合わせて適切に階調を
制御することができる。
【0039】スイッチ部18は、前記階調制御回路17
に予め設定されている各階調毎のパルス幅を設定するパ
ルス幅データを入力するためのデータ入力部である。具
体的には、階調制御回路17内に設けられたRAM33
に階調制御用パターンデータ入力端子18aを使って、
パルス幅データをモード別に入力して記憶させる。この
RAM33内に所望のデータを入力するスイッチは、D
ata1〜Data8に示す階調制御用パターンデータ
入力端子18aである(図2参照)。また、RAM33
内にモード別に入力したパルス幅データの中から所望の
データを選択するスイッチは、A1〜A3で示すアドレ
ス入力端子18bである(図2参照)。さらに、RAM
33内のパルス幅データを格納するラッチ回路を指定す
るスイッチは、M1〜M3で示す階調制御選択モードス
イッチ18cである(図2参照)。
【0040】コントローラ19は、液晶テレビ11の全
体の動作を制御するするもので、例えば、水平同期信号
(Hsync)と垂直同期信号(Vsync)とに基づ
いて液晶表示パネル24に画像表示させたり、A/D変
換器16にサンプリングクロックを生成して供給した
り、階調制御回路17に対して2つの位相を持った内部
基本クロックCK1、CK2を供給したりする。
【0041】インターフェース回路20は、コントロー
ラ19から入力される水平同期信号と垂直同期信号とを
信号側駆動回路22と走査側駆動回路23にそれぞれ供
給して、走査駆動しながら液晶表示パネル24に画像表
示させるものである。
【0042】この垂直同期信号は、走査電極走査開始タ
イミングと走査電極の選択幅を決定するCDB信号と液
晶をフレーム毎に交流駆動するための走査反転信号であ
るCFB信号と前記CDB信号を走査側駆動回路23内
で順次シフトするCNB信号から成っている。
【0043】また、水平同期信号は、信号電極に表示デ
ータをラッチして信号側駆動回路22に蓄えた表示デー
タを液晶表示パネル24に出力するCKN信号と、表示
データをサンプリング開始するSTI信号と液晶をフレ
ーム毎に交流駆動するためのCKF信号と信号側駆動回
路22の基本クロック信号であるCK1,CK2信号と
から成っている。
【0044】液晶モジュール21は、液晶表示パネル2
4と、これに封止された液晶を駆動する液晶ドライバで
ある信号側駆動回路22と走査側駆動回路23とで構成
されている。
【0045】液晶表示パネル24は、ここでは、STN
液晶を封入した液晶セルを用いて実施したもので、ガラ
ス板で構成された2枚の透明基板の対向面にITOから
なる信号電極と走査電極とがそれぞれ直交方向に配置さ
れている。
【0046】信号側駆動回路22は、階調制御回路17
でパルス幅制御を行った階調制御クロック(CKCB)
が入力され、この階調制御クロック信号CKCBによっ
て上記した液晶表示パネル24を駆動して階調制御を行
なっている。
【0047】走査側駆動回路23は、走査信号を発生さ
せて、液晶表示パネル24の複数の走査電極に順次供給
して走査電極を選択状態とし、上記信号電極と交差する
各画素位置の液晶に所定の電圧を印加して液晶を駆動す
る。
【0048】図2は、液晶駆動パルスのパルス幅を制御
する図1の階調制御回路17の回路図である。図2にお
いて、階調制御回路17は、バイナリカウンタ31、デ
コード回路32(321〜326)、RAM33、ラッ
チ回路34(341〜346)、オア回路35、フリッ
プフロップ回路36、バッファ37などから構成されて
いる。
【0049】バイナリカウンタ31は、内部基本クロッ
クCK1がCK端子に入力され、バイナリカウンタ31
のRESET端子には1H(1水平走査期間)毎にカウ
ンタをリセットするカウンタリセット信号CKN1が入
力される。このバイナリカウンタ31は、8ビットの同
期式立下がりバイナリカウンタであって、CKN1によ
るリセット後に内部基本クロックパルスCK1に基づい
て、バイナリカウンタ31の8つの出力ライン(31a
〜31h)を介して「1,2,4,8,16,32,6
4,128」のバイナリコードに応じたタイミングパル
スがパラレルにデコード回路32に出力される。
【0050】デコード回路32は、バイナリカウンタ3
1から出力されるバイナリコードデータからなる各種タ
イミングパルスの値と、後述するRAM33にモード別
に格納されたバイナリコードデータからなるパルス幅デ
ータの値が一致した場合にだけ出力され、次段のオア回
路35で加算される。そして、この選択されたタイミン
グによる階調制御クロック信号CKCBが出力される。
すなわち、各デコード回路321〜326は、図示しな
いAND(又は、NAND)ゲートで構成されており、
ラッチ回路34から一斉に出力される所定のパルス幅デ
ータに基づいてバイナリカウンタ31からの出力を選択
することで、所望のタイミングからなる階調制御クロッ
ク信号CKCBを得ることができる。そして、この階調
制御クロック信号CKCBを用いて表示階調データに基
づく液晶駆動パルスを形成して、所望の階調制御を行な
っている。
【0051】RAM(Random Access Memory )33
は、例えば、複数の液晶表示装置(LCD)の仕様、ユ
ーザの仕様、使用される液晶の特性、液晶表示パネルの
画面サイズ等に応じて、数種類の階調制御クロック信号
CKCBを作成するためのバイナリコードデータを階調
制御用パターンデータ入力端子18aを使ってモード別
に設定したデータを格納するものである。また、このR
AM33には、外部から所望のモードのパルス幅データ
を選択的に読み出すスイッチ部18としてアドレス入力
端子18bが設けられている。本実施例では、Data
1〜Data8までの階調制御用パターンデータ入力端
子18aをオン「1」または、オフ「0」することによ
り、「1,2,4,8,16,32,64,128」の
中の所定のバイナリコードが選択されてRAM33にモ
ード別に格納する。このRAM33に格納された所望の
パルス幅データを読み出す場合は、アドレス入力端子1
8bのA1〜A3の何れかを選択して所定のモードを指
定することで、その指定したモードで格納されたパルス
幅データとしてのバイナリコードデータが次段のラッチ
回路34に出力される。ラッチ回路34は、ここでは、
最大8階調表示に合わせてラッチ1回路〜ラッチ6回路
(341〜346)までの6個のラッチ回路で構成され
ている。そして、階調表示数を変える場合は、M1〜M
3の何れかの階調制御選択モードスイッチ18cを指定
することにより、階調表示数に必要なラッチ回路を選択
してRAM33からのバイナリコードデータをラッチす
る。ラッチ回路34でラッチされたバイナリコードデー
タは、CKN1信号のタイミングで所定のラッチ回路3
4からデコード回路32に対して一斉に出力される。
【0052】オア回路35は、デコード加算用であっ
て、デコード回路32の各デコード1回路321〜デコ
ード6回路326からそれぞれ出力された値を加算して
出力するものである。
【0053】フリップフロップ回路36は、上記オア回
路35で加算されたデコード回路32からの6個のタイ
ミングパルスを内部基本クロックCK2のタイミングに
同期させて、バッファ37を介して階調制御クロック信
号CKCBとして出力するものである。
【0054】そして、図3は、図2に示す階調制御回路
17のバイナリカウンタ31、デコード回路32、RA
M33、ラッチ回路34、オア回路35、フリップフロ
ップ回路36などを1つの半導体集積回路にまとめて1
チップ化したLSI(LargeScale Integrated circui
t)38を示すものである。このように、本発明に係る
液晶表示装置の階調制御回路17は、これをLSI化す
ることで装置自体を小型化して、低コスト化することが
できるとともに、信頼性の向上を図ることができる。
【0055】図4は、本実施例の液晶階調制御方法の原
理を説明する図である。図4において、縦軸が液晶表示
の輝度を示し、横軸が印加電圧(Vop)の実効値を示
している。そして、図4に示す液晶の特性曲線は、しき
い値電圧(VOFF )を越えた付近と、飽和電圧(VON)
の少し手前で輝度が緩やかに変化し、中間部分では輝度
の変化量が一定となっている。
【0056】従来では、前述したようにしきい値電圧
(VOFF)〜飽和電圧(VON)までの実効電圧を等分し
た同一パルス幅の液晶駆動パルスを階調数に応じたパル
ス数分だけ液晶に印加することでパルス幅制御(PW
M)を行って、多階調を表示している。このため、しき
い値電圧(VOFF)を越えた付近と、飽和電圧(VON)
の少し手前では、印加電圧に対する輝度の変化量が少な
くなり、中間部分と同じパルス幅の液晶駆動パルスを印
加しても適正な階調を表示することができなかった。
【0057】そこで、本実施例の液晶表示装置は、液晶
の特性、ユーザの視認状況、液晶駆動方法、表示階調数
の変更、あるいは表示画面サイズの変更等に対応して各
階調毎の印加電圧の実効値を変更することで、適切な階
調表示を行なうようにしたものである。
【0058】本実施例では、図2に示す階調制御回路1
7の階調制御用パターンデータ入力端子18aを使って
階調制御用のパルス幅データをモード別に設定してRA
M33に入力し、RAM33に格納されたパルス幅デー
タのモードを指定して所望のパルス幅データをラッチ回
路34にラッチさせる。そして、デコード回路32で
は、ラッチ回路34から一斉に出力されるバイナリコー
ドデータと、バイナリカウンタ31から出力されるカウ
ント値とが一致した値を出力してオア回路35で加算さ
れ、1H区間におけるタイミングパルスを作成すること
により、図4に示す1H区間に印加する各階調〜に
応じた液晶駆動パルスの各パルス幅を任意に設定するこ
とができる。このように、各階調に応じてパルス幅を可
変した実効電圧を液晶に印加することで、階調レベルの
調整を任意に行ない、例えば、液晶の特性、ユーザの視
認感覚、液晶表示パネルの画面サイズ、あるいは表示階
調数の変更に応じて、適正な階調制御を行なうことがで
きる。
【0059】本実施例の液晶テレビに使用されている液
晶表示パネルはネガ反転表示するため、ゼロ階調駆動の
実効電圧を印加すると黒い(暗)状態となり、逆に実効
電圧を飽和電圧に達する8階調駆動状態にすると白
(明)となるが、図4に示すしきい値電圧(VOFF)を
越えた付近の黒レベルの階調と、飽和電圧(VON)の
少し手前の白レベルの階調は、印加電圧に対する輝度
の変化量が少ないことから、他の階調〜の液晶駆動
パルスのパルス幅を大きくすることによって(電圧印加
時間を長くして実効電圧を上げることにより)、輝度の
変化量が各階調毎に均等となるように調整するものであ
る。このように、本実施例の液晶表示装置では、液晶の
特性やユーザの視認状況等に応じて適切な階調表示とな
るように任意に階調レベルを制御することができる。
【0060】図5は、本実施例にかかる階調制御回路1
7を用いて液晶駆動パルスのパルス幅を任意に設定した
例を示すパルス波形図である。図5に示す階調制御クロ
ック信号CKCBのパルス波形は、カウンタリセット信
号CKN1が1H毎にバイナリカウンタ31に入力さ
れ、その1H毎に印加される液晶駆動パルスの各階調毎
のパルス幅を等間隔(a)に制御した例を示すものであ
る。
【0061】図5の階調制御クロック信号CKCBは、
1H区間に270カウントする基本クロックパルスCK
1、CK2を用いて、1H区間のうち6発のパルスをそ
れぞれ固有のタイミングで入力することにより、それぞ
れ39、39、39、39、39、39、36カウント
分のパルス幅を持った液晶駆動パルスを7個設定し、階
調データに応じて液晶に印加するパルス数を0〜7まで
変えて8階調を表示するものである。
【0062】そして、図6は、上記した図5に示す階調
制御クロック信号CKCBを作成する場合に、RAM3
3に対して階調制御用パターンデータ入力端子18aと
階調制御選択モードスイッチ18cを使って所望のデコ
ード値をラッチ回路にラッチさせる場合の選択状態を示
すものである。
【0063】次に、本実施例の動作を説明する。まず、
図1に示す液晶テレビ11では、液晶に印加する実効電
圧に対する輝度変化の特性曲線、液晶駆動方法、視認感
覚、液晶表示パネルの画面サイズ、あるいは表示階調数
に応じて、1H(水平走査期間)に印加する複数の液晶
駆動パルスのパルス幅やパルス数を可変することによ
り、階調レベルを補正したり、階調数の変更等を行なっ
て適正な階調表示を実現するものである。ここでは、種
々の液晶表示パネルに交換可能な液晶モジュールを備え
た液晶テレビとして実施したものである。
【0064】図1の液晶テレビ11は、テレビ放送電波
をアンテナ12を介して受信し、その受信画像を液晶表
示パネル24に表示するものである。図1において、ア
ンテナ12で受けた受信電波は、チューナ13に供給さ
れる。チューナ13では、コントローラ19から入力さ
れるチューニング制御信号VTに従って指定チャネルを
選択し、アンテナ12から供給される受信電波を中間周
波信号に変換して受信回路14に出力する。受信回路1
4では、チューナ13から入力される中間周波信号を映
像検波回路により映像検波を行ってカラー映像信号を取
り出し、このカラー映像信号の中から音声信号を取り出
して図示しない音声回路に出力し、映像増幅回路によっ
てカラー映像信号を増幅してクロマ回路に出力する。ク
ロマ回路は、カラー映像信号からR,G,Bの各色映像
信号を分離してA/D変換器16に出力する。
【0065】上記したA/D変換器16で作成された
R,G,Bの3ビットのパラレル表示データは、階調制
御回路17によって各階調毎に所定のパルス幅変調を行
なうための階調制御クロック信号CKCBに基づいて液
晶駆動パルスを作成し、信号側駆動回路22に出力され
る。信号側駆動回路22では、パラレル表示データをシ
リアル表示データに変換するため、タイミング信号P
1,P2,P3信号と前記階調制御クロック信号CKC
Bと水平同期信号とによってシリアルの階調制御された
表示データを作成して、液晶表示パネル24に供給する
ものである。
【0066】本実施例の特徴は、上記階調制御回路17
を使って各階調表示時に印加するパルス幅を制御するこ
とによって、各階調レベルを調節するものである。そこ
で、ユーザは、図2に示す階調制御回路17のRAM3
3に対して、階調制御用パターンデータ入力端子18a
を使って予めバイナリコードデータからなるパルス幅デ
ータを各階調毎に設定し、表示階調数に応じた所望のラ
ッチ回路341〜346を階調制御選択モードスイッチ
18cで選択しながらパルス幅データをラッチさせる。
そして、デコード回路32では、前記各ラッチデータと
バイナリカウンタ31からのバイナリデータとが一致し
た値を選択して階調制御クロック信号CKCBを作成
し、A/D変換器16から入力される表示データに基づ
いて所望の階調制御を行なうことができる。
【0067】このように、本実施例の液晶テレビ11
は、階調制御回路17のスイッチ部18を使って各階調
毎に印加する液晶駆動パルスのパルス幅を制御(PWM
制御)するためのパルス幅データをRAM33に設定し
て、そのパルス幅データに基づいて階調制御を行なうよ
うにしたため、設定値を変えるだけで種々の階調制御を
自由かつ容易に行うことができる。
【0068】より具体的には、図2に示すように、ユー
ザは、スイッチ部18の階調制御用パターンデータ入力
端子18aを使って1H区間毎に液晶に印加する各階調
毎の液晶駆動パルスのパルス幅データを揮発性メモリで
あるRAMに入力するデータ設定作業を行なう。このパ
ルス幅データの設定作業は、Data1〜Data8に
示す階調制御用パターンデータ入力端子18aのオン/
オフを適宜組み合わせて所定のバイナリコードデータを
指定し、その指定されたバイナリコードデータの組み合
わせによって所定のタイミングパルスを選択するパルス
幅データとしてRAM33に設定する。
【0069】そこで、図5に示すように、1H区間内に
270個の基本クロックパルス(CK1、CK2)があ
るとして、従来のように階調制御回路17から出力され
るCKCB信号を等間隔として8階調表示を行なう場合
の手順を説明する。
【0070】例えば、図6に示すように、Data1〜
Data8の階調制御用パターンデータ入力端子18a
は、バイナリコード「1,2,4,8,16,32,6
4,128」に対応しており、デコード値が「39」の
DEC1を設定する場合は、Data1、Data2、
Data3、Data6の端子をオン「1」し、その他
の端子をオフ「0」にすることで、「1+2+4+32
=39」を設定する。
【0071】これと同様に、デコード値が「78」のD
EC2を設定する場合は、Data2、Data3、D
ata4、Data7の端子をオン「1」し、その他の
端子をオフ「0」にすることで、「2+4+8+64=
78」を設定する。
【0072】デコード値が「117」のDEC3を設定
する場合は、Data1、Data3、Data5、D
ata6、Data7の端子をオン「1」し、その他の
端子をオフ「0」にすることで、「1+4+16+32
+64=117」を設定する。
【0073】デコード値が「156」のDEC4を設定
する場合は、Data3、Data4、Data5、D
ata8の端子をオン「1」し、その他の端子をオフ
「0」にすることで、「4+8+16+128=15
6」を設定する。
【0074】デコード値が「195」のDEC5を設定
する場合は、Data1、Data2、Data7、D
ata8の端子をオン「1」し、その他の端子をオフ
「0」にすることで、「1+2+64+128=19
5」を設定する。
【0075】デコード値が「234」のDEC6を設定
する場合は、Data2、Data4、Data6、D
ata7、Data8の端子をオン「1」し、その他の
端子をオフ「0」にすることで、「2+8+32+64
+128=234」を設定する。
【0076】次に、図6に示すように、RAM33に設
定されたデコード値を所定のラッチ回路34に入力する
ため、階調制御選択モードスイッチ18cのM1、M
2、M3を「0、0、0」としてラッチ1回路341を
指定して、RAM33のデコード値「39」をラッチさ
せる。
【0077】また、階調制御選択モードスイッチ18c
のM1、M2、M3を「1、0、0」としてラッチ2回
路342を指定して、RAM33のデコード値「78」
をラッチさせる。
【0078】さらに、階調制御選択モードスイッチ18
cのM1、M2、M3を「0、1、0」としてラッチ3
回路343を指定して、RAM33のデコード値「11
7」をラッチさせる。
【0079】また、階調制御選択モードスイッチ18c
のM1、M2、M3を「1、1、0」としてラッチ4回
路344を指定して、RAM33のデコード値「15
6」をラッチさせる。
【0080】また、階調制御選択モードスイッチ18c
のM1、M2、M3を「0、0、1」としてラッチ5回
路345を指定して、RAM33のデコード値「19
5」をラッチさせる。
【0081】そして最後に、階調制御選択モードスイッ
チ18cのM1、M2、M3を「1、0、1」としてラ
ッチ6回路346を指定して、RAM33のデコード値
「234」をラッチさせる。
【0082】このようにして、各ラッチ回路34に「3
9、78、117、156、195、234」からなる
バイナリコードデータをラッチさせ、図2に示すカウン
タリセット信号CKN1がラッチ回路34に入力される
と、ラッチされたデータがデコード回路32に一斉に出
力される。
【0083】他方、バイナリカウンタ31は、入力され
る内部基本クロックCK1(1H区間で270カウント
する)に基づいてバイナリコードである「1,2,4,
8,16,32,64,128」のタイミングパルスを
ライン31a〜31hを介してデコード回路32に出力
する。
【0084】そして、デコード1回路321では、ラッ
チ1回路341からのバイナリコードデータ「39」と
一致するバイナリカウンタ31からのバイナリ出力が出
力されるので39カウント分のタイミングが作成されて
出力される。
【0085】また、デコード2回路322では、ラッチ
2回路342からのバイナリコードデータ「78」と一
致するバイナリカウンタ31からのバイナリ出力が出力
されるので78カウント分のタイミングが作成されて出
力される。
【0086】さらに、デコード3回路323では、ラッ
チ3回路343からのバイナリコードデータ「117」
と一致するバイナリカウンタ31からのバイナリ出力が
出力されるので117カウント分のタイミングが作成さ
れて出力される。
【0087】また、デコード4回路324では、ラッチ
4回路344からのバイナリコードデータ「156」と
一致するバイナリカウンタ31からのバイナリ出力が出
力されるので156カウント分のタイミングが作成され
て出力される。
【0088】また、デコード5回路325では、ラッチ
5回路345からのバイナリコードデータ「195」と
一致するバイナリカウンタ31からのバイナリ出力が出
力されるので195カウント分のタイミングが作成され
て出力される。
【0089】そして、最後のデコード6回路326で
は、ラッチ6回路346からのバイナリコードデータ
「234」と一致するバイナリカウンタ31からのバイ
ナリ出力が出力されるので234カウント分のタイミン
グが作成されて出力される。
【0090】上記したように、各デコード回路34で作
成された所定間隔の6個のタイミングデータは、図2に
示すように、オア回路35で加算されてフリップフロッ
プ36に入力され、内部基本クロックCK2のタイミン
グに同期して反転Q出力端子からバッファ37を介して
階調制御クロック信号CKCBが出力される。これによ
り、図5に示すようなほぼ等間隔からなる8階調表示を
行なう液晶駆動パルスを作成することができる。
【0091】上記した階調制御クロック信号CKCB
は、図5に示すように、リセットパルスCKN1が入っ
て、次のCKN1が入るまでの1H区間に各パルス幅が
39カウント分の液晶駆動パルスが6個と36カウント
分の液晶駆動パルスが1個形成される。この階調制御ク
ロック信号CKCBは、しきい値電圧(VOFF)〜飽和
電圧(VON)の間における液晶の輝度変化が一定の場合
であり、液晶駆動パルスの各パルス幅を均等に制御する
必要がある場合である。ユーザが任意に設定できる階調
制御用パターンとしては、上記例以外に、例えば、図7
に示すようなパターンに設定することもできる。
【0092】図7の階調制御クロック信号CKCB1を
作成する場合は、上記と同様にして、階調制御用パター
ンデータ入力端子18aを使ってRAM33に各階調毎
のパルス幅データとしてのデコード値を設定する。デコ
ード値が「20」のDEC1を設定する場合は、Dat
a3、Data5の端子をオン「1」し、その他の端子
をオフ「0」にすることで、「4+16=20」を設定
する。
【0093】デコード値が「96」のDEC2を設定す
る場合は、Data6、Data7の端子をオン「1」
し、その他の端子をオフ「0」にすることで、「32+
64=96」を設定する。
【0094】デコード値が「122」のDEC3を設定
する場合は、Data2、Data4、Data5、D
ata6、Data7の端子をオン「1」し、その他の
端子をオフ「0」にすることで、「2+8+16+32
+64=122」を設定する。
【0095】デコード値が「148」のDEC4を設定
する場合は、Data3、Data5、Data8の端
子をオン「1」し、その他の端子をオフ「0」にするこ
とで、「4+16+128=148」を設定する。
【0096】デコード値が「174」のDEC5を設定
する場合は、Data2、Data3、Data4、D
ata6、Data8の端子をオン「1」し、その他の
端子をオフ「0」にすることで、「2+4+8+32+
128=174」を設定する。
【0097】デコード値が「250」のDEC6を設定
する場合は、Data2、Data4、Data5、D
ata6、Data7、Data8の端子をオン「1」
し、その他の端子をオフ「0」にすることで、「2+8
+16+32+64+128=250」を設定する。
【0098】上記のようにして、RAM33に設定され
たパルス幅データは、「20、96、122、148、
174、250」となり、これを上記と同様にしてラッ
チ回路34にラッチさせてデコード回路32でデコード
することにより、図7に示すように、「20、96、1
22、148、174、250」のカウント分のタイミ
ングパルスで作成された階調制御クロック信号CKCB
1が出力され、表示階調データに応じてパルス数を可変
させることにより、所望の階調表示を行なうことができ
る。
【0099】さらに、図7に示す階調制御クロック信号
CKCB2の場合は、RAM33に設定されたパルス幅
データは、「80、102、124、146、168、
190」となり、これを上記と同様にしてラッチ回路3
4にラッチさせてデコード回路32でデコードすること
により、図7に示すように、「80、102、124、
146、168、190」のカウント分のタイミングパ
ルスで作成された階調制御クロック信号CKCB2が出
力され、表示階調データに応じてパルス数を可変させる
ことにより、所望の階調表示を行なうことができる。特
に、この階調制御クロック信号CKCB2の場合は、し
きい値電圧(VOFF )を越えた付近と、飽和電圧( VO
N )の少し手前で輝度の変化量が緩やかになっているこ
とから、最初と最後のパルス幅を大きく取って液晶に印
加される実効電圧を大きくすることにより、表示される
各階調レベルの輝度差が等しくなるように階調制御を行
なうことができる。
【0100】次に、表示階調数を変える場合は、パルス
幅を制御した階調制御クロック信号CKCBのパルス数
を変えることにより可能となる。例えば、図7の階調制
御クロック信号CKCB14に示すように、6階調表示
にする場合は、ラッチ1回路341、ラッチ2回路34
2とラッチ3回路343、ラッチ4回路344とラッチ
5回路345、及びラッチ6回路346の4つを階調制
御選択モードスイッチ18cで選択して、RAM33に
設定された「20、97、174、251」のパルス幅
データを上記ラッチ回路34にそれぞれラッチさせ、リ
セットパルスCKN1がラッチ回路34に入ると、デコ
ード1回路321、デコード2回路322とデコード3
回路323、デコード4回路324とデコード5回路3
25、及びデコード6回路326に一斉にデコード値が
入力されてデコードされることにより、図7に示すよう
に、「20、97、174、251」のカウント分のタ
イミングパルスで作成された階調制御クロック信号CK
CB14が出力される。そして、表示階調データに応じ
て0〜5までのパルス数を可変させることにより、所望
の階調レベルで6階調表示を行なうことができる。特
に、この階調制御クロック信号CKCB14の場合は、
しきい値電圧(VOFF )を越えた付近と、飽和電圧(
VON )の少し手前の輝度変化量が急峻であるため、図
7に示すように、最初と最後のパルス幅を小さくして液
晶に印加される実効電圧を小さくすることで、表示され
る各階調レベルの輝度差を等しくなるようにして、適正
な階調制御を行なうものである。
【0101】次に、5階調表示にする場合は、図7の階
調制御クロック信号CKCB15に示すように、ラッチ
1回路341とラッチ2回路342、ラッチ3回路34
3とラッチ4回路344、ラッチ5回路345とラッチ
6回路346の3つを階調制御選択モードスイッチ18
cで選択して、RAM33に設定された「73、13
6、199」のパルス幅データを上記ラッチ回路34に
それぞれラッチさせ、リセットパルスCKN1がラッチ
回路34に入ると、デコード1回路321とデコード2
回路322、デコード3回路323とデコード4回路3
24、デコード5回路325とデコード6回路326に
各デコード値が一斉に入力されてデコードされ、図7に
示すように、「73、136、199」のカウント分の
タイミングパルスで作成された階調制御クロック信号C
KCB15が出力される。そして、表示階調データに応
じて0〜4までのパルス数を可変させることにより、所
望の階調レベルで5階調表示を行なうことができる。特
に、この階調制御クロック信号CKCB15の場合は、
輝度の変化量が一定であるため、図7に示すように、ほ
ぼ等間隔のパルス幅を持った液晶駆動パルスを階調に応
じた数だけ印加することにより、各階調レベルに応じた
実効電圧が印加され、適正な階調制御を行なうことがで
きる。
【0102】次に、画面サイズの異なる液晶表示パネル
に交換する場合は、1H区間の基本クロックパルスであ
るCK1、CK2のパルス数が画面サイズに応じて変る
ため、この画面サイズに応じた基本クロックパルスのデ
コード値を階調制御用パターンデータ入力端子18aを
使ってRAM33に設定する。このように、画面サイズ
に応じたデコード値を設定することで、種々の画面サイ
ズの液晶表示パネルを使って所望の階調表示を行なうた
めの階調制御クロック信号CKCBを自由に作成するこ
とができる。
【0103】このように、本実施例の液晶表示装置は、
液晶に印加する液晶駆動パルスの各階調毎のパルス幅を
作成するデコード値を階調制御用パターンデータ入力端
子18aを使って揮発性メモリであるRAM等に格納
し、そのRAM内に格納された所定モードのデコード値
を選択的にラッチ回路にラッチさせた後、バイナリカウ
ンタから出力されるバイナリデータを選択して階調制御
クロック信号CKCBを形成し、各階調毎のパルス幅を
可変して階調制御を行なっている。このため、各階調毎
の輝度調整が可能となり、液晶の特性、液晶駆動方法、
ユーザの視認感覚、液晶表示パネルの画面サイズ、ある
いは表示階調数を変更しても、これらに対応して所望の
階調レベルで階調制御することができる。
【0104】なお、上記実施例では、液晶テレビに適用
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、液晶評価装置として実際に種々の液晶パネルを
装着して、モードの切り換えを行ないながら最適な液晶
駆動条件を見つけ出すようにしてもよく、これ以外の液
晶表示装置に適用してもよい。
【0105】また、上記実施例では、揮発性メモリとし
てのRAMと、そのRAMからのデコード値をラッチす
るラッチ回路を用いたが、RAM内に設定された複数の
デコード値をパラレルに読み出すことができるRAMで
あれば、上記ラッチ回路を用いることなく実施すること
が可能である。
【0106】さらに、本実施例の液晶表示装置では、8
階調、6階調、5階調表示の場合を例にあげて説明した
が、これに限定されるものではなく、4階調以下、ある
いは9階調以上の多階調表示を行う場合にも同様に適用
することが可能であることはいうまでもない。
【0107】
【発明の効果】請求項1記載の液晶表示装置によれば、
カウント手段で基本クロックをカウントして複数のカウ
ント値を出力するとともに、パルス幅データ設定手段で
所定周期毎に液晶に印加する複数の液晶駆動パルスの各
階調毎のパルス幅データを設定し、モード選択手段でN
階調に対応する(N−1)個のパルス幅をモード別に複
数組所定モードに設定し、階調制御信号生成手段により
前記モード選択手段で設定されたモードに基づいて、前
記パルス幅データ記憶手段から出力されるパルス幅デー
タと、前記カウント手段から出力されるカウント値によ
り、任意の階調に応じたパルス幅からなる階調制御信号
を生成するようにしたので、液晶表示パネルを交換して
液晶の種類や画面サイズを変えたり、ユーザ仕様等を変
更する場合でも、モード選択手段により任意のモードを
選択してパルス幅データ記憶手段に記憶されたパルス幅
データを使って液晶駆動パルスのパルス幅を制御するこ
とから、所望の階調制御が行なえる。
【0108】請求項2記載の液晶表示装置によれば、前
記階調制御生成手段に前記パルス幅データ記憶手段に記
憶された所定モードのパルス幅データを一旦保持するラ
ッチ手段を備えているので、パルス幅データ記憶手段に
モード別に記憶させたパルス幅データのうち、所望のモ
ードのパルス幅データをラッチ手段でラッチした後、一
斉に階調制御信号作成手段に出力することから、効率良
く階調制御信号を作成することができる。
【0109】請求項3記載の液晶表示装置によれば、前
記階調制御生成手段に、さらに、前記カウント手段から
出力されるカウント値と、前記ラッチ手段が保持した前
記所定モードのパルス幅データと、によってデータ変換
を行うデコーダ手段とを備えているので、種々のパルス
幅データを容易に作成することができ、所望の階調制御
を行うことができる。請求項4記載の液晶表示装置によ
れば、前記カウント手段を前記基本クロックを分周し
て、複数のバイナリコードデータを生成するバイナリカ
ウンタとしているので、このバイナリカウンタから出力
されるカウント値をパルス幅データ記憶手段に記憶され
たパルス幅データに基づいて階調制御信号作成手段で選
択することにより、所望のパルス幅の階調制御信号が得
られる。
【0110】請求項5記載の液晶表示装置によれば、液
晶表示の表示階調数に応じて液晶駆動パルスのパルス幅
を制御して階調制御する少なくともカウント手段、パル
ス幅データ記憶手段、及び階調制御信号作成手段とを1
チップ化して半導体集積回路にまとめたので、液晶表示
装置が小型化して、低コスト化できるとともに、信頼性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る液晶テレビの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1の階調制御回路の詳細な回路構成を示す回
路図である。
【図3】図2の階調制御回路を1チップ化した半導体集
積回路にまとめた図である。
【図4】本実施例において液晶の階調を制御する原理説
明図である。
【図5】本実施例の階調制御回路を用いて液晶駆動パル
スのパルス幅を等間隔に設定する場合の階調制御クロッ
クCKCBを示す波形図である。
【図6】図5に示す階調制御クロックCKCBを作成す
る際のスイッチ部の選択状態を示す図である。
【図7】他の実施例に係る階調制御クロックCKCBの
波形図である。
【図8】TN液晶に印加される実効電圧と輝度との関係
を示す線図である。
【図9】従来の階調制御回路の構成を示す図である。
【図10】内部基本クロックパルスのクロックタイミン
グとリセットパルスとデコード回路で作成される階調制
御クロック信号CKCBのタイミングチャートである。
【図11】STN液晶に印加される実効電圧と輝度との
関係を示す線図である。
【符号の説明】
11 液晶テレビ 12 アンテナ 13 チューナ 14 受信回路 15 同期回路 16 A/D変換器 17 階調制御回路 18 スイッチ部 18a 階調制御用パターンデータ入力端子 18b アドレス入力端子 18c 階調制御選択モードスイッチ 19 コントローラ 20 インターフェース回路 21 液晶モジュール 22 信号側駆動回路 23 走査側駆動回路 24 液晶表示パネル 31 バイナリカウンタ 32 デコード回路 321 デコード1回路 322 デコード2回路 323 デコード3回路 324 デコード4回路 325 デコード5回路 326 デコード6回路 33 ROM 341 ラッチ1回路 342 ラッチ2回路 343 ラッチ3回路 344 ラッチ4回路 345 ラッチ5回路 346 ラッチ6回路 35 オア回路 36 フリップフロップ回路 37 バッファ 38 LSI
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本クロックをカウントして複数のカウン
    ト値を出力するカウント手段と、 所定周期毎に液晶に印加する複数の液晶駆動パルスの各
    階調毎のパルス幅データを記憶するパルス幅データ記憶
    手段と、 N階調に対応する(N−1)個のパルス幅をモード別に
    複数組所定モードに設定するモード選択手段と、 該モード選択手段で設定されたモードに基づいて、前記
    パルス幅データ記憶手段から出力されるパルス幅データ
    と、前記カウント手段から出力されるカウント値によ
    り、任意の階調に応じたパルス幅からなる階調制御信号
    を生成する階調制御信号生成手段と、 を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記階調制御生成手段は、 前記パルス幅データ記憶手段に記憶された所定モードの
    パルス幅データを一旦保持するラッチ手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記階調制御生成手段は、 さらに、前記カウント手段から出力されるカウント値
    と、前記ラッチ手段が保持した前記所定モードのパルス
    幅データと、によってデータ変換を行うデコーダ手段を
    備えたことを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記カウント手段は、 前記基本クロックを分周して、複数のバイナリコードデ
    ータを生成するバイナリカウンタであることを特徴とす
    る請求項1、請求項2、請求項3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記液晶表示装置に内蔵され、液晶表示の
    表示階調数に応じて液晶駆動パルスのパルス幅を制御し
    て階調制御を行なう、少なくとも前記カウント手段と、
    前記パルス幅データ記憶手段と、前記階調制御信号作成
    手段とを1チップ化して半導体集積回路にまとめたこと
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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